JPH09141755A - 補強構造体 - Google Patents

補強構造体

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JPH09141755A
JPH09141755A JP7307145A JP30714595A JPH09141755A JP H09141755 A JPH09141755 A JP H09141755A JP 7307145 A JP7307145 A JP 7307145A JP 30714595 A JP30714595 A JP 30714595A JP H09141755 A JPH09141755 A JP H09141755A
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JP
Japan
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water
fiber
reinforcing
polyvinyl alcohol
paper
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JP7307145A
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English (en)
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Ichiro Hanamori
一郎 花森
Hisashi Nakahara
寿 中原
Yoshishige Noguchi
栄重 野口
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙、プラスチックフィルム等の比較的強度の低
い面状体の補強方法であって、その補強により、紙やプ
ラスチックフィルムの持つリサイクル性を損なわない補
強方法を提供する。 【解決手段】ビニルアルコール成分が99.5モル%以
下よりなるビニルアルコール系ポリマーからなる強度3
g/デニール以上、水中溶解温度0〜100℃および熱
融着温度250℃以下である繊維を面状体の少なくとも
一方向に熱融着で一体化した構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙、プラッチック
フィルム等の比較的強度の低い面状物の強度を高め、し
かもこれら素材のリサイクル性を損なわない技術を提案
するものである。すなわちこれら面状物を水溶性繊維で
補強した補強構造物は、この繊維材料を水洗いにより除
去することにより、補強繊維を除去することができ、紙
あるいはプラスチックのリサイクルを可能とするもので
ある。本発明の補強構造体は、重包装資材、壁紙、各種
ボード類等に利用可能である。
【0002】
【従来の技術】紙、プラッチックフィルム等の比較的強
度が低い面状体に対する補強方法としては、従来は、そ
の片面あるいは両面に対して接着剤を介して、高強度の
合成繊維あるいはポリオレフィンに代表される延伸テー
プ・ヤーンを、そのタテ方向あるいはタテとヨコの両方
向に張り合わせて一体化する方法が提案・実用化され、
重包装資材等に使用されている。しかし、近年の資源リ
サイクルの観点からは、この従来技術の場合には、面状
体と繊維等の補強材との分離が困難であるため問題があ
り、結果的には焼却等で処分せざるを得ないのが現状で
ある。
【0003】一方、資源リサイクルの観点より、ポリビ
ニルアルコール系の水溶性繊維を補強材として用いる方
法が考えられる。この方法は、使用後に資材を水洗・溶
解処理することにより補強材を除去し、紙、プラスチッ
クフィルム等の面状体から補強材を分離し、資源リサイ
クルを可能とするものであるが、面状体と繊維間の接着
に通常の接着剤である水不溶性の接着剤を用いた場合に
は、結果的には、これが不純物として紙、フィルム等の
面状体成分中に混入し、これらの回収リサイクルに支障
をきたすこととなる。さらに、現在市販されている水溶
性繊維は湿度に対する寸法安定性に欠けるため実用面で
大幅な制約を生じ、結果的にはほとんど実用に供し得な
いのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
