JPH09151851A - 冷凍機用冷媒圧縮装置 - Google Patents
冷凍機用冷媒圧縮装置Info
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- JPH09151851A JPH09151851A JP33790495A JP33790495A JPH09151851A JP H09151851 A JPH09151851 A JP H09151851A JP 33790495 A JP33790495 A JP 33790495A JP 33790495 A JP33790495 A JP 33790495A JP H09151851 A JPH09151851 A JP H09151851A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ケ−ス内に圧縮機及び圧縮機駆動用電動機が設
けられ、圧縮機による圧縮で加熱・加圧された潤滑油混
合冷媒に上記電動機が曝され、上記潤滑油にポリアルキ
レングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−ボ
ネ−ト等が用いられてなる冷媒圧縮装置においては、電
動機の絶縁材の誘電損失でも潤滑油の吸湿性に起因して
絶縁材の加水分解劣化が促されることを勘案し、絶縁材
の絶縁処理作業性を保持させつつ絶縁材の低損失化を図
って加水分解劣化を抑制する。 【解決手段】電動機の絶縁材に、内側の空隙率が外側よ
りも大とされた低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−ト
が用いられている。
けられ、圧縮機による圧縮で加熱・加圧された潤滑油混
合冷媒に上記電動機が曝され、上記潤滑油にポリアルキ
レングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−ボ
ネ−ト等が用いられてなる冷媒圧縮装置においては、電
動機の絶縁材の誘電損失でも潤滑油の吸湿性に起因して
絶縁材の加水分解劣化が促されることを勘案し、絶縁材
の絶縁処理作業性を保持させつつ絶縁材の低損失化を図
って加水分解劣化を抑制する。 【解決手段】電動機の絶縁材に、内側の空隙率が外側よ
りも大とされた低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−ト
が用いられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調用や工業用等
に使用される蒸気圧縮式冷凍機の冷媒圧縮装置に関する
ものである。
に使用される蒸気圧縮式冷凍機の冷媒圧縮装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】空調用や工業用の蒸気圧縮式冷凍機にお
いては、冷媒を蒸発器において被冷却体からの吸熱によ
り蒸発させ、これを圧縮機で圧縮して昇温・昇圧させ、
更に、これを凝縮器で放熱により液化させ、これを膨張
弁で膨張させたうえで再び蒸発器に送る、冷媒循環系に
より冷凍サイクルを繰返している。この場合、循環系で
の機械部品の摩耗防止のために、潤滑油を冷媒に加えて
いる。この冷凍機の冷媒圧縮装置として、ケ−ス内に圧
縮機及び圧縮機駆動用電動機が設けられ、圧縮機による
圧縮で加熱・加圧された潤滑油混合冷媒に上記電動機が
曝されるタイプのものが知られている。
いては、冷媒を蒸発器において被冷却体からの吸熱によ
り蒸発させ、これを圧縮機で圧縮して昇温・昇圧させ、
更に、これを凝縮器で放熱により液化させ、これを膨張
弁で膨張させたうえで再び蒸発器に送る、冷媒循環系に
より冷凍サイクルを繰返している。この場合、循環系で
の機械部品の摩耗防止のために、潤滑油を冷媒に加えて
いる。この冷凍機の冷媒圧縮装置として、ケ−ス内に圧
縮機及び圧縮機駆動用電動機が設けられ、圧縮機による
圧縮で加熱・加圧された潤滑油混合冷媒に上記電動機が
曝されるタイプのものが知られている。
【0003】従来、上記の冷媒には、CFC(クロロフ
ルオロカ−ボン)−12やHCFC(ハイドロクロロフ
ルオロカ−ボン)−22等が使用されてきたが、近来、
これらのフロン化合物のオゾン層破壊による地球環境破
壊が地球規模のもとで問題視され、その代替冷媒の開発
が進められている。この代替冷媒に要求される条件とし
ては、オゾン破壊係数及び地球温暖化係数が0乃至僅小
であることが要求され、冷媒としてはHFC−32(C
H2F2)、HFC−125(CHF2CF3)、HFC−
134a(CH2FCF3)等の混合冷媒が、潤滑油とし
てはこの混合冷媒との相溶性に優れたポリアルキレング
リコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−ボネ−ト
等が注目されている。この混合冷媒に対する圧縮機によ
る圧縮吐出圧力及び温度は、従来の冷媒(CF−12、
HCFC−22等。圧力は10kg/cm2、温度は1
20℃)よりも高く、圧力は25〜35kg/cm2及
び温度はほぼ135℃である。
ルオロカ−ボン)−12やHCFC(ハイドロクロロフ
ルオロカ−ボン)−22等が使用されてきたが、近来、
これらのフロン化合物のオゾン層破壊による地球環境破
壊が地球規模のもとで問題視され、その代替冷媒の開発
が進められている。この代替冷媒に要求される条件とし
ては、オゾン破壊係数及び地球温暖化係数が0乃至僅小
であることが要求され、冷媒としてはHFC−32(C
H2F2)、HFC−125(CHF2CF3)、HFC−
134a(CH2FCF3)等の混合冷媒が、潤滑油とし
てはこの混合冷媒との相溶性に優れたポリアルキレング
リコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−ボネ−ト
