JPH09146682A - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JPH09146682A
JPH09146682A JP7310296A JP31029695A JPH09146682A JP H09146682 A JPH09146682 A JP H09146682A JP 7310296 A JP7310296 A JP 7310296A JP 31029695 A JP31029695 A JP 31029695A JP H09146682 A JPH09146682 A JP H09146682A
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electrode
electrodes
driving
detection
input device
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JP7310296A
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Akihiko Sakaguchi
昭彦 坂口
Shigemi Kurashima
茂美 倉島
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Nagano Fujitsu Component Ltd
Original Assignee
Nagano Fujitsu Component Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力画面の大型化および使用環境の条件低下
にも影響されることなく、高い位置精度で座標を検出す
ることが可能な座標入力装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 入力パネルの駆動用電極6a、6b、8
a、8b上に、絶縁膜を介して検出用電極7a、7b、
9a、9bを設け、駆動用電極での電位変化をこの絶縁
膜を介した静電結合により検出用電極7a、7b、9
a、9bから検出し、この検出値によって抵抗膜2、4
の両端の実際の電位を補正し、パネル上の任意の押圧点
の座標を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置等の
入力装置として有用な座標入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の座標入力装置は、基本的にはス
ペーサを介して対向配置した2枚の上下パネルからなっ
ている。少なくとも一方のパネル上には抵抗膜と、この
抵抗膜に電圧を印加して等電位線を形成するための電極
が設けられている。今このようなパネル上の一点を例え
ばペンで押圧すると、押圧点の上下抵抗膜が接触し、押
圧点の電位が、電極が印加されていない抵抗膜を介して
検出される。この検出電位から、押圧点の座標が算出さ
れる。なお、上下両パネル上に必ずしも抵抗膜を形成す
る必要はなく、他方を導電膜としてもよい。
【0003】このような座標入力装置は、オフィス内で
使用される情報処理装置のみならず、オフィス外での使
用が頻繁である電子手帳等の入力装置としても有用であ
る。電子手帳等の入力装置としては、軽量、薄型、低消
費電力で制御回路規模の小さいことが望まれるが、抵抗
膜式の座標入力装置はこのような要求を満足する。しか
しながらオフィス外での使用が頻繁であることから、動
作環境はオフィス内での使用を前提とした従来の情報機
器とは異なってかなり厳しくなっている。さらに電子手
帳のように比較的入力面積が小さな機器では問題になら
なかった位置検出精度の問題も、例えばノート型あるい
はラップトップ型パソコンのように入力面積が大きな機
器では、顕著に現れる。
【0004】このようなことから、近年、動作温度範囲
が広く、耐環境性に優れ、位置検出精度が高く、かつ低
価格の座標入力装置への期待が高まっている。図6はこ
の様な従来の座標入力装置の概略構成を示す図であり、
図7は図6に示す装置の動作説明のための特性図であ
る。この装置は図6に示すように、上下2枚のパネルを
スペーサ(図示せず)を介して対向配置した構成であ
る。各パネルは、プラスチックまたはガラスなどの基板
上に抵抗膜102、104を印刷して構成されている。
またこの抵抗膜102にはX方向の対向電極106a、
