JPH09133088A - インジェクションサイクル - Google Patents
インジェクションサイクルInfo
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- JPH09133088A JPH09133088A JP29112395A JP29112395A JPH09133088A JP H09133088 A JPH09133088 A JP H09133088A JP 29112395 A JP29112395 A JP 29112395A JP 29112395 A JP29112395 A JP 29112395A JP H09133088 A JPH09133088 A JP H09133088A
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Abstract
内の圧力の異常上昇による圧縮機構の破壊を防止する。 【解決手段】 作動室Vc内の冷媒が気液分離器63内
に流れ込むことを防止する逆止弁71、72と、作動室
Vc内の冷媒圧力が所定圧力に達したときに、作動室V
c内の冷媒を気液分離器63に還流させるリリーフ弁5
0、51とを固定スクロール2の端板部77に設ける。
Description
サイクルに関するものである。
うに、凝縮器と蒸発器との間で2段膨張(減圧)させ、
第1減圧器通過後の中間圧力を有する冷媒を、気液分離
器で気相冷媒と液相冷媒とに分離し、気相または液相冷
媒を圧縮工程中の圧縮機の作動室内に噴射することによ
って、冷凍サイクルの効率向上を図ったものである。
は、作動室内圧力と噴射圧力(気液分離器内圧力)との
差圧を利用して作動室に連通するインジェクションポー
トから行われる。したがって、作動室内圧力が噴射圧力
を上回ると、作動室内の冷媒が作動室外(気液分離器
内)に逆流してしまう。そこで、従来から気液分離器と
インジェクションポートとの間に逆止弁を設けて冷媒の
逆流を防止していた。
は、特開昭60−29554号公報に記載のように、ス
クロール型圧縮機(以下、単に圧縮機と呼ぶ。)におい
て固定スクロールの端板部とケーシングとの間に形成さ
れる突出室内に逆止弁を設け、その逆止弁から配管によ
って端板部に設けられたインジェクションポートに冷媒
を導くように構成したものである。
残留液相冷媒が多い圧縮機が冷えた状態で圧縮機を起動
すると、いわゆる液圧縮状態になり易く、この液圧縮に
より作動室内の圧力が異常上昇する。しかし、上記構成
のインジェクションサイクルでは、この上昇した作動室
内の圧力を開放する機構を有していないので、上昇した
圧力により圧縮機の圧縮機構が破壊してしまうという問
題を有していた。
ンサイクルにおいて、作動室内の圧力の異常上昇による
圧縮機構の破壊を防止することを目的とする。
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1に
記載の発明では、作動室(Vc)内の冷媒が気液分離器
(63)内に流れ込むことを防止する逆止弁(71、7
2)を気液分離器(63)とインジェクションポート
(66、67)との間に設け、さらに、作動室(Vc)
内の冷媒圧力が所定圧力に達したときに、作動室(V
c)内の冷媒を作動室(Vc)外に放出するリリーフ弁
(50、51)を設けることを特徴とする。
載のインジェクションサイクルにおいて、リリーフ弁
(50、51)は、所定圧力に達した作動室(Vc)内
の冷媒を気液分離器(63)に還流させることを特徴と
する。請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のイ
ンジェクションサイクルにおいて、逆止弁(71、7
2)とリリーフ弁(50、51)とは、ハウジング
(4)に設けられていることを特徴とする。
載のインジェクションサイクルにおいて、逆止弁(7
1、72)は、逆止弁体(84a)により穴(84f)
を閉塞することにより作動室(Vc)から前記気液分離
器(63)内へ冷媒が流れ込むことを防止する。また、
リリーフ弁(50、51)は、作動室(Vc)内の冷媒
圧力によりリリーフ弁体(84b)を移動させてリリー
フ弁口(80e)を開くことにより作動室(Vc)内の
冷媒を作動室(Vc)外に放出することを特徴とする。
載の発明によれば、作動室(Vc)内の冷媒圧力が所定
圧力に達したときに、作動室(Vc)内の冷媒を作動室
