JPH09141021A - フィルタおよび空気フィルタ - Google Patents

フィルタおよび空気フィルタ

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JPH09141021A
JPH09141021A JP29854895A JP29854895A JPH09141021A JP H09141021 A JPH09141021 A JP H09141021A JP 29854895 A JP29854895 A JP 29854895A JP 29854895 A JP29854895 A JP 29854895A JP H09141021 A JPH09141021 A JP H09141021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い抗ウイルス性を発揮し、しかも低い圧損
で高いウイルス補集効率を発揮するフィルタを提供す
る。 【解決手段】 本発明のフィルタは、抗ウイルス性フィ
ルタが抗菌フィルタとして用いられているものであり、
その抗ウイルス性フィルタは、エレクトレット化メルト
ブロー不織布のような多孔質シートに、アミジン基また
はグアニジン基のいずれか1種を含む抗菌剤とカテキン
とが一緒に付着している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルタに関し、更
に詳しくは、通気抵抗は低いにもかかわらずウイルスの
補集効率と不活化率を高めることができるフィルタに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、抗菌性や防かび性が付与され
たフィルタは数多く知られている。例えば、特開昭62
−42715号公報や特開昭62−42716号公報で
は、エレクトレット化したシートに抗菌加工が施された
シートを積層したり、抗菌加工が施されたシートにエレ
クトレット加工を施すことにより、全体として抗菌性を
付与したフィルタが開示されている。また、特開平1−
164411号公報では、抗菌剤をエレクトレット化シ
ートに吸着させることにより抗菌性を付与する方法が開
示されている。
【0003】上記したフィルタは、いずれも、抗菌剤が
具備する本来の抗菌作用を、単にそのまま利用している
にすぎないものである。一方、特開平3−123630
号公報では、液体中に存在するウイルスを化学的または
電気的に捕捉する液体用のウイルス捕捉体が開示されて
いる。しかし、このウイルス捕捉体は、捕捉後のウイル
スの増殖を抑制するのみであって、ウイルスの感染力を
失効させるという機能を備えたものではない。
【0004】また、特開平3−123631号公報で
は、上記した特開平3−123630号公報に記載のウ
イルス捕捉体に、更に抗菌剤を含ませたフィルタが開示
されている。このフィルタは、ウイルスを漸次死滅に導
くという作用は示すが、捕捉と同時にウイルスの増殖を
抑制しかつ死滅させるという機能、すなわち、高い不活
化率を備えたものではなく、とくに空気フィルタに関す
るものではない。
【0005】また、特開平7−148407号公報で
は、カテキンをフィルタ支持体に含浸させて成る抗ウイ
ルス性フィルタが開示されている。このフィルタで用い
られるカテキンは、主として茶葉から抽出される水溶性
の多価フェノールであって、エビカテキン、エビガロカ
テキン、エビカテキンガレート、エビガロカテキンガレ
ートなどが知られている。そして、このカテキンは、感
染症学雑誌、vol.68,No.7,824 〜829 頁などに記載され
ているように、ウイルスを不活化する抗ウイルス性を具
備している。
【0006】したがって、このカテキンを有する前記し
た抗ウイルス性フィルタは、前記した各種のフィルタに
比べて、捕捉したウイルスの不活化を高めることができ
て有用であるということができる。しかしながら、この
カテキンを実際にフィルタ支持体に付着させる場合には
次のような問題が発生してくる。
【0007】すなわち、メルトブロー不織布のように目
の細かい不織布に充分に高い抗ウイルス性を付与するこ
とを目標にして、前記カテキンを不織布に付着させた場
合、当該カテキンが不織布の繊維表面を被覆し、また、