106bが、抵抗膜104にはY方向の対向電極108
a、108bが形成されている。各電極は図示するよう
に電源用スイッチ110a、110bを介して電源電圧
112に接続され、さらに入力切替え用スイッチ114
を介してA/D変換器116に接続されている。なお1
18はパネル押圧用のペンである。
【0005】次に上記装置における座標の検出原理を説
明する。まずスイッチ110a、110bを端子b側に
接続し、上部抵抗膜102の両端の電極106a、10
6b間に電圧Eを印加し、抵抗膜102のX方向に電位
勾配を形成する。さらにスイッチ114を端子a側に接
続する。この状態でペン118によってパネル上の任意
の点Pを押圧すると、点Pで上下の抵抗膜102、10
4が接触し、その結果点PのX方向の電位が下部抵抗膜
104を介してA/D変換器116に入力される。なお
A/D変換器116の入力端子Vinはハイインピーダ
ンスに設定してあるので、接触点Pと電極108b間に
は殆ど電流が流れず、この間の電圧降下は無視すること
ができる。
【0006】次にスイッチ110a、110bを端子a
側に接続することによって、抵抗膜104上にY方向の
電位勾配を形成し、さらにスイッチ114を端子b側に
接続することによって、接触点PのY方向における電位
を検出する。電極および配線の抵抗値が0Ωであれば、
上部抵抗膜102の電位勾配は図7の直線となり、接
触点Pの電圧Vpxから点PのX座標を求めることができ
る。なお点PのX座標Xp は下記の(1)式によって求
められる。
【0007】 Xp =( Vpx × Lx )/E ・・・ (1) 式(1)中Lx は、電極106a、106b間の距離を
示す。Y方向の座標も全く同様にして求めることが出来
る。しかしながら実際の電極および配線は、製造の容易
性から銀ペーストを印刷して形成しているので、無視で
きない抵抗値を有している。そのため、抵抗膜102の
電位勾配は図7の直線で示すように、電極106a、
106bでの電圧降下Vax、Vbxを含むものとなり、点
Pの電圧はVpx' で示される値となる。この場合の、X
p を求める式は次のようになる。
【0008】 Xp =( Vpx' × Lx )/( E−Vax−Vbx )・・・(2) さらに実際の抵抗膜では、周囲温度の変化に対して抵抗
値も変動するが、この変動の割合が銀ペーストのそれと
は異なっている。そのため、両電極上の電圧降下分Vax
、Vbx の値が周囲の温度変化に伴って変動し、点P
における電位V px' も変動する。したがって式(2)に
おけるVax 、Vbx を固定しておくと、温度変化に伴
って検出位置に誤差が生じることになる。その結果、従
来装置における位置検出精度はあまり高くない。
【0009】上記従来装置の欠点を解決するために、特
開平6−043992号広報に示す座標入力装置が提案
されている。図8(a)にこの装置の概略構成図を示
す。この座標入力装置は、抵抗膜120の周辺を取り囲
む一体の駆動用電極122を設けると共に、さらに抵抗
膜120上の対角位置に位置検出用の電極124a、1
24bを設けたことを特徴としている。この座標入力装
置では、電極124a、124bによって抵抗膜に印加
された電圧を抵抗膜上で検出し、この検出値を基に正し
い座標を計算している。そのため、駆動用電極122上
での電圧降下の影響を排除することができる。
【0010】しかしながらこの装置では図8(b)に示
すように、駆動用電極122近傍の抵抗膜120上に検
出用電極124を設けているので、駆動用電極122に
電圧を印加したことによって抵抗膜120に生じる等電
位線に、図示するような乱れが生じる。すなわち、検出
用電極124が存在しない場合、等電位線は点線で示す
ように駆動用電極に対して平行となるが、検出用電極1
24を形成した場合は図に実線で示すように検出用電極
の周辺で抵抗分布に均一でない部分が発生し、電位勾配
の直線性が損なわれる。この結果、位置検出精度が低下
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来装置における位置検出精度の低下と言う問題を解
決する目的でなされたものである。具体的には上記従来
装置における、駆動用電極上での電圧降下の問題、さら
に駆動用電極と抵抗膜との抵抗値の温度依存性の相違を
基にして発生する問題を解決して、厳しい使用環境にあ
