JPH08332339A - 有機化合物分解装置 - Google Patents

有機化合物分解装置

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Publication number
JPH08332339A
JPH08332339A JP14347495A JP14347495A JPH08332339A JP H08332339 A JPH08332339 A JP H08332339A JP 14347495 A JP14347495 A JP 14347495A JP 14347495 A JP14347495 A JP 14347495A JP H08332339 A JPH08332339 A JP H08332339A
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JP
Japan
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organic compound
torch
plasma
gas
chamber
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Pending
Application number
JP14347495A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Kito
昌之 鬼頭
Akira Fumiya
明 文屋
Yoshikazu Fukuhara
吉和 福原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Chichibu Onoda Cement Corp filed Critical Chichibu Onoda Cement Corp
Priority to JP14347495A priority Critical patent/JPH08332339A/ja
Publication of JPH08332339A publication Critical patent/JPH08332339A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、大量の不活性ガスを必要とせ
ず、気体・液体状のフロン類だけでなく固形の樹脂材料
の分解処理にも適用し得る、小型、低コストで高い分解
処理能力を有する有機化合物分解装置を提供することを
目的とする。 【構成】 移行型プラズマ発生装置の非移行型プラズマ
発生トーチ21と外部陽極部31及び41によりトーチ
21の外部へ引き出されたプラズマアーク53中にノズ
ル51を介して分解に供する有機化合物及び分解助剤が
直接供給され、有機化合物が分解助剤と反応して分解さ
れる。外部陽極部31及び41の陽極32及び42は外
套35及び45で覆われ、陽極保護ガス供給口36及び
46から供給された不活性ガスで保護される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大気中への放出、焼
却等の処理が施されると人体または環境に有害な物質を
生成する虞れのあるフロン、ハロン、フッ素樹脂、塩化
ビニル系樹脂等の有機化合物を安全に分解する有機化合
物分解装置に係り、特に移行型アークプラズマ発生装置
を用いた有機化合物分解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、これらの有機化合物の処理方法と
して以下に示すような各種の方法が知られている。 (1) 廃棄物焼却炉における焼却 樹脂類の処理に使用されているが、合成樹脂類は燃焼温
度が高く、特に塩化ビニル系樹脂の燃焼は強酸で腐食性
の塩化水素を発生するため、焼却炉に耐腐食対策が必要
となる。さらに、焼却炉からの塩化水素の排出量には一
定の基準が設けられているため、むやみに処理量を増加
することはできない。そこで、これらの樹脂類は“不燃
ゴミ”として埋設処理されることが多いが、膨大な量と
なるので、広大な処理場を必要とする上に含有物質の漏
出による土壌・水質等の環境汚染の虞れがある。 (2) 焼却炉注入、セメントキルン注入、製鉄用流動
炉注入 既存の産業設備をフロン類の分解に応用するものであ
る。既存の設備を利用できるという利点はあるものの、
これらは本来別の目的で建設された産業設備であり、設
備規模の割に処理量が少ない。焼却炉注入においては、
分解時に発生する塩化水素、フッ化水素等に対する対策
も必要となる。セメントキルン注入及び製鉄用流動炉注
入においては、セメントや鉄鋼の品質管理上、フロン類
