JPH09136113A - 金属製ディスクの加圧焼鈍方法及びこの方法に用いられる加圧治具 - Google Patents

金属製ディスクの加圧焼鈍方法及びこの方法に用いられる加圧治具

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JPH09136113A
JPH09136113A JP31707695A JP31707695A JPH09136113A JP H09136113 A JPH09136113 A JP H09136113A JP 31707695 A JP31707695 A JP 31707695A JP 31707695 A JP31707695 A JP 31707695A JP H09136113 A JPH09136113 A JP H09136113A
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pressure
metal
metal disk
annealing method
jig used
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JP31707695A
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Yoshinari Kubo
嘉成 久保
Koichi Horiuchi
孝一 堀内
Kazuhiro Higuchi
一弘 樋口
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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    • C21METALLURGY OF IRON
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    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/26Methods of annealing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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    • C21D9/28Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for plain shafts
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下の定盤の間に挟まれている金属製ディス
クの積層体を上方の定盤を介して弾性的に加圧するため
締め付けナットを回転する際に、上方の定盤を手で押さ
えなくても、上方の定盤及び一部の金属製ディスクが一
緒に回転することがないようにする。 【課題解決手段】 上下の定盤16、18の間に挟まれ
た金属製ディスク12の積層体14を耐熱性のコイルば
ね22及び加圧部材24を加圧するために締め付けナッ
ト30を支持杆28Aに螺合して回転する際に、加圧部
材24は、回り止めピン36によって回り止めされ、ま
た締め付けナット30からの回転力がスラストボールベ
アリング40によって加圧部材24及び上方の定盤18
に伝達されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、外部記憶
装置に収納されて種々の情報を記録する磁気メモリディ
スク用材料であるアルミニウムディスクの如き高度の平
坦度が要求される金属製ディスクの平坦度を矯正するた
めに複数の金属製ディスクを積層し、加圧焼鈍する方法
及びこの方法に用いられる加圧治具の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンピュータの磁気ディスク
は、10mμ以下の平坦度が要求され、このような高度
の平坦度を有する磁気ディスクは、その材料であるアル
ミニウムディスク等の複数の金属製ディスクを積層し、
加圧した状態で焼鈍して得られる。
【0003】1つの従来技術では、図4に示すように、
上下の定盤16、18の間に複数の金属製ディスク12
を積層し、柱状の支持部材28にねじ締め付けされた締
め付けナット30をばね22を介して上方の定盤18を
加圧し、このように加圧された状態で金属製ディスク1
2の積層体14を焼鈍炉に入れて焼鈍していた(例え
ば、特開昭62−240112号公報参照)。
