JPH09151869A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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Publication number
JPH09151869A
JPH09151869A JP33608795A JP33608795A JPH09151869A JP H09151869 A JPH09151869 A JP H09151869A JP 33608795 A JP33608795 A JP 33608795A JP 33608795 A JP33608795 A JP 33608795A JP H09151869 A JPH09151869 A JP H09151869A
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JP
Japan
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scroll
oil
closed container
baffle plate
compression element
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Application number
JP33608795A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Sugimoto
和禧 杉本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッフル板の圧力歪や溶接歪等によるのスク
ロール圧縮要素への悪影響を防止し、機体全体の軽量化
及びコストの削減化を図るとともに、圧縮効率の低下を
防止する。 【解決手段】 内底面部を潤滑用オイルOのオイル溜め
9とした密閉容器1内の上部に電動要素10のクランク軸13
にて駆動される上側固定スクロール21と下側揺動スクロ
ール31とからなるスクロール圧縮要素20を収納する。こ
のスクロール圧縮要素の圧縮室Pにて吸入される冷媒ガ
スGを圧縮させ、かつこの圧縮室にオイル溜めからオイ
ルポンプ機構50にて上昇する潤滑用オイルを供給すると
ともに、スクロール圧縮要素の上部背面側の密閉容器内
上部に形成されるバッフル板41にて仕切られた高圧なマ
フラー空間47に、圧縮室で圧縮された冷媒ガスを吐出さ
せ、密閉容器の外部に吐出させてなる。このバッフル板
をプレス成形された鋼板にて形成し、かつ、その外周端
縁部41aを密閉容器側に固定して、スクロール圧縮要素
の上側固定スクロールに対してラジアルシールリング46
を介して非接触状態で支持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば空調機あ
るいは冷凍機等に搭載されるスクロール圧縮機に関し、
特に、スクロール圧縮要素にて圧縮された高圧な冷媒ガ
スが吐出されるバッフル機構の構造に改良を施すことに
より、バッフル板の圧力歪や溶接歪等によるのスクロー
ル圧縮要素への悪影響を防止し、機体全体の軽量化及び
コストの削減化を図るとともに、圧縮効率の低下を防止
するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスクロール圧縮機におい
ては、実開昭62−141688号公報などに開示され
ているように、内底面部を潤滑用オイルのオイル溜めと
した密閉容器内の上部に電動要素のクランク軸にて駆動
される上側固定スクロールと下側揺動スクロールとから
なるスクロール圧縮要素を収納し、このスクロール圧縮
要素の圧縮室にて吸入される冷媒ガスを圧縮させ、かつ
この圧縮室にオイル溜めからオイルポンプ機構にて上昇
する潤滑用オイルを供給し、スクロール圧縮要素の上部
背面側の密閉容器内上部に形成される高圧空間に圧縮室
で圧縮された冷媒ガスを吐出させて、密閉容器の外部に
吐出させてなるとともに、密閉容器内上部の高圧空間を
バッフル板にて仕切ることにより、圧力脈動による騒音