繊維の電気的な表面特性を変化させてしまうので、例え
ば、エレクトレット性の保持や、フィルタとしての通気
性を適正に管理することが極めて困難になってくる。
【0008】例えば、エレクトレット化メルトブロー不
織布を構成する繊維は極細繊維であるため、そのエレク
トレット化メルトブロー不織布の繊維全体の表面積は、
例えば10μm以上の太さの通常繊維で構成されている
不織布の繊維総表面積に比べて、たとえ目付が同じであ
っても大きくなっている。そして、エレクトレット化メ
ルトブロー不織布に不活化率が90%を超えるような高
い抗ウイルス性を付与するためには、繊維表面における
カテキンの単位付着密度を前記した通常の不織布と同等
にすることが必要になる。このことは、繊維に付着させ
るカテキンの量が多くなるということを意味する。しか
し、カテキンの付着量が増加すれば、当該不織布のエレ
クトレック化性は低下するとともに、通気性も阻害され
ることになる。
【0009】カテキン単独で不活化率が90%以上の抗
ウイルス性を得ようとすると、基材である不織布の重量
に対し5重量%以上のカテキンを付着しなければならな
い。しかし、茶葉から抽出されたカテキンは、一般に、
その純度が50%程度であるため、上記した5重量%の
付着量は、実質的には10重量%程度に相当する。この
程度の付着量であっても、基材が前記したエレクトレッ
ト化メルトブロー不織布である場合には、その繊維間間
隔が非常に狭いので、処理後の不織布は目詰まりを起こ
し、通気性が著しく劣化してしまい、実用に耐えられな
いフィルタになってしまう。
【0010】しかも、多量のカテキンの付着は、不織布
の繊維表面における導電性を高めることになり、処理後
の不織布のエレクトレット化性に大きな影響を与え、そ
の結果、ウイルスの捕集効率の低下が引き起こされてし
まう。このように、カテキンを付着して成る抗ウイルス
性フィルタの場合、それに高い抗ウイルス性を付与する
ときに、実際問題としては、上記したような通気抵抗や
捕集効率の面で問題が生じてくる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カテキンを
付着させたフィルタにおける上記したような問題を解決
し、少量のカテキン付着でも高い抗ウイルス性を発揮
し、そして通気抵抗は低く、ウイルスの捕集効率は高い
フィルタの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、抗ウイルス性フィルタが抗
菌フィルタとして用いられていることを特徴とするフィ
ルタが提供される。とくに、本発明のフィルタは、抗菌
フィルタとして用いられる抗ウイルス性フィルタがアミ
ジン基またはグアニジン基のいずれか1種を含む抗菌剤
とカテキンとを多孔質シートに同時に付着して構成され
ていることを特徴とするものである。
【0013】前記した抗ウイルス性フィルタは、後述す
る特定の抗菌剤とカテキンとが一緒に付着されているこ
とにより、カテキンの付着量が少なくても高い抗ウイル
ス性が付与され、またカテキン付着量が少ないことによ
って通気抵抗は低く、多孔質シートがエレクトレット化
される場合であっても、ウイルスの補集効率が高いとい
う効果を発揮する。
【0014】なお、ここでいう抗ウイルス性とは、ウイ
ルスの感染力を著しく軽減(不活化)させることができ
る性能のことをいう。そして、上記した抗ウイルス性フ
ィルタは、インフルエンザウイルス、コクサッキーウイ
ルス、ポリオウイルスなど、人間活動にとって障害とな
る主要なウイルスに対して優れた抗ウイルス性を発揮す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のフィルタにとって、その
主要な構成要素は抗ウイルス性フィルタである。この抗
ウイルス性フィルタは、多孔質シートに、カテキンと抗
菌剤とが一緒に付着していることを特徴とする。
【0016】用いる多孔質シートとしては格別限定され
るものではなく、従来からこの種のフィルタに使用され
ているものであれば何であってもよい。それらのうちで
も、エレクトレット化不織布は微小粒子であっても低圧
損で高効率にそれを補集できるので好適であり、とくに
エレクトレット化メルトブロー不織布は厚みを非常に薄
いフィルタにすることができるので好適である。
