JPH09145460A - 感震素子及びその製造方法 - Google Patents

感震素子及びその製造方法

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JPH09145460A
JPH09145460A JP7329595A JP32959595A JPH09145460A JP H09145460 A JPH09145460 A JP H09145460A JP 7329595 A JP7329595 A JP 7329595A JP 32959595 A JP32959595 A JP 32959595A JP H09145460 A JPH09145460 A JP H09145460A
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充弘 浦野
Teruyuki Takeda
照之 武田
Hiroshi Murata
寛 村田
Hideki Koseki
秀樹 小関
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UBUKATA SEISAKUSHO KK
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で製造容易な感震素子を得ることにある。 【構成】感震素子1の容器内部には下部絶縁体6上に導
電性の慣性球8が配置され、通常は慣性球8により上部
接触部材9と下部接触部材7は電気的に接続されてい
る。また振動を受けると慣性球8は転動して下部接触部
材7との接触を断つ。上部接触部材9は放射状の羽根状
部9Aを有し、その中心部を当て板10と導電端子ピン
5により挟持固定される。またその周囲には上部絶縁体
11が導電端子ピン5を挿通して配置され且つ当て板1
0と円板3により挟持固定されている。当て板10は上
部絶縁体11に嵌入されており、両者の間に挟まれて上
部接触部材9の羽根状部9Aは所定の形状に変形され
る。そのため組み付け前に上部接触部材9を所定の形状
に成形しておく必要がなく取扱いが容易になると共に、
成形後の変形を防ぎ製品毎の特性のばらつきを防ぐこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば石油暖房機やガス
燃焼機器や電気機器の信号処理装置等に取付けられ、地
震等の震動を感知して前記信号処理装置に検知信号を送
る全方向性の感震素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感震器としていくつかの形式のも
のが提唱されている。例えば特開昭57−76421号
公報には鋼球によって可動接触片が常時押し下げられて
おり、振動等を受けると鋼球がすり鉢状底部に沿って転
動し可動接触片への押圧力を解除しこの可動接触片に配
設された可動接点と固定接点とを接離する感震装置が記
載されている。また特開昭59−228123号公報に
は金属容器に水銀粒を封入した感震器が記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時、例えば石油暖房
機やガス燃焼機器等に感震器を取り付け、地震等の震動
を感知して前記石油暖房機やガス燃焼機器の信号処理装
置に検知信号を送り制御装置により自動消火等の適切な
保安処置がとられる様になっており、これらの感震器は
小型化が要求されている。特開昭57−76421号公
報の感震装置においては接点間抵抗が高くならないよう
に接触圧力をある程度以上高くする必要がある。この接
触圧力は常時オン型とする場合には可動接触片を押圧す
る鋼球の重量に依存し、より充分な接点間圧力を取るた
めには鋼球を小型化することに限度があり押圧力の拡大
機構を必要とするため装置全体も小型化が困難となる。
【0004】これに対して特開昭59−228123号
公報の感震器のように水銀を使った常時オン型の感震器
は接触抵抗の問題がなく鋼球式に比較して小型化が可能
で長期的にも安定した性能が得られる高性能なスイッチ
ではあるが、昨今、廃棄処分する時点で環境を汚染する
心配から水銀を使用しない形式の感震器の要求が高まっ
ている。そこで水銀を使わず、且つ従来の水銀を使用し
た感震器と同様の特性を有し、小形で堅牢な且つ多量生
産に好適でコストの安い感震器が求められている。しか
し水銀粒は液体の為、そのスイッチの構造をそのまま固
体の導電性球体を使用したものに流用することはできな
い。そのため、慣性球を使用した常時オン型で且つ小型
の感震素子及び感震器が求められていた。
【0005】そこで出願人は特願平6−208136に
おいて、図8に示すような感震素子を提案した。この例
について図を参照して説明すると、感震素子101は有
底円筒形の金属製ハウジング102と円板103とを互
いのフランジでリングプロジェクション溶接等により気
密に固定され気密容器が形成される。円板103のほぼ