の低減化を図るようにした構成を有するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来構造のスクロール圧縮機では、バッフル板の外周
端縁部が密閉容器に溶接にて固定されているとともに、
スクロール圧縮要素の上側固定スクロールにボルトにて
締付け固定されているために、バッフル板の圧力歪や溶
接歪等が上側固定スクロールに作用し、スクロール圧縮
要素の機能に悪影響を及ぼし、圧縮効率を低下させる。
【0004】また、従来のバッフル板は、鍛造品にて形
成されていることから、機体全体の重量が増大し、しか
も、面倒な機械加工を必要とするために、生産性も悪
く、コスト高になる。
【0005】さらに従来、バッフル板をスクロール圧縮
要素の上側固定スクロールに対してシール部材を介して
非接触状態で支持させてなるものが提案されているが、
バッフル板自体の圧力歪を小さくするには、剛性を上げ
る必要があるために、機械加工によりアーチ形の形態に
してシール部への歪の影響を小さくしていることから、
コスト高は避けられず、しかも、アーチ形の形態のため
に、高圧空間の吐出容積が小さくなり、騒音の低減化を
充分に発揮させることができない。
【0006】この発明の目的は、バッフル板の圧力歪や
溶接歪等によるのスクロール圧縮要素への悪影響を防止
し、機体全体の軽量化及びコストの削減化を図るととも
に、圧縮効率の低下を防止することができるようにした
スクロール圧縮機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、内底面部を潤滑用オイルのオイル
溜めとした密閉容器内の上部に電動要素のクランク軸に
て駆動される上側固定スクロールと下側揺動スクロール
とからなるスクロール圧縮要素を収納し、このスクロー
ル圧縮要素の圧縮室にて吸入される冷媒ガスを圧縮さ
せ、かつこの圧縮室に前記オイル溜めからオイルポンプ
機構にて上昇する潤滑用オイルを供給するとともに、前
記スクロール圧縮要素の上部背面側の前記密閉容器内上
部に形成されるバッフル板にて仕切られた高圧なマフラ
ー空間に、前記圧縮室で圧縮された冷媒ガスを吐出さ
せ、前記密閉容器の外部に吐出させてなるスクロール圧
縮機において、前記バッフル板は、プレス成形された鋼
板からなり、その外周端縁部を前記密閉容器側に固定し
てなるとともに、前記スクロール圧縮要素の上側固定ス
クロールに対してラジアルシールリングを介して非接触
状態で支持させてなる構成としたものである。
【0008】この場合、前記バッフル板は、その外周端
縁部を円筒状に立上り形成し、かつ、その内底面部の中
央部にスクロール圧縮要素の上側固定スクロールに設け
たボス部にラジアルシールリングを介して嵌合される円
筒状の嵌合口部を立上り形成した二重円筒形態を有する
プレス成形された鋼板からなり、この嵌合口部の上端内
周縁に前記上側固定スクロールに設けたボス部上面に係
止可能なストッパとなるフランジ部を形成してなるとと
もに、前記バッフル板の内底面部は、下方に向け円弧状
に湾曲させたオイル溜めとなる受皿状の形態を有するも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明すると、図1はこの発明に係る
スクロール圧縮機の全体構成を示し、図中1は密閉容器
で、この密閉容器1は、円筒状胴部2と、この胴部2の
上下両端部2a,2bをそれぞれ被冠するエンドキャッ
プ3,4とで形成されている。
【0010】前記密閉容器1内の下部には、電動要素1
0が収納されていて、この電動要素10の上部には、ス
クロール圧縮要素20が収納されているとともに、前記
電動要素10は、固定子11と、この固定子11の中心
軸部に回転自在に挿嵌される回転子12とからなり、こ
の回転子12の中心軸部には、前記スクロール圧縮要素
20を駆動するクランク軸13が圧入状態で固定されて
いる。
【0011】前記スクロール圧縮要素20は、前記密閉
容器1内に固定された上側固定スクロール21と、前記
密閉容器1内に固定されたメインフレーム5にオルダム