【0017】この多孔質シートに付着させる抗菌剤とし
ては、アミジン基またはグアニジン基のいずれかを含ん
でいる抗菌剤であれば何であってもよい。とくに、p−
(クロロフェニルジグアニド)−ヘキサンは好適であ
る。この抗菌剤を併用すると、得られた抗ウイルス性フ
ィルタでは極めて高い抗ウイルス性が発揮される。
【0018】例えば、カテキンを単独で多孔質シートに
対し2重量%程度付着させたときの不活化率は30%程
度であるが、ここに、上記した抗菌剤を0.5重量%程度
併存させると、その不活化率は90%以上の値になる。
上記した抗菌剤とカテキンとを併用することにより優れ
た抗ウイルス性が発揮される理由はいまだ不明である
が、以下のようなことが推考される。
【0019】すなわち、カテキンは蛋白質の存在下でそ
の抗ウイルス性が低下してしまう。しかし、カテキンと
上記した抗菌剤が併存していると、カテキンの抗ウイル
ス性を低下させる蛋白質の悪影響を当該抗菌剤が著しく
抑制することになり、その結果、カテキンの本来の抗ウ
イルス性が失活することなく充分に発揮するからである
と考えられる。
【0020】付着させるカテキンと抗菌剤の割合は、カ
テキン1に対し抗菌剤が0.1〜3であることが好まし
い。抗菌剤の割合が少なくなりすぎると、前記したカテ
キンの失活が起こりはじめ、また、抗菌剤の割合が多す
ぎても、カテキンの相対的な付着量が減少して抗ウイル
ス性の低下が引き起こされるからである。そして、カテ
キンと抗菌剤の全体の付着量は、用いる多孔質シートの
目付や構成繊維の太さによっても異なってくるが、抗ウ
イルス性と通気性とのバランスから考えると、多孔質シ
ートの重量に対し、0.2〜10重量%であればよい。と
くに、0.2〜5重量%であることが好ましい。
【0021】なお、カテキンはカビが発生しやすい物質
であるため、多孔質シートには、カテキンと抗菌剤とと
もに、防カビ剤も一緒に付着させることが好ましい。カ
テキンの失活を防ぎ、長期に亘って抗ウイルス性を維持
することができるからである。このときに用いる防カビ
剤は格別限定されるものではないが、例えば、N−nブ
チルカルバミン酸3−9ヨード−2−プロピルエステ
ル、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールをあげ
ることができる。これらはそれぞれ単独で用いてもよい
し、また一緒に用いてもよい。
【0022】この防カビ剤の使用量は、カテキン1に対
し0.1〜2にすることが好ましい。少なすぎるとカテキ
ンに対する防カビ効果が充分に発揮されず、また、多す
ぎるとカテキンの相対的な量が減少して抗ウイルス性の
低下が起こりはじめるからである。カテキン、抗菌剤、
防カビ剤などを多孔質シートに付着させる方法は格別限
定されるものではなく、例えば、それぞれの成分を含む
溶液を調製し、その溶液に多孔質シートを浸漬したり、
またその溶液を多孔質シートにスプレーしたのち、乾燥
して所定量の各成分を繊維表面に付着させればよい。
【0023】また、エレクトレット加工は、薬剤の処理
加工後にエレクトレット化を行うのがよく、とくに加工
時にメルトブロー不織布を熱処理して繊維充填率を下げ
ることが捕集効率の安定性と、その維持にとって好適で
ある。
【0024】
【実施例】次のようにして、以下の試料フィルタを製造
した。 試料1:メルトブロー不織布(目付30g/m2 、平均
繊維径1.7μm)に、p−(クロロフェニルジグアニ
ド)−ヘキサン(抗菌剤)をポリプロピレンを用いて付
着させた。
【0025】このときの上記抗菌剤の付着量はメルトブ
ロー不織布の重量に対し1.5重量%であった。得られた
不織布をエレクトレット加工してエレクトレット化メル
トブロー不織布にし、それの片面に、剛性の大きいポリ
エステル系不織布を支持体として重ね合わせてフィルタ
にした。
【0026】試料2:前記した試料1の支持体側からカ
テキン溶液を噴霧すると同時にメルトフロー不織布側か
らサクションして、カテキンを付着させてフィルタとし
た。乾燥後のカテキンの付着量は全体の重量に対し1.5
重量%であった。 試料3:エレクトレット化メルトブロー不織布(目付け
30g/m2 、平均繊維径1.7μm)の片面に剛性の大
きいポリエステル系不織布を支持体として重ね合わせ、