の注入量は微妙な制御を要する。また、いずれも大型の
設備であり、廃フロン類の回収・輸送システムがよほど
整備されない限り、効率的な運転は困難である。
【0003】そこで、近年、フロン類分解の専用装置と
して、フロン類に水蒸気を反応させて二酸化炭素、塩化
水素及びフッ化水素に分解する装置が開発されている。
フロン類と水蒸気とを反応させる手段として、高周波プ
ラズマを用いるものがあり、大型の実証運転プラントが
稼働し始めているが、このタイプでは小型で効率の良い
装置を実現するのが難しく、廃フロン類の回収・輸送シ
ステムがよほど整備されない限り、低コストで効率的な
運転を行うことは困難である。また、連続安定運転のた
めに1/4気圧程度の減圧下で運転されるため、大型の
減圧・排気設備が必要となる。さらに、樹脂等の固形物
の分解への適用も難しい。
【0004】図13に示されるように、非移行型アーク
プラズマを用いてフロン類と水蒸気とを反応させる方法
がある。この方法では、比較的小型で分解能力の高い設
備構築が可能と考えられている。トーチ1の陰極2と保
護外套3の狭窄口との間にプラズマアーク4を形成し、
これによりプラズマガス(不活性ガス)5が加熱され
て、トーチ1外部の反応管6内にプラズマ炎7が放出さ
れる。反応材ガスとなるフロン類と助剤となる水蒸気
は、供給口8から反応管6内に供給され、プラズマ炎7
により加熱されて反応する。しかしながら、プラズマを
維持するために、かなりの量のプラズマガス5を必要と
するため、ランニングコストが高くなる。プラズマガス
量を絞り込むと、今度は反応材ガス及び助剤の供給によ
りガス温度が急激に下がり、十分に分解を進行させるこ
とができなくなってしまう。また、プラズマ炎7では樹
脂等を分解するには加熱が不十分であり、樹脂等の固形
物の分解に適用することは困難である。
【0005】また、図14に示されるように、電気溶接
等に多く利用されている移行型アークプラズマ発生装置
を用いてフロン等の分解を行う方法がある。トーチ11
の陰極12と外部陽極13との間にプラズマアーク14
及びプラズマ炎15を形成し、トーチ11の供給口16
から反応材ガス(フロン類)及び助剤(水蒸気)をプラ
ズマアーク14中に直接供給する。反応材ガスと助剤は
高温のプラズマアーク14によって加熱され反応する。
しかしながら、この方法では、分解反応により生成され
た塩化水素、フッ化水素及び酸素イオン等によって外部
陽極13が激しく損傷するため、長期安定運転は困難で
ある。また、この装置を樹脂の分解に用いると、樹脂は
高温のプラズマアーク14によって分解されるが、加熱
不十分のまま外部陽極13に到達する樹脂が外部陽極1
3の周辺に堆積されてプラズマの安定性を低下させる虞
れがある。
【0006】この他、紫外線あるいは超音波を用いてフ
ロン類の分解を行う方法があるが、分解能力が小さく、
実用的ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の分
解装置では次のような問題点があった。 (1) 従来の大型分解設備では、廃フロン類の回収・
輸送システムがよほど整備されない限り、低コストで効
率的な分解処理を行うことは困難である。 (2) 小型の分解設備には実用上十分な処理能力を持
つものがない。 (3) 比較的小型で分解能力の高い非移行型プラズマ
アーク式分解装置では、プラズマガスとして高価な不活
性ガスを大量に必要とするためランニングコストが高
い。 (4) 移行型アークプラズマによる分解装置では、外
部陽極の損傷が激しく長期安定運転は困難である。 (5) 従来の処理方法は、塩化ビニル系の樹脂固形物
と気体あるいは液体状のフロン類の双方の分解に適さな
い。また、焼却炉による処理では、大気中への塩化水素
やフッ化水素の放出が問題となる。
【0008】この発明はこのような問題点を解消するた
めになされたもので、大量の不活性ガスを必要とせず、
気体・液体状のフロン類だけでなく固形の樹脂材料の分
解処理にも適用し得る、小型、低コストで高い分解処理
能力を有する有機化合物分解装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る有機化合
物分解装置は、陰極と陽極とを有する非移行型プラズマ
発生トーチにより発生したプラズマアークを外部陽極部
によりトーチ外部へ引き出す移行型プラズマ発生装置を
用いて有機化合物を分解する装置において、外部陽極部
の外周部に外部陽極部の周りを不活性ガスで保護するた
めの外套を設けると共に分解処理に供する有機化合物と
分解助剤とを前記トーチの外部へ引き出されたプラズマ
アーク中に直接供給するための供給手段を設けたもので
ある。
【0010】
