JPH09132520A - 浴用剤及びその製造法 - Google Patents

浴用剤及びその製造法

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JPH09132520A
JPH09132520A JP7316045A JP31604595A JPH09132520A JP H09132520 A JPH09132520 A JP H09132520A JP 7316045 A JP7316045 A JP 7316045A JP 31604595 A JP31604595 A JP 31604595A JP H09132520 A JPH09132520 A JP H09132520A
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JP
Japan
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water
bath
dried
dry
sea
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Application number
JP7316045A
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English (en)
Inventor
Satoshi Yamaguchi
敏 山口
Katsumichi Matsushige
克道 松繁
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YAMAGUCHI CO Ltd
Yamaguchi KK
Original Assignee
YAMAGUCHI CO Ltd
Yamaguchi KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎を持
つ人が安心して入浴できる浴用剤を提供する。 【解決手段】 塩分が付着した糸屑状素乾天草の所要量
を透水性且つ水不溶性の袋に袋詰めした浴用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸屑状に形成した
乾燥天草からなる浴用剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、消費者の天然志向を反映し
て、近年、特公昭63−24490号公報に開示されて
いるアロエ樹液を含有する浴用剤組成物や特開昭63−
230624号公報に開示されているモモの抽出物を含
有する浴用剤や特開平2−235807号公報に開示さ
れているヤマモモの抽出物を含有する浴剤組成物等の天
然物(植物)を主剤とした各種浴用剤が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の市販浴用剤の内
には、合成香料、合成着色料、蛍光染料等が添加されて
いるので、植物等の天然物を主剤としていてもアレルギ
ー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎を持つ人には利用できな
いものがあった。
【0004】そこで、本発明者は、アレルギー性皮膚炎
やアトピー性皮膚炎を持つ人にも安心して入浴でき、さ
らには、これらの症状を少しでも解消することができる
浴用剤を提供することを技術的課題として、数多くの天
然物について試行錯誤的な実験を重ねた結果、海藻類が
皮膚を刺激せず、むしろ皮膚湿潤性という特性から皮膚
を守り、かゆみを解消することを知り、その中でも、特
に天草は、品質の均一性が高く、低温下においてヨウ
素、カルシウム、鉄、リン等の有用成分が溶出し、さら
に、水洗いせずに乾燥した素乾天草においては付着塩分
等が溶解し、保湿効果や保温効果に優れ、皮膚刺激性が
ないという刮目すべき新知見を得、前記技術的課題を達
成したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって解決できる。
【0006】即ち、本発明に係る浴用剤は、粉砕した乾
燥天草を含有してなるものである。
【0007】また、本発明に係る浴用剤は、塩分が付着
した素乾天草を糸屑状に粉砕してなるものである。
【0008】また、本発明に係る浴用剤は、塩分が付着
した糸屑状素乾天草の所要量を透水性且つ水不溶性の袋
に袋詰めしてなるものである。
【0009】さらに、本発明に係る浴用剤は、海中より
採取した天草を水洗いすることなく水分量13%以下まで
乾燥させた後、該素乾天草を糸屑状に粉砕し、該糸屑状
素乾天草の所要量を透水性且つ水不溶性の袋に袋詰めし
たものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0011】天草は、紅藻類のテングサ目テングサ科に
属し、マクサ、オニクサ、コヒラ、ハイテングサ、ヒメ
テングサ、オオブサ、キヌクサ、ナンブグサ、ヨレク
サ、ヒラクサ、リュウキュウグサ、イトテングサ、タオ
レグサ、ツヤグサ、シャクガタブト、エゾテンクサ、サ
サメブト、ムラサキブト、ナガトブト等の種があり、い
ずれの種を用いてもよい。
【0012】本実施の形態における浴用剤は、天草は乾
燥したものを使用し、天草の乾燥度は水分量20%以下で