抱える上記欠点を解消し、高強度で水溶性を保有しなが
ら、かつ面状体との接合においては、単に熱圧着でそれ
を可能とする繊維材料を用いることにより補強効果と実
用性を兼ね備えるリサイクル可能な新規な資材を提案す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、理想的な
リサイクル可能な紙、プラッチックフィルム等の面状体
の補強方法について検討した結果、高強度で水溶性、か
つ熱溶融性の繊維と面状体を熱融着により一体化して補
強することにより、実用後に水洗溶解するだけで補強繊
維を除去でき、従来技術が抱える問題点を有しない、リ
サイクル性に優れる補強構造体が得られることを見出だ
し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち本発明は、リサイクル使用される
素材からなる面状物およびその片面又は両面に一体化さ
れた補強繊維からなる補強構造体であって、該補強繊維
が、強度3g/デニール以上、水中溶解温度0〜100
℃および熱融着温度250℃以下の繊維であって、該繊
維と該面状物とが熱融着により一体化されていることを
特徴とする構造体である。そして好ましくは、該補強繊
維が、水中溶解温度0〜100℃、水中最大収縮率20
%以下、引張強度3g/デニール以上、灰分1%以下を
満足する水溶性ポリビニルアルコール系繊維であり、そ
して該補強繊維繊維が、水溶性ポリビニルアルコールが
海成分、該ポリビニルアルコールの融点より20℃以上
低い融点を有する水溶性ポリマーが島成分である海島繊
維であって、島成分の少なくとも一部が繊維表面から
0.01〜2μmのところに存在している繊維であり、
そして該面状物が、リサイクル使用される紙、プラスチ
ックフィルムのいずれかである。
【0007】ここで、本発明に用い得る補強用繊維の好
適な代表例としては、ビニルアルコール・ユニットが9
9.5モル%以下のポリマーで形成されるポリビニルア
ルコール系ポリマーから形成された繊維が挙げられる。
99.5モル%を越えるポリビニルアルコール系繊維は
高結晶性となり、強度の面では好ましいが、水溶性およ
び熱融着性の面で問題が生じるため好ましくない。また
繊維強度としては3g/デニール以上の引張強度である
必要があり、これは補強効率面から要求されるものであ
る。さらには本発明の目的から、繊維の水中溶解温度は
0〜100℃および熱融着温度は250℃以下である必
要がある。
【0008】また、本発明に用いられるより好ましい補
強用繊維は、水中最大収縮率が20%以下、灰分1%以
下を満足するものである。この条件は、補強面状体が結
露しやすい条件下で用いられるものであるときや、ある
いは高湿度雰囲気下で実用されるものである場合に、そ
の際の形態安定性確保のために要求されるものである。
さらに灰分が1%を越える場合には、通常吸湿性の物質
を繊維内部に含んでおり、このような物質が繊維から脱
落し機械の表面に付着し、機械に錆を発生させる原因と
なったりする。
【0009】さらには、水溶性ポリビニルアルコールが
海成分、該ポリビニルアルコールの融点より20℃以上
低い融点を有する水溶性ポリマーが島成分である海島繊
維であって、島或分の少なくとも一部が繊維表面から
0.01〜2μmのところに存在する繊維が好ましく、
これは、本発明のリサイクル可能な補強面状体を容易に
生産し得る点で好ましいものである。すなわち、繊維の
表面は比較的融点の高い海成分ポリマーで覆われ、融点
の低い島成分が繊維内部に存在しているため、繊維の取
り扱いが容易で、しかも島成分が繊維表面の極めて近い
部分に存在しているため、繊維を加熱した状態でプレス
することにより接着成分である島成分が繊維表面に押し
出されて面状体に接着されることとなる。そしてこの島
成分は水溶解温度が低いことより、接着成分が容易に水
に溶けて、補強繊維が面状体から剥がれ、さらに補強繊
維そのものが速やかに水に溶解することとなる。
【0010】このような海島繊維の海成分構成水溶性ポ
リビニルアルコールにおいて、上記ビニルアルコール・
ユニットが99.5モル%以下という限定は、0.5モ
ル%を越える量の酢酸ビニルユニットや上記共重合ユニ
ットを含んでいることを意味している。また島成分構成
ポリマーとして水溶性ポリビニルアルコールを用いる場