【0004】しかし、この従来技術では、締め付けナッ
ト30を支持部材28にねじ締め付けする際に、上方の
定盤18及び一部の金属製ディスクが一緒に回転する傾
向があり、このため金属製ディスク12が傷ついたり、
積層体14内でずれて焼鈍後の平坦度が低下する欠点が
あった。
【0005】このため、従来技術では、締め付けナット
30を締め付ける際に、上方の定盤18及び一部の金属
製ディスクが一緒に回らないように上方の定盤18を手
で押さえながら締め付けなければならないので、締め付
け作業が面倒で作業性が低い欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する1つの課題は、金属製ディスクの積層体を加圧する
ため締め付けナットを回転する際に、上方の定盤を手で
押さえなくても、上方の定盤及び一部の金属製ディスク
が一緒に回転することがなく、従って良質の金属製ディ
スクを高い作業性で得ることができる金属製ディスクの
加圧焼鈍方法を提供することにある。
【0007】本発明が解決しようとする他の課題は、金
属製ディスクの積層体を加圧するため締め付けナットを
回転する際に、上方の定盤を手で押さえなくても、上方
の定盤及び一部の金属製ディスクが一緒に回転すること
がなく、従って良質の金属製ディスクを高い作業性で得
ることができる金属製ディスクの加圧焼鈍方法に用いら
れる加圧治具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、上下の定盤の間に金属製ディスクの積層体を挟
んで保持し、耐熱性ばねを介して上方の定盤の上に配置
された加圧部材をねじ締め付け手段によって弾性的に加
圧して金属製ディスクの積層体を焼鈍する金属製ディス
クの加圧焼鈍方法において、加圧部材の回転を抑制しつ
つ加圧部材の加圧方向の荷重に耐えることができるが加
圧方向を横切る方向に滑ることができる滑り手段を介し
てねじ締め付け手段を締め付けることを特徴とする金属
製ディスクの加圧焼鈍方法を提供することにある。
【0009】本発明の第2の課題解決手段は、加圧焼鈍
すべき複数の金属製ディスクの積層体を挟んで保持する
上下の定盤と、上方の定盤の上に耐熱性のばねを介して
配置された加圧部材と、この加圧部材をねじ締め付けす
るねじ締め付け手段とを備え、ねじ締め付け手段は、積
層体の積層方向に平行に延びるように配置されて加圧部
材が貫通する支持部材とこの支持部材にねじ締め付けし
て加圧部材を加圧する締め付けナットとから成る金属製
ディスク加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具において、
加圧部材が上方の定盤に対して回転するのを抑制する加
圧部材回転抑制手段と、加圧部材と締め付けナットとの
間に配置され加圧部材の加圧方向の荷重に耐えることが
できるが締め付けナットを加圧部材に対して回転しつつ
締め付けるのを許す滑り手段とを更に備えていることを
特徴とする金属製ディスクの加圧焼鈍方法に用いられる
加圧治具を提供することにある。
【0010】本発明の第3の課題解決手段は、第2の課
題解決手段による金属製ディスクの加圧焼鈍方法に用い
られる加圧治具であって、金属ディスクは、環状の形態
を有し、支持部材は、下方の定盤に固定され環状の金属
ディスクの中央開口とばねと加圧部材と滑り手段とを貫
通し、締め付けナットは、支持部材の上端に螺合されて
いることを特徴とする金属製ディスクの加圧焼鈍方法に
用いられる加圧治具を提供することにある。
【0011】本発明の第4の課題解決手段は、第2又は
第3の課題解決手段による金属製ディスクの加圧焼鈍方
法に用いられる加圧治具であって、滑り手段は、加圧部
材の円筒状突出部内に収納されたスラストベアリングか
ら成り、締め付けナットは、このスラストベアリングの
外側レースに係合していることを特徴とする金属製ディ
スクの加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具を提供するこ
とにある。
【0012】本発明の第5の課題解決手段は、第2乃至
第4の課題解決手段のいずれかによる金属製ディスクの
加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具であって、加圧部材
回転抑制手段は、上方の定盤に固定されて加圧部材を摺
動自在に貫通する回り止めピンから成っていることを特
徴とする金属製ディスクの加圧焼鈍方法に用いられる加
圧治具を提供することにある。
【0013】このように、加圧部材を加圧するために締
