JPH0913274A - セルロース系繊維粉体の分散液及びそれを使用する布帛のコーティング方法 - Google Patents

セルロース系繊維粉体の分散液及びそれを使用する布帛のコーティング方法

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JPH0913274A
JPH0913274A JP18350295A JP18350295A JPH0913274A JP H0913274 A JPH0913274 A JP H0913274A JP 18350295 A JP18350295 A JP 18350295A JP 18350295 A JP18350295 A JP 18350295A JP H0913274 A JPH0913274 A JP H0913274A
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dispersion
fiber powder
powder
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fabric
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Junnosuke Nagashima
純之助 長島
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Tosco Corp Japan
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TOSUKO KK
Tosco Corp Japan
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実質的に2次凝集のないセルロース系繊維粉
体を均一に分散された濃厚分散液を提供する。 【構成】 粒子径が3〜50μmのセルロース系繊維粉
体をアクリル系共重合体の溶液又は分散液に分散する。
この分散液を、必要に応じて濃縮した後、コーティング
組成物に配合し、布帛をコーティングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セルロース系繊維粉体
の均一分散液及びその分散液を布帛にコーティングする
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、織布や、編物、不織布等の布帛の
コーティングに際して、そのコーティング膜中に種々の
粉体を添加する技術が検討されている。殊に、その粉体
がセルロース系繊維粉体である場合には、コーティング
膜を有する布帛にシットリ感、パウダー感、ドライ感な
ど従来のコーティング布帛にない優れた質感を付与する
ことができる。しかしながら、セルロース系繊維粉体を
バインダー又は造膜剤(以下、単に、バインダーとい
う)に混入してコーティング浴を製造する場合、セルロ
ース系繊維粉体の均一な分散液を調製することは極めて
困難である。単にバインダー中に混入するだけでは、通
常、セルロース系繊維粉体は2次凝集してしまい、設計
されたセルロース系繊維粉体の個々の粒子径よりもかな
り大きい塊りとなってしまう。このような不均一な状態
の分散液を布帛にコーティングすると、布帛に設けたコ
ーティング膜の表面感が不均一となり、かつ質感も劣っ
たものとなる。このため、従来、加工業者はセルロース
系繊維粉体をバインダー中に混入する場合、長時間(例
えば、5〜48時間)、攪拌を続けなければならないな
ど問題となっていた。しかも、このようにして得られた
分散液であっても、依然としてあの程度の2次凝集した
セルロース系繊維粉体の塊が存在するため、均一分散液
を形成することが困難であった。確かに、このようにし
て得られた分散液を布帛にコーティングすれば、長期間
攪拌しないものに比べてコーティング膜の表面感や質感
が幾分改善されるものの、一旦2次凝集したセルロース
系繊維粉体はもとの微粒子にまで分離されないので、分
散液は、2次凝集の存在する分散液となる。従って、得
られたコーティング膜の表面感はさほど改善されない。
【0003】一方、このような2次凝集の問題を解消す
るために、バインダーに配合するセルロース系繊維粉体
の量を、バインダーの重量に基づいて1〜2%程度の少
量に抑えることが実用化されている。しかしながら、こ
のような少量添加ではコーティング膜の表面感や質感を
十分発揮させることができず、問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、セ
ルロース系繊維粉体を実質的に2次凝集のない、均一分
