JPH09138292A - 原子炉の溶融炉心の回収、冷却装置およびその方法 - Google Patents

原子炉の溶融炉心の回収、冷却装置およびその方法

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JPH09138292A
JPH09138292A JP8233426A JP23342696A JPH09138292A JP H09138292 A JPH09138292 A JP H09138292A JP 8233426 A JP8233426 A JP 8233426A JP 23342696 A JP23342696 A JP 23342696A JP H09138292 A JPH09138292 A JP H09138292A
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water
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fluid
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JP8233426A
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Nicolas Bonhomme
ニコラス・ボノーム
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Fragema
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    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C9/00Emergency protection arrangements structurally associated with the reactor, e.g. safety valves provided with pressure equalisation devices
    • G21C9/016Core catchers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子炉の炉心冷却機能が喪失するに至る場合
には、溶融炉心が原子炉容器を包含しているコンクリー
ト製ピット内に流れ込んでこれを破壊することが考えら
れる。 【解決手段】 原子炉の容器(3)の下方に配置された
皮層コレクタ(5)を具備する装置において、該コレク
タ(5)および皮層を冷却するための冷却手段(6)を
設ける。該冷却手段(6)は、水貯留タンク(11)、
前記冷却手段(6)から除去された流体を収集するため
のタンク(8)および蒸気エジェクタ(15)を具備す
る水供給および冷却流体除去回路に接続されている。蒸
気エジェクタ(15)は、収集タンク(8)から発せら
れた冷却流体から蒸気を受け取り、貯留タンク(11)
から水を吸い取り、その水を皮層コレクタ(5)の冷却
手段(6)内に噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原子炉、特に加
圧水により冷却される原子炉の溶融炉心を回収しかつ冷
却するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加圧水型原子炉は、一般に、炉心を包含
する円筒状の容器を含んでおり、その軸心を垂直にして
前記容器と整列配置される下端部を有する円筒状の原子
炉ピット内に配置される。原子炉炉心は、原子炉の一次
回路内および燃料集合体と接触しながら容器内を循環す
る加圧水により冷却される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】何らかの事故が、原子
炉内において発生し、炉心冷却機能が喪失するに至る場
合には、それにより生ずるきわめて重大な成り行きの観
点から、そのような事態の可能性がきわめて小さくかつ
実際にはゼロであっても、原子炉の安全噴射回路が作動
しない場合を想定しなければならない。その事故の結
果、冷却水がないことにより炉心溶解に至り、穿孔によ
る容器下部ヘッドの破壊および炉心および該炉心を取り
囲んでいる材料の溶融した塊が、原子炉容器を包含して
いるコンクリート製ピット内に流れ込むことになるから