中心には貫通孔が穿たれガラスの如き電気絶縁性充填材
104により導電端子ピン105が気密に貫通固定され
ている。
【0006】密閉容器の内部にはセラミックや合成樹脂
等の絶縁物で構成された下部絶縁体106がハウジング
102の内部に圧入固定されている。下部絶縁体106
は脚部106Aを有しこの脚部106Aによって作られ
る隙間には後述の下部接触部材107が配設される。下
部絶縁体106の上面には、下部絶縁体のほぼ中心部か
ら外側に向かって同心円状に緩やかに上昇する傾斜面1
06Bが形成されている。この傾斜面106Bの中央に
は挿通孔106Cが設けられ、下部接触部材107の一
端の接触部107Aが下方から上方に挿通されている。
【0007】下部接触部材107は例えば厚さ0.03
〜0.2mm程度のリン青銅板等で作られたしなやかなバ
ネである。ハウジング102の中央に位置する下部接触
部材107の一端には前述の接触部107Aが可動的に
設けられ、他端は下部絶縁体106の脚部を兼ねた固定
脚106Aの一つに嵌入固定されており、またハウジン
グ102の内壁と接触して電気的に接続される接続部1
07Bが設けられている。
【0008】下部絶縁体106の傾斜面106B上には
例えば鉄やその合金であるステンレス等の導電性の金属
で作られた慣性球108が収納されている。この慣性球
108は通常の正規姿勢での静止時に於ては傾斜面10
6Bの中心である貫通孔106C上に位置し前記下部接
触部材107の接触部107Aと接触しており所定の加
速度以上の振動を受けるまでは転動せず接触状態を保
つ。感震素子101が地震等により所定の値以上の振動
を受けると慣性球108は貫通孔106Cを離れて傾斜
面106B上を転動し、前記接触部107Aとの接触を
断つ。
【0009】前記導電端子ピン105の密閉容器内側端
部には上部接触部材109を挟むようにして保護板11
0を突き合せ溶接等の方法で固着する。この上部接触部
材109にはしなやかな複数の羽根状部109Aが設け
られている。この羽根状部109Aの先端近傍は常に慣
性球108に接触している。また羽根状部109Aは充
分なしなやかさを有しており、慣性球108の転動時に
も常に少なくとも2本が慣性球108の転動に追従し接
触を保つようにされている。
【0010】上部接触部材109と導電端子ピン105
との固定部下面には、慣性球108の上部接触部材10
9の固定部付近への衝突による塑性変形を防止するため
に保護板110が固着されている。そのため例えば感震
素子101が輸送時に振動等を受け慣性球108が飛び
上がるなどしても、慣性球108は保護板110により
上部接触部材109と導電端子ピン105との固着部近
傍に衝突することはなく、羽根状部109Aの塑性変形
を防止し長期に亘って安定した特性を得ることができ
る。
【0011】またこの上部接触部材109の周囲を囲む
ようにして絶縁物で構成された概ね円筒形の上部絶縁体
111が配設されている。この上部絶縁体111は下部
絶縁体106と協働して慣性球108の最大移動位置に
於ても慣性球108とハウジング102の内壁とは僅か
な距離を保ち両部材が接触することはないように慣性球
108を受け止めるものである。そのため最大振幅時に
感震素子がオン信号を出力してしまうことはなく、また
制御対象機器が傾斜又は転倒した時にも確実にオフとす
ることができる。
【0012】この感震素子101は固体の慣性球を使用
したものでありながら、小型で常時オン型の感震素子を
実現している。ここで上部接触部材109の羽根状部1
09Aに充分なしなやかさを持たせ慣性球108の転動
に追従し接触を保つようにするためには、例えばリン青
銅板を使用した場合には厚さを0.01〜0.02mm程
度にする必要がある。しかしながらこの様な厚さの金属
板を所定の形状に加工することはそのしなやかさ故に難
しく製品毎の形状を揃えるためには高い技術を要求され
ると共に、加工後にその形状を保ちながら取扱うことも
また特別な保持具や容器を用意したりする等の必要が有
り甚だ困難である。
【0013】また保護板110が金属製であると、慣性
球108の上部接触部材109と導電端子ピン105と
の固着部近傍への衝突は防止されるが、保護板との衝突
時に慣性球の表面が傷つけられたり慣性球表面に施され
たメッキ等の表面処理がはがれたりする可能性があっ
た。
【0014】さらにこの感震素子101の構造では振動
を受ける度に上部接触部材109の羽根状部109Aが
慣性球108と上部絶縁体111との間に衝撃を伴って
挟まれるため、長期的にはこの繰り返しにより接触部材
の羽根状部が変形し、耐久性能が低下すると云う問題が
ある。そこで羽根状部109Aの先端が上部絶縁体11
1に直接接触しないように上部絶縁体の対応する位置に
溝を設ける事が考えられるが、上部絶縁体111は保護
板110と円板103とで挟持固定されているのみであ
るため、この挟持の具合が弱いと導電端子ピンに対して
上部絶縁体が回転してしまい上部絶縁体に設けられた溝
