JPH09156578A - 船体外板の自動加熱曲げ加工装置用定盤 - Google Patents

船体外板の自動加熱曲げ加工装置用定盤

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JPH09156578A
JPH09156578A JP7314543A JP31454395A JPH09156578A JP H09156578 A JPH09156578 A JP H09156578A JP 7314543 A JP7314543 A JP 7314543A JP 31454395 A JP31454395 A JP 31454395A JP H09156578 A JPH09156578 A JP H09156578A
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heating
heated
hull
heated hull
skin
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JP7314543A
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English (en)
Inventor
Nobuo Kitamura
信男 北村
Sadaaki Sakai
禎明 境
Hiroshi Murayama
宏 村山
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Ship & Ocean Zaidan
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Ship & Ocean Zaidan
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状が時々刻々変化する、被加熱船体外板の
加熱曲げ加工途中においても、被加熱船体外板を確実に
支持することができる。 【解決手段】 船体外板の自動加熱曲げ加工装置に使用
される、被加熱船体外板が載置される定盤であって、水
平基台1と、水平基台1上に垂直に固定される、被加熱
船体外板3の下面を支持するための伸縮可能な複数本の
支柱2と、複数本の支柱2の各々の伸縮を制御するため
の制御手段4とからなる。複数本の支柱2の各々は、水
平基台1上に垂直に固定される外筒5と、外筒5に対し
て昇降可能な、被加熱船体外板3の下面に当接される押
上げ部材6と、押上げ部材6に取り付けられた、押上げ
部材6が被加熱船体外板3の下面に当接したことを検知
するためのセンサー7と、押上げ部材6を外筒5に対し
て昇降させるための昇降手段8とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、船体外板の自動
加熱曲げ加工装置用定盤、特に、自動加熱曲げ加工装置
によって船体外板を目標形状に加熱曲げ加工する際に、
形状が時々刻々変化する加熱曲げ加工途中においても、
被加熱船体外板の下面を確実に支持することが可能な、
船体外板の自動加熱曲げ加工装置用定盤に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、船体外板、特に、三次元的に複雑
に湾曲する船首部分等の船体外板の曲げ加工は、予め鋼
板の加熱位置にマーキングを施し、このマーキングを施
した加熱位置を熟練工がガスバーナーによって線状に加
熱し、この加熱によって船体外板に残留塑性変形を与え
ることにより行っていた。
【0003】しかしながら、このような熟練工による船
体外板の曲げ加工は、手間がかかるばかりか、人材面お
よび加工精度面で問題があった。そこで、複雑に湾曲す
る船体外板を熟練や特殊な技能を要することなく、目標
形状に自動的に曲げ加工することができる、船体外板の
自動加熱曲げ加工装置の提案が強く望まれていた。
【0004】このような要望に答えるべく、本願出願人