合の具体例としては、海成分ポリマーより低ケン化度の
ポリビニルアルコールや変性ユニットによる変性量が海
成分ポリマーより多く、その結果海成分ポリビニルアル
コールの融点より20℃以上低い融点となっているポリ
マーが挙げられる。
【0011】このような水溶性繊維は、島成分ポリマー
と海成分ポリマーを別々に溶解し、そして紡糸口金部分
にて両ポリマーを合流させて海島繊維とする、いわゆる
複合紡糸方法により、また両ポリマーを同一の容器内で
溶解して混合し、そしてこの混合液を口金から吐出して
海島繊維とする、いわゆる混合紡糸方法により製造され
る。
【0012】以下に本発明のリサイクル可能な補強面状
体の製造方法を記載する。まず本発明の補強用繊維の生
産方法について、より詳細に説明すると、特開平7―9
0714号公報で提案されているビニルアルコール以外
のユニットが実質的に酢酸ビニルユニットのみからな
る、ケン化度が96〜80モル%のいわゆる部分ケン化
ポリビニルアルコールあるいはエチレン、アリルアルコ
ール、イタコン酸、アクリル酸、無水マレイン酸とその
開環物、アリールスルホン酸、ピバリン酸ピニルの如く
炭素数4以上の脂肪酸のビニルエステル、ビニルピロリ
ドンおよび上記イオン性基の-部または全量を中和した
化合物で0.1〜1.0モル%変性のポリビニルアルコ
ールを原料として、ジメチルスルホキサイド(DMSO
と略す)、ジメチルアセトアミド等の該ポリマーに対し
て溶解能を有する有機溶媒に溶解し、これを紡糸原液と
してメタノール、エタノール等の該ポリマーに対して固
化能を有する有機溶媒中に湿式あるいは乾湿式法で紡糸
する。そして2〜8倍の湿延伸、溶媒を純粋な固化溶媒
で抽出除去し、さらに、150℃以下の気体中で乾燥、
そして必要に応じて80〜220℃で1.1〜6倍延伸
し、さらに収縮処理してフィラメント糸とする。あるい
はこのフィラメント糸を公知の方法で捲縮、カット後紡
績糸としても良い。
【0013】さらに、他の好ましい繊維の製造方法とし
ては、特願平6―245874号公報で提案されてい
る、水溶性かつ熱圧着性のポリビニルアルコール系バイ
ンダー繊維の製造方法が挙げられる。この方法におい
て、高融点水溶性PVAポリマー(A)、すなわち海成
分ポリマーとして、高ケン化度ポリビニルアルコール、
エチレン、アリルアルコール、イタコン酸、アクリル
酸、無水マレイン酸とその開環物、アリールスルホン
酸、ピバリン酸ピニルの如く炭素数4以上の脂肪酸のビ
ニルエステル、ビニルピロリドンおよび上記イオン性基
の一部または全量を中和した化合物で0.1〜1.0モ
ル%変性のポリビニルアルコール等を用いる。またこれ
より20℃以上低融点の水溶性ポリマー(B)、すなわ
ち島成分ポリマーとして、低ケン化ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ヒドロキシセルロースなどのセ
ルロース誘導体、キトサンなどの天然ポリマーポリピニ
ルピロリドン等を用いる。そして、(A)/(B)を9
8/2〜55/45の重量割合で、その共通溶媒に溶解
して紡糸原液を得、これを前述の方法と同様に紡糸・延
伸して製造される。
【0014】上記により得られた糸を一方向に並べ供給
し、織物状あるいは単にタテ/ヨコ方向に糸をならべた
のちに、温度80〜240℃で線圧lkg/cm以上ま
たは面圧2kg/d以上で熱圧着して基布を得て、これ
を紙、プラッチックフィルム等の片面あるいは両面に供
給、重ね合わせた後、上記と同様の条件で貼り合わせ一
体化することにより、本発明のリサイクル可能の補強面
状体が得られる。
【0015】本発明において好ましいリサイクル素材と
しては、ポリビニルアルコール系のポリマーと十分な接
着強力を有するものが好ましく、たとえばセルロース系
の繊維状物からなるもの、たとえば紙やセルロース系フ
ィルムなどが挙げられる。またポリビニルアルコール系
のポリマーからなるもの、たとえばポリビニルアルコー
ル系フィルムやビニロン繊維を一成分として含む紙など
が挙げられる。また表面にポリビニルアルコール系ポリ
マーとの接着強力が得られるように、紙やフィルムの表
面に親和性の樹脂を塗布あるいはラミネートしたもの、
さらには表面に凹凸等を付与したもの等が挙げられる。
【0016】このような面状体を使用後に補強繊維が溶
解する温度以上に加熱した水により水洗することによ