散した状態で含有する分散液を提供することを目的とす
る。また、本発明は、セルロース系繊維粉体を高濃度で
含有しても、2次凝集のない、均一分散した状態で含有
する分散液を提供することを目的とする。更に、本発明
は、このようなセルロース系繊維粉体を含有する分散液
を使用してコーティング組成物を調製し、このコーティ
ング組成物により布帛をコーティングして、均一なコー
ティング膜を有する布帛を形成する方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究した結果、粒子径が3〜50μ
mのセルロース系繊維粉体をアクリル系共重合体の溶液
又は分散液に分散させることによって、実質的に2次凝
集のない、均一な分散液を調製できることを見出し、本
発明に到達したものである。このように、セルロース系
繊維粉体をアクリル系共重合体の溶液又は分散液に分散
することによって、実質的に2次凝集のない、均一な分
散液が得られる理由は、定かではないが、恐らく、セル
ロース系繊維粉体とアクリル系共重合体との間で、イオ
ン結合のような弱い結合が生じ、セルロース系繊維粉体
の回りをアクリル系共重合体が被覆するため、セルロー
ス系繊維粉体の凝集が防止され、分散状態が維持される
ものと考えられる。以下、本発明について更に詳述す
る。本発明で使用されるセルロース系繊維は、粉体にな
しうるセルロース系繊維であればその種類を問わない。
例えば、レーヨン、木綿、カポック、ラミー、リネン等
の衣料用繊維の他、ジュート、マニラ麻、サイザル麻、
パイナップル繊維、椰子の葉繊維等を含む。
【0006】かかるセルロース系繊維を粉体にする方法
としては、該セルロース系繊維を適当な溶剤に溶解して
凍結乾燥する方法や、スプレードライなどの化学的粉砕
方法、スクリーン粉砕機による粉砕手段、風圧粉砕機に
よる粉砕手段、風圧により刃物にたたきつけて粉砕する
方法等の物理的粉砕手段があるが、いずれの手段であっ
てもよい。セルロース系繊維粉体の粒径は3〜50μm
であり、好ましくは10〜30μmである。3μm未満
の粒子径では、コーティング膜に使用したときに粒子径
が微細過ぎるため、粉体としての表面感や質感が充分に
表現しにくく、取扱い性もよくない。一方、50μmを
越える粒子径ではコーティング膜とのなじみが悪く、コ
ーティング膜の触感、美麗感が劣り、質感も十分に表現
できない。本発明で使用するアクリル系共重合体は、ア
クリル系モノマーを2種以上共重合することによって得
られる共重合体である。好ましいアクリル系共重合体と
しては、例えば、アクリルアミド系共重合体が挙げられ
る。アクリル系共重合体としては、そのナトリウム塩
や、アンモニウム塩も含まれる。例えば、アクリルアミ
ドと共重合するモノマーとしては、アクリレート、例え
ば、(メタ)アクリル酸や、メチル(メタ)アクリレー
トや、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)
アクリレート等のアクリルエステル等を挙げることがで
きる。
【0007】アクリル系共重合体は、水溶液又は分散液
又はエマルションとして使用することができる。分散液
やエマルション(以下、単に、分散液という)は主とし
て水を媒体とするものであるが、必要に応じて、更にア
ルコール類を、例えば、30重量%まで添加することが
できる。また、エマルションの場合には、乳化剤等を配
合してもよい。アクリル系共重合体の溶液又は分散液に
おけるアクリル系共重合体の濃度は、セルロース系繊維
粉体が混合された時に、その表面がアクリル系共重合体
によって被覆され、セルロース系繊維粉体が2次凝集す
ることなく均一に分散することのできるに充分な量でア
クリル系共重合体が存在する濃度であれば、特に制限さ
れない。具体的には、粒子径が3〜50μm のセルロー
ス系繊維粉体の表面を被覆するのに必要なアクリル系共
重合体の量は、通常、セルロース系繊維粉体の100重
量部に対して0.1〜300重量部、好ましくは0.5〜2
00重量部である。使用するアクリル系共重合体の溶液
又は分散液の濃度は、通常、0.1〜80重量%、好まし
くは0.1〜50重量%である。ここで、アクリル系共重
合体溶液又は分散液の濃度は、由来するアクリル系重合
体製品の種類(共重合体として供給されるか、又は溶液
又は分散液として供給されるか等により)により変動す
るので、むしろ、アクリル系共重合体の溶液又は分散液
の粘度で調整するのが便宜である。すなわち、アクリル
系共重合体溶液又は分散液の粘度は、200〜6000
cps 、好ましくは300〜1000cps である。アクリ