は、以下に説明するような、船体外板の自動加熱曲げ加
工装置を提案した。即ち、この自動加熱曲げ加工装置
は、粗曲げ加工された被加熱船体外板の形状を測定し、
このようにして測定した前記被加熱船体外板の測定形状
データと前記被加熱船体外板の目標形状データとを比較
し、この比較結果に基づいて、前記測定形状データと前
記目標形状データとの間に差がなくなるように、加熱ト
ーチによる前記被加熱船体外板の複数の加熱領域を、前
記被加熱船体外板の長手方向および幅方向によって決め
られる二次元座標上で決定し且つ加熱パターンを前記加
熱領域毎に決定し、そして、前記各加熱領域において前
記加熱トーチを、前記加熱トーチの先端と前記被加熱船
体外板との間の距離を一定に維持し、且つ、前記加熱ト
ーチの軸線が前記被加熱船体外板の法線方向に向くよう
に姿勢制御しながら、前記加熱パターンにしたがって移
動し、かくして、前記被加熱船体外板を目標形状に加熱
曲げ加工するものである。なお、この自動加工装置につ
いては、後述する発明の実施の形態の項において詳細に
説明する。
【0005】この自動加熱曲げ加工装置によって被加熱
船体外板を目標形状に加熱曲げ加工するに際して、重要
なことの一つは、加熱曲げ加工途中において時々刻々変
化する被加熱船体外板を確実に支持することである。加
熱曲げ加工装置用ではないが、実公昭54−19680
号に、湾曲した船体外板を支持するための定盤が開示さ
れている。以下、この定盤を従来技術という。
【0006】従来技術を図面を参照しながら説明する。
図15は、従来技術を示す正面図である。図15に示さ
れるように、従来技術は、水平基台51と、水平基台5
1上に固定される伸縮可能な複数本の支柱52とからな
っている。支柱52は、外筒53と、外筒53内に挿入
された内筒54と、これら両筒53、54に形成された
孔53A、54B内に挿入される固定用ピン55とから
なっている。
【0007】従来技術によって船体外板56を支持する
には、船体外板6の湾曲形状に合わせて内筒4を外筒3
から引き出し、所定高さ位置の互いに合致した孔3A、
4B内にピン5を挿入して内筒4を外筒3に固定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術を、上述した、船体外板の自動加熱曲げ加工装置
に適用する場合、次のような問題が生じることが考えら
れる。即ち、船体外板56は、加熱途中において時々刻
々変化するが、その都度、ピン55を抜いて支柱52の
高さを調整すること困難であるので、船体外板56の目
標形状に合わせて、予め、支柱52の高さを調整せざる
を得ない。従って、加熱曲げ加工を行っている途中にお
いては、船体外板56の下面に各支柱52の上端が当接
せず、確実に船体外板56を支持することができない。
【0009】従って、この発明の目的は、自動加熱曲げ
加工装置によって船体外板を目標形状に加熱曲げ加工す
る際に、形状が時々刻々変化する加熱曲げ加工途中にお
いても、被加熱船体外板を確実に支持することが可能
な、船体外板の自動加熱曲げ加工装置用定盤を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、粗曲げ加工
された被加熱船体外板の形状を測定し、このようにして
測定した前記被加熱船体外板の測定形状データと前記被
加熱船体外板の目標形状データとを比較し、この比較結
果に基づいて、前記測定形状データと前記目標形状デー
タとの間に差がなくなるように、加熱トーチによる前記
被加熱船体外板の複数の加熱領域を、前記被加熱船体外
板の長手方向および幅方向によって決められる二次元座
標上で決定し且つ加熱パターンを前記加熱領域毎に決定
し、そして、前記各加熱領域において前記加熱トーチ
を、前記加熱トーチの先端と前記被加熱船体外板との間
の距離を一定に維持し、且つ、前記加熱トーチの軸線が
前記被加熱船体外板の法線方向に向くように姿勢制御し
