JPH09147421A - 光ディスク用基板および光記録媒体 - Google Patents

光ディスク用基板および光記録媒体

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JPH09147421A
JPH09147421A JP7300113A JP30011395A JPH09147421A JP H09147421 A JPH09147421 A JP H09147421A JP 7300113 A JP7300113 A JP 7300113A JP 30011395 A JP30011395 A JP 30011395A JP H09147421 A JPH09147421 A JP H09147421A
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JP
Japan
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signal
pit
optical disk
ylc1
groove
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JP7300113A
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English (en)
Inventor
Tomoya Yamaho
智也 山舗
Masafumi Hikasa
雅史 日笠
Gentaro Obayashi
元太郎 大林
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ波長685nm、N.A.=0.6、
基板厚み0.6mm、トラックピッチ=0.9μm、最
短ピットピッチ=0.96μm、回転数3000rpm
のMCAV方式、また変調方式として(2、7)変調方
式にて使用する、プリフォーマット部形状を明らかにす
ることで、ヘッダ読取り率の高い相変化光ディスク用基
板および相変化光記録媒体を得る。 【解決手段】 相変化方式光ディスクに使用するプリフ
ォーマット基板において、最短信号ピットが連続する部
分のランドセンター長Ylc1とグルーブセンター長Y
gc1の比を、 Ylc1/(Ylc1+Ygc1)=0.48±0.0
5 とすることにより、プリピット部の再生において、信号
読取り率(以下ヘッダ読取り率と呼ぶ)の高い光ディス
ク用基板およびそれを用いた光記録媒体を実現できるこ
とを見出だした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の照射により、
情報の記録、消去、再生が可能である光情報記録媒体に
関するものである。特に、本発明は、記録情報の消去、
書換機能を有し、情報信号を高速かつ、高密度に記録可
能な光ディスクの書換可能相変化方式光記録媒体および
それに使用する基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の書換可能相変化方式光記録媒体の
技術は、以下の如きものである。
【0003】上記光記録媒体は、テルルを主成分とする
記録層を有し、記録時は、結晶状態の記録層に集中した
レーザ光パルスを短時間照射し、記録層を部分的に溶融
する。溶融した部分は熱拡散により急冷され、固化し、
アモルファス状態の記録マークが形成される。この記録
マークの光線反射率は、結晶状態より低く、光学的に記
録信号として再生可能である。また、消去時には、記録
マーク部分にレーザ光を照射し、記録層の融点以下、結
晶化温度以上の温度に加熱することによって、アモルフ
ァス状態の記録マークを結晶化し、もとの未記録状態に
戻す。これらの書換可能相変化方式光記録媒体の記録層
としては、Ge2 Sb2 Te5 などの合金(N.Yamada e
t al.Proc.Int.Symp.on Optical Memory 1987 p61-
66)が知られている。
【0004】これらTe合金を記録層とした光記録媒体
では、結晶化速度が速く、照射パワーを変調するだけ
で、円形の1ビームによる高速のオーバーライトが可能
である。これらの記録層を使用した光記録媒体では、通
常、記録層の両面に耐熱性と透光性を有する誘電体層を
設け、記録時に記録層に変形、開口が発生することを防
いでいる。
【0005】さらに、光ビーム入射方向と反対側の誘電
