JPH09141046A - コーヒー抽出粕炭化物を用いた充填式生物脱臭装置 - Google Patents

コーヒー抽出粕炭化物を用いた充填式生物脱臭装置

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JPH09141046A
JPH09141046A JP7299871A JP29987195A JPH09141046A JP H09141046 A JPH09141046 A JP H09141046A JP 7299871 A JP7299871 A JP 7299871A JP 29987195 A JP29987195 A JP 29987195A JP H09141046 A JPH09141046 A JP H09141046A
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JP
Japan
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charcoal
type biological
deodorizing
coffee
biological deodorizing
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Hisashi Okui
久志 奥井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コーヒー残滓物の有効利用を図ると共に、より
有効な充填式生物脱臭装置を提供する。 【解決手段】充填式生物脱臭装置の脱臭塔1の充填層に
用いる担体をコーヒー抽出粕炭化物とした。コーヒー抽
出粕炭化物は、400°〜1000°Cで蒸し焼きに
し、80%以上炭化したうえ、径が1mm以上のものを
選別して担体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充填式担体を用い
た生物濾床法による生物脱臭装置及びそれに用いる炭化
物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】下水処理場における環境保全対策のなか
で臭気対策は、周辺住民の住環境整備や処理場維持管理
業務の安全衛生確保の観点から、きわめて重要な事柄で
ある。さらに、近年、下水処理場の公園化や処理水の景
観への利用等、時代のニーズに応じるためには従来にも
増した臭気対策が必要となってきている。
【0003】一般に、下水処理場から発生する臭気は汚
水や汚泥に由来し、特にこれらが嫌気的になる施設、特
に汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽からは硫化水素、メチルメル
カプタン等の硫黄系臭気物質が高濃度で発生する。ま
た、脱水ケーキの貯留ピット及び汚泥の乾燥工程からは
上記硫黄系臭気物質に加えて高濃度のアンモニアが発生
する。これらの発生臭気の防除対策としては、処理場で
の適切な維持管理に加えて脱臭設備の設置が必要とな
り、一般に薬液洗浄法や活性炭吸着法などの脱臭方式が
採用されてきた。しかしこれらの方式による脱臭は、そ
の運転にかかるランニングコストが高いという問題があ
った。
【0004】そこで、最近、微生物の臭気成分分解作用
を利用した充填式生物脱臭装置に関する研究が盛んに行
われ、急速に普及し、改良も盛んに行われている。この
充填式生物脱臭方式は薬液洗浄法や活性炭吸着法などの
物理化学的な方法に比べ大幅なランニングコストの削減
が可能であると同時に、従来の脱臭設備と比較して設備
投資が安価、運転管理が容易という利点があり、さらに
充填式生物脱臭装置は活性炭吸着方式や土壌脱臭方式と
の組合せで脱臭効果も非常に高くかつ安定しているとい
う特徴を持つものである。
【0005】ところで、コーヒ抽出粕は、缶飲料の生産
残滓物として、年間4万トン発生し廃棄物となっている
(平成6年全国推計値)。そしてその一部は、土壌改良
材、有機肥料として利用されているが、分解され難い、
コストがかかる、肥料としては用途が限られている等の
問題点があるものの、近年、肥料としての再利用率は徐
々に増加している。しかし処理費用は従来と大差なく、
別途新たなる利用分野の開拓が待たれる状況にあった。
【0006】このコーヒー抽出粕を利用したものとして
コーヒー抽出粕炭化物がある。このコーヒー抽出粕炭化