支持体側からカテキン溶液を噴霧すると同時にエレクト
レット化メルトブロー不織布側からサクションしてカテ
キンを付着させてフィルタとした。乾燥後のカテキンの
付着量は、全体の重量に対し2重量%であった。
【0027】試料4:試料3を製造するときのカテキン
溶液の噴霧量を変えて、乾燥後のカテキンの付着量が6
重量%であるフィルタとした。 試料5:メルトブロー不織布(目付30g/m2 、平均
繊維径1.7μm)にp−(クロロフェニルジグアニド)
−ヘキサン(抗菌剤)とN−nブチルカルバミン酸3−
9ヨード−2−プロピルエステル(防カビ剤)と2−
(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール(防カビ剤)と
を、前記不織布の重量に対しそれぞれ0.5重量、0.3重
量%となるように、塩素化ポリプロピレンによって付着
させた。
【0028】得られた不織布をエレクトレット化してエ
レクトレット化メルトブロー不織布にし、その片面に剛
性の大きいポリエステル系不織布を支持体として重ね合
わせ、支持体側からカテキン溶液を噴霧すると同時にエ
レクトレット化メルトブロー不織布側からサクションし
てカテキンを付着させてフィルタとした。乾燥後のカテ
キンの付着量は全体の重量に対し1.5重量%であった。
【0029】試料6:p−(クロロフェニルジグアニ
ド)−ヘキサン(抗菌剤)6重量部、N−nブチルカル
バミン酸3−9ヨード−2−プロピルエステル(防カビ
剤)2重量部、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾ
ール(防カビ剤)2重量部、ノニオン系界面活性剤でW
/O型にエマジョン化したカテキン8重量部、および塩
素化ポリプロピレン8重量部を80重量部のトルエンに
溶解し、得られた溶液を、グラビアコータでグラビアコ
ートしてメルトブロー不織布(目付30g/m2 、平均
繊維径1.7μm)にカテキンをその乾燥重量が1.5重量
%となるように付着させた。なお、この場合の上記抗菌
剤の付着量は1.13重量%、防カビ剤は総量で0.38重
量%になる。
【0030】その後、エレクトレット加工を行ってフィ
ルタとした。 試料7:メルトブロー不織布(目付30g/m2 、平均
繊維径1.7μm)を直接カテキン溶液に浸漬したのち取
り出した。乾燥後のカテキンの付着量は4.0重量%であ
った。
【0031】この不織布にエレクトレット加工を行って
フィルタにした。 試料8:メルトブロー不織布(目付30g/m2 、平均
繊維径1.7μm)に直接エレクトレット加工を行ってフ
ィルタにした。 以上8種類の試料フィルタにつき、下記の仕様で通気抵
抗、ウイルスの補集効率、不活化率を測定した。
【0032】通気抵抗:試料フィルタ面積120cm2
に、貫通風速5m/分で空気を通過させ、試料フィルタ
前後の差圧をマノメータを用いて測定。 ウイルスの補集効率:バクテリオファージφ×174
(0.25〜0.03μm)のウイルス液をネブライザでミ
スト化し、そのミストを濾過風速2m/分で試料に通気
する方法で供給し、試料の上流側と下流側に設置され、
安定剤が添加されているインピンジャにミストを含む気
体を同量通気し、各インピンジャで捕捉された前記ウイ
ルスの濃度を測定し、次式: η=〔1−(C2 /C1 )〕×100 (式中、ηはウイルス補集効率、C1 は上流側で捕捉さ
れたウイルスの濃度、C2 は下流側で捕捉されたウイル
スの濃度を表す)に基づいて算出。
【0033】不活化率:センダイウイルスMo1株を用
いて調製したウイルス液をネブライザでミスト化し、こ
のミストを試料に供給して捕捉させたのち清浄な乾燥空
気を1時間通気して試料に付着する余分な水分を乾燥除
去し、ついで、試料を融出液に浸漬したのち、その融出
液に融出して生きているウイルスの数を寒天重層法によ
るファージ数から計測し、その濃度と融出液の容量から
ウイルスの数を求め、その変化数から、次式: φ=〔1−(C4 /C3 )〕×100 (式中、φは不活化率、C3 は薬剤未加工品のファージ
数、C4 は薬剤加工品のファージ数を表す)に基づいて
算出。
【0034】以上の結果を表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】表1から次のようなことが判明する。 1)試料3と試料4を比較して明らかなように、カテキ