め付けナットを回転する際に、加圧手段が加圧部材回転
抑制手段によって回転止めされ、且つ締め付けナットか
らの回転力が滑り手段によって上方の定盤に伝達される
ことがないので、上方の定盤を手で押さえなくても、上
方の定盤及び一部の金属製ディスクが一緒に回転するこ
とがなく、従って良質の金属製ディスクを高い作業性で
得ることができる。
【0014】また、滑り手段が加圧部材の円筒状突出部
内に収納されたスラストベアリングから成り、締め付け
ナットは、このスラストベアリングの外側レースに係合
していると、上方の定盤とばねと加圧部材と滑り手段と
締め付けナトとが1つのユニットとして一体化されるの
で、金属製ディスクの積層体の加圧焼鈍作業を繰り返し
行う際に、このユニットを一体にして取り扱うことがで
き、積層体の加圧作業を効率よく行うことができる。
【0015】更に、加圧部材は、加圧部材回転抑制手段
の回り止めピンによって回り止めされるが、回り止めピ
ンは、加圧部材を摺動自在に貫通しているので、締め付
けナットの回転に伴って締め付けられると、加圧部材
は、回り止めピンに沿って軸線方向に移動して上方の定
盤を加圧するので、上方の定盤の回転抑制機能と加圧機
能との2つ機能を同時に達成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る金属製ディスクの加
圧焼鈍方法を図面を参照して詳細に述べると、図1及び
図2は本発明の方法に用いられる加圧治具10を示し、
この加圧治具10は、加圧焼鈍すべき複数の金属製ディ
スク12の積層体(パック)14を挟んで保持する上下
の鉄製定盤16、18から成り、図示の例では、3つの
積層体14がスペーサ20を挟んで上下の定盤16、1
8の間に保持されているのが示されている。図示の例で
は、金属製ディスク12は、磁気ディスクの材料である
環状の形態を有するアルミニウム板であるが、この金属
製ディスク12の用途、形態及び材質はこれに限定され
ない。積層体14は、例えば数十枚の金属製ディスク1
2を積層して形成され、スペーサ20は、例えば、金属
製ディスク12と同質の金属厚板から形成される。
【0017】加圧治具10は、上方の定盤18の上に焼
鈍時に劣化を生ずることがない耐熱性のコイルばね22
を介して配置された加圧部材24と、この加圧部材24
をねじ締め付けするねじ締め付け手段26とを更に備え
ている。耐熱性のばね22は、加圧焼鈍しても劣化する
ことがない材料、例えばインコネル(Ni80%、Cr
14%、Fe6%のニッケル合金)から作られているの
が好ましい。また、加圧部材24は、鉄板等の適宜の金
属板から成り、図1に示すように、後に述べる支持部材
が貫通する中央開口24aとこの中央開口24aを同心
状に囲むように形成され後に述べる滑り手段が収納され
る円筒状突出部24bとを有する。
【0018】ねじ締め付け手段26は、図1に示すよう
に、積層体14の積層方向に平行に延びるように配置さ
れて加圧部材24が貫通する支持部材28と、この支持
部材28にねじ締め付けして加圧部材24を加圧する締
め付けナット30とから成っている。図示の例では、支
持部材28は、図1に示すように、下方の定盤16の中
心にねじ込んで取付けられた支持杆28Aから成り、こ
の支持杆28Aは、環状の金属製ディスク12の中央開
口12a及びスペーサ20の中央開口20aを貫通し、
更に上方の定盤18の中央開口18a、コイルばね22
及び加圧部材24の中央開口24aを貫通して加圧部材
24の上方に突出し、この突出する部分にはねじ部28
aを有する(図3参照)。締め付けナット30は、この
支持杆28Aのねじ部28aに螺合して締め付けられ
る。
【0019】加圧治具10は、図1に示すように、加圧
部材24が上方の定盤18に対して回転するのを抑制す
る加圧部材回転抑制手段32と、加圧部材24と締め付
けナット30との間に配置され締め付けナット30を加
圧部材24に対して回転しつつ締め付けるのを許す滑り
手段34とを更に備えている。
【0020】加圧部材回転抑制手段32は、図1及び図
2に示すように、上方の定盤18に固定されて加圧部材
24の貫通孔24cを摺動自在に貫通する回り止めピン
36から成っている。図2から解るように、4つの回り
止めピン36が周方向に間隔をあけて設けられ、これら
の回り止めピン36は、上方の定盤18に取付けられた
位置決め板38によって位置決めして固定されている。
この位置決め板38は、図示のように、円筒状突出部3
8aを有し、ばね22の下半部は、この位置決め板38
の円筒状突出部38aに収納して位置決めされている。