ル系共重合体溶液の粘度が200cps 未満では、セルロ
ース系繊維粉体の分散能が十分でなく、あまり高濃度の
分散液を製造することができない。又、該溶液の粘度が
6000cps を越えると、粘度が高すぎるためにセルロ
ース系繊維粉体を均一に分散させることが困難となる。
【0008】次に、セルロース系繊維粉体の分散液の製
造方法について詳述する。上述アクリル系共重合体の溶
液又は分散液をマグネチックスターラや、プロペラミキ
サー等の公知の攪拌機で攪拌しつつ、セルロース系繊維
粉体を徐々に添加する。この際、該溶液又は分散液の温
度は微温湯程度となるように加温してもよいが、攪拌時
の温度は必須の要件でなく常温であっても十分である。
又、攪拌の条件は、特に制限されることはなく、通常5
0〜500rpm 程度の回転数で充分である。セルロース
系繊維粉体の添加量が多いほど、濃厚な分散液となる。
これまでは、通常、セルロース系繊維粉体の濃度が20
〜30重量%が限度である。この限界以上の濃度のセル
ロース系繊維粉体を添加すると、分散液の攪拌が困難と
なりやすく、均一分散液を得ることが難しかった。セル
ロース系繊維粉体とアクリル系共重合体との共存する混
合液を、例えば30分〜数時間攪拌を続けることによっ
て、セルロース系繊維粉体を分散させる。この状況の下
では、上記のように、セルロース系繊維粉体は、アクリ
ル系共重合体と相互作用を行い、セルロース系繊維粉体
の表面がアクリル系共重合体で被覆された一種の複合体
の状態で分散して存在しているものと考えられる。この
結果、セルロース系繊維粉体表面上のアクリル系共重合
体の存在により、セルロース系繊維粉体の2次凝集が防
止されて、均一な分散状態が達成される。
【0009】このようにして得られた分散液は、反応終
了後、静置しておくと、該分散反応物が徐々に沈殿し、
セルロース系繊維粉体とアクリル系共重合体との複合体
の存在しない上澄液を分離する。かかる分散液を再び攪
拌してコーティング組成物に使用することができるが、
更に高濃度分散液にするために上澄液を除去し、濃縮し
てもよい。すなわち、上述の分散液を一昼夜以上1ケ月
程度静置した後、濾過その他の方法により上澄液を除去
するか、時間短縮のために遠心分離機により上澄液を除
去することにより、セルロース系繊維粉体の濃縮分散液
を得ることができる。かかる手段を用いることにより、
セルロース系繊維粉体の濃度を30〜50重量%にする
ことができる。しかも、濃縮状態においても、セルロー
ス系繊維粉体は、実質的に2次凝集することなく、均一
な分散状態を保つことができる。次に、かかるセルロー
ス系繊維粉体の分散液を使用して、布帛上にコーティン
グする方法を記述する。本発明で使用することのできる
布帛としては、木綿、麻、レーヨン等のセルロース繊維
や羊毛、絹等の動物繊維や、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリアクリル、ポリプロプレン、アセテート等の合
成繊維、更にはそれらの混紡繊維からなる織物、編物、
不織布等が挙げられる。
【0010】布帛をコーティングするためのコーティン
グ組成物は、上記セルロース系繊維粉体とアクリル系共
重合体との複合体とともに、従来より使用される添加物
であれば、特に制限なく配合することができる。このよ
うな添加物としては、バインダーや、架橋促進剤、柔軟
剤等が挙げられる。このようなバインダーとしては、一
般にコーティング用として使用できる公知の樹脂類であ
って、例えば、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等
が挙げられる。架橋促進剤としては、かかる樹脂の架橋
を促進するために使用されるもので、例えば、エポキシ
樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。風合を調整するた
めにに使用される柔軟剤としては、例えば、シリコン系
柔軟剤等を挙げることができる。かかるバインダーやそ
の他の添加剤の種類、組合わせ、使用濃度、粘度等は、
布帛の種類、所望する膜厚さ、用途等により決定され、
当業者には自明である。上記コーティング組成物には、
セルロース系繊維粉体は、5〜30重量%、好ましくは
10〜25重量%の量で添加される。コーティング組成
物の粘度は、通常、4000〜20000 cps、好まし
くは6000〜15000 cpsである。この範囲におい
て、得られるコーティング膜を有する布帛は、優れた表
面感及び質感を有することができる。特に、30重量%
越えると、コーティング組成物の粘性等の性質が変化し
て、均一なコーティング膜を得るのが困難となったり、
