JPH09147514A

JPH09147514A - ディスクカートリッジ

Info

Publication number: JPH09147514A
Application number: JP30488795A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Sasaki; 一雄佐々木; Shuichi Kikuchi; 修一菊地; Yuji Iwaki; 裕次岩城
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1995-11-24
Filing date: 1995-11-24
Publication date: 1997-06-06

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のディスクカートリッジ（３．５ＭＦ
Ｄ）は板ばねのリフターを使用してライナーをディスク
の上，下面に接触させていたが、上記板ばね製のリフタ
ーは長期間使用していると、ばね効果を喪失して、ライ
ナーをディスクの上，下面に押し付けることができなく
なるという問題点があったので、これを解決する。【解決手段】ディスクカートリッジ１は、カートリッ
ジケース４と、カートリッジケース４に回転自在に収容
されたディスク５と、該ディスク５の上，下面に接触し
て、これら上，下面を払拭する上，下一対のライナー
６，７を備えている。上記カートリッジケース４を構成
する上，下ハーフ２，３の内面に、上記一対のライナー
６，７をディスク５の上，下面に接触させるリブ１１，
１２をディスク５の回転方向と略直交する方向に設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体としての
ディスクの上，下面にそれぞれライナーを軽く押し付け
て、これらライナーにより、ディスクの上，下面に付着
している塵埃等を除去するようにしたディスクカートリ
ッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ライナーにより、ディスクに付着してい
る塵埃等を払拭するようになっているディスクカートリ
ッジとして、例えば３．５インチマイクロフロッピーデ
ィスク（３．５ＭＦＤ）が知られている。

【０００３】図９に示したように、上記ディスクカート
リッジ１０１は、上ハーフ１０２と下ハーフ１０３から
なるカートリッジケース（シエル）１０４と、該カート
リッジケース１０４内に収容されたディスク１０５と、
該ディスク１０５の上，下面に接触して、これら上，下
面を払拭する上，下一対のライナー１０６，１０７とを
備えている。そして、上記上，下一対のライナー１０
６，１０７は、リブ１０８と所謂片持ち梁状のリフター
１０９によって、ディスク１０５の上，下面に軽く押し
着けられている。

【０００４】上記リブ１０８は、合成樹脂により上ハー
フ１０２を一体に形成されている。また、上記リブ１０
９は、弾性を有するシート状部材、例えば肉厚約５０μ
ｍのステンレススチール板或は肉厚１００〜２００μｍ
の合成樹脂シートを打ち抜いたものを所定の角度に折り
曲げ、該折曲部１０９ａを中心にして、一端部１０９ｂ
を下ハーフ１０３に取り付け、他端部１０９ｃで上記ラ
イナー１０７、ディスク１０５、ライナー１０６を持ち
上げ、上記ライナー１０６をリブ１０８に押し付けるよ
うにして、ディスク１０５の上，下面に一対のライナー
１０６，１０７を軽く接触させる構成になっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のディ
スクカートリッジ１０１は、上述したようにリブ１０８
とリフター１０９を使用して、ディスク１０５の上，下
面にライナー１０６，１０７を接触させる構成になって
いたために次に述べるような問題点かあった。

【０００６】（１）片持ち梁状のリフター１０９を下ハ
ーフ１０３の内面に取り付ける作業工程が必要となる。

【０００７】（２）片持ち梁状のリフター１０９は、ラ
イナー１０６，１０７やディスク１０５の荷重を受けて
いるためにヘタリやすく長期間使用しているとリフター
１０９としての機能を喪失してしまう。

【０００８】（３）片持ち梁状のリフター１０９は、折
曲部１０９ａの折曲角度等によっても、ライナー１０
６，１０７をディスク１０５の上，下面に接触させる圧
力に大きな差が発生する。

【０００９】（４）ライナー１０６，１０７とディスク
１０５の接触圧が低くなるとライナー１０６，１０７の
ワイピング効果が不充分になり、ディスク１０５に付着
している塵埃等が除去されず、このためデータの書き込
みや読み出しエラーが発生したり、更には、ディスクの
破損や磁気ヘッドの破損というような致命的なトラブル
の原因になる。

