JPH09143695A - 移動式蒸発源を有する連続真空蒸着装置 - Google Patents

移動式蒸発源を有する連続真空蒸着装置

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JPH09143695A
JPH09143695A JP29956795A JP29956795A JPH09143695A JP H09143695 A JPH09143695 A JP H09143695A JP 29956795 A JP29956795 A JP 29956795A JP 29956795 A JP29956795 A JP 29956795A JP H09143695 A JPH09143695 A JP H09143695A
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JP
Japan
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substrate
electron beam
crucible
evaporation
width
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Application number
JP29956795A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakabayashi
貴 中林
Motoharu Mori
元治 毛利
Akihiro Nomura
昭博 野村
Shiko Matsuda
至康 松田
Reiko Noguchi
玲子 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の板幅の変化に対応して蒸着処理の行え
る装置とする。 【解決手段】 電子銃1と、電子銃1の電子ビーム4が
照射するルツボ2と、電子ビームを偏向させてルツボ2
へ照射させる偏向磁極装置3と、を支持装置7により一
体とし、基板6の幅方向両側に対向して設置し、基板6
の板幅に応じて回転できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸発材料を蒸発させ
る発生源を移動することのできる連続真空蒸着装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】連続真空蒸着装置は真空中で金属等の蒸
発材料を加熱して蒸発させ鋼板などの基板の表面に蒸着
させ被膜を形成する。この連続蒸着装置は通常の湿式メ
ッキでは扱えない高融点金属などの蒸着が可能であり、
付着速度が大きい等の利点を有している。
【0003】図4は従来の連続真空蒸着装置の一例を示
す。連続真空蒸着装置は入側と出側の真空シール装置、
予備加熱室、成膜室等からなり、大気圧でアンコイラー
から巻き戻された鋼板等からなるストリップ(基板)を
入側真空シール装置を通して真空状態とし、予備加熱室
で予備加熱した後、成膜室で成膜し、成膜後出側真空シ
ール装置を通し真空状態を解除して大気圧中に取り出
し、リコイラーで巻き取るようになっている。
【0004】成膜室には電子ビーム4を放射する電子銃
1と、電子ビーム4により溶融した蒸発材料を収容する
ルツボ2と、紙面に垂直方向の磁界を発生する図示しな
い偏向磁極装置3とを備え、電子銃1より電子ビーム4
を放射し、磁界によって電子ビーム4の方向を曲げてル
ツボ2内に照射し、蒸発材料を加熱して蒸発させ、ルツ
ボ2の上方を走行する基板6に蒸着させ被膜を形成して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】蒸着対象となる基板の
幅は用途に応じて多くのサイズが要求される。このため
従来は基板の幅に合わせて電子銃、ルツボ、偏向磁極装
置を製作していた。しかし、基板の幅の種類は多いの
で、全ての幅に合わせて装置を製作することは経済的に
困難であるため、1つの装置で基板の幅に合わせて各構
成機器を調整できるようにすることが検討されていた。
【0006】基板の板幅を大きくすると、ルツボの幅を
大きくしなければならない。また、ルツボ内の蒸発材料
も多くなるので電子銃の容量も大きくなる。この板幅増
大と電子ビームの強度増大により偏向磁極間隔が広が
り、必要な磁束を得るための磁極装置が大型化する。こ
のように各装置の容量や形状等を可変とすることに加え
て、電子ビームがルツボに入射する入射角を最適にして
入熱効率を向上させるための調整や蒸着膜厚分布の制御
等を基板の板幅に合わせて行わなければならず、いずれ
も多くの困難があり、基板の板幅に合わせて適切な真空
蒸着作業が行える装置は実現されていなかった。
【0007】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
もので、蒸発材料の蒸発源を複数設けて移動できるよう
にし、基板の板幅変化に対応できるようにした連続真空
蒸着装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、蒸発材料が溶融されるルツボ
と、このルツボ内の蒸発材料に電子ビームを放射して溶
融する電子銃と、前記電子ビームを偏向させてルツボに