リング6を介して揺動自在に支持された下側揺動スクロ
ール31とからなるとともに、前記固定スクロール21
の鏡板22の下面部に形成された渦巻き状のラップ23
に、前記揺動スクロール31の鏡板32の上面部に形成
された渦巻き状のラップ33を互いに歯合させることに
より圧縮室Pを形成している。
【0012】また、図中7は前記密閉容器1の外側部に
設けた冷媒ガスGの吸入管で、この吸入管7は、前記密
閉容器1内の低圧空間1A側に臨み、この低圧空間1A
に供給された冷媒ガスGは、前記スクロール圧縮要素2
0の圧縮室P内の初期圧縮室P1側に吸入されるように
なっているとともに、前記スクロール圧縮要素20の中
心軸部側の後期圧縮室P2側に向けて圧縮され、このス
クロール圧縮要素20にて圧縮された冷媒ガスGは、前
記固定スクロール21の鏡板22に開口させた後期圧縮
室P2に連通する吐出口24から前記密閉容器1内上部
の高圧空間1B側に吐出され、前記密閉容器1の上部エ
ンドキャップ3に設けた吐出管8から図示しない外部の
冷媒ユニット回路に吐出させるようになっている。
【0013】さらに、前記密閉容器1の内底面部は、潤
滑用オイルOのオイル溜め9となっていて、このオイル
溜め9に貯溜された潤滑用オイルOは、前記電動要素1
0のクランク軸13の下端部13aに連動させて設けら
れた後述するオイルポンプ機構50にて上昇し、前記ク
ランク軸13内を貫通するオイル通路14を通して前記
クランク軸13の上端部である偏心軸部13b側に吐出
させるようになっているものである。
【0014】そして、図2及び図3に示すように、前記
スクロール圧縮要素20である揺動スクロール31の鏡
板32の下面中央軸部には、ブッシュ部34が一体に突
出形成され、このブッシュ部34に形成された嵌合穴3
5に、前記クランク軸13の上端偏心軸部13bを嵌合
することにより、前記揺動スクロール31を駆動させる
ようになっているとともに、この嵌合穴35と前記クラ
ンク軸13の上端偏心軸部13bとの間に形成される空
隙を段付き空間部36に形成することによりオイル導入
口としている。
【0015】すなわち、このオイル導入口36には、前
記オイル溜め9に貯溜された潤滑用オイルOが後述する
オイルポンプ機構50にて前記オイル通路14を通って
クランク軸13の上端部である偏心軸部13b側に吐出
するように上昇して導入され、この潤滑用オイルOは、
前記揺動スクロール31の鏡板32と前記メインフレー
ム5とのスラスト面に形成したオイル溝(図示せず)か
ら前記スクロール圧縮要素20の圧縮室P内の初期圧縮
室P1に冷媒ガスGと共に供給されるようになっている
ものである。
【0016】また、前記揺動スクロール31の鏡板32
内には、前記中央軸部側のオイル導入口36の段付き空
間部36Aから前記圧縮室P側に連通させてなるオイル
インジェクション機構を構成する2本のオイルインジェ
クション連通路37,38がそれぞれ形成され、これら
各々のオイルインジェクション連通路37,38は、前
記圧縮室P側の開口端37a,38aを前記固定スクロ
ール21と揺動スクロール31とにそれぞれ形成してな
る渦巻き状ラップ23,33の終端部23a,33a側
近傍に開口させて、前記圧縮室P内の初期圧縮室P1に
臨ませるようになっているものである。
【0017】さらに、前記密閉容器1内のスクロール圧
縮要素20の上部背面側には、バッフル板41が設けら
れ、このバッフル板41は、その外周端縁部41aを円
筒状に立上り形成し、かつ、その内底面部42の中央部
に前記スクロール圧縮要素20の上側固定スクロール2
1に設けたボス部25に嵌合される円筒状の嵌合口部4
3を立上り形成した二重円筒形態を有するプレス成形さ
れた鋼板からなり、前記内底面部42は、下方に向け円
弧状に湾曲させたオイル溜めとなる受皿状の形態を有
し、その中央部には、円筒状の嵌合口部43が立上り形
成されているとともに、この嵌合口部43の上端内周縁
には、ストッパとなるフランジ部44が形成してなる一
方、前記内底面部42の中央部側近傍には、前記密閉容
