JPH09141728A - 熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用装置 - Google Patents
熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用装置Info
- Publication number
- JPH09141728A JPH09141728A JP7323988A JP32398895A JPH09141728A JP H09141728 A JPH09141728 A JP H09141728A JP 7323988 A JP7323988 A JP 7323988A JP 32398895 A JP32398895 A JP 32398895A JP H09141728 A JPH09141728 A JP H09141728A
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- JP
- Japan
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- film
- die
- resin
- discharge electrode
- molten
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 静電密着法を用いた溶融樹脂の押し出しによ
るフィルムの製造において、操業の安定性や生産性、製
品品質の向上を図る。 【解決手段】ポリマーメルト部及びダイ部を有する溶融
フイルム押し出し機構、溶融フイルムに静電荷を印加す
る放電電極並びにチルロールからなる熱可塑性樹脂フイ
ルムの押し出し装置において、溶融フイルム押し出し機
構と放電電極との間に放電電極の極性とは反対の極性の
静電荷を印加する補助電極を設ける事を特徴とする。
るフィルムの製造において、操業の安定性や生産性、製
品品質の向上を図る。 【解決手段】ポリマーメルト部及びダイ部を有する溶融
フイルム押し出し機構、溶融フイルムに静電荷を印加す
る放電電極並びにチルロールからなる熱可塑性樹脂フイ
ルムの押し出し装置において、溶融フイルム押し出し機
構と放電電極との間に放電電極の極性とは反対の極性の
静電荷を印加する補助電極を設ける事を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム又はシー
ト(以下単に「フイルム」という)押し出し用装置、特
に熱可塑性樹脂(以下、単に「樹脂」という)を溶融押
し出ししたのち静電荷を溶融押し出しフイルムに印加し
てチルロールで冷却することにより、高効率でフイルム
を製造する樹脂フィルムの押し出し用装置に関するもの
である。
ト(以下単に「フイルム」という)押し出し用装置、特
に熱可塑性樹脂(以下、単に「樹脂」という)を溶融押
し出ししたのち静電荷を溶融押し出しフイルムに印加し
てチルロールで冷却することにより、高効率でフイルム
を製造する樹脂フィルムの押し出し用装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、樹脂をフィルムに成型する場
合、インフレーション法やT型ダイによる溶融押し出し
法が行われており、特にT型ダイを有する押し出し機か
ら押し出される溶融フィルムは、通常チルロール等の移
動冷却体上で冷却固化する方法が一般的に行われてい
る。
合、インフレーション法やT型ダイによる溶融押し出し
法が行われており、特にT型ダイを有する押し出し機か
ら押し出される溶融フィルムは、通常チルロール等の移
動冷却体上で冷却固化する方法が一般的に行われてい
る。
【0003】この押し出された溶融フィルムをチルロー
ルで固化するために、溶融フイルム押し出し部とチルロ
ールとの間で、エアーナイフにより空気を吹き付ける方
法(以下エアーナイフ法という)や、直流高圧電極によ
り静電荷を付与して、チルロールへ静電的に密着させる
方法(以下静電密着法という)を用いたフイルム押し出
し装置が採られているが、後者は、冷却効率がよく、フ
ィルムの厚み斑が比較的少なくて生産性が高いために、
数多くの手法が開示されている(例えば特公昭37−6
142号公報、特開昭55−17559号公報、特開昭
56−105930号公報、特開昭55−17559号
公報、特公昭62−41095号公報、特公平1−46
304号公報、特公平1−49104号公報、特公平4
−11373号公報等)。
ルで固化するために、溶融フイルム押し出し部とチルロ
ールとの間で、エアーナイフにより空気を吹き付ける方
法(以下エアーナイフ法という)や、直流高圧電極によ
り静電荷を付与して、チルロールへ静電的に密着させる
方法(以下静電密着法という)を用いたフイルム押し出
し装置が採られているが、後者は、冷却効率がよく、フ
ィルムの厚み斑が比較的少なくて生産性が高いために、
数多くの手法が開示されている(例えば特公昭37−6
142号公報、特開昭55−17559号公報、特開昭
56−105930号公報、特開昭55−17559号
公報、特公昭62−41095号公報、特公平1−46
304号公報、特公平1−49104号公報、特公平4
−11373号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この静電密着
法では溶融樹脂そのものの電気伝導性が高かったり、電
気伝導性を高めるような添加剤等が樹脂に含まれている
と、電極から溶融押し出しフイルムを通ってダイ側へ電