【0021】従って、コイルばね22は、この加圧部材
24と位置決め板38との間で支持杆28Aのまわりに
配置され、また上方の定盤18とコイルばね22と加圧
部材24とは、回り止めピン36によって回転方向には
一体となっている。
【0022】滑り手段34は、図1及び図3に示すよう
に、加圧部材24の円筒状突出部24b内に収納された
スラストボールベアリング40から成っている。このス
ラストボールベアリング40は、特に図3に示すよう
に、加圧部材24の円筒状突出部24bの底に固定され
た内側レース42と円筒状突出部24b内に回転自在に
配置された外側レース44とこれらの内外のレース4
2、44の間に配置されたベアリング本体46とから成
っている。ベアリング本体46は、環状のホルダ48に
周方向に間隔をあけて保持された複数のボール50から
成っている。
【0023】従って、外側レース44は、ベアリング本
体46のボール50の転動よって支持杆28Aの中心軸
線を中心にして内側レース42、即ち加圧部材24に対
して回転することができる。締め付けナット30は、こ
のスラストボールベアリング40の外側レース44に係
合するバッキング部材52を介して締め付けられる。
尚、このスラストボールベアリング40は、支持杆28
Aから独立して支持杆28Aのまわりに配置されている
ので、スラストボールベアリング40は、加圧部材24
及び上方の定盤18と共に支持杆28Aから抜き取るこ
とができる。
【0024】コイルばね22は、位置決め板38と加圧
部材24との間に固定され、従って上方の定盤18とコ
イルばね22と加圧部材回転抑制手段32と滑り手段3
4は、一体化された1つのユニットを構成している。
【0025】次に、図1の加圧治具10を用いて本発明
の加圧焼鈍方法を詳細に述べると、加圧治具10の支持
杆28Aが取付けられている下方の定盤16上に支持杆
28Aを中心にして金属製ディスク12を順次積層し、
所定の積層数毎にスペーサ20を介在し、このようにし
て3つの積層体(パック)14を定盤16上に載せる。
【0026】既に述べたように、上方の定盤18とコイ
ルばね22と加圧部材24と加圧部材回転抑制手段32
と滑り手段34とは、一体化されているので、下方の定
盤16上に所定の積層体14を載せた後、上方の定盤1
8をこれらの加圧部材24、加圧部材回転抑制手段32
及び滑り手段34と共に支持杆28Aのまわりで積層体
14の上に載せる。
【0027】その後、支持杆28Aに嵌合してスラスト
ボールベアリング40の外側レース44の上にバッキン
グ部材52を係合した後、支持杆28Aのねじ部28a
に締め付けナット30を螺合してスラストボールベアリ
ング40を介して加圧部材24を締め付ける。締め付け
ナット30が支持杆28Aのねじ部28aに沿って図1
の下方に締め込まれるにつれて加圧部材24はコイルば
ね22を圧縮しつつ下降して積層体14を加圧する。
【0028】一方、加圧部材24は、加圧部材回転抑制
手段32の回り止めピン36によって定盤18に対して
回り止めされ、また加圧部材24と締め付けナット30
との間に滑り手段34が介在しているので、締め付けナ
ット30が回転すると、バッキング部材52とスラスト
ボールベアリング40の外側レース44とが一緒に回転
するが、スラストボールベアリング40の内側レース4
2と加圧部材24とは回転することがなく、従ってその
下方にあるコイルばね22及び定盤18も回転すること
がない。このようにして、定盤18及びその下の金属製
ディスク12が一緒に回転して金属製ディスク12が損
傷したり、金属製ディスク12がずれたりするのを防止
することができる。
【0029】加圧部材24は、加圧部材回転抑制手段3
2の回り止めピン36に摺動自在に支持されているの
で、加圧部材24が支持杆28Aの軸線方向に移動する
ことができるから上方の定盤18を加圧するように定盤
18に加圧作用を確実に付与することができる。また、
加圧部材回転抑制手段32は、加圧部材24が上方の定
盤18に対して回転するのを抑制するので、締め付けナ
ット30を軸線方向に押し付けながら締め付けることが
あっても、加圧部材24が締め付けナット30と一緒に
回転することがない。
【0030】このようにして加圧治具10によって加圧
し締め付けられた金属製ディスク12の積層体14は、
図示しない焼鈍炉内に入れられ、所定の温度(例えば3
50℃前後)で所定の時間(例えば4時間程度)焼鈍さ
れる。加圧治具10によって金属製ディスク12に付与
される荷重は、例えば、金属製ディスク試供品の内径が