と上部接触部材の羽根状部とが組付後に接触したり羽根
状部が捩られる可能性があった。そのため上部絶縁体を
容易且つ確実に位置決め固定することができ、回転等に
より取付姿勢の変化を起こさない方法が求められてい
た。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の感震素子の特徴
は導電性の円板と有底円筒形の導電性ハウジングにより
容器を構成し、前記円板のほぼ中心に穿たれた孔に導電
端子ピンが電気絶縁性充填材により貫通固定され、容器
内には導電性の慣性球が揺動可能に収容され、前記円板
の容器内部側には一端に前記導電端子ピンを挿通する貫
通孔を有し他端に前記慣性球が衝接する部分を有した上
部絶縁体が導電端子ピンを囲むようにして固定され、こ
の導電端子ピンの容器内部側端部には導電端子ピンを中
心としてほぼ同心放射状に接触部を配設する複数のしな
やかな弾性を有した羽根状部を持つ導電材製の上部接触
部材が金属製の当て板と共に固着されたものであって、
該当て板と上部絶縁体とで上部接触部材の羽根状部の根
元近傍を保持することにより羽根状部の先端近傍を常に
前記慣性球に接触させ電気的に接続されるような所定の
形状に成型し、上部絶縁体には慣性球が金属製の当て板
と接触しないようにするための移動規制部分を設けたこ
とにより、上部接触部材の形状を容易且つ正確に成型可
能にすると共に慣性球が当て板等と接触して傷つく事を
防止したことにある。
【0016】また他の特徴は当て板の形状を上部絶縁体
に取り付けることで両者が互いに回転不可能になるよう
な形状として、この当て板を導電端子ピンに固着して上
部絶縁体が導電端子ピンに対して回転しないようにした
ことにより、上部絶縁体に上部接触部材の変形防止構造
を設けた場合にも両者の位置関係が変化することはなく
確実に上部接触部材の変形を防止し長期的な耐久性能を
向上する事ができることにある。
【0017】
【実施例】以下実施例に基づいて図1乃至図7を参照し
て説明する。図1の感震素子1は有底円筒形の金属製ハ
ウジング2と円板3とをリングプロジェクション溶接等
により気密に固定した気密容器を有している。気密容器
は、その内部の空気を排除して水素、ヘリウム、アルゴ
ン、窒素などの汚損防止用ガスと置換して封入すれば、
後述の各接触部材や慣性球の表面を腐食や汚損から保護
して長期にわたり安定した特性を得るために好ましい。
円板3のほぼ中心には貫通孔3Bが穿たれガラスの如き
電気絶縁性充填材4により導電端子ピン5が気密に貫通
固定されている。
【0018】密閉容器の内部にはセラミックや合成樹脂
等の電気絶縁物で構成された下部絶縁体6がハウジング
2の内部に圧入固定されている。下部絶縁体6は脚部6
Aを有しこの脚部6Aによって作られる隙間には後述の
下部接触部材7が配設される。下部絶縁体6の上面には
ほぼ中心部から外側に向かって同心円状に緩やかに上昇
する傾斜面6Bが形成され、更にその周縁部には後述の
慣性球8の最大転動位置を規制するための接触部6Eが
設けられている。本実施例においては傾斜面の形状は所
定の傾斜角度を持った直線を回転して得られる円錐面状
とされているが、その形状はこれに限定されるものでは
なく、途中で傾斜角度が変化する円錐面や、上下に緩や
かな曲率を有した曲線を回転して得られる凹曲面又は凸
曲面も含むものである。また前述の曲線は傾斜方向が変
化しなければ、途中で若しくは徐々に曲率が変化してい
てもよい。この傾斜面6Bの中央には挿通孔6Cが設け
られ、下部接触部材7の接触部7Aが下方から上方に挿
通されている。記号6Dは圧入のためのリブである。
【0019】下部接触部材7は例えば厚さ0.03〜
0.2mm程度のリン青銅板等で作られたしなやかなバネ
でありその平面形状は例えば図3に示す様なほぼ螺旋状
の弾性部7Bを内側に有するリング型とされている。ハ
ウジング2の中央に位置する一端には前述の接触部7A
が可動的に設けられその先端部は挿通孔6Cから上方に
突出しており、また接触部7A近傍には接触部の上方向
への移動量を規制するためのストッパー7Cが挿通孔6
Cよりも外側へ達するように幅広くされている。下部接
触部材7の少なくとも接触部7Aは酸化被膜等により導
電性を害される事のないよう金や銀等の貴金属やあるい
はニッケル、ハンダのメッキ等の表面処理を施しておく
ことが好ましい。
【0020】下部接触部材7には複数の貫通孔7Dが設
けられ、本実施例においては図2に示すように3個の貫
通孔7Dの内、中央の一つに下部絶縁体6の脚部6Aの
一つが挿通されると同時に、他の貫通孔7Dに下部絶縁
体6に設けられた2ヵ所の固定部6Fが挿通される。そ
の後に、この固定部6Fの先端を電気ごてや超音波ウェ
ルダー等により拡幅変形させることにより、下部接触部
材7は下部絶縁体6に固定される。下部接触部材7の縁
には接続部7Eが延出している。この接続部7Eは下部
絶縁体6とともに下部接触部材7がハウジング2に圧入
装着される際にハウジング2の内壁と下部絶縁体6の外