体層に、光反射性のAl等の金属反射層を積層して設
け、光学的な干渉効果により再生時の信号コントラスト
を改善するとともに、冷却効果により、非晶状態の記録
マークの形成を容易にし、かつ消去特性、繰返し特性を
改善する技術が知られている。
【0006】こうした光記録媒体を実用するには、ディ
スク状に製造し、記録再生を行うことが通常である。こ
の際、ディスク基板上にトラックと呼ばれる溝を作り、
それぞれの部分に位置を示すアドレス信号があらかじめ
フォーマットされる。これらのフォーマット仕様は、種
々の仕様が共通仕様として発表されているが、ポリカー
ボネート等の薄板上に、図1に示すような凹凸を作り、
アドレスを示すプリピット信号を形成する。基板上に集
光されたレーザ光の反射光は、この凹凸形状を反映し
て、反射光量が増減する。この反射光の増減をフォトダ
イオードなどの検出器を用いて検出し、ディスク上の位
置等を認識することができる。
【0007】こうした、プリフォーマットの形状を規定
する項目としては、記録再生に使用するレーザの波長、
このレーザを用いた光学系の集光状態を示す開口数(以
下N.A.と略)、トラックピッチ、ディスク状で使用
する場合のディスク回転数等が必要となる。当然、プリ
フォーマット部分の信号再生を行うにあたって、信号の
変調方式も決定されている上で、プリフォーマット部に
記述される信号構成、そのプリフォーマット信号を再生
するディスクドライブ装置の信号再生方法及び、信号の
2値化方法についても決定されていなければならない。
【0008】現在、上記の各条件、仕様は、レーザ波長
をはじめ、ディスクの高密度化・高速化により、多くの
条件、仕様が設定されており、なお多くの案が発表され
ている。
【0009】特に、レーザ波長が、780nmから83
0nm付近の近赤外から685nm付近の赤色光へと短
波長化された際には、光学的に高いN.A.を設定する
ことで、集光スポットを小さくすることが可能である。
集光スポットを小さくすることができることで、トラッ
クピッチを狭めることもでき、さらに信号間のピッチも
狭めることが可能となる。
【0010】現在、レーザ波長685nm、N.A.=
0.6、基板厚み0.6mm、トラックピッチ=0.9
μm、最短ピットピッチ=0.96μm、回転数300
0rpmのMCAV方式、グルーブ記録再生、また変調
方式として(2、7)変調方式にて使用する光ディスク
仕様案が暫定的に作成されている(例えば、ISOWo
rking Draft JTC1/SC23/WG2
N857、October 1995)。この仕様案
において、図2に示すような、プリフォーマット信号が
制定されいている。(2、7)変調では、ウインド時間
Tに対して1.5Tから0.5Tごとに4Tまでの6種
類の信号成分を持つ。プリフォーマット部は図2に示す
ように、1.5Tの信号が連続するVFO部と、その後
方にデータの位置等を示すAM、ID、PD部から成り
立っている。これらのプリフォーマット信号を実際に、
基板形状として再現するには、さらに信号の再生方法に
ついても決定されている必要がある。プリピット部の再
生方法において通常行われる方法としては、VFO振幅
の中央レベルを基準にして2値化を行う方法がある。
【0011】上記の条件、仕様にもとづいた上で、光デ
ィスクとして実用するためには高い信号読取り率が必要
であるが、最適なプリピット形状は得られていなかっ
た。
【0012】特に、VFO部での信号は最短ピットが連
続するため、信号振幅が小さくなりやすく、またVFO
部終了直後のAM部との間に信号の段差を発生するた
め、VFO振幅の中央レベルを基準にして2値化を行う
再生方法では、AM部での信号を読むことが困難とな
る。これらの、信号条件において、実用上好ましい、9
9%以上の高い信号読取り率(以下ヘッダ読取り率と呼
ぶ)を実現できるプリピット形状は知られていなかっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レー
ザ波長685nm、N.A.=0.6、基板厚み0.6
mm、トラックピッチ=0.9μm、最短ピットピッチ
=0.96μm、回転数3000rpmのMCAV方
式、また変調方式として(2、7)変調方式にて使用す
る、光記録媒体に適したプリフォーマット部形状、特
に、このプリピット部の再生方法において、VFO振幅
の中央レベルを基準にして2値化を行う方法を用いた場
