JPH09152485A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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JPH09152485A
JPH09152485A JP31175295A JP31175295A JPH09152485A JP H09152485 A JPH09152485 A JP H09152485A JP 31175295 A JP31175295 A JP 31175295A JP 31175295 A JP31175295 A JP 31175295A JP H09152485 A JPH09152485 A JP H09152485A
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JP
Japan
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scintillator
light
radiation detector
multilayer film
afterglow
Prior art date
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Pending
Application number
JP31175295A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryohei Nakamura
良平 中村
Nobuyuki Yamada
信行 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線に対する感度が高く、高速スキャンが可
能な放射線検出器を提供することを目的とする。 【解決手段】 放射線により発光可能なシンチレータ
と,このシンチレータの光を電気信号に変換する光検出
器とを組み合わせてなる放射線検出器において,前記シ
ンチレータと光検出器と間に,前記シンチレータからの
光の分光手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線を検出する放射
線検出器に関するものであり、特にX線CT装置に用い
られる放射線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線診断装置の一つにコンピュータ断層
撮影装置(Computed Tomography:以下CT装置と称
する)がある。このCT装置は扇状のファンビームX線
を照射するX線管と多数の放射線検出素子を併設した放
射線検出器を被検体の断層面の中央に対向配置して構成
され、放射線検出器に向けてX線管からファンビームX
線を照射し、1回照射を行うごとに断層面に対して例え
ば角度を1度ずつ変えてゆくことによってX線吸収デー
タを収集した後、このデ−タをコンピュータで解析する
ことによって断層面の個々の位置のX線吸収率を算出
し、その吸収率に応じた画像を構成するものである。
【0003】従来からこのCT装置にはキセノンガス検
出器が用いられている。このキセノンガス検出器はガス
チャンバにキセノンガスを封入し、多数配列した電極間
に電圧を印加すると共にX線を照射すると、X線がキセ
ノンガスを電離し、X線の強度に応じた電流信号を取り
出すことができ、それにより画像が構成される。しか
し、このキセノンガス検出器では高圧のキセノンガスを
ガスチャンバに封入するため厚い窓が必要であり、その
ためX線の利用効率が悪く感度が低いという問題があ
る。また、高解像度のCT装置を得るためには電極板の
厚みを極力薄くする必要があり、そのように電極板を薄
くすると外部からの振動によって電極板が振動しノイズ
が発生するという問題がある。そこでGd22S:Pr
などのセラミックスシンチレータとシリコンフォトダイ
オードなどの半導体光検出器を組み合わせた検出器の開
発が進められている。このセラミックスシンチレータを
用いた検出器では、検出素子を小型化し、チャンネル数
を増やすことが容易であることから、高解像度のCT装
置を得ることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】X線CT装置におい
て、被検体の体動による画質への悪影響を抑え、高画質
の断層画像を得るためには、X線管と放射線検出器を高
速に回転し(高速スキャン)X線吸収データを収集する
必要がある。高速スキャンは、人体の被爆線量を低減す
る上でも重要となる。ところで、この高速スキャンのた
めには、X線CT装置の放射線検出器に用いられる多数
のシンチレータ素子の残光が短いことが非常に重要とな
る。しかし、良く知られたCdWO4単結晶シンチレー
タは、残光は小さいが感度も小さいという問題があり、
Gd2O2S:Pr、(Y,Gd)2O3:Eu、Gd3Ga5O12:Cr等のセラミッ
クスシンチレータは、感度は高いが、CdWO4単結晶
シンチレータと比較して、残光が大きいという問題があ
り、何れも難点が有った。本発明は、従来の問題点を改
善し、X線に対する感度が高く、高速スキャンが可能な
放射線検出器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、シンチレー
タが発光する光を分光し、残光特性を調べた結果、発光
波長により残光の大きさが異なる事を見出した。図1に
は,Gd2O2S:Prセラミックスシンチレータの蛍光スペク
トルを、表1には、各波長の光を干渉フィルタにより分
光した場合の残光の測定結果を示す。表1の結果より、
Gd2O2S:Prセラミックスシンチレータの場合、〜900nmの
近赤外光が残光を大きくしていることがわかる。(Y,Gd)
2O3:Eu、Gd3Ga5O12:Crシンチレータについても同様に、
近赤外光が残光を大きくしていることが確認された。
【0006】
【表1】
【0007】以上の結果を基に、本発明は、放射線によ
り発光可能なシンチレータと,このシンチレータの光を
電気信号に変換する光検出器とを組み合わせてなる放射
線検出器において,前記シンチレータと光検出器との間
に,前記シンチレータからの光の分光手段を有する放射
線検出器である。さらに分光手段としては光学多層膜
や、光学多層膜を形成した光学カ゛ラス板であると好まし
い。さらにシンチレータとして、Gd2O2S:Pr、(Y,Gd)
2O3:Eu、Gd3Ga5O12:Crの1種以上を用いることができる
。この場合に、分光手段が波長700nm〜1100
nmの光を分光すると良い。本発明はシンチレータの残
光が、波長依存性を持つことに着目し、シンチレータと
半導体光検出器と間に,シンチレータからの光の分光手