壁とで挟まれるため接触圧力が高くなり、ハウジングと
下部接触部材との電気的な接続を確実なものにする。
【0021】下部絶縁体6の傾斜面6B上には例えば鉄
やその合金であるステンレス等の金属で作られた慣性球
8が収納されている。この慣性球8は鉄以外にも例えば
銅やその合金、又は硬質鉛等種々の金属で作ることがで
き、鉄や銅等空気中で酸化し易くその酸化被膜が導電性
を害するおそれのあるものに対しては好ましくは金や銀
等の貴金属やあるいはニッケルによるメッキや、鉛と錫
からなるハンダメッキ等の表面処理を施したものが目的
に応じて選定されるが、その表面が使用目的に適する導
電性を有した固体の球であれば材質、表面処理ともにこ
れに限るものではない。
【0022】この慣性球8は通常の正規姿勢での静止時
に於ては傾斜面6Bの中心である貫通孔6C上に位置し
前記下部接触部材7の接触部7Aを押し下げるようにし
て接触しており所定の加速度以上の振動を受けるまでは
転動せず接触状態を保つ。感震素子1が地震等により所
定の値以上の振動を受けると慣性球8は貫通孔6Cを離
れて傾斜面6B上を転動し、前記接触部7Aとの接触を
断つようにされている。図1の感震素子の場合において
は、慣性球8の転動開始加速度αは慣性球8の半径をR
とし、挿通孔6Cの半径をrとすると次の式によって決
定される。
【0023】
【数1】
【0024】実際は慣性球8が後述の上部接触部材9に
よって押さえられるとともに下部接触部材7によって押
上げられるためこれより若干異なった値に調整される。
【0025】前記導電端子ピン5の密閉容器内側端部に
は金属製の当て板10を突き合せ溶接等の方法で固着す
る。ここで当て板10は導電端子ピン5との間に上部接
触部材9を導電的に挟持するとともに円板3との間に上
部絶縁体11を挟持する。図4は上部接触部材9の平面
図を、また図5は円板3に上部絶縁体11と上部接触部
材9とを当て板10により固定した状態の下面図を、図
6はこの挟持部周辺の要部縦断面図を示す。上部接触部
材9の中心には導電端子ピン5と当て板10との溶接部
10Aのプロジェクションを避けるために貫通された取
付孔9Bが設けられており、導電端子ピンと当て板との
溶接時に発生する熱による上部接触部材の塑性変形等の
影響を低減するとともに、この取付孔の周縁部9Cを導
電端子ピン5の端面と当て板10とで挟み固定する。
【0026】この上部接触部材9には図4に示す如くし
なやかな複数の羽根状部9Aが設けられている。本実施
例では六本の羽根状部9Aが導電端子ピン5を中心とし
て均一な角度つまり60°毎に設けられている。慣性球
の質量が0.7グラム程度の場合には、上部接触部材9
の材質として例えば厚みが0.01〜0.02mmのリン
青銅板が好ましい。この羽根状部9Aの先端近傍は慣性
球8が仮に存在しない自由状態で慣性球8の表面位置よ
りやや内側に位置するように設定されており常に慣性球
8に接触している。羽根状部9Aは充分なしなやかさを
有しており慣性球8の転動時にも常に少なくとも2本が
慣性球8の転動に追従し接触を保つようにされ、好まし
くは幅が0.3mm程度とされている。羽根状部9Aの本
数や一本あたりの反発力は慣性球8の転動開始加速度に
及ぼす影響や電気的接触抵抗等を考慮して決定される。
【0027】上部絶縁体11は図7の斜視図に示す如き
形状をしており、合成樹脂等の電気絶縁物で構成され、
概ね円筒形でその一端はほぼ閉塞されており、その中心
には導電端子ピン5の先端が挿通される貫通孔11Aが
設けられるとともにこの貫通孔の内側外周部には当て板
10の平面形状とほぼ同じ形状をした当て板取付部とな
る嵌入部11Bが設けられている。この嵌入部11Bに
当て板10を挿入し導電端子ピン5先端に固着する事に
より、前述の様に当て板10と円板3とで上部絶縁体1
1の貫通孔11A周囲の嵌入部11Bの底面が挟持さ
れ、上部絶縁体は固定される。この嵌入部11Bには、
当て板10が嵌入されるとともに当て板10の外周部で
上部接触部材9の羽根状部9Aの根元近傍が挟持固定さ
れている。羽根状部9Aは嵌入部11Bと当て板10と
による挟持部分の形状を予め規定しておく事により、挟
持固定されると同時に所定の形状に成型される。
【0028】この嵌入部11Bの周囲には慣性球8の上
部接触部材9の固定部付近への衝突を防止し上部接触部
材の塑性変形を防ぐための段部11Cが設けられてい
る。この段部11Cは、上部接触部材9の羽根状部9A
が段部11Cと慣性球8とに挟まれる事のないように羽
根状部に対応する位置に切り欠きが設けられており、本
実施例においては段部11Cは羽根状部を避けるために
6分割されている。
【0029】この段部11Cの効果について説明すると
例えば感震素子1が輸送時に振動等を受け慣性球8が飛
び上がり図1で点線8Aに示す位置にまでくることがあ
る。このとき段部11Cが無いと慣性球8は点線8Aの
位置を超え、上部接触部材9と導電端子ピン5との固着
