JPH09157147A - 制汗スプレー組成物 - Google Patents

制汗スプレー組成物

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JPH09157147A
JPH09157147A JP34723195A JP34723195A JPH09157147A JP H09157147 A JPH09157147 A JP H09157147A JP 34723195 A JP34723195 A JP 34723195A JP 34723195 A JP34723195 A JP 34723195A JP H09157147 A JPH09157147 A JP H09157147A
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知之 谷田
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圭祐 相良
Takashi Someya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スプレー原液の粉末状成分と液状成分の混合物
が均一かつ安定な制汗スプレー組成物を提供する。 【解決手段】(A)成分として制汗剤0.1〜10重量
%、(B)成分として油剤1〜18重量%、(C)成分
として無水ケイ酸0.4〜9重量%、(D)成分として
エチルアルコール0.25〜12重量%、(E)成分と
してリン酸系アニオン界面活性剤0.01〜1重量%、
(F)成分として噴射剤65〜95重量%を配合し、か
つ、(B)/(C)の成分比が2/1〜3/1の範囲で
あることを特徴とする制汗スプレー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制汗パウダースプレ
ーに関し、更に詳しくは、スプレー原液の粉末状成分と
液状成分の混合物が均一かつ安定な制汗スプレー組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来制汗スプレーでは、その機能及び感
触的な意味合いから、粉末が配合されたスプレータイプ
のものがほとんどであり、そういった製品は制汗スプレ
ーの中でも特にパウダースプレーという名称で一般的に
呼ばれている。パウダースプレーで使用される粉末は、
クロルヒドロキシアルミニウム、無水ケイ酸、タルク等
が一般的で、これらの粉末状成分と油剤等の液状成分か
らなる原液に噴射剤が入って製品となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうしたパウダースプ
レーでは、スプレーの原液を均一な状態に保つのが難し
い為、粉末状成分と油剤等の液状成分の二剤に分けて計
量し、別々に容器に充填するのが通常である。その為充
填に手間がかかってしまい、又、コスト高になってしま
っていた。
【0004】従って、制汗効果、粉末の再分散性、使用
時に肌が白くならない等の製品としての基本的な性能を
満足しつつ、原液の粉末状成分と液状成分の二剤の混合
物が均一かつ安定な制汗スプレー組成物の開発が望まれ
ていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる事情
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、制汗スプレー組成物にお
いて、制汗剤、油剤、無水ケイ酸、エチルアルコール及
びリン酸系アニオン界面活性剤を配合することにより均
一で安定なスラリー状の原液が得られ、この原液に噴射
剤を加えた制汗スプレー組成物が、制汗効果、粉末の再
分散性、使用時に肌が白くならない等の製品としての基
本的な性能を満足することを見出し、本発明を完成し
た。
【0006】即ち、本発明は、(A)成分として制汗剤
0.1〜10重量%(以下単に「%」で示す)、(B)
成分として油剤1〜18%、(C)成分として無水ケイ
酸0.4〜9%、(D)成分としてエチルアルコール
0.25〜12%、(E)成分としてリン酸系アニオン
界面活性剤0.01〜1%、(F)成分として噴射剤6
5〜95%を配合し、かつ、(B)/(C)の成分比が
2/1〜3/1の範囲であることを特徴とする制汗スプ
レー組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる(A)成分の
制汗剤は、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物で
あり、その中でも特にクロルヒドロキシアルミニウムが
用いられる。この制汗剤の配合量は、制汗スプレー組成
物全量中の0.1〜10%であり、より好ましくは0.