照射させる偏向磁極装置とを一体にして蒸発ユニットを
構成し、この蒸発ユニットを複数個、走行する蒸着対象
となる基板の幅方向内側に対向して設置し、基板の板幅
に応じて移動できるようにする。
【0009】蒸発ユニットは基板の幅の両側に対向して
設けられている。基板の板幅の増大に対応して蒸発ユニ
ットを基板の幅方向への移動と回転を行うことによりル
ツボより蒸発した蒸発材料の広がり範囲を基板の幅に合
わせて蒸着処理を行う。
【0010】請求項2の発明では、前記蒸発ユニット
は、細長のルツボを有しており、このルツボの細長方向
を基板の走行方向にして互いに対向して基板の幅方向両
側に対として設けられており、基板の板幅に応じて互い
に反対方向に回転するように設置されている。
【0011】かかる構成により、基板の幅方向の変化に
対応して対となった蒸発ユニットを互いに反対方向にほ
ぼ同じ角度回転すれば、ルツボより蒸発した蒸発材料の
広がり範囲を基板の幅に合わせて蒸着処理できる。
【0012】請求項3の発明では、前記蒸発ユニットは
基板の幅方向両側に対として設けられており、この対を
基板の通板方向に複数段配置する。
【0013】かかる構成により、格段ごとに蒸着膜を形
成することができるので、各段数と同じ層数の蒸着膜を
形成することができる。なお、蒸発材料を各段で変える
ことにより、多層膜を形成することができる。
【0014】請求項4の発明では、前記電子銃の電子ビ
ーム出射口近傍には電子ビームを所定の周期で水平方向
に左右に振るスキャニングコイルが設けられており、前
記電子銃には電子ビームが左端と右端の照射エリアとに
行ったときそのエリアでの電子ビームの入熱時間を変化
させる制御部が設けられている。
【0015】かかる構成により、蒸発材料の蒸発分布を
制御することができる。つまり基板の幅方向の中央部の
蒸発分布が薄ければ電子ビームが幅方向内側へきたとき
電子ビームの入熱時間を長くし、外側へ行った時は短か
くするように制御する。これによりルツボ溶湯内での温
度勾配を付けることで、幅方向に均一な蒸発材料の蒸気
分布が得られる。なお、全体の蒸気量は電子ビームの強
さを調整することにより行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は以下に述べる第1お
よび第2実施の形態に用いる蒸発ユニットの斜視図を示
す。電子銃1は電子ビーム4を放射し、その出力を制御
する制御部を内蔵または図示しない外部に有する。電子
銃1の銃口部にはスキャニングコイル1aが設けられ、
電子ビーム4を水平方向左右に一定周期で振る。ルツボ
2は電子銃1に対向して設けられ、細長状の形状を有
し、図1では長方体として示されている。ルツボ2内に
は蒸発材料2aが充填される。蒸発材料2aは、例え
ば、金属よりなり電子ビーム4で照射されて溶融し蒸気
となる。蒸発材料2aはルツボ2の左右に設定された照
射エリア2bで電子ビーム4の照射を受ける。この照射
エリア2bはルツボ2内の蒸発材料2aが均一に溶融す
る位置とし、スキャニングコイル1aの調整によって設
定される。
【0017】偏向磁極装置3は、ルツボ2を挟んでU字
形の鉄心3bと、この鉄心3bの一部に巻かれたコイル
3aと、鉄心3bの両端に設けられた磁極3cを有し、
図示しない装置によりコイル3a電流を調整することに
より両磁極3c間に発生する磁束5の強さを制御する。
磁束5は電子ビーム4を図1で下方に曲げ照射エリア2
bに入射するようにする。磁束5の強さは入射角θを出
来るだけ90度に近づけるようにし、電子ビーム4が蒸
発材料2aの溶融面で反射してエネルギーロスとなり、
成膜室内の温度を上昇させるのを少なくなるようにす
る。θとしては60〜80度程度が用いられる。蒸発ユ
ニットはこのような電子銃1、ルツボ2および偏向磁極
装置3を図示しない支持装置により一体に構成し、回転
できるようにしたものである。
【0018】図2は第1実施の形態を示す蒸発ユニット
の配置図である。蒸発ユニットは基板6の両側にルツボ
2の細長方向を矢印で示す基板6の通板方向に合わせて
対向して設置されている。蒸発ユニットは電子銃1、ル
ツボ2および偏向磁極装置3が支持装置7上に取り付け
られ一体となり、Gを中心として回転できるように構成
されている。(A)は基準となる板幅を有する基板6の
場合を示し、(B)は基準の幅より広くなった場合を示
す。基板6の板幅が基準より大きくなった場合は、Gを
中心に各蒸発ユニットを互いに逆方向にほぼ同一角度回
転する。
【0019】基準の板幅の場合、(A)に示す蒸発ユニ
ットの配置で、蒸発材料2aから蒸発する蒸気の分布は
板幅にわたり均一になるよう電子銃1の出力は調整され
ている。しかし(B)のように回転すると蒸気の分布が
均一ではなくなる。このため、左右の照射エリア2b1
と2b2における電子ビームの入熱時間を変えることに
より均一な蒸気分布とすることができる。また発生蒸気
量は電子銃1の出力を変えることにより調整できる。
【0020】図3は第2実施の形態を示す蒸発ユニット
の配置図である。本実施の形態は第1実施形態の蒸発ユ
ニットの対を同一蒸着室内に2対、矢印で示す基板6の
流れ方向にタンデムに配置したものである。これにより
上流側の蒸発ユニットの対で第1蒸着層を形成し、下流
側の対で第2蒸着層を形成する。さらに蒸発ユニットの
