JPH09146541A - 楽器用弦 - Google Patents

楽器用弦

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JPH09146541A
JPH09146541A JP7331043A JP33104395A JPH09146541A JP H09146541 A JPH09146541 A JP H09146541A JP 7331043 A JP7331043 A JP 7331043A JP 33104395 A JP33104395 A JP 33104395A JP H09146541 A JPH09146541 A JP H09146541A
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JP
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vinylidene fluoride
fiber
silicone
acid
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JP7331043A
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Hisaaki Ueba
久昭 植場
Yoshio Sunaga
芳夫 須永
Kazuaki Ohashi
一晃 大橋
Nobuyuki Masumura
信之 増村
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Kureha Gohsen Co Ltd
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Gohsen Co Ltd
Kureha Corp
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    • G10D3/00Details of, or accessories for, stringed musical instruments, e.g. slide-bars
    • G10D3/10Strings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フッ化ビニリデン系樹脂からなる繊維を使用し
た楽器用弦であって、その金属的な音質を改善し、丸み
のある柔らかな音質が得られる楽器用弦を提供する。 【解決手段】フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維表面
にシリコーン系樹脂の被覆層を形成した楽器用弦を使用
する。好ましい実施態様として、フッ化ビニリデン系樹
脂からなる繊維は、下塗用樹脂で被覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、楽器用弦に関する
ものであり、フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維表面
にシリコーン系樹脂の被覆層を形成した楽器用弦に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】楽器用弦、特に、ギター弦としては従来
ナイロン繊維製の弦が主として使用されているが、ナイ
ロン製の弦は、吸水性があるため、音質の点で経時的な
変化があり、音の音質(音程、音色、音調など)、調弦
性(音程の調整し易さ)及び音量の点で必ずしも満足し
得ない。これらの問題点を解決するため、本発明者等
は、先にフッ化ビニリデン系モノフィラメント繊維から
成る楽器用弦を提案した(例えば特公平2−36958
号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の楽器用
弦は、スチール弦に近い金属的な音質になり易く、特
に、高音部における音質がやや耳障りであると言う問題
がある。本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、従来のフッ化ビニリデン系樹脂から成
る繊維を使用した楽器用弦であって、その金属的な音質
を改善し、丸みのある柔らかな音質が得られる楽器用弦
を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維表面にシリコ
ーン系樹脂の被覆層を形成して成ることを特徴とする楽
器用弦に存する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるフッ化
ビニリデン系樹脂から成る繊維は、フッ化ビニリデン系
樹脂を溶融押し出し、紡糸、冷却、延伸および必要に応
じて熱処理することによって得られる。フッ化ビニリデ
ン系樹脂としては、フッ化ビニリデンの単独重合体のみ
ならず、フッ化ビニリデンを90モル%以上含有するフ
ッ化ビニリデンとこれに共重合可能な他のモノマーとの
共重合体であってもよい。他のモノマーとしては、例え
ば、四フッ化エチレン、六フッ化エチレン、三フッ化エ
チレン、三フッ化塩化エチレン、フッ化ビニル等のモノ
マーが挙げられる。さらに、市販のフッ化ビニリデン系
の楽器用繊維が好適に使用される。
【0006】上記フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維
(以下、単に繊維と略称する場合がある)は、モノフィ
ラメント又はマルチフィラメントとして使用される。モ
