JPH0914962A - 建設車両の位置計測装置 - Google Patents

建設車両の位置計測装置

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JPH0914962A
JPH0914962A JP7162213A JP16221395A JPH0914962A JP H0914962 A JPH0914962 A JP H0914962A JP 7162213 A JP7162213 A JP 7162213A JP 16221395 A JP16221395 A JP 16221395A JP H0914962 A JPH0914962 A JP H0914962A
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JP
Japan
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output
detecting means
construction vehicle
sensor
kalman filter
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JP7162213A
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Inventor
Yoshijirou Watanabe
嘉二郎 渡邊
Osamu Murayama
理 村山
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】建設車両の位置計測を正確に行う。 【構成】推定演算を行う時点T1において、第2の位置
検出手段(GPS)から位置検出値が未だ出力されてな
い場合には、第2の位置検出手段から位置検出値が出力
されるまでの間(T1〜T´1)、この第2の位置検出手
段の位置検出値の代わりに、当該時点T1において第1
の位置検出手段から出力されている位置検出値が使用さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設車両の位置を計測
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】建設
車両、とりわけ無人ダンプトラックを無人走行させるに
あたっては、その位置を正確に知る必要がある。
【0003】ここに、従来より、無人車両を所定の走行
経路に沿って目的地へ導く方法として、方向検出器と走
行長測定器にて車両の現在位置を推定し、予め数示して
おいて予定経路上の通過予定地点を通過すべく車両を自
動的に操舵する推測航法と呼ばれる方法がある。
【0004】この推測航法の欠点は、路面の凹凸や車両
のスリップにより、車両の推定位置に誤差を生じ、正確
に通過予定地点を通過できないことである。
【0005】この累積誤差を補正するために、走行経路
の一定区間ごとに、位置補正用の標識(例えばポール)
を設置することが考えられる。しかし、位置補正用の標
識の設置は、高コストが招来するとともに、建設車両が
走行する過酷な現場に標識を配設することは、困難な面
もある。
【0006】また、推測航法では、初期位置との関係で
相対座標系上の位置を推定するため、初期位置データを
最初に与えなければならないという煩わしさがある。
【0007】さらに、ティーチング・プレイバック方式
を採用した場合、走行経路のデータの大幅な変更には、
再ティーチングが必要であったり、特定の位置(例えば
排土場)以外の場所で、別の走行経路に乗り移ることが
できないといった制約もある。
【0008】ここで、建設車両のごとく屋外を走行する
車両の位置を検出するに適した別の位置検出システムと
して、GPS(グローバル・ポジショニング・システ
ム)がある。
【0009】このGPSでは、絶対座標系上における車
両の位置を逐次検出することができるため、推測航法を
適用した場合の上述した不都合を回避することができ
る。
【0010】しかし、GPSは、推測航法に較べて応答
性(計算時間)がよくなかったり、定常誤差が存在する
という欠点もある。
【0011】そこで、これら両者の利点を併せ持ち、か
つ両者の欠点を有しない位置検出センサの開発が要請さ
れる。
【0012】しかし、乗用車に較べてその生産量がはる
かに少ない建設車両のためだけに新たなセンサを開発す
ることも、コスト上難しいことが多い。
【0013】そこで、一つのセンサでは、その要求性能
は満足できなくても、その性能を相補うことができるよ
う、複数のセンサを組み合わせることにより、その要求
性能を達成する手段として、「センサフュージョン」と
呼ばれる手法がある。
【0014】このセンサフュージョン」を実現するため
の最も一般的な理論としては、カルマンフィルタ(Ka
lman Filter)が挙げられる。
【0015】カルマンフィルタの目的は、2つの情報
(システムの状態の変化を表す状態方程式とそのシステ
ムの状態と計測値との関係を表す観測方程式)から状態
変数(状態量ともいい、システムの状態を表す変数、量
のこと)として最も確からしい値を求めることにある。
【0016】ここで、図2のブロック図を参照してカル