である。溶融塊が燃料および燃料を取り囲んでいる皮層
(corium)と呼ばれる材料に接触すると、その温
度は2500〜2800℃にも達し、コンクリート製原
子炉ピットの底部では、冷却されない場合には、ピット
底部が完全に破壊されてしまうことになる。皮層は原子
炉格納容器内のいかだ基礎を貫通し、このいかだ基礎を
破壊するとともに、原子炉敷地の土壌内に存在する地下
水を汚染する。皮層の地下への進行は、該皮層の残留パ
ワーが十分に減衰するまで、止めることができない。
【0004】容器下部ヘッドが穿孔されかつ皮層が下部
ヘッドを通して落下した場合に、皮層とコンクリート製
原子炉ピット底部とが接触することを防止するように、
容器下部ヘッドの下に配される皮層保持および冷却装置
が提案されている。皮層の凝固および冷却を確実にする
ために、容器の下に配される皮層保持あるいは収集装置
は、水循環式冷却手段を具備している。
【0005】例えば、仏国特許A公報第91−1165
4号には、皮層を冷却しかつ原子炉の構造を保護するた
めの装置が開示されており、この装置は、原子炉ピット
の底部を被覆し冷却溝を有する金属ベースを具備してい
る。冷却溝には、該溝内に水を供給しかつ該溝内を循環
させられた冷却流体を除去するための回路に接続されて
いる。そのような装置は、皮層が収集される金属ベース
を、該金属収集ベースに皮層が接触するとすぐに急激に
冷却し得る限りにおいて、きわめて効果的である。
【0006】さらに、この急激な冷却は、少なくとも初
期冷却段階においては、皮層の落下に従って、冷却回路
の外部のエネルギ源を用いることなく得られることが望
ましい。
【0007】最後に、炉心溶解および容器下部ヘッド穿
孔を検知するための手段に頼ることなく、皮層の落下直
後に自動的に冷却装置を確実に作動させることも望まし
い。実際には、原子炉における主要な事故の間にエネル
ギ源を用いることができなくなる限りにおいては、電源
のような外部エネルギー源に頼ることを避ける限り、完
全に信頼できる冷却装置の動作条件を得ることは不可能
である。同様に、容器の穿孔、および、一般に、容器下
の原子炉ピット底部の上方に配置される収集装置上への
皮層の落下の直後に、全ての場合に、皮層を確実に冷却
するために、原子炉における事故の間に破壊される検出
器に頼ることなく、冷却装置を確実に始動させることが
必要である。
【0008】したがって、この発明の目的は、溶融炉心
のコレクタを含み、溶融炉心を水の循環により冷却する
手段と、収集装置の該冷却手段に水を供給しかつ前記冷
却手段内を循環させられた冷却水から形成される流体を
除去するための回路とを具備し、前記コレクタの前記冷
却手段の該水供給回路は、なんらの外部エネルギ源の存
在なしに機能させられることができかつ溶融した炉心塊
による炉心溶解あるいは容器下部ヘッドの穿孔を検出す
る手段を用いることなく作動させるられ得るものであ
る、原子炉の溶融炉心を回収しかつ冷却するための装置
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、前記コレクタの冷却手段の水供給回路は、水貯留タ
ンクと、コレクタの冷却手段から取り除いた流体を収集
するためのタンクであって、該流体内に含まれる蒸気お
よび水を分離する手段と、該流体を前記貯留タンク内に
除去するための管路とからなる収集タンクと、該収集タ
ンクに接続された蒸気入口と、前記貯留タンクからの水
を吸い上げるためのパイプに接続された水入口と、前記
コレクタの冷却手段に、供給パイプにより接続された水
出口とを具備する蒸気エジェクタとを具備している。
【0010】また、この発明は、炉心を包含する原子炉
の容器下部ヘッドの位置より下方に配置されるコレクタ
と、水の循環により前記コレクタを冷却するための冷却
手段と、該コレクタの冷却手段に水を供給し、かつ、前
記冷却手段内を循環させられた冷却水よりなる流体を除
去するための回路とを具備し、溶融炉心がコレクタ内に
回収され、蒸気の少なくとも一部がコレクタの冷却手段
内を循環させられ水と蒸気とからなる冷却流体から分離
され、蒸気エジェクタ内における吸引効果を生成するよ
うに、該蒸気が蒸気エジェクタに送られ、貯留タンクか
ら引き出された水は、蒸気エジェクタを介してコレクタ
の冷却手段内に噴射されることを特徴とする、原子炉の
