JPH0915390A - 液体シンチレータなどの廃液回収方法、及び、廃液回収装置 - Google Patents

液体シンチレータなどの廃液回収方法、及び、廃液回収装置

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JPH0915390A
JPH0915390A JP15975895A JP15975895A JPH0915390A JP H0915390 A JPH0915390 A JP H0915390A JP 15975895 A JP15975895 A JP 15975895A JP 15975895 A JP15975895 A JP 15975895A JP H0915390 A JPH0915390 A JP H0915390A
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vial
bottle
pallet
waste liquid
liquid
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JP15975895A
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Yasuo Wakaida
靖夫 若井田
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Original Assignee
WAKAIDA ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定後のバイアル瓶中より液体シンチレータ
などの廃液を自動的に回収するとともに、バイアル瓶を
洗浄して回収する廃液回収方法と廃液回収装置の提供。 【構成】 測定済のバイアル瓶1のキャップ1aを可動
用アーム26のチャック機構29により挟持し、瓶本体
1bを瓶固定用のチャック機構31により挟持し、キャ
ップ1aを可動用アーム26により自動的に取り外すと
ともに、チャック機構31の正転あるいは逆転によりバ
イアル瓶1の開口部を上方あるいは下方となるように
し、バイアル瓶1中の放射性汚染物である有機廃液など
の液体シンチレータを取り出して回収し、浄化処理機構
36によりバイアル瓶1内の浄化処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特にバイアル方式に
おける液体シンチレータなどの廃液回収方法、及び、廃
液回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医学,生物学など各種の技術分野におけ
る研究・開発の進展や、核医学診療などの普及に伴い、
液体シンチレータ測定を活用する機会が増えてきてい
る。周知のように、シンチレータ測定は、蛍光体に放射
線の粒子があたると閃光が発生することを利用し、放射
性同位元素(RI)をトレーサとしRIの発する放射エ
ネルギーを蛍光エネルギーとして測定するものである。
【0003】このため、液体シンチレータ測定に際して
は、RIと置換された試料が蛍光物質と有機溶媒との混
合による液体シンチレータとともにガラス製やプラスチ
ック製などのバイアル瓶中に混入され、キャップにより
密封された状態で測定が行われる、所謂バイアル方式の
ものが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】測定後には、バイアル
瓶中から廃液となった試料と液体シンチレータを取り出
して廃棄処理し、また、バイアル瓶も洗浄して回収する
必要がある。しかしながら、多数の測定済のバイアル瓶
中から人手により廃液となった試料と液体シンチレータ
を取り出したり、各バイアル瓶を洗浄して回収するなど
の作業を行うことは大変面倒である。
【0005】さらに、そのような回収作業を行う際に
は、放射性汚染物である有機廃液などが飛散し、作業員
の身体に付着したり吸咽されたりする恐れがあり、ま
