JPH09154847A - 内視鏡下外科手術用処置具 - Google Patents

内視鏡下外科手術用処置具

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Publication number
JPH09154847A
JPH09154847A JP7321722A JP32172295A JPH09154847A JP H09154847 A JPH09154847 A JP H09154847A JP 7321722 A JP7321722 A JP 7321722A JP 32172295 A JP32172295 A JP 32172295A JP H09154847 A JPH09154847 A JP H09154847A
Authority
JP
Japan
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insertion portion
electrode
treatment
endoscopic surgery
body cavity
Prior art date
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Application number
JP7321722A
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English (en)
Inventor
Yoshikiyo Shibata
義清 柴田
Koji Iida
浩司 飯田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】挿入部に可撓性を保たせることにより、体腔内
の処置可能範囲が広がる内視鏡下外科手術用処置具を提
供することにある。 【解決手段】体腔内に挿入する挿入部2と、前記挿入部
2の遠位端に設けられた処置部としての電極10と、前
記挿入部2の近位端に設けられた操作部3とを有する内
視鏡下手術用処置具において、前記挿入部2の部材を、
所定力量以上で変形しない剛性の挿入管8と、所定力量
以上で任意の形状に塑性変形可能な可撓性パイプ7とで
構成し、前記可撓性パイプ7は、前記挿入管8の軸方向
の少なくとも一部の間に連結されていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、生体組織の切
開、切除、剥離、血液凝固等の処置を行う内視鏡下外科
手術用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば内視鏡下で体腔内の手術を
行う際、生体壁に設けられた孔を通して処置具が挿入さ
れ、体腔中の組織を切断、切離、焼灼したり血液凝固等
を行ったりする高周波電極が知られている。
【0003】この高周波電極に関して例えば特願平5−
150757号に示されるように体腔内に挿入される挿
入部の先端側に導電部材で構成される電極部が設けられ
ており、この電極部に高周波電流を通電することによっ
て、電極部が接触する体腔内の組織を加熱して、これを
切開、切除したり、あるいは血液凝固等を行ったりする
ものである。
【0004】こうした高周波電極の一例が図14(a)
に示されている。この高周波電極62は体腔内に挿入さ
れる挿入部63と操作部64で構成されている。挿入部
63は挿入管65の開口から操作部64の付け根までチ
ューブ66により絶縁被覆されている。挿入管65の先
端部外面には電極部67が設けられており、挿入管65
を通じて高周波電流が供給されるようになっている。そ
のうち生体患部を直接処置する処置部67aを除いた外
周部には絶縁管68により絶縁被覆されている。操作部
64には高周波電源から高周波電流を供給するコードを
接続するピン69、ピン69とコードを接続するところ
以外を接続するカバー70と、挿入管65とピン69を
接続固定する接続管71とから構成されている。
【0005】高周波電流をピン69に供給すると、接続
管71、挿入管65、電極部67へと通電することによ
り、電極部67が加熱し、絶縁材が被覆されずに露出し
た処置部67aを生体組織部位に接触させれば電極部6
7の発熱作用により前記組織部位を処置することができ
る。
【0006】体腔内を内視鏡下で処置する際、処置孔を
