JPH09154862A - 牛の乳房炎の治療方法及び乳房用オゾン注入装置 - Google Patents

牛の乳房炎の治療方法及び乳房用オゾン注入装置

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JPH09154862A
JPH09154862A JP34997095A JP34997095A JPH09154862A JP H09154862 A JPH09154862 A JP H09154862A JP 34997095 A JP34997095 A JP 34997095A JP 34997095 A JP34997095 A JP 34997095A JP H09154862 A JPH09154862 A JP H09154862A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 牛の乳房炎の治療において、高価な薬剤を用
いることなく治療期間を短縮し、治療および診断のコス
トを軽減しながら、抗生物質を用いた従来の治療方法で
生じていた酪農産業の経済的損失を無くすることを目的
とする治療方法とそれに用いる乳房用オゾン注入装置を
提供する。 【解決手段】従来使用されていた抗生物質に代わり、乳
房炎に罹患している乳房の乳頭口からオゾンを注入して
乳房炎を治癒へ導く。この治療方法を実行するために、
乳房用オゾン注入装置を用いて簡単、確実かつ安全に、
乳房の炎症組織ならびに感染乳汁にオゾンを作用させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、牛の乳房炎の治
療方法及び乳房用オゾン注入装置に関する。酪農業の深
刻な脅威である乳房炎を簡単、確実かつ安全に治療でき
る方法と装置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、牛の乳房炎の治療には、抗生物質
の投与が常識的に行われている。すなわち、数日から週
余にわたり抗生物質を乳房内に注入し、さらに必用に応
じて筋肉内、静脈内、あるいは動脈内に抗生物質を注射
することによって、乳房、乳槽、乳頭内の病原細菌の増
殖を抑制することのみによって乳房炎を治癒させようと
する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、抗生物質によ
る治療では治癒率ならびに治療効果が必ずしも高くない
上に、以下の欠点を有していた。 1)薬剤費が高価である。 2)長い治療期間が必用である。 3)薬剤の選択に専門的な知識と診断技術が必要であ
り、薬剤の投与経路によっては高度な技術が必要であ
る。 4)抗生物質には細菌の増殖を抑制する作用しかなく、
補助的に牛の自然治癒力を高めるためには別に高価な薬
剤が必要となる。 5)注入する抗生物質は微量であるため乳房深部への到
達が困難であるとともに、刺激による組織障害がある。 6)炎症組織における感染微生物の産生毒素および炎症
により生じたフリーラジカルの処理に関係しない。 7)抗生物質の常用により、耐性菌や菌交代症が発生す
る。 8)抗生物質の生産物への残留のため、治療牛の乳は残
留が認められなくなるまで廃棄しなければならず、治療
のための損失が伴う。 9)抗生物質は要指示薬であるため、獣医師の指示のも
とでしか使用することができない。 10)治療時は発病牛に接近したまま処置をしなければ
ならず、突然の牛の騒擾によって作業者が危険にさらさ
れることがある。
【0004】この発明は、以上のような従来の治療法に
よる欠点に鑑み、牛の乳房炎の治療を抗生物質などの薬
物に頼ることなく、全く別の新規の化学療法によって治
療することのできる方法とそれに用いる装置とを提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る牛の乳房炎の治療方法は、乳房の乳
頭口から乳房内にオゾンを注入する。すなわち、乳房、
乳槽および乳頭内に存在する病原微生物とそれらの組織
に対してオゾンを作用させるという新規の技術思想に基
づいた治療方法であり、安全かつ効率的に乳房内にオゾ