等が注目されている。この混合冷媒に対する圧縮機によ
る圧縮吐出圧力及び温度は、従来の冷媒(CF−12、
HCFC−22等。圧力は10kg/cm2、温度は1
20℃)よりも高く、圧力は25〜35kg/cm2及
び温度はほぼ135℃である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の潤滑油(ポリア
ルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ
−ボネ−ト等)は、従来の鉱油系のものに較べて吸湿性
が著しく高く(鉱油系の飽和水分量が50ppm以下で
あるのに対し、例えば、ポリオ−ルエステル系の飽和水
分量は2000ppm以上である)、電動機における絶
縁材の加水分解劣化が避けられない。例えば、上記ポリ
エチレンテレフタレ−トフィルムを、上記混合冷媒とポ
リオ−ルエステル油との135℃の混合液に、吸湿量1
000ppmのもとで500時間浸漬したときの当該ポ
リエチレンテレフタレ−トフィルムの引張り強度残率及
び伸び残率は共にほぼ50%以下である。この加水分解
劣化は、温度が高くなるほど加速度的に進行する。而し
て、本発明者等においては、温度上昇を数℃抑制するだ
けでも、上記の引張り強度残率や伸び残率の低下を大き
く減じ得ることを知った。
ルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ
−ボネ−ト等)は、従来の鉱油系のものに較べて吸湿性
が著しく高く(鉱油系の飽和水分量が50ppm以下で
あるのに対し、例えば、ポリオ−ルエステル系の飽和水
分量は2000ppm以上である)、電動機における絶
縁材の加水分解劣化が避けられない。例えば、上記ポリ
エチレンテレフタレ−トフィルムを、上記混合冷媒とポ
リオ−ルエステル油との135℃の混合液に、吸湿量1
000ppmのもとで500時間浸漬したときの当該ポ
リエチレンテレフタレ−トフィルムの引張り強度残率及
び伸び残率は共にほぼ50%以下である。この加水分解
劣化は、温度が高くなるほど加速度的に進行する。而し
て、本発明者等においては、温度上昇を数℃抑制するだ
けでも、上記の引張り強度残率や伸び残率の低下を大き
く減じ得ることを知った。
【0005】周知の通り、誘電体においては、ダイポ−
ルが外部電場の変化に追従できずに時間的に遅れること
や電子伝導やイオン伝導による電気伝導や有極性分子の
配向緩和等のために電束密度が電場に対し位相遅れを生
じて損失(誘電損失)を発生する。しかし、通常、電動
機においては、印加電圧が低く、絶縁材のダイポ−ルが
弱極性で電子伝導やイオン伝導も微弱であるために、誘
電損失が問題とされることはなく、冷媒としてCF−1
2、HCFC−22等を、潤滑油として鉱油を使用して
いる従来の冷凍機用冷媒圧縮装置においても同様であっ
た。しかしながら、冷媒としてHFC−32、HFC−
125、HFC−134a等を、潤滑油としてポリアル
キレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−
ボネ−ト等を使用する冷凍機用冷媒圧縮装置の電動機に
おいては、上記したように潤滑油の吸湿性と圧縮冷媒の
高温性のために絶縁材の加水分解劣化が不可避的であ
り、数℃の温度上昇でも、絶縁材の引張り強度が急激に
低下することを勘案すれば、誘電損失に基づく温度上昇
が僅かであっても、加水分解が大きく進展する。
ルが外部電場の変化に追従できずに時間的に遅れること
や電子伝導やイオン伝導による電気伝導や有極性分子の
配向緩和等のために電束密度が電場に対し位相遅れを生
じて損失(誘電損失)を発生する。しかし、通常、電動
機においては、印加電圧が低く、絶縁材のダイポ−ルが
弱極性で電子伝導やイオン伝導も微弱であるために、誘
電損失が問題とされることはなく、冷媒としてCF−1
2、HCFC−22等を、潤滑油として鉱油を使用して
いる従来の冷凍機用冷媒圧縮装置においても同様であっ
た。しかしながら、冷媒としてHFC−32、HFC−
125、HFC−134a等を、潤滑油としてポリアル
キレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−
ボネ−ト等を使用する冷凍機用冷媒圧縮装置の電動機に
おいては、上記したように潤滑油の吸湿性と圧縮冷媒の
高温性のために絶縁材の加水分解劣化が不可避的であ
り、数℃の温度上昇でも、絶縁材の引張り強度が急激に
低下することを勘案すれば、誘電損失に基づく温度上昇
が僅かであっても、加水分解が大きく進展する。
【0006】本発明の目的は、ケ−ス内に圧縮機及び圧
縮機駆動用電動機が設けられ、圧縮機による圧縮で加熱
・加圧された潤滑油混合冷媒に上記電動機が曝され、上
記潤滑油にポリアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエス
テルまたはポリカ−ボネ−ト等が用いられてなる冷媒圧
縮装置においては、電動機の絶縁材の誘電損失でも潤滑
油の吸湿性に起因して絶縁材の加水分解劣化が促される
ことを勘案し、絶縁材の絶縁処理作業性を保持させつつ
絶縁材の低損失化を図って加水分解劣化を抑制すること
にある。
縮機駆動用電動機が設けられ、圧縮機による圧縮で加熱
・加圧された潤滑油混合冷媒に上記電動機が曝され、上
記潤滑油にポリアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエス
テルまたはポリカ−ボネ−ト等が用いられてなる冷媒圧
縮装置においては、電動機の絶縁材の誘電損失でも潤滑
油の吸湿性に起因して絶縁材の加水分解劣化が促される
ことを勘案し、絶縁材の絶縁処理作業性を保持させつつ
絶縁材の低損失化を図って加水分解劣化を抑制すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る冷凍機用冷