【００１０】本発明は、リフターに代えてリブを使用
し、上，下ハーフの内面に設けたリブ間で上，下一対の
リフターを挟む構成とすることにより、上記従来の問題
点を解決したものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、カートリッジ
ケースと、該カートリッジケースに回転自在に収容され
たディスクと、該ディスクの上，下面に接触して、これ
ら上，下面を払拭する上，下一対のライナーとを備えた
ディスクカートリッジにおいて、上記カートリッジケー
スの上，下ハーフの内面に、上記上下一対のライナーを
ディスクの上，下面に接触させるリブをディスクの回転
方向と略直交する方向に設け、これら上，下ハーフの内
面に設けたリブで上，下一対のライナーを挟む構成とし
た。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に本発明のディスクカートリッ
ジを図１〜図８を参照して説明する。図１は、第１の実
施の形態のディスクカートリッジ（３．５ＭＦＤ）１の
分解斜視図である。上記ディスクカートリッジ１は、上
ハーフ２および下ハーフ３からなるカートリッジケース
（シエル）４と、該カートリッジケース４内に回転自在
に収容された記録媒体としてのディスク５と、該ディス
ク５の上，下面に接触して、これら上，下面を払拭する
上，下一対のライナー６，７と、上記上，下ハーフ２，
３のヘッド挿入用の開口部２ａ，３ａを開閉するシャッ
ター７と、該シャッター７を付勢して、上記開口部２
ａ，３ａを閉じた状態にセットしているシャッタースプ
リング８を備えているとともに、上記上，下ハーフ２，
３の内面には、上記一対のライナー６，７をディスク５
の上，下面に接触させるリブ１１，１２が設けられてい
る。

【００１３】上記上ハーフ２は、合成樹脂で略四角形状
に形成されているとともに、外面の一端側には凹溝状の
シャッタースライドエリア２ｂが形成されている。上記
シャッタースライドエリア２ｂ内に上記ヘッド挿入用の
開口部２ａが形成されている。上記下ハーフ３は、上
記上ハーフ２と同質の合成樹脂で形成されているととも
に、外面の一端側には、凹溝状のシャッタースライドエ
リア３ｂが形成されている。上記シャッタースライドエ
リア３ｂ内に上記ヘッド挿入用の開口部３ａが形成され
ている。また、下ハーフ３の内面には、円形状のディス
ク収納エリア３ｃが形成されていて、該ディスク収納エ
リア３ｃの中央部にスピンドル挿入口３ｄが形成されて
いる。

【００１４】上記ディスク５は、円形状の磁気シート２
１と、該磁気シート２１の中央部に取り付けられた金属
製のハブ２２とからなっていて、該ハブ２１の下端が上
記下ハーフ３のスピンドル挿入口３ｄに臨むようになっ
ている。

【００１５】上記ライナー６，７は、所謂柔らかで圧縮
性に富む不織布（フェルト）によって、リング状に形成
されている。上記不織布は、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ナイロン、レーヨン等の合成樹脂を素材とする繊
維で形成されている。上記不繊布を構成する合成樹脂の
繊維は、単一の素材又は複数の素材で作られている。

【００１６】上記ライナー６，７は、上記上，下ハーフ
２，３の内面に設けたリブ１１…１１，１２…１２間で
挟まれてディスク５の上，下面に軽く接触している。

【００１７】図２に示したように、上ハーフ２の内面の
リブ１１は、上記ディスク５の回転方向と略直交する方
向の第１，第２のクロスフローリブ１１ａ，１１ｂと、
これら第１，第２のクロスフローリブ１１ａ，１１ｂと
略直交させた状態で、上記ディスク５の回転方向と略平
行するように設けられた多数の回転方向リブ１１ｃ…１
１ｃとからなっている。

【００１８】図３に示したように、下ハーフ３の内面の
リブ１２は、上記上ハーフ２の第１，第２のクロスフロ
ーリブ１１ａ，１１ｂと同様に、上記ディスク５の回転
方向と略直交する方向の第１，第２のクロスフローリブ
１２ａ，１２ｂとからなっている。

