JP2005348774A - 動物の病気の治療方法とそのための治療装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 病気に罹った犬や猫等の動物の治療には、従来の抗生物質などの薬と比較し、自然のものであり殺菌力,免疫力に優れたオゾンがきわめて有効であることに着目し、このオゾンを患部やその近傍に注入することにより内蔵疾患や皮膚の炎症を起こさせている細菌や病原菌を死滅させ、炎症等の原因を効果的に取除くことができる新たな治療法とそのための治療装置を提供すること。
【解決手段】 病気に罹った犬や猫等の動物に、注射器4によってオゾンを気体の状態で皮内に注射することにより生体の自然治癒力・免疫力を高め、疾病を生じさせている細菌や病原菌を死滅させると共に、傷口や皮膚をその内側から治癒させること
【選択図】図1
【解決手段】 病気に罹った犬や猫等の動物に、注射器4によってオゾンを気体の状態で皮内に注射することにより生体の自然治癒力・免疫力を高め、疾病を生じさせている細菌や病原菌を死滅させると共に、傷口や皮膚をその内側から治癒させること
【選択図】図1
Description
本発明は病気に罹っている動物を治療するオゾンを用いた治療方法とそのための治療装置に関する。
犬や猫等の動物は、最近では家族の一員として家の中に入れて飼われている場合が多いが、これらの動物もストレスや体調不良、運動不足などにより体力が弱り、病気に罹り易くなっており、その結果、内蔵疾患や皮膚に炎症を起し、毛が抜けてしまうなどの症状として現れることが多い。
内蔵疾患や皮膚に炎症を起し易いのは、体力が弱っているときに皮膚に小さな切傷が付くと、免疫力も弱まっていることから傷口から皮膚等に付着している細菌や病原菌の侵入を許してしまうためであると推測される。
そのため、動物をシャンプー等により時々洗ってやったりして清潔な状態にしたり、特許文献1に記載されているように専用の浴槽に入れてオゾンなどにより皮膚を消毒したりしている。
しかしながら、いずれも皮膚の外側を清潔に保ち、消毒しているだけであるため、一旦、皮膚の内側に細菌や病原菌が入り込み、炎症や内蔵疾患を起こしてしまうと、なかなか治り難いという問題があった。
従来は、切傷が付いたり皮膚に炎症を起こしたとき、傷口や炎症を起こしている皮膚に直接抗生物質などの外用薬剤を塗布したりして対症療法を施していたが、皮膚の内側に入り込んだ細菌や病原菌を完全に死滅させることができないため、治療の効果がなかなか上がらなかった。また、抗生物質は高価なため常用できず、常用できたとしても耐性菌が発生するなどの問題があった。更に、動物の飼料は最近では自然のものが少なくなり合成飼料が主流となったためか、病気に罹ったとき薬が効きにくいという問題もあった。
なお、牛の乳房に炎症を起こしたとき、乳房内に所定濃度のオゾンを乳頭口から注入し、治療する技術が特許文献2に開示されているが、この技術は、犬や猫等の動物の乳房に適用するのは難しく、また適用できたとしても、特定部位の内蔵疾患や皮膚の炎症等を効果的に治療できないという問題があった。
特開平9−108245号公報
特開平10−854245号公報
本発明は、病気に罹った犬や猫等の動物の治療には、従来の抗生物質などの薬と比較し、自然のものであり殺菌力,免疫力に優れたオゾンがきわめて有効であることに着目し、このオゾンを患部やその近傍に注入することにより内蔵疾患や皮膚の炎症を起こさせている細菌や病原菌を死滅させ、炎症等の原因を効果的に取除くことができる新たな治療法とそのための治療装置を提供することを、その課題とするものである。
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の治療方法の構成は、病気に罹った犬や猫等の動物に、注射器によってオゾンを気体の状態で皮内に注射することにより生体の自然治癒力・免疫力を高め、疾病を生じさせている細菌や病原菌を死滅させると共に、傷口や皮膚をその内側から治癒させることを特徴とするものである。
また、上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の治療装置の構成は、オゾン発生装置と、該発生装置に原料となる酸素を供給する圧力調整器付きの酸素供給装置と、該供給装置から前記発生装置に酸素を送る酸素輸送チューブと、前記発生装置において発生させたオゾンを気体の状態で病気に罹った犬や猫等の動物の炎症を起こしている皮膚などの患部やその近傍に皮内注射するための先端に注射針を設けた注射器と、該注射器の筒にオゾンを供給する後端が前記発生装置に接続されたオゾン供給チューブとから成ることを特徴とするものである。