布帛に対するコーティング膜の接着強力が低下するので
好ましくない。一方、5重量%未満では、コーティング
膜の表面感や質感の表現を十分に発揮させることができ
ないので、好ましくない。
【0011】布帛にコーティング組成物をコーティング
する方法としては、公知の方法を制限なく使用すること
ができる。例えば、バーコータ、ナイフコータ、パイプ
コータ、リバースロールコータ、キスロール、ハンドス
クリーンプリント方式、ロータリースクリーンプリント
方式等の種々の方法を採用することができる。コーティ
ング膜の厚さは、コーティング方法によって変化させる
ことができるが、通常、5〜60μm 、好ましくは10
〜35μm 程度である。コーティング組成物をコーティ
ングした後、得られたコーティング膜は、乾燥し、熱処
理する。熱処理条件については、コーティング組成物に
配合されるバインダーの性質に主として依存するが、通
常、140〜200℃、好ましくは150〜180℃
で、1〜5分、好ましくは2〜3分である。このように
して得られたコーティングされた布帛のコーティング膜
は、必要により、反応染料や、直接染料、その他セルロ
ース系繊維用染料で染色してもよい。更に、引き続き、
柔軟剤等で処理して風合いを調整してもよい。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、粒子径が3〜50μm
のセルロース系繊維粉体をアクリル系共重合体の溶液又
は分散液に実質的に2次凝集のなく、均一に分散させる
ことができる。また、高濃度にしても、2次凝集のな
い、均一な分散状態を維持することができる。従って、
この分散液を配合したコーティング組成物により、布帛
をコーティングすると、布帛に形成されたコーティング
膜の表面は、極めて均一な外観を有し、しかも、布帛に
シットリ感、膜表面が滑らかなパウダー感、ドライ感な
どの優れた表面感及び質感を付与することができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明につ
いて更に詳細に説明する。実施例1 マグナフロック336(アライドコロイド社製、ポリア
クリルアミド共重合体)0.1gを100ccの水に投入
し、マグネチックスターラで60分間攪拌して溶解し
た。このときの攪拌回転数は200rpm で、該溶液の粘
度は400cps であった。該溶液の攪拌を続けながら、
平均粒子径15μm のレーヨン粉体20gを徐々に投入
し、更に3時間攪拌を継続した結果、粘稠なレーヨン粉
体となった。マグネチックスターラの攪拌を停止して1
昼夜静置したところ、レーヨン粉体とポリアクリルアミ
ド共重合体が沈降し、上部4分の1程度に上澄液が生じ
た。該上澄液を除去した後、遠心分離により該沈降部分
を回収した。この時の遠心分離機の最高回転速度は、1
2,000rpm で10分間処理した。この結果、40重量
%のレーヨン粉体を含有する分散液が生成した。この分
散液のレーヨン粉体の分散効果を確認するため、ガラス
ビーカに水道水100ccを入れ、この中に上記分散液2.
5g(レーヨン粉体の純分換算で1g)を投入し、ガラ
ス棒で攪拌した結果、レーヨン粉体が均一に浮遊した。
30分間静置後、レーヨン粉体は沈降したが、再び攪拌
すると、再び均一な浮遊液となった。一方、比較のた
め、水道水100cc中に未分散処理のレーヨン粉体1g
を投入し、同様に攪拌した結果、レーヨン粉体が相互に
2次凝集し、モロモロの塊りとなり、攪拌を止めると急
速に沈殿した。再び攪拌したが、粉体の塊りがいちじる
しく、分散状態を呈することはなかった。
【0014】実施例2 マーボゾールTS−189(松本油脂製薬社製、アクリ
ルアミド/アクリルエステル共重合体エマルション:共
重合体濃度35重量%)500gを水500ccに溶解
し、プロペラミキサーで20分間攪拌した。ミキサーの
回転数は300rpm で、該溶液の粘度は700cps であ
った。該溶液の攪拌を続けながら、平均粒子径10μm
のラミー繊維粉体250gを徐々に投入し、更に3時間
攪拌を継続した結果、粘稠なラミー繊維粉体の分散液と
なった。ミキサーの回転を停止して該溶液を1週間室温
で静置しておいたところ、ラミー繊維粉体及び共重合体
が沈降し、上部3分の1程度に上澄液が生じた。該上澄
液を慎重に除去し、ラミー繊維粉体の濃縮分散液を得
た。この結果、この分散液におけるラミー繊維粉体の濃
度は37.5重量%であった。上記分散液のラミー繊維粉
体の分散効果を確認するため、ガラスビーカに水道水1
00ccを入れ、この中に上記分散液2.7g(ラミー繊維
粉体の純分換算で約1g)を投入し、ガラス棒で攪拌し