対を追加すれば、その数だけ蒸着層数を増加することが
できる。また、各層ごとに蒸発材料を変えることにより
材質の異なる2層膜を形成することができる。(A)は
基板が基準幅の場合を示し、(B)は基準幅が広がった
場合Gを中心にして回転した状態を示す。本実施の形態
は2段で構成される点以外は第1実施の形態と同一であ
る。
【0021】以上の第1および第2実施の形態は基板6
の基準の幅より広がる場合について説明したが、狭くな
る場合も、Gを中心に蒸発ユニットを回転することによ
り蒸着処理を行うことができる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
は、電子銃,ルツボおよび偏向磁極装置を一体化して蒸
発ユニットとし、基板の幅の両側に対にして配置し、板
幅が変化した時はそれに応じて蒸発ユニットを移動や回
転し、均一な蒸発材料の蒸気の分布および適正な蒸発量
を得ることができる。これらの分布や蒸発量は蒸発ユニ
ットの電子銃、偏向磁極装置の出力調整範囲内で行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸発ユニットの構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施の形態を示す蒸発ユニットの配置図
で、(A)は基準板幅の場合、(B)は基準板幅より広
い場合を示す。
【図3】第2実施の形態を示す蒸発ユニットの配置図
で、(A)は基準板幅の場合、(B)は基準板幅より広
い場合を示す。
【図4】連続真空蒸着装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 電子銃 1a スキャニングコイル 2 ルツボ 2a 蒸発材料 2b 照射エリア 3 偏向磁極装置 3a コイル 3b 鉄心 3c 磁極 4 電子ビーム 5 磁束 6 基板 7 支持装置
フロントページの続き (72)発明者 野村 昭博 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 松田 至康 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 野口 玲子 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発材料が溶融されるルツボと、このル
    ツボ内の蒸発材料に電子ビームを放射して溶融する電子
    銃と、前記電子ビームを偏向させてルツボに照射させる
    偏向磁極装置とを一体にして蒸発ユニットを構成し、こ
    の蒸発ユニットを複数個、走行する蒸着対象となる基板
    の幅方向内側に対向して設置し、基板の板幅に応じて移
    動できるようにしたことを特徴とする移動式蒸発源を有
    する連続真空蒸着装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸発ユニットは、細長のルツボを有
    しており、このルツボの細長方向を基板の走行方向にし
    て互いに対向して基板の幅方向両側に対として設けられ
    ており、基板の板幅に応じて互いに反対方向に回転する
    ように設置されていることを特徴とする請求項1記載の
    移動式蒸発源を有する連続真空蒸着装置。
  3. 【請求項3】 前記蒸発ユニットは、基板の幅方向両側
    に対として設けられており、この対を基板の通板方向に
    複数段配置したことを特徴とする請求項2記載の移動式
    蒸発源を有する連続真空蒸着装置。
  4. 【請求項4】 前記電子銃の電子ビーム出射口近傍には
    電子ビームを所定の周期で水平方向に左右に振るスキャ
    ニングコイルが設けられており、前記電子銃には電子ビ
    ームが左端と右端の照射エリアとに行ったときそのエリ
    アでの電子ビームの入熱時間を変化させる制御部が設け
    られていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の移動式蒸発源を有する連続真空蒸着装置。
JP29956795A 1995-11-17 1995-11-17 移動式蒸発源を有する連続真空蒸着装置 Pending JPH09143695A (ja)

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JP (1) JPH09143695A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100422413B1 (ko) * 2001-11-06 2004-03-11 강혜완 무공해 용기 및 그 제조방법
WO2022108940A1 (en) * 2020-11-19 2022-05-27 Applied Materials, Inc. Protection layer sources

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100422413B1 (ko) * 2001-11-06 2004-03-11 강혜완 무공해 용기 및 그 제조방법
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