り、容易に補強繊維を除去することができる。とくに面
状体が紙である場合には、使用後の紙を叩解したのちの
スラリー水溶液を加熱することにより達成でき、このス
ラリー液中に溶解した水溶性ポリマーは、このスラリー
から抄紙して得られる再生紙の紙力を高める効果を有す
る。
【0017】なお、本発明の水中溶解温度(T℃)およ
び水中最大収縮率は以下の方法により測定するものとす
る。 水中溶解温度(T℃) 試長4cmの繊維に2mg/デニールの荷重を吊り下
げ、0℃の水に浸漬し、水を2℃/分の昇温速度で昇温
したときに切断する温度を言う。
【0018】水中最大収縮率 上記水中溶解温度(T℃)を測定する際に、繊維の各水
温での収縮率を同時に測定し、最も大きく収縮した温度
での収縮率を言う。
【0019】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0020】実施例1 重合度1700および表1のケン化度99.9〜70モ
ル%の部分ケン化ポリビニルアルコール(PVAと略
す)とDMSOを混合し、110Torr減圧下90℃
で8時間撹拌溶解し、その後同―の110Torr下9
0℃で8時間脱泡し、20%PVAのDMSO溶液を得
た。この紡糸原液を90℃に保ち、穴数400、穴径
0.08mmのノズルを通して、3℃のメタノール/D
MSOの混合重量比が75/25の混合液よりなる固化
浴中に湿式紡糸した。得られた糸篠をメタノール/DM
SO=96/4よりなる40℃の湿延伸浴で5倍湿延伸
を施し、加熱メタノールと向流接触させてDMSOを抽
出除去し、鉱物系油剤を1%/ポリマー付与後、120
℃熱風乾燥機で乾燥し、1000デニール/400fの
マルチフィラメント状紡糸原糸を得た。
【0021】次いで150℃―170℃―190℃の3
セクションよりなる熱風炉で3段の昇湿乾熱収縮処理を
行い、トータル収縮率20%の収縮処理を施し、125
0デニール/400fのマルチフィラメント糸を得た。
この糸に80t/mのZ撚を与え、その引張強度、水中
溶解温度、水中最大収縮率および灰分を測定した。ま
た、この糸を用いて公知の製織機によりタテおよびヨコ
それぞれに5本/インチ打ち込んだ基布を作製した。こ
の基布と坪量80g/m2の紙(天然パルプよりなる)
を重ね合わせ、150〜250℃の条件に設定された熱
プレス機を用いて面圧10kg/d×3分間プレスし
た。プレス後のサンプルについて、その引張強さを測定
したところ、紙単体がl5kgf/5cmであるのに対
し、本発明のNo.3の補強紙は85kgf/5cmと
高引張強さを有していた。紙と基布間の接着をハンドリ
ングで評価し、表1の結果を得た。
【0022】
【表1】
【0023】注)得られた補強紙を20℃×80%RH
に放置し、その変形の有無を評価、以下の結果を得た。 本発明例(No.2〜4)ほとんど変形なし 本発明例(No.5)変形大(但し、紙の坪量が大きい場
合には、変形の程度は小さくなる)
【0024】上記のNo.1〜5の補強紙をそれぞれ多
量の水に浸漬し、撹拌しながら加熱して2℃/分の昇温
速度で水温を高めていったところ、No.2〜5の補強
紙はいずれも50℃までの水温に高めた時点でばらばら
に解離しており、これらの解離した紙片に天然パルプを
等量加えて叩解し、叩解物から再度抄紙したところ、何
ら問題なく、地合いの良好な紙が得られた。このことよ
り、本発明の補強紙は良好なリサイクル性を有している
ことが判明した。
【0025】実施例2 重合度1700、ケン化度98.5モル%で融点225
℃のPVAと、重合度600、ケン化度73モル%で融
点が173℃のPVAを各々15%と5%となるように
90℃のDMSOに窒素下混合撹拌して溶解した。高融
点PVA系ポリマー/低融点水溶性ポリマーのブレンド
比は75/25であった。得られたブレンド溶液は曳糸
性の良好な半濁溶液で90℃で8時間放置しても2相に
分離する傾向はなく、安定な分散溶液であった。
【0026】この紡糸原液を90℃に保ち、穴数50
0、穴径0.08mmのノズルを通して、3℃のメタノ
ール/DMSOの混合重量比が70/30の混合液より
なる固化浴中に湿式紡糸した。得られた糸篠は白濁状で
あり、両PVAが相分離していることが推定された。こ
の固化糸に5.0倍の湿延伸を施し、メタノール液に浸