物については、活性汚泥処理方法において、曝気槽にコ
ーヒー抽出粕炭化物を添加し、有機物除去の他、活性汚
泥微生物によって分解・除去されにくい物質、例えば着
色成分の除去能を粉末活性炭と同程度与えることができ
るようにした技術が特開平6−312194号公報によ
り公知である。また、コーヒー抽出粕炭化物を原料と
し、薬剤処理等を施した悪臭(吸着)除去等に用いられ
る成形活性炭の製造方法が、特開平7−144976号
公報に記載されている。
【0007】一方、悪臭成分の吸着能力を有し且つこれ
を分解する微生物を固定したセラミック担体の充填層に
悪臭気体を通過させてこれを清浄化させると共に、脱臭
反応に伴う反応生成物の洗浄を行う散水装置を具備した
充填式生物脱臭装置は、特開平3−245815号公報
により公知である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記公知の
技術を前提としつつ、従来技術の課題を解決すべく発明
されたものであり、コーヒー抽出粕を充填式脱臭装置に
利用してコーヒー残滓物の有効利用を図ると共に、より
有効な充填式生物脱臭装置の提供を意図するものであ
る。
【0009】
【発明を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために充填式生物脱臭装置に使用する担体とし
て、コーヒー抽出粕炭化物を採用する。
【0010】また、上記手段において、コーヒー抽出粕
炭化物は、炭化物単体の径を1mm以上のものとし、炭
化物が目詰まりを起こさないようにして生物担体として
の機能を高く保持する。
【0011】更に、上記手段において、コーヒー抽出粕
炭化物はコーヒー抽出粕を80%以上炭化したものを使
用することにより、高い脱臭効率を実現する。
【0012】更に、上記手段において、上記コーヒー抽
出粕炭化物は、コーヒー抽出粕を400〜1000°C
で蒸し焼きにして製造されたものとし、炭化度が適正な
炭化物の担体を実現する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
例を説明する。先ず、本実施例装置の脱臭機能の基本的
考えについて説明する。現在、知られている生物脱臭手
段を図2に示す。本発明者が開発した技術は、図2に示
す生物脱臭手段の内、生物濾床法における充填式に関す
るものである。本発明の実施例に係る充填式脱臭装置の
脱臭手段の基本について、図3にしたがって箇条書きで
説明する。
【0014】1.先ず、容器に充填したコーヒー抽出粕
炭化物に硫黄酸化細菌、窒素酸化細菌などの微生物を散
布し固定・育成しておく。 2.悪臭ガスを、送風ファンで容器に充填されているコ
ーヒー抽出粕炭化物に一定のスピードで送る。一方でコ
ーヒー抽出粕炭化物に散水し、この散水に悪臭ガスを混
合・溶解させる。 3.コーヒー抽出粕炭化物に予め固定・育成されている
上記微生物に、悪臭ガスが吸収・吸着され、生物化学的
に酸化分解される。
【0015】4.悪臭ガスは、最終的に硫黄化合物は硫
酸塩、窒素化合物は硝酸塩、亜硝酸塩や炭酸ガスと水に
分解され無臭となる。排水処理場の悪臭成分は硫化水素
主体の硫黄化合物であり、改善の効果は大きい。 5.悪臭ガスは直接細菌膜に吸収される場合と微生物が
分泌する酵素により加水分解される場合がある。
【0016】次ぎに、この実施例の上記手段を実現する
ための具体的な充填式生物脱臭装置について、図1に従
って説明する。本実施例に係る生物脱臭装置は、大別す
れば、充填式生物脱臭塔1、ミストセパレータ2、脱臭
ファン3、活性炭吸着塔4等で構成する。
【0017】充填式生物脱臭塔1について 本充填式生物脱臭装置の中核となる充填式生物脱臭塔1
は、充填層5と充填層5上部の散水装置6で構成されて
いる。充填層5は、脱臭に深く関与する微生物を固定し
た充填担体が充填され、ここで臭気物質の除去反応が行
われる。
【0018】散水装置5は、脱臭反応に伴い生成する反
応生成物(硫酸等)の洗浄、および担体への水分補給を
行っている。散水は用途により循環式と一過式を使い分
ける。循環式は、充填式生物脱臭塔1が大型で硫化水素
やアンモニアが多く、中和の必要性があるものに適して
いる。処理水を循環使用することにより、中和反応も出
来る。ただし、塩濃度が高くなったときは、新水を添加
するか中和剤を加え、塩濃度を希釈する。
【0019】一過式は、硫黄系30ppm以下及び窒素