マンフィルタを簡単に説明する。
【0017】カルマンフィルタの手法とは、要約すると
「予測」と「推定」を交互に繰り返すものと説明でき
る。
【0018】すなわち、「予測」とは、予測部2で行わ
れる演算であり、状態方程式、 Xk+1=FkXk+GkWk …(1) を使用して、将来(現在の時刻tkに対する次の時刻tk
+1)の状態変数Xk+1の期待値やその期待値の不確かさ
ΣXkを求めることである。ここで、Fkは推測航法のセ
ンサ出力に基づく行列である。
【0019】一方、「推定」とは、推定部1で行われる
演算であり、現在の時刻tkにおいて状態変数Xkに関す
る観測量Ykの実測値と観測方程式、 Yk=HkXk+Vk …(2) を利用し、状態変数Xkに関するより確かな期待値Xk
(+)やその期待値の不確かさΣXk(+)を求めることをい
う。ここでYkはGPSのセンサ出力に基づく行列であ
る。このように、「推定」の場合は、その時刻tkにな
ってから新たに得られた観測量Ykの実測値を利用する
ことにより、より確かな状態変数Xkを求めることか
ら、「事後推定」ともいう。
【0020】このようにして、推測航法の累積誤差等の
欠点と、GPSの応答遅れ等の欠点とが相補なわれる。
【0021】ところで、従来のカルマンフィルタによる
センサフュージョンでは、予測部2に入力される第1の
センサからのデータの読み込みと、推定部1に入力され
る第2のセンサからのデータの読み込みとが同じタイミ
ングで行われるという前提となっている。
【0022】しかし、第1のセンサとして推測航法のセ
ンサを使用し、第2のセンサとしてGPSのセンサを使
用したとき、第1のセンサに較べて、第2のセンサの出
力間隔が著しく長くなる。
【0023】そこで、従来は、第1のセンサの出力間隔
を、長い出力間隔の第2のセンサの出力間隔に合わせる
ようにしていた。
【0024】しかし、本来短い出力間隔の第1のセンサ
の出力間隔を、強制的に、長い方の第2のセンサの出力
間隔に合わせた場合には、第1のセンサ出力に基づく推
測航法の精度が落ちてしまうことは明かである。
【0025】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、出力間隔が大きく異なるセンサ同士であった
としても、本来、出力間隔の短い第1のセンサの出力間
隔をそのままに保持して精度を維持したままで、カルマ
ンフィルタによるセンサフュージョンを適用できるよう
にすることを第1の目的とするものである。
【0026】さてまた、推測航法に基づいて、カルマン
フィルタにおける状態方程式を表現しようとするとき、
状態変数Xkは、x(k)、y(k)を位置、θ(k)
を方位として、 Xk=(x(k)、y(k)、θ(k)) …(3) と表される。このように表現すると、状態方程式は非線
形な式、 Xk+1=F´(Xk)+G´(Xk)Wk …(4) で表現せざるを得ないことになる。
【0027】この場合、カルマンフィルタもその非線形
式に対応した拡張カルマンフィルタを用いなければなら
ず、この結果、計算が複雑になるとともに、近似式を用
いるため誤差も大きくなることになる。
【0028】そこで、本発明は、推測航法によって状態
方程式を表現した場合であっても、状態方程式を線形化
でき、もって演算の簡易化、演算精度の向上を図ること
を第2の目的とするものである。
【0029】さて、また推測航法の初期位置は、前述し
たように未知数であり、センサフュージョンを行った結
果はじめて、演算した位置が実際の位置に徐々に近づい
ていく。
【0030】この場合、演算位置がいつ実際の位置に収
束したかを情報として知りたいとの要求がある。
【0031】そこで、本発明は、推測航法のセンサを一
方のセンサとして使用した場合において、カルマンフィ
ルタによる演算位置が実際の位置と収束したかを判断す
ることができるようにすることを第3の目的とするもの
である。
【0032】さて、また、上述したように、推測航法の
センサを一方の第1のセンサとして使用した場合、初期
位置は未知数であることから、初期段階では誤差が大き
いことは明かである。したがって、かかる初期段階にお
ける誤差を考慮しつつカルマンフィルタの演算位置を実
際の位置に早期に収束せしめることが望まれる。
【0033】そこで、本発明は、推測航法のセンサを一
方のセンサとして使用したとしても、カルマンフィルタ
による演算位置が実際の位置に収束するまでの収束期間
を短くできるようにすることを第4の目的とするもので
ある。
【0034】
【課題を解決するための手段】そこで、上記第1の目的
を達成するために、本発明の第1発明では、建設車両の
位置を検出する第1の位置検出手段および第2の位置検
出手段と、前記第1の位置検出手段の出力と前記第2の
位置検出手段の出力とをカルマンフィルタを介して建設
車両の位置を演算出力する演算手段とを具えた建設車両
の位置計測装置であって、前記演算手段において前記第
1の位置検出手段の出力と状態方程式と推定位置とに基
づいて位置の予測演算を行い、予測位置を求めるととも
に、前記第2の位置検出手段の出力と観測方程式と前記
予測位置とに基づいて位置の推定演算を行い、推定位置