合に必要となる、プリピット部の形状を得ることにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は以下の構成からなる。すなわち、相変化方
式光ディスクに使用するプリフォーマット基板におい
て、最短信号ピットが連続する部分のランドセンター長
Ylc1とグルーブセンター長Ygc1の比が、 Ylc1/(Ylc1+Ygc1)=0.48±0.0
5 であることを特徴とする形状を持つ、光ディスク用基板
に関するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者らは、相変化方式光ディ
スクに使用するプリフォーマット基板において、最短信
号ピットが連続する部分のランドセンター長Ylc1と
グルーブセンター長Ygc1の比を、 Ylc1/(Ylc1+Ygc1)=0.48±0.0
5 とすることにより、プリピット部の再生において、高い
信号読取り率(以下ヘッダ読取り率と呼ぶ)を実現でき
ることを見出だした。
【0016】本発明にいう、相変化方式光ディスクに使
用するプリフォーマット基板とは、光ディスクを構成す
る基板部分のことを指す。レーザ波長において透明性が
あるものであれば何でもよいが、石英ガラス等の透明ガ
ラス材料や、ポリカーボネート等の樹脂材料等であれば
好ましい。また、それぞれの透明材料を複数種混合して
使用してもよい。
【0017】また、レーザ波長とは、光記録再生におい
て使用するレーザ波長をさす。特に記録時と再生時に使
用するレーザ波長が異なる場合には、再生時のレーザ波
長を指す。また、波長が685nmであるとは、再生運
転時の中心波長が685nmであるということであっ
て、±10nmの許容幅を持つ。
【0018】また、開口数(以下N.A.と略)とは、
上記波長のレーザを使用して、光ディスク上に集光する
際の、集光度合を示すものである。
【0019】また、トラックピッチが0.9μmである
とは、隣りあうトラック間の周期が0.9μmであると
いうことを示す。ここにいう、0.9μmのトラックピ
ッチは、製造上における誤差等を勘案して、0.9μm
±0.1μmである。
【0020】また、最短ピットピッチが0.96μmで
あるとは、ディスク基板上に作製するデータ列方向での
ピット列の中で、最も短い距離を持つ部分の周期を示
す。製造上の誤差等を勘案して、0.96μm±0.1
μmである。
【0021】また、1.5T信号部分のデータ列方向へ
のランドセンター長Ylc1とは、VFO部における
1.5T信号を形成するピット部分において、グルーブ
底部とランド部上部との高さの半分の地点におけるデー
タ列方向へのランド部の長さを示す。
【0022】また、1.5T信号部分のデータ列方向へ
のグルーブセンター長Ygc1とは、VFO部における
1.5T信号を形成するピット部分において、グルーブ
底部とランド部上部との高さの半分の地点におけるデー
タ列方向へのグルーブ部の長さを示す。
【0023】この条件下では、信号再生時に、十分なV
FO部の信号振幅を確保することができ、かつその信号
底部すなわち1.5T信号ピット部分のグルーブ部の再
生光量を比較的低く保つことができる。
【0024】また、4T信号ピットと次の信号ピット間
のデータ列方向へのランドセンター長Ylc4と1.5
T信号部分のデータ列方向へのグルーブセンター長Yg
c1の比が、 Ylc4/(Ylc4+Ygc1)=0.50±0.0
5 であるとなお好ましい。
【0025】ここにいう4T信号ピットと次の信号ピッ
ト間のデータ列方向へのランドセンター長Ylc4と
は、AM、ID、PA部における4T信号を形成するピ
ット部分において、グルーブ底部とランド部上部との高
さの半分の地点におけるデータ列方向へのランド部の長
さを示す。
【0026】この条件下では、VFO部終了後のAM、
ID、PA部における4T信号成分が大きく振幅をとる
ことができ、VFO部と信号振幅と信号底部をそろえる
ことが容易になるからである。
【0027】さらに、以下の条件下、すなわち、 グルーブ深さが、Dg=60±5nm グルーブセンター幅が、Wgc=450±50nm 1.5T信号部分グルーブセンター幅が、Xgc1=4
00±40nm 4T信号部分グルーブセンター幅が、Xgc3=450
±50nm 連続する1.5T信号ピット間のランドセンター長が、
