JPH09150055A - フロンのプラズマアーク反応方法及び装置 - Google Patents

フロンのプラズマアーク反応方法及び装置

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JPH09150055A
JPH09150055A JP7332580A JP33258095A JPH09150055A JP H09150055 A JPH09150055 A JP H09150055A JP 7332580 A JP7332580 A JP 7332580A JP 33258095 A JP33258095 A JP 33258095A JP H09150055 A JPH09150055 A JP H09150055A
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plasma
reaction
nozzle
plasma arc
arc
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Application number
JP7332580A
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English (en)
Inventor
Yasumasa Nakanishi
靖正 中西
Yasuo Doi
康雄 土井
Hideyuki Yamamoto
英幸 山本
Shoji Harada
章二 原田
Toshihiko Okada
俊彦 岡田
Fumihiko Nakatani
文彦 中谷
Kohei Yoshikawa
浩平 吉川
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Daihen Corp
Shinmaywa Auto Engineering Ltd
Original Assignee
Daihen Corp
Shinmaywa Auto Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラズマ発生領域を拡大するために、大形の交
流磁場又は高周波コイル及び高周波発振器を使用しない
で、小形の装置を多数分散して設備する。 【解決手段】本発明のプラズマアーク反応装置は、プラ
ズマアーク電源装置20のマイナス端子20tに接続さ
れた電極支持体11と、電極支持体11に支持された電
極12と、電極支持体11の外周に配置されて、プラズ
マアーク電源装置20のスタート電流供給用プラス端子
23tに接続されて、酸素を含むプラズマガス1を流出
させ、パイロットアーク2を通過させる直径13dの貫
通孔を有するプラズマ拘束ノズル13と、プラズマ拘束
ノズル13の外周に配置されて、プラズマアーク電源装
置20の反応アーク電流供給用プラス端子24tに接続
されて、反応させる流量のフロン4を通過させる直径1
4d及びプラズマアークが接触してフロンと反応する直
線部分の長さ又は直線部分(14f1の部分)と傾斜部分
(14f2の部分)との長さ14fの貫通孔を有する反応
ノズル14と、反応ノズル14を着脱可能に支持して冷
却する冷却ブラケット15とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾン層を破壊す
るフロンを分解して無害化する方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】地球の成層圏オゾン層の破壊、南極オゾ
ンホールを引き起こしているフロンの生産を中止して、
成層圏オゾン破壊能力の小さいフロン(HCFC)、塩
素を含まない代替フロン(HFC)等の代替物質の開発
が近年の重要な課題となっている。
【0003】フロンとは、フッ素を含むハロゲン化水素
の日本独自の総称であって、JISに採用されている
が、国際的には、フロンは、分子構造の相違によってオ
ゾン層を破壊する能力が異なり、次のとおり分類され
て、それぞれの分類名で呼ばれている。その第1の構造
は、フッ素及び塩素が入っていて水素が入っていないオ
ゾン層を破壊するクロロフルオロカーボン(chlorofluo
rocarbon)CFCであり、第2の構造は、フッ素及び塩
素の他に水素が入っていて、対流圏で分解されやすくオ
ゾン層を破壊する能力が低いハイドロクロロフルオロカ
ーボンHCFCであり、第3の構造は、塩素が入ってい
ないので、オゾン層を破壊しないハイドロフルオロカー
ボンHFCである。また、臭素とフッ素とを含むハロゲ
ン化水素を国際的にも、ハロンと呼んでいる。
【0004】フロンは、これらのCFC、HCFC、H
FC、ハロンを含んだ広い名称である。CFCには、フ
ロン11、フロン12、フロン13、フロン111、フ
ロン112、フロン113、フロン114、フロン11
5等が含まれ、フロン規制を定めたモントリオール議定
書では、フロン11、フロン12、フロン113、フロ
ン114、フロン115の5種類の特定フロンの生産を
1995年12月末までに全廃することが定められてい
る。
【0005】また、塩素よりも、オゾン層破壊能力が大
きい臭素を放出するハロン1211、ハロン1301及
びハロン2402の3種類のハロンを特定ハロンとして
規制対象物質に追加されている。
【0006】このオゾン層を破壊するクロロフルオロカ
ーボンCFCが、大気に流出すると対流圏から高度30
Km付近の成層圏に徐々に達して、紫外線によって分解
されて塩素原子が発生し、この塩素原子がオゾン(O3
)を破壊する。オゾン層が破壊されると、オゾン層が
生物に有害な短波長紫外線(UV−A)の吸収能力が低
下する。短波長紫外線は、地上に達するエネルギー量が
少ないが、白内症、皮膚の免疫能の低下、皮膚癌の増加
等人間の健康を害することが知られている。
【0007】大気に流出したフロンの総量に比べて、単
位時間あたり成層圏で光分解されるフロンの総量はごく
わずかであるので、フロンの滞留帰還は、数十年から数
百年の長年月となり、光分解で生成された塩素原子がオ
ゾン層を破壊し続ける。したがって、使用済みのフロン
を回収する回収技術の開発も続けられている。
【0008】冷媒としてクーラに使用されたフロンは、