部近傍に衝突し好ましくない変形を起こす。この様に羽
根状部9Aの根元側で塑性変形を起こすと羽根状部9A
の先端では変形量が拡大されその位置を大きく変化させ
ることがある。しかし本実施例に於ては上部絶縁体11
に慣性球の移動規制部分として段部11Cを配設して慣
性球8の上部接触部材9と導電端子ピン5との固着部近
傍への衝突を防ぐ事によって、上部接触部材9の固定部
近傍での変形のないように配設する事により長期に亘っ
て安定した特性を得ることができる。さらにまた段部1
1Cを設けた事により慣性球8が金属製の当て板10と
衝接する事はなく、慣性球8の表面が傷つけられたりメ
ッキ等の表面処理がはがれたりすることが防止される。
【0030】また本実施例においては段部11Cのうち
の2ヵ所11Dを嵌入部11Bに突出させている。この
突出部11Dを設けて嵌入部11Bを非円形にする事に
より、当て板10に対して上部絶縁体11が回転しない
ようになり、当て板を嵌入した後に導電端子ピン5に固
定する事で上部絶縁体は導電端子ピンに対しても回転し
ないようにする事ができる。
【0031】上部絶縁体11の周壁の開口端面11Eの
前記羽根状部9Aと対応する位置には、上部接触部材9
の羽根状部9Aの幅より広い溝11Fが設けられてい
る。この溝11Fの目的は前述の段部11C間の切り欠
きと同様に上部接触部材9の保護にあり、たとえばこの
溝が設けられていないと慣性球8が開口端面11Eに衝
接したときに羽根状部9Aが両者に直接挟まれることに
なり、衝撃が大きい場合や大きくなくても繰り返し衝接
することにより羽根状部9Aが塑性変形し感震素子とし
ての特性が変化してしまう可能性がある。しかし本実施
例においては前述の様に溝11Fを設けたことにより、
慣性球8が上部絶縁体11に衝接したときにも羽根状部
9Aは溝11Fの位置にあるため慣性球8と上部絶縁体
11に直接挟まれることはなく、塑性変形することはな
い。なお、本実施例においてはそれぞれの溝11Fには
更に後述の上部接触部材9の組み付け時における位置決
め用に位置決め溝11Gが設けられており、上部接触部
材の羽根状部9Aをこの位置決め溝に載置する事によっ
て上部接触部材の取付位置が容易且つ確実に決定され
る。
【0032】この上部絶縁体11は下部絶縁体6と協働
して図1に点線8Bで示す位置に慣性球8の最大横移動
位置を規制するものであり、この場合に於ても開口端面
11E及び接触部6Eによって慣性球8を8Bの位置で
受け止めるため、慣性球8とハウジング2の内壁とは僅
かな距離を保ち両部材が接触することはない。またもち
ろん羽根状部9Aの先端9Dもハウジング内面に接触す
る事がないようにされている。そのため最大振幅時に感
震素子1がオン信号を出力してしまうことはなく、また
制御対象機器が傾斜又は転倒した時にも確実にオフとす
ることができる。
【0033】また上部絶縁体11の開口端面11E上に
溝11Fを設けた事により慣性球8が最大横移動位置8
Bに位置した場合にも上部接触部材の羽根状部9Aが慣
性球8と上部絶縁体11とによって挟まる事はない。さ
らに上部絶縁体11の内側に段部11Cを設けた事によ
り感震素子1の輸送時の慣性球8の跳びはねや感震素子
が転倒、特に倒立状態となった時にも慣性球の移動位置
は図1に8Aで示す位置で止められ、羽根状部9Aの根
元近傍に慣性球8が当たる事はない。また段部11Cの
羽根状部に対応する位置には切り欠きが設けられている
ので、この位置においても羽根状部9Aが慣性球8と上
部絶縁体11とによって挟まる事はなく、羽根状部の変
形を防ぐ事ができる。また段部11Cを設けた事により
慣性球8が金属製の当て板10と衝接する事はなく、慣
性球8の表面が傷つけられたりメッキ等の表面処理がは
がれたりすることが防止される。
【0034】この感震素子1の動作について説明する
と、感震素子1が正規姿勢で静止状態にあるとき、慣性
球8は下部絶縁体6の傾斜面6Bの貫通孔6C上に位置
し下部接触部材7の接触部7Aに接触し慣性球8自身の
重量及び上部接触部材9により押圧力を加えている。こ
こで導電端子ピン5−上部接触部材9−羽根状部9A−
慣性球8−接触部7A−下部接触部材7−接続部7E−
ハウジング2−円板3の経路で電路が構成される。
【0035】感震素子1が所定の加速度例えば周期が
0.2乃至1秒で160ガル以上の水平振動を受けると
慣性球8は貫通孔6Cを離れて傾斜面6B上を転動し下
部接触部材7の接触部7Aとの接触を断ち、前述の電路
を所定時間以上遮断する。そのため感震素子1に接続さ
れた信号処理装置に検知信号が送られ、例えば石油暖房
機やガス燃焼機器であれば制御装置により自動消火等の
適切な保安処置がとられることになる。感震素子1が静
止状態に戻ると慣性球8は傾斜面6Bの中央の貫通孔6
C上に戻り、再び接触部7Aと接触することにより電路
を形成する。ここで羽根状部9Aは常に慣性球8の動き
に追従し摺動接触状態が維持されるため、復帰時に慣性
球8が接触部7Aと接触することにより速やかに電路を