本発明は、上記構成において、オゾンの皮内注射は、疾病により炎症を起こしている皮膚又はその近傍の皮膚の皮内にオゾンを注入するのが望ましく、また、内蔵疾患にあっては、疾患を起こしている内蔵に近い皮膚の下でその患部に体液の流れによりオゾンを送致可能な箇所に行うのが望ましい。
本発明によれば、病気に罹った犬や猫等の動物の内臓疾患や炎症を起こしている皮膚などの患部の近くに直接オゾンを気体の状態で皮内注射するので、内蔵疾患や炎症の原因となっている細菌や病原菌を死滅させることができると共に、動物の自然治癒力や免疫力を高めることができ、更に、切傷が付いている皮膚の傷口や皮膚の内側を消毒することができるので、内蔵疾患や皮膚の炎症,傷口をきわめて効果的かつ迅速に治癒することができるという効果が得られる。
次に、本発明の実施の形態例を図に拠り説明する。図1は本発明の治療法を実施する治療装置の斜視図である。
図において、1はオゾン発生装置、2はこのオゾン発生装置1に原料となる酸素を供給するための装置で、ここでは酸素ボンベを使用している。2aはこの酸素ボンベ2の圧力調整器、3は酸素ボンベ2からオゾン発生装置1に酸素を送るための酸素輸送チューブ、4は注射器で、筒状のシリンダ4aとこのシリンダ4aの先端部に設けられる注射針hとこの注射針hの装着部4b、及び、シリンダ4aの後端側から挿入された作動体4cからなる。なお、オゾン発生装置は公知のものを用いることができる。
図1においては、注射器1から注射針hを外しその装着部4bに、後端がオゾン発生装置1に接続されたオゾン供給チューブ5の先端部を装着した後、オゾン発生装置1で発生させたオゾンを注射器1のシリンダ4a内に供給する。供給するオゾンの濃度は任意に設定することができるが、濃度は低い方が好ましい。例えば、空気又は酸素中において0.01〜0.05体積%程度が好ましいが、炎症の程度によっては0.01体積%を最低限度として0.05体積%より高くしたりすることもある。
而して、図1に示したように、注射器1の作動体4cを後退させながらシリンダ4a内にオゾンを入れた後、装着部4bに注射針hを装着し、図2に示したように犬や猫等の愛玩動物Pの皮膚6の炎症を起こしているところの皮膚6aに皮内注射する。炎症を起こしている皮膚6aの近傍の皮膚に皮内注射することもある。
上記の皮内注射は、オゾンを注入するとき注射器を引いて血液が逆流しないことを確認することが望ましい。
注入量は、愛玩動物Pに種類や大きさ、炎症の程度などにより異なるが、例えば、大型犬であれば30〜50cc(一部分であれば20ccで悪いところには合計50ccまで)、小型犬であれば5〜10ccのように注入量を調節する。なお、この注入量は一例で、症状がひどい場合や軽い場合など炎症の程度により調節する。
次に、内蔵疾患の場合は、図示しないが、疾患を起こしている内蔵に近い皮膚の下でその患部に体液によりオゾンを送致可能な箇所にオゾンを気体の状態で皮内注射することによりを行う。例えば、胃に疾患を起こしている場合、胃に近い腹部側の皮膚の下で胃の手前にオゾンを皮内注射する。
本発明の治療方法を皮膚に炎症を起こし、毛が抜けて薄くなっている猫に適用し、その炎症を起こしている皮膚の近くにオゾンを皮内注射したところ、2,3日で炎症が治まり、1週間後に毛が生えてきた。また、腸に疾患を起こしている犬のその腸の患部に近い皮膚の下で患部の手前にオゾンを皮内注射したところ、ほぼ1週間で完治した。
本発明によれば、従来治りが悪いといわれていた皮膚の炎症や内蔵疾患、或は、切傷を簡単な方法で迅速に治癒することができる。また、本発明の治療装置は、公知のオゾン発生装置を用いいえば低コストで製造することができるので、動物病院は勿論、各家庭に1台おいておけば、動物の病気に対し適切な治療をその場で行うことができる。
1 オゾン発生装置
2 酸素ボンベ
2a 圧力調整器
3 酸素輸送チューブ
4 注射器
4a 筒状のシリンダ
4b 装着部
4c 作動体
5 オゾン供給チューブ
6 皮膚
2 酸素ボンベ
2a 圧力調整器
3 酸素輸送チューブ
4 注射器
4a 筒状のシリンダ
4b 装着部
4c 作動体
5 オゾン供給チューブ
6 皮膚
Claims (4)
- 病気に罹った犬や猫等の動物に、注射器によってオゾンを気体の状態で皮内に注射することにより生体の自然治癒力・免疫力を高め、疾病を生じさせている細菌や病原菌を死滅させると共に、傷口や皮膚をその内側から治癒させることを特徴とする動物の病気の治療方法。