漬して固化糸篠中のDMSOを抽出洗浄し、鉱物油系油
剤を付与し、100℃で乾燥し、次いで215℃で全延
伸倍率が13倍となるように乾熱延伸した。得られた1
000dr/500fのマルチフィラメントに膠着はな
く、水中溶解温度が71℃で、水中最大収縮率は2.5
%で、単糸強度は9.3g/dr、灰分0.02%であ
った。また、断面観察より、ケン化度98.5モル%の
高融点PVAが海成分で、ケン化度73モル%が島成分
になっており、繊維表面より、0.1〜2μmの位置に
多数あり、島数は少なくとも100ケは存在しており、
かつ、繊維表面には島成分はほとんど露出していなかっ
た。さらに各繊維の断面形状は光学顕微鏡で調べたとこ
ろスキンコア構造のない均一な円型であることがわかっ
た。
【0027】この糸に80t/mのZ撚を与え、この糸
を用いて公知の製織機によリタテおよびヨコそれぞれに
5本/インチ打ち込んだ基布を作製した。この基布と坪
量80g/dの紙(天然パルプよりなる)を重ね合わ
せ、180℃の条件に設定された熱プレス機を用いて面
圧10kg/d×3分間プレスし、プレス後のサンプル
について、その引張強力、紙と基布間の接着をハンドリ
ングで評価したところ、紙と補強用布帛は良好な接着を
有し、その引張強さは紙単体では20kg/5cmしか
ないのに対し、本発明の補強された複合紙は95kg/
5cmの高引張強さを示した。また、浴比1:5で80
℃温水中で撹拌したところ10分間で完全に繊維が溶解
し、紙を構成するセルロースを分離でき、リサイクル性
に優れることが確認された。
【0028】実施例3 実施例2の1000dr/500fの糸に公知の方法で
クリンパーで捲縮して、51mmにカット後、紡績して
20番手の糸を得た。この糸をタテおよびヨコに15本/
インチ打ち込んだ平織布として、実施例2と同様の方法
で紙と複合した。この補強紙の引張強さは45kgf/
5cmであり、実施例2と同―の温水処理により、容易
に繊維が分離され、優れたリサイクル可能な補強紙であ
ることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/20 D21H 5/00 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リサイクル使用される素材からなる面状物
    およびその片面又は両面に一体化された補強繊維からな
    る補強構造体であって、該補強繊維が、強度3g/デニ
    ール以上、水中溶解温度0〜100℃および熱融着温度
    250℃以下の繊維であって、該繊維と該面状物とが熱
    融着により一体化されていることを特徴とする構造体。
  2. 【請求項2】補強繊維が、水中溶解温度(T℃)0〜1
    00℃、水中最大収縮率20%以下、引張強度3g/デ
    ニール以上、灰分1%以下を満足する水溶性ポリビニル
    アルコール系繊維である請求項1記載の補強構造体。
  3. 【請求項3】補強繊維繊維が、水溶性ポリビニルアルコ
    ールが海成分、該ポリビニルアルコールの融点より20
    ℃以上低い融点を有する水溶性ポリマーが島成分である
    海島繊維であって、島成分の少なくとも一部が繊維表面
    から0.01〜2μmのところに存在している繊維であ
    る請求項1に記載の補強構造体。
  4. 【請求項4】面状物が、リサイクル使用される紙または
    プラスチックフィルムである請求項1に記載の補強構造
    体。
JP7307145A 1995-11-27 1995-11-27 補強構造体 Pending JPH09141755A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004216135A (ja) * 2002-12-25 2004-08-05 Japan Vilene Co Ltd スプリングカバー材及びそれを用いたスプリング装入体、並びにスプリングの回収方法
JP2005177032A (ja) * 2003-12-18 2005-07-07 Japan Vilene Co Ltd スプリングカバー材及びそれを用いたスプリング装入体、並びにスプリングの回収方法

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