Ylc1=450±50nm 4T信号ピットと次の信号ピット間のランドセンター長
が、Ylc4=470±50nm であれば、なお好ましいプリピット信号を得ることが可
能である。
【0028】ただし、ここに示す、グルーブ深さが、D
g=60±5nmであるとは、作製した基板上のランド
頂上部とグルーブ部の最低部との高さの差を示す。
【0029】また、グルーブセンター幅が、Wgc=4
50±50nmであるとは、プリピットのないデータ部
分のグルーブ幅において、グルーブ底部とランド部上部
との高さの半分の地点におけるグルーブ部の幅を示す。
【0030】また、1.5T信号部分グルーブセンター
幅が、Xgc1=400±40nmであるとは、1.5
T信号を形成するピット部分において、グルーブ底部と
ランド部上部との高さの半分の地点におけるグルーブ部
の幅を示す。
【0031】また、4T信号部分グルーブセンター幅
が、Xgc3=450±50nmであるとは、4T信号
を形成するピット部分において、グルーブ底部とランド
部上部との高さの半分の地点におけるグルーブ部の幅を
示す。
【0032】また、連続する1.5T信号ピット間のデ
ータ列方向へのランドセンター長が、Ylc1=450
±50nmであるとは、VFO部分の連続する1.5T
信号を形成するピット間において、グルーブ底部とラン
ド部上部との高さの半分の地点におけるランド部の長さ
を示す。
【0033】また、4T信号ピットと次の信号ピット間
のデータ列方向へのランドセンター長が、Ylc4=4
70±50nmであるとは、VFO部終了後のAM、I
D、PA部の4T信号を再生するピットと次の信号ピッ
ト間において、グルーブ底部とランド部上部との高さの
半分の地点におけるランド部の長さを示す。
【0034】上記の条件下では、プリピット信号中の、
VFO部の1.5T信号底部とAM部の4T信号底部が
より揃い、同時にVFO部の1.5T信号頂上部とAM
部の4T信号頂上部がより揃うという、前述した信号再
生方法をとった場合には、より適切な信号波形を得るこ
とが可能である。
【0035】また、グルーブボトム幅が、Wgb=39
0±50nm 1.5T信号部分グルーブボトム幅が、Xgb1=32
0±50nm 4T信号部分グルーブボトム幅が、Xgc3=370±
50nm であるとさらに好ましい。ここにいうボトム幅とは、グ
ルーブ底部とランド上部の高さに対して、グルーブ底部
から10%だけ上部の位置でのグルーブ幅のことを指
す。この条件下であれば、信号の振幅を鋭くし、かつ他
のピット部などからのノイズ信号に影響されることなく
高いヘッダ読取り率を得ることが可能となるからであ
る。
【0036】以上の寸法定義は図3に従う。図3におい
ては、プリピット形状のうち、VFO部終了端からA
M、ID、PA部の始端周辺のピット配置を模式的に示
したものである。前述までの寸法定義は、図3内に示し
た位置を表している。
【0037】本発明者らは、前述のフォーマット仕様に
対応したプリピット形状を鋭意検討した結果、VFO部
分での1.5T信号振幅をより大きくとり、かつその振
幅底部が十分ゼロレベルまで近づくこと、さらにVFO
部終了後のAM、ID、PA部での信号振幅が十分大き
くとれ、なおかつプリピット信号全体の底部および上部
ができる限り揃うような条件を選択できれば、VFO振
幅の中心値を基準とする2値化再生方式では、実用上好
ましい99%以上の高いヘッダ読取り率を実現できるの
ではないかと考えた。その結果、まず、VFO部分の
1.5T信号振幅をあまり小さくすることなく、その後
のAM、ID、PA部との信号段差を解消することが重
要であると考えた。
【0038】この結果、安定した信号読取り率を得るこ
とができることが明らかとなった。さらに、AM、I
D、PA部の信号成分の中で、4T信号振幅を大きくと
ることができれば、VFO部分での1.5T信号底部の
位置の変動を緩和できると考えた。これにより、さら
に、信号の安定性を高めることが可能となった。
【0039】上記のような、数値条件下において、プリ
ピットを形成すれば、安定した信号再生が可能である。
上記数値条件において、範囲指定がなされているのは、
基板製造上の発生誤差分、および作製された基板内での
各所での誤差分を勘案した結果、ほぼ同様即ち、ヘッダ
読取り率が全領域に渡り、少なくとも99%以上である
ような形状である範囲を示している。
【0040】
【実施例】以下、本発明について、実施例により説明す
