JPH09141022A - 多孔質複層プラスチックフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

多孔質複層プラスチックフィルタ及びその製造方法

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JPH09141022A
JPH09141022A JP23869996A JP23869996A JPH09141022A JP H09141022 A JPH09141022 A JP H09141022A JP 23869996 A JP23869996 A JP 23869996A JP 23869996 A JP23869996 A JP 23869996A JP H09141022 A JPH09141022 A JP H09141022A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】微粒子の高捕集効率および低圧力損失性能を兼
備した微粒子分離用多孔質プラスチックフィルタを提供
する。 【解決手段】熱可塑性プラスチック粒子を焼結して得ら
れる多孔質プラスチック基材の表面に、該多孔質プラス
チック基材を構成する粒子よりも小粒径のプラスチック
材料を静電塗装して該基材の孔径より小径の多孔質層を
被覆溶着して一体化した少なくとも2層以上の多孔層か
らなる微粒子分離用多孔質複層プラスチツクフイルタ及
び、小粒径のプラスチック材料に導電剤が添加してある
微粒子分離用多孔質複層プラスチックフィルタ及びその
製造方法よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体や気体等の流
体中に含まれる微粒子を分離濾過するための多孔質プラ
スチックフイルタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】従来より、液体や気体等の流体
中に含まれる微粒子を分離濾過するための多孔質フィル
ターが多数知られている。その中でも、流体の流入側と
流出側で孔径の異なる、すなわち流体の流人側を小さな
孔径とし、流出側を大きな孔径とした多孔質フイルタ
は、濾過精度の向上、微粒子の高捕集効率および低圧力
損失の点から望ましく、このようなものとして、例え
ば、比較的粒径の大きなポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニ
レンサルフアイド等のプラスチック材料を焼結成形した
多孔質基材の表面に、該プラスチックよりも粒径の小さ
な微粒子ポリテトラフルオロエチレン(以下「PTF
E」と記す)を接着剤と共に直接的に被着することで多
孔質基材の外表面とその内面側との孔径に差異を持たせ
た多孔質フィルタ等が提案されいる。
【0003】しかしながら、このような多孔質フィルタ
では、使用するPTFEが粘着特性に劣るため、上記多
孔質基材とPTFEとの界面での接着性が不十分とな
り、濾過や逆洗の際に多孔質基材からPTFE粒子が脱
落し、結果として孔径に差異がなくなったり、あるいは
部分的に差異を生じ、フィルタの捕集性能の低下を招い
たり、あるいは脱落したPTFE粒子が捕集した微粒子
中に混入する等の問題があった。
【0004】また、多孔質基材の表面を該多孔質基材よ
りも孔径の小さなPTFE製多孔質フイルムで被覆する
方法も提案されているが、上記と同様に基材との接着性
が不十分という問題や、PTFE製多孔質フィルム自体
が高価なために、製造コストが高くなるという問題があ
った。
【0005】さらには、焼結成形した多孔質基材表面を
加圧・圧縮することで加圧・圧縮面部の孔径を他部より
小さくする方法も提案されているが、この方法では、加
圧・圧縮のコントロールが難しく、均一な微孔径を表面
に形成させることは困難であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
消できるプラスチックフイルタ及びその製造方法を見出
したものであって、その要旨とするところは、熱可塑性
プラスチック粒子を焼結して得られる多孔質プラスチッ
ク基材の表面に、該多孔質プラスチック基材を構成する