気が流れ、ダイ金属面に接している樹脂が劣化すること
によって溶融押し出しフィルムの厚み斑が大きくなるた
め、しばしば押し出し機の運転を停止してダイの掃除を
しなければならなくなる。
法では溶融樹脂そのものの電気伝導性が高かったり、電
気伝導性を高めるような添加剤等が樹脂に含まれている
と、電極から溶融押し出しフイルムを通ってダイ側へ電
気が流れ、ダイ金属面に接している樹脂が劣化すること
によって溶融押し出しフィルムの厚み斑が大きくなるた
め、しばしば押し出し機の運転を停止してダイの掃除を
しなければならなくなる。
【0005】また、ダイ金属面に腐蝕による電蝕孔が発
生することによって、定期的にダイを交換して解体と修
正をしなければならないという問題点があった。
生することによって、定期的にダイを交換して解体と修
正をしなければならないという問題点があった。
【0006】本発明は、上記従来のフィルム押し出し用
装置の有する問題点を解決し、溶融押し出し樹脂フイル
ムとダイとの間の電子の授受によって起こる樹脂の電解
劣化を防ぎ、これらの発生を抑制した樹脂フィルムの押
し出し用装置を提供することを目的とする。
装置の有する問題点を解決し、溶融押し出し樹脂フイル
ムとダイとの間の電子の授受によって起こる樹脂の電解
劣化を防ぎ、これらの発生を抑制した樹脂フィルムの押
し出し用装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の熱可塑性フイルムの押し出し装置は、ポリ
マーメルト部及びダイ部を有する溶融フイルム押し出し
機構、溶融フイルムに静電荷を印加する放電電極並びに
チルロールからなる熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用
装置において、前記溶融フイルム押し出し部と放電電極
との間に上記放電電極の極性とは反対の極性の静電荷を
印加する補助電極を設けることを特徴とする。この場合
において、補助電極とは、放電電極とは逆の極性の静電
荷を印加することにより放電電極で印加された静電荷の
内、ダイ側へ流れる電流を抑制する働きがある。
め、本発明の熱可塑性フイルムの押し出し装置は、ポリ
マーメルト部及びダイ部を有する溶融フイルム押し出し
機構、溶融フイルムに静電荷を印加する放電電極並びに
チルロールからなる熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用
装置において、前記溶融フイルム押し出し部と放電電極
との間に上記放電電極の極性とは反対の極性の静電荷を
印加する補助電極を設けることを特徴とする。この場合
において、補助電極とは、放電電極とは逆の極性の静電
荷を印加することにより放電電極で印加された静電荷の
内、ダイ側へ流れる電流を抑制する働きがある。
【0008】上記構成からなる本発明の樹脂フィルムの
押し出し用装置は、補助電極により放電電極からダイに
流れる電流を除電できるためダイ側への漏洩電流量を大
幅に低減できる。この結果、静電密着法を用いたフィル
ムの押し出し冷却時において、特に電解劣化を受けやす
い樹脂、あるいは導電性の高い添加剤を含む樹脂のフィ
ルム成型に効果的に対応することができる。
押し出し用装置は、補助電極により放電電極からダイに
流れる電流を除電できるためダイ側への漏洩電流量を大
幅に低減できる。この結果、静電密着法を用いたフィル
ムの押し出し冷却時において、特に電解劣化を受けやす
い樹脂、あるいは導電性の高い添加剤を含む樹脂のフィ
ルム成型に効果的に対応することができる。
【0009】本発明の樹脂フイルム押し出し用装置で用
いる樹脂は、ナイロン6、ナイロン66、ポリメタキシ
リレンアジパミドのようなポリアミド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレートのようなポリ
エステル、ポリウレア、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリアミドエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフ
ェニルエーテル及びこれらのコンパウンド等が挙げられ
る。また、樹脂の導電性を高くする添加剤としては、銅
等の金属類、酢酸ナトリウム等の有機酸塩類、塩化リチ
ウム等の無機塩類、金属錯体類、カーボンブラック等が
挙げられる。
いる樹脂は、ナイロン6、ナイロン66、ポリメタキシ
リレンアジパミドのようなポリアミド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレートのようなポリ
エステル、ポリウレア、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリアミドエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフ
ェニルエーテル及びこれらのコンパウンド等が挙げられ
る。また、樹脂の導電性を高くする添加剤としては、銅
等の金属類、酢酸ナトリウム等の有機酸塩類、塩化リチ
ウム等の無機塩類、金属錯体類、カーボンブラック等が
挙げられる。
【0010】また、樹脂の特性を大きく変えない範囲で
シリカ、カオリン、ゼオライト等の無機滑剤、エチレン
ビスステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマ
イド等の有機滑剤、帯電防止剤、アンチブロッキング
剤、防曇剤、界面活性剤、酸化防止剤、耐光剤、顔料等
の有機または無機の添加剤を適宜配合使用することもで
