JPH09144762A - 玉軸受、並びに当該軸受を備えるプーリ及びファン - Google Patents

玉軸受、並びに当該軸受を備えるプーリ及びファン

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JPH09144762A
JPH09144762A JP16788796A JP16788796A JPH09144762A JP H09144762 A JPH09144762 A JP H09144762A JP 16788796 A JP16788796 A JP 16788796A JP 16788796 A JP16788796 A JP 16788796A JP H09144762 A JPH09144762 A JP H09144762A
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pulley
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ball
pockets
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Takahiro Koremoto
隆浩 是本
Tadahisa Suzuki
唯久 鈴木
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プーリにおける冷時異音の抑制 【解決手段】 保持器(2d)は、例えば合成樹脂を射出
成形することによって形成されたいわゆるスナップオン
形式のもので、円周等配位置に複数のポケット3を備
え、ポケット3の軸方向一方側が環状基部4、軸方向他
方側が開口部5になっている。ポケット3の周縁は凹球
面で描かれ、また、ポケット3の周縁のうち爪6の先端
側領域に突部3aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、玉軸受、並びに当
該軸受を有するプーリ及びファンに関する。ここでいう
プーリは、自動車のエンジンのタイミングベルト、補機
駆動用ベルト等と接触するものであり、ファンは、上記
エンジンの冷却水を強制冷却するためのものである。
【0002】
【従来の技術】プーリは、自動車のエンジンのタイミン
グベルトや補機駆動用ベルト等において、ベルトの巻掛
け角を増大させ、ベルトに適当な張力を与えるために配
置される。プーリとしては、ベルトが接触するプーリ周
面を玉軸受の外輪の外径に直接設けたもの(笠型外輪)
もあるが、図6に示すように、プーリ周面(11c)を有
するプーリ本体(11)と玉軸受(12)とを嵌合一体化し
た構成のものが多く使用されている。
【0003】プーリ本体(11)は鋼板プレス製で、ベル
トを掛けるための外径円筒部(11a)、玉軸受(12)の
外輪(12a)を嵌合する内径円筒部(11b)を有する。
プーリ周面(11c)は、外径円筒部(11a)の外径に設
けられる。玉軸受(12)は、プーリ本体(11)の内径円
筒部(11b)に嵌合された外輪(12a)、固定軸(図示
省略)に嵌合される内輪(12b)、内・外輪(12b)
(12a)の軌道面間に組込まれた複数のボール(12
c)、ボール(12c)を保持する保持器(12d)、グリ
ースを密封する一対のシール(12e)を有する。
【0004】この種のプーリでは、プーリ本体(11)が
ベルトから回転駆動力を受けて回転すると、これに嵌合
された玉軸受(12)の外輪(12a)がプーリ本体(11)
と一体となって回転する。
【0005】上記のようなプーリにおいて、玉軸受(1
2)の保持器(12d)は合成樹脂からなるスナップオン
形式のもので、周縁が凹球面をなすポケットでボール
(12c)を保持している。このポケットの径は、通常、
ボール(12c)の直径Dに、0.2mm〜0.3mm程
度のポケットすきまを付加して設定され、収容保持され
たボール(12c)が自由に転動できるようになってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なプーリを寒冷時に運転すると、プーリ仕様や運転条件
によっては特異音(笛吹き音)が発生する場合がある。
この寒冷時の特異音、いわゆる冷時異音は市場において
必ずしも100%発生するわけではなく、気温等に左右
され、国内ではごく限られた地域(北海道など)でのみ
発生する。また、自動車のエンジンの始動からごく短時
間(長いものでも1分間程度)に発生し、その後は皆無
である。冷時異音はこのような複雑な性質を有し、再現
するのが困難であったため、その発生原因については未
だ明確には解明されていない。しかも、自動車に使用さ
れるプーリは高温・高速で運転されるものであり、その
耐久性も重要な特性の一つであるから、耐久性低下につ
ながるような対策手段は採れない。このような理由か