機器から漏れて大気に流出し、また半導体エッチングに
使用されたフロンを含む廃液からも、密閉していない
と、フロンが大気に流出し、さらに、回収したフロンも
保管中に漏れて大気に流出しやすいので、回収したフロ
ンを出来るだけ早く無害化しなければならない。
【0009】また、回収したフロンを無害化する装置に
運搬する途中においても、回収したフロンが、漏れて大
気に流出する。したがって、回収したフロンを無害化す
る装置は、大形の装置を集中的に設備するよりも、小形
の装置を多数分散して設備することが望ましい。
【0010】しかし、小形の装置を多数分散して設備す
るときは、設備台数の合計の設備費及びランニングコス
トが、集中的に設備する大形の装置の設備費及びランニ
ングコストよりも高価にならないようにしなければなら
ない。また、多数の人が取り扱えるように、操作の単純
化、保守の容易化等も課題となり、このような要望を満
たすフロンの破壊(分解)技術の開発も重要である。
【0011】したがって、CFCの生産を中止し、オゾ
ン層を破壊しない代替物質の開発だけでなく、生産済み
のCFCを大気に流出させないように回収して無害化す
ることも重要な課題である。
【0021】(従来技術1)従来技術1(特開昭 60-15
4200)は、分解炉中に供給された空気に高電圧をかけて
高温度のプラズマ中に有害物質を投入することによっ
て、有害物質を熱分解する空気アークプラズマを使用し
た技術である。しかし、この従来技術1には、第1図及
び発明の詳細な説明の項に記載されているとおり、「プ
ラズマ・バーナ12中のプラズマ・アークは、アークを
スピンする環状電場コイル36,38によって安定化さ
れるか一直線上にされる。」こと及び「有機液体がプラ
ズマ・バーナに供給される。」ことが記載されている。
したがって、従来技術1は、プラズマを有機液体に十分
に接触させるためには、アークをスピンする環状電場コ
イル36,38が必須であり、装置が大形化する。ま
た、従来技術1は、有機液体がプラズマ・バーナの電極
26及び28に直接に接触する構造になっているため
に、電極の消耗が極めて大である。
【0022】(従来技術2)従来技術2(特開平 5-843
24)は、「分解炉1中にアルゴンと水素との混合ガスを
注入し、電極4,6に高電圧を印加して混合ガスをプラ
ズマ状にするとともに、交流磁場発生器9によってプラ
ズマを回転振動させてプラズマ発生領域を拡大させ
る。」その炉中に「有害物質を投入すると、有害物質は
原子状にばらばらに解離してプラズマと接触混合しやす
くなる。これによって、有害物質を効率よく安定にして
熱分解させる」アークプラズマを使用した技術である。
この従来技術2は、アルゴンと水素との混合ガスを使用
しているので、非常に高温度であり、強力な還元雰囲気
での分解で反応を単純化できるために、従来の空気プラ
ズマ発生ガスを使用した装置に比べて、分解炉容積を低
減できることを効果としている。
【0023】(従来技術3)従来技術3(特開平 7-240
81)は、「プラズマトーチ1及びチャンバ(反応炉)4
内の圧力を大気圧以下の減圧状態に保持しているためプ
ラズマが安定に維持でき、また水蒸気と有機ハロゲン化
合物の混合ガスをプラズマトーチ1内に直接導入するよ
うにしているので有機ハロゲン化合物を効率よく分解す
ることが可能となる。更に、プラズマによって分解され
た有機ハロゲン化合物排ガスを、アルカリ性水溶液によ
って急冷することでダイオキシン類の発生を抑圧するこ
とができる」高周波誘導プラズマを使用した技術であ
る。
【0024】(従来技術4)従来技術4(特開平 7-802
87)も、従来技術3と同様に、高周波誘導プラズマを使
用した技術であって、高価なアルゴンガスなどの消費量
を極端に少なくできることを効果としている。
【0025】(従来技術5)従来技術5(新日本製鉄株
式会社の Cat No.PMD353 のカタログ、)は、高周波熱
プラズマによるフロン分解装置に関する技術を記載して
いる。なお、このカタログに記載された「共同技術開発
グループ」の名称と従来技術3及び従来技術4の出願人
とが同一であるので、従来技術5は従来技術3及び従来
技術4と同様であると考えられる。
【0026】(従来技術6)従来技術6(特開平 6-142
452 )は、「熱プラズマガス5を生成し、この熱プラズ
マガス5に水素ガス8及び酸素ガス9及びフロン12ガ
ス7を混合して熱プラズマガス5により熱分解された分
解ガス15にし、この分解ガス15を固形炭素、有機ハ
ロゲン化物、塩素を含まない反応生成物が生成されるよ
うな冷却速度で冷却してクエッチングを行いながら反
応」させる技術である。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1から従来技
術5までの技術は、いずれもプラズマ発生領域を拡大さ
せるために、交流磁場を発生させる大形の高周波コイル
及び高周波発振器を必要とするので、プラズマとハロゲ
ン化合物との反応装置が大形化し、設備費が高価にな
る。また、従来技術6には、プラズマ発生領域を拡大さ
せ、プラズマ発生領域内を確実にフロンを通過させる手
段が記載されていない。
【0031】また、従来技術1から従来技術6までの技
術は、いずれも、後述する本発明のように、電極支持体
11に支持された電極と電極支持体11の外周に配置さ
れたプラズマ拘束ノズル13との間に、酸素を含むプラ
ズマガス1を供給し、プラズマ拘束ノズル13とプラズ
マ拘束ノズル13の外周に配置された反応ノズル14と
の間にフロン4を供給する構造に成っていないので、フ
ロンと反応して解離した炭素、塩素等が電極及び電極支
持体の内部を汚損し耐久性が低い。
【0032】本発明が解決しようとする課題は、次のと
おりである。 (1)回収したフロンを無害化する装置に運搬する途中
で、回収したフロンが漏れて大気に流出することを防止
するために、大形の装置を集中的に設備するよりも、小
形の装置を多数分散して設備することができるフロンの
プラズマアーク反応方法及び装置を提供すること。
【0034】(2)小形の装置を多数分散して設備して
も、設備台数の合計の設備費及びランニングコストが、
集中的に設備する大形の装置よりも高価にならないよう