ながら、前記加熱パターンにしたがって移動し、かくし
て、前記被加熱船体外板を目標形状に加熱曲げ加工する
ための、船体外板の自動加熱曲げ加工装置に使用され
る、前記被加熱船体外板を載置するための定盤であっ
て、水平基台と、前記水平基台上に垂直に固定される、
前記被加熱船体外板の下面を支持するための伸縮可能な
複数本の支柱と、前記複数本の支柱の各々の伸縮を制御
するための制御手段とからなり、前記複数本の支柱の各
々は、前記水平基台上に垂直に固定される外筒と、前記
外筒に対して昇降可能な、前記被加熱船体外板の下面に
当接される押上げ部材と、前記押上げ部材に取り付けら
れた、前記押上げ部材が前記被加熱船体外板の下面に当
接したことを検知するためのセンサーと、前記押上げ部
材を前記外筒に対して昇降させるための昇降手段とから
なることに特徴を有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、この発明の、船体外板の自
動加熱曲げ加工装置用定盤の一実施例を、図面を参照し
ながら説明する。
【0012】図1は、この発明、船体外板の自動加熱曲
げ加工装置用定盤の一実施例を示す部分断面図である。
図1において、1は、鋼板等からなる水平基台、2は、
水平基台1上に垂直に固定された、被加熱船体外板3の
下面を支持するための伸縮可能な複数本の支柱(図1に
は、1本のみ図示)、4は、複数本の支柱2の各々の伸
縮を、被加熱船体外板3の曲がり具合に応じて制御する
ための制御手段である。
【0013】支柱2は、水平基台1上に垂直に固定され
る外筒5と、外筒5に対して昇降可能な、被加熱船体外
板3の下面に当接される槍形押上げ部材6と、押上げ部
材6に取り付けられた、押上げ部材6が被加熱船体外板
3の下面に当接したことを検知するための歪ゲージから
なるセンサー7Aと、押上げ部材6を外筒5に対して昇
降させるための、油圧シリンダーからなる昇降手段8と
からなっている。昇降手段8は、油圧方式以外に電動方
式であってもよい。
【0014】このように構成されている、この発明の自
動加熱曲げ加工装置用定盤によれば、以下のようにし
て、形状が時々刻々変化する、被加熱船体外板3の加熱
曲げ加工途中においても、被加熱船体外板3の下面を確
実に支持することができる。
【0015】目標形状の船体外板の湾曲形状に合致する
支柱2の高さを支柱2毎に予め制御手段4に入力してお
く。複数本の支柱2上に被加熱船体外板3を載置し、加
熱トーチによる加熱途中において、被加熱船体外板3と
支柱2との間に隙間が生じた場合には、制御手段4から
の指令によって昇降手段8が自動的に作動して、押上げ
部材6が上昇する。なお、被加熱船体外板3と支柱2と
の間に隙間が生じたか否かの検出は、センサー7Aによ
って検出される歪み量によって制御手段4が行う。そし
て、押上げ部材6が被加熱船体外板3の下面に当接し
て、所定のしきい値を超えた圧力がセンサー7Aによっ
て検出された時点で、昇降手段8の作動を停止する。こ
のような操作が、被加熱船体外板3の形状が目標形状に
なるまで、支柱2毎に繰り返し行われる。これによっ
て、形状が時々刻々変化する、被加熱船体外板3の加熱
曲げ加工途中においても、支柱2によって被加熱船体外
板3を確実に支持することができる。
【0016】図2に、この発明、船体外板の自動加熱曲
げ加工装置用定盤の他の実施例を示す部分断面図であ
る。図2に示す定盤と上述した定盤とは、押上げ部材6
の構造およびセンサーの種類のみが相違する。即ち、こ
の実施例の押上げ部材6は、昇降手段8のロッド8Aの
先端に固定された、後述する槍形当接部材を支持するた
めの支持部材9と、支持部材9内に挿入され、支持部材
9の上端から突出する槍形当接部材10と、支持部材9
内からの突出力を槍形当接部材10に付与するためのス
プリング11とからなっている。この実施例のセンサー
7Bは、荷重計からなり、槍形当接部材10の下面と支
持部材9との間に挟み込まれている。センサー7Bは、