た、周囲を汚染する恐れなどの問題がある。
【0006】この発明は、このような事情に基づいてな
されたものであり、測定後のバイアル瓶中より液体シン
チレータなどの廃液を自動的に回収するとともに、バイ
アル瓶を洗浄して回収する廃液回収方法、及び、それを
遂行する廃液回収装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記のよう
な目的を達成するために、請求項1記載のように、バイ
アル瓶中に密封された液体シンチレータなどの廃液を取
り出し回収する方法において、パレット内に起立セット
されている測定済のバイアル瓶のキャップ外周を可動用
アーム部のチャック機構により固定的に挟持し、バイア
ル瓶をパレット内より取り出し宙吊り状態で移動する工
程と、宙吊り状態にあるバイアル瓶の瓶本体を瓶固定用
チャック機構により挟持して固定的に起立支持するとと
もに、可動用アーム部を回転させつつ上昇させてキャッ
プを瓶本体より取り外し回収する工程と、瓶固定用チャ
ック機構を逆転させてバイアル瓶をその開口部が下向き
となる倒立状態とし、液体シンチレータなどの廃液を滴
下させて回収し、かつバイアル瓶内を下向きの開口部を
介して浄化処理する工程と、瓶固定用チャック機構を正
転させてバイアル瓶をその開口部が上向きとなるように
戻し、可動用アーム部のチャック機構によりバイアル瓶
の開口部外周を固定的に挟持するとともに、瓶固定用チ
ャック機構による瓶本体の挟持状態を解除し、可動用ア
ーム部により宙吊り状態とされたバイアル瓶をパレット
の当初のセット位置に戻す工程と、上記の各工程を繰り
返して総てのバイアル瓶が再びパレットの当初のセット
位置に戻された後にそのパレットをパレット搬出室に移
送する工程とを有することを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載のように、キャップや
キップフタなどの取り外しが行われずバイアル瓶が開口
されない場合には、バイアル瓶内の浄化処理は行わずそ
のままの状態でバイアル瓶をパレットの当初のセット位
置に戻すことを特徴とする。
【0009】また、請求項3記載のように、バイアル瓶
内を浄化処理する工程は、バイアル瓶の開口部の開口確
認作業と、洗浄作業と、エア吹き付け作業を行うことを
特徴とする。
【0010】また、請求項4記載のように、バイアル瓶
中に密封された液体シンチレータなどの廃液を取り出し
回収する装置において、測定済のバイアル瓶を起立セッ
トしてなるパレットを複数段重ねて格納するパレット搬
入室と、パレットチェンジャーによりパレット搬入室か
ら上記したパレットの搬入が行われるバイアル瓶の処理
用作業室と、上記作業室内に設置されたバイアル瓶処理
用機構部の機構本体から延設され、機構本体の周方向で
ある水平方向に回動可能とされる第1アームと、自転可
能に取付けられるとともに、第1アームに対して上下方
向に昇降可能に取付けられ、かつその先端部分にバイア
ル瓶の外周を固定的に挟持可能なチャック機構を有する
第2のアームとよりなる可動用アーム部と、バイアル瓶
の瓶本体を固定的に挟持するとともに、バイアル瓶の開
口部を上方あるいは下方とするように正転あるいは逆転
の回動が可能な瓶固定用のチャック機構と、バイアル瓶
内に洗浄液などを噴射して瓶内の洗浄やフィルタ状の試
料の除去などを行う浄化処理機構と、キャップ回収用タ
ンク,廃液回収用タンク,洗浄液用タンク,フィルタ回
収用タンクなどを内蔵するタンク収納室と、外部指令の
入力が行われるとともに、装置の各部と電気的に接続さ
れ装置の各部をシーケンス的に制御する制御手段などが
内蔵される機械室と、バイアル瓶が当初のセット位置に
戻されたパレットを格納するパレット搬出室とを具備す
ることを特徴とする。
【0011】また、請求項5記載のように、バイアル瓶
内の洗浄を行う洗浄機構であって、金属製など剛性を有
する材料により形成されるとともに、開口部を介してバ
イアル瓶などの瓶内に挿入され温水あるいはアルコール