っても常に正しい座標を検出しこれを入力することが可
能な、座標入力装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は第1に、絶縁
性スペーサを介して対向配置される第1、第2の抵抗膜
と、前記第1、第2の抵抗膜のいずれか一方、またはそ
れぞれの側辺に互いに直交するように設けた第1、第2
の駆動用平行電極対と、前記各駆動用平行電極対のそれ
ぞれの駆動用電極に高電圧および低電圧を印加するため
の駆動電源と、前記各駆動用電極上に絶縁膜を介して設
けた検出用電極と、前記各駆動用電極への電圧の印加に
よって各駆動用電極上に生じた電位変化を前記絶縁膜を
介した静電結合により前記検出用電極から検出する検出
手段とを有し、前記検出手段によって検出された駆動用
電極上の電位変化と、前記各電極対間の任意の位置にお
ける検出電圧とによって前記任意の位置の座標を算出す
る、座標入力装置によって達成され、第2に、前記第1
の抵抗膜の対向する2辺に一対の駆動用電極を設け、該
電極対とは直交する方向の前記第2の抵抗膜の対向する
2辺に一対の駆動用電極を設けたことを特徴とする第1
の発明に記載の座標入力装置によって達成され、第3
に、前記第1の抵抗膜上の各駆動用電極はそれぞれ少な
くとも2個の導電性部材を介して前記第2の抵抗膜上に
設けた配線に接続されて前記駆動用電源に接続されてい
ることを特徴とする第2の発明に記載の座標入力装置に
よって達成され、第4に、前記検出手段は、前記各検出
用電極に切替えスイッチを介して接続され入力端子がハ
イインピーダンス状態に設定されたA/D変換器と、該
A/D変換器出力から前記任意の位置の座標を演算する
機能を備えたマイクロプロセッサユニットとから構成さ
れることを特徴とする第1、2、3、4の発明に記載の
座標入力装置によって達成され、第5に、前記各検出用
電極とこれらの電極上の第1または第2の抵抗膜間には
さらに絶縁膜が介在されていることを特徴とする第1の
発明に記載の座標入力装置によって達成される。
【0013】本発明の装置においては、各駆動用電極に
電圧を印加し、この時の駆動用電極上での電位を絶縁膜
を介した静電結合によりこの絶縁膜上に設けた検出用電
極から検出している。このようにして駆動用電極上での
正確な電位を検出すると、この測定値と抵抗膜上の任意
の押圧点の検出電圧値とから、この押圧点の座標を算出
する。この結果、駆動用電極での電圧効果の影響を受け
ることなく、押圧点の座標を極めて正確に検出すること
が可能となる。また周囲温度が変化した場合でもその時
点での駆動用電極上での電位を知ることができるので、
周囲温度の変化の影響を受けることなく正確に押圧点の
座標を検出することができる。その結果、極めて座標検
出精度の高い座標入力装置を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1は本発明の第1実施形態の構成を示
す図である。この座標入力装置は、例えばプラスチック
またはガラスパネル上に抵抗膜を形成した2枚のパネル
を、各抵抗膜2、4を対向させて、かつスペーサを介し
て配置したものである。抵抗膜2にはX方向の駆動用電
極6a、6bが設けられ、抵抗膜4にはY方向の駆動用
電極8a、8bが設けられている。各駆動用電極上には
駆動用の配線とは別の検出用電極7a、7bおよび9
a、9bが設けられている。なお各検出用電極は後述す
るように各駆動用電極上に絶縁膜を介して形成され、し
たがって各駆動用電極とは絶縁されている。
【0015】各駆動用電極6a、6b、8a、8bは、
スイッチ10a、10b、12a、12bを介して駆動
電源E(例えば5V)に接続されている。なおこれら各
スイッチは、駆動電源Eに接続される端子a、中立点で
ある端子b、および接地端子cを有している。14は各
検出用電極7a、7b、9a、9bとA/D変換器16
間に接続されたスイッチである。なおこのスイッチ14
は、各検出用電極に接続される端子a、b、c、dと、
さらに駆動用電極6aに接続される端子e、駆動用電極
8bに接続される端子fを有する6端子スイッチであ
る。
【0016】18は各スイッチの切替えタイミングを指
定し、さらにA/D変換器16の出力を記憶し、かつ検
出された電圧値からパネル上の位置座標を演算するMP
U(マイクロプロセッサユニット)である。また20は
パネル押圧用のペンである。次に図2を用いて、この座
標入力装置におけるパネル部の構成を説明する。図2
