JPH09155447A - 高強度角形鋼管の製造方法 - Google Patents

高強度角形鋼管の製造方法

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JPH09155447A
JPH09155447A JP31223295A JP31223295A JPH09155447A JP H09155447 A JPH09155447 A JP H09155447A JP 31223295 A JP31223295 A JP 31223295A JP 31223295 A JP31223295 A JP 31223295A JP H09155447 A JPH09155447 A JP H09155447A
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steel pipe
square steel
heating device
steel tube
rectangular steel
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JP31223295A
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Tsutomu Takachi
務 高地
Takao Miura
孝雄 三浦
Takehiko Sakagami
武彦 坂上
Toshio Iwasaki
利男 岩崎
Masaaki Obata
正秋 小畠
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Pipe Co Ltd
Nippon Steel Pipeline Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Pipe Co Ltd
Nippon Steel Pipeline Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】角形鋼管製造ラインで歪取り焼鈍が連続的にで
き、生産性の向上、製造コストの低減が可能な高強度角
形鋼管の製造方法を提供することにある。 【解決手段】角形鋼管製造ラインに造管された角形鋼管
6の歪取り焼鈍するための加熱装置9および該加熱装置
9の後に溶融メッキ設備10を備え、連続的に高強度の
メッキ角形鋼管を製造することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のサ
イドドアの内側に取付けられるドア補強材として用いら
れる高強度の角形鋼管を製造する高強度角形鋼管の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば引張強さ780N/ mm2 以上の
高強度の角形鋼管を製造する方法としては、鋼管用鋼板
を焼入れ焼戻し、または冷間加工により高強度化した鋼
板で鋼管を製造した後、別の製造ラインで角形に成形し
て角形鋼管を製造していた。
【0003】したがって、鋼板自体が高強度化され、成
形工程での造管が困難となり、また鋼管製造ラインから
角形鋼管製造ラインに輸送する必要があり、輸送中に鋼
管に損傷を与えたり、また輸送工程があるために、生産
性が悪く、コストアップの原因となっていた。
【0004】また、高強度角形鋼管を製造した後、溶融
亜鉛メッキをする場合、あらかじめ角形鋼管の表面の酸
化スケール、錆除去のために酸洗するが、鋼管用鋼板で
焼入れ焼戻しした鋼板を使用する場合、鋼板中の焼戻し
マルテンサイト組織は遅れ破壊に対する感受性が高く、
酸洗工程での水素の侵入により遅れ破壊の原因となる。
【0005】また、冷間圧延により加工強化した鋼板を
使用する場合、冷間圧延および角形成形によって残留応
力が発生する。応力が材料中に付加されていれば、水素
の拡散、凝集が誘起され、遅れ破壊などが起りやすくな
る。これらの現象は角形成形後の歪取り焼鈍により抑制
することは知られている。
【0006】また、高強度鋼板を角形に成形した後に生
じる残留応力でメッキする際の加熱により変形するた
め、角形成形での残留応力を除去するためにメッキ前に
歪取り焼鈍が必要である。
【0007】従来、例えば、特開平6−172856号
公報に示すように、角形鋼管の製造方法において、角形
成形の最終ロールの前段に加熱装置を置き、角形鋼管を
加熱冷却した後、最終ロールで2〜7%の加工をするこ
とにより、角形成形と熱処理を連続的に実施する方法が
知られている。また、特開平6−330177号公報に
示すように、角形鋼管のコーナR部を高周波加熱コイル
によって加熱して温度が低下しないうちにコーナR部を
成形する方法が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、鋼管
製造ラインで鋼管を製造した後、別ラインの角形鋼管製
造ラインに移して角形に成形する方法は、輸送中に鋼管