ら、現在、プーリの冷時異音対策としてこれといって決
め手となる有効な手段が提供されていないのが実状であ
る。
【0007】従来より、冷時異音対策として、低温特性
に優れたグリース(寒冷時においても、ボールと内・外
輪の軌道面との接触部に油膜がむらなく形成されるも
の)を使用することが検討されている。この対策手段
は、寒冷時におけるグリースの潤滑性能を高めることに
よって、冷時異音の発生を抑制しようとするものであ
り、かなりの効果が期待できる。しかし、グリースの粘
度が低くなるため、高温時の潤滑性能に懸念があり、耐
久性低下につながる可能性がある。
【0008】そこで、本発明は、プーリとしての機能を
確保しつつ、耐久性、コスト面をも考慮に入れ、冷時異
音の発生を効果的に抑制又は防止し得る手段を提供しよ
うとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本出願人は、冷時異音再
現試験において、以下に示す幾つかの現象を確認してい
る。 (1)冷時異音発生時のプーリ(外輪)は軸方向に振動
している。また、この周波数成分は冷時異音の音響周波
数と一致する。 (2)冷時異音が発生していない時は、この周波数成分
は認められない。 (3)冷時異音発生時の周波数成分は、プーリ端面18
0度側定位置2箇所で同位相である。
【0010】冷時異音発生のメカニズムは未だ完全には
解明されていないものの、上記の検証から、冷時異音の
発生源は軸受であり、それもボールの自励振動が大きな
要因になっていると考えられる。すなわち、寒冷時には
グリースの基油粘度上昇・稠度低下による軌道面の油膜
むら・不均一化が生じやすく、そのためにボールと軌道
面との間の摩擦係数が微小な周期的変化を起こし、これ
によりボールに自励振動が生じる。そして、このような
ボールの自励振動が外輪に伝わり、異音が発生すると思
われる。また、ボールの自励振動が外輪を介してプーリ
本体に伝わり、プーリ本体の固有振動と共振して増幅さ
れ、共鳴音となって拡大する場合もある。
【0011】本発明は、上記のような推論に基づき、冷
時異音対策として、ボールの自励振動を効果的に抑制す
るため、保持器のポケットの周縁をボールに弾性的に接
触させ又は近接させることにより、ボールの挙動を保持
器によって規制しようとするものである。そして、その
ための手段として、保持器のポケットの周縁のうち開口
部側の領域に突部を設けた構成、保持器のポケットの周
縁のうち開口部側の領域を軸線と直交する方向で傾斜さ
せた構成を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すプーリは、自動車の補
機駆動ベルトに使用されるアイドラプーリで、鋼板プレ
ス製のプーリ本体(1)と、プーリ本体(1)の内径に
嵌合された単列の玉軸受(2)とで構成される。プーリ
本体1は、円筒部(1a)、円筒部(1a)の一端から外径
側に延びたフランジ部(1b)、フランジ部(1b)から軸
方向に延びた外径円筒部(1c)、円筒部(1a)の他端か
ら内径側に延びた鍔部(1d)からなる環体である。円筒
部(1a)の内径には、玉軸受(2)の外輪(2a)が嵌合
され、外径円筒部(1c)の外径には図示されていないベ
ルトが接触するプーリ周面(1e)が設けられている。こ
のプーリ周面(1e)に図示されていないベルトが接触す
ることにより、アイドラとしての役割を果たす。
【0013】図2に示すように、玉軸受(2)は、プー
リ本体1の円筒部(1a)の内径に嵌合される外輪(2
a)、図示されていない固定軸に嵌合される内輪(2
b)、内・外輪(2b)(2a)の軌道面間に組込まれた複
数のボール(2c)、ボール(2c)を円周等間隔に保持す
る保持器(2d)、およびグリースを保持する一対のシー
ル(2e)で構成される。
【0014】図3に示すように、保持器(2d)は、例え
ば合成樹脂を射出成形することによって形成されたいわ
ゆるスナップオン形式のもので、円周等配位置に複数の
ポケット(3)を備え、ポケット(3)の軸方向一方側
が環状基部(4)、軸方向他方側が開口部(5)になっ
ている。ポケット(3)間は柱部(7)で仕切られ、柱
部(7)の先端から円弧状に延びた一対の爪(6)によ
って開口部(5)が構成されている。開口部(5)はボ
ール(2c)の直径よりも小さく設定され、また、爪
(6)は弾性変形可能なように薄く形成されている。組
込みに際しては、内・外輪(2b)、(2a)の軌道面間に
組み入れられたボール(2c)に一対の爪(6)の先端を
押し当て、開口部(5)をボール(2c)によって弾性的
に押し広げながらポケット(3)にボール(2c)を収容
する。ボール(2c)を収容した後は、弾性復元した一対
の爪(6)によって、保持器(2d)の脱落が防止され
る。
【0015】この実施例において、ポケット(3)の周
縁は凹球面で描かれ、また、ポケット(3)の周縁のう