などの洗浄液を噴射させる主噴射筒と、ゴム製など可撓
性を有する材料により形成されるとともに、主噴射筒の
先端に取付けられ、瓶内壁に接することにより種々の方
向に撓み所望の箇所に主噴射筒からの洗浄液を噴射させ
ることが可能な可撓噴射筒とを具備する洗浄機構を有す
ることを特徴とする。
【0012】
【作用】この発明によれば、可動アーム部のチャック機
構と瓶固定用のチャック機構との作動により、測定済の
バイアル瓶の瓶本体を固定しつつそのキャップを自動的
に取り外すとともに、バイアル瓶中のフィルタ状の試料
や液体シンチレータなどの廃液を取り出して回収し、か
つ浄化処理機構によりバイアル瓶内の浄化処理を行って
清浄なバイアル瓶としてパレット内に順次回収する。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1は、この発明に係る廃液回収装置の
内部を示す概略構成図である。
【0014】同図に示すように、装置の内部は、その正
面上段側の中央部にバイアル瓶1の処理用作業室2が設
けられ、この作業室2の左側にパレット搬入室3が、作
業室2の右側にパレット搬出室4が設けられている。
【0015】また、装置の内部の正面下段側は、その左
側が装置の各部をシーケンス的に制御する制御手段(図
示略)などを内蔵する機械室5とされ、その右側はキャ
ップ回収用タンク6a,廃液回収用タンク6b,洗浄液
用タンク6c,フィルタ回収用タンク6dなどのタンク
収納室6とされている。
【0016】図2は、装置の正面を閉じた状態を示すも
ので、各室2,3,4,5,6には、それぞれ扉7,
8,9,10,11が開閉自在に取付けられているが、
作業室2,パレット搬入室3,パレット搬出室4の扉
7,8,9には、透明な覗き窓部7a,8a,9aが形
成されている。
【0017】12は操作パネルで、各種の操作スイッチ
12a,12b・・・と表示パネル13を有しており、
14は電源スイッチ,15は表示停止ボタン,16は排
気口である。また、17はキャスター,18は電源接続
部,19は吸気口,20は洗浄水給水口,21は洗浄水
排水口である。なお、図示しないが冷凍機とポンプは装
置外に配置され、装置の吸気口19に接続される。
【0018】図3は作業室2内を示す説明用平面図で、
正面側Aに沿ってパレット搬入室3から押し出されてき
たパレット22を、作業室2,パレット搬出室4へと移
送するパレットチェンジャー23が敷設されており、パ
レット22の移動・停止は移送エリア検出用センサ(図
示略)により行われる。
【0019】なお、測定済のバイアル瓶1は規定のもの
で、ガラス製とプラスチック製の標準バイアル瓶(20
ml),ガラス製とプラスチック製のミニバイアル瓶な
ど4種類がある。そして、このバイアル瓶1内には、放
射性同位元素(RI)と置換されたフィルタ状の試料X
が、蛍光物質と有機溶媒との混合による液体シンチレー
タYとともに混入されている(図5参照)。また、この
バイアル瓶1はネジ込み型のキャップ1aにより密封さ
れる。
【0020】パレット22は、測定済の各バイアル瓶1
を1本毎に並べて起立セットすることができるように区
画されているが、この実施例では、5×10列の50本
のバイアル瓶1・・・がセット可能とされている。
【0021】パレット搬入室3は、多数のバイアル瓶1
を収納したパレット22を複数段重ねて格納することが
でき、具体的な機構の説明は省略するが、最下位側から
のパレット22をパレットチェンジャー23の始端側に
送り出すエレベータ方式として構成されている。この実
施例では、パレット22を8段重ねて積載するように構
成されており、したがって1チャージ50×8段=40
0本のバイアル瓶収納スペースとして確保されている。
【0022】24は作業室2内に設置されたバイアル瓶
用処理機構部で、この処理機構部24における機構本体
25は、装置の各部をシーケンス的に統括・制御する制
御手段(図示略)と電気的に接続されるとともに、可動
用のアーム部26が延設されている(図1参照)。