(Vc)外へ放出するので、作動室(Vc)内の圧力上
昇を所定圧力以下に抑制することができる。したがっ
て、圧縮機構(1)の破損等の不具合を防止できるとと
もに、インジェクションサイクルの安全性の向上を図る
ことができる。
リーフ弁(50、51)は、作動室(Vc)内の冷媒を
気液分離器(63)に還流させることによって作動室
(Vc)内圧力の上昇を抑制しているので、インジェク
ションサイクル機器外部(具体的には、大気中等)に放
出するものに比べて、リリーフ弁(50、51)が作動
した後であってもインジェクションサイクル内の冷媒量
が減少しない。したがって、リリーフ弁(50、51)
作動後に圧縮機構(1)を再起動させた場合の冷媒量不
足によるインジェクションサイクルの動作不良等の不具
を防止することができる。
(71、72)およびリリーフ弁(50、51)が圧縮
機構(1)のハウジング(4)に設けられているので、
逆止弁(71、72)およびリリーフ弁(50、51)
を圧縮機構(1)と別体に設けたものに比べて、インジ
ェクションサイクル全体の機器構成が単純になる。した
がって、逆止弁(71、72)およびリリーフ弁(5
0、51)を接続する配管およびジョイント類が不必要
となるので、インジェクションサイクルの構成部品点数
の増加抑制して、請求項1または2に記載の効果を得る
ことができる。
できるので、組付け工数の増加による製造原価の上昇の
抑制を図ることができるとともに、インジェクションサ
イクル全体として配管接続部からの冷媒漏れ発生率の増
加を抑制することができ、請求項1または2に記載の効
果と相まって、インジェクションサイクル信頼性の向上
を図ることができる。
態について説明する。 (第1実施形態)最初にスクロール型圧縮機を用いたイ
ンジェクションサイクルを図1を用いて説明する。
機機構をなすスクロール型圧縮機(一点鎖線に囲まれた
部分)を簡略して描いたもので、このスクロール型圧縮
機(以下、単に圧縮機と呼ぶ。)70で圧縮された気相
冷媒は、吐出口69から吐出されて冷媒の凝縮(液化)
手段をなす凝縮器61に圧送される。62は凝縮器61
で液化された冷媒を減圧する第1絞り弁(第1減圧器)
で、63は第1絞り弁で減圧され気液2相状態となった
冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器であ
る。
媒を減圧する第2絞り弁(第2減圧器)であり、この第
2絞り弁で減圧された霧化状態の冷媒は、空気冷却手段
をなす蒸発器65に流れ込み蒸発する。そして、蒸発
(気化)した冷媒は、圧縮機70の吸入口68から吸入
され再び圧縮される。因みに、両絞り弁62、64は固
定絞り型の絞り弁である。
媒は、後述する圧縮機70に設けられた中間圧室73、
逆止弁71、72およびインジェクションポート66、
67を経て圧縮機70内に噴射(インジェクション)さ
れる。55、51は圧縮機70内圧力が異常上昇した場
合に、気液分離器63に圧縮機70内の高圧冷媒を還流
させるリリーフ弁である。なお、この気相冷媒の噴射
(ガスインジェクション)についての詳細は後述する。
(図2)を自動車用空調装置に適用した場合の圧縮機7
0の詳細構造を示す断面図である。5はフロントハウジ
ングで、このフロントハウジング5内に圧入された軸受
30によりクランク軸1が回転可能に支持されている。
このクランク軸1は一端側に連結される図示されていな
い電磁クラッチを介して走行用エンジンにより駆動力を
得て回転するように構成されている。なお、クランク軸
1を電磁クラッチを介さないで直接電動モータ等によっ
て駆動してもよい。
ク機構を形成するクランク部1aがクランク軸1の回転
中心より所定量偏心した位置に設けられており、このク
ランク部1aには、軸受31を介して渦巻き状の歯部7
4と端板部75とから構成された可動スクロール2が回
転可能に支持されている。したがって、可動スクロール
2は、クランク軸1の回転に伴ってその偏心量を公転半
径としてクランク軸1周りを公転運動する。ここで、ク
ランク部1aは、駆動キーと、この駆動キーが挿入され
るキー溝が形成されたブッシュとからなる周知の可変偏
心機構を有する従動クランク機構としても良い。
ル2およびクランク部1aの公転に伴う振動を相殺する
バランサ3が設けられている。また、10はクランク軸
1とフロントハウジング5との隙間を密閉して圧縮機7
0内の冷媒(および冷媒に混合された潤滑油)が圧縮機