荷重計以外にバネとスイッチとの組合せであってもよ
い。被加熱船体外板3と支柱2との間に隙間が生じたか
否かの検出は、センサー7Bによって検出される荷重値
によって制御手段4が行う。
【0017】次に、上述した、この発明の定盤を使用し
て被加熱船体外板を加熱曲げ加工するための自動加熱曲
げ加工装置について、図面を参照しながら説明する。
【0018】図3は、自動加熱曲げ加工装置によって、
被加熱船体外板の形状を測定する際の計測箇所を示す平
面図、図4は、被加熱船体外板の加熱箇所および各種加
熱パターンを示す平面図、図5は、測定形状データと目
標形状データとの比較を示す図、図6は、被加熱船体外
板の加熱パターンを示す平面図、図7は、鍋状に湾曲し
た被加熱船体外板を示す斜視図、図8は、被加熱船体外
板の別の加熱パターンを示す平面図、図9は、円錐状に
湾曲した被加熱船体外板を示す斜視図、図10は、自動
加熱曲げ加工装置を示す正面図、図11は、自動加熱曲
げ加工装置を示す側面図、図12は、自動加熱曲げ加工
装置におけるβ面傾斜角度調整機構の駆動部を示す断面
図、図13は、自動加熱曲げ加工装置におけるセンサブ
ロックに設けられたスタイラスの配置を示す説明図、図
14は、自動加熱曲げ加工装置における加熱トーチの姿
勢制御方法の制御ブロック図である。
【0019】先ず、図10から図14を参照しながら、
自動加熱曲げ加工装置の加熱トーチ装置について説明す
る。図10から図14において、1、2、3および4
は、上述した水平基台、支柱および被加熱船体外板であ
る。12は、被加熱船体外板3の長手方向に対応するX
軸方向に沿って敷設されたレール、13は、レール12
上を車輪14によって走行するガントリー、15は、車
輪14を駆動するためのX軸駆動モーター、16は、ガ
ントリー13の水平桁13Aに沿って走行するY軸走行
台車である。水平桁13Aは、被加熱船体外板3の幅方
向に対応するY軸方向に沿って設けられ、X軸方向に沿
って敷設されたレール12と直交している。17は、Y
軸走行台車7を駆動するためのY軸駆動モーター、18
は、加熱トーチ19をX軸およびY軸方向に移動させる
ための2軸移動機構である。2軸移動機構18は、レー
ル12、ガントリー13、車輪14、X軸駆動モーター
15、Y軸走行台車16およびY軸駆動モーター17か
らなっている。
【0020】20は、被加熱船体外板3の厚さ方向(レ
ール12に対して垂直方向)に対応する方向、即ち、Z
軸方向に加熱トーチ19を移動させるためのZ軸移動機
構である。Z軸移動機構20は、Y軸走行台車17の下
部に取り付けられており、Z軸方向に昇降するZ軸昇降
部材21と、Z軸昇降部材21を駆動するためのZ軸駆
動モーター22とからなっている。Z軸昇降部材21
は、後述するα面傾斜角調整機構およびβ面傾斜角調整
機構をZ軸と平行な直線を中心として一体的に回転させ
る機能を有している。
【0021】23は、α面内、即ち、レール12と直交
する垂直面内であってもよい別の所定面内において、加
熱トーチ19を傾斜させるためのα面傾斜角調整機構で
ある。α面傾斜角調整機構23は、Z軸昇降部材21の
下部に固定された取付板24と、取付板24の正面に固
定された、弧状ギヤ孔25Aを有する弧状案内板25
と、弧状ギヤ孔25Aのギヤに歯合して、弧状案内板2
5に沿って移動可能なα面回動スライダ26と、α面回
動スライダ26を駆動するためのα面傾斜駆動モーター
27とからなっている。
【0022】28は、α面と直交するβ面内、即ち、レ
ール12と平行な垂直面内であってもよい別の所定面内
において、加熱トーチ19を傾斜させるためのβ面傾斜
角調整機構である。β面傾斜角調整機構28は、α面回
動スライダ26の下部に固定された取付板29と、取付
板29の側面に固定された、弧状ギヤ孔30Aを有する
弧状案内板30と、弧状ギヤ孔30Aのギヤに歯合し
て、弧状案内板30に沿って移動可能なβ回動スライダ
31と、β回動スライダ31を駆動するためのβ面傾斜