器1内の低圧空間1A側に連通するオイルリターン通路
45が設けられている。
【0018】前記バッフル板41は、その外周端縁部4
1aを前記密閉容器1の胴部2の上端部2aに被冠され
るエンドキャップ3の外周端縁部3aと共に溶接にて固
定されているとともに、図4に示すように、前記嵌合口
部43を前記固定スクロール21の鏡板22の上部背面
側中心軸部に突出形成したボス部25の外周側面にシー
ル溝26を介して組み付けられる断面U字形のラジアル
シールリング46を介して非接触状態で嵌合させてなる
組付構造を有するもので、前記ストッパとなるフランジ
部44は、前記固定スクロール21の鏡板22に突出形
成したボス部25の上面に係止可能になっている。
【0019】すなわち、前記バッフル板41は、前記エ
ンドキャップ3との間に形成される前記嵌合口部43上
方の空間47が前記固定スクロール21に設けた吐出口
24を介して高圧側の後期圧縮室P2に連通する吐出マ
フラー部となるように前記密閉容器1内を仕切ってなる
ものであり、この高圧空間1Bを形成するマフラー空間
47を通して、前記圧縮室Pにて圧縮された高圧な冷媒
ガスGを前記吐出管8から吐出させてなるとともに、そ
の内底面部42には、前記エンドキャップ3の内面に冷
媒ガスGと共に吹き付けられて分離して滴下する潤滑用
オイルOが貯溜され、この潤滑用オイルOを前記オイル
リターン通路45から前記密閉容器1内の低圧空間1A
側に流出させることにより、前記密閉容器1の内底面部
のオイル溜め9に戻すようにしたオイルセパレータ機能
を備えている。
【0020】また、前記オイルポンプ機構50は、図5
から図12に示すように、前記密閉容器1の内底面部側
に固定されるアルミダイカスト成形品などからなるベア
リングプレート51と、このベアリングプレート51の
下端面側に形成されかつその中心軸部に貫通形成された
軸受孔52と、この軸受孔52に軸支された前記クラン
ク軸13の下端部13a側の偏心軸部15が臨むシリン
ダ室53と、このシリンダ室53の内側壁面にそれぞれ
形成してなるベーンスロット53A,オイル吸込口用切
欠部53B及びオイル排出口用切欠部53Cと、前記シ
リンダ室53内に前記クランク軸13の下端偏心軸部1
5の回転にて揺動するように組み込まれかつその外周側
面に前記ベーンスロット53Aに係合するベーン55が
一体に突出形成されたロータ54と、このロータ54を
スラスト自在に支持するスラストプレート56と、この
スラストプレート56を介して前記ロータ54が組み込
まれたシリンダ室53を覆うカバー部材57とで構成さ
れている。
【0021】そして、前記スラストプレート56は、前
記クランク軸13の偏心軸部15側に開口させたオイル
通路14と連通する第1のオイル孔56Aと、前記シリ
ンダ室53の内側壁面にそれぞれ形成したオイル吸込口
用切欠部53B及びオイル排出口用切欠部53Cに連通
する第2のオイル吸込孔56B及び第3のオイル排出孔
56Cが設けられた炭素鋼(バルブ鋼)などのプレス打
抜き材からなり、また、前記カバー部材57は、前記ス
ラストプレート56の第3のオイル排出用孔56Cと前
記クランク軸13のオイル通路14に互いに連通する長
溝状のリリーフ溝57Aと、前記シリンダ室53の内側
壁面に形成したオイル吸込口用切欠部53Bに連通しか
つ前記スラストプレート56の第2のオイル吸込孔56
Bに連通するオイル吸込孔57Bが設けられたプレス鋼
板からなり、前記リリーフ溝57Aは、前記オイル溜め
9側に開放し、この開放部をリードバルブ58にて閉塞
してなるとともに、これら各々のスラストプレート5
6、カバー部材57及びリードバルブ58は、前記ベア
リングプレート51の下端面側に形成したボルト孔51
A,51Aに螺合されるボルト59,59にて互いに締
付け固定することにより一体に組み付けられるようにな
っている。
【0022】また、前記ベアリングプレート51は、複
数本(図示の形態では3本)の固定脚51Bが前記密閉
容器1内の内周側面に向け張出し形成され、この1本の
固定脚の張出し方向と同一方向に前記ベアリングプレー