を求めるようにした建設車両の位置計測において、前記
推定演算を行う時点において、第2の位置検出手段から
位置検出値が未だ出力されてない場合には、前記第2の
位置検出手段から位置検出値が出力されるまでの間、こ
の第2の位置検出手段の位置検出値の代わりに、当該時
点において前記予測位置を使用するようにしている。
【0035】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明の第2発明では、建設車両の位置を推測航法によ
って検出する第1の位置検出手段および第2の位置検出
手段と、前記第1の位置検出手段の出力と前記第2の位
置検出手段の出力とをカルマンフィルタを介して建設車
両の位置を演算出力する演算手段とを具えた建設車両の
位置計測装置であって、前記演算手段において前記第1
の位置検出手段の出力と状態変数が推測航法に基づく位
置および方向θである状態方程式と推定位置とに基づい
て位置の予測演算を行い、予測位置を求めるとともに、
前記第2の位置検出手段の出力と観測方程式と前記予測
位置とに基づいて位置の推定演算を行い、推定位置を求
めるようにした建設車両の位置計測において、前記状態
方程式の方向θの状態変数の代わりに、sinθ、co
sθを使用することにより、当該状態方程式を線形化す
るようにしている。
【0036】また、上記第3の目的を達成するために、
本発明の第3発明では、上記第2発明において、(sin
θ)2+(cosθ)2と1との差が所定のしきい値以下に
なった時点で、前記状態変数が真の値に収束したものと
判断するようにしている。
【0037】また、上記第4の目的を達成するために、
本発明の第4発明では、建設車両の位置を検出する第1
の位置検出手段および第2の位置検出手段と、前記第1
の位置検出手段の出力と前記第2の位置検出手段の出力
とをカルマンフィルタを介して建設車両の位置を演算出
力する演算手段とを具えた建設車両の位置計測装置であ
って、前記演算手段において前記第1の位置検出手段の
出力と状態方程式と推定位置およびこの推定位置の不確
からしさとに基づいて位置の予測演算を行い、予測位置
およびこの予測位置の不確からしさを求めるとともに、
前記第2の位置検出手段の出力と観測方程式と前記予測
位置およびこの予測位置の不確からしさとに基づいて位
置の推定演算を行い、推定位置およびこの推定位置の不
確からしさを求めるようにした建設車両の位置計測にお
いて、前記状態方程式の状態変数が真の値に収束したか
否かを判断する判断手段を具え、前記判断手段によっ
て、前記状態変数が真の値に未だ収束していないと判断
されている場合には、前記予測演算の結果得られる予測
位置の不確からしさが大きくなるよう補正し、この補正
した不確からしさを使用して前記推定演算を行うように
している。
【0038】
【作用】上記第1発明によれば、図3に示すように、推
定演算を行う時点T1において、第2の位置検出手段
(GPS)から位置検出値が未だ出力されてない場合に
は、第2の位置検出手段から位置検出値が出力されるま
での間(T1〜T´1)、この第2の位置検出手段の位置
検出値の代わりに、当該時点T1において第1の位置検
出手段を用いた予測位置が使用される。
【0039】この結果、出力間隔が大きく異なる位置検
出手段同士であったとしても、本来、出力間隔の短い第
1の位置検出手段の出力間隔をそのままに保持して精度
を維持したままで、カルマンフィルタによるセンサフュ
ージョンを適用できるようになる。
【0040】また、上記第2発明によれば、状態方程式
の方向θの状態変数の代わりに、sinθ、cosθが使用さ
れ、当該状態方程式が線形化される。
【0041】この結果、非線形式に対応した拡張カルマ
ンフィルタを用いなくてもよいので、演算が複雑となら
ず、また近似式を用いなくてもよいので、誤差が小さく
なる。このように、推測航法によって状態方程式を表現
した場合であっても、状態方程式を線形化でき、もって
演算の簡易化、演算精度の向上を図ることができる。ま
た、上記第3発明によれば、(sinθ)2+(cosθ)2と
1との差が所定のしきい値以下になった時点で、状態変
数が真の値に収束したものと判断される。
【0042】この結果、推測航法のセンサを一方の第1
の位置検出手段として使用した場合において、最初は演
算上の位置が実際の位置と大きくかけななれていて未だ
実際の位置に収束していなくても、いつ演算位置が実際
の位置に収束したかの情報を取得することができるよう
になる。
【0043】また、上記第4発明によれば、状態変数が
真の値と大きくかけはなれていて未だ真の値に収束して
いないと判断されている場合には、予測演算の結果得ら
れる予測位置の不確からしさが大きくなるよう補正さ
れ、この補正された不確からしさを使用して推定演算が
行なわれる。
【0044】すなわち、従来にあっては、第1の位置検
出手段(推測航法のセンサ)の出力の不確からしさを示
す共分散行列は、補正をかけずに固定のままとなってい
る。
【0045】しかし、推測航法のセンサを一方の第1の
位置検出手段として使用した場合、初期位置は未知数で
あることから、初期段階では不確からしさが大きいこと
は明かである。したがって、カルマンフィルタの演算位