体表面から体腔内に設けるが、処置孔を設けられる部位
が限られる場合がある。例えば、胸腔内を処置する場
合、肋骨間の幅が比較的広い第5,第6肋間に処置孔を
設けることが多い。この場合、処置孔から離れた患部を
処置しようとすると、挿入部63の形状がストレートで
あるため処置具先端が目的部位に到達できないことがあ
り、処置可能範囲が限定されることがあった。この問題
点を解決するために、図14(b)に示すように挿入部
72の形状がカーブ形状をした高周波電極が知られてい
る。さらに挿入部72を変形できる可撓性を持つ電極が
ある。
【0007】一方、前記内視鏡下手術用電極と異なり、
生体内管腔臓器に挿入して観察、治療などを行う内視鏡
があり、前記内視鏡に挿入して治療を行う、挿入部が軟
性の電極がある。
【0008】また、体腔内の処置したい部位が浅い場合
には、挿入部が体腔内に入りきらずに体外に出ることが
あった。このため、術者は操作部を握っての処置が困難
なため、比較的処置のしやすい挿入部を握って処置を行
うことがあった。
【0009】一般に体腔内の処置をする際、体腔内に内
視鏡と内視鏡手術用電極を挿入して行う。この時、内視
鏡下手術用電極の挿入部先端の処置を行う電極部が内視
鏡から観察できないことがある。そこで、特願平4−9
9414号に示すように前記電極部を回転させることで
電極部を観察できるようにしたものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
(b)のように挿入部72がカーブしている内視鏡下手
術用電極を使用することで、処置可能になることがあっ
たが、患者の体格、症例により、必ずしもカーブ形状が
適切であるとは限らず、目的部位を処置するのに手間取
ることがあり、またカーブ形状が固定式であると、目的
部位により様々なカーブ形状したものをあらかじめ用意
しておく必要があった。
【0011】一方、内視鏡に挿通する電極として挿入部
が軟性のものがあるが、挿入部に剛性がないため、スト
レートであってほしい部分も変形しやすく処置を行うに
は適していなかった。
【0012】さらに、挿入部全体が手で曲げられる可撓
性を持つ内視鏡下手術用電極があるが、曲げたい部分は
体腔内に挿入する部分なので、不意に力が加わった際、
不必要に曲がることがあり使いにくいことがあった。例
えば、挿入部の手元側は体外にでているので、体内に挿
入している部分に比べ操作時にねじったり、傾けたりし
て曲がりやすいが曲がると操作位置が変わり操作しにく
い。
【0013】また、体腔内の浅い部位を処置する際、挿
入部を握って処置することがあるが、挿入部の外径が細
いために保持しづらく、操作性が悪いことがあった。ま
た、挿入部がカーブしているために、電極部の向きが処
置する部位に対して最適な位置関係でないことがあり、
処置が困難なことがあった。
【0014】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、一本の処置具で患者
の体格、症例に応じた、操作・処置が行え、挿入部の意
図しない部分が変形することがなく、操作性に優れた内
視鏡下外科手術用処置具を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は前記目的を達
成するための、体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部
の遠位端に設けられた処置部と、前記挿入部の近位端に
設けられた本体部とを有する内視鏡下手術用処置具にお
いて、前記挿入部の部材を、所定力量以上で変形しない
剛性の第1の部材と、所定力量以上で任意の形状に塑性
変形可能な第2の部材とで構成し、前記第2の部材は、
前記第1の部材の軸方向の少なくとも一部の間に連結さ
れていることを特徴とする。
【0016】内視鏡下手術用処置具の挿入部の手元側を
実質的に変形しにくい構造とし、前記手元側を除く部分
には可撓性のある挿入部を設けた。ここでいう可撓性と
は、手で任意角度のカーブ形状に変形でき、変形後は故
意に一定以上の力を加えないと、変形できない剛性を持
つ性質をいう。
【0017】前記の構成により、体外で挿入部の可撓性
をもつ部分を任意角度のカーブ形状に変形後、体腔内に
挿入して処置を行うことができる。また、挿入部の手元