あれば裁断機等で細かく刻む(粉砕)際に機械に付着せ
ず、水分量13%以下であれば石臼等で容易に糸屑状に摺
り潰す(粉砕)ことができ、水分量5%以下まで乾燥し
たものはさらに容易に粉砕することができる。
【0013】また、粉砕(刻むことや摺り潰すこと等)
した乾燥天草は、2〜7mm程度の糸屑状のものがほとん
どを占めれば、30〜45℃の温湯において約30分間程度
で、ヨウ素、カルシウム、鉄、リン等の有用成分がよく
溶出する。
【0014】なお、粉状になったものは、袋の目の間か
ら天草粒子が流出して浴槽の温湯が濁るので好ましくな
く、また、あまり大きすぎては天草の有用成分が溶出す
るまでに時間がかかるので好ましくない。
【0015】また、素乾天草を使用すれば、天草の有用
成分に加えて、天草に付着した海水中の塩分、ホウ酸、
ミネラル分等が溶解して、皮膚に滑らかさを与え、海の
香りが得られる。
【0016】なお、素乾天草とは、塩揚げしたままの天
草を水分量20%以下まで乾燥したものをいう(日本農林
規格)。
【0017】天草を詰める袋としては、布製、水不溶性
の紙或いは合成繊維製等の透水性且つ水不溶性の袋であ
ればよい。
【0018】糸屑状素乾天草を袋詰めしてなる浴用剤
は、海中より採取した天草を水洗いせずに天日又は乾燥
炉にて水分量が13%以下まで乾燥して素乾天草を得た
後、石臼等により糸屑状に粉砕し、この糸屑状素乾天草
を前記袋に詰めることにより得ることができる。
【0019】天草の乾燥方法には、天日による方法、熱
風乾燥による方法等があり、いずれの方法であってもよ
い。なお、天日による乾燥では、水分量20%前後の素乾
天草を水分量13%になるまで乾燥するのに1kg当たり約
1時間かかり、水分量13%前後の素乾天草を水分量5%
になるまで乾燥するのに1kg当たり約1.5 時間かかる。
【0020】使用方法としては、家庭用等の浴槽に直接
投入して使用すればよい。家庭用浴槽の場合は、容量30
0 リットルのものが一般的であるため、所要量として約
30gの糸屑状天草を袋詰めした浴用剤を使用すればよ
く、温湯35〜40℃に約30分間浸漬すればヨウ素、カルシ
ウム、塩分、鉄、リン及びホウ酸等が溶出する。
【0021】なお、浴槽に投入する前に浴用剤を一度煮
沸して天草の成分を溶出させ、有用成分が抽出された溶
液と共に浴用剤を浴槽に投入してもよい。
【0022】本発明に係る浴用剤は、粉砕した乾燥天草
を主剤とし、これにアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮
膚炎を持つ人に皮膚刺激性の体感を与えない材料を添加
した浴用剤をも含むものである。
【0023】
【実施例】次に、本発明に係る浴用剤の実施例について
説明する。
【0024】実施例1.水分量約20%の素乾天草のマク
サを水洗いし、マクサ10kgを8kgになるまで1日間天日
にて乾燥した。水分量は約13%であった。続いて、乾燥
したマクサを石臼で長さ2〜7mmの糸屑状のものが約90
%を占めるまで摺り潰し、約8kgを得た。最後に、糸屑
状マクサを約30g ずつ、縦・横170 mm×120 mmのナイロ
ン製透水性袋(材質、旭化成工業株式会社製:品名:エ
ルタス・ナイロン・スパンボンド:品番:アイエルタイ
プNO1030:厚さ:約0.24mm)に詰めて浴用剤とした。
【0025】前記浴用剤を300 リットルの家庭用浴槽に
投入し、温湯40℃に30分間浸漬したところ、温湯1リッ
トルに対してヨウ素が1mg未満(分析方法:イオンクロ
マトグラフ法)、カルシウムが8.5 mg(分析方法:硝酸
で分解してICP 発光分析にて測定)、塩化ナトリウムが
13.0mg(分析方法:原子吸光光度法)、鉄が0.65mg(分
析方法:硝酸で分解してICP 発光分析にて測定)、リン
が4.4 mg(分析方法:モリブデンブルー(アスコルビン
酸還元)吸光光度法)及びホウ酸が5.5 mg(分析方法:
メチレンブルー比色法)溶出していた。また、pHを計
ったところ7.1(分析方法:ガラス電極法)であった。
【0026】実施例2.水分量約20%の素乾天草のマク
サ10kgを7kgになるまで2日間天日にて乾燥した。水分
量は約5%であった。続いて、乾燥したマクサを石臼で
長さ2〜7mmの糸屑状のものが約90%を占めるまで摺り
潰し、糸屑状マクサ約7kgを得た。最後に、糸屑状マク
サを約30g ずつ、縦・横170 mm×120 mmのナイロン製透
水性袋(材質、旭化成工業株式会社製:品名:エルタス
・ナイロン・スパンボンド:品番:アイエルタイプNO10
30:厚さ:約0.24mm)に詰めて浴用剤とした。
【0027】前記浴用剤を300 リットルの家庭用浴槽に
投入し、温湯35℃に30分間浸漬したところ、温湯1リッ
トルに対してヨウ素が1mg未満、カルシウムが20mg、塩
化ナトリウムが506mg 、鉄が0.86mg、リンが7.4 mg及び
ホウ酸が11.5 mg 溶出していた。また、pHを計ったと
ころ5.7 であった。なお、分析は実施例1と同様の方法
で行った。
【0028】実施例3.実施例2で得た浴用剤を300 リ
ットルの家庭用浴槽に投入し、温湯40℃に10分間浸漬し
たところ、温湯1リットルに対してヨウ素が1mg未満、
カルシウムが17mg、塩化ナトリウムが438mg 、鉄が0.36