(a)、2(b)は上下のパネルを分解して示した図で
あり、図2(c)は図2(b)のA−A’線上断面図で
ある。
【0017】図2(a)に示すように上部抵抗膜2は、
透明フィルムにITO(Indiumu Tin Oxide )等をコー
ティングして面状抵抗体となし、その両端に銀ペースト
を印刷してX方向の対向電極6a、6bを形成したもの
である。下部抵抗膜4は、ガラス基板22上にITO膜
24を形成して面状抵抗体とし、その両端に銀ペースト
を印刷してY方向の対向電極8a、8bを形成してい
る。さらにITO膜24の点線で示す部分より外側をエ
ッチングあるいは絶縁して、その部分のX方向両端に上
部抵抗膜2上の電極6a、6bに導電接着剤26を介し
て接続されるX方向下部電極28a、28bを形成して
いる。導電接着剤26は複数カ所に形成することによ
り、信頼性を向上することができる。
【0018】なおガラス基板22上に電極28a、28
bを形成したのは、配線を一方のパネル上に集約し、外
部への引出しを容易にするためである。さらに各電極上
にはこれら駆動用電極上での電位変化を検出するための
検出用電極7a、7b、9a、9bが形成されている。
なお図2(a)、2(b)に示す例では、配線を下側パ
ネルの一部分に集約しているので、検出用電極を図1に
示すものとは異なり、駆動用電極の端部に設けている。
【0019】図2(c)に図2(b)の一部断面を示す
ように、例えば検出用電極9bは駆動用電極8bとは絶
縁膜30によって絶縁されている。さらに駆動用電極8
a、8b、9a、9bへ電力を供給するための配線32
と、検出用電極7a、7b、9a、9bへの配線34と
が、絶縁膜30上に銀ペーストを印刷することによって
形成されている。なお駆動用電極への配線32は、この
実施形態では10mA程度の電流を流すため、無視しう
る程度の電流しか流さない配線34に比べて幅広に形成
されている。図2(c)において36は配線部および電
極を保護するための上部絶縁膜であり、また図2(b)
において38は上下2枚の抵抗膜の間隔を保持するスペ
ーサである。
【0020】次に上記座標入力装置における押圧点の座
標検出動作について述べる。まず、上部抵抗膜2におけ
る駆動用電極6aでの電圧降下を検出する。最初に図1
に示すスイッチ14を接続端子a側に接続して検出用電
極7aを選択する。この状態でスイッチ10a、10b
を接地端子cに接続して駆動用電極6a、6bを接地し
た後、スイッチ10aを端子aに切替え、駆動用電極6
aに電圧Eを印加する。この時電極6aで電位変化が生
じるが、この電位変化は静電結合により検出用電極7a
によって検出される。この検出値はA/D変換器16に
よってデジタル値Vx1に変換されマイクロプロセッサ1
8のメモリに記憶される。
【0021】次に上部抵抗膜2における駆動用電極6b
での電圧降下を検出する。まずスイッチ14を端子bに
切替え、スイッチ10a、10bを端子a側に接続した
後、スイッチ10bを端子c側に接続して電極6bを接
地する。これによって検出用電極7bから駆動用電極6
bでの電圧変化、即ち駆動用電極6bでの電圧降下が静
電結合によって検出電極7bから検出される。この検出
値はA/D変換器16によってデジタル値Vx0に変換さ
れ、マイクロプロセッサ18のメモリに記憶される。
【0022】この後パネル上の押圧点PのX座標を検出
する操作に移る。X座標を検出するには、上部の抵抗膜
に電圧Eを印加するため、スイッチ10aを端子a側
に、スイッチ10bを端子c側に接続する。下部の抵抗
膜4を介して押圧点Pの電位をA/D変換器へ伝達する
ために、スイッチ12a、12bは共に中立端子b側に
接続しておく。この状態でA/D変換器16の入力切替
え用スイッチ14を端子fに接続すると、ペン20によ
り押圧された点PのX方向の電圧が下部抵抗膜4を介し
てA/D変換器16に入力され、ここでデジタル値Vp2
に変換される。
【0023】この値Vp2と既にマイクロプロセッサ18
のメモリに記憶された両端の電圧を示す値Vx1、Vx0
から、点PのX座標が次式に基づいて算出される。 Xp = (Vp2×Lx )/(E−Vx0−Vx1) ・・・(3) 以上のようにして点PのX座標が検出されると、次に点
PのY座標を検出する。このためまずA/D変換器16
への入力用スイッチ14を端子c側に切替え、スイッチ
12a、12bを接地端子cに接続する。この後、スイ