きる。
シリカ、カオリン、ゼオライト等の無機滑剤、エチレン
ビスステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマ
イド等の有機滑剤、帯電防止剤、アンチブロッキング
剤、防曇剤、界面活性剤、酸化防止剤、耐光剤、顔料等
の有機または無機の添加剤を適宜配合使用することもで
きる。
【0011】なお、電解劣化を受けやすい樹脂として
は、例えばポリアミド、ポリウレア、ポリイミド、ポリ
アミドイミド、ポリアミドエステル、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニルデン、ポリフェニルエーテル及びこれらの
コンパウンド等が挙げられる。
は、例えばポリアミド、ポリウレア、ポリイミド、ポリ
アミドイミド、ポリアミドエステル、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニルデン、ポリフェニルエーテル及びこれらの
コンパウンド等が挙げられる。
【0012】本発明の樹脂フィルムの押し出し用装置は
単層のみならず、共押し出し法、ラミネート法等の公知
の方法で公知の樹脂を積層する場合に使用してもよい。
なお、本発明の目的を損なわない限り、本発明装置によ
るフィルムの製造に際しては、回転冷却ロールに溶融フ
ィルムを密着させるための静電密着法に加えて他の方
法、例えばエアーナイフ法等を併用してもよい。
単層のみならず、共押し出し法、ラミネート法等の公知
の方法で公知の樹脂を積層する場合に使用してもよい。
なお、本発明の目的を損なわない限り、本発明装置によ
るフィルムの製造に際しては、回転冷却ロールに溶融フ
ィルムを密着させるための静電密着法に加えて他の方
法、例えばエアーナイフ法等を併用してもよい。
【0013】本発明の装置で得られたフィルムは、未延
伸のまま使用しても、公知の方法で延伸して使用する事
もできる。
伸のまま使用しても、公知の方法で延伸して使用する事
もできる。
【0014】また、本発明の樹脂フイルム押し出し装置
は放電電極と補助電極とを溶融フイルム面の同方向に位
置することを特徴とする。
は放電電極と補助電極とを溶融フイルム面の同方向に位
置することを特徴とする。
【0015】上記構成からなる本発明の樹脂フイルムの
押し出し装置は電極位置の調整が容易であり、均一な厚
みのフイルムを簡単な操作で得る事ができる。
押し出し装置は電極位置の調整が容易であり、均一な厚
みのフイルムを簡単な操作で得る事ができる。
【0016】なお、補助電極に印加する除電用電荷は放
電電極に印加する静電密着用電荷とは逆の極性で、かつ
電圧は放電電極に与える電圧の半分以下が望ましい。除
電電圧が静電密着電圧の半分を超えると溶融フィルムに
放電痕が発生して厚み斑の原因となったり、静電密着に
必要な電荷量を溶融フィルムに印加することができなく
なったりする恐れがある。
電電極に印加する静電密着用電荷とは逆の極性で、かつ
電圧は放電電極に与える電圧の半分以下が望ましい。除
電電圧が静電密着電圧の半分を超えると溶融フィルムに
放電痕が発生して厚み斑の原因となったり、静電密着に
必要な電荷量を溶融フィルムに印加することができなく
なったりする恐れがある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の樹脂フィルムの押
し出し用装置の実施の形態を図面に基づいて説明する
が、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に
限定されるものではない。
し出し用装置の実施の形態を図面に基づいて説明する
が、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に
限定されるものではない。
【0018】実施例1 図1に示すように、90φ押し出し機(図示せず)に取
り付けた押し出し巾280mmのダイ(1)から、96
%硫酸中で20℃で測定した相対粘度3.0のナイロン
6樹脂を温度270℃で50kg/hrの吐出量で溶融
押し出しし、クロムメッキされた20m/minで回転
している40℃のチルロール(5)への設地点の前15
mmの位置で、溶融フィルム(2)から5mmの距離に
針状放電電極(3)を配し、直流7kVの負電荷を印加
した。さらに、放電電極(3)とダイ(1)との中間
で、溶融フィルムに対して放電電極と同じ側で溶融フィ
ルム(2)から10mmの距離に針状補助電極(4)を
配し、直流3kVの正電荷を印加しながら連続押し出し
試験を行った。
り付けた押し出し巾280mmのダイ(1)から、96
%硫酸中で20℃で測定した相対粘度3.0のナイロン
6樹脂を温度270℃で50kg/hrの吐出量で溶融
押し出しし、クロムメッキされた20m/minで回転
している40℃のチルロール(5)への設地点の前15
mmの位置で、溶融フィルム(2)から5mmの距離に
針状放電電極(3)を配し、直流7kVの負電荷を印加
した。さらに、放電電極(3)とダイ(1)との中間
で、溶融フィルムに対して放電電極と同じ側で溶融フィ
ルム(2)から10mmの距離に針状補助電極(4)を
配し、直流3kVの正電荷を印加しながら連続押し出し
試験を行った。
【0019】押し出し開始から30時間経過後もダイ下
面の汚れは見られず、しかも押し出しフィルムの厚み斑
はなく、極めて安定した運転を行うことができた。30
時間運転後ダイを冷却解体して採取したダイリップ内面
接触樹脂の劣化物は非常に少なく、その厚みは平均0.