なフロンのプラズマアーク反応方法及び装置を提供する
こと。
【0036】(3)多数の人が取り扱えるようにするた
めに、操作を単純にし、保守を容易にすることができる
フロンのプラズマアーク反応方法及び装置を提供するこ
と。
【0050】
【課題を解決するための手段】本発明は、オゾン層を破
壊するフロンを分解して無害化する方法及び装置におい
て、フロンのプラズマ反応方法及び装置に関するもので
ある。
【0051】請求項1のフロンのプラズマアーク反応方
法は、電極(マイナス電極)12を支持した電極支持体
11に、プラズマアーク電源装置20のマイナス端子を
接続し、プラズマアークを拘束する直径13dの貫通孔
を有し、電極支持体11の外周に配置されたプラズマ拘
束ノズル13に、プラズマアーク電源装置20のスター
ト電流供給用プラス端子23tを接続し、反応させる流
量のフロン4を通過させる直径14d及びプラズマアー
クが接触してフロンと反応する直線部分の長さ14f又
は直線部分(14f1の部分)と傾斜部分(14f2の部
分)との長さ14fの貫通孔を有し、プラズマ拘束ノズ
ル13の外周に配置された反応ノズル(プラス電極)1
4に、プラズマアーク電源装置20の反応アーク電流供
給用プラス端子24tを接続し、電極12とプラズマ拘
束ノズル13との間に、酸素を含むプラズマガス1(例
えば、圧縮空気)を供給した後でスタート電流Isを通
電して、パイロットアーク2を発生させ、プラズマ拘束
ノズル13から反応ノズル14に、反応アーク電流Ip
を通電してプラズマアーク3を発生させ、プラズマアー
ク3が安定した後で、プラズマ拘束ノズル13と反応ノ
ズル14との間にフロン4を供給して、反応させる流量
のフロンをプラズマアーク中を通過させて、プラズマガ
ス1の酸素とフロンとを分解反応させるフロンのプラズ
マアーク反応方法である。
【0052】請求項2のフロンのプラズマアーク反応装
置は、プラズマアーク電源装置20のマイナス端子20
tに接続された電極支持体11と、電極支持体11に支
持された電極(マイナス電極)12と、電極支持体11
の外周に配置されて、プラズマアーク電源装置20のス
タート電流供給用プラス端子23tに接続され、酸素を
含むプラズマガス1を流出させ、パイロットアーク2を
通過させる直径13dの貫通孔を有するプラズマ拘束ノ
ズル13と、プラズマ拘束ノズル13の外周に配置され
て、プラズマアーク電源装置20の反応アーク電流供給
用プラス端子24tに接続されて、反応させる流量のフ
ロン4を通過させる直径14d及びプラズマアークが接
触してフロンと反応する直線部分の長さ14f又は直線
部分(14f1の部分)と傾斜部分(14f2の部分)との
長さ14fの貫通孔を有する反応ノズル(プラス電極)
14とから成るフロンのプラズマアーク反応装置であ
る。
【0053】請求項3の反応方法及び請求項6の反応装
置は、反応ノズル14を着脱可能に支持して冷却する冷
却ブラケット15を設けて、反応ノズル14の消耗を低
減すると共に、反応ノズル14が消耗したときに、反応
ノズル14を冷却ブラケット15から容易に分離して交
換するフロンのプラズマアーク反応方法及び反応装置で
ある。
【0054】請求項4の反応方法は、酸素を含むプラズ
マガスとして、窒素又はアルゴンを追加した酸素を含む
プラズマガス(例えば、電極の周囲に窒素又はアルゴン
を供給し、その外周に圧縮空気)を供給して、電極12
の耐久性を向上させるフロンのプラズマアーク反応方法
である。
【0055】請求項5の反応方法は、分解反応によって
発生した化合力の強いフッ素及び塩素を、プラズマ拘束
ノズル13と反応ノズル14との間からフロンと共に水
を供給することによって、酸素とフッ化水素HFと塩化
水素HCl とに変えて、フッ素及び塩素による反応ノズ
ル14の腐食を少なくし、さらに、この供給した水が分
解して発生した酸素とフロンが分解して発生した炭素と
を結合させて、フロンの分解を促進させるフロンのプラ
ズマアーク反応方法である。
【0057】請求項7の反応装置は、反応ノズル14の
貫通孔の長さ14gの部分に、プラズマアークを接触さ
せないようにするための直径14e及び長さ14gの段
差又は傾斜を設けて、反応ノズルの貫通孔の長さ14f
の部分の全周表面までプラズマアークを略完全に接触さ
せることによって、フロンがプラズマアークの十分な距
離を通過して、フロンを略完全に反応させるフロンのプ
ラズマアーク反応装置である。
【0058】請求項8の反応装置は、プラズマアーク反
応装置10から着脱交換が容易でない冷却ブラケット1
5に、塩素による腐食の少ない材質のステンレス鋼を使
用して耐久性を向上させるフロンのプラズマアーク反応
装置である。
【0059】請求項9の反応装置は、電極12に、ハフ
ニウム、イットリヤ及びその化合物を使用するフロンの
プラズマアーク反応装置である。
【0060】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のフロンのプラズ
マアーク反応方法に適用するためのフロンを分解して無
害化する方法の原理を示す前述した従来技術5のカタロ
グに記載された図を一部変更したフロン分解無害化方法
の原理図である。
【0062】図1において、プラズマ反応装置10に電
気エネルギーを供給してプラズマアークを発生させてお
き、フロン4を供給してプラズマアークの700〜10
00度の高温度でフロンを分解すると、後述する図2に
示す反応1によって、分解ガスが発生する。この分解ガ
スに水を供給すると、図2に示す反応2によって、酸素
とフッ化水素HFと塩化水素HCl とが発生する。さら
に、水酸化ナトリウムを供給すると、図2に示す反応3
によって、食塩と水と次亜塩素酸ナトリウムNa Cl O
とが発生する。次に、生石灰Ca Oを供給すると、図2
に示す反応4によって炭酸ガスを吸収して、中和無害化
された水と固体のホタル石Ca F2 とが発生する。この
ホタル石はサブマージ溶接用のフラックスその他の溶剤
として資源の再利用をすることができる。
【0064】図2は、本発明のフロンのプラズマアーク
反応装置に適用するための図1のフロン分解無害化方法
の原理図を具体的にしたフロン分解無害化装置の原理図
である。図2において、プラズマ反応装置10に電気エ