ッチ12aを端子a側に切り換えて電圧Eを電極8aに
印加すると、電極8a上での電圧変化は静電結合によっ
て検出用電極9aに伝達される。この値、すなわちY方
向上側電極に印加された電圧値をA/D変換器16でデ
ジタル値に変換した後、マイクロプロセッサ18のメモ
リに記憶する。
【0024】続いてA/D変換器16の入力切替え用ス
イッチ14を端子dに接続し、スイッチ12a、12b
を端子a側に接続する。この状態で、スイッチ12bを
端子c側に接続すると、検出電圧9bから電極8bにお
ける電圧変化が検出される。この検出値はA/D変換器
16によってデジタル値に変換され、Y方向下側に印加
された電圧値として、マイクロプロセッサ18のメモリ
に記憶される。
【0025】以上の操作の後、下部の抵抗膜に電圧Eを
印加するため、スイッチ12aを端子a側に、スイッチ
12bを端子c側に接続する。スイッチ10a、10b
は、上部の抵抗膜を介して押圧点PのY方向電位をA/
D変換器16へ伝達するために、共に中立点bに接続す
る。この状態でA/D変換器16の入力切替えスイッチ
14を端子eに接続すると、ペン20により押圧された
点PのY方向の電圧が上部抵抗膜2を介してA/D変換
器16に入力され、デジタル値に変換される。この変換
値と、既にマイクロプロセッサ18のメモリに記憶され
た両端の電極8a、8bにおける電圧降下とから、点P
のY座標が計算される。この場合の計算式は、X座標の
計算式(3)と同様である。
【0026】図1では示していないが、各駆動用電極6
a、6b、8a、8bに接続されたスイッチ10a、1
0b、12a、12bは、マイクロプロセッサ18によ
って制御されて高速で切り換えられる。通常、これらの
スイッチと、A/D変換器入力切替え用のスイッチ14
とは、同じクロックによって制御される。なお印加電圧
測定箇所を図3(a)に示すように、帯状電極の両端に
2か所配置し、その各々の電位を測定して座標値の補正
をすることにより、さらに正確な座標を決定することが
できる。
【0027】すなわち、配線を集約するため各駆動用電
極の一端に電源電圧を供給する構成とし、かつ電極を銀
ペーストで形成すると、電圧印加点から遠くなるに従っ
て電圧降下が起こり、印加電圧が減少する。したがって
図3(a)に示すように、抵抗膜4の駆動用電極8aの
一端A点に電源電圧を印加したとすると図3(b)に示
すように点Aから点Bに向かって(Vylx − Vylo
の電圧降下が起こる。したがって点PのY方向における
実際の印加電圧Vypは次式で表すことができる。
【0028】 Vyp =(Vylx − Vylo ) ×( Lxp/Lx ) ・・・(4) 式(4)においてLxpは電極8a上の点Pの座標であ
る。なお、他の電極上の電圧降下も同様にして検出する
ことができる。また各駆動用電極における電圧降下を、
点Pの座標測定毎に検出することによって、より正確な
座標検出が行われるが、必ずしも毎回の測定毎に行う必
要はなく、例えば一定の時間毎に、あるいは座標入力装
置の起動時に検出し、それ以外はマイクロプロセッサ1
8のメモリに記憶された値を用いてもそれ程不都合はな
い。
【0029】(実施形態2)図4は本発明の第2の実施
形態を示す概略構成図であり、さらに図5は図4の一部
切り欠き断面図である。この実施形態では上下何れか一
方のパネルのみにXおよびY方向の駆動電圧を印加する
ようにしたことを特徴としている。以下にこの装置の構
成を、図4、5を参照して説明する。この座標入力装置
は、上下2枚のパネル40、42でその入力部が構成さ
れている。下部パネル42は、ガラス基板44上にIT
O等の抵抗膜46を形成し、さらにこの抵抗膜46の周
囲を取り囲むように一体型の駆動用電極48を設けてい
る。なお電極48は抵抗膜46よりも小さな面積抵抗値
を有する。さらにこの駆動用電極48上には絶縁膜50
を介して検出用電極52a、52b、52c、52dが
設けられている。各検出用電極52は、図4に示すよう
に駆動用電極48の各辺上に形成されている。また各検
出用電極52上には絶縁膜54が形成されている。
【0030】上部パネル40は、透明フィルム56上に
ITO等の抵抗膜58が形成された構成を有している。
下部パネル42上の駆動用電極48の4隅は、各スイッ
チ60a、60b、60c、60dを介して電源電圧E
に接続されている。各スイッチの他端は接地されてい