媒圧縮装置は、ケ−ス内に圧縮機及び圧縮機駆動用電動
機が設けられ、圧縮機による圧縮で加熱・加圧された潤
滑油混合冷媒に上記電動機が曝され、上記潤滑油にポリ
アルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリ
カ−ボネ−ト等の吸湿性潤滑油が用いられてなる冷媒圧
縮装置において、上記電動機の絶縁材に、内側の空隙率
が外側よりも大とされた低誘電損合成樹脂フィルムまた
はシ−トが用いられていることを特徴とする構成であ
り、低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トには、二枚
の合成樹脂フィルムまたはシ−トの間にこれらのフィル
ムまたはシ−トよりも空隙率の大きい中間の合成樹脂フ
ィルムまたはシ−トを複合してなる複合フィルムまたは
シ−トを使用でき、合成樹脂フィルムまたはシ−トには
ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−
ト、ポリフェニレンサルフアィド、溶融異方向性芳香族
ポリエステルまたはポリイミドの何れかを使用でき、中
間の合成樹脂フィルムまたはシ−トには孔開きまたはエ
ンボスフィルムまたはシ−トを使用できる。本発明にお
いて使用する低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トに
は、常温、60または50サイクルでの誘電率が2.0
以下、誘電正接が1.0%以下のものを使用することが
好適である。
媒圧縮装置は、ケ−ス内に圧縮機及び圧縮機駆動用電動
機が設けられ、圧縮機による圧縮で加熱・加圧された潤
滑油混合冷媒に上記電動機が曝され、上記潤滑油にポリ
アルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポリ
カ−ボネ−ト等の吸湿性潤滑油が用いられてなる冷媒圧
縮装置において、上記電動機の絶縁材に、内側の空隙率
が外側よりも大とされた低誘電損合成樹脂フィルムまた
はシ−トが用いられていることを特徴とする構成であ
り、低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トには、二枚
の合成樹脂フィルムまたはシ−トの間にこれらのフィル
ムまたはシ−トよりも空隙率の大きい中間の合成樹脂フ
ィルムまたはシ−トを複合してなる複合フィルムまたは
シ−トを使用でき、合成樹脂フィルムまたはシ−トには
ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−
ト、ポリフェニレンサルフアィド、溶融異方向性芳香族
ポリエステルまたはポリイミドの何れかを使用でき、中
間の合成樹脂フィルムまたはシ−トには孔開きまたはエ
ンボスフィルムまたはシ−トを使用できる。本発明にお
いて使用する低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トに
は、常温、60または50サイクルでの誘電率が2.0
以下、誘電正接が1.0%以下のものを使用することが
好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態を説明する。図1は本発明に係る冷凍機用冷
媒圧縮装置の一例を示す説明図である。図1において、
1はケ−スである。2は圧縮機、3は圧縮機2の冷媒吸
入管、4は同じく冷媒吐出口であり、この冷媒吐出口4
はケ−ス1内に開放されている。5は電動機であり、ロ
−タ51の回転軸が圧縮機2の駆動軸(往復動式圧縮機
の場合は往復軸、回転式圧縮機の場合は回転軸)に連結
されている。52は電動機5のステ−タであり、図2に
示すように、スロット521と巻線522との間はスロ
ット絶縁材523により、主巻線522aと補助巻線5
22bとの間は段間絶縁材524により、巻線522の
スロット開口側はウェジ絶縁材525によりそれぞれ絶
縁され、これらの絶縁材には、内側の空隙率が外側より
も大とされた低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トが
用いられている。この低誘電損合成樹脂フィルムまたは
シ−トの常温、60または50サイクルでの誘電率は
2.0以下、誘電正接は1.0%以下とされている。図
1において、6は圧縮冷媒流出管である。
実施の形態を説明する。図1は本発明に係る冷凍機用冷
媒圧縮装置の一例を示す説明図である。図1において、
1はケ−スである。2は圧縮機、3は圧縮機2の冷媒吸
入管、4は同じく冷媒吐出口であり、この冷媒吐出口4
はケ−ス1内に開放されている。5は電動機であり、ロ
−タ51の回転軸が圧縮機2の駆動軸(往復動式圧縮機
の場合は往復軸、回転式圧縮機の場合は回転軸)に連結
されている。52は電動機5のステ−タであり、図2に
示すように、スロット521と巻線522との間はスロ
ット絶縁材523により、主巻線522aと補助巻線5
22bとの間は段間絶縁材524により、巻線522の
スロット開口側はウェジ絶縁材525によりそれぞれ絶
縁され、これらの絶縁材には、内側の空隙率が外側より
も大とされた低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トが
用いられている。この低誘電損合成樹脂フィルムまたは
シ−トの常温、60または50サイクルでの誘電率は
2.0以下、誘電正接は1.0%以下とされている。図
1において、6は圧縮冷媒流出管である。
【0009】本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装置は蒸気
圧縮式冷凍機に組み込んで使用され、冷媒にはHFC−
32、HFC−125、HFC−134a等の混合冷媒
が使用され、潤滑油にはこの冷媒との相溶性に優れたポ
リアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポ
リカ−ボネ−ト等が用いられる。図3は蒸気圧縮式冷凍
機を示す回路図であり、Aは本発明に係る冷媒圧縮装置
を、7は凝縮器を、8は受液器を、9は膨張弁を、10
は蒸発器をそれぞれ示している。図3において、冷媒は
蒸発器10を流れる間に被冷却流体の熱を吸熱して蒸発
していくと共に被冷却流体が冷却されていく。蒸発冷媒
は本発明に係る冷媒圧縮装置Aの圧縮機2で圧縮(断熱
圧縮)されてケ−ス1内に吐出され、その圧力は25〜
35kg/cm2、温度はほぼ130℃〜140℃とな
る。このケ−ス1内の圧縮冷媒が凝縮器7に移送され、
放熱で液化され、この冷媒液が受液器8を経て膨張弁9
に移送され(カルノ−サイクルの断熱膨張に相当す
る)、次いで蒸発器10に移送され、以後、上記を1サ
イクルとして繰り返されていく。
圧縮式冷凍機に組み込んで使用され、冷媒にはHFC−
32、HFC−125、HFC−134a等の混合冷媒
が使用され、潤滑油にはこの冷媒との相溶性に優れたポ
リアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステルまたはポ
リカ−ボネ−ト等が用いられる。図3は蒸気圧縮式冷凍
機を示す回路図であり、Aは本発明に係る冷媒圧縮装置
を、7は凝縮器を、8は受液器を、9は膨張弁を、10
は蒸発器をそれぞれ示している。図3において、冷媒は
蒸発器10を流れる間に被冷却流体の熱を吸熱して蒸発
していくと共に被冷却流体が冷却されていく。蒸発冷媒
は本発明に係る冷媒圧縮装置Aの圧縮機2で圧縮(断熱
圧縮)されてケ−ス1内に吐出され、その圧力は25〜
35kg/cm2、温度はほぼ130℃〜140℃とな
る。このケ−ス1内の圧縮冷媒が凝縮器7に移送され、
放熱で液化され、この冷媒液が受液器8を経て膨張弁9
に移送され(カルノ−サイクルの断熱膨張に相当す
る)、次いで蒸発器10に移送され、以後、上記を1サ
イクルとして繰り返されていく。
【0010】本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装置におい
ては、電動機5が温度ほぼ130℃〜140℃の加熱・
加圧冷媒に曝され、しかもこの冷媒に混合されている潤
滑油(ポリアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステル
またはポリカ−ボネ−ト等等)の吸湿性のためにその加
熱・加圧冷媒に多量の水分が含有されている(従来の鉱
物に較べ、ほぼ50倍以上)ために、電動機の絶縁材の
加水分解が不可避的に発生する。この加水分解の確認の
ために、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを上記混
合冷媒とポリオ−ルエステル油との温度122℃、12
5℃、128℃の混合液に、吸湿量1000ppmのも
とで500時間浸漬したときの当該ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムの引張り強度及び伸びの残率を測定し
たところ、122℃の場合を100として、125℃の
場合で40%、125℃の場合で20%であった。この
測定結果からも明らかなように、同じ温度差の温度上昇
でも、温度が高いほど引張り強度残率の低下が急峻であ
る。
ては、電動機5が温度ほぼ130℃〜140℃の加熱・
加圧冷媒に曝され、しかもこの冷媒に混合されている潤
滑油(ポリアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステル
またはポリカ−ボネ−ト等等)の吸湿性のためにその加
熱・加圧冷媒に多量の水分が含有されている(従来の鉱
物に較べ、ほぼ50倍以上)ために、電動機の絶縁材の
加水分解が不可避的に発生する。この加水分解の確認の
ために、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを上記混
合冷媒とポリオ−ルエステル油との温度122℃、12
5℃、128℃の混合液に、吸湿量1000ppmのも
とで500時間浸漬したときの当該ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムの引張り強度及び伸びの残率を測定し
たところ、122℃の場合を100として、125℃の
場合で40%、125℃の場合で20%であった。この
測定結果からも明らかなように、同じ温度差の温度上昇
でも、温度が高いほど引張り強度残率の低下が急峻であ
る。
【0011】而るに、本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装
置においては、電動機の絶縁材に低誘電損のフィルムま
たはシ−トを使用しており(内部ほど孔や空隙の占める
割合を大としており、全体の誘電率及び誘電正接がそれ
だけ小となる)、誘電損失に基づく温度上昇を抑制で
き、その抑制できる温度上昇巾が通常では優位差にはな
らない数℃であっても、上記加水分解の温度特性から冷
媒を有効に抑制できることが明らかである。また、その
低誘電損のフィルムまたはシ−トに内側の空隙率が外側
よりも大とされた合成樹脂フィルムまたはシ−トが使用
され、内部がポ−ラスであっても表面が緻密な平滑面で
あるから、ステ−タのスロットへの挿入を容易に行い
得、その緻密表面層の機械的補強効果と相俟って良好な
絶縁処理作業性を保証できる。
置においては、電動機の絶縁材に低誘電損のフィルムま
たはシ−トを使用しており(内部ほど孔や空隙の占める
割合を大としており、全体の誘電率及び誘電正接がそれ
だけ小となる)、誘電損失に基づく温度上昇を抑制で
き、その抑制できる温度上昇巾が通常では優位差にはな