4μであった。さらにリップ内金属面は金属光沢を有し
たままで、金属の劣化等は観察されなかった。
面の汚れは見られず、しかも押し出しフィルムの厚み斑
はなく、極めて安定した運転を行うことができた。30
時間運転後ダイを冷却解体して採取したダイリップ内面
接触樹脂の劣化物は非常に少なく、その厚みは平均0.
4μであった。さらにリップ内金属面は金属光沢を有し
たままで、金属の劣化等は観察されなかった。
【0020】実施例2 実施例1と同じ位置に2つの電極を配し、放電電極に直
流7kVの負電荷を、補助電極に直流1kVの正電荷を
印加し、同一条件でナイロン樹脂の連続押し出し試験を
行った。
流7kVの負電荷を、補助電極に直流1kVの正電荷を
印加し、同一条件でナイロン樹脂の連続押し出し試験を
行った。
【0021】押し出し開始から30時間経過後もダイ下
面の汚れは見られず、しかも押し出しフィルムの厚み斑
はなく、極めて安定した運転を行うことができた。30
時間運転後ダイを冷却解体して採取したダイリップ内面
接触樹脂の黒色劣化物は非常に少なく、その厚みは平均
0.7μであった。さらにダイリップ内金属面は金属光
沢を有したままで、金属の劣化等は観察されなかった。
面の汚れは見られず、しかも押し出しフィルムの厚み斑
はなく、極めて安定した運転を行うことができた。30
時間運転後ダイを冷却解体して採取したダイリップ内面
接触樹脂の黒色劣化物は非常に少なく、その厚みは平均
0.7μであった。さらにダイリップ内金属面は金属光
沢を有したままで、金属の劣化等は観察されなかった。
【0022】実施例3 実施例1と同じ位置に2つの電極を配し、放電電極に直
流4kVの負電荷を、補助電極に直流1kVの正電荷を
印加し、同一条件でナイロン樹脂の連続押し出し試験を
行った。
流4kVの負電荷を、補助電極に直流1kVの正電荷を
印加し、同一条件でナイロン樹脂の連続押し出し試験を
行った。
【0023】押し出し開始から30時間経過後もダイ下
面の汚れは見られず、しかも押し出しフィルムの厚み斑
はなく、極めて安定した運転を行うことができた。30
時間運転後ダイを冷却解体して採取したダイリップ内面
接触樹脂の黒色炭化物は非常に少なく、その厚みは平均
0.4μであった。さらにダイリップ内金属面は金属光
沢を有したままで、金属の劣化等は観察されなかった。
面の汚れは見られず、しかも押し出しフィルムの厚み斑
はなく、極めて安定した運転を行うことができた。30
時間運転後ダイを冷却解体して採取したダイリップ内面
接触樹脂の黒色炭化物は非常に少なく、その厚みは平均
0.4μであった。さらにダイリップ内金属面は金属光
沢を有したままで、金属の劣化等は観察されなかった。
【0024】比較例1 実施例1の補助電極を取り除いて放電電極は同じ位置に
配したまま、放電電極に直流7kVの負電荷を印加し、
同一条件でナイロン6樹脂の連続押し出し試験を行っ
た。
配したまま、放電電極に直流7kVの負電荷を印加し、
同一条件でナイロン6樹脂の連続押し出し試験を行っ
た。
【0025】15時間経過後ダイ下面の汚れと、フィル
ムの厚み斑がひどくなり、加えて黒色異物や茶褐色のゲ
ル状物が見られるようになった。さらに、30時間後に
はリップ掃除が必要になった。30時間運転後ダイを冷
却解体して採取したダイリップ内面接触樹脂は黒色に変
色しており、その厚みは平均1.5μであった。さらに
リップ内金属面は黒色に変色しており、電蝕孔も観察さ
れた。
ムの厚み斑がひどくなり、加えて黒色異物や茶褐色のゲ
ル状物が見られるようになった。さらに、30時間後に
はリップ掃除が必要になった。30時間運転後ダイを冷
却解体して採取したダイリップ内面接触樹脂は黒色に変
色しており、その厚みは平均1.5μであった。さらに
リップ内金属面は黒色に変色しており、電蝕孔も観察さ
れた。
【0026】比較例2 実施例1の補助電極を取り除いて放電電極は同じ位置に
配したまま、放電電極に直流4kVの負電荷を印加し、
同一条件でナイロン6樹脂の連続押し出し試験を行っ
た。
配したまま、放電電極に直流4kVの負電荷を印加し、
同一条件でナイロン6樹脂の連続押し出し試験を行っ
た。
【0027】22時間経過後ダイ下面の汚れと、フィル
ムの厚み斑がひどくなり、加えて黒色異物や茶褐色のゲ
ル状物が見られるようになった。さらに、30時間後に
はリップ掃除が必要になった。30時間運転後ダイを冷
却解体して採取したダイリップ内面接触樹脂は黒色に変
色しており、その厚みは平均0.8μであった。さらに
リップ内金属面は黒色に変色しており、電蝕孔も観察さ
れた。表1に製膜条件と結果を示す。:
ムの厚み斑がひどくなり、加えて黒色異物や茶褐色のゲ
ル状物が見られるようになった。さらに、30時間後に
はリップ掃除が必要になった。30時間運転後ダイを冷
却解体して採取したダイリップ内面接触樹脂は黒色に変
色しており、その厚みは平均0.8μであった。さらに