【作用】この発明に係る有機化合物分解装置において
は、外部陽極部の周りが不活性ガスで保護されると共に
供給手段により分解に供する有機化合物及び分解助剤が
トーチ外部に引き出された高エネルギーのプラズマアー
ク中に直接供給される。これにより、分解に供する有機
化合物が特に気体の場合には、プラズマアークの維持に
要するガスの大半をガス状有機化合物と分解助剤とで補
うことができ、高価な不活性ガスを大量に使用する必要
がなくなる。また、有機化合物が高エネルギーのプラズ
マアーク中に直接供給されるので、樹脂等の固体の有機
化合物の分解にも十分適用することができる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。 実施例1.図1にこの発明の実施例1に係る有機化合物
分解装置の構成を示す。非移行型プラズマ発生トーチ2
1は、陰極22と、絶縁物23によって陰極22を囲む
ように保持され且つ狭窄口24を有する第1のチャンバ
(陽極)25とが互いに同心をなすように構成されてい
る。絶縁物23に形成されたプラズマガス供給口26か
ら陰極22と第1のチャンバ25との間にプラズマガス
として不活性ガスが送入されるようになっている。
【0012】この非移行型プラズマ発生トーチ21の前
方両側部にそれぞれ外部陽極部31及び41が互いに対
向して設けられている。各外部陽極部31及び41は、
陽極32及び42と、絶縁物33及び43によって陽極
32及び42を囲むように保持され且つ狭窄口34及び
44を有する外套35及び45とが互いに同心をなすよ
うに構成されている。陽極32及び42と絶縁物33及
び43に形成された陽極保護ガス供給口36及び46か
ら陽極32及び42の周りに陽極保護ガスとして不活性
ガスが送入されるようになっている。
【0013】非移行型プラズマ発生トーチ21と外部陽
極部31及び41とは、それぞれの中心軸が互いに直角
に交叉するようにフレーム50に配置・固定されてお
り、これらが全体として移行型プラズマ発生装置を構成
している。フレーム50には、一端が第1のチャンバ2
5の狭窄口24の出口部近傍に開口し、他端がフレーム
50の外部に露出するノズル51がトーチ21とは独立
して設けられている。このノズル51が反応材となる有
機化合物と助剤とを供給するための供給手段を形成して
いる。
【0014】さらに、非移行型プラズマ発生トーチ21
の前方には反応管52が設けられ、この反応管52に図
示しない分解生成ガスの回収器が接続されている。ま
た、非移行型プラズマ発生トーチ21の陰極22と第1
のチャンバ25との間及び外部陽極部31及び41の陽
極32及び42と外套35及び45との間にそれぞれ図
示しない電源が接続されている。
【0015】この実施例1の動作について説明する。ま
ず、非移行型プラズマ発生トーチ21のプラズマガス供
給口26からプラズマガスとしてAr等の不活性ガスを
送入すると共に図示しない電源によって陰極22と第1
のチャンバ25との間に電圧を供給することにより、陰
極22と第1のチャンバ25の狭窄口24との間にプラ
ズマアークが形成され、これによってプラズマガスが加
熱されて導電性のプラズマが第1のチャンバ25の狭窄
口24を通って放出される。
【0016】次に、外部陽極部31及び41の陽極保護
ガス供給口36及び46からAr等の不活性ガスを送入
すると共に陽極32及び42と外套35及び45との間
に電圧を供給することにより、陽極32及び42と外套
35及び45の狭窄口34及び44との間にそれぞれプ
ラズマアークが形成され、これによって不活性ガスが加
熱されて導電性のプラズマが外套35及び45の狭窄口
34及び44を通って放出される。
【0017】これらのプロセスが終了すると、非移行型
プラズマ発生トーチ21と外部陽極部31及び41と
は、その中心軸が直角に交叉するように設置されている
ので、それぞれから放出される導電性のプラズマが導電
路を形成する。ここで、非移行型プラズマ発生トーチ2
1の陰極22と第1のチャンバ25との間への電圧供給
及び外部陽極部31及び41の陽極32及び42と外套
35及び45との間への電圧供給を遮断すると共に非移
行型プラズマ発生トーチ21の陰極22と外部陽極部3
1及び41の陽極32及び42との間に電圧を供給する
と、陰極22の先端から陽極32及び42に向かってヘ
アピンプラズマアーク53が形成され、反応管52内に
プラズマ炎54が形成される。
【0018】この状態で、ノズル51を介して、例えば
反応材となるフロン類と助剤となる水蒸気とを第1のチ
ャンバ25の狭窄口24の前方に形成されているヘアピ
ンプラズマアーク53中に直接供給する。プラズマアー
ク53はプラズマ炎54より極めて高温でエネルギー密