70外に漏れ出すことを閉止する軸封装置で、サークリ
ップ(止め輪)43によってフロントハウジング5内に
固定されている。4は、渦巻き状の歯部76と端板部7
7とから構成された固定スクロールで、この固定スクロ
ール4は、その歯部76が可動スクロール2の歯部74
と噛み合うようにしてフロントハウジング5に図示され
ていないボルトにて固定されている。
76および端板部75、77によって冷媒が吸入圧縮さ
れる複数個の作動室Vcが形成される。11、12は作
動室Vcの密閉性を確保するチップシールで、このチッ
プシール11、12により歯部74、76およびこれら
に接する端板部77、75間をシールする。6は軸受3
1周りの可動スクロール2の自転を防止する自転防止機
構で、この自転防止機構6は、フロントハウジング5お
よび可動スクロール2の端板部75に固定された一対の
リング部材6aと、両リング部材6a間に挟まれたボー
ル6bとから構成されている。
中央部には、圧縮された冷媒を作動室Vcから吐出する
吐出口69が形成されており、この吐出口69の端板部
77側には、作動室Vc内への冷媒の逆流を防止する吐
出弁8および吐出弁8の最大開度を規制する弁ストッパ
9が、ボルト42によって端板部77に固定されてい
る。
所定の位置には、所定の圧縮工程中の作動室Vc内に気
液分離器63で分離された気相冷媒を噴射するインジェ
クションポート66、67が形成されており、両インジ
ェクションポート66、67には、作動室Vc外への冷
媒の逆流を防止する逆止弁71、72が設けられてい
る。なお、図2から明らかなように、逆止弁71、72
は端板部77内に組付けられており、両逆止弁71、7
2は同一構造である。
ーフ弁50、51が、固定スクロール4の端板部77に
設けられており、これら両リリーフ弁50、51は同一
構造である。なお、両逆止弁71、72および両リリー
フ弁50、51の詳細構造は後述する。さらに、固定ス
クロール4の端板部77には、リアプレート7が図示さ
れていないボルトによって組付けられており、このリア
プレート7と端板部77とによって密閉空間が形成され
ている。この密閉空間は、図2、3に示すように、吐出
口69から吐出した冷媒の脈動の平滑化を行う吐出室V
dと、両インジェクションポート66、67に中間圧冷
媒を分配するとともに中間圧冷媒の圧力脈動を平滑化す
る中間圧室73とに分割されている。なお、吐出室Vd
はリアプレート7に設けられた図示されていない吐出ポ
ートを通過して凝縮器61と連通している。
斜線部に示すように円弧状に形成されており、気液分離
器63で分離された気相冷媒をこの中間圧室73に導入
する中間ポート90がリアプレート7に設けられてい
る。この中間ポート90は、中間ポート90から中間圧
室73を経て両インジェクションポート66、67まで
至る冷媒流路の流路抵抗が等しくなるように、平面円弧
状の中間圧室73の円弧中央部に設けられている。
ト66、67から作動室Vc内に冷媒を噴射している状
態の逆止弁71、72および両リリーフ弁50、51の
拡大図である。図4に示すように、固定スクロール4の
端板部77には、3つ段付き部80b、80c、80d
を有する円柱状の弁ポート80が形成されており、この
弁ポート80はインジェクションポート66と同軸に設
けられている。
内径は、大きいものから順に80b、80c、80dで
あり、インジェクションポート66は、その内径が最も
内径の小さい段付き部80dより小さくなるように形成
されている。なお。段付き部80bは、後述するスプー
ル弁体84bの作動室Vc方向の移動を規制するストッ
パをなし、段付き部80bの段付き部80cの内径部は
スプール弁体84bの弁口(リリーフ弁口)80eをな
している。また、段付き部80cは後述するスプール弁
体84aの作動室Vc方向の移動を規制するストッパを
なしている。
樹脂または金属製の外径の異なる円柱状のスプール弁体
で、両スプール弁体84a、84bは弁ポート80内
で、その軸方向に摺動可能に配置されている。また、両
スプール弁体84a、84bのうち外径の小さいスプー
ル弁体84a(逆止弁体)は逆止弁71、72の弁体を
なし、外径の大きいスプール弁体84b(リリーフ弁
体)はリリーフ50、51の弁体をなしている。
荷重を与えるコイルスプリングで、このコイルスプリン
グ86aは、後述するスプール弁体84aの止まり穴8
