JPH09151228A - 変性フェノール樹脂、及びフェノール樹脂成形材料 - Google Patents

変性フェノール樹脂、及びフェノール樹脂成形材料

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JPH09151228A
JPH09151228A JP7310198A JP31019895A JPH09151228A JP H09151228 A JPH09151228 A JP H09151228A JP 7310198 A JP7310198 A JP 7310198A JP 31019895 A JP31019895 A JP 31019895A JP H09151228 A JPH09151228 A JP H09151228A
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JP
Japan
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isocyanate
phenolic resin
molding material
phenol resin
modified
Prior art date
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Pending
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JP7310198A
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English (en)
Inventor
Hidenori Saito
英紀 斎藤
Toshiyuki Otori
利行 大鳥
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形の時にシリンダー内での可塑化溶融
状態での熱安定性が著しく優れ、金型内での硬化性も優
れたフェノール樹脂成形材料、さらには、スプルー・ラ
ンナーレス射出成形に適したフェノール樹脂成形材料を
提供するにある。 【解決手段】 本発明は、熱安定性、硬化性に優れたフ
ェノール樹脂成形材料を得るため種々の検討の結果、そ
の原材料としてイソシアネート化合物によりフェノール
樹脂のOH基をイソシアネート変性した変性フェノール
樹脂化合物を用いることによりなされたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェノール樹脂成形
材料の原料として利用できるイソシアネート化合物によ
りフェノール樹脂のOH基をイソシアネート変性した変
性フェノール樹脂化合物に関するものであり、特にフェ
ノール樹脂成形材料においては、熱安定性、硬化性に優
れているため、射出成形における射出成形機のシリンダ
ー内での可塑化溶融状態での熱安定性が優れ、金型内で
は速やかに硬化するような成形加工性の著しく優れたフ
ェノール樹脂成形材料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、電気
性能、機械特性などが優れているため、自動車部品、電
子電気部品、機械部品などの広範囲の分野に利用されて
いる。しかし、従来のフェノール樹脂成形材料は、90
〜130℃に可塑化された溶融状態では材料中の樹脂の
硬化反応の進行によって粘度が増大し、3〜10分で流
動性を失う性質を有しており、可塑化溶融樹脂の熱安定
性が極めて低い。このため、従来のフェノール樹脂成形
材料を射出する場合、射出成形機のシリンダー内での可
塑化溶融された成形材料の熱安定性が劣り、適正な成形
条件が極めて狭いという問題がある。従来、この問題を
解決する方法として成形材料の流動性を増大させるなど
各種の方法が知られているが、可塑化溶融状態での熱安
定性を向上させると金型内での160〜200℃におけ
る硬化反応が遅くなり、一方、金型内での硬化性を向上
させると熱安定性が劣るようになり、可塑化溶融状態の
熱安定性と金型内の硬化性とを同時に兼ね備えたフェノ
ール樹脂成形材料を得ることは困難であった。ポリウレ
タン樹脂塗膜等の用途に、イソシアネート化合物のイソ
シアネート基を活性水素化合物の一つであるフェノール
化合物のOH基で、ウレタン結合によりブロックする手
法がある。この場合、硬化成分として必要であるのは、
イソシアネート基であり、このイソシアネート基がポリ
オール等の化合物と反応し、ポリウレタン塗膜を形成す
る。この時、通常フェノール化合物は塗膜乾燥中に揮発
する。また、このフェノール化合物は、活性水素が一つ
であるフェノールである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱安定性、
硬化性に優れたフェノール樹脂成形材料を得るため種々
の検討の結果、その原材料としてイソシアネート化合物
によりフェノール樹脂のOH基をイソシアネート変性し
た変性フェノール樹脂化合物を用いることによりなされ
たものであって、その目的とするところは、射出成形の
時にシリンダー内での可塑化溶融状態での熱安定性が著
しく優れ、金型内での硬化性も優れたフェノール樹脂成
形材料、さらには、スプルー・ランナーレス射出成形に
適したフェノール樹脂成形材料を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、イソシアネー
ト化合物によりフェノール樹脂のOH基をイソシアネー
ト変性した変性フェノール樹脂化合物及び、(a)イソ
シアネート化合物によりフェノール樹脂のOH基を0.