度が高いため、このプラズマアーク53中に供給された
反応材と助剤は効率良く反応し、フロン類等の反応材が
分解される。
【0019】なお、反応材と助剤とが非移行型プラズマ
発生トーチ21の供給口26及び外部陽極部31及び4
1の供給口36及び46から供給された不活性ガスと共
にガス流を形成してプラズマアーク53及びプラズマ炎
54を介して反応管52へと流れるので、プラズマアー
ク53を維持するために要する高価な不活性ガスの量を
節約することができる。また、外部陽極部31及び41
の供給口36及び46から陽極32及び42の周りに不
活性ガスを供給しているので、陽極32及び42は不活
性ガスによって保護され、分解生成物により損傷を受け
ることが防止される。
【0020】実施例2.実施例1では非移行型プラズマ
発生トーチ21の前方両側部に一対の外部陽極部31及
び41を配置したが、図2に示されるように、非移行型
プラズマ発生トーチ61と一つの外部陽極部62とを互
いに対向させて配置することもできる。これらトーチ6
1及び外部陽極部62の中心軸に直交するようにノズル
63及び反応管64が配置されている。トーチ61の陰
極65と外部陽極部62の陽極66との間にプラズマア
ーク67及びプラズマ炎68を形成し、ノズル63から
反応材及び助剤がプラズマアーク67中に直接供給され
る。
【0021】ここで、トーチ61と外部陽極部62は、
ノズル63及び反応管64の中心軸に対して軸対称に配
置されると共にそれぞれの形状、大きさが互いに同一に
形成されている。このため、不活性ガス及び電流・電圧
の条件を互いに同一にしてプラズマを発生させることに
より、プラズマアーク67及びプラズマ炎68の方向を
ノズル63及び反応管64の中心軸方向に安定させるこ
とができ、安定した有機化合物の分解が行われる。
【0022】実施例3.図3に示されるように、非移行
型プラズマ発生トーチ71と一つの外部陽極部72とを
互いに対向させずに、反応管74の下流側へ向けて角度
をつけて配置することもできる。トーチ71及び外部陽
極部72は反応管74の中心軸に対して軸対称に配置さ
れ、トーチ71と外部陽極部72との間にノズル73が
設けられている。トーチ71の陰極75と外部陽極部7
2の陽極76との間にプラズマアーク77及びプラズマ
炎78を形成し、ノズル73から反応材及び助剤がプラ
ズマアーク77中に直接供給される。
【0023】実施例2と同様に、トーチ71と外部陽極
部72はそれぞれの形状、大きさが互いに同一に形成さ
れている。このため、不活性ガス及び電流・電圧の条件
を互いに同一にしてプラズマを発生させることにより、
プラズマアーク77及びプラズマ炎78の方向を反応管
74の中心軸方向に安定させることができ、安定した有
機化合物の分解が行われる。
【0024】実施例4.実施例1の有機化合物分解装置
において、図4に示されるように、ノズル51を廃して
非移行型プラズマ発生トーチ21の代わりに第1及び第
2のチャンバ125及び127を有する非移行型プラズ
マ発生トーチ121を用いるようにすることもできる。
非移行型プラズマ発生トーチ121は、陰極122と、
絶縁物123によって陰極122を囲むように保持され
且つ狭窄口124を有する第1のチャンバ125と、さ
らに絶縁物128によって第1のチャンバ125を囲む
ように保持され且つ狭窄口129を有する第2のチャン
バ127とが互いに同心をなすように構成されている。
絶縁物123に形成されたプラズマガス供給口126か
ら陰極122と第1のチャンバ125との間に不活性ガ
スが送入されると共に、絶縁物128に形成された反応
材供給口130から第1のチャンバ125と第2のチャ
ンバ127との間に反応材及び助剤が送入されるように
なっている。すなわち、第2のチャンバ127によりこ
の発明の供給手段が形成されている。
【0025】反応材供給口130を介して第1のチャン
バ125の周りから狭窄口124の出口部近傍に送入さ
れた反応材及び助剤はプラズマアーク53の中に直接供
給され、これにより反応材である有機化合物が分解され
る。
【0026】さらに、図5に示されるように、第1及び
第2のチャンバ125及び127を有する非移行型プラ
ズマ発生トーチ121とノズル51とを併用することも
できる。この場合、ノズル51から反応材を、トーチ1
21の供給口130から反応材及び助剤をそれぞれ供給
してもよく、あるいはノズル51及び供給口130の一
方から反応材を、他方から助剤を供給するようにしても
よい。
【0027】実施例5.実施例2の有機化合物分解装置
において、図6に示されるように、ノズル63を廃して
非移行型プラズマ発生トーチ61の代わりに第1及び第