らない数℃であっても、上記加水分解の温度特性から冷
媒を有効に抑制できることが明らかである。また、その
低誘電損のフィルムまたはシ−トに内側の空隙率が外側
よりも大とされた合成樹脂フィルムまたはシ−トが使用
され、内部がポ−ラスであっても表面が緻密な平滑面で
あるから、ステ−タのスロットへの挿入を容易に行い
得、その緻密表面層の機械的補強効果と相俟って良好な
絶縁処理作業性を保証できる。
【0012】図4の(イ)は本発明において使用する低
誘電損フィルムまたはシ−トの一例を示し、孔開けによ
り低密度化した合成樹脂フィルムまたはシ−トaの両面
に合成樹脂フィルム(フィルムまたはシ−トとは、紙等
の繊維質のものをも含み、フィルムとはカレンダ−フィ
ルム、押出フィルム、キャスティグフィルム等の孔無し
のもの)bを融着または接着剤により複合してある。図
4の(ロ)は本発明において使用する低誘電損フィルム
またはシ−トの別例を示し、エンボス加工(例えば、輪
転凸版による加工)により低密度化した合成樹脂フィル
ムまたはシ−トa’の両面に合成樹脂フィルムbを融着
または接着剤により複合してある。この接着剤には、H
FC−32、HFC−125、HFC−134a等の混
合冷媒とポリアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステ
ルあるいはカ−ボネ−ト系等の潤滑油との混合液との接
触下、温度約130℃のもとでも長期間安定なもの、例
えば、エポキシ系、フェノ−ル系、アクリル系樹脂乃至
はこれらの反応生成樹脂等が使用され、接着剤の塗布量
は、通常7〜10g/m2程度とされる。上記合成樹脂
フィルムまたはシ−トa又はa’と合成樹脂フィルムb
とは異種材料、同種材料の何れでもよい。
誘電損フィルムまたはシ−トの一例を示し、孔開けによ
り低密度化した合成樹脂フィルムまたはシ−トaの両面
に合成樹脂フィルム(フィルムまたはシ−トとは、紙等
の繊維質のものをも含み、フィルムとはカレンダ−フィ
ルム、押出フィルム、キャスティグフィルム等の孔無し
のもの)bを融着または接着剤により複合してある。図
4の(ロ)は本発明において使用する低誘電損フィルム
またはシ−トの別例を示し、エンボス加工(例えば、輪
転凸版による加工)により低密度化した合成樹脂フィル
ムまたはシ−トa’の両面に合成樹脂フィルムbを融着
または接着剤により複合してある。この接着剤には、H
FC−32、HFC−125、HFC−134a等の混
合冷媒とポリアルキレングリコ−ル、ポリオ−ルエステ
ルあるいはカ−ボネ−ト系等の潤滑油との混合液との接
触下、温度約130℃のもとでも長期間安定なもの、例
えば、エポキシ系、フェノ−ル系、アクリル系樹脂乃至
はこれらの反応生成樹脂等が使用され、接着剤の塗布量
は、通常7〜10g/m2程度とされる。上記合成樹脂
フィルムまたはシ−トa又はa’と合成樹脂フィルムb
とは異種材料、同種材料の何れでもよい。
【0013】上記フィルムには、ポリエチレンテレフタ
レ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリフェニレンサ
ルフアィド、溶融異方向性芳香族ポリエステル、ポリア
ミドまたはポリイミドのフィルム等を使用でき、シ−ト
には溶融異方向性芳香族ポリエステル繊維紙〔(株)ク
ラレ社製ベクルス〕、全芳香族ポリアミド繊維紙(例え
ば、ノ−メックス紙)を使用できる。上記複合フィルム
またはシ−トの厚みは、通常100〜300μmとされ
る。
レ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリフェニレンサ
ルフアィド、溶融異方向性芳香族ポリエステル、ポリア
ミドまたはポリイミドのフィルム等を使用でき、シ−ト
には溶融異方向性芳香族ポリエステル繊維紙〔(株)ク
ラレ社製ベクルス〕、全芳香族ポリアミド繊維紙(例え
ば、ノ−メックス紙)を使用できる。上記複合フィルム
またはシ−トの厚みは、通常100〜300μmとされ
る。
【0014】上記溶融異方向性芳香族ポリエステルは、
例えば芳香族ジオ−ル、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒ
ドロキシルカルボン酸等より得られるポリマ−であり、
特に好ましくは、パラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロ
キシ6−ナフトエ酸の構成単位からなる部分が60モル
%以上である溶融異方向性方向族ポリエステルであり、
特にパラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ6−ナフ
トエ酸との合計量に対する2−ヒドロキシ6−ナフトエ
酸成分が5〜45モル%である芳香族ポリエステルが好
ましい。前記成分中には適宜、テレフタル酸、ビスフェ
ノ−ル及びアミン誘導体等を含んでいてもよい。上記の
溶融異方向性とは溶融相において光学的異方性を示すも
のであり、このような特性は、例えば、ホットステ−ジ
に載せた試料を窒素雰囲気下で昇温加熱し、その透光性
を観察することにより設定できる。
例えば芳香族ジオ−ル、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒ
ドロキシルカルボン酸等より得られるポリマ−であり、
特に好ましくは、パラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロ
キシ6−ナフトエ酸の構成単位からなる部分が60モル
%以上である溶融異方向性方向族ポリエステルであり、
特にパラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ6−ナフ
トエ酸との合計量に対する2−ヒドロキシ6−ナフトエ
酸成分が5〜45モル%である芳香族ポリエステルが好