1%から50%イソシアネート変性した変性フェノール
樹脂化合物、(b)ヘキサメチレンテトラミン及び、
(c)充填材を含有することを特徴とするフェノール樹
脂成形材料に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、フェノール樹脂
とは、フェノールとホルムアルデヒド類との反応で得ら
れる通常のノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フ
ェノール樹脂、が用いられる。該フェノール樹脂のフェ
ノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノ
ール、ナフトール、p−t−ブチルフェノール、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール、レゾル
シン等の1価又は多価のフェノール類、又はそれらの置
換体の1種又は2種以上を例示することができる。ホル
ムアルデヒド類としては、ホルマリン、パラホルムアル
デヒドなどをあげることができる。また本発明のフェノ
ール樹脂は、芳香族炭化水素樹脂、ジメトキシパラキシ
レン、ジシクロペンタジエンなどで適宜変性したものを
用いることができる。
【0006】イソシアネート化合物とは、フェニルイソ
シアネート、oークロロフェニルイソシアネート、pー
クロロフェニルイソシアネート、o−ニトロフェニルイ
ソシアネート、pーニトロフェニルイソシアネート、o
ーメトキシフェニルイソシアネート、p−メトキシフェ
ニルイソシアネート、トリレンイソシアネート、αーナ
フチルイソシアネート、βーナフチルイソシアネート、
ステアリルイソシアネート、イソプロピルイソシアネー
ト等の1官能イソシアネート化合物、トリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジ
ンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス
(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレン
ジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の2
官能イソシアネート化合物、ポリメチレンポリフェニル
ポリイソシアネート等の多官能イソシアネート化合物の
1種または、2種以上を例示できる。
【0007】イソシアネート化合物によりフェノール樹
脂のイソシアネート変性した変性フェノール樹脂化合物
は、上記のフェノール樹脂を熱で溶融、又は溶解可能な
溶媒に溶解し、上記のイソシアネート化合物を添加し
て、熱又は、触媒として3級アミン系化合物又は、スズ
系化合物を添加し反応してイソシアネート変性フェノー
ル樹脂を得ることが出来る。具体的には、例えば、ノボ
ラック型フェノール樹脂をテトラヒドロフランに溶解
し、フェニルイソシアネートを添加し撹拌する。その
後、トリエチルアミンを触媒として添加し1時間から2
時間撹拌することにより、フェニルイソシアネート変性
ノボラック型フェノール樹脂を得ることが出来る。
【0008】イソシアネート変性フェノール樹脂のイソ
シアネート変性率は、フェノール樹脂成形材料として用
いる場合、フェノール樹脂のOH基に対してイソシアネ
ート化合物のイソシアネート基が0、1%から50%で
ある。好ましくは、0、5%から30%。さらに好まし
くは1%から10%である。0、1%以下では、イソシ
アネートで変性した効果が認められず、50%以上で
は、イソシアネート変性の効果が大きくて通常のフェノ
ール樹脂の作用が大きく低下してしまう。また、変性剤
として用いたイソシアネート化合物の混入による影響が
大きくなる。
【0009】ヘキサメチレンテトラミンは、通常のフェ
ノール樹脂成形材料に用いられている粉末状のものが例
示できる。
【0010】充填材としては、木粉、パルプ粉、各種織
物粉砕物、熱硬化性樹脂積層板・成形品の粉砕物等の有
機質のもの、シリカ、アルミナ、ガラス、タルク、クレ
ー、炭酸カルシウム、カーボン等の無機粉末、ガラス繊
維、カーボン繊維、マイカ等の無機繊維のものが例示で
きる。
【0011】フェノール樹脂成形材料として用いる際
は、種々の添加剤を用いても差しつかえない。硬化促進
剤としては、アルカリ土類金属化合物が例示でき、通常
フェノール樹脂成形材料に用いられている水酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム等の粉末状のものである。着色
剤としては、カーボンブラック、スピリットブラック等
が例示できる。
【0012】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。ここに
おいて「部」は重量部を表す。 [実施例1]フェノールとホルムアルデヒドとの反応で
得たノボラック型フェノール樹脂(平均分子量744)
106、3部を乾燥テトラヒドロフラン355部に溶解
した。その後、フェニルイソシアネート2、38部を添
加し、十分撹拌した後、ジエチルエーテル10部にトリ
エチルアミン1部を溶解した溶液1部を添加し、温度5
0℃で2時間反応した。反応終了後、反応液を蒸留水に
滴下し、洗浄後乾燥し、イソシアネート変性ノボラック
型フェノールを得た。上の反応で得たイソシアネート変
性ノボラック型フェノール35部、ヘキサメチレンテト
ラミン8部、酸化マグネシウム3部、ガラス繊維50