駆動モーター32とからなっている。加熱トーチ19
は、β回動スライダ31の下部に吊下げ部材33を介し
て吊り下げられている。34は、加熱トーチ19と平行
に吊下げ部材33に固定されたセンサブロックである。
【0023】α面傾斜角調整機構23の弧状案内板25
とβ面傾斜角調整機構28の弧状案内板30とは、その
中心が加熱トーチ19からの炎の先端と一致するように
構成されている。従って、α回動スライダ26が弧状案
内板25に沿って移動し、且つ、β回動スライダ31が
弧状案内板30に沿って移動することによって、加熱ト
ーチ19は、炎の先端を中心としてα面およびβ面内に
おいて自在に傾斜する。
【0024】センサブロック34は、第1スタイラス3
5、第2スタイラス36、第3スタイラス37、第1ス
タイラス35の移動量を検出するための第1ポテンショ
メーター38、第2スタイラス36の移動量を検出する
ための第2ポテンショメーター39および第3スタイラ
ス37の移動量を検出するための第3ポテンショメータ
ー40とからなっている。第3スタイラス37は、α面
と平行で且つ第1および第2スタイラス35、36の等
分線と加熱トーチ19とを含む面内に配置されている。
【0025】41は、2軸移動機構18のX軸およびY
軸の移動量と、加熱トーチ19のZ軸方向移動量と、X
軸およびY軸方向の面内の傾斜角を設定するための加熱
トーチ移動姿勢設定器、42は、第1、第2および第3
ポテンショメーター38、39および40の検出値に基
づいて、加熱トーチ19の傾斜角を演算するための演算
手段、43は、X軸駆動モーター15を駆動制御するた
めのX軸駆動モーター制御器、44は、Y軸駆動モータ
ー17を駆動制御するためのY軸駆動モーター制御器、
45は、Z軸駆動モーター17を駆動制御するためのZ
軸駆動モーター制御器、46は、α面傾斜駆動モーター
27を駆動制御するためのα面傾斜駆動モーター制御
器、47は、β面傾斜駆動モーター32を駆動制御する
ためのβ面傾斜駆動モーター制御器である。
【0026】48は、Y軸走行台車16に取り付けられ
たレーザ変位計であり、被加熱船体外板3との間の距離
を測定する。レーザ変位計48によって測定されたデー
タと、レーザ変位計48のX軸およびY軸方向の位置デ
ータとに基づいて、被加熱船体外板3の形状が測定され
る。
【0027】49は、加熱トーチ19の近傍に取り付け
られた冷却用ノズルであり、被加熱船体外板3の加熱時
において、冷却水を被加熱船体外板3に噴射する。これ
によって、被加熱船体外板3の加熱曲げ加工が効率よく
行える。冷却用ノズルは、加熱トーチ19による被加熱
船体外板3の加熱効率を低下させないように、常時、加
熱トーチ19の進行方向上流側にくるように制御され
る。
【0028】以上のように構成されている、船体外板の
自動加熱曲げ加工装置によれば、次のようにして、この
発明の定盤上において、被加熱船体外板3の加熱曲げ加
工が行われる。即ち、図3に示すように、被加熱船体外
板3を支柱2上に載置する。被加熱船体外板3は、予
め、ローラによって一方向に粗曲げ加工されている。被
加熱船体外板3を粗曲げ加工するのは、平板の状態から
曲げ加工するのに比べて、曲げ効率がよいからである。
次いで、2軸移動機構18によりレーザ変位計48を所
定ピッチでX軸およびY軸方向に、後述するフレームラ
インに沿って移動させて、被加熱船体外板3のフレーム
ライン上の複数箇所の距離データを測定する。そして、
これらの距離データとレーザ変位計48のX軸およびY
軸方向の位置データ(フレームライン上の各測定点にお
けるXY座標)とに基づいて、被加熱船体外板3の形状
を測定する。
【0029】次に、このようにして測定した被加熱船体
外板3の形状データと目標形状データとを比較する。目
標形状データは、例えば、図4に示すように、フレーム
ライン(L1 )、(L2 )、(L 3)上の形状データで
ある。フレームラインとは、船体中心軸線に対して直角