ト51に加工されるオイル排出口用切欠部53C及びボ
ルト孔51A,51Aを配置してなる一方、前記スラス
トプレート56とカバー部材57とにそれぞれ形成され
る前記ベアリングプレート51のボルト孔51A,51
Aに対応する2つのボルト孔56D,56D及び57
C,57Cと、前記クランク軸13のオイル通路14に
連通する第1の孔56A及びオイル排出用孔56Cもし
くはリリーフ溝57Aとが一直線上に配置されている。
【0023】すなわち、この発明は、上記の構成を採用
することにより、密閉容器1内の上部に収納される電動
要素10のクランク軸13にて駆動するスクロール圧縮
要素20の圧縮室Pを、固定スクロール21と揺動スク
ロールと31との互いの鏡板22,32に設けた渦巻き
状のラップ23,33を歯合させることにより形成し、
この揺動スクロール31の鏡板32の下面中央軸部に、
クランク軸13の上端部13aが嵌合される嵌合穴35
を有するブッシュ部34を設けるとともに、このブッシ
ュ部34の嵌合穴35とクランク軸13の上端部13b
との間に形成される空隙をオイル導入口36として、こ
のオイル導入口36からオイルポンプ機構50にて上昇
する密閉容器1の内底面部のオイル溜め9に貯溜された
潤滑用オイルOをクランク軸13内に設けたオイル通路
14を介して圧縮室P内に供給する一方、揺動スクロー
ル31の鏡板32内にオイル導入口36から圧縮室Pに
連通するオイルインジェクション連通路37,38を設
け、このオイルインジェクション連通路37,38の圧
縮室側の開口端37a,38aを固定スクロール21と
揺動スクロール31に形成される初期圧縮室P1の渦巻
き状ラップ23,33の終端部23a,33a近傍に開
口させる。
【0024】このために、オイルポンプ機構20にて上
昇する潤滑用オイルOが、オイル導入口36からオイル
インジェクション連通路37,38を通って圧縮室Pの
初期圧縮室P1内に強制的に供給され、これによって、
圧縮室Pのシール性が高められ、圧縮途中における冷媒
ガスGのリーク量が低減し、図13に示すように、特
に、周波数が15Hz、25Hzの低速回転域では、冷
凍能力(イ)が従来の冷凍能力(ロ)よりも向上し、し
かも、冷媒ガスGのリーク量の低減分だけ動力の損失が
減少することから、入力の低下が図れるとともに、成績
係数(ハ)が従来の成績係数(ニ)よりも上げられる。
【0025】また、前記オイルインジェクション連通路
37,38の開口端37a,38aが臨むオイル導入口
36を段付き空間部36Aに形成してなるために、高速
回転による運転時に、オイル導入口36内に導入された
潤滑用オイルOの遠心力が大きくなるとともに、通路抵
抗が大きくなるために、オイルインジェクション連通路
37,38への流入量が減少し、これによって、周波数
が60Hz以上の高速回転域でのオイルインジェクショ
ン量が大幅に減少し、冷媒ガスの循環量が増えても、従
前のようなオイル溜め9に貯溜された潤滑用オイルの急
激な減少によるオイルレベルの低下が防止される。
【0026】さらに、前記スクロール圧縮要素20の上
部背面側にバッフル板41を設け、このバッフル板41
と密閉容器1内の上面部であるエンドキャップ3の内面
との間に形成される空間47を、圧縮室Pの高圧側であ
る後期圧縮室P2に連通する吐出マフラー部とし、この
マフラー空間47を通して、圧縮室Pにて圧縮された高
圧な冷媒ガスGを密閉容器1の外部に吐出させてなると
ともに、吐出マフラー部のマフラー空間47を形成する
バッフル板41に、密閉容器1内の低圧空間1A側に連
通するオイルリターン通路45を設ける。
【0027】このために、エンドキャップ3の内面に冷
媒ガスGと共に吹き付けられて分離して滴下する潤滑用
オイルOが、バッフル板41の内底面部42に貯溜さ
れ、オイルリターン通路44から密閉容器1内の低圧空
間1A側に流出し、密閉容器1の内底面部のオイル溜め
9に戻すことが可能になり、これによって、冷媒ガスG
の循環量が増えても、従前のようなオイル溜め9に貯溜
された潤滑用オイルOの急激な減少によるオイルレベル
の低下が防止される。