2のチャンバ141及び142を有する非移行型プラズ
マ発生トーチ161を用いると共に外部陽極部62の代
わりに第1及び第2の外套143及び144を有する外
部陽極部162を用いるようにすることもできる。
【0028】非移行型プラズマ発生トーチ161は、実
施例4のトーチ121と同様に、陰極145と、絶縁物
146によって陰極145を囲むように保持された第1
のチャンバ141と、絶縁物147によって第1のチャ
ンバ141を囲むように保持された第2のチャンバ14
2とが互いに同心をなすように構成されている。絶縁物
146に形成された供給口148から陰極145と第1
のチャンバ141との間に不活性ガスが送入されると共
に、絶縁物147に形成された供給口149から第1の
チャンバ141と第2のチャンバ142との間に反応材
及び助剤が送入されるようになっている。一方、外部陽
極部162は、陽極150と、絶縁物151によって陽
極150を囲むように保持された第1の外套143と、
絶縁物152によって第1の外套143を囲むように保
持された第2の外套144とが互いに同心をなすように
構成されている。絶縁物151に形成された供給口15
3から陽極150と第1の外套143との間に不活性ガ
スが送入されると共に、絶縁物152に形成された供給
口154から第1の外套143と第2の外套144との
間に反応材及び助剤が送入されるようになっている。
【0029】非移行型プラズマ発生トーチ161の供給
口149及び外部陽極部162の供給口154を介して
反応材及び助剤はプラズマアーク67の中に直接供給さ
れ、これにより反応材である有機化合物が分解される。
【0030】図7に示されるように、第1及び第2のチ
ャンバ141及び142を有する非移行型プラズマ発生
トーチ161と実施例2で用いられた外部陽極部62と
を互いに対向させて配置することもできる。この場合、
トーチ161の供給口149のみから反応材及び助剤が
供給される。
【0031】さらに、図8に示されるように、第1及び
第2のチャンバ141及び142を有する非移行型プラ
ズマ発生トーチ161と第1及び第2の外套143及び
144を有する外部陽極部162とにノズル63を併用
させることもできる。この場合、ノズル63から反応材
を、トーチ161の供給口149及び外部陽極部162
の供給口154から反応材及び助剤をそれぞれ供給して
もよく、あるいはノズル63と供給口149及び154
から反応材と助剤とを別々に供給するようにしてもよ
い。
【0032】実施例6.実施例3の有機化合物分解装置
において、図9に示されるように、ノズル73を廃して
非移行型プラズマ発生トーチ71の代わりに第1及び第
2のチャンバ181及び182を有する非移行型プラズ
マ発生トーチ171を用いると共に外部陽極部72の代
わりに第1及び第2の外套183及び184を有する外
部陽極部172を用いるようにすることもできる。
【0033】非移行型プラズマ発生トーチ171は、実
施例5のトーチ161と同様に、陰極185と、絶縁物
186によって陰極185を囲むように保持された第1
のチャンバ181と、絶縁物187によって第1のチャ
ンバ181を囲むように保持された第2のチャンバ18
2とが互いに同心をなすように構成されている。絶縁物
186に形成された供給口188から陰極185と第1
のチャンバ181との間に不活性ガスが送入されると共
に、絶縁物187に形成された供給口189から第1の
チャンバ181と第2のチャンバ182との間に反応材
及び助剤が送入されるようになっている。一方、外部陽
極部172は、陽極190と、絶縁物191によって陽
極190を囲むように保持された第1の外套183と、
絶縁物192によって第1の外套183を囲むように保
持された第2の外套184とが互いに同心をなすように
構成されている。絶縁物191に形成された供給口19
3から陽極190と第1の外套183との間に不活性ガ
スが送入されると共に、絶縁物192に形成された供給
口194から第1の外套183と第2の外套184との
間に反応材及び助剤が送入されるようになっている。
【0034】非移行型プラズマ発生トーチ171の供給
口189及び外部陽極部172の供給口194を介して
反応材及び助剤はプラズマアーク77の中に直接供給さ
れ、これにより反応材である有機化合物が分解される。
【0035】図10に示されるように、第1及び第2の
チャンバ181及び182を有する非移行型プラズマ発
生トーチ171と実施例3で用いられた外部陽極部72
とを反応管74の下流側へ向けて角度をつけて且つ反応
管74の中心軸に対して軸対称に配置することもでき
る。この場合、トーチ171の供給口189のみから反
応材及び助剤が供給される。