ネルギーを供給してプラズマアークを発生させておき、
例えば、フロン12(CCl2F2 )を供給すると、プラ
ズマアーク3の高温度によって、プラズマ発生用の圧縮
空気の酸素O2とフロン(CCl2F2 )とが下記の反応
1をして、炭酸ガスと塩素とフッ素との分解ガスが発生
する。この分解ガスに水を供給すると、下記の反応2に
よって、酸素とフッ化水素HFと塩化水素HCl とが発
生する。さらに、水酸化ナトリウムNa OHを供給する
と、下記の反応3によって、食塩Na Cl と水と次亜塩
素酸ナトリウムNa Cl Oとが発生する。次に、生石灰
Ca Oを供給すると、下記の反応4によって炭酸ガスを
吸収して、中和無害化された水と固体のホタル石Ca F
2 とが発生する。
【0066】 反応1 CCl2F2+O2→CO2+Cl2+F2 反応2 2H2O+2F2→4HF+O2 ,2H2O+2
Cl2→4HCl+O2 反応3 2NaOH+Cl2→NaCl+NaClO+H2O 反応4 CaO+2HF→CaF2+H2O ,CaO+C
O2→CaCO3
【0070】図3は、図2のフロン分解無害化装置の原
理図の内の本発明のプラズマアーク反応装置10を詳細
にした本発明のフロンのプラズマ反応装置の実施例の第
1の構成図である。
【0071】図4は、図2のフロン分解無害化装置の原
理図の内の本発明のプラズマアーク反応装置10を詳細
にした本発明のフロンのプラズマ反応装置の実施例の第
2の構成図である。
【0072】図3及び図4に示すプラズマ反応装置の構
成図において、1は酸素を含むプラズマガスであり、2
は図示していないパイロットアークであり、3はプラズ
マアークであり、4はフロンであり、5は水である。
【0074】10はプラズマアーク反応装置であって下
記の構造を有している。11は電極支持体であり、12
は電極(マイナス電極)であり、13はプラズマ拘束ノ
ズルであり、13dはプラズマ拘束ノズルの貫通孔の直
径であり、14は反応ノズル(プラス電極)であり、1
4dは反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触する
部分の直径であり、14eは反応ノズルの貫通孔のプラ
ズマアークが接触しない部分の直径であり、14fは反
応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触する直線部分
の長さ又は直線部分(14f1の部分)と傾斜部分(14
f2の部分)との長さであり、14gは反応ノズルの貫通
孔のプラズマアークが接触しない部分の長さであり、1
5は冷却ブラケットである。
【0076】20はプラズマアーク電源装置であって下
記の構造を有している。20tはアーク電源マイナス端
子であり、21はプラズマアーク電流出力回路であり、
22はスタート電流制限素子であり、23はスタート電
流供給スイッチ素子であり、23tはスタート電流供給
用プラス端子であり、24は反応アーク電流供給スイッ
チ素子であり、24tは反応アーク電流供給用プラス端
子であり、Isはスタート電流であり、Ipは反応アー
ク電流である。
【0080】図3及び図4に示すプラズマ反応装置の構
成図において、電極(マイナス電極)12は電極支持体
11に支持され、電極支持体11はプラズマアーク電源
装置20のマイナス端子20tに接続される。
【0082】プラズマ拘束ノズル13は電極支持体11
の外周に配置されて酸素を含むプラズマガス1を流出さ
せてパイロットアーク2を通過させる直径13dの貫通
孔を有し、プラズマアーク電源装置20のスタート電流
供給用プラス端子23tに接続される。
【0084】反応ノズル(プラス電極)14は、プラズ
マ拘束ノズル13の外周に配置されて反応させる流量の
フロン4を通過させる直径14d及びプラズマアークが
接触してフロンと反応する直線部分の長さ又は直線部分
(14f1の部分)と傾斜部分(14f2の部分)との長さ
14fの貫通孔を有し、プラズマアーク電源装置20の
反応アーク電流供給用プラス端子24tに接続される。
冷却ブラケット15は、反応ノズル14を着脱可能に支
持して冷却される。
【0090】本発明のフロンのプラズマアーク反応方法
は、上記の反応装置が接続された後で、電極12とプラ
ズマ拘束ノズル13との間に、酸素を含むプラズマガス
1を供給した後でスタート電流Isを通電して、パイロ
ットアーク2を発生させ、プラズマ拘束ノズル13から
反応ノズル14に、反応アーク電流Ipを通電してプラ
ズマアーク3を発生させ、プラズマアーク3が安定した
後で、プラズマ拘束ノズル13と反応ノズル14との間
にフロン4を供給して、反応させる流量のフロンをプラ
ズマアーク中を通過させて、プラズマガスの酸素とフロ
ンとを分解反応させ、炭酸ガスと塩素とフッ素とに分離
する。
【0100】
【実施例】図3及び図4を参照して、本発明の実施例に
ついて説明する。 (1)ハフニウム電極(マイナス電極)12を支持した
電極支持体11に、プラズマアーク電源装置20のマイ
ナス端子20tを接続する。 (2)プラズマアークを拘束する直径13dの貫通孔を
有し、電極支持体11の外周に配置されたプラズマ拘束
ノズル13に、プラズマアーク電源装置20のスタート
電流供給用プラス端子23tを接続する。 (3)反応させる流量のフロン4を通過させる直径14
d及びプラズマアークが接触してフロンと反応する直線
部分の長さ又は直線部分(14f1の部分)と傾斜部分
(14f2の部分)との長さ14fの貫通孔を有し、プラ
ズマ拘束ノズル13の外周に配置された反応ノズル(プ
ラス電極)14に、プラズマアーク電源装置20の反応
アーク電流供給用プラス端子24tを接続する。
【0102】(4)電極12とプラズマ拘束ノズル13
との間に、酸素を含むプラズマガスとして圧縮空気50
[lit/min ]を供給した後で、スタート電流Isを通電
してパイロットアーク2を発生させる。 (5)ハフニウム電極と反応ノズル(プラス電極)との
間に、170[V]乃至200[V]を印加して、プラ
ズマ拘束ノズル13から反応ノズル14に、反応アーク
電流Ip=35乃至50[A]を通電して、4[kg/cm
2]の圧縮空気50乃至120[lit/min ]を供給し、