1〜5%である。この配合量が0.1%より少ないと充
分な制汗効果が得られず、又、10%を超えると制汗剤
が肌上に白く残ってしまい、製品としての機能を充分に
満たすことができない。
【0008】又、本発明で用いられる(B)成分の油剤
としては、化粧品に用いられる常温で液状の油剤であれ
ば特に規定はしないが、粉体への濡れや噴射剤への溶解
性の良いもので、かつ、肌へ塗布した時のべたつきの少
ないものが好ましい。油剤としては、例えば、流動パラ
フィン、スクワラン等の炭化水素油、オリーブ油、トリ
ー2ーエチルヘキサン酸グリセリル等のトリグリセライ
ド油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチ
ル、2ーエチルヘキサン酸セチル、ホホバ油等のエステ
ル油等が挙げられるが、その中でも特にトリー2ーエチ
ルヘキサン酸グリセリルとミリスチン酸イソプロピルが
好ましい。上記油剤は、一種又は二種以上を組み合わせ
て用いることができる。成分(B)である油剤の配合量
は制汗スプレー組成物全量中の1〜18%であり、より
好ましくは5〜10%である。油剤の配合量が1%より
少ない場合は、噴射時に粉末が飛び散りやすく、又、1
8%を超えて配合すると、油剤によるべたつきを生じる
場合がある。
【0009】本発明に用いられる(C)成分の無水ケイ
酸の配合量は制汗スプレー組成物全量中の0.4〜9%
であり、この範囲外の配合量では、肌に塗布した時のさ
らさら感が不足したり、肌に粉末の白さが残ったりする
場合がある。又、本発明に用いられる(C)成分の無水
ケイ酸の吸油量は95〜220ml/100gの範囲の
ものが好ましく、更に、噴射した時に肌上に充分塗布さ
れかつ目詰まりを起こさない為に、その平均粒子径が1
〜10μmの範囲のものが好ましい。
【0010】本発明で用いられる上記(B)成分の油剤
と(C)成分の無水ケイ酸の配合比率(B)/(C)
は、2/1〜3/1の範囲である。この範囲を外れる
と、均一で安定なスラリー状の原液を得ることができな
い。
【0011】又、本発明で用いられる(D)成分のエチ
ルアルコールの配合量は制汗スプレー組成物全量中の
0.25〜12%が好ましく、この範囲の量のエチルア
ルコールを配合することにより、油剤への粉末の分散を
良くし、更に、感触上からも肌への適度な冷感を与える
のに非常に好ましい。本発明で用いられるエチルアルコ
ールは、純度99%のエチルアルコールが好ましい。
【0012】本発明で用いられる(E)成分のリン酸系
アニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンアルキルエ
ーテルリン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンアルキルエーテルリン酸等が挙げられるが、その中で
も特にポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸が好
ましい。リン酸系アニオン界面活性剤は、エアゾール原
液の安定性を向上させ、又、エアゾール容器に原液が入
った時の粉末の再分散性を向上させる働きを持つ。この
目的を達成する為に、リン酸系アニオン界面活性剤は制
汗スプレー組成物全量中の0.01〜1%配合するのが
好ましい。
【0013】本発明で用いられる(F)成分の噴射剤
は、通常エアゾール用噴射剤として用いられるものであ
れば何でもよいが、プロパン、n−ブタン及びイソブタ
ンの一種又は二種以上の組み合わせからなる液化石油ガ
スが特に好ましく、配合量は制汗スプレー組成物全量中
の65〜95%である。噴射剤の配合量をこの範囲に規
定することにより、制汗スプレー組成物をエアゾール容
器より良好に噴射することができる。
【0014】本発明の制汗スプレー組成物には、上記の
必須構成成分に加え、本発明の効果を損なわない範囲内
で、酸化防止剤、殺菌剤、香料等を添加することができ
る。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。なお、これらは本発明を何ら限定するものではな
い。
【0016】実施例1〜6及び比較例1〜9 下記表1及び表2に示す組成の制汗スプレー組成物を下
記製造方法により調製し、下記評価方法により、(イ)
組成物原液の均一性、(ロ)組成物原液の経時安定性
(ハ)組成物の使用試験(噴射して肌に塗布した時の
さらさら感、白さの状態)について評価を行った。そ
の評価結果を併せて表1及び表2に示す。実施例及び比
較例中の%は、重量%を示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】(製造方法) A.成分(1)及び(4)を混合し、更に成分(2)、
(3)、(5)及び(6)を加えて混合し、制汗スプレ
ー組成物の原液を得た。 B.Aをエアゾール容器に入れ、成分(7)をAに加え
て制汗スプレー組成物を得た。
【0020】(イ)組成物原液の均一性 (評価方法)実施例1〜6及び比較例1〜9で得られた