形成することができる。
【0036】ここでこの感震素子1の図6に示す部分の
上部接触部材等の部品の取り付けについて説明する。こ
の取付時において上部接触部材9は、図7の斜視図に示
す如く開口端面11E側を上にして置かれた上部絶縁体
11上に載置される。この時点で上部接触部材9はまだ
曲げ加工されておらず図4に示す如き平らな形状をして
おり、その先端9Dは例えば図5に点線で示すような位
置で上部絶縁体11上に載置される。本実施例に於ては
上部接触部材9の羽根状部9Aを上部絶縁体11の位置
決め溝11Gに合せて載置することにより、上部接触部
材の中心に設けられた取付孔9Bを上部絶縁体11の中
心軸上に一致させることができる。
【0037】次に当て板10の中心に設けられた溶接部
10Aのプロジェクションを上部接触部材9の取付孔9
Bに合わせた状態で、当て板10を上部絶縁体11の当
て板取付部である嵌入部11Bに嵌入し、同時に上部接
触部材の羽根状部9Aの根元近傍を当て板10と嵌入部
11Bとで挟持する事により羽根状部は変形され、その
断面形状をほぼ所定の形状にまで変形される。ここで上
部絶縁体の嵌入部11Bの内周形状は当て板10の外形
とほぼ同じであるため上部絶縁体と当て板は互いに仮固
定される。また上部接触部材9は薄板の為、両者の間で
変形され保持される。
【0038】次に予め円板3に固定されているリード端
子ピン5の先端を上部絶縁体11の貫通孔11Aに挿通
配置し、前述した如く上部接触部材9及び上部絶縁体1
1をリード端子ピン5及び円板3と共に挟持するように
当て板10をリード端子ピン5の先端部に溶接固定す
る。ここで当て板10の周縁部で挟持された羽根状部9
Aの形状が所定の形状に確定されるものであり、例えば
実施例においては図6に示すように円板3に対してほぼ
垂直に設定される。
【0039】このように本発明の製造方法によれば円板
3上に上部絶縁体11と上部接触部材9及び当て板10
を固定すると同時に上部接触部材9を所定の形状にする
ことができる。また本実施例に於ては上部絶縁体上に上
部接触部材を載置した後に当て板を嵌着し仮固定する方
法を例に述べたが、例えば図6の向きに置かれた当て板
10の上に上部接触部材9を中心軸を合わせて載置した
後に上方から上部絶縁体11を装着し仮固定する方法と
しても同様である。また円板3に固定されたリード端子
ピン5を予め上部絶縁体11の貫通孔11Aに挿通して
おき上部絶縁体の小径部11Bに当て板10を嵌着する
と同時に当て板10とリード端子ピン5とを溶接固着す
るようにしてもよい。
【0040】この溶接時に上部接触部材9には前述の様
に取付孔9Bを設けたことにより直接溶接電流が流れる
ことはないため、溶接時の発熱による上部接触部材の塑
性変形等の影響を低減することができる。また溶接前に
羽根状部9Aの根元近傍が当て板10と小径部11Bで
挟持固定されているため、取付孔9Bの周縁部9Cが若
干変形しても羽根状部9Aの先端側にはほとんど影響し
ない。
【0041】このように組付時に自動的に羽根状部9A
の形状が決定されるようにしたことにより、薄板状の上
部接触部材9を予め所定の形状に変形しておく必要がな
くなり平面状のままで取扱うことができるのでその取扱
いは非常に容易になる。また従来そのしなやかさ故に所
定の形状に加工することの難しかった上部接触部材9の
形状を上部絶縁体と当て板を中心とした周辺部品の形状
及び位置関係により決定することができるため、製品毎
の形状を揃えることが容易になり、感震素子としての性
能のばらつきをなくすことができる。さらに予め加工す
る必要がなくなるため製造時の工程数が低減される。ま
た羽根状部9Aは当て板10と上部絶縁体の嵌入部11
Bとにより挟持された部分を固定端とした片持ち式の板
バネとみなすことができるので設計時にばね定数の計算
が容易になる。
【0042】この実施例では下部接触部材7は接触部7
Aを常に上方に付勢しているために、慣性球8との接触
時に接触部7Aと慣性球8との間に押圧力を与えること
ができる。そのため感震器としての動作に至らない所定
値未満の振動による慣性球8の接触部7A上での揺動や
上下の微振動により慣性球8と下部接触部材7との接触
圧力等の変化に起因する抵抗値の変動による信号処理装
置の誤動作、誤判断を防ぐことができる。
【0043】またたとえば慣性球と下部接触部材との接
触抵抗のごく短時間の一時的な変化が問題にならない場
合や、検出回路側に遅延機能等を付加することにより図
示は省略するが下部接触部材を通常の固定接点としても
よい。例えば下部接触部材をハウジングの内側底面に導
電的に固定された銀合金などの接点とする事ができる。
その動作に関しては下部接触部材が慣性球の動きに追従
しないため小さな振動などで短時間の接触抵抗の変化な
どが起こりやすくなる点以外は前述の例と同様であるた
め説明を省略する。
【0044】また本実施例においては当て板と上部絶縁
体が互いに回転する事を防止するための構造として、当