系20ppm 以下のときに採用し、新水シャワーによ
り水を散水し、オーバーフロー水は廃棄または排水処理
する。活性炭吸着塔4は、充填式生物脱臭塔1で除去さ
れずに残った極微量の難生物分解性の臭気成分を除去す
るのが目的である。この充填式生物脱臭塔1は、効率的
な脱臭性能と装置のコンパクト化および容易な維持管理
が同時に求められる。
【0020】この充填式生物脱臭装置は、その主要部で
ある充填式生物脱臭塔1に配置されているコーヒー粕炭
化物を充填担体とした濾床部に、その下部から送風ファ
ンを介して悪臭ガスが供給され、塔上部に設けられた散
水装置6により濾床部に散水するように構成され、反応
塔1の上部はミストセパレータ2及び脱臭ファン3を介
して活性炭吸着塔4に連通している。
【0021】ここで活性炭吸着工程は必ずしも必要では
なく、活性炭吸着工程を設けない場合には反応塔上部に
放出口を設ける。具体的に、生物脱臭塔1の設置例につ
いて説明すると、容器の大きさは、高さ860mm、直
径570mmの円筒形で、材質は高圧ポリエチレンから
なる合成樹脂製であり、内部に設けられている支持枠
(図外)上に、200メッシュステンレス網を設置し、
その上に木炭、例えば硬質炭(例えば、備長炭)を支持
枠の上に50mmの高さに敷き、その上にコーヒー粕炭
化物を充填する。
【0022】図4は、具体的な一過式の小規模な充填式
生物脱臭装置の実施例を示しており、基本的には図1に
示した実施例と変わるところはない。この実施例は、活
性炭吸着塔4を具備しない装置である。
【0023】コーヒー抽出炭化物について 充填式生物脱臭装置のコンパクト化を図るためには、充
填担体と臭気ガスを効率よく接触させること、充填担体
に固定する微生物量を高めること、脱臭反応生成物を効
率的に排除すること、充填担体は交換・補充操作が不要
で半永久的なものであること等が必要となり、これらが
担体に求められる要件である。
【0024】そこで、本発明の充填式生物脱臭装置に使
用するコーヒー抽出粕炭化物は、400〜1000°C
で蒸し焼きにしたもので80%以上炭化したものを用
い、1mmの篩で篩別し1mm以上のものを担体として
用いることが望ましい。又、炭化処理はコーヒー抽出粕
を十分乾燥させてから行った方が望ましい。
【0025】本発明の充填式生物脱臭装置に使用するコ
ーヒー抽出粕炭化物の製造に当たり、蒸し焼き温度が、
400°C以下では、炭化度が低く強度も弱くなり易
く、逆に、1000°C以上では、エネルギー使用量が
多くなるので、400〜1000°Cで蒸し焼きにする
ことが望ましい。
【0026】また、炭化率80%以下では、本発明装置
は機能しないわけではないが、脱臭機能が低下すること
から80%以上に炭化することが望ましい。又、コーヒ
ー抽出粕炭化物の1mm以上のものを担体として用いる
ようにした点は、1mm以下では炭化物が目詰まり現象
を起こすことがあり、生物担体としての機能が低く生物
脱臭が円滑に行われないからである。
【0027】なお、コーヒー抽出粕炭化物にはコーヒー
の焙煎臭が若干残ることがあるが、必要に応じて該炭化
物を希硫酸で洗浄した後水洗浄することが望ましい。 コーヒー抽出粕炭化物の製造手段について
【0028】次ぎに、具体的なコーヒー抽出粕炭化物の
製造手段について説明する。先ず、コーヒー抽出粕を石
油缶の中に詰め、焼却炉の中に積み上げ、1回目の作業
として、水分蒸発のため100°Cで5時間加熱する。
その後、2回目の作業として、再度、石油缶にコーヒー
抽出粕(乾燥物)を充填し、焼却炉の中に積み上げ、炭
化のため、400°Cで8時間加熱する。このコーヒー
抽出粕炭化物は、多孔質で保水性に優れ、さらに透水性
が良く、同時に通気性が良いことが条件で微生物の固定
・育成に有用である。
【0029】なお、コーヒー抽出粕炭化物の製造時にお
ける炭化温度は、炭化物製造時の経済性の問題もある
が、炭化設備の耐火性や、炭化物の水・ガスの通過性に
影響が有るため、設計時に選択する必要がある。
【0030】結局、上記手段で実際に得られたコーヒー
抽出粕炭化物担体の特性は、炭化率80%以上、平均粒
度1〜3mm、容積減少率0.58倍、無色無臭、嵩比
重0.156、PH6.4、重量減少0.18倍であっ
た。しかしこれに限定されるものではない。尚、炭化率
の測定方法については、(炭化物製品重量−ラボ炭化物
重量)÷炭化物製品重量×100の式による。
【0031】上記コーヒー抽出粕炭化物の製造に当た