プラズマアーク3を発生させる。
【0106】(6)プラズマアーク3が安定した後で、
プラズマ拘束ノズル13と反応ノズル14との間に、フ
ロン12(CCl2F2 )を供給して、反応させる流量1
0乃至35[lit/min ]のフロンをプラズマアーク中を
通過させると、プラズマアーク3の高温度によって、プ
ラズマガスの酸素とフロンとが、 CCl2F2+O2→CO2+Cl2+F2(反応1) に示す反応をして、炭酸ガスと塩素とフッ素との分解ガ
スが発生する。
【0108】(7)この分解ガスに水を供給すると、 2H2O+2F2→4HF+O2 ,2H2O+2Cl2→4
HCl+O2(反応2) に示す反応をして、酸素とフッ化水素HFと塩化水素H
Cl とが発生する。
【0110】(8)以下は、本発明の構成ではないが、
水酸化ナトリウムNa OHを供給すると、水酸化ナトリ
ウムと塩素とが、 2NaOH+Cl2→NaCl+NaClO+H2O(反応3) に示す反応をして、食塩Na Cl と水と次亜塩素酸ナト
リウムNa Cl Oとが発生する。 (9)次に、生石灰Ca Oを供給すると、生石灰とフッ
化水素HFとが、 CaO+2HF→CaF2+H2O ,CaO+CO2→Ca
CO3(反応4) に示す反応をして炭酸ガスを吸収して、中和無害化され
た水と固体のホタル石Ca F2 とが発生する。
【0120】図3及び図4の実施例において、プラズマ
拘束ノズルの貫通孔の直径13dを3[mm]とし、反応
ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触する部分の直径
14dを8[mm]とし、図3に示す反応ノズルの貫通孔
のプラズマアークが接触する直線部分の長さ14fを5
[mm]とし、また図4に示す反応ノズルの貫通孔のプラ
ズマアークが接触する直線部分14f1を8[mm]とし傾
斜部分14f2を10[mm]とした反応ノズルの貫通孔の
プラズマアークが接触しない部分の長さ14gを30
[mm]とし、反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接
触しない部分の直径14eを14[mm]としたが、上記
の実施例の各直径及び長さは、ハフニウム電極を使用
し、圧縮空気を50乃至120[lit/min ]供給し、反
応アーク電流Ip=35乃至50[A]を通電し、フロ
ン12(CCl2F2 )を反応させる流量10乃至35
[lit/min ]供給したときに、プラズマアーク3が安定
し、反応させる種類及び流量のフロンを略完全に反応さ
せることができるように定められている。
【0122】したがって、電極の種類、プラズマガスの
種類及び流量、反応アーク電流、反応させるフロンの種
類及びその流量等の使用条件によって適正値が異なるの
で、これらの使用条件に対応させて、(1)プラズマガ
ス及びプラズマアークを拘束することができるプラズマ
拘束ノズルの貫通孔の直径13dを選定し、(2)反応
させる流量のフロン4を通過させ、さらにプラズマアー
クを接触させることができる反応ノズルの貫通孔の直径
14dを選定し、
【0124】(3)プラズマアークが接触してフロンと
略完全に反応させることができる反応ノズルの貫通孔の
直線部分の長さ又は直線部分(14f1の部分)と傾斜部
分(14f2の部分)との長さ14fを選定し、(4)反
応ノズルの貫通孔の長さ14gの部分に、プラズマアー
クが接触しないようにすることによって、反応ノズルの
貫通孔の長さ14fの部分にプラズマアークを十分に接
触させて、フロンと略完全に反応させるためのプラズマ
アークを反応ノズルの貫通孔の部分の直径14e及び長
さ14gを選定して、最終的に、プラズマアーク3が安
定し、反応させる種類及び流量のフロンを略完全に反応
させることができるように選定すればよい。
【0130】図3及び図4の実施例において、次のよう
に変形することができる。 (1)酸素を含むプラズマガス1として圧縮空気を使用
したが、窒素又はアルゴンを電極12の周囲に供給し
て、その外周に酸素を含むプラズマガスを供給すること
によって、電極の耐久性を向上させることができる。 (2)プラズマ拘束ノズル13と反応ノズル14との間
から、フロンだけを先に供給して、水を後から供給した
が、フロンと水とを同時に又はフロンの分解前に供給し
て、前述した反応1の CCl2F2+O2→CO2+Cl2+F2 によって発生した化合力の強いフッ素及び塩素に、すぐ
に水を供給して、前述した反応2の 2H2O+2F2→4HF+O2 ,2H2O+2Cl2→4
HCl2+O2 によって酸素とフッ化水素HFと塩化水素HCl とを発
生させれば、塩素による反応ノズル14の腐食を少なく
し、さらに、この供給した水が分解して発生した酸素と
フロンが分解して発生した炭素とを結合させて、フロン
の分解を促進させることができる。
【0132】(3)反応ノズル14の貫通孔の長さ14
gの部分に、プラズマアークを接触させないようにする
ための直径14e及び長さ14gの段差又は傾斜を設け
て、反応ノズルの貫通孔の長さ14fの部分の全周表面
までプラズマアークを略完全に接触させることによっ
て、フロンがプラズマアークの十分な距離を通過して、
フロンと略完全に反応させることができる。 (4)冷却ブラケット15を塩素による腐食の少ない材
質のステンレス鋼を使用して、塩素による冷却ブラケッ
ト15の腐食を少なくして耐久性を向上させることがで
きる。 (5)プラズマガスに酸素を含んでいるので、電極材料
としてハフニウムHf、イットリヤY2 O3 及びその化
合物を使用することによって高融点の酸化物を形成させ
て、電極の耐久性を向上させることができる。
【0140】図5は、図3の本発明のフロンのプラズマ
反応装置の構成の実施例を示す図である。図6は、図5
のプラズマ反応装置の構成の実施例を示す図の内のプラ
ズマ発生部分の断面詳細図である。図5及び図6におい
て、図3及び図4と同一の符号の説明は省略する。13
aは、プラズマ拘束ノズル冷却水入口金具であり、13
bはプラズマ拘束ノズル冷却水出口金具であり、13c
はプラズマ拘束ノズル冷却水路である。15aは冷却ブ
ラケット冷却水入口金具であり、15bは冷却ブラケッ
ト冷却水出口金具である。16はプラズマ拘束ノズル支