ンを注入し、乳房炎を早期に治癒に導き上記課題の解決
に成功したものである。
【0006】上記方法を実行するための乳房用オゾン注
入装置は、酸素ボンベに接続したオゾン発生装置と、こ
のオゾン発生装置から発生するオゾンを誘導する誘導チ
ューブと、この誘導チューブの先端に取り付けて乳頭口
に挿入するオゾン注入管とで構成されている。
【0007】
【発明の実施の形態】以上の解決手段をとることによ
り、この発明に係る牛の乳房炎の治療方法は、従来の抗
生物質を用いた治療方法に対し治療効果を同等以上とし
ながら、オゾン発生の原料が酸素であるため治療のコス
トは極めて安価である。また、すべての病原微生物を強
力な酸化作用により殺滅するため、従来のようにコスト
が高く手間のかかる診断技術を必要としない。
【0008】加圧したオゾンを乳房内に注入することに
より、乳房深部の極めて狭く細い乳管を顕著に拡張さ
せ、乳房深部に停滞している炎症産物と乳槽に貯留して
いる感染乳汁の体外への排出を促進する。同時に、炎症
組織に対して酸素を供給することによって本来備わって
いる自然治癒力を増強し、感染乳房内で産生されている
毒素や炎症反応によって生じている生体に有害なフリー
ラジカルにも瞬時に作用し無害化して炎症の早期回復を
可能にすることから、治療期間を著しく短縮することが
できる。
【0009】さらに、作用機序が抗生物質とは全く異な
るので耐性菌や菌交代症の発生がない。また、抗生物質
のように生産物への残留がないため食品としての安全性
が確保され、従来のように治療のために生じていた生産
物の廃棄は皆無となり、酪農産業の治療に係る経済的損
失が完全に解消する。
【0010】オゾンは、感染している病原微生物の種類
を選ぶことなく死滅させ、さらにこの病原微生物が産生
する毒素を酸化解毒しながら、損傷を受けた炎症組織に
酸素を補給する。これにより、動物に自然に備わってい
る組織の感染防御能力および修復能力を促進するため、
著しい治療効果を発現する。このような作用様式の違い
から、従来の抗生物質による治療方法が長い治療期間を
要するのに対し、この発明の牛の乳房炎の治療方法によ
れば治療期間が著しく短縮される。
【0011】このため、従来必要であった病原微生物の
特定や有効な抗生物質の選択のための細菌学的な検査を
省略できるので診断コストを低く抑え、特殊な診断技術
が必用なくなる。また、オゾン発生の原料は酸素である
ので、従来のような治療のための高価な薬剤を準備する
必要がなくなり、治療のためのコストは大幅に安価とな
る。
【0012】さらに、この発明の牛の乳房炎の治療方法
によれば、抗生物質の使用により発生していた、乳およ
び肉への薬剤残留による生産物の廃棄の呪縛から酪農産
業を解放する。すなわち、オゾンは非常に不安定な物質
であり、放っておいても短時間のうちに自己分解して酸
素に戻ってしまうし、乳房内部で強力な酸化作用を発現
するとすぐに極めて安定なもとの酸素に戻るから、オゾ
ンが生産物に残留することがない。したがって、これま
で酪農産業が被っていた薬剤残留に基づく生産物の廃棄
による経済的損失から完全に解放される。
【0013】これまで、抗生物質に対する病原細菌の耐
性獲得は、長期間にわたる抗生物質の使用や、病原菌に
対して感受性のない抗生物質が選択された場合に生じて
いた。これに対しオゾンは、病原微生物の種類を選ぶこ
となく作用する。また、オゾンは抗生物質のように病原
細菌の増殖を阻止する作用によってのみ効果を現すので
はなく、強力な酸化作用による病原微生物の殺滅の他、
病原微生物が産生する有害毒素の酸化解毒、さらに生体
に自然に備わっている感染防御機能と組織損傷の回復機
能、いわゆる自然治癒力を促進するように酸素を補給す
ることによって効果を発現する。このため治療期間は著
しく短縮され、病原微生物は耐性を獲得する暇がなく耐
性菌の出現も起こらない。
【0014】
【実施例】この発明の牛の乳房炎の治療方法は、専用の
乳房用オゾン注入装置を開発したことによって、発病牛
の繋留場所に携帯したオゾン発生装置から噴出されるオ
ゾンを完全に外界と遮断し、安全かつ簡単に乳房まで誘