4dに挿入されている。85は両スプール弁体84a、
84bが弁ポート80から脱落することを防止するスト
ッパで、スプール弁体84bは、スプール弁体84bと
ストッパ85との間に配置されたコイルスプリング86
bにより所定の設定力で弁口80eに押しつけられてい
る。
貫通した冷媒通路をなす穴85aが形成されており、中
間圧室73側の穴85aには六角穴85bが形成されて
いる。また、ストッパ85の円周側面にはおねじ部が形
成されており、固定スクロール4の端板部77に、その
おねじ部によってねじ固定されている。なお、スプール
弁体84aの円柱側面には、図5に示すように、作動室
Vc内に噴射される冷媒通路をなす2本の溝84cが形
成され、スプール弁体84aの中央部には、コイルスプ
リング86aが挿入される止まり穴84dが形成されて
いる。また、スプール弁体84bの円柱側面には、図6
に示すように、両リリーフ50、51の作動時に冷媒通
路をなす2本の溝84eが形成され、スプール弁体84
aの中央部には、スプール弁体84aを軸方向に貫通し
て作動室Vc内に噴射される冷媒の通路をなす穴84f
が形成されている。
先ず、上述のインジェクションサイクル(図2)を図7
に示されるモリエル線図に則してインジェクションサイ
クルの作動を説明する。図7の横軸は比エンタルピを示
しており、縦軸は圧力を示している。圧縮機70で圧縮
され高温高圧になった気相冷媒が凝縮器61を通過する
際に冷却されて液化し、第1絞り弁62によって中間圧
力まで減圧されて霧状冷媒となる。この状態で気液分離
器63に導かれた冷媒は蒸発と凝縮とによる熱の授受を
行って気液2相に分かれた状態となる。
の圧力脈動を平滑された後、逆止弁71、72を通過し
て圧縮機70のインジェクションポート66、67より
作動室Vc内に噴射される。一方、液相冷媒は第2絞り
弁64によってさらに減圧され、蒸発器65を通過する
際に、その蒸発潜熱により空気を冷却する。その後、蒸
発(気化)した気相冷媒は圧縮機70よに吸入され、イ
ンジェクションポート66、67より作動室Vc内に噴
射された中間圧冷媒とともに再び圧縮される。
図8〜図11は固定スクロール4に対する可動スクロー
ル2の相対位置を、吸入完了状態から公転角度約90度
毎に示している。図8に示されているように、圧縮機7
0は、同圧(同体積)の作動室Vc(図8の状態a1)
が同時に2つ形成される。そして、可動スクロール2の
公転にとともに作動室Vcは、状態b1(図9)、状態
c1(図10)、状態d1(図11)の順に、その体積
を縮小させて作動室Vc内圧力を高めながら中央部に移
動していく。そして、作動室Vc内の圧力が凝縮器61
内の圧力を上回ったとき、吐出弁8を押し開き、作動室
Vc内の冷媒は吐出口69より吐出室Vd内に吐出され
る。
ンポート66、67が閉じた状態から公転角度約90度
毎に再びインジェクションポート66、67が閉じるま
でを示しており、図12はインジェクションポート6
6、67が閉じた状態を示している。そして、可動スク
ロール2の公転が進むとインジェクションポート66、
67は図13、14、15に示されるように開く。
67が連通している作動室Vcに着目すれば、状態a2
(図12)、状態b2(図13)、状態c2(図1
4)、状態d2(図15)にの順に示されるように、次
第にその体積を縮小させて作動室Vc内圧力を高めてい
る。したがって、インジェクションポート66、67が
開いた後、作動室Vc内圧力が中間圧室73内圧力(気
液分離器63内圧力)より低いときは、図4に示すよう
に、中間圧室73内圧力によりスプール弁体84aを作
動室Vc側に移動させる。そして、気液分離器63で分
離された気相冷媒がストッパ85の穴85a、コイルス
プリング86b、スプール弁体84bの穴84fおよび
スプール弁体84aの溝84cを経て、インジェクショ
ンポート66、67より作動室Vc内に噴射される。な
お、噴射される気相冷媒は、中間圧室73内にてその圧
力脈動を平滑化された後、作動室Vc内に噴射される。
3内圧力を上回ると、図16に示すように、圧力差によ
りスプール弁体84aが中間圧室73側に移動し、スプ
ール弁体84bの穴84fを閉塞する。したがって、作
動室Vc内への気相冷媒の噴射が終了する。ここで、仮
に逆止弁71、72が設けられていない場合には、作動
室Vc内圧力が気液分離器63内圧力より高いので、作
動室Vc内の高圧冷媒が中間圧室73を経て気液分離器