溶融炉心の回収および冷却のための方法にも関連してい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明を明確に説明するため
に、添付された図面を参照した非制限的な例により、こ
の発明に係る回収、冷却装置および炉心が溶解する段階
に入った原子炉の皮層の冷却方法が記載されている。図
1は、加圧水型原子炉の溶融炉心を回収、冷却するため
の装置を示す概略的な正面図である。図2は、この発明
に係る回収、冷却装置の水供給回路の動作を示す図であ
る。
【0012】図1は、原子炉容器の内部に配置され該原
子炉容器に保持されかつ支持される燃料集合体よりなる
炉心4を包含した原子炉容器3が配置された原子炉ピッ
ト2を形成する原子炉のコンクリート構造体1の一部を
示している。
【0013】原子炉の炉心4は、原子炉の動作の間に、
原子炉の一次回路および容器3内を循環する加圧水によ
り冷却される。
【0014】原子炉容器内において、燃料集合体に接触
している一次冷却水の循環の妨害につながる事故の場合
には、炉心4は、通常は余剰のものである安全冷却シス
テムによって冷却される。
【0015】全ての安全冷却回路が故障するという全く
起こりそうもないケースでは、炉心4は、もはや取り除
かれることのない熱を発生し、それによって溶融し、原
子炉の内部の溶解につながる。炉心および炉内部の皮層
を構成する溶融した塊は、容器3の下部ヘッド3aに接
触するようになり、該容器下部ヘッドを突き抜けること
になる。皮層は、それによって、原子炉ピット2の底部
全体に広がる。
【0016】皮層と原子炉ピットの底部との接触を防止
するために、容器下部ヘッド3aの下方に配置された炉
心回収・保持手段5を具備する皮層を回収および冷却す
るための装置が使用される。
【0017】いくつかの形式のコレクタ5は、例えば、
仏国特許出願第FR−A−91−116514号に記載
されているような金属ベースよりなり、原子炉ピットの
底部を覆い、容器3の底部ヘッド3aと一列に配列され
ている。
【0018】皮層コレクタ5は、例えば、該コレクタ5
を構成する金属ベースの内側に、冷却水循環溝6を具備
していてもよい。
【0019】図1に示された、この発明に係る回収・冷
却装置は、冷却手段6に備え付けられたコレクタ5に加
えて、コレクタ5の冷却手段6に冷却水を供給する回路
10を具備している。この回路10は、コレクタの溝6
内を循環させられて該コレクタおよび皮層を冷却した冷
却水から形成される冷却流体を取り除きかつ収集する。
収集された冷却流体は、水と、該水をコレクタに接触す
る非常に高温の皮層により加熱することによって形成さ
れた蒸気との混合よりなっている。
【0020】水の供給および冷却流体の除去回路10
は、図1の水位7までの多量の冷却水を蓄えた大きな貯
留タンク11を具備している。
【0021】収集および冷却回路10は、さらに、コレ
クタ5の冷却溝6内を循環させられた水により形成され
かつ水と蒸気との混合よりなる流体を収集するためのタ
ンク8を含んでいる。
【0022】収集タンク8は、全体的に円筒形状で、両
端を半球状の端部によって閉じられた金属製の囲いによ
り構成されている。該収集タンク8の内部は、流体除去
管路9を介してコレクタ5の冷却溝6の出口に接続され
ている。
【0023】除去管路9が結合している位置より上方
の、収集タンクの中央部分に、タンク8は、コレクタ5
の冷却溝6の出口から発せられる水/蒸気の二相流体内
に含まれている水を保持することを可能とする分離装置
12を具備している。該分離装置12は、例えば、グリ
ッドあるいはシケインセパレータよりなっている。
【0024】冷却流体除去管路13は、収集タンク8の
内部に、分離装置12の高さであるいはそれより僅かに
低い高さで開口するように、収集タンク8のケーシング
に接続されている。二相流体除去管路13は、収集タン
ク8に対して反対端において水貯留タンク11内に開口
している。
【0025】較正されたオリフィスを有するダイアフラ
ム14が、除去管路13の中間位置に設けられている。
【0026】この発明に係る回収・冷却装置は、管路1
6が収集タンク8の内部の上部に開口するように管路1
6を介して収集タンク8に接続された蒸気入口を有する
蒸気エジェクタ15と、貯留タンク11の水内に沈めら
れた吸引管17に接続される水入口と、供給パイプ18
を介して前記コレクタ5の冷却溝6の入口に接続された