側を変形しにくい構造としたため、処置しているときに
力が加わっても変形することがなく処置できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1および図2は第1の実施
形態を示したものである。図1に示すように、内視鏡下
外科手術用処置具としての外科手術用電極1には、体腔
内に挿入される挿入部2と、この挿入部2の手元側に設
けられる操作部3とから構成されている。操作部3は、
操作部本体3aに電源コードを取りつけるためのピン部
4と弁部材を取り付けるためのコネクタ部5とから構成
されている。
【0019】外科手術用電極1の挿入部2は導電性材料
により形成された挿入管6と導電性材料によって形成さ
れた第2の部材としての可撓性パイプ7と手元側に実質
的に変形しにくい導電性材料により構成された第1の部
材としての挿入管8から構成され、挿入管6と可撓性パ
イプ7と挿入管8の外周には絶縁チューブ9により被覆
されている。
【0020】ここでいう可撓性パイプ7とは、銀或いは
ステンレス系材料からなるパイプ、多関節からなるフレ
キシブルパイプ等のことであり、本実施形態以降の実施
形態についても当てはまる。挿入部2の先端には開口部
より突出した電極10が挿入管6に通電可能に取り付け
られている。
【0021】前記構成により図2に示すように挿入部2
の先端と手元側を除いた部分を患者の体格や、症例に応
じて術者が自由に曲げられるようになる。その結果、体
腔内の処置可能範囲が広がり、術者の操作性が向上す
る。
【0022】手元側も別に可撓性パイプでも構わない
が、本実施形態では以下の理由で変形しにくい挿入管に
している。挿入部の手元側は体内に挿入している部分に
比べて体外に出ているため操作時にねじったり傾けたり
して直接力がかかり易い。よって変形しにくい材料とす
ることで挿入部の手元側が容易に変形することはなく、
使いやすい。通常、最大100mm程度挿入部の手元側
が体外に出た状態になるので挿入部の手元側は少なくと
も100mm以上変形しにくい挿入管であることが望ま
しい。
【0023】図3は第2の実施形態を示し、第1の実施
形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。本実施形態の内視鏡下外科手術用処置具としての外
科手術用電極11の挿入部12は絶縁材料により形成さ
れた挿入管13と絶縁材料により形成された半固定式の
可撓性を有する絶縁可撓性パイプ14と手元側に実質的
に変形しにくい絶縁材料により形成された挿入管15と
挿入管13の先端に突出して通電可能に設けられた電極
10と電極10に高周波電流を供給する挿入管13と可
撓性パイプ14と挿入管15の内部に設けられた可撓性
を有する導電軸16とで構成されている。
【0024】前記構成により図3のように挿入部12の
先端と手元側を除いた部分を患者の体格や症例に応じて
術者が自由に曲げられるようになる。その結果、体腔内
の処置可能範囲が広がり、術者の操作性が向上する。ま
た、挿入部12の手元側が変形しにくい構造としたた
め、使用時に変形することはない。
【0025】図4は第3の実施形態を示し、第1、第2
の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省
略する。本実施形態の内視鏡下外科手術用処置具として
の外科手術用電極17は、図4(a)に示すように、挿
入部2に把持グリップ18が取付けられている。把持グ
リップ18は、図4(b)に示すように、軸方向に亘っ
て凹溝18aが設けられ、挿入部2のストレート部の任
意に位置に着脱・固定が可能である。
【0026】前記構成により、把持グリップ18の凹溝
18aを挿入部2に嵌合することにより、挿入部2の任
意の位置に固定できる。その結果、体腔内の患部が浅い
場合に、術者が把持グリップ18を握ることにより容易
に処置できるため、挿入部2が短い内視鏡下外科手術用
処置具をわざわざ用意しなくても済む。
【0027】図5は第4の実施形態を示し、第1〜第3
の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省
略する。図5(a)に示すように、本実施形態の内視鏡
下外科手術用処置具としての外科手術用電極19は着脱