り、前もって加熱手段との関係において炭化率の測定を
実際に行った。測定に当たっては、コーヒー抽出粕1リ
ットル(501.1g、嵩比重0.501)を1回目の作
業として、水分蒸発のため100°Cで5時間加熱で乾
燥させ(200.5g)、更に、2回目の作業として、
炭化のため、400°Cで6時間加熱してからコーヒー
抽出粕炭化物580ミリリットル(90.2g)を得、
この炭化物90.2gの中から、10gづつ3つのサン
プリングを行い、炭化率をそれぞれ測定した。その結果
は下記の通りである。
【0032】
【表1】 平均炭化率 (91.2+88.3+87.3)/3=88.9%>88%
以上 なお、上記結果は炭化装置が簡易型のため、炭化率にば
らつきがある。色は、全体に黒色であるが、炭化度の低
いものには、コーヒーの臭気が僅かに残存し、コーヒー
の臭気が特徴になる。
【0033】充填式生物脱臭装置の運転について 上記実施例の充填式生物脱臭装置の運転には、まず、コ
ーヒー抽出粕炭化物担体に微生物を馴致することが必要
である。そこで、このコーヒー抽出粕炭化物担体を充填
式生物脱臭装置の充填式生物脱臭塔1における濾床部に
充填し、この担体の上に好気性汚泥を散布し微生物を馴
致する。
【0034】このように構成した反応塔1内において、
塔上部の散水装置から濾床部に向けて間欠的に散水し、
担体に補水をし、担体表面及び微細な孔部に植え付けら
れた硫黄酸化細菌、窒素酸化細菌等の微生物の保育を助
長し、常に高い分解能力を有した状態に保持しておく。
【0035】そして、この時、悪臭ガスをエア吸引ポン
プ、送風ファンなどの送風手段で一定のスピードで反応
塔底部に送り込むと、上記散水装置からの散水とこのガ
スが担体に混合・溶解する。この時、担体の孔部では悪
臭ガスは吸収・吸着され生息する微生物と接触すること
により生物化学的に酸化分解されて最終的には硫黄化合
物は硫酸塩、窒素化合物は硝酸塩、亜硝酸塩や炭酸ガス
と水に加水分解され、その臭気成分が除去され優れた脱
臭効果を発揮し、塔上部から排気される。
【0036】この場合、悪臭ガスは直接細胞膜に吸収さ
れる場合と微生物の分泌する酵素により加水分解される
場合がある。さらに、このあいだ間欠的に行われる塔上
部の散水装置からの散水により担体の水分保持および反
応生成物の洗浄が行われることになる。
【0037】運転結果について 以下に、上記装置により発明者が行った悪臭ガスの脱臭
運転の結果について説明する。運転は、平成7年8月9
日、午前9時に汚泥を本装置のコーヒー抽出粕炭化物担
体上に散布(シーディング)することによりスタートさ
せた。運転条件は下記の通り。
【0038】
【表2】 硫化水素、アンモニア及びPHの測定手段は下記の通
り。
【0039】
【表3】 硫化水素、アンモニア及びPHの測定結果は下記の通
り。
【0040】
【表4】 メルカプタン及びトリメチルアミンの測定手段は下記の
通り。
【0041】
【表5】 メルカプタン及びトリメチルアミンの測定結果は下記の
通り。
【0042】
【表6】
【0043】脱臭装置廃液の定量検査についても測定を
行った。その為、廃液中に硫化水素が溶解したことを確
認するための硫黄分定量分析について試験を実施した。
即ち、脱臭装置廃液1リットルをサンプリング(新水3
リットル/2時間散水)し、6号フィルタにより濾過
し、BaCl2の10パーセント溶液を添加した。その
結果、BaSO4が100ml中655mg沈殿したこ
とから、硫酸を含有していることが証明された。
【0044】実験の結果得られた数値として、硫黄酸化
細菌の生菌数は、2×109〜4×109個/100g・
VCである。菌数測定および硫黄細菌の同定は、下記の
手法で行った。 a.Beggiatoa 培地の作成
【0045】蒸留水1リットルに対し小さく切った枯れ
草を100gの割合で加えて約10分煮沸した後水を捨
て、再び蒸留水を加えて煮沸し、この操作を5回繰り返
す。さらに、この枯れ草を水につけたまま、1夜放置
し、翌日煮沸を3回繰り返した後乾燥し、保存する。
【0046】保存乾燥枯れ草0.5gおよび排水処理水
10ミリリットルを3角フラスコ(内容約100ミリリ
ットル)に取り、綿栓をして121°C、15分間高圧
蒸気殺菌しBeggiatoa 培地とする。 b.上記培地に1gの脱臭装置中で菌が固定した炭化物
を取って培養(30°C、1週間)し、顕微鏡で硫黄細
菌を確認した。(Beggiatoa 、2〜7μの糸状体)c.