mg、リンが6.6 mg及びホウ酸が10.8 mg溶出していた。
また、pHを計ったところ6.4 であった。なお、分析は
実施例1と同様の方法で行った。
【0029】実施例4.実施例2で得た糸屑状マクサ約
30g を1リットルの水に浸漬して1時間煮沸したところ
ヨウ素が1mg未満、カルシウムが18mg、塩化ナトリウム
が463mg 、鉄が0.78mg、リンが8.0 mg及びホウ酸が9.0
mg溶出していた。分析は実施例1と同様の方法で行っ
た。
【0030】前記有用成分が抽出された溶液を家庭用浴
槽に注いだ。
【0031】実施例5.実施例2で得た浴用剤につい
て、アトピー性皮膚炎、喘息及び水虫を患っている者そ
れぞれ10人を対象として、入浴による体感効果について
聞き取り調査を行った。
【0032】その結果、アトピー性皮膚炎の患者全てに
ついて、皮膚に刺激を感じることはなく、入浴時に心地
良い体感が得られたことが確認できた。
【0033】また、喘息については、1か月使用したと
ころで喘息がでなくなった者が7人、3か月後には他の
3人についても喘息が治まったことが確認できた。これ
は、入浴時に温湯の蒸気を吸い込んだことによるものと
思われる。
【0034】また、水虫については、5人が1週間を過
ぎた頃からかゆみが治まり、皮膚が乾燥してきたことが
確認でき、2週間後には他の者についても同様の効果が
見られたことが確認できた。これは、マクサの有用成分
が皮膚より浸透したためと思われる。
【0035】さらに、対象者全てが、入浴中に海の香り
を、また、風呂上がりに心地よい保湿・保温効果を体感
したことが確認できた。これは、マクサに付着した天然
の塩分、ホウ酸やミネラル分等によるものと思われる。
【0036】実施例6.実施例1で得た浴用剤につい
て、実施例5の対象者の内からアトピー性皮膚炎、喘息
及び水虫を患っている者それぞれ1人を対象として、入
浴による体感効果について聞き取り調査を行った。
【0037】その結果、入浴中の海の香りについて実施
例2で得た浴用剤の場合と比較して顕著な差(海の香り
が弱い)が感じられたとの意見が多かった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、海
中より採取した天草を乾燥させた後に粉砕して浴用剤と
して用いたので、風呂の温湯の温度35〜40℃において天
草が含有しているヨウ素、カルシウム、鉄、リン等の有
用成分が容易に溶出し、さらには、水洗いすることなく
乾燥して得た浴用剤においては、天草に付着している塩
分、ホウ酸やミネラル分も溶解するので、保湿・保温効
果に優れ、皮膚刺激性がなく、アレルギー性皮膚炎やア
トピー性皮膚炎を持つ人にも安心して入浴できる浴用剤
が提供できる。
【0039】従って、本発明の産業上利用性は非常に高
いといえる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕した乾燥天草を含有してなる浴用
    剤。
  2. 【請求項2】 塩分が付着した素乾天草を糸屑状に粉砕
    してなる浴用剤。
  3. 【請求項3】 塩分が付着した糸屑状素乾天草の所要量
    を透水性且つ水不溶性の袋に袋詰めしてなる浴用剤。
  4. 【請求項4】 海中より採取した天草を水洗いすること
    なく水分量13%以下まで乾燥させた後、該素乾天草を糸
    屑状に粉砕し、該糸屑状素乾天草の所要量を透水性且つ
    水不溶性の袋に袋詰めすることを特徴とする浴用剤の製
    造法。
JP7316045A 1995-11-08 1995-11-08 浴用剤及びその製造法 Pending JPH09132520A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005351881A (ja) * 2004-05-13 2005-12-22 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 共存陰イオンの処理装置及び方法
FR2978915A1 (fr) * 2011-08-10 2013-02-15 Biarritz Lab De Macerat antioxydant comprenant un melange d'algue gelidium sesquipedale et de solvant a base d'eau de mer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005351881A (ja) * 2004-05-13 2005-12-22 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 共存陰イオンの処理装置及び方法
FR2978915A1 (fr) * 2011-08-10 2013-02-15 Biarritz Lab De Macerat antioxydant comprenant un melange d'algue gelidium sesquipedale et de solvant a base d'eau de mer

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