持体であり、16aはフロン及び水の供給口である。
【1000】
【本発明の効果】請求項1及び請求項2のフロンのプラ
ズマアーク反応方法及び装置は、次の効果を有する。 (1)プラズマ発生領域を拡大するために、大形の交流
磁場又は高周波コイル及び高周波発振器を使用しないの
で、反応させる流量のフロン4を通過させる直径14d
及びプラズマアークが接触してフロンと反応する直線部
分の長さ又は直線部分(14f1の部分)と傾斜部分(1
4f2の部分)との長さ14fの貫通孔を有する反応ノズ
ル(プラス電極)を使用したので、分散して設備する各
装置が小形化し、設置容積を小にすることができる。し
たがって、装置を車載することもできるので、フロンを
回収した位置で無害化することができる。
【1002】(2)小形の装置を多数分散させて、回収
したフロンが無害化する装置まで運搬する途中で漏れて
大気に流出するフロンを、大形の装置を集中的に設備す
るよりも、少なくすることができる。また装置を分散し
て設備するので、回収したフロンの運搬コストを低減す
ることができる。特に、装置を車載すると、フロンを回
収した位置で無害化することができるので、回収したフ
ロンの運搬コストを低減することができる。
【1003】(3)酸素を含むプラズマガスとして圧縮
空気だけ又は多量の圧縮空気と少量の圧縮空気以外のガ
スを供給するので、ランニングコストを低減することが
でき、小形の装置を多数分散して設備しても、大形の装
置を集中的に設備するよりも高価にならない。
【1005】(4)電極12とプラズマ拘束ノズル13
との間に、酸素を含むプラズマガス1を供給した後でス
タート電流Isを通電して、パイロットアーク2を発生
させ、プラズマ拘束ノズル13から反応ノズル14に、
反応アーク電流Ipを通電してプラズマアーク3を発生
させ、プラズマアーク3が安定した後で、プラズマ拘束
ノズル13と反応ノズル14との間に反応させる流量の
フロン4を供給して、反応ノズルの貫通孔のプラズマア
ークが接触する部分の直径14d及び直線部分の長さ又
は直線部分(14f1の部分)と傾斜部分(14f2の部
分)との長さ14fを適正値に選定して発生させたプラ
ズマアーク中をフロンを通過させて、プラズマガスの酸
素とフロンとを分解反応させるので、分解反応効率が高
く、略完全な分解をすることができる。
【1007】(5)電極支持体11に支持された電極1
2と電極支持体11の外周に配置されたプラズマ拘束ノ
ズル13との間に、酸素を含むプラズマガス1を供給
し、プラズマ拘束ノズル13とプラズマ拘束ノズル13
の外周に配置された反応ノズル14との間にフロン4を
供給する構造にしたので、フロンと反応して解離した炭
素、塩素等が電極と電極支持体と拘束ノズルとの内部を
汚損することがなく、電極及び拘束ノズルの耐久性が向
上する。
【1020】請求項3乃至請求項9のフロンのプラズマ
アーク反応方法及び装置は、次の効果を有する。請求項
3の反応方法及び請求項6の反応装置は、反応ノズル1
4を着脱可能に支持して冷却する冷却ブラケット15を
設けて、反応ノズル14の消耗を低減すると共に、反応
ノズル14が消耗したときに、反応ノズル14を冷却ブ
ラケット15から容易に分離して交換することができる
ので、保守時間を短縮することができる。請求項4の反
応方法は、酸素を含むプラズマガスとして、窒素又はア
ルゴンを電極12の周囲に供給して、その外周に酸素を
含むプラズマガス(例えば、圧縮空気)を供給すること
によって、電極の耐久性を向上させることができる。
【1022】請求項5の反応方法は、分解反応によって
発生した化合力の強いフッ素及び塩素を、プラズマ拘束
ノズル13と反応ノズル14との間からフロンと共に水
を供給することによって、酸素とフッ化水素HFと塩化
水素HCl とに変えて、フッ素及び塩素による反応ノズ
ル14の腐食を少なくし、さらに、この供給した水が分
解して発生した酸素とフロンが分解して発生した炭素と
を結合させて、フロンの分解を促進させることができ
る。
【1024】請求項7の反応装置は、反応ノズル14の
貫通孔の長さ14gの部分に、プラズマアークを接触さ
せないようにするための直径14e及び長さ14gの段
差又は傾斜を設けて、反応ノズルの貫通孔の長さ14f
の部分の全周表面までプラズマアークを略完全に接触さ
せることによって、フロンがプラズマアークの十分な距
離を通過して、フロンと略完全に反応させることができ
る。
【1026】請求項8の反応装置は、プラズマアーク反
応装置10から着脱交換が容易でない冷却ブラケット1
5に、塩素による腐食の少ない材質のステンレス鋼を使
用して耐久性を向上させることができる。
【1028】請求項9の反応装置は、電極12として、
ハフニウムHf、イットリヤY2O3及びその化合物を使
用することによって、高融点の酸化物を形成させて、電
極の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のフロンのプラズマアーク反応
方法に適用するためのフロンを分解して無害化する方法
の原理を示すフロン分解無害化方法の原理図である。
【図2】図2は、本発明のフロンのプラズマアーク反応
装置に適用するための図1のフロン分解無害化方法の原
理図を具体的にしたフロン分解無害化装置の原理図であ
る。
【図3】図3は、図2のフロン分解無害化装置の原理図
の内の本発明のプラズマアーク反応装置10を詳細にし
た本発明のフロンのプラズマ反応装置の実施例の第1の
構成図である。
【図4】図4は、図2のフロン分解無害化装置の原理図
の内の本発明のプラズマアーク反応装置10を詳細にし
た本発明のフロンのプラズマ反応装置の実施例の第2の
構成図である。
【図5】図5は、図3の本発明のフロンのプラズマ反応
装置の構成の実施例を示す図である。
【図6】図6は、図5のプラズマ反応装置の構成の実施
例を示す図の内のプラズマ発生部分の断面詳細図であ
る。
【符号の説明】
(図3乃至図6) 1…酸素を含むプラズマガス 2…パイロットアーク 3…プラズマアーク 4…フロン 5…水 10…プラズマアーク反応装置 11…電極支持体 12…電極(マイナス電極) 13…プラズマ拘束ノズル 13a…プラズマ拘束ノズル冷却水入口金具 13b…プラズマ拘束ノズル冷却水出口金具 13c…プラズマ拘束ノズル冷却水路 13d…プラズマ拘束ノズルの貫通孔の直径 14…反応ノズル(プラス電極) 14d…反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触す