脱臭装置中で菌が固定され炭化物1gを水200ミリリ
ットルに振とうしながら約1時間抽出し、液を107
に希釈して、顕微鏡で菌数を測定した。菌数の測定は3
回実施しその平均をとった。
【0047】実施例の効果について 本発明装置を用いて行った脱臭運転の結果、確認された
効果は次の通りである。運転結果について、下記の点が
理解できる。
【0048】1.今回の試験では、8月9日午前9時に
シーディングを行い、その2時間後の午前11時に測定
を開始すると同時に排水処理場からの原水の臭気が除去
され、いわゆる悪臭が感じられなくなった。即ち、1日
目から臭気は除去されたが、図4に示すように、グラフ
の検査値から安定するのに8日かかったことが確認され
た。又、処理ガスは検査値では悪臭ガスが検出された
が、人間の鼻では数人に確認させた結果、悪臭は排出口
すぐ側で感知出来なかった。従って、脱臭装置立ち上げ
1日目から使用出来ることが分かり、他の装置(セラミ
ック担体等)と比べ有利である。結局、本装置の設置後
すぐ使用可能となり、市街地などでも悪臭発生装置(例
浄化槽など)設置後すぐ臭気が除去出来る。
【0049】2.コーヒー抽出粕の有効利用である。現
在、コーヒー抽出粕は、土壌改良材、有機肥料として有
効利用されているが、コーヒー抽出粕がこのように有効
利用されると、運搬費など処理費が不要となる。
【0050】3.活性炭は、破価(パンク)するが、コ
ーヒー抽出粕炭化物の場合破価しないので、維持管理が
容易である。 4.微生物利用なので消耗部品が無く、メンテナンスフ
リーである。 5.担体に物理的化学的変化が無く、半永久的に使用出
来る。
【0051】6.本装置は、具体的な実用例として、一
般家庭、或いは公共施設のトイレ等のような場所にも適
しており、活性炭を臭気吸着材として使用すると、ラン
ニングコストが高くなり、メンテナンスが必要となる
が、本装置によれば設備が安価でランニングコストが低
くメンテナンスフリーである。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、下記の効果を奏する。 1.請求項1に記載の発明によれば、コーヒー抽出粕の
有効利用ができるばかりでなく、効率良く長期的に臭気
が除去され、担体として有効であることが判明した。更
に、セラミック担体を用いた従来の充填式生物脱臭装置
と比較すると脱臭装置の立ち上げの1日目から使用でき
ることから、大変有利である。しかも、微生物利用なの
で消耗部品が無く、メンテナンスフリーであり、担体に
物理的化学的変化が無く、半永久的に使用出来る。
【0053】2.請求項2〜4に記載のいづれか1つの
発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、
コーヒー抽出粕炭化物は、多孔質で保水性に優れ、更に
透水性・通気性が良いことから、脱臭に好適な微生物の
固定・育成に有用な担体を有する充填式生物脱臭装置が
得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の充填式生物脱臭装置の全体概念
図。
【図2】生物脱臭方法技術の全体概念図。
【図3】本発明実施例の充填式生物脱臭手段の概念図。
【図4】実施例の充填式生物脱臭装置の運転に伴う測定
結果図。
【図5】本発明の別実施例を示す全体概念図。
【符号の説明】
1・・・充填式生物脱臭塔(反応塔) 2・・・ミストセパレータ 3・・・脱臭ファン 4・・・活性炭吸着塔 5・・・充填層 6・・・散水装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充填式生物脱臭装置の脱臭塔の充填層に用
    いる担体をコーヒー抽出粕炭化物としたことを特徴とす
    る充填式生物脱臭装置。
  2. 【請求項2】コーヒー抽出粕炭化物は、その単体の径が
    1mm以上のものであることを特徴とする請求項1記載
    の充填式生物脱臭装置。
  3. 【請求項3】コーヒー抽出粕炭化物は、コーヒー抽出粕
    を80%以上炭化したものであることを特徴とする請求
    項1又は2記載の充填式生物脱臭装置。
  4. 【請求項4】上記コーヒー抽出粕炭化物は、コーヒー抽
    出粕を400〜1000°Cで蒸し焼きにして製造され
    たものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の充填式生物脱臭装置。
JP7299871A 1995-11-17 1995-11-17 コーヒー抽出粕炭化物を用いた充填式生物脱臭装置 Pending JPH09141046A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100331340B1 (ko) * 1999-03-18 2002-04-03 윤영중 미생물을 이용한 악취 및 휘발성 유기화합물(voc) 제거장치
JP2011057920A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Aska Company コーヒー残渣混合プラスチック成形品
KR101247146B1 (ko) * 2012-10-29 2013-04-02 주식회사 모모파트너즈 커피찌꺼기를 이용한 친환경 탈취ㆍ탈습제 조성물

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