置を実際の位置に早期に収束せしめるためには、初期段
階において第1の検出手段の出力の不確からしさを示す
共分散行列の値に補正をかけて、収束を早めることが必
要となる。
【0046】そこで、そのような補正をかけることで、
推測航法のセンサを一方の第1の位置検出手段として使
用した場合であっても、カルマンフィルタによる演算位
置が実際の位置に収束するまでの収束期間を短くするこ
とができるようになる。
【0047】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る建設車両
の位置計測装置の実施例について説明する。図1は、実
施例装置の構成を示すブロック図である。
【0048】実施例では、第1の位置検出手段としてカ
ルマンフィルタの予測部に相当する推測航法のセンサが
使用され、第2の位置検出手段としてGPSのセンサが
使用される場合を想定している。
【0049】車両方位計5(例えばレートジャイロを中
心として構成されている)および車輪回転センサ6(例
えばエンコーダを中心として構成されている)は、推測
航法のセンサを構成している。
【0050】また、車両絶対位置センサ7は、GPSの
センサを構成している。
【0051】車両方位計5では、建設車両(以下、単に
車両という)の逐次の車両の方位角θの角速度ω(t)が
出力され、これがカルマンフィルタ予測(推測航法)演
算部4に入力される。また、車輪回転センサ6では、車
両の車輪の速度ν(t)が出力され、これがカルマンフィ
ルタ予測演算部4に入力される。
【0052】カルマンフィルタ予測演算部4では、以下
に示す演算が実行される。
【0053】すなわち、(5)、(6)式に示すよう
に、時刻kにおける座標での方向θ(t)に対して、時
刻kから時刻k+1までの車両位計5の出力ω(t)を積
分したものΔθ(k+1)を加え、時刻k+1における
方向θ(k+1)を求める。
【0054】 一方、車両の移動距離Δd(k)は、 となる。よって、座標位置[x(k+1) y(k+
1)]は、 となる。
【0055】こうして車両の各時刻kにおける座標位
置、方向Xk(x(k)、y(k)、θ(k))を、推
測航法にて検出することができる。また、カルマンフィ
ルタ予測演算部4では、上記(5)、(7)式に示す方
向変化量Δθ、距離変化量Δdが逐次求められる。
【0056】一方、車両絶対位置センサ7では、車両の
各時刻kにおける絶対座標位置Yk(x^(k)、y^
(k))が検出されており、カルマンフィルタ推定演算
部3に入力される。
【0057】以上のように、カルマンフィルタ演算部
3、4は、図2に示す推定部1、予測部2と同様にし
て、予測部2で行われる予測演算と推定部1で行われる
推定演算とを交互に繰り返すことで、各時刻k毎に、車
両の、より確かな位置、方向Xk(+)(x(k)、y
(k)、θ(k))を演算、出力する。
【0058】すなわち、予測部2に相当するカルマンフ
ィルタ予測演算部4では、対象としているシステムの状
態の変化を表す方程式である状態方程式、 Xk+1=FkXk+GkWk …(1) による演算が実行されるとともに、推定部1に相当する
カルマンフィルタ推定演算部3から入力されるΣxkに基
づき下記(10)式に示す演算が実行される。
【0059】 Σxk+1=FkΣxk(Fk)T+GkΣw(Gk)T …(1
0) ただし、上記(1)式において、Xkは、時刻tkにおけ
る車両位置、方向(状態変数)であり、カルマンフィル
タ推定演算部3より入力されるものである。また、Wk
は、時刻tkにおける車両位置、方向の誤差(システム
雑音:モデルの誤差とセンサ入力の誤差とを加算したも
の)である。また、Fkは、状態遷移行列で、Gkは、駆
動行列である。
【0060】ここで、状態遷移行列Fkは、上記
(5)、(7)式により求められた方向変化量Δθ、距
離変化量Δdに基づき、後述のごとく生成される。
【0061】一方、上記(1)式において、Xk+1は、
将来(現在の時刻tkに対する次の時刻tk+1)の車両位
置、方向の期待値である。また、(10)式において、
Σxkは、状態変数やセンサ入力の不確かさを示す共分散
行列であり、カルマンフィルタ推定演算部3より入力さ
れるものである。なお、(10)式において、()Tと
あるのは、転置行列を意味するものと定義する(以下、
同じ)。
【0062】このようにして、カルマンフィルタ予測演
算部4から、将来(現在の時刻tkに対する次の時刻tk
+1)の状態変数(車両位置、方向)の期待値Xk+1およ
びその期待値の不確かさΣXk+1が演算、出力される。
【0063】つぎに、時刻がkからk+1が更新される
とともに、予測演算部4から出力される状態量Xk+1、
不確かさΣxk+1がXk(-)、Σxk(-)にされて推定部1に
相当するカルマンフィルタ推定演算部3に入力される。
【0064】そして、推定演算部3では、更新された時
刻kにおいて、これら状態変数Xk(-)、誤差Σxk(-)
と、状態変数Xkに関する観測量である車両絶対位置セ
ンサ7の出力Ykとを用いた推定演算がされる。