ましい。前記成分中には適宜、テレフタル酸、ビスフェ
ノ−ル及びアミン誘導体等を含んでいてもよい。上記の
溶融異方向性とは溶融相において光学的異方性を示すも
のであり、このような特性は、例えば、ホットステ−ジ
に載せた試料を窒素雰囲気下で昇温加熱し、その透光性
を観察することにより設定できる。
【0015】この溶融異方向性芳香族ポリエステルの紙
としては、溶融異方向性芳香族ポリエステルのパルプ4
0〜90%と溶融異方向性芳香族ポリエステルの20m
m以下好ましくは10mm以下の短繊維60〜10%と
を混合したものを通常の抄紙機にて抄造したのち、更に
熱カレンダ−したものが好適であり、密度は1.00〜
1.45g/cm3とされる。繊維は溶融紡糸により得
られ(強度を高めるために熱処理することもある)、パ
ルプは溶融紡糸した繊維をショ−トカットした後、ミキ
サ−、レファイナ−で叩解することにより、または易ア
ルカリ減量性ポリエステルを海成分とし、溶融異方向性
芳香族ポリエステルを島成分として複合紡糸して得られ
た海−島型複合繊維をショ−トカットし、易アルカリ減
量性ポリエステル成分を溶解除去して極細化することに
より得られる。
としては、溶融異方向性芳香族ポリエステルのパルプ4
0〜90%と溶融異方向性芳香族ポリエステルの20m
m以下好ましくは10mm以下の短繊維60〜10%と
を混合したものを通常の抄紙機にて抄造したのち、更に
熱カレンダ−したものが好適であり、密度は1.00〜
1.45g/cm3とされる。繊維は溶融紡糸により得
られ(強度を高めるために熱処理することもある)、パ
ルプは溶融紡糸した繊維をショ−トカットした後、ミキ
サ−、レファイナ−で叩解することにより、または易ア
ルカリ減量性ポリエステルを海成分とし、溶融異方向性
芳香族ポリエステルを島成分として複合紡糸して得られ
た海−島型複合繊維をショ−トカットし、易アルカリ減
量性ポリエステル成分を溶解除去して極細化することに
より得られる。
【0016】本発明において使用する複合フィルムまた
はシ−トにおいて、中間の空隙率の大きいフィルムまた
はシ−トが親水性であったり、孔または凹部が比較的大
きくても、両面のフィルムのために中間の空隙率の大き
いフィルムまたはシ−トへの潤滑油混合冷媒の侵入を防
止し得て低誘電損特性を維持できる。両面が紙であって
も、その材質が疎水性であれば、潤滑油混合冷媒の浸透
を防止して低誘電損特性を維持できる。かかる複合シ−
トの代表的な例として、低密度溶融異方向性芳香族ポリ
エステル紙の両面に高密度溶融異方向性芳香族ポリエス
テル紙を積層したものを挙げることができる。
はシ−トにおいて、中間の空隙率の大きいフィルムまた
はシ−トが親水性であったり、孔または凹部が比較的大
きくても、両面のフィルムのために中間の空隙率の大き
いフィルムまたはシ−トへの潤滑油混合冷媒の侵入を防
止し得て低誘電損特性を維持できる。両面が紙であって
も、その材質が疎水性であれば、潤滑油混合冷媒の浸透
を防止して低誘電損特性を維持できる。かかる複合シ−
トの代表的な例として、低密度溶融異方向性芳香族ポリ
エステル紙の両面に高密度溶融異方向性芳香族ポリエス
テル紙を積層したものを挙げることができる。
【0017】本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装置におい
ては、電動機の絶縁材に低誘電損のフィルムまたはシ−
トを使用しており、誘電体損に基づく温度上昇を抑制で
き、その抑制できる温度上昇巾が通常では優位差にはな
らない数℃で程度であっても、ポリアルキレングリコ−
ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−ボネ−ト等の潤
滑油の吸湿性に基づく多量含水に基づく冷媒圧縮温度1
20〜140℃下での加水分解をその数℃程度の温度抑
制でも有効に減じることができる。
ては、電動機の絶縁材に低誘電損のフィルムまたはシ−
トを使用しており、誘電体損に基づく温度上昇を抑制で
き、その抑制できる温度上昇巾が通常では優位差にはな
らない数℃で程度であっても、ポリアルキレングリコ−
ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−ボネ−ト等の潤
滑油の吸湿性に基づく多量含水に基づく冷媒圧縮温度1
20〜140℃下での加水分解をその数℃程度の温度抑
制でも有効に減じることができる。
【0018】このことは、次ぎの試験結果からも明らか
である。 〔試験結果〕使用した試料は次ぎの通りである。 〔試料1〕厚み150μmの溶融異方向性方向族ポリエ
ステルフィルム(パラヒドロキシ安息香酸73モル%と
2−ヒドロキシ6−ナフトエ酸27モル%の共重合体を
溶融押出したフィルム)に、平均孔径20〜30μmφ
の孔を1cm2当たり100〜200箇形成し、この孔
開けフィルムの両面に厚み50μmのポリエチレンナフ
タレ−トフィルムを重ね、50kg/cm2、温度28
0℃、加圧時間1分の条件で融着した。誘電率は1.1
0、誘電正接は0.65%である。 〔試料2〕試料1に対し、ポリエチレンナフタレ−トフ
ィルムに代えポリフエニレンサルファイドフィルムを使
用した以外、試料1に同じとした。誘電率は1.12、
誘電正接は0.71%である。 〔試料3〕試料1に対し、ポリエチレンナフタレ−トフ
ィルムに代えポリイミドフィルムを使用した以外、試料
1に同じとした。誘電率は1.13、誘電正接は0.8
7%である。
である。 〔試験結果〕使用した試料は次ぎの通りである。 〔試料1〕厚み150μmの溶融異方向性方向族ポリエ
ステルフィルム(パラヒドロキシ安息香酸73モル%と
2−ヒドロキシ6−ナフトエ酸27モル%の共重合体を
溶融押出したフィルム)に、平均孔径20〜30μmφ
の孔を1cm2当たり100〜200箇形成し、この孔