る部分の直径 14e…反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触し
ない部分の直径 14f…反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触す
る部分の長さ 14f1…反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触す
る直線部分の長さ 14f2…反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触す
る傾斜部分の長さ 14g…反応ノズルの貫通孔のプラズマアークが接触し
ない部分の長さ 15…冷却ブラケット 15a…冷却ブラケット冷却水入口金具 15b…冷却ブラケット冷却水出口金具 16…プラズマ拘束ノズル支持体 16a…フロン及び水供給口 20…プラズマアーク電源装置 20t…アーク電源マイナス端子 21…プラズマアーク電流出力回路 22…スタート電流制限素子 23…スタート電流供給スイッチ素子 23t…スタート電流供給用プラス端子 24…反応アーク電流供給スイッチ素子 24t…反応アーク電流供給用プラス端子 Is…スタート電流 Ip…反応アーク電流
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】反応ノズルを着脱可能に支持して冷却する
冷却ブラケットを設けた請求項2又は請求項6に記載の
フロンのプラズマアーク反応装置。
【請求項】反応ノズルの貫通孔の部分に、プラズマア
ークを接触させないようにするための直径及び長さの段
差又は傾斜を設けた請求項2又は請求項6に記載のフロ
ンのプラズマアーク反応装置。
【請求項】冷却ブラケットに、塩素による腐食の少な
い材質のステンレス鋼を使用する請求項に記載のフロ
ンのプラズマアーク反応装置。
【請求項10】電極に、ハフニウム、イットリヤ及びそ
の化合物を使用する請求項2又は請求項6に記載のフロ
ンのプラズマアーク反応装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】請求項6の反応装置は、請求項2のフロン
のプラズマアーク反応装置を車載したフロンのプラズマ
アーク反応装置である。請求項3の反応方法及び請求項
の反応装置は、反応ノズル14を着脱可能に支持して
冷却する冷却ブラケット15を設けて、反応ノズル14
の消耗を低減すると共に、反応ノズル14が消耗したと
きに、反応ノズル14を冷却ブラケット15から容易に
分離して交換するフロンのプラズマアーク反応方法及び
反応装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】請求項の反応装置は、反応ノズル14の
貫通孔の長さ14gの部分に、プラズマアークを接触さ
せないようにするための直径14e及び長さ14gの段
差又は傾斜を設けて、反応ノズルの貫通孔の長さ14f
の部分の全周表面までプラズマアークを略完全に接触さ
せることによって、フロンがプラズマアークの十分な距
離を通過して、フロンを略完全に反応させるフロンのプ
ラズマアーク反応装置である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】請求項の反応装置は、プラズマアーク反
応装置10から着脱交換が容易でない冷却ブラケット1
5に、塩素による腐食の少ない材質のステンレス鋼を使
用して耐久性を向上させるフロンのプラズマアーク反応
装置である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】請求項10の反応装置は、電極12に、ハ
フニウム、イットリヤ及びその化合物を使用するフロン
のプラズマアーク反応装置である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1000
【補正方法】変更
【補正内容】
【1000】
【本発明の効果】請求項1及び請求項2及び請求項6
フロンのプラズマアーク反応方法及び装置は、次の効果
を有する。 (1)プラズマ発生領域を拡大するために、大形の交流
磁場又は高周波コイル及び高周波発振器を使用しないの
で、反応させる流量のフロン4を通過させる直径14d
及びプラズマアークが接触してフロンと反応する直線部
分の長さ又は直線部分(14f1の部分)と傾斜部分
(14f2の部分)との長さ14fの貫通孔を有する反
応ノズル(プラス電極)を使用したので、分散して設備
する各装置が小形化し、設置容積を小にすることができ
る。したがって、装置を車載することもできるので、フ
ロンを回収した位置で無害化することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1020
【補正方法】変更
【補正内容】
【1020】請求項3乃至請求項10のフロンのプラズ
マアーク反応方法及び装置は、次の効果を有する。請求
項3の反応方法及び請求項の反応装置は、反応ノズル
14を着脱可能に支持して冷却する冷却ブラケット15
を設けて、反応ノズル14の消耗を低減すると共に、反
応ノズル14が消耗したときに、反応ノズル14を冷却
ブラケット15から容易に分離して交換することができ
るので、保守時間を短縮することができる。請求項4の
反応方法は、酸素を含むプラズマガスとして、窒素又は
アルゴンを電極12の周囲に供給して、その外周に酸素
を含むプラズマガス(例えば、圧縮空気)を供給するこ
とによって、電極の耐久性を向上させることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1024
【補正方法】変更
【補正内容】
【1024】請求項の反応装置は、反応ノズル14の
貫通孔の長さ14gの部分に、プラズマアークを接触さ
せないようにするための直径14e及び長さ14gの段
差又は傾斜を設けて、反応ノズルの貫通孔の長さ14f