【0065】すなわち、観測方程式、 Yk=HkXk(-)+Vk …(2) と下記演算式、 Kk=Σxk(-)(Hk)T(HkΣxk(-)(Hk)T+Σv)-1 …(11) xk(+)=xk(-)+Kk(YkーHkXk(-)) …(12) Σxk(+)=Σxk(-)ーKkHkΣxk(-) …(13) による演算が実行される。
【0066】ただし、上記(2)式において、Ykは、
時刻tkにおける車両位置(観測量:センサ7の出力)
である。また、Vkは、時刻tkにおける車両位置の誤差
(観測雑音)である。また、Hkは、観測行列(例えば
単位行列)である。
【0067】また、上記(11)式において、Kkはカ
ルマンゲインである。なお、(11)式において、()
-1とあるのは、逆行列を意味するものと定義する。
【0068】このようにして推定演算部3で、状態変数
Xkに関するより確かな期待値Xk(+)およびその期待値
の不確かさΣXk(+)が演算され、逐次の車両位置Xk(+)
は、カルマンフィルタ推定演算部3よりコントローラ1
0の外部に出力されるとともに(図1参照)、車両位置
Xk(+)およびその不確かさΣXk(+)は予測演算部4に入
力されることになる。
【0069】なお、推定演算部3で行われる推定演算
は、その時刻tkになってから新たに得られた観測量Yk
の実測値を利用することにより、より確かな状態量Xk
を求めることから、「事後推定」演算と呼ばれる。
【0070】以上のように、カルマンフィルタ推定演算
部3では、カルマンフィルタ予測演算部4に相当する推
測航法の出力が、GPSのセンサ7の出力によって事後
推定されるため、推測航法の累積誤差等の欠点と、GP
Sの応答遅れ等の欠点とが相補なわれ、正確な車両位
置、方向を取得することができる。
【0071】・第1の実施例 さて、図3に示すように、推測航法のセンサを用いたカ
ルマンフィルタ予測演算部4の出力間隔に対して、GP
Sのセンサ7の出力間隔は著しく長い。したがって、推
定部1において推定演算を行う時点T1において、GP
Sのセンサ7から位置検出値が未だ出力されてない場合
には、当該時点T1におけるセンサ7のデータを使用し
た演算を行うことができない。そこで、この第1の実施
例では、このような問題を図5に示すフローチャートに
示す処理にて解決している。
【0072】すなわち、同図5に示すように、まず、更
新後の時刻kにおいてGPSのセンサ7からデータYk
が入力されているか否かが判断される(ステップ10
1)。
【0073】ここで、図3に示す時刻T0(T0´)のご
とく、同じ時刻においてセンサ4、センサ7から共にデ
ータが出力されている場合には(ステップ101の判断
YES)、推定部1において、同時刻T0´で出力され
たセンサ7の位置データYk、および不確かさデータΣv
を使用して、上記(2)式、(11)〜(13)式に示
す推定演算が実行される(ステップ102)。その後、
推定部1から出力された、より確かな位置、方向データ
Xk(+)およびその位置、方向データの不確かさデータΣ
Xk(+)に基づいて、上記(1)式、(10)式に示す予
測演算が実行され(ステップ104)、時刻がkからk
+1に更新された後、再び上記ステップ101に移行さ
れる。
【0074】一方、更新後の時刻kにおいてGPSのセ
ンサ7からデータYkが入力されていない場合、例えば
図3に示す時刻T1のように、該時刻T1においてセンサ
4からデータが出力されてはいるが、センサ7からデー
タYkが出力されていない場合には(ステップ101の
判断NO)、(2)式、(11)〜(13)式に示す推
定演算の代わりに以下に示す代用式による演算が実行さ
れる。
【0075】すなわち、 Yk=HkXk(-) …(14) xk(+)*=xk(-) …(15) という演算がなされるとともに、Σxk(+)*の各要素σk
について、 という演算がなされて、誤差Σxk(+)*が求められる。
【0076】上記(16)式において、mは定数であ
り、σGは、GPSの衛星配置のパラメータであり、こ
れが小さいとGPSの精度がよくなるというパラメータ
である。また、(16)式の右辺の第2項は、前回GP
Sのセンサ7からデータが得られた時点j(例えば図3
のT0´)から現時点k(例えば図3のT1)までに車両
が進行した距離の2乗である。なお、()2とあるの
は、2乗を意味するものと定義する。
【0077】よって、(16)式によって求められる不
確かさΣxk(+)*は、センサ7からデータが出力されるま
での期間が長いほど、大きくなる関係にあることがわか
る。このように、(14)式に示すように、GPSのセ
ンサ7から位置検出値Ykが出力されるまでの間(T1〜
T´1)、このセンサ7の位置検出値Ykの代わりに、各
時点T1、T2において推測航法のセンサ4から出力され
ているデータのみに基づく状態変数Xk(-)が代用され
る。
【0078】ただし、上記(16)式に示すように、G
PSのセンサ7のデータYkの代わりに推測航法のセン
サ4のデータのみに基づく状態変数Xk(-)で代用をして
いる時間が長くなるほど、位置の誤差が大きくなるの
で、その誤差の見積りを表す共分散行列Σxk(+)*を、代
用している時間に応じて大きくすることで対処している
(ステップ103)。
【0079】こうして推定部演算3から出力された、よ
り確かな位置、方向データXk(+)*およびその位置、方