ノフィラメントの糸径は、通常0.4〜1.5mmであ
る。マルチフィラメントは、例えば、糸径0.2mm以
下のモノフィラメントを通常5〜1000本、好ましく
は12〜36本引き揃え、合撚糸として使用される。ま
た、マルチフィラメントは編紐状であってもよい。さら
に、芯材のモノフィラメントの表面を細い繊維で巻き上
げた巻線状の繊維、または、芯材のモノフィラメントと
細い繊維とにより組み紐状とした被覆線状の形態であっ
てもよい。
【0007】本発明において使用されるシリコン系樹脂
としては、皮膜形成能を有する限り、市販のシリコーン
系樹脂を使用することが出来、例えば、ジメチルシリコ
ーン樹脂、高級脂肪酸変成シリコーン樹脂、アミノ変性
シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、グライ
コール変性シリコーン樹脂、メチルハイドロジエンシリ
コーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂、ポリシロ
キサン系シリコーン樹脂、有機金属塩系シリコーン樹脂
などが挙げられる。シリコン系樹脂の塗布量は、繊維と
被覆樹脂の合計量に対して、通常0.1〜10重量%、
好ましくは0.5〜5重量%の範囲である。塗布シリコ
ン系樹脂重量が0.1重量%未満であるとシリコン系樹
脂の被覆による効果が得られず、他方、塗布シリコン系
樹脂重量が10重量%超えるとシリコン系樹脂の効果が
飽和して効果の増大は望めない。
【0008】さらに、上記のシリコーン系樹脂の被覆に
先立って、繊維は、他の樹脂で下塗りすることが好まし
い。下塗用樹脂としては、ポリエステル系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フ
ッ化ビニリデン共重合体系樹脂などが挙げられる。下塗
用樹脂の塗布量は、繊維と下塗用樹脂合計量に対して、
通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量
%の範囲である。この下塗によって、繊維とシリコーン
系樹脂との相互の接着が強化され、シリコーン系樹脂の
繊維表面からの剥離が防止される。
【0009】上記の下塗用ポリエステル系樹脂は、ジオ
ール成分およびジカルボン酸のグループから選択された
各成分を縮重合して得られる。ジオール成分としては、
エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、シ
クロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、テト
ラメチレングリコール等が挙げられ、ジカルボン酸成分
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、4−スルホニルイソフタル酸金
属塩、ビフェニルジカルボン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸などが挙げら
れる。
【0010】前記のアクリル系樹脂としては、アクリル
系単量体の1種又は2種以上を30モル%以上含み、ア
クリル系単量体とこれに共重合可能なビニル単量体を7
0モル%以下含む重合体が好適である。上記のアクリル
系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アルキ
ルアクリレート、アルキルメタクリレート、ヒドロキシ
アルキルアクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレ
ート、アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられ
る。アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート
のアルキル基の例としては、メチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、2
−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シク
ロヘキシル基などが挙げられる。
【0011】上記の共重合可能なビニル単量体として
は、官能基を有するものが好適に使用され。好ましい官
能基としては、カルボキシル基(塩も含む)、酸無水物
基、スルホン酸基(塩も含む)、アミド基、アルキロー
ル化されたアミド基、アミノ基(置換アミノ基を含
む)、アルキロール化されたアミノ基(塩も含む)、水
酸基、エポキシ基などが挙げられる。
【0012】前記の下塗用ポリアミド系樹脂としては、
3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、ジア
ミンとジカルボン酸の各ポリアミド原料の重縮合によっ
て得られたポリアミド系樹脂などが挙げられる。
【0013】上記の3員環以上のラクタムとしては、具
体的には、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、α
−ピロリドン、α−ピペリドン等が挙げられ、重合可能
なω−アミノ酸としては、具体的には、6−アミノヘキ
サン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカ
ン酸、9−アミノノナン酸などが挙げられる。
【0014】上記のジアミンとしては、具体的には、ヘ
キサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデ
カメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキ
シリレンジアミン等が挙げられ、ジカルボン酸として
は、具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、ドデカン二塩基酸、グルタール酸な
どが挙げられる。
【0015】前記のポリアミド系樹脂の具体例として
は、ナイロン4、6、7、8、11、12、6・6、6
・10、6・11、6・12、6T、6/6・6、6/
12、6/6T、6I/6Tなどが挙げられる。
【0016】前記の下塗用ウレタン系樹脂は、ウレタン
結合を有する高分子化合物であり、ポリオール、ポリイ
ソシアネート、鎖長延長剤、架橋剤などから構成され
る。ポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテト
ラメチレングリコール等のポリエーテル類、ポリエチレ
ンアジペート、ポリエチレン−ブチレンアジペート、ポ
リカプロラクトン等を含むグリコールとジカルボン酸と
の脱水反応により製造されるポリエステル類、カーボネ
ート結合を有するポリカーボネート類、アクリル系ポリ
オール、ひまし油など挙げられる。
【0017】上記のポリイソシアネートとしては、トリ
レンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
【0018】上記の鎖長延長剤または架橋剤としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ト
リメチロールプロパン、ヒドラジン、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、4,4′−ジアミノジシク
ロヘキシルメタン、ジエタノールアミン、水などが挙げ
られる。
【0019】前記の下塗用フッ化ビニリデン共重合体系
樹脂としては、フッ化ビニリデンとこれに共重合可能な
他の極性基を有するモノマーとの共重合体が挙げられ
る。他の極性基を有するモノマーとしては、例えば、ア
クリル酸、酢酸ビニル、無水マレイン酸、マレイン酸モ
ノエチルエステル等が挙げられる。そして、フッ化ビニ
リデン共重合体におけるフッ化ビニリデンの含有量は、
通常70モル%以上、好ましくは80モル%以上であ
る。なお、これ等の下塗用樹脂を塗布する方法として
は、例えば、これ等の樹脂溶液を作製し、この溶液中に
繊維を浸漬するか、スプレーにより吹きつけて塗布する
等した後に乾燥する方法が使用される。
【0020】本発明で使用される下塗用樹脂溶液は、有
機溶媒溶液タイプ、水溶液タイプ、水性エマルジョンと
した乳化液タイプ、懸濁液タイプ等が使用される。シリ
コーン系樹脂溶液は、基礎となるシリコーン系樹脂の形
態に応じ適宜の形態を採り得る。例えば、二塩化エタ
ン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、四塩化炭素、アセ
トン、メチルエチルケトン、1,1,1−トリクロルエ
タン、パークロルエチレン、水などの溶媒に溶解したも
のを使用するとよい。溶液タイプとしては、有機溶媒溶
液タイプ、水溶液タイプ、乳化液タイプ等が挙げられ
る。
【0021】繊維表面に下塗用樹脂またはシリコーン系
樹脂を被覆する方法としては、特に制限されないが、溶
液浴と、この溶液浴中に収容された溶液浴中に表面の一
部を接触し得る位置に配置され且つ回転可能な塗布ロー
ラを備えた装置を使用して、繊維を塗布ローラの上部で
それを横切る方向に走行させ、繊維表面に樹脂の塗布を
自動的に行った後に乾燥する方法が好ましい。塗布量が
目標値に達しない場合は、前記の操作を繰り返して行
う。乾燥は、通常20〜100℃、好ましくは40〜8
0℃の温度範囲で行う。溶液濃度は、任意に選べばよい
が、通常0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10
重量%の範囲から選択される。
【0022】繊維には、コロナ放電、紫外線照射処理な
どによる表面処理を施すのが好ましい。この表面処理に
よって、繊維表面と下塗用樹脂またはシリコーン系樹脂
との親和性が強化される。
【0023】上記コロナ放電は、繊維を電極ローラの上
部でそれを横切る方向に走行させ、上部から金属製の針
状電極を対極させコロナ放電を行うことによって行われ
る。この場合、例えば80〜100℃の温度範囲に加熱
しながら行うのが好ましい。
【0024】上記紫外線照射は、UV−C(100〜4
00nm)区分の紫外線を通常50〜10000mW・
sec/cm2 、好ましくは100〜5000mW・s
ec/cm2 の範囲で照射することによって行われる。
紫外線量が50mW・sec/cm2 以下では表面処理
の効果が十分でなく、紫外線量が10000mW・se
c/cm2 以上では表面処理の効果の顕著な増大は望め
ない。
【0025】本発明の楽器用弦は、ギター、バイオリ
ン、ビオラ等の弦として使用できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、倍音スペクトル
(周波数解析)は、次の条件で行った。すなわち、録音
機器として、MDレコーダー(ソニー社製「MZ−
1」)、マイク(ソニー社製「ECM−737」、ギタ
ー(河合楽器社製「G−33」)、解析機器(FFTア
ナライザー:小野測器社製「CF−350」を使用し
た。そして、ギター第1弦(E線)は開放状態で測定し