な平面と船体外板との交線であり、正面線図上に描かれ
る。この正面線図から船体外板の形状データを三次元的
に把握することができる。比較の結果、例えば、フレー
ムライン(L1 )に関して、被加熱船体外板3の測定形
状データと目標形状データとの間に、図5に示すような
差がある場合には、測定形状データと目標形状データと
の間に差がなくなるように、加熱トーチ19による被加
熱船体外板3の複数の加熱領域を、図4に示すように、
被加熱船体外板3の長手方向および幅方向によって決め
られる二次元座標上で決定し、且つ、後述する加熱パタ
ーンを加熱領域毎に決定し、そして、各加熱領域におい
て加熱トーチ19を、後述するように姿勢制御しながら
加熱パターンにしたがって移動させる。
【0030】加熱パターンには、直線形、渦巻形、平行
ウィービング形または先広がりウィービング形等があ
り、各パターンによって被加熱船体外板3の湾曲形状が
異なる。例えば、図6に示すように、加熱トーチ19を
対角線状に直線移動、または、平行ウィービングさせて
被加熱船体外板3を加熱した場合には、図7に示すよう
に、被加熱船体外板3は、鍋状に湾曲し、図8に示すよ
うに、加熱トーチ19を放射状に直線移動、または、先
広がりウィービングさせて被加熱船体外板3を加熱した
場合には、図9に示すように、被加熱船体外板3は、円
錐形状に湾曲する。
【0031】次に、加熱トーチ19の動作について説明
する。先ず、被加熱船体外板3の加熱開始点(例えば、
図4中、A点)に加熱トーチ19がくるように加熱トー
チ移動姿勢設定器41を操作する。なお、A点は、図4
に示すX、Y座標における座標(Xa,Ya)である。
即ち、加熱トーチ移動姿勢設定器41のX軸およびY軸
指令信号に基づいて、X軸およびY軸駆動モータ制御器
43、44は、X軸およびY軸駆動モータ15、17を
駆動して、ガントリー13およびY軸走行台車16を走
行させる。そして、、加熱トーチ19が被加熱船体外板
3の加熱開始点A(Xa,Ya)にきたところで、X軸
およびY軸駆動モータ15、17駆動を止めて、ガント
リー13およびY軸走行台車16の走行を停止させる。
【0032】このようにして、加熱トーチ19が被加熱
船体外板3の加熱開始点上にきたら、加熱トーチ19を
点火し、次いで、加熱トーチ移動姿勢設定器41のX軸
およびY軸指令信号に基づいて、ガントリー13および
Y軸走行台車16を、加熱トーチ19が予め決められた
加熱パターン(この場合には、先広がりウィービング)
に倣って移動するように、走行させる。
【0033】加熱トーチ19が被加熱船体外板3の湾曲
面に至ると、先端が被加熱船体外板2面に接触している
各スタイラス35、36、37は、Z軸方向に移動し、
第1、第2および第3スタイラス35、36、37の位
置に対応する電圧が、それぞれ第1、第2および第3ポ
テンショメータ38、39、40から演算手段42に入
力される。演算手段42は、第1、第2および第3ポテ
ンショメータ38、39、40の検出値の加算平均値を
演算し、更に、第1ポテンショメータ38の検出値と第
2ポテンショメータ39の検出値との差を演算し、更
に、第1および第2ポテンショメータ38、39の検出
値の加算平均値を演算し、その加算平均値と第3ポテン
ショメータ40の検出値との間の差を演算する。
【0034】そして、第1、第2および第3ポテンショ
メータ38、39、40の検出値の加算平均値は、Z軸
駆動モータ制御器44に入力される。Z軸駆動モータ制
御器44は、前記加算平均値と、被加熱船体外板3に対
して当初、加熱トーチ19が垂直に設定されたときの第
1、第2および第3ポテンショメータ38、39、40
の検出値の加算平均値との間の差が零になるようにZ軸
駆動モーター22を駆動する。これによって、加熱トー
チ19のZ軸方向の位置は、当初の設定高さ位置に維持
される。
【0035】更に、第1ポテンショメータ38の検出値
と第2ポテンショメータ39の検出値との間の差は、β