開けフィルムの両面に厚み50μmのポリエチレンナフ
タレ−トフィルムを重ね、50kg/cm2、温度28
0℃、加圧時間1分の条件で融着した。誘電率は1.1
0、誘電正接は0.65%である。 〔試料2〕試料1に対し、ポリエチレンナフタレ−トフ
ィルムに代えポリフエニレンサルファイドフィルムを使
用した以外、試料1に同じとした。誘電率は1.12、
誘電正接は0.71%である。 〔試料3〕試料1に対し、ポリエチレンナフタレ−トフ
ィルムに代えポリイミドフィルムを使用した以外、試料
1に同じとした。誘電率は1.13、誘電正接は0.8
7%である。
【0019】これらの試料について、次ぎの劣化試験を
行った。すなわち、HFC−32/HFC−125/H
FC−134aの比を23/25/52とした混合冷媒
100部に、これらと相溶性のあるポリアルキレングリ
コ−ルを95.5部の体積割合で混合し、吸水量を10
00ppmとし、混合液温度130℃及び140℃のも
とで、容器の内圧が30kg/cm2になるように調整
し、3000時間浸漬し、その3000時間経過時での
各試料の引張り強度残率(%)を測定したところ、次ぎ
の通りであった。 試料1 試料2 試料3 130℃ 95% 97% 90% 140℃ 90% 92% 85%
行った。すなわち、HFC−32/HFC−125/H
FC−134aの比を23/25/52とした混合冷媒
100部に、これらと相溶性のあるポリアルキレングリ
コ−ルを95.5部の体積割合で混合し、吸水量を10
00ppmとし、混合液温度130℃及び140℃のも
とで、容器の内圧が30kg/cm2になるように調整
し、3000時間浸漬し、その3000時間経過時での
各試料の引張り強度残率(%)を測定したところ、次ぎ
の通りであった。 試料1 試料2 試料3 130℃ 95% 97% 90% 140℃ 90% 92% 85%
【0020】
【発明の効果】この試験結果から明らかな通り、温度上
昇を5℃抑制するだけでも、加水分解の進行を大きく抑
制でき、低誘電損フィルムまたはシ−ト使用により電動
機の絶縁材の誘電損失に基づく温度上昇を抑制する本発
明に係る冷媒圧縮装置においては、その抑制できる温度
上昇巾が数℃程度であっても、加水分解をよく抑制して
使用寿命を長くできる。また、使用する低誘電損フィル
ムまたはシ−トは表面が平滑であり、機械的強度にも優
れており、鉄心スロットのライナ−絶縁等、絶縁処理作
業も容易である。
昇を5℃抑制するだけでも、加水分解の進行を大きく抑
制でき、低誘電損フィルムまたはシ−ト使用により電動
機の絶縁材の誘電損失に基づく温度上昇を抑制する本発
明に係る冷媒圧縮装置においては、その抑制できる温度
上昇巾が数℃程度であっても、加水分解をよく抑制して
使用寿命を長くできる。また、使用する低誘電損フィル
ムまたはシ−トは表面が平滑であり、機械的強度にも優
れており、鉄心スロットのライナ−絶縁等、絶縁処理作
業も容易である。
【図1】本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装置を示す説明
図である。
図である。
【図2】本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装置における電
動機の絶縁構造を示す説明図である。
動機の絶縁構造を示す説明図である。
【図3】本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装置が使用され
る冷凍機の説明図である。
る冷凍機の説明図である。
【図4】本発明に係る冷凍機用冷媒圧縮装置の電動機の
絶縁に使用される低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−
トの異なる例を示す説明図である。
絶縁に使用される低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−
トの異なる例を示す説明図である。
1 ケ−ス 2 圧縮機 3 冷媒吸入管 4 圧縮冷媒吐出口 5 電動機 52 ステ−タ 521 スロット 522 巻線 523 低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−
ト 524 低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−
ト 525 低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−
ト
ト 524 低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−
ト 525 低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−
ト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天雲 一裕 大阪市北区梅田1丁目12番39号 株式会社 クラレ内 (72)発明者 三木 輝久 愛媛県川之江市川之江町156番地 三木特 種製紙株式会社内 (72)発明者 杉本 栄一 大阪市中央区淡路町1丁目4番10号 株式 会社テクノ大西内
Claims (7)
- 【請求項1】ケ−ス内に圧縮機及び圧縮機駆動用電動機
が設けられ、圧縮機による圧縮で加熱・加圧された潤滑
油混合冷媒に上記電動機が曝され、上記潤滑油に吸湿性
潤滑油が用いられてなる冷媒圧縮装置において、上記電
動機の絶縁材に、内側の空隙率が外側よりも大とされた
低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トが用いられてい
ることを特徴とする冷凍機用冷媒圧縮装置。 - 【請求項2】吸湿性潤滑油がポリアルキレングリコ−
ル、ポリオ−ルエステルまたはポリカ−ボネ−トの何れ