る。但し、本発明は以下の実施例により限定されるもの
ではない。
【0041】(実施例1)90mmφ(3.5インチ)
の大きさを持つ光ディスク基板を製造するにあたり、ま
ず、スタンパと呼ばれるプリピット部を転写形成するた
めの型を作製した。このスタンパは、平坦なガラス板上
に紫外光に反応するフォトレジストを塗布し、この板上
に、Arレーザを集光して、トラック、プリピット形状
に従って露光し、その後現像を経て作製した型から、さ
らに転写させて作製される。このスタンパを型として、
ポリカーボネート製のプリピットを形成した光ディスク
用基板を射出成形法により作製した。ポリカーボネート
製の光ディスク基板をまず、原子間力顕微鏡により、観
察を行った。この際、スタンパ作製時の条件を変化さ
せ、VFO部分の1.5T信号ピットのデータ列方向に
おけるランドセンター長Ylc1、および1.5T信号
グルーブセンター長Ygc1の関係、すなわちYlc1
/(Ylc1+Ygc1)を変化させて試験基板1から
試験基板5を作製した。 作製した光ディスク基板の上
記のVFO部分の1.5T信号ピットのデータ列方向に
おけるランドセンター長Ylc1、および1.5T信号
グルーブセンター長Ygc1の関係、すなわちYlc1
/(Ylc1+Ygc1)を、原子間力顕微鏡の測定結
果から求めたところ、以下の表1に示す結果を得た。こ
の基板上に、書換可能相変化方式光ディスクを作製し、
その再生を行った。再生に使用した装置は、レーザ波長
685nm、N.A.=0.6、回転数3000rpm
の光学系を持つ光ディスク試験用ドライブ装置である。
この装置から得られる再生波形を、VFO部分の信号振
幅の中心値を基準にして2値化を行う回路を通して、ヘ
ッダ信号として認識されているかどうかをヘッダ読取り
率によって測定した。この際、ディスクを取り付け、レ
ーザ出力1mWにて再生を行った。この時のヘッダ読み
取り率も表1に併記する。
【0042】
【表1】 上記の表1から、VFO部の振幅を大きく取り、なおか
つ信号底部をプリピット信号全体で揃った状態にする
と、ヘッダ読取り率が高くなることがわかる。高いヘッ
ダ読取り率を獲得するには、 Ylc1/(Ylc1+
Ygc1)が0.48±0.5に入っている必要がある
ことが明らかとなった。
【0043】(実施例2)次に、4T信号ピットと次の
信号ピット間のランドセンター長Ylc4と1.5T信
号部分のデータ列方向へのグルーブセンター長Ygc1
の比すなわち、Ylc4/(Ylc4+Ygc1)につ
いて考察を行った。考察には、実施例1で作製した試験
基板1から5を使用した。実施例1と同じく原子間力顕
微鏡にて、プリピット形状の測定を行った結果、以下の
表2のような結果を得た。また同時にヘッダ読取り率も
併記した。
【0044】
【表2】 上記の表1と表2の比較から、4T振幅を大きく取り、
なおかつ信号底部をプリピット信号全体で揃った信号状
態にするためには、 Ylc4/(Ylc4+Ygc
1)が0.50±0.5に入っていることが必要であ
り、この際には高いヘッダ読取り率となることが明らか
となった。
【0045】(実施例3)つぎに、実施例1と同じ方法
で、再び基板の作製を行った。この基板を試験基板6と
呼ぶ。試験基板6のプリピット部形状の原子間力顕微鏡
による測定結果は表3に示す通りである。
【0046】
【表3】 前述した試験ドライブ装置によりプリピット部の再生を
行ったところ、図4に示すような再生波形を得た。ディ
スクの外周部(半径41mm付近)とディスクの内周部
(半径23mm付近)では、データ点の移動する速度
(以下、線速と呼ぶ)が異なる。実際、内周部では約7
m/s、外周部では約13m/sとなる。これにより、
反射光の検出状態が変化する。図4には、内周部の再生
波形を示しているが、全周にわたって、ヘッダ読取り率
が、常に99%以上となり、高い信号再生率を得ること
ができた。以下の表4に、それぞれの地点でのヘッダ読
取り率を列挙する。
【0047】
【表4】 但し上記のヘッダ読取り率は、表記した半径位置付近の
連続する100トラック分のヘッダ信号の読取り率であ
る。これにより、上記の条件にて作製されたプリピット
形状において、十分なヘッダ読取り率を確保できること
が判明した。参考のために上述したヘッダ読取り率の低
い試験基板4の場合の再生波形を図5に示す。
【0048】
【発明の効果】レーザ波長685nm、N.A.=0.