【００１９】上記上ハーフ２の第１，第２のクロスフロ
ーリブ１１ａ，１１ｂと下ハーフ３の第１，第２のクロ
スフローリブ１２ａ，１２ｂは、上，下ハーフ２，３を
重ね合わせたときに互いに対向する位置に設けられてい
る。

【００２０】そして、上記上，下ハーフ２，３を重ね合
わせてディスクカートリッジ１を組み立てた状態にする
と、図４に示したように、上記上ハーフ２の第１，第２
のクロスフローリブ１１ａ，１１ｂと、上ハーフ３の第
１，第２のクロスフローリブ１２ａ，１２ｂとが所定の
間隔をもって対向し、これら第１，第２のクロスフロー
リブ１１ａ，１１ｂ，１２ａ，１２ｂの間でライナー
６，７を挾んで、これらライナー６，７をディスク５の
上，下面に軽く押し付けている。

【００２１】図５〜図７は、第２の実施の形態を示す。
図５は、上ハーフ２を内面側から見た平面図である。こ
の第２の実施の形態においても、上ハーフ２の内面のリ
ブ１１は、上記第１の実施の形態の場合と同様に、ディ
スク５の回転方向と略直交する方向の第１，第２のクロ
スフローリブ１１ａ，１１ｂと、これら第１，第２のク
ロスフローリブ１１ａ，１１ｂと略直交させた状態で、
上記ディスク５の回転方向と略直交するように設けられ
た多数の回転方向リブ１１ｃ…１１ｃとからなってい
る。

【００２２】図６に示したように、下ハーフ３の内面の
リブ１２は、上記ディスク５の回転方向と略直交する方
向の第１，第２，第３のクロスフローリブ１２ａ，１２
ｂ，１２ｃとからなっている。上記上ハーフ２の第１の
クロスフローリブ１１ａと、下ハーフ３の第１のクロス
フローリブ１２ａは、上，下ハーフ２，３を重ね合わせ
たときに互いに対向する位置に設けられている。

【００２３】そして、上記上，下ハーフ２，３を重ね合
わせて、ディスクカートリッジ１を組み立てた状態にす
ると、図７に示したように、上ハーフ２の第１のクロス
フローリブ１１ａと下ハーフ３の第１のクロスフローリ
ブ１２ａのみが互いに対向し、これらクロスフローリブ
１１ａ，１２ａの間でライナー６，７を挾んで、これら
ライナー６，７をディスク５の上，下面に押し付ける。
また、上ハーフ２の第２のクロスフローリブ１１ｂは、
上記第１のクロスフローリブ１１ａの一側部（図７の右
側部）において、上方のライナー６を押圧して、該ライ
ナー６をディスク５の上面に押し付ける。また、下ハー
フ３の第２のクロスフローリブ１２ｂは、上記上ハーフ
２の第２のクロスフローリブ１１ｂの一側部（図７の右
側部）において、下方のライナー７を押圧して、該ライ
ナー７をディスク５の下面に押し付けるとともに、上記
第３のクロスフローリブ１２ｃは、上記第１のクロスフ
ローリブ１２ａの他側部（図７の左側部）において、下
方のライナー７を押圧して、該ライナー７をディスク５
の下面に押し付けるのである。他の構成は第１の実施の
形態の場合と同様であるので重複する説明を省略する。

【００２４】図８は、第３の実施の形態を示す。この実
施の形態において、上，下ハーフ２，３のクロスフロー
リブは、ヘッド挿入用の開口部２ａ，３ａに近づくに従
って段階的に（開口部に近いものほど）背が高くなるよ
うに形成されている。従って、上記開口部２ａ，３ａの
近傍において、上，下ハーフ２，３のクロスフローリブ
の間隔Ｄは最も狭くなり、ディスク５の面振れを抑制し
た状態で上，下ハーフ２，３の肉厚方向の中央部に、上
記ライナー６，７を介してディスク５を支持する構成に
なっている。他の構成は第１および第２の実施の形態と
同一であるので重複する説明を省略する。