63内に逆流するという不具合が発生する。
クションサイクルの負荷条件によって変動するので、作
動室Vc内への噴射時間も負荷条件によって変動する。
ところで例えば、圧縮機1の起動時等の圧縮機1および
冷媒が冷えた状態で圧縮機1が可動し始めたときに、作
動室Vc内に液相冷媒が残留していると作動室Vc内圧
力が異常に上昇する。このとき作動室Vc内圧力が所定
圧力に達すると、スプール弁体84bに作用する作用力
がコイルスプリング86bの設定荷重を上回るので、ス
プール弁体84bが、図17に示すように、中間圧室7
3側に移動し、段付き部80bに形成された弁口80e
(図4参照)を開く。これにより、作動室Vc内の冷媒
は、インジェクションポート66、67、溝84c、8
4eおよび穴85aを経て気液分離器63に還流する。
形態に係るインジェクションサイクルによれば、作動室
Vc内の冷媒圧力が所定圧力に達したときに、作動室V
c内の冷媒を作動室Vcから気液分離器に還流させるの
で、作動室Vc内の圧力上昇を所定圧力以下に抑制する
ことができる。したがって、圧縮機1の破損等の不具合
を防止できるとともに、インジェクションサイクルの安
全性の向上を図ることができる。
c内の冷媒を作動室Vcから気液分離器に還流させるこ
とによって作動室Vc内圧力の上昇を抑制しているの
で、インジェクションサイクル機器外部(具体的には、
大気中等)に放出するものに比べて、リリーフ弁50、
51が作動した後であってもインジェクションサイクル
内の冷媒量が減少しない。したがって、リリーフ弁5
0、51作動後に圧縮機1を再起動させた場合の冷媒量
不足によるインジェクションサイクルの動作不良、およ
び冷媒中に混合した圧縮機1の潤滑油不足による圧縮機
1の焼き付き等の不具を防止することができる。
50、51が固定スクロール4の端板部77内に設けら
れているので、逆止弁71、72およびリリーフ弁5
0、51を圧縮機1と別体に設けたものに比べて、イン
ジェクションサイクル全体の機器構成が単純になる。し
たがって、逆止弁71、72およびリリーフ弁50、5
1を接続する配管およびジョイント類が不必要となるの
で、インジェクションサイクルの構成部品点数の増加抑
制して、上記効果を得ることができる。
できるので、組付け工数の増加による製造原価の上昇の
抑制を図ることができるとともに、インジェクションサ
イクル全体として配管接続部からの冷媒漏れ発生率の増
加を抑制することができ、上記効果と相まって、インジ
ェクションサイクル信頼性の向上を図ることができる。
圧力脈動を平滑された後、インジェクションポート6
6、67より作動室Vc内に噴射されるので、噴射時間
(インジェクションポート66、67が開口している時
間)内は安定的に作動室内に冷媒が噴射される。したが
って、噴射時間(インジェクションポート66、67が
開いている時間)に対して実際に作動室内に噴射された
冷媒量が所望量を下回って、その結果、所望のサイクル
効率向上が達成できないという不具合を防止できるの
で、所望のサイクル効率向上を図ることができる。
(リアプレート7と固定スクロール4の端板部77との
間の空間)に形成されているので、気液分離器63と圧
縮機70との間に新たに圧力脈動を平滑化するチャンバ
ー(部屋)を設けなくても良い。したがって、配管ジョ
イント等の構成部品の増加、製造原価の上昇等を抑制し
てサイクル効率の向上を図ることができる。
から中間圧室73を経て両インジェクションポート6
6、67まで至る冷媒流路の流路抵抗が等しくなるよう
に中間圧室73の円弧状平面の中央部に設けられている
ので、両インジェクションポート66、67から均等に
2つの作動室Vc内に冷媒を噴射することができる。し
たがって、2つの作動室Vc内の圧力が均等に上昇する
ので、両スクロール2、4の歯部74、76および軸受
30、31に不適正が荷重が作用することを抑制するこ
とができる。したがって、それらの構成部品の損傷およ
びこれに伴う作動不良を防止することができる。さら
に、2つの作動室Vc内に均等に冷媒が噴射されるの
で、2つの作動室Vc内に不均等に冷媒が噴射された場
合に比べて、サイクル効率の向上を図ることができる。
が形成されている固定スクロール4の端板部77に逆止
弁71、72が設けられているので、作動室Vcから逆
止弁71、72までのデットボリュームを極めて小さく
することができる。したがって、デットボリューム分の