粒子よりも小粒径のプラスチック材料を静電塗装して該
基材の孔径より小径の多孔質層を被覆溶着して一体化し
た少なくとも2層以上の多孔層からなる微粒子分離用多
孔質複層プラスチックフィルタ及び、熱可塑性プラスチ
ック粒子を焼結成形法により多孔質プラスチック基材を
形成すると共に、導電性材料により多孔質部分の表面に
導電性を付与した後、該多孔質プラスチック基材の表面
と相溶性を有し、かつ該多孔質プラスチック基材を構成
する粒子よりも小粒径のプラスチック材料を静電塗装
し、ついで、該多孔質プラスチック基材を加熱して多孔
質プラスチック基材の少なくとも多孔質部分に、該基材
の孔径より小径の多孔質層を被覆溶着して一体化するこ
とを特徴とする2層以上の多孔層からなる微粒子分離用
多孔質複層プラスチックフィルタの製造方法にある。
【0007】本発明において、多孔質プラスチック基材
の表面に被着積層させる比較的小さな孔径を形成するた
めに用いられるプラスチック粒子の粒径は、5〜90ミ
クロンの範囲内であれば良く、好ましくは10〜60ミ
クロンのものが好適である。粒径が5ミクロン未満で
は、粉体の取扱作業性が悪く、粒径が90ミクロンを越
えるものでは十分な分離性能を発現し難いものである。
【0008】また、このプラスチックに添加される導電
剤は、例えばカーボンブラックやカーボンファイバー、
金属粉、表面に金属等が塗布してあるチタン酸カリウム
などが目的に合わせて1〜5重量%の範囲、通常は1〜
2重量%の範囲のカーボンブラックが添加される。
【0009】一方、多孔質プラスチック基材を構成する
比較的大きな孔径を形成するために用いられるプラスチ
ック粒子の粒径は、100〜1,000ミクロンの範囲
のものであれば良く、好ましくは150〜600ミクロ
ンのものが好適である。粒径が100ミクロン未満で
は、圧力損失が高くなりフイルタの性能上好ましくな
く、1,000ミクロンを越えるものではフィルタの強度
が不十分となり易い。
【0010】本発明の多孔質複層プラスチックフイルタ
においては、上記の大きな孔径を有する多孔質プラスチ
ック基材とその表面に被着積層される小さな孔径を有す
る層の複層構造になっていることに特徴があり、層の厚
み構成は大きな孔径を有する多孔質プラスチック基材の
厚み比率がフィルタ全厚みの30%以上100%未満と
するのが好ましい。多孔質プラスチック基材の厚み比率
が30%未満では圧力損失が高くなりフィルタの性能上
好ましくないものである。
【0011】本発明の多孔質複層プラスチックフィルタ
では、大きな孔径を有する多孔質プラスチック基材とそ
の表面に被覆溶着される小さな孔径を有する層の複層構
造になっていれば、被覆溶着する層の数は限定されず、
要求品質に応じ粒径を変化させた被覆溶着層を全体が2
層以上にすることができる。
【0012】本発明の多孔質複層プラスチックフィルタ
の製造方法は、まず熱可塑性プラスチック粒子を焼結成
形して多孔質プラスチック基材を形成する。この焼結成
形方法としては各種方法によることができる。いわゆる
静的成形法とされる型内焼結方法としては、例えば筒状
等の形状からなる外型とその内部に挿入した内型とより
なる成形金型を用い、外型と内型の間隙部に形成される
キャビテイ内に原料を充填した後、成形金型を加熱する
方法がある。
【0013】また、動的成形法とされる方法としては、
(1) 先端部に成形型を有する温度調整が可能なシリンダ
内に往復運動をするピストン(プランジャーともいう)
を内蔵したラム式押出機を用いて行うラム押出方法、
(2) 先端部に成形型を有する温度調整が可能なシリンダ
内にスクリュウを内蔵した射出成形機を用いて行う射出
成形方法、(3) 先端部に成形型を有する温度調整が可能
なシリンダ内にスクリュウを内蔵した押出成形機を用い
て行う押出成形方法、(4) 雌型とその内径部に挿入され
る雄型よりなる成形金型を用い、雌型の内部に形成され
るキャピテイ内に原料を充填した後、成形金型を加熱す
る圧縮成形機を用いて行う圧縮成形方法、(5) 先端部に
上下方一対の移動式ベルトあるいは下方の移動式ベルト
で構成される成形型を有する温度調整が可能なシリンダ
でこの成形型内に原料を押出しする連続式プレス機を用