段を有することにより、残光を大きくしている光をカッ
トし、シンチレータの残光の影響を低減することがで
き、高速スキャンが可能となる。
【0008】また、分光手段として光学多層膜、または
光学多層膜を形成した光学ガラス板を用いることによ
り、シンチレータの発光ピーク波長の光を減衰させるこ
となく、例えば近赤外の発光成分のみカットすることが
できる。さらに高感度のシンチレータであるGd2O2S:P
r、(Y,Gd)2O3:Eu、Gd3Ga5O12:Crにおいては、残光が大
きいことから高速での使用が困難であったが、残光のも
とである波長700nm〜1100nmの光を分光によ
り、カットすることにより、高速での使用が可能となっ
た。ここで、分光する波長が700nmより短いとシン
チレータの発光ピーク波長の光を分光してしまい、11
00nm以上の波長の光に対しては現状のシリコンフォ
トダイオード等の光検出器は感度を示さないためであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の放射線検出器の実施
例につき説明する。 (実施例1)図2は,本発明の放射線検出器の実施例で
ある。放射線によってシンチレータ1が発光した光の強
度は、入射した放射線の強度に比例しており、シリコン
フォトダイオード4によりこの光を電気信号に変換し、
放射線の強度を測定する。シリコンフォトダイオードの
表面には、光学多層膜5を形成し(この光学多層膜の透
過スペクトルを図3に示す)、シンチレータの近赤外発
光成分をカットする。光学多層膜5の構造は図2に示
す。以下、シンチレータとして、Gd2O2S:Pr、(Y,Gd)
2O3:Eu、Gd3Ga5O12:Crを用いた場合の、本実施例の構造
と、従来構造(光学多層膜がない構造)との特性比較を
表2に示す。表2から明らかなように、光学多層膜をシ
リコンフォトダイオード表面に形成することで、感度の
高いシンチレータの共通した問題であった残光特性を大
幅に改善することが可能となった。
【0010】(実施例2)第5図は、本発明の放射線検
出器の他の実施例である。この実施例では、シリコンフ
ォトダイオードの上に、実施例1と同じ光学多層膜を表
面に形成した厚さ1mmの石英カ゛ラスが接着され、さらに
その上にシンチレータが接着された構造になっている。
光学多層膜を形成する基板カ゛ラスとしては。シンチレータ
を透過したX線に対して蛍光を発しないことが必要条件
である。以下、シンチレータとして、Gd2O2S:Pr、(Y,G
d)2O3:Eu、Gd3Ga5O12:Crを用いた場合の、本実施例の構
造と、従来構造(光学多層膜がない構造)との特性比較
を表2に示す。実施例1と同様、光学多層膜を形成した
カ゛ラス板をシンチレータとシリコンフォトダイオードとの
間に配置することで、感度の高いシンチレータの共通し
た問題であった残光特性を大幅に改善することが可能と
なった。
【0011】
【表2】
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明の放射線検出器は,
シンチレータと半導体光検出器の間に分光手段を設けた
ことにより、シンチレータから半導体光検出器への残光
がなくなることにより、高速スキャンが可能となった。
また従来X線に対する感度が高いが、残光があるために
高速スキャンに使用することができなかったシンチレー
タ材を使用することができるので,X線CT装置に適用
した場合,高速で解像度の高い断層像の撮影が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Gd2O2S:Pr(Ce,F)シンチレータの蛍光スペクト
ルを示す図である。
【図2】実施例1の放射線検出器の構造を示す図であ
る。
【図3】本発明の実施例の光学多層膜の透過スペクトル
を示す図である。
【図4】実施例2の放射線検出器の構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 シンチレータ、2 コリメータ、3 シリコンフォ
トダイオード基板、4シリコンフォトダイオード、5
光学多層膜、6 光学ガラス基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 11/84 CPD 9280−4H C09K 11/84 CPD

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線により発光可能なシンチレータ
    と,このシンチレータの光を電気信号に変換する光検出
    器とを組み合わせてなる放射線検出器において,前記シ
    ンチレータと光検出器と間に,前記シンチレータからの
    光の分光手段を有することを特徴とする放射線検出器。
  2. 【請求項2】 前記分光手段が光学多層膜であることを
    特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 【請求項3】 前記分光手段が光学多層膜を形成した光
    学ガラス板であることを特徴とする請求項2に記載の放
    射線検出器。
  4. 【請求項4】 前記シンチレータとして、Gd2O2S:Pr、
    (Y,Gd)2O3:Eu、Gd3Ga5O12:Crの1種以上を用いたことを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の放
    射線検出器。
  5. 【請求項5】 前記分光手段が波長700nm〜110
    0nmの光を分光することを特徴とする請求項4に記載
    の放射線検出器。
JP31175295A 1995-11-30 1995-11-30 放射線検出器 Pending JPH09152485A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011530000A (ja) * 2008-08-07 2011-12-15 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 発光物質及び関連したスペクトルフィルタ
JP2014094996A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Oxide Corp シンチレータ材料、シンチレータ、放射線検出器、および医療用機器
JP2015505038A (ja) * 2011-12-05 2015-02-16 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 放射線を検出する検出装置

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