水出口開口とをも具備している。加えて、回路が充満さ
れたときに該回路を一掃するためのオーバーフローパイ
プと通気口とを構成する管路20が、蒸気エジェクタ1
5の出口に接続されている。逆止弁19が管路20に設
けられている。蒸気エジェクタ15の反対側の管路20
の端部は、貯留タンク11の内側に水位7の上方に開口
している。
【0027】供給・除去回路10は、貯留タンク11の
水内に沈められ、かつ、逆止弁22が設けられた充填パ
イプライン21をも具備している。
【0028】原子炉が通常動作である場合には、冷却装
置は作動しておらず、充填ライン21は、水供給回路1
0およびコレクタ5の冷却溝6を満たしており、それに
よって、コレクタおよび皮層の冷却は、皮層がコレクタ
5の表面に接触するようになるとすぐに確実に行われる
ことになる。
【0029】加えて、ライン20は、蒸気エジェクタ1
5に到達する何らかのガスあるいは蒸気を除去すること
ができる。
【0030】炉心溶解および容器の貫通につながる事故
の場合には、コレクタ5上に流れ出した皮層は、コレク
タの冷却溝6内に含まれている水を加熱する。コレクタ
5の冷却溝内の加熱された水は、除去ライン9を通して
熱膨張してタンク8内に流れる。コレクタの冷却溝に供
給するためのパイプ18の充填は、充填管路21により
確保され続ける。収集タンク8内の水は、排出ライン1
3を介して貯留タンク11内に除去される。
【0031】皮層によるコレクタ5の非常に強烈な加熱
は、冷却溝6内を循環している水の一部を非常に迅速に
加熱することになる。蒸気は、冷却水との混合物とし
て、収集タンク8の内側に到達する。蒸気は、収集タン
ク8の内部を上昇する。分離装置12は、二相の混合物
内の水と蒸気とを分離し、それによって、収集タンク8
の上部は、エジェクタ15の蒸気入口に管路16を介し
て除去される蒸気を受け入れる。蒸気は、エジェクタを
通過し、その後、除去・通気管路20を介してエジェク
タの出口において除去される。
【0032】蒸気エジェクタ15は、自動自己始動型の
ものである。通気ラインを通して除去される蒸気の流量
が十分である場合には、蒸気エジェクタの始動が行われ
る。そのとき、蒸気流量は、貯留タンク11からの水を
吸込ライン17を介して吸い込み、かつ、該タンク11
から吸い取られた水をコレクタ5の冷却溝の入口に接続
された供給パイプ18内に導入するのに十分である。逆
止弁19は再度閉鎖され、供給回路10は、それによっ
て、連続的に動作するように閉じられる。貯留タンク1
1から吸い上げられ、その後、供給パイプ18を通して
導入された水は、コレクタ5の冷却溝6内を循環し、そ
こで加熱されて、部分的に蒸発させられる。
【0033】二相混合物は、除去管路9を通して収集タ
ンク8に到達する。二相混合物から分離された蒸気の一
部は、収集タンク8の上部に達し、そして、管路16を
介して蒸気エジェクタ15に到達し、該蒸気エジェクタ
の駆動要素を構成する。較正されたオリフィスを有する
ダイアフラム14を通過する二相混合物は、貯留タンク
11を水位7まで満たす水内に戻される。タンク11を
満たす水は、二相の混合物を冷却する。蒸気エジェクタ
15は、貯留タンク11から管路17を介して冷却水を
吸い上げ、該冷却水を供給パイプ18を通して導入す
る。充填管路21の弁22は閉じられ、それによって供
給パイプは、貯留タンク11から孤立させられる。
【0034】図2は、蒸気エジェクタ15の動作特性2
6を示している。蒸気の圧力が上昇すると、該蒸気エジ
ェクタにより供給パイプ18内に噴射される水の質量流
量は最大値までゆっくりと増加し、その後、蒸気エジェ
クタの入口における液体のキャビテーションのために減
少する。
【0035】図2は、可変組成の流体の除去に対応する
収集タンク8に接続された排出ライン13の動作特性2
7,23,24,25をも示している。曲線27は、蒸
気を含まない水の除去に対応し、曲線25は、蒸気の除
去に対応し、曲線23および曲線24は、水/蒸気の異
なる混合比率の二相混合物に対応している。曲線23
は、曲線24によってその除去が表されている二相混合
物よりも、水を多く、蒸気を少なく含んだ二相混合物の
除去に対応している。
【0036】蒸気エジェクタの動作特性26と排出ライ
ンの特性23,24の動作特性との交点において、第1
および第2の二相混合物の動作のための作動点A,Bが
それぞれ決定される。作動点A,Bは、可能な定常動作