リップ内金属面は黒色に変色しており、電蝕孔も観察さ
れた。表1に製膜条件と結果を示す。:
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、溶融樹脂
を押し出ししてフィルムを製造する場合に、放電電極と
ダイ部との間に補助電極を配設し、この新たに設けられ
た補助電極を用いて放電電極による静電密着のための電
荷とは逆の極性の電荷を溶融押し出しフイルムに印加す
ることによって、ダイ部側に流れる電流量を大幅に低減
して、ポリマーやダイ部の電解劣化を抑制し、操業の安
定性や生産性、製品品質の向上を図ることができる。
を押し出ししてフィルムを製造する場合に、放電電極と
ダイ部との間に補助電極を配設し、この新たに設けられ
た補助電極を用いて放電電極による静電密着のための電
荷とは逆の極性の電荷を溶融押し出しフイルムに印加す
ることによって、ダイ部側に流れる電流量を大幅に低減
して、ポリマーやダイ部の電解劣化を抑制し、操業の安
定性や生産性、製品品質の向上を図ることができる。
【0030】又、請求項2記載の発明によれば、電極位
置の調整が容易であり、均一な厚みのフイルムを簡単な
操作で得る事ができる。
置の調整が容易であり、均一な厚みのフイルムを簡単な
操作で得る事ができる。
【図1】本発明の熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用装
置の実施例を示す図である。
置の実施例を示す図である。
1 ダイ部 2 溶融フイルム 3 放電電極 4 補助電極 5 チルロール
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリマーメルト部及びダイ部を有する溶
融フイルム押し出し機構、溶融フイルムに静電荷を印加
する放電電極並びにチルロールからなる熱可塑性樹脂フ
ィルムの押し出し用装置において、前記溶融フイルム押
し出し部と放電電極との間に上記放電電極の極性とは反
対の極性の静電荷を印加する補助電極を設けることを特
徴とする熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用装置。 - 【請求項2】 放電電極と補助電極とが溶融フイルム面
の同方向に位置することを特徴とする請求項1記載の熱
可塑性樹脂フィルムの押し出し用装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7323988A JPH09141728A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7323988A JPH09141728A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09141728A true JPH09141728A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18160875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7323988A Pending JPH09141728A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 熱可塑性樹脂フィルムの押し出し用装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09141728A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0850747A1 (de) * | 1996-12-20 | 1998-07-01 | Hoechst Diafoil GmbH | Vorrichtung zum Anlegen einer aus einer Breitschlitzdüse austretenden Folie an eine sich drehende Abzugswalze |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP7323988A patent/JPH09141728A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0850747A1 (de) * | 1996-12-20 | 1998-07-01 | Hoechst Diafoil GmbH | Vorrichtung zum Anlegen einer aus einer Breitschlitzdüse austretenden Folie an eine sich drehende Abzugswalze |
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