・固定可能なスイッチ20が把持グリップ18に取付け
られている。図5(b)は変形例であり、スイッチ機能
を把持グリップに内蔵し、挿入部2の任意の位置に着脱
・固定可能なスイッチ付グリップ21を示したものであ
る。
【0028】前記構成により、術中、術者が把持グリッ
プ18やスイッチ付グリップ21を把持して処置してい
るとき、高周波電流のスイッチが手元にあるため、フッ
トスイッチを使用する場合のような足元に注意を払うと
いう煩わしさから開放され操作性が向上し、手術に集中
できる。
【0029】図6は第5の実施形態を示し、第1の実施
形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。図6(a)に示すように、本実施形態の内視鏡下外
科手術用処置具としての外科手術用電極22は、その構
成は電極23と回転ノブ24、回転伝達機構を除き第1
実施例と同様である。挿入管13の先端に通電可能な電
極23が半固定式・回転可能に設けられている。操作部
3に設けられた半固定式の回転可能な回転ノブ24と電
極23とは図示しない軟性のワイヤーにより連結されて
おり、回転ノブ24を回転操作することにより、電極が
図6(b)に示すように回転・固定できる。
【0030】前記構成により、挿入部2を体腔内に挿入
した状態で、図6(b)に示すように患部の位置にあわ
せて電極23の向きが変えられる。その結果、体腔内の
処置可能範囲が広がり、わざわざ処置孔から内視鏡下外
科手術用電極22を抜去して挿入部2の形状を修正せず
に体腔内の様々な位置の処置が可能となる。
【0031】図7は第6の実施形態を示し、第1の実施
形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。図7に示すように、本実施形態の内視鏡下外科手術
用処置具としての外科手術用電極26には、挿入管6の
開口から挿入管6と可撓性パイプ7と挿入管8の全長に
亘って内側に絶縁被覆27が密着被覆されている。
【0032】前記構成により、挿入部2の開口より吸引
中に誤って生体組織を吸い込んだ際、吸い込んだ生体組
織の焼灼を防ぎ、また挿入部2の開口を生理食塩水中に
浸した際、生理食塩水を介して生体組織の通電を防ぐこ
とが可能となる。また多関節からなる可撓性パイプを使
用すると関節の隙間を洗浄するのに手間がかかるが被覆
することにより汚れが入らなくなり洗浄が容易となる。
【0033】図8および図9は第7の実施形態を示した
ものである。図8(a)に示すように、本実施形態の内
視鏡下外科手術用処置具28には、体腔内に挿入される
挿入部29と体腔内組織の把持・剥離・切離を行うジョ
ー30と挿入部29の手元側に設けられた操作部31と
から構成されている。操作部31には電源コードを取り
付けるためのピン部32とジョー30を含む挿入部29
の回転を可能にする回転ノブ33が設けられている。
【0034】また、図8(b)に示すように、内視鏡下
外科手術用処置具28の挿入部29は挿入管34と可撓
性パイプ35と手元側に実質的に変形しにくい挿入管3
6とから構成され、挿入管34と可撓性パイプ35と挿
入管36の外周には絶縁材料で構成された絶縁チューブ
37により被覆されている。通常、挿入部29を体内に
挿入して処置する場合、最大100mm程度挿入部29
の手元側が体外に出た状態になる。そのため本実施形態
では使用時に直接曲がりやねじれの力のかかり易い挿入
部29の手元側を少なくとも100mm以上の長さの変
形しにくい挿入管36としている。
【0035】挿入管34と可撓性パイプ35と挿入管3
6の管路内にはジョー30を開閉するための弾性材料あ
るいは超弾性材料からなる駆動軸36が設けられてい
る。前記可撓性パイプ35としては銀パイプ、ステンレ
スパイプ、形状記憶合金からなるパイプが考えられる。
その表面および内部の硬度は前記変形しにくい挿入管3
6より低くなくてはならずHv(ビッカース硬度)25
0以下が望ましい。
【0036】前記構成により、図9に示すように挿入部
29の先端と手元側を除く部分を患者の体格や症例に応
じて術者が自由に曲げられるようになる。また、挿入部
29の手元側を変形しにくい構造としたため変形するこ
とはない。その結果、体腔内生体組織の把持・剥離・切
離等の処置可能範囲が広がり、術者の操作性が向上す
る。