た結果、ラミー繊維粉体が均一に浮遊した。30分間静
置後、ラミー繊維粉体は沈降したが再び攪拌すると、再
び均一に浮遊した。一方、比較のため、水道水100cc
中に分散剤(PEG脂肪酸エステル型非イオン活性剤)
を1g投入し溶解した後、未分散処理のラミー繊維粉体
を1g投入し同様に攪拌した結果、ラミー繊維粉体が相
互に2次凝集し、均一に分散せず急速に沈殿した。
【0015】実施例3 インプラパームCA43193ディスパーション(バイ
エル社製、脂肪族イソシアネート系ポリエステル・ポリ
エーテル・ポリウレタン、樹脂濃度:30重量%)37
部、実施例2のラミー繊維粉体の分散液55部及びボン
コートV(大日本インキ社製、増粘剤)8部からなる混
合物をアンモニア水で増粘し、コーティング組成物とし
た。このコーティング組成物は、ラミー繊維粉体を20.
6重量%含有し、粘度は15,000cps であった。ネー
ビー色に染色したポリエステル65%、綿35%の混紡
平織物に、上記コーティング組成物をリバースロールコ
ータによりコーティングした。このときの膜厚さは、1
5μm であった。続いて、100℃で20分間乾燥し、
160℃で3分間熱処理した結果、ラミー繊維粉体が均
一に含有する平滑なコーティング織物となった。更に、
この織物を反応染料(シバクロン レッドFB)で通常
の条件で染色し、続いて、シリコン系柔軟剤(シリコー
ランAN980S、一方社油脂社製)で処理して、乾燥
した。この結果、織物基布の色相はネービーで、コーテ
ィング面は美麗なピンク色になった。コーティング膜面
は、きわめて滑らかでパウダー調の触感を有する風合い
の織物となった。この織物のコーティング膜面の表面写
真を図1に示す。
【0016】比較例1 インプラパームCA43193ディスパーション 37
部、水50部及びボンコートV 8部からなる混合物
に、平均粒子径が10μm のラミー繊維粉体5部を混入
し、プロペラミキサーで攪拌しつつ、アンモニア水を添
加して増粘し、粘度15,000cps のコーティング組成
物を調製した。更に、このコーティング組成物を5時間
攪拌を続けた。実施例3と同様にしてコーティングを行
い、次いで、乾燥し、熱処理した結果、ラミー繊維粉体
が2次凝集して、大小の粒に点在する膜面を有するコー
ティング織物となった。続いて、この織物をシリコン系
柔軟剤で処理し、乾燥した。得られたコーティング膜面
はいちじるしく凹凸のある外観を呈し、きわめてザラツ
キ感のある風合の織物となった。この織物のコーティン
グ膜面の表面写真を図2に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセルロース系繊維粉体の分散液を
コーティングした膜面の表面状態を示す写真である。
【図2】従来法に係るセルロース系繊維粉体をコーティ
ングした膜面の表面状態を示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 17/00 D06M 23/08 23/08 17/00 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が3〜50μmのセルロース系繊
    維粉体をアクリル系共重合体の溶液又は分散液に分散さ
    せてなることを特徴とするセルロース系繊維粉体の分散
    液。
  2. 【請求項2】 更に濃縮されている請求項1に記載の分
    散液。
  3. 【請求項3】 粒子径が3〜50μmのセルロース系繊
    維粉体をアクリル系共重合体の溶液又は分散液に分散さ
    せることを特徴とするセルロース系繊維粉体の分散液の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 更に、濃縮を行う請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の分散液を配合し
    たことを特徴とする布帛用コーティング組成物。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のコーティング組成物を
    布帛の表面にコーティングすることを特徴とする布帛の
    コーティング方法。
JP18350295A 1995-06-27 1995-06-27 セルロース系繊維粉体の分散液及びそれを使用する布帛のコーティング方法 Pending JPH0913274A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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