24mm、外径が96mm、厚みが0.82mmである
場合、10〜100kgであることが望ましい。荷重が
10kgよりも低いと、良好な平坦度を得ることができ
ないし、また逆に荷重が100kgよりも高いと、焼鈍
後金属製ディスク12が相互に密着して金属製ディスク
12を相互に剥すことができない。
【0031】尚、上記実施例では、支持部材28は、環
状の金属製ディスク12の中央開口12aを貫通して延
びる支持杆28Aから成っているが、この支持部材28
は、金属製ディスク12を貫通することなく、金属製デ
ィスク12のまわりに配置された複数の支持杆から成っ
ていてもよい。これらの複数の支持杆は、1つの共通の
加圧部材を貫通し、それぞれに締め付けナットが螺合さ
れて共通の加圧部材を加圧するが、この場合、締め付け
ナットが加圧部材を均一に加圧するように留意しなけれ
ばならない。また、滑り手段34は、スラストボールベ
アリング以外に、スラストコロベアリングを使用するこ
とができる。
【0032】
【実施例】内径が24mm、外径が96mmで厚みが
0.82mmのアルミニウム合金板を試供品とし、図1
の方法で積層し加圧し340℃で4時間焼鈍した。30
枚のアルミニウム合金板を1パック(積層体)とし、3
パックを積み重ねて図1のように加圧し、荷重を5kg
(比較例1)、50kg(実施例)及び150kg(比
較例2)としてそれぞれ加圧焼鈍した。一方、図4の方
法で50kgの荷重を付与して3パックのアルミニウム
合金板を加圧焼鈍した(従来例)。尚、実施例及び比較
例では、インコネル製のばねを使用したが、従来例では
合金工具鋼又はマルエージ鋼製のばねを使用した。
【0033】これらの比較例、従来例及び実施例におい
て、アルミニウム合金板の加圧焼鈍後製品の平坦度を光
干渉計で測定した結果(平坦度10μm未満は『良』、
それ以上は『不良』)と、加圧中のアルミニウム合金板
のずれの『有』『無』と、ばねの寿命(10回以上使用
することができれば『良』、できなければ『不良』)
と、作業性の『良』、『不良』とをまとめたところ次の
表の通りであった。
【0034】
【表】
【0035】上記の表から、本発明の実施例によれば、
平坦度がよく、加圧中金属製ディスクのずれがなく、ば
ねは10回以上繰り返し使用することができ、アルミニ
ウム合金板の加圧の作業性がよいことが解る。荷重が5
kg、150kgの比較例1及び2は平坦度が不良であ
り、また荷重が150kgではばねの寿命の低下を招く
ことが解る。従来例は、アルミニウム合金板の加圧中の
ずれを生じて傷が付き、またばねの寿命が短くなる上に
加圧の作業性が低いことが解る。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、加圧部
材を加圧するために締め付けナットを回転する際に、加
圧部材が加圧部材回転抑制手段によって回転止めされ、
且つ締め付けナットからの回転力が滑り手段によって上
方の定盤に伝達されることがないので、上方の定盤を手
で押さえなくても、上方の定盤及び一部の金属製ディス
クが一緒に回転することがなく、従って良質の金属製デ
ィスクを高い作業性で得ることができる。
【0037】また、滑り手段が加圧部材の円筒状突出部
内に収納されたスラストベアリングから成り、締め付け
ナットは、このスラストベアリングの外側レースに係合
していて上方の定盤とばねと加圧部材と滑り手段と締め
付けナトとが1つのユニットとして一体化されるので、
金属製ディスクの積層体の加圧焼鈍作業を繰り返し行う
際に、このユニットを一体にして取り扱うことができ、
金属製ディスクの積層体の加圧作業を効率よく行うこと
ができる。
【0038】更に、加圧部材が加圧部材回転抑制手段の
回り止めピンによって回り止めされるが、この回り止め
ピンは、加圧部材を摺動自在に貫通しているので、締め
付けナットの回転に伴って締め付けられると、加圧部材
は、回り止めピンに沿って軸線方向に移動して上方の定
盤を加圧するので、上方の定盤の回転抑制機能と加圧機
能との2つ機能を同時に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属製ディスクの加圧焼鈍方法に
用いられる加圧治具の断面図である。
【図2】図1の加圧治具の上面図である。
【図3】図1及び図2の加圧治具の滑り手段とこの滑り
手段に関連する構成部分の拡大断面図である。
【図4】従来技術の加圧治具の側面図である。
【符号の説明】