面傾斜駆動モーター制御器47に入力される。β面傾斜
駆動モーター制御器47は、その差が零になるようにβ
面傾斜駆動モーター32を駆動する。更に、第1および
第2ポテンショメータ38、39の検出値の加算平均値
と第3ポテンショメータ40の検出値との間の差は、α
面傾斜駆動モーター制御器46に入力される。α面傾斜
駆動モーター制御器46は、その差が零になるようにα
面傾斜駆動モーター27を駆動する。
【0036】従って、被加熱船体外板3が三次元的に傾
斜している場合であっても、加熱トーチ19は、常時、
当初の設定高さ位置を維持し、しかも、被加熱船体外板
3面の法線方向を向くように姿勢制御されて、所定の加
熱パターンにしたがって被加熱船体外板3を加熱する。
【0037】加熱トーチ19によって被加熱船体外板3
を加熱している際に、冷却用ノズルから冷却水を被加熱
船体外板3に向けて噴射して、被加熱船体外板3を冷却
すれば、加熱による被加熱船体外板3の加熱湾曲効率の
向上を図ることができる。このように被加熱船体外板3
に冷却水を噴射する場合には、冷却効率の低下を招かな
いように、冷却用ノズルが、常時、加熱トーチ19の進
行方向上流側にくるように制御する。これは、Z軸昇降
部材21によってα面傾斜角調整機構23およびβ面傾
斜角調整機構28を、Z軸と平行な直線を中心として一
体的に回転させることによって行われる。
【0038】また、センサブロック34は、常時、加熱
トーチ19の進行方向下流側にくるように制御される
が、被加熱船体外板3の端部を加熱する場合には、セン
サブロック34が被加熱船体外板3から外れてしまうこ
とがある。この場合にも、Z軸昇降部材21によってα
面傾斜角調整機構23およびβ面傾斜角調整機構28
を、Z軸と平行な直線を中心として一体的に回転させ
て、加熱トーチ19とセンサブロック34との位置を入
れ換える。加熱トーチ19を斜めに移動させる場合にお
いても同様である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、自動加熱曲げ加工装置によって船体外板を目標形状
に加熱曲げ加工する際に、形状が時々刻々変化する加熱
曲げ加工途中においても、被加熱船体外板を確実に支持
することが可能となるといった工業上有用な効果がもた
らされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明、船体外板の自動加熱曲げ加工装置用
定盤を一実施例を示す部分断面図である。
【図2】この発明、船体外板の自動加熱曲げ加工装置用
定盤を他の実施例を示す部分断面図である。
【図3】自動加熱曲げ加工装置によって、被加熱船体外
板の形状を測定する際の計測箇所を示す平面図である。
【図4】被加熱船体外板の加熱箇所および各種加熱パタ
ーンを示す平面図である。
【図5】測定形状データと目標形状データとの比較を示
す図である。
【図6】被加熱船体外板の加熱パターンを示す平面図で
ある。
【図7】鍋状に湾曲した被加熱船体外板を示す斜視図で
ある。
【図8】被加熱船体外板の別の加熱パターンを示す平面
図である。
【図9】円錐状に湾曲した被加熱船体外板を示す斜視図
である。
【図10】自動加熱曲げ加工装置を示す正面図である。
【図11】自動加熱曲げ加工装置を示す側面図である。
【図12】自動加熱曲げ加工装置におけるβ面傾斜角度
調整機構の駆動部を示す断面図である。
【図13】自動加熱曲げ加工装置におけるセンサブロッ
クに設けられたスタイラスの配置を示す説明図である。
【図14】自動加熱曲げ加工装置における加熱トーチの
姿勢制御方法の制御ブロック図である。
【図15】従来技術を示す正面図である。
【符号の説明】