向データの不確かさデータΣXk(+)*に基づいて、上記
(1)式、(10)式に示す予測演算が実行され(ステ
ップ104)、時刻がkからk+1に更新された後、再
び上記ステップ101に移行されることになる。
【0080】このように、この第1の実施例によれば、
出力間隔が大きく異なる位置センサ4、7同士を組み合
わせて使用したとしても、本来、出力間隔の短かいセン
サ4の出力間隔をそのままに保持して精度を維持したま
まで、カルマンフィルタによるセンサフュージョンを適
用できるようになる。
【0081】・第2の実施例さて、前述したように、推
測航法に基づいて、カルマンフィルタにおける状態方程
式を生成しようとするとき、状態変数Xkを、 Xk=(x(k)、y(k)、θ(k)) …(3) と表すのが、一般的である。しかし、このように表現す
ると、本実施例における状態方程式は非線形な式、 Xk+1=F´(Xk)+G´(Xk)Wk …(4) で表現せざるを得ないことになる。
【0082】この場合、F´(Xk)は、前述の(6)
式( θ(k+1)=θ(k)+Δθ(k+1) )、
(8)式( x(K+1)=x(k)+Δd(k+1)
cos{θ(k)+Δθ(k+1)} )、(9)式(
y(k+1)=y(k)+Δd(k+1)sin{θ
(k)+Δθ(k+1)} )そのものである。
【0083】しかし、前述したように、演算の簡易化、
演算精度の向上のためには、状態方程式を線形化するこ
とが望まれる。
【0084】そこで、この第2実施例では、方向θの代
わりに、sinθ、cosθを使用し1自由度冗長にす
る工夫を施すことにより、状態方程式を線形化してい
る。
【0085】すなわち、上記(6)式と三角関数の加法
定理より、 cos{θ(k+1)}=cos{θ(k)+Δθ(k+1)}=cosθ(k)cosΔ θ(k+1)ーsinθ(k)sinΔθ(k+1) …(17) sin{θ(k+1)}=sin{θ(k)+Δθ(k+1)}=cosθ(k)sinΔ θ(k+1)+sinθ(k)cosΔθ(k+1) …(18) が得られる。
【0086】よって、上記(8)、(9)、(17)、
(18)式を行列で表現すると、 …(1)と、状態方程式(1)式が取得される。ただ
し、η(k)=cosθ(k)であり、ξ(k)=sinθ
(k)である。
【0087】このように、状態方程式を、Xk+1=FkX
k(+)+GkWk といった形式で線形化することができ
る。
【0088】この結果、非線形式に対応した拡張カルマ
ンフィルタを用いなくてもよいので、演算が複雑となら
ず、また拡張カルマンフィルタにおける近似式を用いな
くてもよいので、誤差が小さくなる。このように、この
第2の実施例によれば、推測航法によって状態方程式を
表現しようとするときでも、状態方程式を線形化でき、
もって演算の簡易化、演算精度の向上を図ることができ
る。
【0089】・第3の実施例 さて、前述したように、カルマンフィルタ予測演算部4
に相当する推測航法の初期位置は、未知数であり、上述
した第1の実施例のごとくGPSとの間でセンサフュー
ジョンを行った結果はじめて、演算した位置が実際の位
置に徐々に近づいていく。この場合、演算位置がいつ実
際の位置に収束したかを情報として知りたいとの要求が
ある。そこで、この第3の実施例では、推測航法のセン
サを一方のセンサとして使用した場合、いつカルマンフ
ィルタによる演算位置が実際の位置に収束したかを判断
することができるようにしている。
【0090】そこで、上述した第2の実施例において、
状態方程式((1)式)の状態変数(位置、方向)が実
際の位置、方向に収束しているならば、その状態変数を
構成するsinθ、cosθの両者間に一定の関係が成立して
いるはずである、という点に着目した。
【0091】つまり、これらsinθ、cosθの間には、本
来 (sinθ)2+(sinθ)2=1 …(19) という関係が成立するので、上記(19)式が成立して
いるか否かによって、状態変数が真の値に収束している
か否かを、つまりカルマンフィルタによる演算位置が実
際の位置に収束したか否かを判断することができる。
【0092】具体的には、しきい値1ーα、1+α(α
は例えば0.2)を設定して、 1ーα<(sinθ)2+(sinθ)2<1+α …(20) が成立した時点で、カルマンフィルタによる演算位置が
実際の位置に収束したものと判断し、上記(20)式が
成立していない場合には、カルマンフィルタによる演算
位置が実際の位置に未だ収束していないと判断する。
【0093】このように、推測航法のセンサを一方のセ
ンサとして使用した場合であって、最初は演算上の位置
が実際の位置に収束していなくても、いつ演算位置が実
際の位置に収束したかの情報を取得することができるよ
うになる。
【0094】・第4の実施例 さて、一般的なカルマンフィルタを用いた演算では、一
方の位置センサである推測航法のセンサを用いた予測演
算部4の出力の不確かさを示す共分散行列Σxk(-)は、
補正をかけずに、(10)式および(13)式に基づき
求められる。
【0095】しかし、推測航法では、初期位置は未知数
であることから、初期段階では誤差が著しく大きいこと
は明かである。したがって、カルマンフィルタの演算位