て板の平面形状と上部絶縁体の嵌入部を非円形にしたも
のを例に説明したが、回転防止構造としてはこれに限定
されるものではなく、例えば当て板の上部絶縁体との接
触面に一個または複数の突起を設けると共に上部絶縁体
の嵌入部に凹部または凸部を設けることにより互いが回
転しないようにしてもよい。
【0045】本発明の感震素子1の石油ファンヒーター
等の制御対象機器への取付けに関して説明すると、例え
ば感震素子の円板と導電端子ピンの各々に所定の取付端
子を設ける事により直接プリント基板等に正規姿勢で取
付けられるようにする事もできるし、感震素子をケース
等に入れこのケース底面を石油ファンヒータの底板等の
水平面に密着させて固定することによって感震素子1が
正規姿勢を成すようにしておくこともできる。尚、ケー
スを水平面に取り付ける他にも、取付面を例えば垂直面
や所定の角度の傾斜面とすることはケースの形状の設計
変更により容易にできる。この他にも感震素子を正規姿
勢に保持する手段は種々の形態が考えられ、例えば導電
端子ピンに門形やL字形等の所定の金具を溶接して、こ
の金具が所定の取付面に取り付けられることにより感震
素子が正規の姿勢に保持されるようにしたり、適当な粘
度を選定したシリコンオイル等を注入したケース内に感
震素子を吊り下げて感震素子自身に自動姿勢補正機能を
持たせたものは実開昭61−141551号公報や実開
昭62−204155号公報や特開平6−50804号
公報などから周知な手段である。
【0046】
【発明の効果】本発明の感震素子は上部接触部材の組付
時に自動的に上部接触部材の外周に設けられた羽根状部
の形状が決定されるようにしたことにより、薄板状の上
部接触部材を予め所定の形状に変形しておく必要がなく
なり平面状のままで取扱うことができるのでその取扱い
は非常に容易になる。
【0047】また従来そのしなやかさ故に所定の形状に
加工することの難しかった上部接触部材の形状を上部絶
縁体と当て板を中心とした周辺部品の形状及び位置関係
により決定することができるため、製品毎の形状を揃え
ることが容易になり、感震素子としての性能もばらつき
をなくすことができる。
【0048】さらに予め加工する必要がなくなるため製
造時の工程数が低減される。また上部接触部材の羽根状
部は当て板と上部絶縁体の嵌入部とにより挟持された部
分を固定端とした片持ち式の板バネとみなすことができ
るので設計時の強度計算が容易になる。
【0049】また上部絶縁体に段部を設け慣性球が金属
製の当て板に衝接しないようにしたため、慣性球の表面
が傷つけられたりメッキ等の表面処理がはがれたりする
ことが防止される。
【0050】さらにまた上部絶縁体の上部接触部材の羽
根状部と対応する位置に溝を設けたことにより、慣性球
の最大移動時にも羽根状部が上部絶縁体と慣性球とで挟
まれることはなく、羽根状部の塑性変形を防止でき長期
的に安定した性能の感震素子を得ることができる。
【0051】また当て板と上部絶縁体とが互いに回転す
る事を防止する構造としたことにより、上部絶縁体に設
けられた溝と上部接触部材の羽根状部との位置関係が変
化することはなく、上部接触部材の羽根状部が溝に組付
後に接触したり羽根状部が捩られる事はない。そのため
確実に上部接触部材の変形を防止でき、長期的な耐久性
能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感震素子の一実施例の縦断面図
【図2】図1の感震素子のA−A断面矢視図
【図3】図1の実施例に使用される下部接触部材の平面
【図4】図1の実施例に使用される上部接触部材の組付
前の平面図
【図5】図1の実施例の円板に上部絶縁体と上部接触部
材とを当て板により固定した状態の下面図
【図6】図5の部品の要部拡大縦断面図
【図7】本発明の感震素子に使用される上部絶縁体の一
実施例の斜視図
【図8】従来の感震素子の例の縦断面図
【符号の説明】
1:感震素子 2:ハウジング 3:円板 5:導電端子ピン 6:下部絶縁体 7:下部接触部材 8:慣性球 9:上部接触部材 9A:羽根状部 9B:取付孔 10:当て板 11:上部絶縁体 11B:嵌入部(当て板取付部) 11C:段部 11D:突出部(回転防止構造) 11F:溝 11G:位置決め溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小関 秀樹 名古屋市南区宝生町4丁目30番地 株式会 社生方製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の円板と有底円筒形の導電性ハウ
    ジングにより容器を構成し、前記円板のほぼ中心に穿た
    れた孔に導電端子ピンが電気絶縁性充填材により貫通固
    定され、ほぼ中央から外側に向けて同心円状に緩やかに
    上昇する傾斜面が形成され且つ中心部に貫通孔が設けら
    れた下部絶縁体がハウジングの底面に実質的に固定され
    ており、ハウジング内の底面又は底面近傍には導電性の