【0036】さらに、図11に示されるように、第1及
び第2のチャンバ181及び182を有する非移行型プ
ラズマ発生トーチ171と第1及び第2の外套183及
び184を有する外部陽極部172とにノズル73を併
用させることもできる。この場合、ノズル73から反応
材を、トーチ171の供給口189及び外部陽極部17
2の供給口194から反応材及び助剤をそれぞれ供給し
てもよく、あるいはノズル73と供給口189及び19
4から反応材と助剤とを別々に供給するようにしてもよ
い。
【0037】実施例7.図12に実施例7に係る有機化
合物分解装置の全体構成を示す。図11に示したタイプ
の分解装置の反応管74に分解生成ガスを回収する回収
部が連結されている。回収部は、反応管74の下端に接
続された一次吸収槽201と、一次吸収槽201に連通
する二次吸収槽202とを有している。これら一次吸収
槽201及び二次吸収槽202には分解生成ガスを吸収
する吸収液が収容されている。反応管74には、上部の
移行型プラズマ発生装置から下方に向けて発生するガス
流の下流側に狭窄部203が形成されており、この狭窄
部203に吸収液供給口204が開口している。さら
に、吸収液供給口204はパイプ205を介して二次吸
収槽202に連通している。
【0038】ノズル73から反応材を、非移行型プラズ
マ発生トーチ171の供給口189及び外部陽極部17
2の供給口194から反応材及び助剤をそれぞれプラズ
マアーク77中に直接供給して反応させ、有機化合物を
分解すると、分解によって生成された分解生成ガスは反
応管74を下方へ向かって流れる。反応管74には狭窄
部203が形成されているので、狭窄部203を通る際
のガス流の流速が増加し、このガス流の吸引効果によっ
て狭窄部203に形成されている吸収液供給口204及
びパイプ205を介して二次吸収槽202から吸収液が
自動的に吸引され、反応管74の狭窄部203内に噴霧
される。従って、分解生成ガスは噴霧された吸収液と効
果的に接触して一次吸収槽201内に流れる。このよう
にして吸収液と接触することにより分解生成ガスは吸収
液に吸収される。
【0039】吸収液に吸収されずに一次吸収槽201内
の上部空間に漂う分解生成ガスは、ポンプ206により
強制的に吸引されて二次吸収槽202の吸収液中にバブ
リングされ、ここで吸収液に吸収される。
【0040】塩化ビニル系樹脂及びフロン類の分解によ
り生成されるガスは、塩化水素、フッ化水素等の酸性腐
食性ガスと二酸化炭素が主体であるので、吸収液として
水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液を用いれば、
酸性腐食性ガスが速やかに吸収される。ガス流による吸
引効果を利用して吸収液を吸引し、噴霧するので、吸収
液を供給するためのポンプ等の動力が不要であり、分解
生成ガス回収部を含めて小型で低コストの有機化合物分
解装置を実現することができる。
【0041】なお、この実施例7では、いわゆる気泡塔
を形成する二次吸収槽202を用いているが、これは、
一般に塩化水素とアルカリ溶液のような溶解度の高い組
み合わせに対して、液分散型の処理装置よりガス分散型
の処理装置の方が吸収効率がよいと考えられるためであ
る。
【0042】また、実施例7では、図11に示したタイ
プの分解装置が使用されているが、他のいずれの実施例
のタイプの分解装置を使用することもできる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、外部陽極部の周りが不活性ガスで保護されると共に
供給手段により分解に供する有機化合物及び分解助剤が
トーチ外部に引き出された高エネルギーのプラズマアー
ク中に直接供給されるので、外部陽極部が分解生成ガス
から保護されると共に気体・液体状のフロン類だけでな
く固形の樹脂材料の分解処理にも適用し得る、小型、低
コストで高い分解処理能力を有する有機化合物分解装置
が実現される。また、分解に供する有機化合物が気体の
場合には、プラズマアークの維持に要するガスの大半を
ガス状有機化合物と分解助剤とで補うことができ、高価
な不活性ガスを節約してコストの低減が図られる。さら
に、ガス流の下流側に狭窄部を設けてガス流の吸引効果
により狭窄部内に吸収液を供給すれば、小型且つ低コス
トで分解生成ガスの回収を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る有機化合物分解装置
を示す側断面図である。
【図2】実施例2に係る有機化合物分解装置を示す側断
面図である。
【図3】実施例3に係る有機化合物分解装置を示す側断
面図である。
【図4】実施例4に係る有機化合物分解装置を示す側断