【0037】図10は第8の実施形態を示し、第7の実
施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。本実施形態の内視鏡下外科手術用処置具39は、挿
入部29に把持グリップ40が取付けられている。把持
グリップ40は挿入部29のストレート部に任意の位置
に着脱・固定可能である。
【0038】前記構成により、把持グリップ40を挿入
部29のストレート部の任意の位置に取付けられる。そ
の結果、体腔内の浅い患部の高周波を併用した処置を行
う場合、把持クリップ40を握って処置できるため挿入
部29の短い内視鏡下外科手術用処置具をわざわざ用意
しなくても処置が出来ると同時に操作性が向上する。
【0039】図11は第9の実施形態を示し、第7の実
施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。図11(a)に示すように、本実施形態の内視鏡下
外科手術用処置具41は、挿入部29のストレート部2
9に取付けられた把持グリップ40にスイッチ42が設
けられている。図11(b)に示す内視鏡下外科手術用
処置具43は、挿入部29にスイッチ付グリップ44を
取付けられている。
【0040】前記構成により、体腔内の浅い患部を高周
波電流を併用して処置する際、術者は把持グリップ38
に取付けられたスイッチ42またはスイッチ付グリップ
44のスイッチを操作することにより、足下にあるフッ
トスイッチに注意を払う煩わしさから開放され、操作性
が向上して、手術に専念できる。
【0041】図12は第10の実施形態を示したもので
ある。本実施形態の内視鏡下外科手術用処置具45は、
体腔内に挿入される挿入部46と操作部47とで構成さ
れ、挿入部46は挿入管49と可撓性パイプ50と手元
側に実質的に変形しにくい挿入管51と挿入管49の先
端開口から突きだし引っ込み自由な圧排部48が設けら
れており、操作部47のプッシャ47aを操作すること
により、圧排部48が出し入れできる。挿入部46の内
部には超弾性材料からなる駆動軸52が設けられてお
り、プッシャ46aと圧排部46とを連結している。
【0042】前記構成により、図12(b)に示すよう
に挿入部45の可撓性パイプ50を任意の形状に曲げる
ことができる。また、挿入部46の手元側を変形しにく
い構造としたため変形することはない。その結果、体腔
内の臓器を処置する際、目標臓器に接近するのに邪魔と
なる臓器を圧排部48によって隅の方へ圧排し、寄せて
処置を行うことができる。
【0043】図13は第11の実施形態を示したもので
ある。内視鏡下外科手術用電極53は、挿入部54と操
作部55とから構成されている。図13(a)に示すよ
うに挿入部54は導電性材料で構成された電極棒56と
導電性材料からなる可撓性棒57と導電性材料からなる
挿入棒58と電極棒56の電極56aを除く挿入部54
を覆う絶縁チューブ59とから構成されている。操作部
55は操作部本体60とピン部61とから構成されてい
る。
【0044】前記構成により図13(b)に示すように
挿入部54の可撓性棒57を患者の体格や、症例に応じ
て術者が任意の形状に曲げることができる。その結果、
体腔内の処置可能範囲が広がり、術者の操作性が向上す
る。
【0045】前記実施形態によれば、次のような構成が
得られる。 (付記1)体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の遠
位端に設けられた処置部と、前記挿入部の近位端に設け
られた本体部とを有する内視鏡下手術用処置具におい
て、前記挿入部の部材を、所定力量以上で変形しない剛
性の第1の部材と、所定力量以上で任意の形状に塑性変
形可能な第2の部材とで構成し、前記第2の部材は、前
記第1の部材の軸方向の少なくとも一部の間に連結され
ていることを特徴とする内視鏡下手術用処置具。
【0046】(付記2)前記処置部は、電極であること
を特徴とする付記1記載の内視鏡下手術用処置具。 (付記3)前記所定力量は、手による力量であることを
特徴とする付記1または2に記載の内視鏡下手術用処置
具。
【0047】(付記4)体腔内に挿入する細長い挿入部
と挿入部の遠位端に設けられた処置部と挿入部の近位端
に設けられた本体とを有する内視鏡下手術用処置具にお
いて、前記挿入部が手で任意の形状に変形でき、変形後