【0023】このアーム部26は、第1アーム27と第
2アーム28とによって構成され、第1アーム27は垂
直に起立する機構本体25の周方向(水平方向)に回動
可能とされ、第2アーム28は、第1アーム27に対し
て上下方向に昇降可能に取付けられるとともに、自転可
能に取付けられている。
【0024】第2アーム28の先端部分には、図5に示
すように、バイアル瓶1のキャップ1aの外周や瓶本体
1bの外周を固定的に挟持するチャック機構29が設け
られている。このチャック機構29は、左右一対の挟持
杆29a,29aが開閉自在に構成され、先端部分には
互いに対向する滑り止め用鉤部29b,29bが設けら
れ、この鉤部29b,29b間にバイアル瓶1のキャッ
プ1aの外周や瓶本体1bが挟まれて固定的に挟持され
る。しかして、このチャック機構29がバイアル瓶1の
キャップ1aを挟持した状態でアーム部25が可動する
と、バイアル瓶1は、図4に示すように、宙吊り状態で
移動される。
【0025】一方、作業室2にはバイアル瓶処理用エリ
ア30が設けられており、このエリア30には、図3に
示すように、バイアル瓶1の瓶本体1bの外周を固定的
に挟持する瓶固定用のチャック機構31が設けられてい
る。このチャック機構31は、図6に示すように、左右
一対の挟持杆31a,31aが開閉自在に構成されてい
る。この挟持杆31a,31aは、同図の上方から見た
場合にはL字状に顕れる。
【0026】また、先端部分には互いに対向する滑り止
め用鉤部31b,31bが設けられ、この鉤部31b,
31b間にバイアル瓶1の瓶本体1bが挟まれ、宙吊り
状態にあるバイアル瓶1を固定的に挟持する(図6参
照)。このチャック機構31は、通常はバイアル瓶1を
その開口部が上方となる正転状態で挟持するが(図7参
照)、反転アクチュエータ32の作動により、バイアル
瓶1を固定状態でその開口部が下向きとなるように逆転
させる(図8参照)。
【0027】さらに、このエリア30には、バイアル瓶
1の開口確認機構33,エアジェット機構34,洗浄液
噴射機構35などを有する浄化処理機構39が設けられ
るとともに、キャップ用廃棄口36,廃液などの液用廃
棄口37が設けられている。なお、38は洗浄液噴出器
である。
【0028】したがって、作業室2内では次のような動
作が行われる。まず、パレット22を移送してきたパレ
ットチェンジャー23が作業室2の所定位置で停止され
ると、バイアル瓶用処理機構部24の機構本体25より
延設されている可動用アーム部26の第1アーム27が
回動し、第2アーム28の先端部分がパレット22内の
目標とする第1番目のバイアル瓶1の真上になるように
設定される。
【0029】次いで、第2アーム28が機構本体25に
沿うように下降し、その先端部分に設けられているチャ
ック機構29が、図5に示すように、バイアル瓶1のキ
ャップ1aの外周を固定的に挟持する。この状態で第2
アーム28が上昇し、バイアル瓶1がパレット22より
取り出される。
【0030】そして、第1アーム27が水平方向に回動
することにより、バイアル瓶1は、図5に示すような宙
吊りの状態で、バイアル瓶処理用エリア30の瓶固定用
チャック機構31の真上に移動される。ここで、第2ア
ーム28が下降するとともに、瓶固定用チャック機構3
1が開状態とされることにより、図6に示すように、チ
ャック機構31がバイアル瓶1の瓶本体1bを固定的に
挟持する。
【0031】この状態で第2アーム28が回転しつつ上
昇すると、バイアル瓶1自体はその瓶本体1bがチャッ
ク機構31により固定的に挟持されているので回転しな
いが、キャップ1aはチャック機構29に挟まれたまま
で漸次緩められ、最終的にはチャック機構29に挟まれ
たままバイアル瓶1より取り外され、図7に示したよう
な状態となる。
【0032】この後、第1アーム27が回動すると、バ
イアル瓶1より取り外されたキャップ1aは、第2アー
ム28のチャック機構29に挟持されつつバイアル瓶処
理エリア30のキャップ用廃棄口36に至り、ここでチ