の部分の全周表面までプラズマアークを略完全に接触さ
せることによって、フロンがプラズマアークの十分な距
離を通過して、フロンと略完全に反応させることができ
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1026
【補正方法】変更
【補正内容】
【1026】請求項の反応装置は、プラズマアーク反
応装置10から着脱交換が容易でない冷却ブラケット1
5に、塩素による腐食の少ない材質のステンレス鋼を使
用して耐久性を向上させることができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】1028
【補正方法】変更
【補正内容】
【1028】請求項10の反応装置は、電極12とし
て、ハフニウムHf、イットリヤY2O3及びその化合
物を使用することによって、高融点の酸化物を形成させ
て、電極の耐久性を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 英幸 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 (72)発明者 原田 章二 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 (72)発明者 岡田 俊彦 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 (72)発明者 中谷 文彦 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 (72)発明者 吉川 浩平 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極を支持した電極支持体に、プラズマア
    ーク電源装置のマイナス端子を接続し、プラズマアーク
    を拘束する直径の貫通孔を有し、電極支持体の外周に配
    置されたプラズマ拘束ノズルに、プラズマアーク電源装
    置のスタート電流供給用プラス端子を接続し、反応させ
    る流量のフロンを通過させる直径及びプラズマアークが
    接触してフロンと反応する部分の長さの貫通孔を有し、
    プラズマ拘束ノズルの外周に配置された反応ノズルに、
    プラズマアーク電源装置の反応アーク電流供給用プラス
    端子を接続し、電極とプラズマ拘束ノズルとの間に、酸
    素を含むプラズマガスを供給した後でスタート電流を通
    電して、パイロットアークを発生させ、プラズマ拘束ノ
    ズルから反応ノズルに、反応アーク電流を通電してプラ
    ズマアークを発生させ、プラズマアークが安定した後
    で、プラズマ拘束ノズルと反応ノズルとの間にフロンを
    供給して、反応させる流量のフロンをプラズマアーク中
    を通過させて、プラズマガスの酸素とフロンとを分解反
    応させるフロンのプラズマアーク反応方法。
  2. 【請求項2】プラズマアーク電源装置のマイナス端子に
    接続された電極支持体と、電極支持体に支持された電極
    と、電極支持体の外周に配置されて、プラズマアーク電
    源装置のスタート電流供給用プラス端子に接続されて、
    酸素を含むプラズマガスを流出させ、パイロットアーク
    を通過させる直径の貫通孔を有するプラズマ拘束ノズル
    と、プラズマ拘束ノズルの外周に配置されて、プラズマ
    アーク電源装置の反応アーク電流供給用プラス端子に接
    続されて、反応させる流量のフロンを通過させる直径及
    びプラズマアークが接触してフロンと反応する部分の長
    さの貫通孔を有する反応ノズルとから成るフロンのプラ
    ズマアーク反応装置。
  3. 【請求項3】反応ノズルを着脱可能に支持して冷却する
    冷却ブラケットを設け、反応ノズルが消耗したときに、
    反応ノズルを冷却ブラケットから分離して交換する請求
    項1に記載のフロンのプラズマアーク反応方法。
  4. 【請求項4】酸素を含むプラズマガスが、窒素又はアル
    ゴンを追加した酸素を含むプラズマガスである請求項1
    に記載のフロンのプラズマアーク反応方法。
  5. 【請求項5】プラズマ拘束ノズルと反応ノズルとの間か
    らフロンと共に水を供給る請求項1に記載のフロンのプ
    ラズマアーク反応方法。
  6. 【請求項6】反応ノズルを着脱可能に支持して冷却する
    冷却ブラケットを設けた請求項2に記載のフロンのプラ
    ズマアーク反応装置。
  7. 【請求項7】反応ノズルの貫通孔の部分に、プラズマア
    ークを接触させないようにするための直径及び長さの段
    差又は傾斜を設けた請求項2に記載のフロンのプラズマ
    アーク反応装置。
  8. 【請求項8】冷却ブラケットに、塩素による腐食の少な
    い材質のステンレス鋼を使用する請求項6に記載のフロ
    ンのプラズマアーク反応装置。
  9. 【請求項9】電極に、ハフニウム、イットリヤ及びその
    化合物を使用する請求項2に記載のフロンのプラズマア
    ーク反応装置。
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KR19990047800A (ko) * 1997-12-05 1999-07-05 이해규 배기가스의 다이옥신 저감장치
US6340863B1 (en) 1998-10-23 2002-01-22 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Microwave plasma generator and system for decomposing organic halide
JP6035438B1 (ja) * 2016-01-05 2016-11-30 株式会社Helix 渦水流発生器、水プラズマ発生装置、分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理方法

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