6、基板厚み0.6mm、トラックピッチ=0.9μ
m、最短ピットピッチ=0.96μm、回転数3000
rpmのMCAV方式、また変調方式として(2、7)
変調方式にて使用する、プリフォーマット部形状を明ら
かにすることで、ヘッダ読取り率の高い相変化光ディス
ク用基板および相変化光記録媒体を提供することが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光ディスク基板のフォーマット形成を示す
図。
【図2】 プリフォーマット再生波形の模式図
【図3】 プリピット部形状と各寸法定義を示す図。
【図4】 試験基板6の再生波形を示す図。
【図5】 試験基板4の再生波形を示す図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相変化方式光ディスクに使用するプリフ
    ォーマット基板において、最短信号ピットが連続する部
    分のランドセンター長Ylc1とグルーブセンター長Y
    gc1の比が、 Ylc1/(Ylc1+Ygc1)=0.48±0.0
    5 であることを特徴とする形状を持つ、光ディスク用基
    板。
  2. 【請求項2】 相変化方式光ディスクに使用するプリフ
    ォーマット基板において、トラックピッチが0.9±
    0.1μmであり、最短ピットピッチが0.96±0.
    1μmであることを特徴とするフォーマット方式を用い
    たレイアウトが、最短信号が1.5T信号、最長信号が
    4T信号である(2、7)変調方式で変調されており、
    かつ、波長685±10nmであり、開口数0.6で絞
    りこんだレーザー光を用いて記録再生を行うことを特徴
    とする請求項1記載の光ディスク用基板。
  3. 【請求項3】 4T信号ピットと次の信号ピット間のラ
    ンドセンター長Ylc4と1.5T信号部分のグルーブ
    センター長Ygc1の比が、 Ylc4/(Ylc4+Ygc1)=0.50±0.0
    5 であることを特徴とする形状を持つ、請求項2記載の光
    ディスク用基板。
  4. 【請求項4】 グルーブ深さが、Dg=60±5nm グルーブセンター幅が、Wgc=450±50nm 1.5T信号部分グルーブセンター幅が、Xgc1=4
    00±40nm 4T信号部分グルーブセンター幅が、Xgc3=450
    ±50nm 連続する1.5T信号ピット間のランドセンター長が、 Ylc1=450±50nm 4T信号ピットと次の信号ピット間のランドセンター長
    が、 Ylc4=470±50nm であることを特徴とする形状を持つ、請求項3記載の光
    ディスク用基板
  5. 【請求項5】 グルーブボトム幅が、Wgb=390±
    50nm 1.5T信号部分グルーブボトム幅が、Xgb1=32
    0±50nm 4T信号部分グルーブボトム幅が、Xgc3=370±
    50nm であることを特徴とする形状を持つ、請求項4記載の光
    ディスク用基板。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5、いずれかに記載の光
    ディスク用基板を用いることを特徴とする光記録媒体。
JP7300113A 1995-11-17 1995-11-17 光ディスク用基板および光記録媒体 Pending JPH09147421A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998049680A1 (fr) * 1997-04-25 1998-11-05 Sanyo Electric Co., Ltd. Support d'enregistrement et dispositif de lecture optique

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