いて行う連続式プレス方法等が挙げられ、上記静的成形
法や動的成形法から最終的な多孔質体の形状等要求に応
じて適宜選択することができる。
【0014】また、最終的な多孔質体の形状は、円筒
形、角筒形、楕円形、長方形、星形などの中空体や、板
状、棒状、有底筒あるいは皿状等その用途によって、適
宜選択される。
【0015】次いで、この多孔質プラスチック基材に、
その基材の孔径より小径の多孔質層を被覆溶着する。被
覆溶着方法は、まず、所定孔径を有する多孔質プラスチ
ック基材の表面に導電性を付与する。なお、導電性の付
与は、多孔質プラスチック基材の成形時に前記した導電
剤から例えばカーボンブラックやカーボンファイバー、
金属粉等を基材中に混入させる方法や、成形後の多孔質
プラスチック基材の表面に界面活性剤等を塗布する方法
等であるが、多孔質プラスチック基材の少なくとも表面
に導電性を付与できるものであれば、特に限定されな
い。
【0016】続いて、高電圧を印加したノズルから該多
孔質プラスチック基材の表面と相溶性を有し、かつ該多
孔質プラスチック基材を構成する粒子よりも小粒径のプ
ラスチック材料、必要に応じてカーボンブラックやカー
ボンファイバー等の導電剤を添加・混合したプラスチッ
ク材料を噴出させる静電気的に塗着する静電塗装方法に
よって、多孔質プラスチック基材の表面に、該多孔質プ
ラスチック基材を構成する粒子よりも小粒径のプラスチ
ック材料を被着積層させる。
【0017】そして、この多孔質プラスチック基材を、
所定温度に設定した加熱炉などに入れて加熱して、多孔
質プラスチック基材の少なくとも多孔質部分に、該多孔
質プラスチック基材の表面と相溶性を有し、かつ該多孔
質プラスチック基材を構成する粒子よりも小粒径のプラ
スチック材料を該基材の孔径より小径の多孔質層、必要
に応じて表面抵抗率が低くなった多孔質層を被覆溶着し
て一体化した2層以上の多孔層を有する多孔質複層プラ
スチックフイルタを得るものである。
【0018】本発明の多孔質複層プラスチックフィルタ
を構成するプラスチック材料は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリサルホン、ポリエーテ
ルサルホン、ポリフェニレンサルファイド等、上記製法
で多孔質体となる熱可塑性合成樹脂であれば特に限定さ
れるものではないが、好ましくは上記材料の中でもメル
トフローレイト(MFR)の小さな材料を使用する方が
均一な孔径を有する多孔質複層プラスチックフィルタを
形成する上では好都合である。
【0019】また複層プラスチックフィルタの各層は、
同一の合成樹脂で構成されている方が製造する際には好
都合であり、また各層の層間接着力の面からも好まし
い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により詳細
に説明する。
【0021】以下の内容にて各フイルタを製造し、フィ
ルタとしての性能をつぎの方法により評価し、その結果
を表1及び表2に記載した。
【0022】「粒子脱落の有無」……フイルタ表面に付
着した微粒子の払い落しにより、フィルタ粒子の脱落な
いもの(○)、払拭によるフイルタ粒子の脱落あるもの
を(×)とした。
【0023】「圧力損失(mmAq)」……微粒子を含まない
空気をlm/minで吸引した時の値。
【0024】「微粒子捕集性能」……流体流出側への微
粒子の混入がないもの(○)、流体流出側への微粒子の
混入があるものを(×)とした。
【0025】「表面抵抗率(Ω)」……フイルタの表面
に50mm間隔で幅10mmの銅箔電極を取付け、50
0Vの直流電圧を印加したときの表面抵抗率(Ω)を測
定した。
【0026】[実施例1]平均粒径が170ミクロンで
メルトフローレイトが0.01以下の超高分子量ポリエ
チレンを、断面が円形形状をした内型と筒状外型とから
なる二重筒成型金型の3mmの隙間部内に充填し、これ
を150〜200℃の温度の加熱炉内で60分加熱して
焼結成形して、多孔質プラスチック基材を得た。この多
孔質プラスチック基材の表面に界面活性剤を塗布してそ
の基材の表面に導電性を付与した後、平均粒径30ミク