導し乳頭口から乳房内に注入することができる。
【0015】図1は、この発明の牛の乳房炎の治療方法
を実行するための一例を模式的に示した側面図である。
この乳房用オゾン注入装置(1)を用いてオゾンを注入
するときには、図1のように配置する。
【0016】この発明の牛の乳房炎の治療方法では、乳
房(19)の深部へ高い濃度のオゾンを到達させるため
に、携帯した酸素ボンベ(2)の圧力を減圧弁(3)を
介して一定の圧力をもたせ、一定の流量で活栓(4)を
解放しオゾン発生装置(5)の空気取り入れ口(6)か
ら酸素を供給する。
【0017】このオゾン発生装置(5)(HTU−2型
200mg/h、北海道テック社製)は、空気を原料と
して空気取り入れ口(6)から取り入れ、この空気中の
酸素を無声放電によりオゾンに変換し、オゾン吹き出し
口(7)から噴出させる装置である。定各電圧100
V、最大噴出流量毎分5L、オゾン発生量毎時200m
gの能力を有する。酸素を原料にするとオゾン発生量は
倍増し、原料の送気流量を半減するとオゾン発生量はさ
らに倍増する特性を有する装置である。
【0018】このオゾン発生装置(5)のオゾン吹き出
し口(7)から噴出されるオゾンは、十分な長さをもた
せた誘導チューブ(8)によって外界と完全に遮断して
乳頭(20)先端の乳頭口(9)まで誘導する。この誘
導チューブ(8)の先端にはオゾン注入管(10)が装
着されている。
【0019】誘導チューブ(8)の一方をオゾン発生装
置(5)のオゾン吹き出し口(7)に接続し、次にオゾ
ン注入管(10)を乳頭口(9)から挿入する。そし
て、酸素ボンベ(2)に付属する活栓(4)を解放する
と同時にオゾン発生装置(5)を作動させることによっ
て、発生したオゾンは簡単、確実に乳頭口(9)から乳
房(19)内へ誘導され注入することができる。
【0020】この時、誘導チューブ(8)に装着されて
いる保定クリップ(12)により後肢膝前方に位置する
膝前皮膚垂(13)に誘導チューブ(8)を保定する。
これによって、このオゾン注入管(10)及び誘導チュ
ーブ(8)は、治療中に作業者が手で保持しなくとも脱
落しなくなり牛から離れて作業ができるため、万が一の
牛の騒擾にも作業者の安全が確保できる。
【0021】図2は、乳頭口(9)から挿入する上記オ
ゾン注入管(10)と接続された誘導チューブ(8)の
一例を、矢状断面の部分平面図として示している。この
オゾン注入管(10)の材質には、オゾンの酸化に耐え
る金属(ステンレススチールまたはアルミ)あるいはプ
ラスチック(塩化ビニル樹脂またはフッ素樹脂)を用い
る。
【0022】挿入時に、乳頭口(9)を傷つけることな
く確実に貫通して挿入するために、このオゾン注入管
(10)は外径を2mm、長さを50mmとし、先端は
丸く滑らかに加工されている。先端から10mm〜25
mmの範囲の管壁部分に、孔径0.3mmの微細なオゾ
ン噴出孔(11)が多数穿設された、管壁0.25mm
の厚みを有する、内径を1.5mmとする中空の管であ
る。オゾン噴出孔(11)の穿設個数を特に限定するも
のではないが、通常20〜30個を好適とする。
【0023】図3は、乳房用オゾン注入装置(1)によ
るオゾン注入時の乳房(19)内部の使用状態を模式的
に示す。このオゾン注入管(10)は、乳槽(14)内
の感染乳汁(15)を効率よくオゾンで曝気することが
できる。すなわち、オゾン注入管(10)に微細なオゾ
ン噴出孔(11)を多数穿設したことにより、噴出する
オゾンが微細な気泡となり感染乳汁(15)中の病原微
生物との感作表面積を増大させ、乳槽(14)内に貯留
する感染乳汁(15)が短時間に十分な感作を受けるこ
とになる。さらに、深部の乳管(16)と乳腺胞(1
7)が注入したオゾンの圧力によって十分に拡張するの
で、乳房(19)内の炎症産物や感染乳汁(15)の排
出を促しながら最深部の乳腺細胞(18)までオゾンが
到達する。
【0024】
【別の実施例】次に別の実施例を列記する。 上記実施例では、急性乳房炎における実施について
説明したが、これに限らず臨床型乳房炎、潜在性乳房
炎、乾乳ならびに盲乳化においても全く同様の方法によ