ち爪(6)の先端側領域に突部(3a)が設けられてい
る。突部(3a)は円弧状断面を有し、ポケット(3)の
周縁の幅方向曲率に沿って設けられている。突部(3a)
の高さは、ポケットすきまと同程度か、又はポケットす
きまよりも大きい。
【0016】上記のような突部(3a)が設けられている
ため、ポケット(3)にボール(2c)を収容すると、突
部(3a)がボール(2c)に弾性的に接触し、ボール(2
c)の自由な挙動、特に軸方向の挙動が抑制される。そ
のため、冷時異音の発生要因となるボール(2c)の自励
振動が効果的に抑制される。尚、突部(3a)はボール
(2c)と弾性的に接触しなくても、ポケットすきまが小
さくなることによってボール(2c)の自励振動はかなり
抑制される。
【0017】図4に示す実施例においても、ポケット
(3)の周縁のうち爪(6)の先端側領域に突部(3
a’)が設けられているが、この実施例の凸部(3a’)
は、ポケット(3)の周縁の幅方向中心で、かつ、周縁
の円周方向曲率に沿って設けられている。
【0018】図5に示す実施例は、保持器(2d)の爪
(6')を軸線と直交する方向(紙面方向)で傾斜させた
ものである。隣り合ったポケット3間において、爪
(6')の傾斜の方向は相反している。ポケット(3)に
ボール(2c)を収容すると、一対の爪(6')のうち、一
方の爪(6')の外径側周縁と、他方の爪(6')の内径側
周縁がそれぞれボール(2c)に弾性的に接触し、ボール
(2c)を拘束する。尚、爪(6')はボール(2c)と弾性
的に接触しなくても、ポケットすきまが小さくなること
によってボール(2c)の自励振動はかなり抑制される。
【0019】上記のような保持器(2d)を形成する合成
樹脂としては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリアセ
タール(POM)、ポリエーテルサルフォン(PE
S)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
アミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PE
I)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、熱可塑
性ポリイミド等の熱可塑性樹脂の他、フェノール樹脂、
全芳香族ポリイミド(PI)等の熱硬化性樹脂等を用い
ることができる。ただ、耐久性確保の観点から機械的
特性、摩耗特性、熱的特性に優れていること、開口部
側領域の適度な弾性接触力を得られること、製作コス
ト低減の観点から安価でかつ易成形性に優れた材料であ
ることが望ましいことを考慮すると、これら合成樹脂の
中でも、ポリアミド樹脂(PA)、ポリエーテルエーテ
ルケトン樹脂(PEEK)が好ましいと考えられ、その
中でも、ポリアミド樹脂(PA)が特に好ましいと考え
られる。ポリアミドとしては、例えばポリアミド6、ポ
リアミド6−6、ポリアミド4−6、ポリアミド6−1
0、ポリアミド6−12、ポリアミド11、ポリアミド
12等を用いることができる。
【0020】また、内封グリースによる潤滑を補助する
ため、上記ポリアミド樹脂にフッ素系樹脂等を含有させ
ても良い。保持器(2d)とボール(2c)との接触によっ
て、良好な潤滑性を有するフッ素系樹脂の転着被膜がボ
ール(2c)の表面などに形成されるので、ボール(2c)
の自励振動を誘起させる一因となるスティックスリップ
を防止する上で有効である。フッ素系樹脂としては、例
えばポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサプロロプロピレン共重合体樹脂(FEP)、
テトラフロオロエチレン−エチレン共重合体樹脂(ET
FE)、ポリクロロトリフロロエチレン樹脂(PCTF
E)、ポリビニルフルオライド樹脂(PVF)等を用い
ることができ、その中でも、PTFE、PFA、FE
P、ETFEが望ましく、これらの中でも摩擦係数が最
も低いPTFE(動摩擦係数0.10)が特に望まし
い。
【0021】また、本発明の効果を妨げない範囲で、各
種充填材を配合しても良い。充填材としては、ガラス繊
維、炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウムウィス
カ、ウォラストナイト、ホウ酸アルミニウムウィスカ、
硫酸カルシウムウィスカ等の補強材や、二硫化モリブデ
ン、グラファイト、カーボン、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ、カオリン、酸化鉄、ガラスビーズ、リン酸
化合物などの無機粉末、ポリイミド樹脂、芳香族ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリフェニレン
サルファイド樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂粉末、シ
リコーンオイル、フッ素オイル、ワックス、ステアリン
酸化合物などの内部滑材など種々の充填材を例示するこ
とができる。
【0022】上記ポリアミド樹脂の成形方法としては、
射出成形、押出成形、モノマー注型、粉末成形などの種
々の公知の成形方法を採用することができるが、低コス
ト性、作業効率等を考慮して射出成形によるのが望まし
い。また、成形後に、熱処理、調質処理を行なっても良
い。熱処理は成形品の残留応力を緩和し、寸法安定性を
高めると共に、結晶化度を高め、機械特性を高めるため
に行なう。熱処理剤としては、水、流動パラフィン、焼
入れ油等を用いることができる。調質処理は、特に寸法
安定性を高めるため、強制的に短時間で平衡水分量まで
吸水させる処理である。沸騰水か酢酸カリウム水溶液な
どを用いて調質すると良い。
【0023】ところで、上述の冷時異音は、プーリに限
らず、ラジエータの冷却水を強制冷却するための冷却フ
ァンにおいても同様に生じ得る。図7(a)(b)に示
すように、このファン(30)は、環状のケース(回転部
材)(35)の周囲に複数のブレード(31)を放射状に取
り付け、このケース(35)を玉軸受(32)の外輪(32
a)に嵌合したもので、エンジンによって駆動される主
軸(33)(たとえばポンプシャフト等のフランジ部にボ
ルト締めされる)に回転可能に取り付けられる。主軸
(33)とファン(30)との間には、外気温の変動に応じ
て伝動、断絶を切換える温度対応型のクラッチ機構(3
4)が介装されており、このクラッチ機構(34)を介し
て主軸(33)からファン(30)へのトルク伝達が行なわ
れる。このクラッチ機構(34)の一構造例を以下に説明
する。
【0024】主軸(33)の先端部には、主軸(33)と一
体に回転するドライブディスク(36)が嵌合固定されて
いる。ドライブディスク(36)の先端側には、円盤状の
プレート(37)が配置されており、このプレート(37)
は、ケース(35)との間でトルク伝達室となる第1チャ
ンバ(39)を形成している。プレート(37)とカバー
(38)との間には、オイル(トルク伝達用の粘性流体:
シリコンオイル等)の溜り部となる第2チャンバ(40)
が形成され、この第2チャンバ(40)内に、一端にバル
ブ(41)を取り付けると共に、他端をプレート(37)に
固定した板バネ(42)が配置されている。カバー(38)
にはバイメタル(43)が固定され、さらにこのバイメタ
ル(43)には主軸(33)の軸線(O−O)と合致させて
ピストン(44)が装着されている。
【0025】以上の構成において、外気温が低い時に
は、図7(a)に示すように、バイメタル(43)がほと
んど湾曲しないため、ピストン(44)は板バネ(42)を
図面右側に押圧している。この時、板バネ(42)に取り
付けたバルブ(41)は、プレート(37)の外径部に設け
た穴(45)を突き抜けて第1チャンバ(39)内のドライ
ブディスク(36)前面に圧接している。穴(45)は、図
8に示すように、挿入穴(45a)とこれに連続させた流
通穴(45b)とからなり、バルブ(41)は挿入穴(45
a)に嵌入している。ドライブディスク(36)とケース
(35)側、すなわちバルブ(41)との間には、常に相対
速度が存在しているため、ドライブディスク(36)とプ
レート(37)との間のオイル(散点で示す)は、堰とし
ての役割を果たすバルブ(41)によりかき出されて流通
穴(45b)より第2チャンバ(40)に送り込まれる。こ
の状態では、第1チャンバ(39)内のオイルはほとんど
第2チャンバ(40)内に入り、第1チャンバ(39)には
ごく僅かのオイルを残すのみとなるので、伝達トルクが
小さくなり、ファン(30)の回転速度は小さくなる。な
お、図8中の矢印はドライブディスク(36)の回転方向
を示す。
【0026】外気温が高いと図7(b)に示すように、
バイメタル(43)が湾曲するため、バルブ(41)が図面
左側に移動し、板バネ(42)の弾性によりピストン(4
4)が穴(45)から脱出する。従って、上述のかき出し
作用がなくなり、第1及び第2チャンバ(39)(40)内
のオイルは穴(45)を通じて同一油面となる。この時、
オイルは第1チャンバ(39)の有効伝達面に満たされる
ので、所定のトルク伝達がなされ、ファン(30)の回転
速度が早くなる。
【0027】以上のファン(30)において、玉軸受(3
2)の保持器(図示省略)を上述したプーリに用いられ
る玉軸受(2)の保持器(2d)と同様の構造とすれば、
冷時異音の発生を確実に防止することが可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以下に示す特有の効果を奏す
る。 (1)保持器のポケットの周縁がボールに弾性的に接触