ャック機構29の挟持状態が解除されるとキャップ1a
は投降され、装置の下段側に設置されているキャップ回
収用タンク6aに投下される。
【0033】一方、図7のようにチャック機構31によ
り開口部が上方として起立支持されているバイアル瓶1
は、反転アクチュエータ32が逆転することにより、図
8のようにその開口部が下方となる倒立状態とされる。
【0034】この状態でキャップ1aを廃棄した第2ア
ーム28が戻り、そのチャック機構29が倒立状態によ
り上方側となったバイアル瓶1の底部分の瓶本体1bを
固定的に挟持し、同時にチャック機構31が本体部分1
bの挟持を解除されると、第2アーム28のチャック機
構29によりバイアル瓶1はその開口部が下方となった
状態のままで宙吊り状態とされる(図9参照)。
【0035】次いで、第2アーム28が上昇して第1ア
ーム27が水平方向に回動すると、開口部が下方となる
ように宙吊り状態とされているバイアル瓶1は、開口確
認機構33の真上に移動され、ここでバイアル瓶1は完
全な開口状態とされているか否かの確認が行われる。
【0036】この開口確認機構33は、図11に示すよ
うに、直立された棒体33aと、この棒体33aの下部
側に設けられ棒体33aに加わる負荷を検出するセンサ
33bにより構成されるが、このような機構に限定され
ず光センサなど種々の機構を選択することができる。
【0037】バイアル瓶1が完全な開口状態とされてい
る場合には、バイアル瓶1中の液体シンチレータYなど
の廃液はバイアル瓶処理用エリア30に滴下され、液用
廃棄口37を介して下段側に設置されている廃液回収タ
ンク6bに集められ、次の浄化処理工程に移行される。
【0038】ただし、キャップ1aやキャップフタ(図
示略)が取り除かれておらず、開口部が開口状態とされ
てない場合には、バイアル瓶1はパレット22の当初の
セット位置(この場合は第1番目の位置)に戻される。
すなわち、第2アーム28により開口部が下方とされた
宙吊り状態のバイアル瓶1の瓶本体1bをチャック機構
31が再び固定的に挟持し、同時に第2アーム28の挟
持状態が解除される。
【0039】そして、反転アクチュエータ32が正転す
ることにより、バイアル瓶1はその開口部が上方となる
起立状態とされ、この状態で再び第2アーム28のチャ
ック機構29がバイアル瓶1のキャップ1aの外周を固
定的に挟持し、宙吊り状態としてパレット22の当初の
セット位置に戻す。その後、バイアル瓶用処理機構部2
4は、第2番目のバイアル瓶1を取り扱うべく、上記し
た一連の動作を順次繰り返すこととなる。
【0040】一方、浄化処理工程では、バイアル瓶1の
開口状態が確認されると、第2アーム28によって開口
部が下方となるように宙吊り状態とされているバイアル
瓶1は、瓶処理用エリア30においてその開口部がエア
ジェット機構34と対向されるように移動され、エアの
吹き込みが行われる。
【0041】次いで、バイアル瓶1はその開口部が洗浄
機構35と対向されるように移動され、下向きの開口部
を介してバイアル瓶1中へ温水あるいはアルコールなど
の洗浄液が噴射され、バイアル瓶1内の洗浄が行われ
る。この際、バイアル瓶1は第2アーム28のチャック
機構29によって挟持されているので、第2アーム28
が自転しつつ上下方向に進退されると、瓶内壁に噴射さ
れる洗浄液に噴射強弱を付けることとなり、効果的な洗
浄を行うことができる。
【0042】また、バイアル瓶1内の洗浄に際しては、
図12にも示したように、フィルタ状の試料Xが瓶内壁
に付着することが多く、この場合には、単に温水あるい
はアルコールなどの洗浄液を噴射強弱を付けつつ噴射さ
せるだけでは、瓶内壁に密着しているフィルタ状の試料
Xを容易に除去することができない。
【0043】したがって、金属製など剛性を有する主噴
射筒35aの先端に、ゴム製など可撓性を有するととも
に、瓶底壁に達する長さの可撓噴射筒35bを取付けた
洗浄機構35とする。これにより、バイアル瓶1を挟持
している第2アーム28を自転しつつ上下方向に進退さ