に損傷を与えたり、生産性が悪く、コストアップの原因
となっていた。
【0009】また、特開平6−172856号公報およ
び特開平6−330177号公報においては、角形鋼管
の製造ラインに加熱装置が設置されているが、前者は角
形鋼管を加熱冷却した後、最終ロールで2〜7%の加工
をするものであり、後者は角形鋼管のコーナR部を加熱
して温度が低下しないうちにコーナR部を成形する方法
であって、角形成形後の角形鋼管の歪取り焼鈍したり、
溶融亜鉛メッキを角形鋼管製造ラインで連続的に行う技
術は知られていない。
【0010】本発明は、前記事情に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、角形鋼管製造ラインで
歪取り焼鈍を連続的に行うことができ、また必要に応じ
て溶融メッキを鋼管製造ラインで連続的に行うことがで
き、生産性の向上と製造コストの低減を図ることができ
る高強度角形鋼管の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、請求項1は、角形鋼管製造ラインに造管
された角形鋼管の歪取り焼鈍するための加熱装置を備
え、連続的に高強度の角形鋼管を製造することを特徴と
する。
【0012】請求項2は、角形鋼管製造ラインに造管さ
れた角形鋼管の歪取り焼鈍するための加熱装置および該
加熱装置の後に溶融メッキ設備を備え、連続的に高強度
の亜鉛メッキ角形鋼管を製造することを特徴とする。
【0013】請求項3は、請求項1,2の加熱装置は、
誘導加熱装置であることを特徴とする。角形鋼管製造ラ
インに角形鋼管の歪取り焼鈍するための加熱装置を設置
することにより、連続的に高強度の角形鋼管を製造する
ことができる。また、前記加熱装置の後に溶融メッキ設
備を設置することにより、高強度角形メッキ鋼管を連続
的に製造できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1は角形鋼管製造ラインを
示すもので、1は供給される素材としての鋼板2を連続
的に造管するための成形装置であり、複数の成形ロール
3によって構成されている。成形装置1の後方には電縫
溶接装置4が設けられ、成形された鋼板2の両側縁が電
縫溶接されて円筒状の鋼管5が造管される。前記鋼板2
は、重量%で、 C :0.19〜0.23% Si:0.15〜0.25% Mn:1.20〜1.40% Ti:0.015〜0.030% Cr:0.20〜0.40% B :0.0010〜0.0025% の低炭素鋼である。
【0015】前記電縫溶接装置4の後方には電縫溶接さ
れた鋼管5を角形鋼管6に成形する角成形装置7が設け
られ、複数の整形ロール8によって構成されている。角
成形装置7の後方には角形鋼管6の歪取り焼鈍するため
の加熱装置9が設けられている。加熱装置9は加熱容量
が300kw以上の誘導加熱装置によって構成されてい
る。
【0016】加熱装置9の後方には角形鋼管6の外表面
を例えば亜鉛メッキする溶融メッキ設備10が設けられ
ている。さらに、この溶融メッキ設備10の後方にはエ
アーワイパー11および角形鋼管6を所定の長さに切断
する切断装置12が設置されている。
【0017】前記加熱装置9を加熱容量が300kw以
上の誘導加熱装置としたことは、角形鋼管製造ラインで
の角形鋼管6のライン速度を低下させることなく、角形
鋼管6の歪取り焼鈍を可能にしたものであり、加熱容量
は角形鋼管6の外径、肉厚等によって変動する。
【0018】前述のように構成された角形鋼管製造ライ
ンによれば、角成形装置7によって成形された角形鋼管
6は加熱装置9によって歪取り焼鈍される。すなわち、
角形鋼管6を溶融亜鉛メッキをする場合、角形鋼管6の
表面の酸化スケール、錆除去のために酸洗するが、鋼管
用鋼板で焼入れ焼戻しによるマルテンサイトや残留応力
は遅れ破壊の感受性を高め、引張強さ780N/ mm2 以上に
なると、酸洗等の水素の吸収で割れが発生しやすくな
る。しかし、遅れ破壊は残留応力を低減することにより
回避でき、角形鋼管6を加熱装置9によって歪取り焼鈍
が有効であり、この歪取り焼鈍を角形鋼管製造ライン内
で連続的に行うことにより、生産性の向上が図れる。
【0019】また、高強度角形鋼管は、角成形時に生じ
た残留応力によって溶融亜鉛メッキ時の加熱で変形する
が、この変形を回避するためにも歪取り焼鈍が有効であ
る。さらに、加熱装置9の後に溶融メッキ設備10を設
置し、角形鋼管製造ライン内で角形鋼管6を連続的に溶
融亜鉛メッキできるため、角形鋼管6を別ラインの溶融
亜鉛メッキ工程に輸送する必要がなく、生産性の向上が
図れる。
【0020】溶融亜鉛メッキが完了した高強度角形鋼管
13は切断装置12によって所定の長さに切断される。
そして、例えば自動車のサイドドアに乗員保護の目的で
使用されているドア補強材として使用される。
【0021】高強度角形鋼管13は、図2に示すよう
に、一例として辺の長さ(H)が48.6mm×48.