【0028】さらにまた、前記バッフル板41の外周端
縁部41aを密閉容器1側に固定し、スクロール圧縮要
素20の上側固定スクロール21に対してラジアルシー
ルリング46を介して非接触状態で支持させてなるため
に、ラジアルシールリング46が常に低圧空間側に押し
付けられ、シール性を高めることが可能になり、ラジア
ルシールリング46のダレやヘタリ等が防止される。
【0029】また、前記バッフル板41は、その外周端
縁部41aを円筒状に立上り形成し、かつ、その中央部
に上側固定スクロール21に設けたボス部25にラジア
ルシールリング46を介して嵌合される円筒状の嵌合口
部43を立上り形成した二重円筒形態を有するプレス成
形された鋼板からなるとともに、この嵌合口部43の上
端内周縁に上側固定スクロール21に設けたボス部25
上面に係止可能なストッパとなるフランジ部44を形成
してなるために、軽量化が可能になり、しかも、プレス
絞り加工するのみで、機械加工が不要になるとともに、
バッフル板41の内底面部42が差圧で撓んでも、円筒
状嵌合口部43はスラスト方向に多少移動するが、寸法
変化はほとんどなく、これによって、シール性への影響
は少ない。
【0030】しかも、バッフル板41の内底面部42が
下方に向け円弧状に湾曲させたオイル溜めとなる受皿状
の形態を有するために、マフラー空間47の吐出容積を
大きくすることが可能になり、これによって、圧力脈動
の低減化が図れる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、内底面部を潤滑用オイルのオイル溜めとした密閉
容器内の上部に電動要素のクランク軸にて駆動される上
側固定スクロールと下側揺動スクロールとからなるスク
ロール圧縮要素を収納し、このスクロール圧縮要素の圧
縮室にて吸入される冷媒ガスを圧縮させ、かつこの圧縮
室にオイル溜めからオイルポンプ機構にて上昇する潤滑
用オイルを供給するとともに、スクロール圧縮要素の上
部背面側の密閉容器内上部に形成されるバッフル板にて
仕切られた高圧なマフラー空間に、圧縮室で圧縮された
冷媒ガスを吐出させ、密閉容器の外部に吐出させてなる
一方、バッフル板をプレス成形された鋼板にて形成し、
かつ、その外周端縁部を密閉容器側に固定して、スクロ
ール圧縮要素の上側固定スクロールに対してラジアルシ
ールリングを介して非接触状態で支持させてなることか
ら、ラジアルシールリングが常に低圧空間側に押し付け
られるために、シール性を高めることができ、ラジアル
シールリングのダレやヘタリ等を防止することができ
る。
【0032】また、請求項2において、前記バッフル板
は、その外周端縁部を円筒状に立上り形成し、かつ、そ
の中央部にスクロール圧縮要素の上側固定スクロールに
設けたボス部にラジアルシールリングを介して嵌合され
る円筒状の嵌合口部を立上り形成した二重円筒形態を有
するプレス成形された鋼板からなるとともに、この嵌合
口部の上端内周縁に上側固定スクロールに設けたボス部
上面に係止可能なストッパとなるフランジ部を形成して
なることから、軽量化を図ることができ、しかも、プレ
ス絞り加工するのみで、機械加工が不要になるととも
に、バッフル板の内底面部が差圧で撓んでも、寸法変化
がほとんどないために、シール性及びスクロール圧縮要
素への影響は少なく、これによって、従前のような圧縮
効率の低下を防止することができる。
【0033】さらに、請求項2において、前記バッフル
板の内底面部が下方に向け円弧状に湾曲させたオイル溜
めとなる受皿状の形態を有するために、マフラー空間の
吐出容積を大きくすることができ、これによって、圧力
脈動の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態
を示す断面図。
【図2】同じくスクロール圧縮要素における揺動スクロ
ールの平面図。
【図3】同じく図2のA−A線における断面図。
【図4】同じく図1のB部における拡大断面図。
【図5】同じくオイルポンプ機構の断面図。
【図6】同じくオイルポンプ機構の底面図。
【図7】同じくオイルポンプ機構の分解図。