面図である。
【図5】実施例4の変形例を示す側断面図である。
【図6】実施例5に係る有機化合物分解装置を示す側断
面図である。
【図7】実施例5の変形例を示す側断面図である。
【図8】実施例5の他の変形例を示す側断面図である。
【図9】実施例6に係る有機化合物分解装置を示す側断
面図である。
【図10】実施例6の変形例を示す側断面図である。
【図11】実施例6の他の変形例を示す側断面図であ
る。
【図12】実施例7に係る有機化合物分解装置を示す側
断面図である。
【図13】従来の有機化合物分解装置を示す側断面図で
ある。
【図14】従来の他の有機化合物分解装置を示す側断面
図である。
【符号の説明】
21,61,71,121,161,171 非移行
型プラズマ発生トーチ 22,65,75,122,145,185 陰極 24,129 狭窄口 25,125,141,181 第1のチャンバ 26,126,148,188 プラズマガス供給口 31,41,62,72,162,172 外部陽極
部 35,143,183 外套 36,46,153,193 陽極保護ガス供給口 51,63,73 ノズル 52,64,74 反応管 53,67,77 プラズマアーク 54,68,78 プラズマ炎 127,142,182 第2のチャンバ 130,149,154,189,194 反応材供
給口 201 一次吸収槽 202 二次吸収槽 203 狭窄部 204 吸収液供給口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極と陽極とを有する非移行型プラズマ
    発生トーチにより発生したプラズマアークを外部陽極部
    によりトーチ外部へ引き出す移行型プラズマ発生装置を
    用いて有機化合物を分解する装置において、 外部陽極部の外周部に外部陽極部の周りを不活性ガスで
    保護するための外套を設けると共に分解処理に供する有
    機化合物と分解助剤とを前記トーチの外部へ引き出され
    たプラズマアーク中に直接供給するための供給手段を設
    けたことを特徴とする有機化合物分解装置。
  2. 【請求項2】 複数の外部陽極部を有することを特徴と
    する請求項1に記載の有機化合物分解装置。
  3. 【請求項3】 前記非移行型プラズマ発生トーチは、陰
    極の外周部に設けられ且つ陰極の周りに不活性なプラズ
    マガスを供給するためのプラズマガス供給口を有すると
    共にプラズマアークが引き出される狭窄口を有する第1
    のチャンバを備えたことを特徴とする請求項1または2
    に記載の有機化合物分解装置。
  4. 【請求項4】 前記供給手段は、前記非移行型プラズマ
    発生トーチとは独立して設けられると共に前記第1のチ
    ャンバの狭窄口の出口部近傍に有機化合物及び分解助剤
    の少なくとも一方を供給するためのノズルを備えたこと
    を特徴とする請求項3に記載の有機化合物分解装置。
  5. 【請求項5】 前記供給手段は、前記第1のチャンバの
    外周部に設けられると共に前記第1のチャンバの周りか
    ら前記狭窄口の出口部に有機化合物及び分解助剤の少な
    くとも一方を供給するための第2のチャンバを備えたこ
    とを特徴とする請求項3に記載の有機化合物分解装置。
  6. 【請求項6】 前記移行型プラズマ発生装置及び前記供
    給手段により発生するガス流の下流部に狭窄部を形成す
    ると共にこの狭窄部を流れるガス流の吸引効果により狭
    窄部内に分解生成ガス吸収液を供給する吸収液供給口を
    設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一
    項に記載の有機化合物分解装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100568238B1 (ko) * 2002-09-03 2006-04-05 주식회사 에이피시스 플라즈마 유해가스 처리장치
JP2013249386A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Institute Of National Colleges Of Technology Japan 炭素繊維複合材料からの炭素繊維の回収方法
WO2016148459A1 (ko) * 2015-03-13 2016-09-22 한국기초과학지원연구원 폐냉매제의 분해 및 부산물 고형화 방법 및 그 장치

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