10 金属製ディスクの加圧治具 12 金属製ディスク 12a 中央開口 14 積層体 16 下方の定盤 18 上方の定盤 18a 中央開口 20 スペーサ 20a 中央開口 22 耐熱性のばね 24 加圧部材 24a 中央開口 24b 円筒状突出部 24c 貫通孔 26 ねじ締め付け手段 28 支持部材 28A 支持杆 28a ねじ部 30 締め付けナット 32 加圧部材回転抑制手段 34 滑り手段 36 回り止めピン 38 位置決め板 38a 円筒状突出部 40 スラストボールベアリング 42 内側レース 44 外側レース 46 ベアリング本体 48 ホルダ 50 ボール 52 バッキング部材
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下の定盤の間に金属製ディスクの積層
    体を挟んで保持し、耐熱性ばねを介して上方の定盤の上
    に配置された加圧部材をねじ締め付け手段によって弾性
    的に加圧して前記金属製ディスクの積層体を焼鈍する金
    属製ディスクの加圧焼鈍方法において、前記加圧部材の
    回転を抑制しつつ前記加圧部材の加圧方向の荷重に耐え
    ることができるが加圧方向を横切る方向に滑ることがで
    きる滑り手段を介して前記ねじ締め付け手段を締め付け
    ることを特徴とする金属製ディスクの加圧焼鈍方法。
  2. 【請求項2】 加圧焼鈍すべき複数の金属製ディスクの
    積層体を挟んで保持する上下の定盤と、前記上方の定盤
    の上に耐熱性のばねを介して配置された加圧部材と、前
    記加圧部材をねじ締め付けするねじ締め付け手段とを備
    え、前記ねじ締め付け手段は、前記積層体の積層方向に
    平行に延びるように配置されて前記加圧部材が貫通する
    支持部材と前記支持部材にねじ締め付けして前記加圧部
    材を加圧する締め付けナットとから成る金属製ディスク
    加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具において、前記加圧
    部材が前記上方の定盤に対して回転するのを抑制する加
    圧部材回転抑制手段と、前記加圧部材と前記締め付けナ
    ットとの間に配置され前記加圧部材の加圧方向の荷重に
    耐えることができるが前記締め付けナットを前記加圧部
    材に対して回転しつつ締め付けるのを許す滑り手段とを
    更に備えていることを特徴とする金属製ディスクの加圧
    焼鈍方法に用いられる加圧治具。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の金属製ディスクの加圧
    焼鈍方法に用いられる加圧治具であって、前記金属ディ
    スクは、環状の形態を有し、前記支持部材は、前記下方
    の定盤に固定され環状の金属ディスクの中央開口と前記
    ばねと前記加圧部材と前記滑り手段とを貫通し、前記締
    め付けナットは、前記支持部材の上端に螺合されている
    ことを特徴とする金属製ディスクの加圧焼鈍方法に用い
    られる加圧治具。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の金属製デ
    ィスクの加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具であって、
    前記滑り手段は、前記加圧部材の円筒状突出部内に収納
    されたスラストベアリングから成り、前記締め付けナッ
    トは、前記スラストベアリングの外側レースに直接的又
    は間接的に係合していることを特徴とする金属製ディス
    クの加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載
    の金属製ディスクの加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具
    であって、前記加圧部材回転抑制手段は、前記上方の定
    盤に固定されて前記加圧部材を摺動自在に貫通する回り
    止めピンから成っていることを特徴とする金属製ディス
    クの加圧焼鈍方法に用いられる加圧治具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100464874B1 (ko) * 2002-08-31 2005-01-05 두알산업 주식회사 자동차 변속기용 싱크로나이저 링 코어 제조방법 및그러한 방법에 의한 열처리 지그장치
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