ロンでメルトフローレイトが0.01以下の超高分子量
ポリエチレンを、自動静電塗装機を用いて、使用電圧6
0KV、霧化空気圧1.5Kg/cm2 にて静電塗装し
て、その基材の表面に厚さ200ミクロンの超高分子量
ポリエチレンを被着積層した。これをさらに150〜2
00℃の温度の加熱炉内で30分加熱して焼結成形し
て、その基材の表面に基材の孔径より小径の多孔質層を
被着溶着した多孔質2層のパイプ状のプラスチックフイ
ルタを得た。
【0027】[実施例2]平均粒径が340ミクロンで
メルトフローレイトが0.01以下の超高分子量ポリエ
チレンを、先端部に円筒状の開口を有する口を設けたラ
ム式押出機で焼結成形して、厚さ3mmの多孔質プラス
チック基材を得た。この多孔質プラスチック基材を実施
例1と同じ静電塗装方法で処理して、その基材の表面に
厚さ200ミクロンの超高分子量ポリエチレンの多孔質
層を被着溶着して、多孔質2層のパイプ状のプラスチッ
クフィルタを得た。
【0028】[実施例3]平均粒径が170ミクロンで
メルトフローレイトが0.01以下の超高分子量ポリエ
チレンを、断面が円形形状をした内型と筒状外型とから
なる二重筒成型金型の3mmの隙間部内に充填し、これ
を150〜200℃の温度の加熱炉内で60分加熱して
焼結成形して、多孔質プラスチック基材を得た。この多
孔質プラスチック基材の表面に界面活性剤を塗布してそ
の基材の表面に導電性を付与した後、カーボンブラック
を1.2重量%添加・混合した平均粒径が26ミクロン
でメルトフローレイトが0.01以下の放射線照射によ
り架橋されたポリエチレンを、自動静電塗装機を用い
て、使用電圧60KV、霧化空気圧1.5Kg/cm2
にて静電塗装して、その基材の表面に厚さ200ミクロ
ンの架橋されたポリエチレンを被着積層した。これをさ
らに150〜200℃の温度の加熱炉内で30分加熱し
て焼結成形して、その基材の表面に基材の孔径より小径
の多孔質層を被着溶着した多孔質2層のパイプ状のプラ
スチックフイルタを得た。
【0029】[比較例1]平均粒径が170ミクロンで
メルトフローレイトが0.01以下の超高分子量ポリエ
チレンを、断面が円形形状をした内型と筒状外型とから
なる二重筒成型金型の3 mmの間隙部内に充填し、これ
を150〜200℃の温度の加熱炉内で60分加熱して
焼結成形して、単層のパイプ状の多孔質プラスチック基
材を得た。 [比較例2]平均粒径が30ミクロンでメルトフローレ
イトが0.01以下の超高分子量ポリエチレンを、断面
が円形形状をした内型と筒状外型とからなる二重筒成型
金型の3mmの間隙部内に充填し、これを150〜20
0℃の温度の加熱炉内で60分加熱して焼結成形して、
単層のパイプ状の多孔質プラスチックフィルタを得た。
【0030】[比較例3]平均粒径が170ミクロンで
メルトフローレイトが0.01以下の超高分子量ポリエ
チレンを、断面が円形形状をした内型と筒状外型とから
なる二重筒成型金型の3mmの間隙部内に充填し、これ
を150〜2OO℃の温度の加熱炉内で60分加熱して
焼結成形して、多孔質プラスチック基材を得た。この多
孔質プラスチック基材の表面にPTFE微粒子をバイン
ダーとともにスプレー吹き付けして被着積層して、多孔
質2層のパイプ状のプラスチックフィルタを得た。
【0031】[比較例4]平均粒径が170ミクロンで
メルトフローレイトが0.01以下の超高分子量ポリエ
チレンにカーボンブラックを1.2重量%添加・混合
し、これを、断面が円形形状をした内型と筒状外型とか
らなる二重筒成型金型の3 mmの間隙部内に充填し、こ
れを150〜200℃の温度の加熱炉内で60分加熱し
て焼結成形して、単層のパイプ状の多孔質プラスチック
基材を得た。
【0032】
【表1】 実施例1 実施例2 実施例3 粒子脱落の有無 ○ ○ ○ 圧力損失 (mAq) 9 9 8 微粒子捕集性能 ○ ○ ○ 表面抵抗率(Ω) 1016 1016 106
【表2】 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 粒子脱落の有無 ○ ○ × ○ 圧力損失 (mAq) 8 150 74 8 微粒子捕集性能 × ○ ○ × 表面抵抗率(Ω) 1016 1016 1016 106 表1に示したように、実施例1、2及び3においては粒