    下部接触部材の一端がハウジングと電気的に接続される
    ように設けられ下部接触部材の他端である接触部が前記
    下部絶縁体の貫通孔に挿通され、前記下部絶縁体の傾斜
    面上には導電性の慣性球が揺動可能にかつハウジングが
    正規姿勢で静止しているときには重力により傾斜面の中
    心の貫通孔上に位置し前記下部接触部材の接触部と接触
    し電気的に接続されるように収容され、前記円板の容器
    内部側には一端に前記導電端子ピンを挿通する貫通孔を
    有し他端に前記慣性球が衝接する部分を有した上部絶縁
    体が導電端子ピンを囲むようにして固定され、この導電
    端子ピンの容器内部側端部には導電端子ピンを中心とし
    てほぼ同心放射状に接触部を配設する複数のしなやかな
    弾性を有した羽根状部を持つ導電材製の上部接触部材が
    金属製の当て板と共に固着され、該当て板と上部絶縁体
    とで上部接触部材の羽根状部の根元近傍を保持すること
    により羽根状部の先端近傍を常に前記慣性球に接触させ
    電気的に接続されるような所定の形状に成型し、上部絶
    縁体には慣性球が金属製の当て板と接触しないようにす
    るための移動規制部分を設け、所定値以上の振動を受け
    ることにより慣性球が前記貫通孔上を離れて傾斜面上を
    揺動し下部接触部材との接触を断つ様に構成され、慣性
    球は貫通孔上での静止状態では前記上部接触部材の羽根
    状部から下部接触部材の接触部に押し付けられる押圧力
    が付与されると共に、その転動状態でも羽根状部との接
    触状態が維持されるようになっていることを特徴とする
    感震素子。
  2. 【請求項2】 当て板は上部絶縁体に取り付けることに
    より両者が互いに回転不可能になるような形状とされ、
    この当て板を導電端子ピンに固着する事により上部絶縁
    体が導電端子ピンに対して回転しないようにされる事を
    特徴とする請求項1に記載の感震素子。
  3. 【請求項3】 下部接触部材は弾性を有した形状とされ
    ており、その接触部は慣性球が絶縁体の貫通孔上に位置
    するときには常に慣性球に対して押し付けられる付勢力
    が与えられていることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の感震素子。
  4. 【請求項4】 上部絶縁体及び下部絶縁体が協働するこ
    とにより慣性球が最大移動位置に移動したときにもハウ
    ジング内面とは電気的に直接接触しないようにされてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の感震
    素子。
  5. 【請求項5】 上部絶縁体の羽根状部と対応する位置に
    は溝が設けられ、慣性球と上部絶縁体により羽根状部が
    挟まれないようにされていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項4に記載の感震素子。
  6. 【請求項6】 ほぼ中心に穿たれた孔に導電端子ピンが
    電気絶縁性充填材により貫通固定された導電性の円板
    と、前記導電端子ピンを挿通する貫通孔と後述する当て
    板の取付部に当て板の回転防止構造を有した上部絶縁体
    と、中心に貫通孔を有しこの中心から放射状に配設され
    た複数のしなやかな弾性を有した羽根状部を持つ導電材
    製の薄板の上部接触部材と、上部接触部材を導電端子ピ
    ンに固定するための金属製の当て板を有する感震素子に
    おいて、平面状の上部接触部材をその中心が上部絶縁体
    又は当て板とその中心軸を一致する様に配置した後に、
    該上部絶縁体と当て板とを組み付けることにより該当て
    板と上部絶縁体とで上部接触部材の羽根状部の根元近傍
    を所定の形状に変形し、さらに円板に固定された導電端
    子ピンに当て板を固着することにより上部絶縁体及び上
    部接触部材が円板に対して固定されることを特徴とする
    感震素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上部絶縁体の羽根状部と対応する位置に
    は溝が設けられており、羽根状部を上部絶縁体の保護板
    取付部上に載置する際に前記溝に合わせて載置すること
    を特徴とする請求項6に記載の感震素子の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10206221A (ja) * 1997-01-24 1998-08-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 感震装置

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