って実施することができる。 図1に示した酸素ボンベは、オゾン発生装置と組み
合わせて使用することを意味するもので、携帯および使
用に際して乳房用オゾン注入装置として一個のケースに
収納されていても構わない。 オゾン発生装置に十分な圧力を供給するコンプレッ
サーを装着すれば、原料を大気(空気中の酸素)に求め
ることができる。 乳房内に注入するオゾンは、オゾンガスとしてだけ
ではなく、オゾンを溶解したオゾン水として用いること
ができる。 図2に示したオゾン注入管の微細なオゾン噴出孔の
かわりに、中空の管にエアーストーンを充填してオゾン
の微細な気泡を形成させてもよい。 この発明の治療方法の応用範囲は、乳房炎に限らず
腹腔内感染症、尿路感染症、子宮内感染症、血液内感染
症に用いることができる。
【0025】
【試験結果】以下、この発明に係る牛の乳房炎の治療方
法およびそれに用いる装置について、臨床的治療試験の
方法と結果に基づいて添付の図を参照しながら説明す
る。
【0026】急性乳房炎を発症したホルスタイン種乳牛
について、4つの乳区よりなる乳房のうち、乳房炎を起
こしている乳区の乳頭口から、調圧した酸素を原料とし
て発生させたオゾンを送気注入した。オゾン発生装置か
ら吐出されたオゾンは、オゾンを外界と完全に遮断する
ための十分な長さの誘導チューブを用いて乳頭口まで誘
導し、オゾン注入管を介して乳頭口から注入した。注入
するオゾンの量は、乳房内圧が十分に上昇し乳房深部の
乳管が押し拡げられる程度、すなわち注入により乳房が
膨らみ、乳腺組織を包む皮膚の下にオゾンが到達し皮下
気腫として直接触知できるようになるまでとした。オゾ
ンの注入により牛が苦痛を訴えることはなく、極めて安
全に作業を完了することができた。このようにして注入
が終了した乳房は、次の搾乳までの間、そのまま放置し
てオゾンと感作させた。
【0027】このようにして、乳房炎を発症した9頭に
オゾンによる治療を実施し、対照として従来通りの抗生
物質による治療を4頭に実施して、それぞれの治療効果
を経時的に観察し比較した。
【0028】図4には、それぞれの方法によって治療を
実施した時の平均治療回数を示す。抗生物質による従来
の治療方法では平均で5.3日の治療日数を要したのに
対し、オゾン注入による治療方法は平均1.1日で治療
を終了した。すなわち、オゾンを注入した牛においては
9頭のうち8頭が1回だけの治療のみで治癒し、残留に
よる乳の廃棄は全く必要でなかった。抗生物質を用いて
治療された牛では、治療期間中とこの後さらに薬剤の残
留のために乳が廃棄し続けられた。
【0029】図5には、それぞれの方法による治療経過
を示す。臨床症状を点数化して比較したが、オゾン注入
による治療効果は従来の抗生物質による治療効果と比較
して格段に優れていた。すなわち、抗生物質を用いた治
療群では治療を終える7日以降に症状が再び悪化する傾
向を示すのに対し、オゾンを用いた治療群の場合には乳
房の腫脹や疼痛の緩和が顕著に認められ、炎症のもとに
なっている産生毒素やフリーラジカルの処理の結果によ
って順調に症状が改善された点で優れていた。
【0030】図6には乳汁の品質のうち、乳房の組織の
損傷の程度の指標となっている乳汁中のNAGase活
性値のそれぞれの治療方法における治療経過中の推移を
示す。従来通り治療に抗生物質が用いられた乳房の乳汁
のNAGase活性値は、治療後著しく上昇し経過も明
らかに不安定に推移し、治療のために用いた抗生物質自
身の組織刺激性による著しい組織損傷が起こっているこ
とを裏付けた。これに対し、オゾンが治療に用いられた
乳房では、乳汁中のNAGase活性値の推移は変動が
わずかで極めて安定して緩やかに低下し、注入したオゾ
ン自身の乳房組織に対する刺激がほとんどなかったこと
が明らかであった。
【0031】すなわちオゾン注入による治療方法を実施
した場合には、治療回数を著しく短縮できることが証明
され、治療効果は従来の方法と比較して同等以上であっ
た。さらに、治療による乳房の組織への優しさに関して
も、毒素の酸化解毒、フリーラジカルの無害化や自然治