置を実際の位置に早期に収束せしめるためには、初期段
階において推測航法の位置センサ4の出力の誤差を示す
共分散行列Σxkの値に補正をかけて、収束を早めること
が必要となる。
【0096】そこで、そのような補正をかけることで、
推測航法の位置センサを一方の位置センサとして使用し
た場合であっても、カルマンフィルタによる演算位置が
実際の位置に収束するまでの収束期間を短くすることが
できるようにするのがこの第4の実施例の目的である。
【0097】以下、図6に示すフローチャートを参照し
て、この第4の実施例の処理の手順を説明する。
【0098】ここで、図4は、推測航法のみを使用した
場合の車両の走行経路の計算値L1(Q0は初期位置で、
Q1、Q2…は各推定位置を示す)、GPSのみを使用し
た場合の車両の走行経路の計算値(点列P1P2…Pn…
として示す)、実施例のカルマンフィルタによるセンサ
フュージョンの結果得られる車両の走行経路の計算値
L、車両の実際の走行経路LRをそれぞれ示している。
【0099】センサフュージョンの結果得られる走行経
路Lは、初期段階Rでは、実際の走行経路LRに一致し
ていないが、やがてS点において実際の走行経路LRに
一致することになる。
【0100】以下、この図4を併せ参照して説明する
と、まず、状態方程式(1)式の状態変数が真の値に収
束しているか否かが判断される。つまり、演算上の位置
(走行経路L)が実際の位置(走行経路LR)に収束し
ているか否かが判断される。
【0101】具体的には、上記第3の実施例で述べたよ
うに、状態変数sinθ、cosθに関して、上記(20)
式、 1ーα<(sinθ)2+(sinθ)2<1+α が成立したか否かによって判断する(ステップ20
1)。
【0102】ここで、上記(20)式が成立していない
場合には、未だカルマンフィルタによる演算位置が実際
の位置と未だ収束していない区間R(図4参照)にある
ものと判断し、ステップ202に移行される。
【0103】ここでは、上記(1)式、(10)式に示
す予測演算の結果得られる予測位置Xkの不確かさΣxk
が大きくなるよう補正される。
【0104】たとえば、 Σxk(-)=CΣxk(-) …(21) (ただし、Cは定数)といった補正演算がなされ、不確
かさΣxk(-)が大きくされる(ステップ202)。
【0105】そして、この(21)式によって補正され
た不確かさΣxkを使用して、上記(2)式、(11)〜
(13)式に示す推定演算が行なわれる(ステップ20
3)。ついで、予測演算が実行されて(ステップ20
4)、手順は再び上記ステップ201に移行される。
【0106】ステップ201において、上記(20)式
が成立した場合には、カルマンフィルタによる演算位置
が実際の位置に収束した、つまりS点(図4参照)に到
達したものと判断し、手順は上記ステップ202を経ず
に、直接ステップ203に移行され、上記(21)式に
より不確かさΣxk(-)に補正をかけることなく推定演算
が実行されることになる。以後、予測演算(ステップ2
04)が実行され、手順はステップ201に移行されて
同様な処理が繰り返し実行される。
【0107】なお、この実施例では、(21)式に示す
ように、推測航法のセンサ4の出力の不確かさΣxk(-)
に補正係数Cをかけて、当該不確かさを大きくしている
が、結果的に不確かさΣxk(-)を大きくできるのであれ
ば、いかなる補正演算であってもよい。
【0108】GPSのセンサ7の出力の不確かさΣvを
小さくすることで相対的に不確かさΣxkを大きくしても
よく、また不確かさΣxkを大きくするとともに、不確か
さΣvを小さくしてもよい。
【0109】このように、この第4の実施例によれば、
演算の初期段階において推測航法の位置センサを用いた
予測演算部4の出力の不確かさを示す共分散行列Σxkの
値が大きくなるように補正をかけるようにしたので、カ
ルマンフィルタの演算が正確に実行され、演算位置を実
際の位置に早期に収束せしめることができ、不正確な区
間Rを短くすることができる。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、出
力間隔が大きく異なる位置検出手段同士であったとして
も、本来、出力間隔の短い第1の位置検出手段の出力間
隔をそのままに保持したまま、精度を維持したままで、
カルマンフィルタによるセンサフュージョンを適用でき
るようになる。
【0111】また、本発明によれば、状態方程式の方向
θの状態変数の代わりに、sinθ、cosθが使用さ
れ、当該状態方程式が線形化されるので、非線形式に対
応した拡張カルマンフィルタを用いなくてもよくなる。
このため、演算が複雑とならず、誤差が小さくでき、演
算の簡易化、演算精度の向上を図ることができる。
【0112】また、本発明によれば、(sinθ)2+
(cosθ)2と1との差が所定のしきい値以下になっ
た時点で、状態変数が真の値に収束したものと判断され
るので、推測航法のセンサを一方の第1の位置検出手段
として使用した場合において、最初は演算上の位置が実
際の位置に収束していなくても、いつ演算位置が実際の
位置に収束したかの情報を取得することができるように
なる。