部、離型剤・顔料4部を混合し、2本ロールミルにて溶
融混合し、冷却後粉砕してフェノール樹脂成形材料を得
た。
【0013】[実施例2]実施例1のフェニルイソシア
ネート2、38部の代わりにフェニルイソシアネート
1、19部とジフェニルメタンジイソシアネート1、1
9部を用い、同様にイソシアネート変性ノボラック型フ
ェノール樹脂を得た。この反応で得たイソシアネート変
性ノボラック型フェノール樹脂を用い、実施例1と同様
にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
【0014】[実施例3]実施例1のフェニルイソシア
ネート2、38部の代わりにフェニルイソシアネート
9、52部を用い、同様にイソシアネート変性ノボラッ
ク型フェノール樹脂を得た。この反応で得たイソシアネ
ート変性ノボラック型フェノール樹脂を用い、実施例1
と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
【0015】[実施例4]実施例1のフェニルイソシア
ネート2、38部の代わりにαーナフチルイソシアネー
ト3、38部を用い、同様にイソシアネート変性ノボラ
ック型フェノール樹脂を得た。この反応で得たイソシア
ネート変性ノボラック型フェノール樹脂を用い、実施例
1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
【0016】[比較例1]フェノールとホルムアルデヒ
ドとの反応で得たノボラック樹脂(平均分子量744)
35部、ヘキサメチレンテトラミン8部、酸化マグネシ
ウム3部、ガラス繊維50部、離型剤・顔料4部を混合
し、実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得
た。
【0017】
【表1】
【0018】表1において、シリンダー内安定性は可塑
化溶融状態での成形材料の熱安定性を表している。具体
的には、JISテストピースを成形する金型(成形品重
量170g)により射出成形を行う際に、100℃に温
調されたシリンダー内に成形材料を計量後から射出開始
するまでの時間をシリンダー内滞留時間とし、これを
0.5分、1分、1.5分と順次長くして、射出可能な
シリンダー内滞留時間をシリンダー内安定性とした。時
間が長いほど安定時間が長く、優れている。硬化性は金
型内での成形材料の硬化速度を表す。直径50mm、厚
さ5mmのキャビティーを有し、175℃に保たれた金
型を有するトランスファー成形機に、高周波予熱機で1
00℃に予熱されたタブレット状の成形材料30gを仕
込んで20秒間成形し、次いで成形品を取り出し10秒
後の成形品硬度をバーコール硬度計No.935で測定
したものである。硬度が高いほど硬化速度が速く、硬化
性が優れている。充填性は、JISテストピースを成形
する金型(7個取り)による射出成形において、各キャ
ビティーへの充填の状態を成形物の外観から判断した。
表1から、実施例1,2,3,4に示した本発明のフェ
ノール樹脂成形材料は、比較例1の従来のフェノール樹
脂成形材料に比較して、極めて熱安定性に優れかつ硬化
性も優れていることがわかる。
【0019】
【発明の効果】上記の実施例からも分かるように、本発
明のフェノール樹脂組成物は熱安定性と硬化性がともに
優れている。本発明のフェノール樹脂成形材料において
は、可塑化溶融状態での熱安定性と高温時の硬化性が極
めて優れているので、特に射出成形機において、射出成
形機のシリンダー内で可塑化溶融樹脂の硬化反応の進行
が著しく抑制され、かつ金型内では速やかに硬化するた
め、幅広い成形条件に適応でき、極めて成形加工性に優
れている。また、このフェノール樹脂成形材料は可塑化
溶融状態での熱安定性が極めて優れているため、スプル
ー・ランナーレス成形にも極めて適している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート化合物によりフェノール
    樹脂のOH基をイソシアネート変性した変性フェノール
    樹脂。
  2. 【請求項2】 イソシアネート化合物によりフェノール
    樹脂のOH基を0.1%から50%イソシアネート変性
    した変性フェノール樹脂。
  3. 【請求項3】 (a)イソシアネート化合物によりフェ
    ノール樹脂のOH基を0.1%から50%イソシアネー
    ト変性した変性フェノール樹脂化合物、(b)ヘキサメ
    チレンテトラミン、(c)充填材を含有することを特徴
    とするフェノール樹脂成形材料。
JP7310198A 1995-11-29 1995-11-29 変性フェノール樹脂、及びフェノール樹脂成形材料 Pending JPH09151228A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021004278A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 Dic株式会社 繊維強化成形材料及びそれを用いた成形品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021004278A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 Dic株式会社 繊維強化成形材料及びそれを用いた成形品

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