は、故意に一定以上の力を加えないと変形しない可撓性
を有する部材と容易に変形しない剛性を有する部材とを
軸方向に組み合わせて構成される挿入部を具備すること
を特徴とする内視鏡下手術用処置具。
【0048】(付記5)体腔内に挿入する細長い挿入部
と挿入部の遠位端部に設けられた電極部と、挿入部近位
端部に設けられた本体とを有する内視鏡下手術用電極に
おいて、前記挿入部が任意の形状に変形でき、変形後
は、故意に一定以上の力を加えないと変形しない可撓性
を有する部材と容易に変形しない剛性を有する部材とを
軸方向に組み合わせて構成される挿入部を具備すること
を特徴とする内視鏡下外科手術用電極。
【0049】(付記6)前記容易に変形しない剛性を有
する部材が前記可撓性を有する部材より手元側に配置さ
れたことを特徴とする付記5記載の内視鏡下手術用電
極。 (付記7)前記可撓性を有する部材と容易には変形しな
い剛性を有する部材がパイプとからなる付記5または6
記載の内視鏡下手術用電極。
【0050】(付記8)前記可撓性を有する部材と容易
には変形しない剛性を有する部材とが導電性を有しかつ
棒材とからなることを特徴とする付記5または6記載の
内視鏡下手術用電極。
【0051】(付記9)体腔内に挿入する細長い挿入部
と挿入部の遠位端部に設けられた処置部と、挿入部近位
端部に設けられ手で持つための第1の把持部とを有する
内視鏡下手術用処置具において、前記挿入部の任意の位
置に手で持つための第2の把持部を着脱・固定可能に設
けたことを特徴とする内視鏡下手術用処置具。
【0052】(付記10)体腔内に挿入する一部が湾曲
している細長い挿入部と、挿入部の遠位端部に設けられ
た電極部と、挿入部近位端部に設けられた本体とを有す
る内視鏡下手術用電極において、前記電極は、前記挿入
部の軸と平行な軸を中心に回転できることを特徴とする
内視鏡下手術用電極。
【0053】(付記11)前記挿入部の少なくとも湾曲
している部分が任意の湾曲に変形でき変形後は故意に一
定以上の力を加えないと変形しない可撓性を有する部材
からなり湾曲している部分以外の挿入部が容易には変形
しない剛性を有する部材からなる付記10記載の内視鏡
下手術用電極。
【0054】また、近年、体表面にあけた小開口部から
内視鏡や手術用鉗子を体腔内に挿入して処置を行う内視
鏡下手術が行われている。内視鏡下手術で用いる手術用
鉗子として、特開平6−197906号公報のように操
作部と処置部の間に細長い挿入部を有するものが一般的
に知られている。通常、手術用鉗子は目的部位に確実に
到達して処置できるように挿入部が容易には変形しない
硬性の部材で構成されている。使用中に術者は手術用鉗
子の先端を希望の位置に到達させるため、操作部の向き
を微妙に変えて挿入部の方向を調節する。その際、挿入
部の方向を確実に調整するため体外に出ている挿入部の
手元側は容易に変形しないよう特に硬性であることが望
まれる。逆に挿入部の手元側が変形し易いと操作部の向
きを変えても、体外に出ている挿入部の手元側が変形し
てしまい挿入部の方向が調整できない。
【0055】一方、内視鏡下手術では体腔内に小開口か
ら手術用鉗子を挿入するため、直線状の挿入部では到達
できる範囲が限られてしまうという欠点があった。その
ため、挿入部が決まったカーブ形状をしているものや、
特開平6−197906号公報に示すように、挿入部の
一部に関節を設けて屈曲させたり、或いは、USP52
54130のように2重パイプ構造にして、曲がり癖の
ついたパイプの一方を出し入れすることによりパイプを
湾曲させる技術が知られている。
【0056】また、別の技術として実公昭56−103
34号公報のように挿入部を手で曲げて希望の形状に変
形した後、そのままの形状を保持する可撓性を有する銀
などの部材からなる挿入部にしたものが知られている。
【0057】また、一方で内視鏡のチャンネルに挿入し
て用いる、挿入部が硬性の処置具として実公昭62−4
5692号公報のように挿入部の手元側の一部を軟性に
したことで操作部の位置を容易に希望の位置に変えて操
作し易くした処置具が知られている。
【0058】しかしながら、挿入部が決まったカーブ形
状をしているものでは患者の症例や体格に応じて到達す
べき患部の位置が異なるため、あらかじめ数種類のカー
ブ形状の手術用鉗子を用意して置く必要があり、余分な