して又は近接してボールの挙動を規制することにより、
ボールの自励振動が効果的に抑制されるので、冷時異音
の発生を抑制又は防止することができる。 (2)上記のような効果は封入グリースの種類を問わず
得られるので、低温特性に優れたグリースを使用した従
来のプーリのように、高温耐久性の低下につながる心配
がない。 (3)簡単な構成で冷時異音の発生を抑制又は防止する
ことができるので、コスト的にも有利である。
【0029】これらの効果(1)〜(3)は本発明をエ
ンジン冷却水を強制冷却するためのファンに適用した場
合にも同様に達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】図1における玉軸受の拡大断面図である。
【図3】保持器のポケット周辺を示す斜視図(図a)、
断面図(図b)、平面図(図c)である。
【図4】他の実施例に係わる保持器のポケット周辺を示
す斜視図(図a)、断面図(図b)である。
【図5】他の実施例に係わる保持器のポケット周辺を示
す正面図(一部断面)である。
【図6】従来のプーリを示す断面図である。
【図7】冷却ファンの一構造例を示す断面図である。
【図8】クラッチ機構のプレートに設けた穴の形状を示
す拡大正面図である。
【符号の説明】
1 プーリ本体 2 玉軸受 2c ボール 2d 保持器 3 ポケット 3a 突部 3a’突部 30 ファン 31 ブレード 32 玉軸受 33 主軸 34 クラッチ機構 35 回転部材(ケース)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボールを収容保持する複数のポケットが
    形成され、ポケットの周縁が凹球面をなし、ポケットの
    軸方向一方側が環状基部、軸方向他方側が開口部になっ
    た合成樹脂製の保持器を備え、 上記保持器のポケットの周縁のうち上記開口部側の領域
    に突部を有することを特徴とする玉軸受。
  2. 【請求項2】 ボールを収容保持する複数のポケットが
    形成され、ポケットの周縁が凹球面をなし、ポケットの
    軸方向一方側が環状基部、軸方向他方側が開口部になっ
    た合成樹脂製の保持器を備え、 上記保持器のポケットの周縁のうち上記開口部側の領域
    が軸線と直交する方向で傾斜したことを特徴とする玉軸
    受。
  3. 【請求項3】 ベルトが接触するプーリ周面を有するプ
    ーリ本体と、このプーリ本体に嵌合された請求項1又は
    2の玉軸受とを備えたことを特徴とするプーリ。
  4. 【請求項4】 上記プーリ本体の内径に、上記玉軸受の
    外側軌道面を直接形成したことを特徴とする請求項3記
    載のプーリ。
  5. 【請求項5】 複数のブレードを有する回転部材を請求
    項1又は2記載の玉軸受の外輪外径に嵌合したことを特
    徴とするファン。
  6. 【請求項6】 合成樹脂からなり、ボールを収容保持す
    る複数のポケットが形成され、ポケットの周縁が凹球面
    をなし、ポケットの軸方向一方側が環状基部、軸方向他
    方側が開口部をなし、かつ、ポケットの周縁のうち上記
    開口部側の領域に突部を有することを特徴とする玉軸受
    の保持器。
  7. 【請求項7】 合成樹脂からなり、ボールを収容保持す
    る複数のポケットが形成され、ポケットの周縁が凹球面
    をなし、ポケットの軸方向一方側が環状基部、軸方向他
    方側が開口部をなし、かつ、ポケットの周縁のうち上記
    開口部側の領域が軸線と直交する方向で傾斜したことを
    特徴とする玉軸受の保持器。
JP16788796A 1995-09-18 1996-06-27 玉軸受、並びに当該軸受を備えるプーリ及びファン Withdrawn JPH09144762A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6416230B1 (en) 1999-08-10 2002-07-09 INA Wälzlager Schaeffler oHG Snap cage for ball bearings
GB2382630A (en) * 2001-11-30 2003-06-04 S Di Albiero Lara & C S N C Ab Prefabricated plastic ball bearing assembly
US6648517B2 (en) 1999-05-24 2003-11-18 Nsk Ltd. Retainer for rolling bearing
JP2010002054A (ja) * 1997-07-01 2010-01-07 Jtekt Corp 合成樹脂製の軸受用保持器、その製造方法および転がり軸受

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