る。また各検出用電極52から引き出した検出用の配線
は、切替えスイッチ62の端子a〜dに接続され、この
スイッチ62を介してA/D変換器64の入力端子Vi
nに接続されている。スイッチ62はさらに駆動用電極
48に接続される端子eを有している。A/D変換器6
4の端子+Vref、−Vrefは図示するように電源
電圧Eとグランドに接続されている。またVoutはM
PU66に入力される。なお68はパネル押圧用のペン
である。
【0031】次に上記装置の動作を説明する。駆動用電
極48の入力パネル右側の部分での電圧降下を測定する
ために、まず切替えスイッチ62を端子aに接続する。
この状態で、全電源スイッチ60を端子b側(グランド
側)に接続した後、スイッチ60a、60dを端子a側
(電源電圧側)に接続する。これによって検出用電極5
2aには静電結合により駆動用電極48のパネル右側部
の電位変化が出現する。この値はA/D変換器64によ
りデジタル値Vx1に変換された後、MPU66内のメモ
リに記憶される。
【0032】その後切替えスイッチ62を端子bに接続
し、全電源スイッチ60を端子a側(電源側)に接続し
た後、スイッチ60b、60cを端子b(グランド)側
に接続する。これによって検出用電極52b上には静電
結合により駆動用電極48のパネル左側の電位変化が出
現し、この値がA/D変換器64を介してデジタル値V
x0に変換されMPU66に記憶される。
【0033】以上のようにしてVx1、Vx0が決まると、
続いて点PのX座標を検出する。X座標の検出にはまず
電源スイッチ60a、60dを端子a側に接続し、電源
スイッチ60b、60cを端子b側に接続することによ
って、下部パネル上の抵抗膜にX方向の等電位線を形成
する。この時ペン68による押圧点PのX方向の電圧が
上部パネルの抵抗膜58を経由してA/D変換器64に
入力され、デジタル値Vp2に変換される。なおこの時ス
イッチ62は端子eに接続されている。
【0034】この変換値Vp2と、先に記憶されたデジタ
ル値Vx1、Vx0とを、変換式(3)に導入することによ
り、点PのX座標が検出される。点PのY座標の検出
も、基本的にX座標の検出と同様に行われる。先ず、Y
方向の電極による電圧降下成分Vy0、Vy1を検出する。
このためにスイッチ62を端子c側に接続し、この状態
で全電源スイッチ60を端子b(グランド)側に一旦接
続した後、電源スイッチ60a、60bを端子a(電源
電圧E)側に接続する。この結果、検出用電極52cに
は静電結合により入力パネル上側の電極における電位変
化が出現する。この電位変化をA/D変換器64により
デジタル値V y1に変換し、MPU66のメモリに記憶す
る。
【0035】次にスイッチ62を端子dに接続し、この
状態で全電源スイッチ60を端子a側に一旦接続した
後、スイッチ60c、60dを端子b側に接続する。こ
れによって入力パネルY方向下側の電極における電圧降
下が、静電結合によって検出用電極52dに出現する。
この値を、A/D変換器64に入力しデジタル値Vy0
変換する。この値はX方向の場合と同様に、MPU66
内のメモリに記憶される。
【0036】Y座標の検出は、スイッチ60a、60b
を端子a側に、スイッチ60c、60dを端子b側に接
続して抵抗膜46にY方向の等電位線を形成する。この
時スイッチ62を端子e側に接続することにより、ペン
68による押圧点PのY方向の電圧が上部パネルの抵抗
膜58を経由してA/D変換器64に入力され、デジタ
ル値Vpy2に変換される。この値Vpy2と、既にM
PU66に記憶された電極両端の電圧降下値とから、式
(3)と同様の式によって、Y座標が検出される。
【0037】なお本発明は上記各実施形態に限定される
ものではなく、ITO膜の代わりに酸化錫膜やカーボン
など均一な抵抗値を有する材料を使用することができ
る。また配線や電極は銀ペーストに限定されるものでは
なく、金属を混合した樹脂や金属箔を使用することもで
きる。また本発明の他の実施形態として、抵抗膜上に絶
縁膜を介して検出電極を設ける構成も実現可能である。
この場合、図8(a)に示した1枚の抵抗膜の4辺に駆
動用電極を設ける方式の座標入力装置のみならず、2枚
の抵抗膜のそれぞれの対向する2側辺に駆動用電極を設
ける方式の座標入力装置でもよい。この実施形態によれ
ば、例えば図8(a)に示す検出電極124a、124
bに代わって、抵抗膜120上に絶縁膜を形成し、その