費用がかかり、またあらかじめカーブ形状が決まってい
るため完全にカーブ形状が適切といえない場合もある。
【0059】また、挿入部の一部に関節があったり、2
重パイプにしたものでは、構造が複雑になり洗浄するの
に手間がかかり、また値段が高くなってしまう欠点があ
った。 また、挿入部を銀などの可撓性を有する部材に
したものでは構造が簡単で安価なものの、挿入部全体が
可撓性を有するため、使用中に挿入部の方向を調整する
ため操作部の向きを変えても体外に出ている挿入部の手
元側が曲がることがしばしば起こり、使いにくかった。
【0060】また、挿入部の手元側を軟性にした、内視
鏡に挿通する処置具もあったが、内視鏡下手術で使用す
ることを考慮したものではなかった。この発明は、前記
事情に着目し、体腔内の処置可能範囲が広くかつ簡便、
安価な構造で洗浄し易く、また挿入部の手元部分が変形
しないことで挿入部の方向を調整し易い内視鏡下手術に
的した内視鏡下手術用鉗子を提供することにある。
【0061】すなわち、次のような構成が得られる。 (付記12)体腔内に挿入する細長い挿入部の遠位端に
開閉自在な処置部が設けられ、挿入部の手元側に設けら
れた操作部の開閉操作を挿入部内を挿通する操作軸によ
って処置部に伝達して開閉させる内視鏡下手術用鉗子に
おいて、前記挿入部の少なくとも一部が手で変形可能で
あるが、変形後はその形状を保持する程度の剛性を有す
る可撓性部材で構成され少なくとも前記挿入部の手元側
は容易に変形しない剛直部材からなることを特徴とする
内視鏡下手術用鉗子。
【0062】(付記13)前記可撓性部材をステンレス
からなるパイプにしたことを特徴とする付記12記載の
内視鏡下手術用鉗子。 (付記14)前記可撓性部材を銀からなるパイプにした
ことを特徴とする付記12記載の内視鏡下手術用鉗子。
【0063】(付記15)前記可撓性部材を形状記憶合
金からなるパイプにしたことを特徴とする付記12記載
の内視鏡下手術用鉗子。 (付記16)前記可撓性部材の硬度が前記剛直部材の表
面硬度より低いことを特徴とする付記12〜15のいず
れかに記載の内視鏡下手術用鉗子。
【0064】(付記17)前記剛直な部材の長さが操作
部から少なくとも100mm以上あることを特徴とする
付記12〜16のいずれかに記載の内視鏡下手術用鉗
子。 (付記18)前記操作軸が弾性部材からなることを特徴
とする付記12〜17のいずれかに記載の内視鏡下手術
用鉗子。
【0065】(付記19)前記操作軸が超弾性材料から
なることを特徴とする付記18に記載の内視鏡下手術用
鉗子。 (付記20)前記可撓性部材の硬度がHv(ビッカース
硬度)250以下であることを特徴とする付記12〜1
6のいずれかに記載の内視鏡下手術用鉗子。
【0066】前述のように、挿入部の一部が手で変形可
能であるが、変形後はその形状を保持する程度の剛性を
有する可撓性を持つため、使用前に希望の形状に曲げた
後体腔内に挿入してそのままの形状で使用する。挿入部
の手元側は剛直な部材からなるので容易には変形せず操
作部の向きを変えて挿入部の方向を変えることができ
る。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、内視鏡下外科手術用処置具によって体腔内組織を把
持、剥離、切開、血液凝固、切離、圧排等を行う際、挿
入部に可撓性を保たせることにより、体腔内の処置可能
範囲が広がると同時に、操作性が向上する。また簡便な
構造のため安価で、洗浄性、滅菌性に優れる。さらに、
挿入部の手元側は変形しにくい構造なので、処置中に変
形することはなく、操作性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し、(a)は内
視鏡下外科手術用処置具の全体の側面図、(b)は挿入
部の一部を断面した側面図。
【図2】同実施形態の挿入部を折曲したときの内視鏡下
外科手術用処置具の全体の側面図。
【図3】この発明の第2の実施形態を示し、挿入部の一
部を断面した内視鏡下外科手術用処置具の全体の側面
図。
【図4】この発明の第3の実施形態を示し、(a)は内
視鏡下外科手術用処置具の全体の側面図、(b)は把持
グリップの斜視図。
【図5】この発明の第4の実施形態を示し、(a)は内
視鏡下外科手術用処置具の全体の側面図、(b)は同変