6mmで、辺の一端からの所望間隔を存して複数点の長
さを測定した結果を示す。また、肉厚(t)は、図3に
示すように、1.05mmで、各辺の複数点の肉厚を測
定した結果を示す。この測定結果から解るように、高強
度角形鋼管13は、肉厚(t)と一辺の長さ(H)との
比(t/H)が0.03以下である。したがって、辺の
長さおよび肉厚にバラツキのない品質の安定した角形鋼
管を製造できる。また、図4は、高強度角形鋼管13に
溶融亜鉛メッキを施した後のメッキ厚(μm)の分布を
示す。
【0022】表1は角形鋼管を成形後、焼鈍の遅れ破壊
への影響を試験した結果を示し、5%H2 SO4 水溶液
で遅れ破壊の試験の結果、焼鈍により遅れ破壊を回避で
きた。
【0023】
【表1】
【0024】なお、前記一実施の形態によれば、角形鋼
管製造ラインに加熱装置9と溶融メッキ設備10を設置
し、角形鋼管6の歪取り焼鈍した後、溶融亜鉛メッキを
施したが、この溶融メッキ設備10は必ずしも設ける必
要がなく、加熱装置9によって角形鋼管6を歪取り焼鈍
することにより、高強度角形鋼管13を得ることができ
る。
【0025】また、高強度角形鋼管13は、自動車のサ
イドドアに乗員保護の目的のドア補強材について説明し
たが、本発明で製造される高強度角形鋼管13は、機械
構造物、建設構造物等のあらゆる産業に適用できる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、角形鋼管製造ラインに加熱装置を設置するこ
とにより、角形鋼管を歪取り焼鈍して連続的に高強度の
角形鋼管を製造することができる。したがって、生産性
の向上、製造コストの低減が可能となるという効果があ
る。
【0027】請求項2によれば、請求項1の効果に加
え、歪取り焼鈍した角形鋼管を連続的に溶融メッキでき
るという効果がある。請求項3によれば、加熱装置に、
加熱容量が300kw以上の誘導加熱装置を用いること
により、ライン速度を向上でき、能率的に歪取り焼鈍で
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す角形鋼管製造ライン
の概略的構成図。
【図2】角形鋼管(48.6mm×48.6mm×1.
05mm)の辺の長さの測定結果を示す図。
【図3】角形鋼管(48.6mm×48.6mm×1.
05mm)の肉厚の測定結果を示す図。
【図4】角形鋼管(48.6mm×48.6mm×1.
05mm)のメッキ厚の分布を示す図。
【符号の説明】
6…角形鋼管 9…加熱装置 10…溶融メッキ設備
フロントページの続き (72)発明者 坂上 武彦 愛知県東海市東海町5丁目3番地 日鉄鋼 管株式会社名古屋事業所内 (72)発明者 岩崎 利男 愛知県東海市東海町5丁目3番地 日鉄鋼 管株式会社名古屋事業所内 (72)発明者 小畠 正秋 愛知県東海市東海町5丁目3番地 新日本 製鐵株式会社名古屋製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角形鋼管製造ラインに造管された角形鋼
    管の歪取り焼鈍するための加熱装置を備え、連続的に高
    強度の角形鋼管を製造することを特徴とする高強度角形
    鋼管の製造方法。
  2. 【請求項2】 角形鋼管製造ラインに造管された角形鋼
    管の歪取り焼鈍するための加熱装置および該加熱装置の
    後に溶融メッキ設備を備え、連続的に高強度のメッキ角
    形鋼管を製造することを特徴とする高強度角形鋼管の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱装置は、誘導加熱装置であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の高強度角形鋼管
    の製造方法。
JP31223295A 1995-11-30 1995-11-30 高強度角形鋼管の製造方法 Withdrawn JPH09155447A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220053644A (ko) 2019-09-30 2022-04-29 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 각형 강관 및 그 제조 방법 그리고 건축 구조물

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Effective date: 20030204