子の脱落や流体流出側への微粒子の混入もなく、また圧
力損失も小さく問題はない。特に実施例3は、表面抵抗
率も低く帯電防止性の付与が要求されるフィルタ材とし
ては極めて好適である。
【0033】しかし、表2に示したように、比較例1に
おいては孔径が大きすぎるため、流体流出側への微粒子
の混入が認められ、比較例2においては圧力損失が高く
なり、比較例3においてはPTFE粒子の脱落が認めら
れ、さらに比較例4においては表面抵抗率は低くいもの
の比較例1と同様微粒子の混入が認められ、いずれの場
合においても性能上の欠点が認められた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明品は焼結成
形法により得られた多孔質プラスチック基材の表面に、
該多孔質プラスチック基材を構成する粒子よりも小粒径
のプラスチック材料を静電塗装方法により被着積層後、
被覆溶着し複合一体化することで、流体の流入側と流出
側で孔径が異なる、すなわち大きな孔径と小さな孔径を
有する構造であるため、従来のようなPTFE粒子が脱
落し、捕集された微粒子中に混入することを防止できる
だけでなく、比較的大きな孔径を有する多孔質プラスチ
ック基材層が良好な通気性を発現し、一方、比較的小さ
な孔径を有する被着層が微粒子捕集性能を発現するた
め、微粒子の高捕集効率およぴ低圧力損失性能、さらに
必要に応じて帯電防止性を兼備した微粒子分離用多孔質
プラスチックフィルターを提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性プラスチック粒子を焼結して得
    られる多孔質プラスチック基材の表面に、該多孔質プラ
    スチック基材を構成する粒子よりも小粒径のプラスチッ
    ク材料を静電塗装して該基材の孔径より小径の多孔質層
    を被覆溶着して一体化した少なくとも2層以上の多孔層
    からなることを特徴とする微粒子分離用多孔質複層プラ
    スチックフィルタ。
  2. 【請求項2】 小粒径のプラスチック材料に導電剤が添
    加してあることを特徴とする請求項1記載の微粒子分離
    用多孔質複層プラスチックフィルタ。
  3. 【請求項3】 多孔質プラスチック基材の厚みがフィル
    タ全厚みの30%以上100未満の範囲であることを特
    徴とする請求項1記載の微粒子分離用多孔質複層プラス
    チックフィルタ。
  4. 【請求項4】 多孔質プラスチック基材を構成するプラ
    スチック材料の粒径が100〜1,000ミクロンの範
    囲であることを特徴とする請求項1記載の微粒子分離用
    多孔質複層プラスチックフィルタ。
  5. 【請求項5】 多孔質プラスチック基材の表面に被覆溶
    着させるプラスチック材料の粒径が5〜90ミクロンの
    範囲であることを特徴とする請求項1記載の微粒子分離
    用多孔質複層プラスチックフィルタ。
  6. 【請求項6】 熱可塑性プラスチック粒子を焼結成形し
    て多孔質プラスチック基材を形成すると共に、導電性材
    料により多孔質部分の表面に導電性を付与した後、該多
    孔質プラスチック基材の表面と相溶性を有し、かつ該多
    孔質プラスチック基材を構成する粒子よりも小粒径のプ
    ラスチック材料を静電塗装し、ついで、該多孔質プラス
    チック基材を加熱して多孔質プラスチック基材の少なく
    とも多孔質部分に、該基材の孔径より小径の多孔質層を
    被覆溶着して一体化することを特徴とする2層以上の多
    孔層からなる微粒子分離用多孔質複層プラスチックフィ
    ルタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014183010A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Osaka Gas Co Ltd 固体高分子形燃料電池

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