【図8】同じくオイルポンプ機構を形成するベアリング
プレートの底面図。
【図9】同じくオイルポンプ機構を形成するロータの平
面図。
【図10】同じくオイルポンプ機構を形成するスラスト
プレートの平面図。
【図11】同じくオイルポンプ機構を形成するカバー部
材の平面図。
【図12】同じくオイルポンプ機構を形成するリリーフ
バルブの平面図。
【図13】同じく低速及び高速回転による冷凍能力及び
成績係数(EER)の測定結果を示す説明図。
【符号の説明】 1・・・密閉容器、 1A・・・低圧空間、 1B・・・高圧空間、 9・・・オイル溜め、 10・・・電動要素、 13・・・クランク軸、 14・・・オイル通路、 20・・・スクロール圧縮要素、 21・・・固定スクロール、 22・・・鏡板、 23・・・ラップ、 24・・・吐出口、 25・・・ボス部、 26・・・シール溝、 31・・・揺動スクロール、 32・・・鏡板、 33・・・ラップ、 36・・・オイル導入口、 41・・・バッフル板、 41a・・・外周端縁部、 42・・・内底面部、 43・・・嵌合口部、 44・・・フランジ部、 45・・・オイルリターン通路、 46・・・ラジアリシールリング、 47・・・マフラー空間、 50・・・オイルポンプ機構、 P・・・圧縮室、 G・・・冷媒ガス、 O・・・潤滑用オイル。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内底面部を潤滑用オイルのオイル溜めと
    した密閉容器内の上部に電動要素のクランク軸にて駆動
    される上側固定スクロールと下側揺動スクロールとから
    なるスクロール圧縮要素を収納し、このスクロール圧縮
    要素の圧縮室にて吸入される冷媒ガスを圧縮させ、かつ
    この圧縮室に前記オイル溜めからオイルポンプ機構にて
    上昇する潤滑用オイルを供給するとともに、前記スクロ
    ール圧縮要素の上部背面側の前記密閉容器内上部に形成
    されるバッフル板にて仕切られた高圧なマフラー空間
    に、前記圧縮室で圧縮された冷媒ガスを吐出させ、前記
    密閉容器の外部に吐出させてなるスクロール圧縮機にお
    いて、 前記バッフル板は、プレス成形された鋼板からなり、そ
    の外周端縁部を前記密閉容器側に固定してなるととも
    に、前記スクロール圧縮要素の上側固定スクロールに対
    してラジアルシールリングを介して非接触状態で支持さ
    せてなることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 バッフル板は、その外周端縁部を円筒状
    に立上り形成し、かつ、その内底面部の中央部にスクロ
    ール圧縮要素の上側固定スクロールに設けたボス部にラ
    ジアルシールリングを介して嵌合される円筒状の嵌合口
    部を立上り形成した二重円筒形態を有するプレス成形さ
    れた鋼板からなるとともに、この嵌合口部の上端内周縁
    に前記上側固定スクロールに設けたボス部上面に係止可
    能なストッパとなるフランジ部を形成したことを特徴と
    する請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 バッフル板の内底面部が下方に向け円弧
    状に湾曲させたオイル溜めとなる受皿状の形態を有して
    なることを特徴とする請求項1または2に記載のスクロ
    ール圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100412376C (zh) * 2003-06-17 2008-08-20 乐金电子(天津)电器有限公司 涡旋压缩机的轴向支承装置
WO2009091880A1 (en) * 2008-01-17 2009-07-23 Bitzer Scroll Inc. Scroll compressor build assembly

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