せると、瓶内壁と接する可撓噴射筒35bは種々の方向
に撓むこととなり、可撓噴射筒35bより噴射される温
水あるいはアルコールなどを、瓶内壁に付着しているフ
ィルタ状の試料Xの部分あるいはその付近に集中させる
ことができ、単に金属製など剛性を有する主噴射筒35
aのみの場合よりも、きわめて効果的に瓶内壁に密着し
ているフィルタ状の試料Xなどの付着物の除去を行うこ
とができる。
【0044】バイアル瓶1内の洗浄が終了すると、バイ
アル瓶1の開口部はエアジェット機構34と対向され、
開口部を介してバイアル瓶1中へ乾燥用のエアが噴射さ
れ、バイアル瓶1内の乾燥処理が行われる。
【0045】その後は、図9のように、第2アーム28
により開口部が下方とされた宙吊り状態のバイアル瓶1
は、図8のように、その瓶本体1bをチャック機構31
が固定的に挟持し、同時に第2アーム28の挟持状態が
解除され、反転アクチュエータ32が正転することによ
り、図7のように、バイアル瓶1はその開口部が上方と
なる起立状態とされる。この状態で、図10のように、
再び第2アーム28のチャック機構29がバイアル瓶1
の開口部分の外周を固定的に挟持し、バイアル瓶1は宙
吊り状態とされてパレット22の当初のセット位置に戻
される。
【0046】その後、バイアル瓶用処理機構部24は、
第2番目のバイアル瓶1を取り扱うべく、上記した一連
の動作を順次繰り返すこととなる。このような動作が順
次繰り返され、処理用作業室2のパレットチェンジャー
23上にセットされているパレット22のバイアル瓶1
は、その総てが処理されてパレット22の所定位置に再
セットされる。この後、パレット22はパレットチェン
ジャー23によりパレット搬出室4へと移送される。
【0047】パレット搬出室4は、バイアル瓶1を再セ
ットしたパレット22を複数段重ねて格納する。すなわ
ち、パレットチェンジャー23の終端側からパレット搬
出室4へとパレット22を取り込み、具体的な機構の説
明は省略をするが、最下位側から最上位側へとパレット
22をエレベータ方式として積み上げるように形成され
ている。このパレット搬出室4の容量もパレット搬入室
3と同様、パレット22を8段重ねて積載するように構
成されており、したがって1チャージ50×8段=40
0本のバイアル瓶収納量として確保されている。
【0048】次に、装置の作動開始から終了までの操作
及び表示の概略を説明する。作動開始の前段として、ま
ず、処理機構部24における可動用アーム部25が正常
な位置に設定されているか(この実施例では、アーム部
25は予め左側に設定されている場合が正常であ
る。)、パレット22及びバイアル瓶1などが装置の内
部に残存してないか、給排水とエア源などが確実に接続
されているか、装置の内部に可燃性ガスなどが充満して
いないかなどの確認を行う。
【0049】これらの確認後、操作パネル12の電源ス
イッチ14をONにして装置に電源を投入すると、約3
秒後に表示パネル13に「準備中」の表示がされ、この
表示の間は各部の操作は行わない。この際、表示パネル
13に「異常」の表示がされた場合には、装置の点検を
行い異常の原因を除き、操作パネル12の「リセットボ
タン」を押す。
【0050】このようにして起動のための準備が終了す
ると、ブザーが5秒鳴り表示パネル13に「起動準備終
了」と表示される。この時点で左側のドアーを開け、測
定済のバイアル瓶1がセットされているパレット22を
パレットチェンジャー23の左側に合わせて最高8段ま
で装填する。
【0051】操作パネル12のスタートスイッチを押す
と自動的にパレット22を移送し、先に述べたバイアル
瓶1の浄化処理作業を行い、パレット22に処理後のバ
イアル瓶1を再セットし、次の待機中のパレット22と
交換し、再びバイアル瓶1の処理作業を続行する。この
際、表示パネル13は「パレット交換中」から「モード
表示」になる。
【0052】このように、この実施例によれば、可動ア
ーム部26のチャック機構29と瓶固定用のチャック機