冷媒を吐出する仕事量(デットボリュームと吐出圧力と
の積)分を減らすことができるので、圧縮機70の動力
損失の低減を図ることができる。
ェクションポート66、67に導かれるので、圧縮機7
0に中間圧冷媒を導く中間ポート90を1つとすること
ができる。したがって、圧縮機70の加工工数の低減を
図ることができるので、圧縮機70の製造原価の低減を
図ることができる。 (第2実施形態)本実施形態は、インジェクションポー
トを4つとしたものである。
ート80の内径内に2つのインジェクションポートを形
成したものである。本実施形態では、インジェクション
ポート数が上述の実施形態に比べて増加しているので、
冷媒がインジェクションポートを通過する際の圧力損失
を小さくすることができる。したがって、気液分離後の
中間圧冷媒の有する圧力エネルギーを有効に圧縮機70
の圧縮仕事に利用することができるので、サイクル効率
の向上をさらに図ることができる。
係るインジェクションサイクルを液相冷媒を作動室Vc
内に噴射するリキッドインジェクションサイクルに適用
したものである。図19は本実施形態に係るリキッドイ
ンジェクションサイクルの概略図を示しており、気液分
離器63で分離された液相冷媒を作動室Vc内に噴射す
ることを特徴としており、その他の構成は図2に示すイ
ンジェクションサイクルと同じである。したがって、気
液分離器63の冷媒取り出し口位置の変更によってリキ
ッドインジェクションサイクルを構成することができ
る。
ンジェクションサイクルにおいても上述のインジェクシ
ョンサイクルと同様な効果を得ることができる。ところ
で、本発明に係るインジェクションサイクルの圧縮機
は、スクロール型圧縮機に限定されるものではなく、ベ
ーンロータ式、クランク式等の他の圧縮機においても実
施することができる。
縮機1の固定スクロール4に限られるものではなく、中
間圧室73または圧縮機1の外部に設けてもよい。ま
た、上述の実施形態では、逆止弁71、72をインジェ
クションポート66、77にそれぞれ独立に設けていた
が、逆止弁を1つとして逆止弁通過後、各インジェクシ
ョンポート66、77に冷媒を分配するようにしても本
発明を実施することができる。
は、圧縮機1の固定スクロール4に限られるものではな
く、中間圧室73または圧縮機1の外部に設けてもよ
い。また、上述の実施形態では、リリーフ弁50、51
をインジェクションポート66、77にそれぞれ独立に
設けていたが、逆止弁を1つとしても本発明を実施する
ことができる。
した作動室Vc内の冷媒は、リリーフ弁50、51によ
って気液分離器63内に還流させていたが、気液分離器
63内に還流させずに大気中等に放出しても本発明を実
施することができる。さらに、上述の実施形態では、逆
止弁71、72およびリリーフ弁50、51を固定スク
ロール4の端板部77内に一体的隣接して設けたが、両
弁を所定距離隔てて別体的に配置しても本発明を実施す
ることができる。
クルに使用されるスクロール型圧縮機の断面図である。
ルの概略構成図である。
図である。
クロールの状態を示す状態図である。
ロールおよび固定スクロールの状態を示す状態図であ
る。
クロールおよび固定スクロールの状態を示す状態図であ
る。
スクロールおよび固定スクロールの状態を示す状態図で
ある。
クロールおよび固定スクロールの状態を示す状態図であ
る。
スクロールおよび固定スクロールの状態を示す状態図で
ある。
スクロールおよび固定スクロールの状態を示す状態図で
ある。
スクロールおよび固定スクロールの状態を示す状態図で
ある。
る。
ンサイクルの概略構成図である。
…リリーフ弁、61…凝縮器、62…第1絞り弁(第1
減圧器)、63…気液分離器、64…第2絞り弁(第2
減圧器)、65…蒸発器、66、67…インジェクショ
ンポート、68…吸入口、69…吐出口、80…弁ポー
ト、84a、84b…スプール弁体、70…スクロール
型圧縮機、77…端板部、86a、86b…コイルスプ
リング、71、72…逆止弁、73…中間圧室、90…
中間ポート。
Claims (4)
- 【請求項1】 空間を仕切るハウジングを有し、そのハ
ウジング(4)で仕切られた作動室(Vc)の体積を縮
小させることにより、その作動室(Vc)内に吸入され
た冷媒を圧縮する圧縮機構(1)と、 前記圧縮機構(1)で圧縮された気相冷媒を凝縮する凝
縮器(61)と、 前記凝縮器(61)で凝縮された冷媒を中間圧まで減圧