【００２５】なお、第２，第３の実施の形態において
は、上ハーフ２の第１のクロスフローリブ１１ａと下ハ
ーフ３の第１のクロスフローリブ１２ａを互いに対向す
る位置に設け、他のクロスフローリブを非対向位置に設
けた場合を示したが、上ハーフ２の第１のクロスフロー
リブ１１ａと下ハーフ３の第１のクロスフローリブ１２
ａを含め、上，下ハーフ２，３のクロスフローリブの全
てを非対向位置に設けてもよい。

【００２６】

【発明の効果】本発明のディスクカートリッジには次に
述べるような効果がある。

【００２７】（１）請求項１のディスクカートリッジ
は、上，下ハーフの内面にリブを設け、これらリブによ
りライナーをディスク７の上，下面に接触させる構成と
したので、板ばね製のリフターが不必要になり、板ばね
製のリフターを使用した場合の問題点を無くし、長期間
に亘って確実にライナーをディスク７の上，下面に接触
させることができる。

【００２８】（２）請求項２のディスクカートリッジ
は、上ハーフのリブと下ハーフのリブを互いに対向する
位置に設けたので、これら上，下ハーフのリブの間でラ
イナーを挟んで確実にディスクの上，下面に接触させる
ことができる。

【００２９】（３）請求項３のディスクカートリッジ
は、上ハーフのリブと下ハーフのリブを非対向位置に設
けたので、ライナーは所謂波形に撓んで、各波形の頂部
がディスクの上，下面に接触して、ディスクの上，下面
を確実に払拭する。

【００３０】（４）請求項４のディスクカートリッジ
は、上，下ハーフに、それぞれ複数のリブを設けたの
で、ライナーの複数個所をディスクの上，下面に接触さ
せて、払拭効果を向上させることができる。

【００３１】（５）請求項５のディスクカートリッジ
は、上，下ハーフの複数のリブをヘッド挿入用の開口部
に近づくに従って段階的に背が高くなるように形成した
ので、ヘッド挿入用の開口部の近傍において、上，下ハ
ーフのリブの肉厚方向の間隔は狭くなり、これによって
ディスクの面振れを抑制し、磁気ヘッドをディスクへ確
実に接触させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施の形態の分解斜視図。

【図２】上ハーフを内面側から見た平面図。

【図３】下ハーフを内面側から見た平面図。

【図４】要部の断面図。

【図５】上ハーフを内面側から見た平面図（第２の実施
の形態）。

【図６】下ハーフを内面側から見た平面図（第２の実施
の形態）。

【図７】要部の断面図（第２の実施の形態）。

【図８】要部の断面図（第３の実施の形態）。

【図９】従来例の説明図。

【符号の説明】

１…ディスクカートリッジ２，３…上，下ハーフ２ａ，３ａ…ヘッド挿入用の開口部４…カートリッジケース（シエル）５…ディスク６，７…ライナー１１，１２…リブ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】カートリッジケースと、該カートリッジ
ケースに回転自在に収容されたディスクと、該ディスク
の上，下面に接触して、これら上，下面を払拭する上，
下一対のライナーとを備えたディスクカートリッジにお
いて、上記カートリッジケースの上，下ハーフの内面に、上記
上下一対のライナーをディスクの上，下面に接触させる
リブをディスクの回転方向と略直交する方向に設けたこ
とを特徴とするディスクカートリッジ。
【請求項２】請求項１において、上記上ハーフに設けられたリブと下ハーフに設けられた
リブは、対向位置に配置されているディスクカートリッ
ジ。
【請求項３】請求項１において、上記上ハーフに設けられたリブと下ハーフに設けられた
リブは、非対向位置に配置されているディスクカートリ
ッジ。
【請求項４】請求項１において、上記上ハーフのリブと下ハーフのリブは、それぞれ複数
ずつ形成されているディスクカートリッジ。
【請求項５】請求項４において、上記複数の上，下ハーフのリブは、ヘッド挿入用の開口
部に近づくに従って段階的に背が高くなるように形成さ
れているディスクカートリッジ。