- オゾンの皮内注射は、疾病により炎症を起こしている皮膚又はその近傍の皮膚の皮内にオゾンを注入する請求項1の動物の病気の治療方法。
- オゾンの皮内注射は、内蔵疾患にあっては、疾患を起こしている内蔵に近い皮膚の下でその患部に体液によりオゾンを送致可能な箇所に行う請求項1又は2の動物の病気の治療方法。
- オゾン発生装置と、該発生装置に原料となる酸素を供給する圧力調整器付きの酸素供給装置と、該供給装置から前記発生装置に酸素を送る酸素輸送チューブと、前記発生装置において発生させたオゾンを気体の状態で病気に罹った犬や猫等の動物の炎症を起こしている皮膚などの患部やその近傍に皮内注射するための先端に注射針を設けた注射器と、該注射器の筒にオゾンを供給する後端が前記発生装置に接続されたオゾン供給チューブとから成ることを特徴とする動物の病気の治療装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004169666A JP2005348774A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | 動物の病気の治療方法とそのための治療装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004169666A JP2005348774A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | 動物の病気の治療方法とそのための治療装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005348774A true JP2005348774A (ja) | 2005-12-22 |
Family
ID=35583725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004169666A Pending JP2005348774A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | 動物の病気の治療方法とそのための治療装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005348774A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010147677A3 (en) * | 2009-06-19 | 2011-05-12 | Acquisci, Inc. | Treatment of inflammatory disorders, cardiovascular diseases and acute ischemic brain stroke with ozone |
CN104873297A (zh) * | 2015-04-30 | 2015-09-02 | 赵增友 | 一种野生动物园区远程无线遥测太阳能医用臭氧监护系统 |
CN105850816A (zh) * | 2016-05-25 | 2016-08-17 | 中国长江三峡集团公司中华鲟研究所 | 一种适用于具有藏匿习性鱼类的麻醉装置及方法 |
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2004
- 2004-06-08 JP JP2004169666A patent/JP2005348774A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010147677A3 (en) * | 2009-06-19 | 2011-05-12 | Acquisci, Inc. | Treatment of inflammatory disorders, cardiovascular diseases and acute ischemic brain stroke with ozone |
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CN105850816A (zh) * | 2016-05-25 | 2016-08-17 | 中国长江三峡集团公司中华鲟研究所 | 一种适用于具有藏匿习性鱼类的麻醉装置及方法 |
CN105850816B (zh) * | 2016-05-25 | 2018-12-21 | 中国长江三峡集团公司中华鲟研究所 | 一种适用于具有藏匿习性鱼类的麻醉装置及方法 |
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