癒力の増強に関与するオゾンが極めて優れていることが
明らかであった。
【0032】上記臨床試験の結果から明らかなように、
この発明による牛の乳房炎治療方法およびそれに用いる
装置は、十分かつ確実な臨床的実用性が証明された。
【0033】
【発明の効果】以上説明した通り、この発明の牛の乳房
炎の治療方法およびそれに用いる装置によれば、オゾン
を乳頭口から極めて簡単かつ安全に注入することができ
る。従来の高価な薬剤を用いる必要はなく、十分かつ確
実な治療効果をあげることができる。また、治療期間の
著しい短縮が可能で、コストが高く手間のかかる診断技
術を省略することができる。治療および診断に要してい
た高額な費用と高度な技術を必用のないものとする。
【0034】酸素ボンベの圧力を利用して注入されたオ
ゾンは、治療乳区の深部の乳腺細胞組織にまで達し、乳
房の深部まで到達させることができる。また、感染微生
物の産生毒素を酸化解毒し、炎症組織のフリーラジカル
とオゾンが反応し容易に無害化する。さらに、炎症組織
に対する酸素を補給によって自然治癒力を高めるが、乳
房の組織に障害を与えない。
【0035】耐性菌や、菌交代症が生じることはなく、
生産物へ残留せず、従来の治療のために生じていた損失
はなくなる。さらに、作業時の安全性が確保され、誰で
あっても、いつでも使用することが可能となる。
【0036】すなわち、従来の治療方法が有していた欠
点の全てを解決することに成功し、優れた効果を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実行するための乳房用オゾン装
置を示す側面図。
【図2】本発明のオゾン注入管を示す断面図。
【図3】本発明の乳房用オゾン注入装置使用時の乳房内
状態を示す模式図。
【図4】本発明の治療効果を示すグラフ。
【図5】本発明の治療効果を示すグラフ。
【図6】本発明の治療効果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 乳房用オゾン注入装置 11 オゾン
噴出孔 2 酸素ボンベ 12 保定ク
リップ 3 減圧弁 13 膝前皮
膚垂 4 活栓 14 乳槽 5 オゾン発生装置 15 感染乳
汁 6 空気取り入れ口 16 乳管 7 オゾン吹き出し口 17 乳腺胞 8 誘導チューブ 18 乳腺細
胞 9 乳頭口 19 乳房 10 オゾン注入管 20 乳頭

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳房の乳頭口から乳房内にオゾンを注入
    することを特徴とする、牛の乳房炎の治療方法。
  2. 【請求項2】 酸素ボンベに接続したオゾン発生装置
    と、このオゾン発生装置から発生するオゾンを誘導する
    誘導チューブと、この誘導チューブの先端に取り付けて
    乳頭口に挿入するオゾン注入管とよりなる、乳房用オゾ
    ン注入装置。
  3. 【請求項3】 前記オゾン注入管が牛の乳頭口に挿入す
    ることのできる太さの中空管であり、この中空管の先端
    部に多数の微細なオゾン噴出孔を穿設したものである、
    請求項2記載の乳房用オゾン注入装置。
JP7349970A 1995-12-11 1995-12-11 牛の乳房用オゾン注入装置 Expired - Lifetime JP2990054B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008289523A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Otech Labo:Kk 携帯型動物用オゾン治療装置

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JP2008289523A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Otech Labo:Kk 携帯型動物用オゾン治療装置

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