する第1減圧器(62)と、 前記第1減圧器(62)で減圧された気液2相状態の冷
媒を気液分離する気液分離器(63)と、 前記気液分離器(63)で分離された気相冷媒を減圧す
る第2減圧器(64)と、 前記第2減圧器(64)で減圧された冷媒を蒸発させて
被冷却媒体を冷却する蒸発器(65)と、 前記気液分離器(63)で分離された気相または液相冷
媒を前記圧縮機構(1)の圧縮行程途中の前記作動室
(Vc)内に噴射するインジェクションポート(66、
67)と、 前記気液分離器(63)と前記インジェクションポート
(66、67)との間に配置され、前記作動室(Vc)
内の冷媒が前記気液分離器(63)内に流れ込むことを
防止する逆止弁(71、72)と、 前記作動室(Vc)内の冷媒圧力が所定圧力に達したと
きに、前記作動室(Vc)内の冷媒を前記作動室(V
c)外に放出するリリーフ弁(50、51)とを有する
ことを特徴とするインジェクションサイクル。 - 【請求項2】 前記リリーフ弁(50、51)は、所定
圧力に達した前記作動室(Vc)内の冷媒を前記気液分
離器(63)に還流させることを特徴とする請求項1に
記載のインジェクションサイクル。 - 【請求項3】 前記逆止弁(71、72)と前記リリー
フ弁(50、51)とは、前記ハウジング(4)に設け
られていることを特徴とする請求項1または2に記載の
インジェクションサイクル。 - 【請求項4】 前記逆止弁(71、72)は前記リリー
フ弁(50、51)より前記作動室(Vc)側に配置さ
れており、 前記ハウジング(4)に形成され、冷媒が流れる前記リ
リーフ弁(50、51)のリリーフ弁口(80e)と、 前記リリーフ弁口(80e)を開閉するリリーフ弁体
(84b)と、 前記リリーフ弁体(84b)を前記リリーフ弁口(80
e)に押し付ける弾性部材(86b)と、 前記リリーフ弁体(84b)に形成され、前記リリーフ
弁体(84b)を冷媒が貫流する穴(84f)と、 前記穴(84f)を開閉する逆止弁体(84a)とを有
し、 前記逆止弁(71、72)は、前記逆止弁体(84a)
により前記穴(84f)を閉塞することにより前記作動
室(Vc)から前記気液分離器(63)内に冷媒が流れ
込むことを防止し、 前記リリーフ弁(50、51)は、前記作動室(Vc)
内の冷媒圧力により前記リリーフ弁体(84b)を移動
させて前記リリーフ弁口(80e)を開くことにより前
記作動室(Vc)内の冷媒を前記作動室(Vc)外に放
出することを特徴とする請求項3に記載のインジェクシ
ョンサイクル。
Priority Applications (4)
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DE69627445T DE69627445T2 (de) | 1995-10-11 | 1996-10-11 | Spiralverdichter |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=17764761
Family Applications (1)
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JP29112395A Expired - Fee Related JP3598615B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-11-09 | インジェクションサイクル |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007115789A1 (de) * | 2006-04-06 | 2007-10-18 | Knorr-Bremse Systeme für Schienenfahrzeuge GmbH | Verdichteranordnung mit einer ventileinheit im ansaugbereich |
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-
1995
- 1995-11-09 JP JP29112395A patent/JP3598615B2/ja not_active Expired - Fee Related
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