かである請求項1記載の冷凍機用冷媒圧縮装置。 - 【請求項3】低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−ト
が、二枚の合成樹脂フィルムまたはシ−トの間にこれら
のフィルムまたはシ−トよりも空隙率の大きい中間の合
成樹脂フィルムまたはシ−トが複合されてなる複合フィ
ルムまたはシ−トである請求項1または2記載の冷凍機
用冷媒圧縮装置。 - 【請求項4】合成樹脂フィルムまたはシ−トがポリエチ
レンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリ
フェニレンサルフアィド、溶融異方向性芳香族ポリエス
テル、ポリアミドまたはポリイミドの何れかである請求
項1乃至3何れか記載の冷凍機用冷媒圧縮装置。 - 【請求項5】中間の合成樹脂フィルムまたはシ−トが孔
開きの合成樹脂フィルムまたはシ−トである請求項3ま
たは4記載の冷凍機用冷媒圧縮装置。 - 【請求項6】中間の合成樹脂フィルムまたはシ−トがエ
ンボス合成樹脂フィルムまたはシ−トである請求項3ま
たは4記載の冷凍機用冷媒圧縮装置。 - 【請求項7】低誘電損合成樹脂フィルムまたはシ−トの
常温、60または50サイクルでの誘電率が2.0以
下、誘電正接が1.0%以下である請求項1乃至6何れ
か記載の冷凍機用冷媒圧縮装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33790495A JPH09151851A (ja) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | 冷凍機用冷媒圧縮装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33790495A JPH09151851A (ja) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | 冷凍機用冷媒圧縮装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09151851A true JPH09151851A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=18313100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33790495A Pending JPH09151851A (ja) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | 冷凍機用冷媒圧縮装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09151851A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001061255A1 (en) * | 2000-02-16 | 2001-08-23 | Daikin Industries, Ltd. | Freezer |
US7754970B2 (en) | 2005-06-15 | 2010-07-13 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | High frequency electronic part |
WO2015015881A1 (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 三菱電機株式会社 | ヒートポンプ装置 |
CN106164606A (zh) * | 2014-04-10 | 2016-11-23 | 三菱电机株式会社 | 热泵装置 |
-
1995
- 1995-12-01 JP JP33790495A patent/JPH09151851A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001061255A1 (en) * | 2000-02-16 | 2001-08-23 | Daikin Industries, Ltd. | Freezer |
JP2001227827A (ja) * | 2000-02-16 | 2001-08-24 | Daikin Ind Ltd | 冷凍装置 |
US6666036B2 (en) | 2000-02-16 | 2003-12-23 | Daikin Industries, Ltd. | Freezer |
US7754970B2 (en) | 2005-06-15 | 2010-07-13 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | High frequency electronic part |
WO2015015881A1 (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 三菱電機株式会社 | ヒートポンプ装置 |
CN104344605A (zh) * | 2013-07-29 | 2015-02-11 | 三菱电机株式会社 | 热泵装置 |
JPWO2015015881A1 (ja) * | 2013-07-29 | 2017-03-02 | 三菱電機株式会社 | ヒートポンプ装置 |
CN106164606A (zh) * | 2014-04-10 | 2016-11-23 | 三菱电机株式会社 | 热泵装置 |
CN106164606B (zh) * | 2014-04-10 | 2019-08-23 | 三菱电机株式会社 | 热泵装置 |
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