制汗スプレー組成物の原液を試料とし、その適量をガラ
ス板上にのせ、ドクターブレード(32ミルのもの)で
一定の厚さに引き伸ばして、目視により下記の評価基準
(a)にて評価した。
【0021】評価基準(a) ○:粉体凝集等のみられない均一なもの △:粉体凝集等はみられないが液状成分が一部分離して
いるもの ×:わずかに粉体凝集のみられるもの ××:粉体の凝集の程度が大きく一定の厚さに引き伸ば
せないもの
【0022】(ロ)組成物原液の経時安定性 (評価方法)実施例1〜6及び比較例1〜5で得られた
制汗スプレー組成物の原液を試料とし、その適量を透明
なガラス容器に入れ、40℃、30℃、15℃及び5℃
の各温度にそれぞれセットして、2週間後の安定性を下
記の評価基準(b)にて評価した。
【0023】評価基準(b) ○:液状成分の分離がみられないもの △:わずかに液状成分の分離がみられるもの ×:液状成分の分離の程度が大きいもの
【0024】(ハ)組成物の使用試験(噴射して肌に塗
布した時のさらさら感、白さの状態) さらさら感 (評価方法)男性20名、女性10名からなる30名の
パネルを用い、実施例1〜6及び比較例1〜3で得られ
た制汗スプレー組成物を試料として、試料を噴射して肌
に塗布した時のさらさら感について下記の評価基準
(c)にて評価した。
【0025】評価基準(c) ○:さらさら感があると答えたのが25名以上のもの △:さらさら感があると答えたのが20名以上24名以
下のもの ×:さらさら感があると答えたのが19名以下のもの
【0026】白さの状態 (評価方法)男性20名、女性10名からなる30名の
パネルを用い、実施例1〜6及び比較例1〜3で得られ
た制汗スプレー組成物を試料として、試料を噴射して肌
に塗布した時の粉末による白さの状態について、下記の
評価基準(d)にて評価した。
【0027】評価基準(d) ○:粉末による白さがないと答えたのが25名以上のも
の △:粉末による白さがないと答えたのが20名以上24
名以下のもの ×:粉末による白さがないと答えたのが19名以下のも
【0028】表1及び表2の評価結果から明らかなよう
に、比較例1〜9は評価項目を満足できないのに対し
て、本発明の実施例1〜6はすべての評価項目を満足す
るものであった。
【0029】実施例7 (成分) (%) 1.クロルヒドロキシアルミニウム 0.3 2.ミリスチン酸イソプロピル 2.0 3.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.6 4.無水ケイ酸 1.7 5.エチルアルコール(99%) 3.07 6.ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸 0.02 7.イソプロピルメチルフェノール 0.01 8.香料 0.3 9.液化石油ガス 残量
【0030】(製造方法) A.成分(1)及び(4)を混合し、更に成分(2)、
(3)、(5)、(6)、(7)及び(8)を加えて混
合し、制汗スプレーの原液を得た。 B.Aをエアゾール容器に入れ、成分(9)をAに加え
て制汗スプレーを得た。
【0031】実施例7は、制汗スプレーの原液が均一で
安定なスラリー状であり、エアゾール容器への原液の一
剤充填が可能であった。又、実施例7の使用試験におい
ては、噴射して肌に塗布した時のさらさら感が良好であ
り、粉末による白さ残りもなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明の制汗スプレー組成物は、原液の
粉末状成分と液状成分が均一で安定なスラリー状の一剤
となるので、従来のような、原液を粉末状成分と液状成
分の二剤に分けて別々にエアゾール容器に充填すること
を不要とし、一剤充填を可能とした。このことにより、
エアゾール充填時の手間を省くことができ、コスト低減
がはかれる。又、エアゾール容器に充填した後の原液の
再分散性も良く、噴射して肌に塗布した時のさらさら感
が良好であり、粉末による白さ残りもない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/00 A61K 7/00 W 7/34 7/34

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)成分として制汗剤0.1〜10重量
    %、(B)成分として油剤1〜18重量%、(C)成分
    として無水ケイ酸0.4〜9重量%、(D)成分として
    エチルアルコール0.25〜12重量%、(E)成分と
    してリン酸系アニオン界面活性剤0.01〜1重量%、
    (F)成分として噴射剤65〜95重量%を配合し、か
    つ、(B)/(C)の成分比が2/1〜3/1の範囲で
    あることを特徴とする制汗スプレー組成物。
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