上に検出電極を設ける。この検出電極によって、この電
極に相当する位置の抵抗膜電位を静電結合により検出す
ることが可能となる。このようにして測定した電極電位
を、前記(2)式に代入することにより、押圧点Pの正
確な座標を検出することができる。なおこの場合、静電
結合によって電位を検出しているので、抵抗膜上に検出
用電極を形成しても等電位線に、図8(b)に示すよう
な電位の乱れは生じない。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
電極部での電圧降下や周囲温度の変化の影響を受けるこ
となく、正確に押圧点の座標位置を検出することがで
き、したがって位置検出精度の高い座標入力装置を提供
することができる。そのため電子手帳のみならず、比較
的入力画面が大きくしかもオフィス以外の環境変化の激
しい場所での使用を前提とするノートブックパソコン、
ラップトップパソコンなどの座標入力装置として最適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる概略構成図で
ある。
【図2】図1に示す装置の構成説明に供する図である。
【図3】図1に示す装置の変形例の構成および動作を説
明するための図である。
【図4】本発明の第2の実施形態にかかる概略構成図で
ある。
【図5】図4に示す装置の一部断面図である。
【図6】従来例にかかる座標入力装置の概略構成図であ
る。
【図7】図6に示す装置の動作説明のためのパネル上の
座標と検出電圧との関係を示す図である。
【図8】他の従来例における問題点を指摘するための座
標入力パネルの概略構成図である。
【符号の説明】
2、4 抵抗膜 6a、6b、8a、8b 駆動用電極 7a、7b、9a、9b 検出用電極 10a、10b、12a、12b スイッチ 14 スイッチ 16 A/D変換器 18 マイクロプロセッサユニット 26 導電接着剤 30 絶縁膜 32、34 配線 36 絶縁膜 38 スペーサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性スペーサを介して対向配置される第
    1、第2の抵抗膜と、 前記第1、第2の抵抗膜のいずれか一方、またはそれぞ
    れの側辺に互いに直交するように設けた第1、第2の駆
    動用平行電極対と、 前記各駆動用平行電極対のそれぞれの駆動用電極に高電
    圧および低電圧を印加するための駆動電源と、 前記各駆動用電極上に絶縁膜を介して設けた検出用電極
    と、 前記各駆動用電極への電圧の印加によって各駆動用電極
    上に生じた電位変化を前記絶縁膜を介した静電結合によ
    り前記検出用電極を介し検出する検出手段とを有し、 前記検出手段によって検出された駆動用電極上の電位変
    化と、前記各電極対間の任意の位置における検出電圧と
    によって前記任意の位置の座標を算出する、座標入力装
    置。
  2. 【請求項2】前記第1の抵抗膜の対向する2辺に一対の
    駆動用電極を設け、該電極対とは直交する方向の前記第
    2の抵抗膜の対向する2辺に一対の駆動用電極を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】前記第1の抵抗膜上の各駆動用電極はそれ
    ぞれ少なくとも2個の導電性部材を介して前記第2の抵
    抗膜上に設けた配線に接続されて前記駆動用電源に接続
    されていることを特徴とする請求項2に記載の座標入力
    装置。
  4. 【請求項4】前記検出手段は、前記駆動用電極の少なく
    とも1個と、前記各検出用電極に切替えスイッチを介し
    て接続され入力端子がハイインピーダンス状態に設定さ
    れたA/D変換器と、該A/D変換器出力から前記任意
    の位置の座標を演算する機能を備えたマイクロプロセッ
    サユニットとから構成されることを特徴とする請求項
    1、2、3、4に記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】前記各検出用電極とこれらの電極上の第1
    または第2の抵抗膜間にはさらに絶縁膜が介在されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
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