構31との作動により、測定済のバイアル瓶1のキャッ
プ1aを自動的に取り外すとともに、バイアル瓶1中の
放射性汚染物である有機廃液など液体シンチレータ及び
試料であるフィルタなどの廃液を取り出して回収し、か
つ浄化処理機構39によりバイアル瓶1内の洗浄・乾燥
など浄化処理を行って清浄なバイアル瓶1としてパレッ
ト22内に順次回収する。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至4記
載の発明によれば、測定後のバイアル瓶中より液体シン
チレータなどの廃液を自動的に回収するとともに、バイ
アル瓶を浄化処理して回収することができるので、面倒
な回収作業を自動的に行うとともに、放射性汚染物であ
る有機廃液の飛散や付着あるいは吸咽などの防止を図る
ことができる。
【0054】また、請求項5記載の発明によれば、温水
あるいはアルコールなどの洗浄液を噴射させる主噴射筒
の先端には可撓噴射筒が取付けられているので、この可
撓噴射筒を瓶内壁の種々の方向に撓ませて所望の箇所に
主噴射筒からの洗浄液を噴射させることができ、瓶内壁
に密着している付着物の部分あるいはその付近に集中し
て洗浄液を噴射させ、単に金属製など剛性を有する主噴
射筒だけの場合よりも、きわめて効果的に付着物の除去
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る廃液回収装置の内部を示す概略
構成図である。
【図2】この発明に係る廃液回収装置の外観を示す正面
図である。
【図3】図1における作業室内の説明用平面図である。
【図4】可動用アーム部とバイアル瓶との関係を示す説
明図である。
【図5】バイアル瓶のキャップ外周を挟持した状態を示
す説明図である。
【図6】バイアル瓶のキャップ外周と瓶本体とを挟持し
た状態を示す説明図である。
【図7】キャップが取り外されバイアル瓶の開口部が上
方とされた起立支持状態を示す説明図である。
【図8】キャップが取り外されバイアル瓶の開口部が下
方とされた倒立状態を示す説明図である。
【図9】キャップが取り外されバイアル瓶の開口部が下
方とされた宙吊り倒立状態を示す説明図である。
【図10】キャップが取り外されバイアル瓶の開口部が
上方とされた宙吊り状態を示す説明図である。
【図11】バイアル瓶の開口確認機構を示す説明図であ
る。
【図12】バイアル瓶の洗浄機構を示す説明図である。
【符号の説明】
1 バイアル瓶 1a キャップ 1b 瓶本体 2 作業室 22 パレット 26 可動用アーム 27 第1アーム 28 第2アーム 29 可動用アームのチャック機構 31 瓶固定用のチャック機構 36 浄化処理機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイアル瓶中に密封された液体シンチレ
    ータなどの廃液を取り出し回収する方法において、パレ
    ット内に起立セットされている測定済のバイアル瓶のキ
    ャップ外周を可動用アーム部のチャック機構により固定
    的に挟持し、バイアル瓶をパレット内より取り出し宙吊
    り状態で移動する工程と、宙吊り状態にあるバイアル瓶
    の瓶本体を瓶固定用チャック機構により挟持して固定的
    に起立支持するとともに、可動用アーム部を回転させつ
    つ上昇させてキャップを瓶本体より取り外し回収する工
    程と、瓶固定用チャック機構を逆転させてバイアル瓶を
    その開口部が下向きとなる倒立状態とし、液体シンチレ
    ータなどの廃液を滴下させて回収し、かつバイアル瓶内
    を下向きの開口部を介して浄化処理する工程と、瓶固定
    用チャック機構を正転させてバイアル瓶をその開口部が
    上向きとなるように戻し、可動用アーム部のチャック機
    構によりバイアル瓶の開口部外周を固定的に挟持すると
    ともに、瓶固定用チャック機構による瓶本体の挟持状態
    を解除し、可動用アーム部により宙吊り状態とされたバ
    イアル瓶をパレットの当初のセット位置に戻す工程と、