形例を示す内視鏡下外科手術用処置具の全体の側面図。
【図6】この発明の第5の実施形態を示し、(a)は内
視鏡下外科手術用処置具の全体の側面図、(b)は挿入
管の先端の斜視図。
【図7】この発明の第6の実施形態を示し、挿入部の一
部を断面した内視鏡下外科手術用処置具の全体の側面
図。
【図8】この発明の第7の実施形態を示し、(a)は内
視鏡下外科手術用処置具の全体の側面図、(b)は挿入
部の一部を断面した側面図。
【図9】同実施形態の挿入部を折曲したときの内視鏡下
外科手術用処置具の全体の側面図。
【図10】この発明の第8の実施形態を示す内視鏡下外
科手術用処置具の全体の側面図。
【図11】この発明の第9の実施形態を示し、(a)は
内視鏡下外科手術用処置具の全体の側面図、(b)は同
変形例を示す内視鏡下外科手術用処置具の全体の側面
図。
【図12】この発明の第10の実施形態を示し、(a)
は内視鏡下外科手術用処置具の挿入部の一部を断面した
側面図、(b)は内視鏡下外科手術用処置具の全体の側
面図。
【図13】この発明の第11の実施形態を示し、(a)
は内視鏡下外科手術用電極の挿入部の一部を断面した側
面図、(b)は内視鏡下外科手術用電極の全体の側面
図。
【図14】(a)は従来の高周波電極の縦断側面図、
(b)は挿入部を折曲した高周波電極の全体の側面図。
【符号の説明】
1…内視鏡下外科手術用処置具 2…挿入部 3…操作部 6…挿入管 7…可撓性パイプ 8…挿入管 10…電極
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】前記構成により、体腔内の浅い患部を高周
波電流を併用して処置する際、術者は把持グリップ40
に取付けられたスイッチ42またはスイッチ付グリップ
44のスイッチを操作することにより、足下にあるフッ
トスイッチに注意を払う煩わしさから開放され、操作性
が向上して、手術に専念できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】図12は第10の実施形態を示したもので
ある。本実施形態の内視鏡下外科手術用処置具45は、
体腔内に挿入される挿入部46と操作部47とで構成さ
れ、挿入部46は挿入管49と可撓性パイプ50と手元
側に実質的に変形しにくい挿入管51と挿入管49の先
端開口から突きだし引っ込み自由な圧排部48が設けら
れており、操作部47のプッシャ47aを操作すること
により、圧排部48が出し入れできる。挿入部46の内
部には超弾性材料からなる駆動軸52が設けられてお
り、プッシャ4aと圧排部4とを連結している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部
    の遠位端に設けられた処置部と、前記挿入部の近位端に
    設けられた本体部とを有する内視鏡下手術用処置具にお
    いて、 前記挿入部の部材を、所定力量以上で変形しない剛性の
    第1の部材と、所定力量以上で任意の形状に塑性変形可
    能な第2の部材とで構成し、前記第2の部材は、前記第
    1の部材の軸方向の少なくとも一部の間に連結されてい
    ることを特徴とする内視鏡下手術用処置具。
JP7321722A 1995-12-11 1995-12-11 内視鏡下外科手術用処置具 Pending JPH09154847A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004012611A1 (ja) * 2002-08-01 2004-02-12 Keisei Medical Industrial Co., Ltd. 手術具及びその製造方法
JP2004097790A (ja) * 2002-07-16 2004-04-02 Nakanishi:Kk 医療用ハンドピース及び切削工具
JP2005204773A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Pentax Corp 内視鏡用高周波切開具
JP2016147073A (ja) * 2011-08-24 2016-08-18 ジャイラス エーシーエムアイ インク 展性チューブを有する手術器具

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