JPH09155832A - 水硬性無機質成形物の成形装置 - Google Patents

水硬性無機質成形物の成形装置

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JPH09155832A
JPH09155832A JP32005895A JP32005895A JPH09155832A JP H09155832 A JPH09155832 A JP H09155832A JP 32005895 A JP32005895 A JP 32005895A JP 32005895 A JP32005895 A JP 32005895A JP H09155832 A JPH09155832 A JP H09155832A
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JP
Japan
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mold
hydraulic inorganic
molding material
molding
molded article
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JP32005895A
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English (en)
Inventor
Yoichiro Okimura
要一郎 沖村
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Sekisui Chemical Co Ltd
Okayama Sekisui Industry Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Okayama Sekisui Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】緻密で高強度の成形物を得ることができること
は勿論のこと、装置の構造が簡易である水硬性無機質成
形物の成形装置を提供することを目的としている。 【解決手段】上下型3,2を閉合した型内に水硬性無機
質成形材料を圧入し、下型2の型面に穿設された水抜き
孔21から水硬性無機質成形材料中の余剰水分を吸引脱
水して所望形状に賦形するようになっている成形装置1
において、上型3が、閉合によって下型2内に入り込む
部分に中空部31を設け、この中空部31に加圧媒体を
圧入して中空部31の壁32を下型2の型面方向へ膨出
させて型内の水硬性無機質成形材料をさらに圧縮するよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水硬性無機質成形
物の成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水硬性無機質成形体を製造するに
あたり、特公昭59−37203号公報に開示されてい
るような成形装置が用いられている。すなわち、このよ
うな成形装置は、図2に示すように、一方の分割型であ
る上型101と、型面を覆うように伸縮性材料からなる
ろ布103を備えた他方の分割型である下型102とを
閉合したのち、型内に上型101側から水硬性無機質成
形材料104を注入してろ布103を下型102の型面
に沿うように伸張させながら充満させるとともに、下型
102の型面に穿設された多数の水抜き孔105を介し
てろ布103越しに水硬性無機質成形材料104中の余
剰水分を吸引脱水して水硬性無機質成形体を得るように
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
成形装置では、水抜き孔105からの吸引脱水だけを行
い、型窩内の成形材料に圧力を加えることがないため、
得られる成形物は、緻密性に欠け、強度的に弱いと言う
問題がある。そこで、本発明の発明者は、図3に示すよ
うに、上型201の型面202に沿ってゴム弾性シート
203を設け、水硬性無機質材料204を型窩内に圧入
後、下型205の水抜き孔207から余剰水分を吸引脱
水するとともに、弾性シート203と上型201の型面
202との間に水や空気等の加圧媒体を圧入して弾性シ
ート203を下型205の型面に向かって膨出させるこ
とで型窩内の成形材料に圧力を加え緻密化を図るように
した成形装置200を既に提案している(特開平5−2
00709号公報参照)。図中、206は加圧媒体の通
過孔である。
【0004】ところで、この成形装置200は、弾性シ
ート203の膨出によって型窩内の成形材料に充分な圧
力を加えることができるため、上記のような問題が解決
できるのであるが、弾性シート203と上型201の型
面202との間に加圧媒体を圧入するために、上型20
3の内部を中空にするとともに、型面に加圧媒体の通過
孔206を多数穿設しなければならない。しかも、弾性
シート203の周縁部のシールを充分に行わなければな
らないため、装置が複雑で製造コストがかかり過ぎると
言う問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みて、緻密
で高強度の成形物を得ることができることは勿論のこ
と、装置の構造が簡易である水硬性無機質成形物の成形
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる水硬性無
機質成形物の成形装置は、このような目的を達成するた
めに、2つの分割型を閉合した型内に水硬性無機質成形
材料を圧入し、一方の分割型の型面に穿設された水抜き
孔から前記水硬性無機質成形材料中の余剰水分を吸引脱
水して所望形状に賦形するようになっている水硬性無機
質成形体の成形装置において、他方の分割型が、前記閉
合によって一方の分割型内に入り込む中空部を備え、こ
の中空部は、その壁が加圧媒体の中空部への圧入によっ
て一方の分割型の型面方向へ膨出自在になっている構成
とした。
【0007】上記構成において、両分割型は、特に限定
されないが、繊維強化合成樹脂製のものが好ましい。こ
の繊維強化合成樹脂に用いられる合成樹脂としては、エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられ、補強繊維とし
てはガラス繊維や炭素繊維等が挙げられる。
【0008】また、中空部壁の厚みは、加圧媒体によっ
て所定の割合で膨出すれば、特に限定されないが、たと
えば、中空部壁をガラス繊維強化エポキシ樹脂で形成し
た場合、10mm厚程度が好ましい。中空部壁面の膨出割
合は、特に限定されないが、中空部壁の歪み変形程度で
よい。
【0009】さらに、この成形装置には、水硬性無機質
成形材料を型内に圧入した際、伸張して一方の分割型の
型面に沿う伸縮性のろ布を一方の分割型に一体に設けて
おくことが好ましい。この伸縮性のろ布の材質として