た。なお、倍音は、基音(325Hz)×整数倍の周波
数で表現される。
【0027】実施例1 シリコーン系樹脂( 東レ・ダウコーニング・シリコー
ン(株)製、繊維用シリコーン水性コーティング剤「B
Y22−826」)の水溶液15wt%中にフッ化ビニ
リデン系樹脂から成る楽器用弦(サバレス社製「アリア
ンス」ギター第1〜3弦用)を浸漬した後、引き上げて
室温23℃で60分乾燥した。得られた楽器用弦の表面
にはシリコーン系樹脂1.4重量%(厚さ3μm)が被
覆されてーにシリコーン系樹脂を被覆した楽器用弦を張
り、10人の演奏家による比較を行った。測定結果は表
1に示す。表1における数は演奏家の数である。また、
その演奏の一部については倍音スペクトル測定を行っ
た。測定結果は図1に示す。
【0028】比較例1 実施例1において、シコリーン系樹脂の被覆を施さない
フッ化ビニリデン系樹脂から成る楽器用弦を使用した以
外は、実施例1と同様にして演奏比較および倍音スペク
トルの測定を行った。測定結果は表1および図2に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】上記の表1から明らかな様に、フッ化ビニ
リデン系樹脂から成る繊維表面にシリコーン系樹脂を被
覆した楽器用弦を使用すると、フッ化ビニリデン系樹脂
特有の透明でかつ張りのある音質はそのままにして、金
属的音質が消え、丸みのある柔かな音質となる。また、
シリコーン系樹脂の特性である潤滑性が発揮され、演奏
し易く、演奏後の疲労感が少なかった。
【0031】図1から明らかな様に、フッ化ビニリデン
系樹脂から成る繊維表面にシリコーン系樹脂を被覆した
楽器用弦を使用すると、倍音のつながりが平滑であり、
高倍音が減少しているため、金属的音質が抑えられ、且
つ音質が滑らかとなり、他方、図2から明らかな様に、
フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維表面にシリコーン
系樹脂を被覆しなかった楽器用弦を使用すると、倍音の
構成が断続的で、高次音が極めて多いため粗削りな金属
的音質となる。
【0032】
【発明の効果】フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維表
面にシリコーン系樹脂を被覆した楽器用弦を使用すると
透明でかつ張りのある音質は変化せず、倍音のつながり
が平滑であり、高倍音が減少しているため、金属的音質
が抑えられ、且つ丸みのある柔かな音質が得られる。ま
た、シリコーン系樹脂の特性である潤滑性が発揮され、
演奏し易く、演奏後の疲労感が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコーン系樹脂を被覆したフッ化ビ
ニリデン樹脂より成る楽器用弦を使用したギターの倍音
スペクトル測定の一例を示す図である。
【図2】シリコーン系樹脂を被覆しないフッ化ビニリデ
ン系樹脂より成る楽器用弦を使用したギターの倍音スペ
クトル測定の一例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 183/04 PMM C09D 183/04 PMM G10D 1/08 G10D 1/08 // D06M 15/687 D06M 15/687 (72)発明者 増村 信之 栃木県下都賀郡壬生町元町7−28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維表
    面にシリコーン系樹脂の被覆層を形成して成ることを特
    徴とする楽器用弦。
  2. 【請求項2】 フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維
    は、モノフィラメント又はマルチフィラメントである請
    求項1に記載の楽器用弦。
  3. 【請求項3】 フッ化ビニリデン系樹脂から成る繊維
    は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド
    系樹脂、ウレタン系樹脂およびフッ化ビニリデン共重合
    体系樹脂の群から選ばれた1種又は2種以上の樹脂で下
    塗層を形成したものである請求項1又は2に記載の楽器
    用弦。
JP7331043A 1995-11-27 1995-11-27 楽器用弦 Pending JPH09146541A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7331043A JPH09146541A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 楽器用弦
EP96118533A EP0775994A3 (en) 1995-11-27 1996-11-19 String for musical instrument

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JP7331043A JPH09146541A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 楽器用弦

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JP (1) JPH09146541A (ja)

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