ンの付着量が増量(この場合は3倍化)すると、フィル
タの通気抵抗は大幅に高くなり、そしてウイルスの補集
効率は低下している。しかし、カテキンの付着量が多い
のでウイルスの不活化率は高くなっている。
【0037】2)また、試料7は、浸漬法でカテキンを
付着させているため繊維全体に略均一に付着している。
そのため、通気抵抗は少なくなっているが、繊維表面の
付着密度が低く、不活化率は低くなっている。 3)試料2、5と試料3を比較して明らかなように、カ
テキンと抗菌剤を併存させると、カテキン単独使用の場
合に比べてウイルスの不活化率を著しく高めることがで
きる。これは、併用した抗菌剤がカテキンの失活を防止
しているからと推定される。
【0038】4)また、試料5、6のように更に防カビ
剤を添加しても得られたフィルタの特性は高水準を維持
している。
【0039】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
のフィルタは、各種のウイルスによる障害から人間活動
を防御することができる抗ウイルス性フィルタを備えて
いるので、マスクや、病院や食品衛生関係分野で使用す
るフィルタ、空調用、一般産業用、家庭用、車載用など
のフィルタとして使用することができる。また、ワイパ
やカバー材、包帯、貼付材などの用途分野にも使用する
ことができる。
【0040】そして、請求項2のフィルタは、それに用
いる抗ウイルス性フィルタがカテキンと請求項5の抗菌
剤とを併用しているので、カテキンの働きで捕捉したウ
イルスの増殖を抑制しかつそのウイルスを短時間のうち
に死滅させる抗ウイルス性を発揮するとともに、少ない
カテキン付着量であっても高い抗ウイルス性を発揮し、
しかもカテキン付着量が少ないため通気抵抗も低く、ウ
イルスの補集効率も高い。
【0041】請求項3のフィルタの抗ウイルス性フィル
タには、カテキンと抗菌剤の外に更に請求項6のような
防カビ剤が併存しているので、カテキンにカビが発生す
ることを抑制し、もって長期に亘って抗ウイルス性が維
持される。また、請求項4のフィルタでは多孔質シート
としてエレクトレット化メルトブロー不織布を使用して
いるので、ウイルスの外に微細粒子をも高効率で補集す
る抗ウイルス性エレクトレットフィルタとして有用であ
る。
【0042】請求項7の空気フィルタは、濾過対象が空
気であるため、病院用、空調用のフィルタとしてとくに
好適である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗ウイルス性フィルタが、抗菌フィルタ
    として用いられていることを特徴とするフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記抗ウイルス性フィルタは、アミジン
    基またはグアニジン基のいずれか1種を含む抗菌剤と、
    カテキンとが付着されている多孔質シートを備えている
    請求項1のフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記多孔質シートには、更に防カビ剤が
    付着されている請求項2のフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記多孔質シートが、エレクトレット化
    メルトブロー不織布である請求項2または3のフィル
    タ。
  5. 【請求項5】 前記抗菌剤が、p−(クロロフェニルジ
    グアニド)−ヘキサンまたはその塩である請求項2のフ
    ィルタ。
  6. 【請求項6】 前記防カビ剤が、N−nブチルカルバミ
    ン酸3−9ヨード−2−プロピルエステルまたは/およ
    び2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールである請
    求項3のフィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のフィル
    タであって、かつ空気を濾過対象とする空気フィルタ。
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