は、巻縮糸を使用した布地、多孔質ゴム、進出性アクリ
ル繊維等が挙げられる。
【0010】水硬性無機質成形材料の注入圧としては、
3kg/cm2 〜70kg/cm2 程度が好ましい。すなわち、
3kg/cm2 を下回ると、成形は可能であるが緻密な成形
物を得られなくなる恐れがあり、70kg/cm2 を超える
と原料の注入管に原料が詰まる恐れがある。水抜き孔か
らの吸引脱水圧としては、−500mmHg〜−700mmHg
程度が好ましい。すなわち、−500mmHgより高くなる
と成形材料中の余剰水分の充分な脱水を行うことができ
ず、−700mmHgより低くなると、真空度が高過ぎて脱
水時に材料の目詰まりを起こす恐れがある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1に示すように、
この成形装置1は、一方の分割型である下型2と、他方
の分割型である上型3と、ろ布4とを備えている。下型
2は、型面に多数の水抜き孔21が穿設されている。
【0012】ろ布4は、伸縮性の材料から形成されてい
て、その周縁部が下型2の上端面に沿って固定されてい
る。上型3は、閉合によって下型2の内部に入り込む部
分が中空になっていて、この中空部31に加圧媒体とし
ての水が圧入できるとともに、この圧入によって、その
壁32が下型2の型面方向に向かって膨出するようにな
っている。
【0013】また、上型3の中空部31とずれた位置に
は、水硬性無機質成形材料の注入管33,33に連通し
ている注入口34,34が設けられている。
【0014】この成形装置1は、このようになってお
り、下型2と上型3とを閉合し、水硬性無機質成形材料
を注入管33,33を介して注入口34,34から型内
に注入すると、水硬性無機質成形材料の充満によってろ
布4が下型2の型面に沿うように伸張する。そして、水
抜き孔21から水硬性無機質成形材料中の余剰水分を吸
引脱水するとともに、中空部31に水を所定圧で圧入す
ると、中空部31の壁面32が下型2の型面方向に膨出
し、水硬性無機質成形材料を押圧する。したがって、余
剰水分を含まず、緻密化された賦形物を得ることかでき
る。そして、この賦形物を養生硬化させれば、強度的に
も優れた成形物を得ることができるようになる。
【0015】しかも、上型3内に中空部31を設けると
ともに、この中空部31へ加圧媒体を注入できるように
するだけでよいため、装置が単純化でき、設備コストも
低減できる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例を詳しく説明する。 (実施例1)800mm×400mm×300mmの大きさ
で、直径3mmφの水抜き孔22が50mmピッチで多数穿
設された下型2と、ガラス繊維補強エポキシ樹脂製で壁
32の厚みが10mmの中空部31を有する上型3とを閉
合し、注入口34,34から5kg/cm2 の圧力で以下に
示す配合の水硬性無機質成形材料を圧入しながら、水抜
き孔21を介して−600mmHgの圧力で原料中の余剰水
分を吸引脱水するとともに、脱水終了後も吸引脱水を続
けながら、中空部31内に水を30kg/cm2 の圧力で圧
入し、中空部31の壁32を下型2方向へ膨出させて型
内の水硬性無機質成形材料を下型2側へ押圧し、圧縮し
た。
【0017】そして、その後、上下型3,2を開き、型
内の賦形物を取り出して養生硬化させて、成形物を得
た。 〔水硬性無機質成形材料〕 ・普通ポルトランドセメント(宇部興産社製) 100重量部 ・ビニロン繊維(クラレ社製 繊維長さ4mm、繊維径100μm) 2重量部 ・水 500重量部
【0018】(比較例1)実施例1と同じ型窩形状をす
るとともに、図1に示すように中空部を持たない成形装
置を用いた以外は、実施例1と同様にして成形物を得
た。 (比較例2)実施例1と同じ型窩形状をするとともに、
図3に示すようにゴム製の弾性シートを備えた成形装置
を用いた以外は、実施例1と同様にして成形物を得た。
【0019】上記実施例1、比較例1,2で得られた成
形物を試験体5号として20cm×15cmの板状に切取
り、この板状の試験体を用いてJIS A 1408の
建築用ボード類の曲げ試験方法に基づき曲げ強度試験を
実施したところ、以下の表1に示すような結果となっ
た。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示すように、実施例1の成形物は、
比較例1の成形物に比べ曲げ強度に優れていることが判
る。すなわち、本発明の成形装置によれば、装置自体を
複雑化することなく、型内の水硬性無機質成形材料に押
圧して圧縮することができ、安価に緻密で強度的に優れ
た成形物を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明にかかる水硬性無機質成形物の成
形装置は、以上のように構成されているので、装置自体
が複雑化することなく、緻密で強度的に優れた成形物を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる水硬性無機質成形物の成形装置
の実施の形態をあらわす断面図である。
【図2】公知の水硬性無機質成形物の成形装置をあらわ
す断面図である。
【図3】先に発明者が提案した水硬性無機質成形物の成
形装置をあらわす断面図である。
【符号の説明】
1 成形装置 2 下型(分割型) 21 水抜き孔 3 上型(分割型) 31 中空部 32 壁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの分割型を閉合した型内に水硬性無機
    質成形材料を圧入し、一方の分割型の型面に穿設された
    水抜き孔から前記水硬性無機質成形材料中の余剰水分を
    吸引脱水して所望形状に賦形するようになっている水硬
    性無機質成形体の成形装置において、他方の分割型が、
    前記閉合によって一方の分割型内に入り込む中空部を備
    え、この中空部は、その壁が加圧媒体の中空部への圧入
    によって一方の分割型の型面方向へ膨出自在になってい
    ることを特徴とする水硬性無機質成形物の成形装置。
JP32005895A 1995-12-08 1995-12-08 水硬性無機質成形物の成形装置 Pending JPH09155832A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017525589A (ja) * 2014-07-29 2017-09-07 161508 カナダ インコーポレイテッド161508 Canada Inc. 繊維セメント製部品の成形システムおよびプロセス
CN107755644A (zh) * 2017-10-19 2018-03-06 南阳飞龙汽车零部件有限公司 一种铸造砂型型腔表面硬化处理装置及其制备方法

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