1:水平基台 2:支柱 3:被加熱船体外板 4:制御手段 5:外筒 6:押上げ部材 7A:歪ゲージからなるセンサー 7B:荷重計からなるセンサー 8:昇降手段 8A:ロッド 9:支柱部材 10:槍形当接部材 11:スプリング 12:レール 13:ガントリー 13A:水平桁 14:車輪 15:X軸駆動モーター 16:Y軸走行台車 17:Y軸駆動モーター 18:2軸移動機構 19:加熱トーチ 20:Z軸移動機構 21:Z軸昇降部材 22:Z軸駆動モーター 23:α面傾斜角調整機構 24:取付板 25:弧状案内板 25A:弧状ギヤ孔 26:α面回動スライダー 27:α面傾斜駆動モーター 28:β面傾斜角調整機構 29:取付板 30:弧状案内板 30A:弧状ギヤ孔 31:β面回動スライダー 32:β面傾斜駆動モーター 33:吊下げ部材 34:センサブロック 35:第1スタイラス 36:第2スタイラス 37:第3スタイラス 38:第1ポテンショメーター 39:第2ポテンショメーター 40:第3ポテンショメーター 41:加熱トーチ移動姿勢設定器 42:演算手段 43:X軸駆動モーター制御器 44:Y軸駆動モーター制御器 45:Z軸駆動モーター制御器 46:α面傾斜駆動モーター制御器 47:β面傾斜駆動モーター制御器 48:レーザ変位計 49:冷却用ノズル 51:水平基台 52:支柱 53:外筒 54:内筒 55:ピン 56:船体外板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 宏 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗曲げ加工された被加熱船体外板の形状
    を測定し、このようにして測定した前記被加熱船体外板
    の測定形状データと前記被加熱船体外板の目標形状デー
    タとを比較し、この比較結果に基づいて、前記測定形状
    データと前記目標形状データとの間に差がなくなるよう
    に、加熱トーチによる前記被加熱船体外板の複数の加熱
    領域を、前記被加熱船体外板の長手方向および幅方向に
    よって決められる二次元座標上で決定し且つ加熱パター
    ンを前記加熱領域毎に決定し、そして、前記各加熱領域
    において前記加熱トーチを、前記加熱トーチの先端と前
    記被加熱船体外板との間の距離を一定に維持し、且つ、
    前記加熱トーチの軸線が前記被加熱船体外板の法線方向
    に向くように姿勢制御しながら、前記加熱パターンにし
    たがって移動し、かくして、前記被加熱船体外板を目標
    形状に加熱曲げ加工するための、船体外板の自動加熱曲
    げ加工装置に使用される、前記被加熱船体外板を載置す
    るための定盤であって、 水平基台と、前記水平基台上に垂直に固定される、前記
    被加熱船体外板の下面を支持するための伸縮可能な複数
    本の支柱と、前記複数本の支柱の各々の伸縮を制御する
    ための制御手段とからなり、前記複数本の支柱の各々
    は、前記水平基台上に垂直に固定される外筒と、前記外
    筒に対して昇降可能な、前記被加熱船体外板の下面に当
    接される押上げ部材と、前記押上げ部材に取り付けられ
    た、前記押上げ部材が前記被加熱船体外板の下面に当接
    したことを検知するためのセンサーと、前記押上げ部材
    を前記外筒に対して昇降させるための昇降手段とからな
    ること特徴とする、船体外板の自動加熱曲げ加工装置用
    定盤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200445680Y1 (ko) * 2007-08-27 2009-08-24 세호엔지니어링 주식회사 해상운송용 선박의 선박블록 지지장치
KR101224837B1 (ko) * 2010-06-11 2013-01-22 삼성중공업 주식회사 선박의 곡블록용 핀지그
CN109386693A (zh) * 2018-10-19 2019-02-26 南安艺同工业产品设计有限公司 船舶吊装托架自动锁紧支撑装置

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