    上記の各工程を繰り返して総てのバイアル瓶が再びパレ
    ットの当初のセット位置に戻された後にそのパレットを
    パレット搬出室に移送する工程とを有することを特徴と
    する液体シンチレータなどの廃液回収方法。
  2. 【請求項2】 キャップやキップフタなどの取り外しが
    行われずバイアル瓶が開口されない場合には、バイアル
    瓶内の浄化処理は行わずそのままの状態でバイアル瓶を
    パレットの当初のセット位置に戻すことを特徴とする請
    求項1記載の液体シンチレータなどの廃液回収方法。
  3. 【請求項3】 バイアル瓶内を浄化処理する工程は、バ
    イアル瓶の開口部の開口確認作業と、洗浄作業と、エア
    吹き付け作業を行うことを特徴とする請求項1または2
    記載の液体シンチレータなどの廃液回収方法。
  4. 【請求項4】 バイアル瓶中に密封された液体シンチレ
    ータなどの廃液を取り出し回収する装置において、測定
    済のバイアル瓶を起立セットしてなるパレットを複数段
    重ねて格納するパレット搬入室と、パレットチェンジャ
    ーによりパレット搬入室から上記したパレットの搬入が
    行われるバイアル瓶の処理用作業室と、上記作業室内に
    設置されたバイアル瓶用処理機構部の機構本体から延設
    され、機構本体の周方向である水平方向に回動可能とさ
    れる第1アームと、自転可能に取付けられるとともに、
    第1アームに対して上下方向に昇降可能に取付けられ、
    かつその先端部分にバイアル瓶の外周を固定的に挟持可
    能なチャック機構を有する第2のアームとよりなる可動
    用アーム部と、バイアル瓶の瓶本体を固定的に挟持する
    とともに、バイアル瓶の開口部を上方あるいは下方とす
    るように正転あるいは逆転の回動が可能な瓶固定用のチ
    ャック機構と、バイアル瓶内に洗浄液などを噴射して瓶
    内の洗浄やフィルタ状の試料の除去などを行う浄化処理
    機構と、キャップ回収用タンク,廃液回収用タンク,洗
    浄液用タンク,フィルタ回収用タンクなどを内蔵するタ
    ンク収納室と、外部指令の入力が行われるとともに、装
    置の各部と電気的に接続され装置の各部をシーケンス的
    に制御する制御手段などが内蔵される機械室と、バイア
    ル瓶が当初のセット位置に戻されたパレットを格納する
    パレット搬出室とを具備することを特徴とする液体シン
    チレータなどの廃液回収装置。
  5. 【請求項5】 バイアル瓶内の洗浄を行う洗浄機構であ
    って、金属製など剛性を有する材料により形成されると
    ともに、開口部を介してバイアル瓶などの瓶内に挿入さ
    れ温水あるいはアルコールなどの洗浄液を噴射させる主
    噴射筒と、ゴム製など可撓性を有する材料により形成さ
    れるとともに、主噴射筒の先端に取付けられ、瓶内壁に
    接することにより種々の方向に撓み所望の箇所に主噴射
    筒からの洗浄液を噴射させることが可能な可撓噴射筒と
    を具備する洗浄機構を有することを特徴とする廃液回収
    装置。
JP15975895A 1995-05-22 1995-05-22 液体シンチレータなどの廃液回収方法、及び、廃液回収装置 Pending JPH0915390A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015158420A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 日立アロカメディカル株式会社 水モニタ校正用線源ユニット
CN112509721A (zh) * 2020-11-30 2021-03-16 湖南汉华京电清洁能源科技有限公司 放射性样品处理方法及装置

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