点に対応しており、作動点Bはより高い熱負荷に対応し
ている。
【0037】定常動作は、圧力の増加が排出量を増加さ
せ、それによって収集タンクの水位を減少させる傾向に
あるため、非常に安定している。コレクタ内の冷却水の
流量が増加すると、圧力が減少して、初期の定常動作点
に戻ることになる。
【0038】熱負荷の変化は、ガスエジェクタの作動点
を曲線26上に調整することになる。
【0039】皮層が崩落するときの熱の供給が蒸気エジ
ェクタを作動させるのに十分でなかった場合には、やは
り、自然対流による冷却および排出ラインの較正された
オリフィスを通した排出が行われる。この循環は、制限
された冷却を保証する。この種の動作は、しかしなが
ら、容器が貫通されるならば、熱の供給は、使用されて
いる蒸気エジェクタを作動させ、すなわち、冷却水の強
制循環を作動させ、かつ、それによりコレクタ5を強力
に冷却させるために、ほぼ確実なものであるので、きわ
めて仮説的である。
【0040】この発明に係る皮層収集装置は、したがっ
て、皮層が皮層コレクタ上に落下する場合に、外部エネ
ルギの供給なしに、そして、冷却手段の起動を引き起こ
すことなしに、水の循環によって冷却することができる
という利点を有している。装置は、皮層がコレクタ上に
凝固するまで、きわめて効果的に作動する。さらに、コ
レクタの冷却手段の動作は、自己調整されている。
【0041】水貯留タンク、冷却流体収集タンクおよび
蒸気エジェクタは、原子炉建屋の外側に配置するのが、
一般的に好ましいが、これらの手段を原子炉の安全建屋
内に配置することも可能である。
【0042】きわめて大きな容積を有する貯留タンクと
損失水頭を有するある種の装置を備えた収集タンク排水
配管とを設けることは可能である。収集タンクからの冷
却流体の排除のための管路における損失水頭を確実にす
る該装置は、冷却流体除去およびコレクタへの冷却水の
供給のための回路の動作を、原子炉内において発生し、
かつ少なくとも炉心の部分的な溶解につながる種々の形
式の自己に適応させることを可能とする。
【0043】この発明は、上に説明した具体例に限定さ
れるものではない。
【0044】したがって、冷却溝を有する金属ベースの
他の形態で製造されてもよい。コレクタは、容器下部ヘ
ッドの下に直接配置されていてもよいが、原子炉ピット
のそばに配置された部屋内に配置されていてもよく、こ
の場合には、駆動装置が、皮層をコレクタに向けて指向
させる。貯留タンク、収集タンクおよび蒸気エジェクタ
は、炉心溶解に伴う何らかの偶発的な動作を矯正するた
めに必要な特性を有するように、任意の所望の形態で製
造されてもよい。
【0045】同様のことが、冷却流体の出口において損
失水頭を導入するための手段を含む収集タンクの排出管
路においても成立する。
【0046】この発明は、原子炉炉心を包含し、溶解に
際して炉心により穿孔され得る下部ヘッドが、防護する
必要のあるスラブあるいは原子炉ピット底面の上方に配
置されている容器を含む任意の原子炉に適用されるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の加圧水型原子炉の溶融炉心を回収、
冷却するための装置を示す概略的な正面図である。
【図2】 この発明に係る回収、冷却装置の水供給回路
の動作を示す図である。
【符号の説明】
3a 下部ヘッド 4 溶融炉心 5 コレクタ 6 冷却手段 8 収集タンク 10 供給および除去回路 11 水貯留タンク 12 分離手段 13 管路 14 オリフィス(損失水頭装置) 15 蒸気エジェクタ 17 パイプ 18 供給パイプ 19 逆止弁 20 オーバフローおよび通気管路 21 水供給配管 22 逆止弁

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融炉心(4)のコレクタ(5)を有す
    る原子炉の溶融炉心の回収および冷却装置であって、 水の循環により溶融炉心を冷却する冷却手段(6)と、
    前記コレクタ(5)の前記冷却手段(6)に水を供給し
    かつ該冷却手段(6)内を循環させられた冷却水からな
    る流体を除去するための回路(10)とを具備するとと
    もに、 水の貯留タンク(11)と、 前記コレクタ(5)の冷却手段(6)から除去された流
    体を収集するためのタンクであって、該流体内に含まれ