【0113】また、本発明によれば、状態変数が真の値
に未だ収束していないと判断されている場合には、予測
演算の結果得られる予測位置の不確かさが大きくなるよ
う補正され、この補正した不確かさを使用して推定演算
が行なわれるので、推測航法のセンサを一方の第1の位
置検出手段として使用した場合であっても、カルマンフ
ィルタによる演算位置が実際の位置に収束するまでの収
束期間を短くすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る建設車両の位置計測装置の
実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は図1に示すカルマンフィルタ演算部の構
成を示すブロック図である。
【図3】図3は出力間隔が異なる2つのセンサの出力間
隔を比較して示す図である。
【図4】図4は実施例の車両位置の走行経路を示す図で
ある。
【図5】図5は図1に示す装置で実行される処理手順を
示すフローチャートである。
【図6】図6は図1に示す装置で実行される処理手順を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 推定部 2 予測部 3 カルマンフィルタ推定演算部 4 カルマンフィルタ予測演算部 5 車両方位計 6 車輪回転センサ 7 車両絶対位置センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設車両の位置を検出する第1の位
    置検出手段および第2の位置検出手段と、前記第1の位
    置検出手段の出力と前記第2の位置検出手段の出力とを
    カルマンフィルタを介して建設車両の位置を演算出力す
    る演算手段とを具えた建設車両の位置計測装置であっ
    て、前記演算手段において前記第1の位置検出手段の出
    力と状態方程式と推定位置とに基づいて位置の予測演算
    を行い、予測位置を求めるとともに、前記第2の位置検
    出手段の出力と観測方程式と前記予測位置とに基づいて
    位置の推定演算を行い、推定位置を求めるようにした建
    設車両の位置計測において、 前記推定演算を行う時点において、第2の位置検出手段
    から位置検出値が未だ出力されてない場合には、前記第
    2の位置検出手段から位置検出値が出力されるまでの
    間、この第2の位置検出手段の位置検出値の代わりに、
    当該時点において前記予測位置を使用するようにした建
    設車両の位置計測装置。
  2. 【請求項2】 建設車両の位置を推測航法によって
    検出する第1の位置検出手段および第2の位置検出手段
    と、前記第1の位置検出手段の出力と前記第2の位置検
    出手段の出力とをカルマンフィルタを介して建設車両の
    位置を演算出力する演算手段とを具えた建設車両の位置
    計測装置であって、前記演算手段において前記第1の位
    置検出手段の出力と状態変数が推測航法に基づく位置お
    よび方向θである状態方程式と推定位置とに基づいて位
    置の予測演算を行い、予測位置を求めるとともに、前記
    第2の位置検出手段の出力と観測方程式と前記予測位置
    とに基づいて位置の推定演算を行い、推定位置を求める
    ようにした建設車両の位置計測において、 前記状態方程式の方向θの状態変数の代わりに、sin
    θ、cosθを使用することにより、当該状態方程式を
    線形化するようにした建設車両の位置計測装置。
  3. 【請求項3】 (sinθ)2+(cosθ)2と1との差
    が所定のしきい値以下になった時点で、前記状態変数が
    真の値に収束したものと判断するようにした請求項2記
    載の建設車両の位置計測装置。
  4. 【請求項4】 建設車両の位置を検出する第1の位
    置検出手段および第2の位置検出手段と、前記第1の位
    置検出手段の出力と前記第2の位置検出手段の出力とを
    カルマンフィルタを介して建設車両の位置を演算出力す
    る演算手段とを具えた建設車両の位置計測装置であっ
    て、前記演算手段において前記第1の位置検出手段の出
    力と状態方程式と推定位置およびこの推定位置の不確か
    らしさとに基づいて位置の予測演算を行い、予測位置お
    よびこの予測位置の不確からしさを求めるとともに、前
    記第2の位置検出手段の出力と観測方程式と前記予測位
    置およびこの予測位置の不確からしさとに基づいて位置
    の推定演算を行い、推定位置およびこの推定位置の不確
    からしさを求めるようにした建設車両の位置計測におい
    て、 前記状態方程式の状態変数が真の値に収束したか否かを
    判断する判断手段を具え、 前記判断手段によって、前記状態変数が真の値に未だ収
    束していないと判断されている場合には、前記予測演算
    の結果得られる予測位置の不確からしさが大きくなるよ
    う補正し、この補正した不確からしさを使用して前記推
    定演算を行うようにした建設車両の位置計測装置。
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