    る蒸気と水とを分離するための分離手段(12)および
    前記貯留タンク(11)内に流体を除去するための管路
    (13)を具備する収集タンク(8)と、 前記収集タンク(8)に接続された蒸気入口と、前記貯
    留タンク(11)から水を吸い上げるためのパイプ(1
    7)に接続された水入口と、供給パイプ(18)によっ
    て前記コレクタ(5)の冷却手段(6)に接続された水
    出口とを有する蒸気エジェクタ(15)とを具備するこ
    とを特徴とする原子炉の溶融炉心の回収および冷却装
    置。
  2. 【請求項2】 前記流体を貯留タンク(11)内に除去
    するための管路(13)に、損失水頭装置(head-loss
    device)が設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の装置。
  3. 【請求項3】 前記損失水頭装置(14)が、較正され
    たオリフィスダイアフラムよりなることを特徴とする請
    求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記供給および除去回路(10)が、さ
    らに、前記蒸気エジェクタ(15)の出口部分に接続さ
    れたオーバフローおよび通気管路(20)を具備してい
    ることを特徴とする請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記コレクタ(5)の冷却手段(6)の
    前記供給パイプ(18)が、前記水貯留タンク(11)
    に連通されかつ逆止弁(22)が配置された水供給配管
    (21)に接続されていることを特徴とする請求項1記
    載の装置。
  6. 【請求項6】 逆止弁(19)が、前記オーバフローお
    よび通気管路(20)に配置されていることを特徴とす
    る請求項4記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記皮層コレクタ(5)が、前記コレク
    タ(5)の冷却手段を較正する水循環冷却溝(6)が設
    けられた金属製ベースよりなることを特徴とする請求項
    1から請求項6のいずれかに記載の装置。
  8. 【請求項8】 炉心を包含する原子炉の容器(3)の下
    部ヘッド(3a)の高さの下方に配置されたコレクタ
    (5)と、水を循環させることにより該コレクタ(5)
    を冷却するための冷却手段(6)と、該コレクタ(5)
    の冷却手段(6)に水を供給しかつ該冷却手段(6)内
    を循環させられた冷却水からなる流体を除去するための
    回路(10)とを具備する原子炉の溶融炉心(4)の回
    収および冷却方法であって、 前記溶融炉心(4)がコレクタ(5)に回収され、 前記コレクタ(5)の冷却手段(6)内を循環させられ
    て、水と蒸気とで構成された冷却流体から少なくとも蒸
    気の一部が分離され、 該冷却流体の残りの部分が供給回路の水貯留タンク(1
    1)内に送られ、 前記蒸気が、蒸気エジェクタ(15)において吸引効果
    を生じさせるように、該蒸気エジェクタ(15)に送ら
    れ、 水が前記貯留タンク(11)から引き出され、 そして、該貯留タンク(11)から引き出された水が、
    前記蒸気エジェクタ(15)を介して前記コレクタの冷
    却手段(6)内に噴射されることを特徴とする原子炉の
    溶融炉心の回収および冷却方法。
  9. 【請求項9】 前記コレクタ(5)内に溶融炉心(4)
    を収集する前に、前記供給回路が、前記貯留タンク(1
    1)から前記供給回路内に水を供給しかつ該供給回路内
    に包含されている気体あるいは蒸気を該供給回路(1
    0)に接続された除去および通気管路(20)を介して
    除去することにより完全に充填されることを特徴とする
    請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記冷却流体の残りの部分の前記水貯
    留タンク(11)内への除去において損失水頭が生じさ
    せられることを特徴とする請求項8または請求項9記載
    の方法。
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