JPH09132112A - 自動車の後部中央座席の三点式シートベルト装置 - Google Patents

自動車の後部中央座席の三点式シートベルト装置

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JPH09132112A
JPH09132112A JP7309699A JP30969995A JPH09132112A JP H09132112 A JPH09132112 A JP H09132112A JP 7309699 A JP7309699 A JP 7309699A JP 30969995 A JP30969995 A JP 30969995A JP H09132112 A JPH09132112 A JP H09132112A
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JP
Japan
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tongue
webbing
buckle
attached
seat
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JP7309699A
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English (en)
Inventor
Yasukane Suezawa
泰謙 末澤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着ミスが生じても二点式シートベルト装置
を得ることができる、自動車の後部中央座席の三点式シ
ートベルト装置を提供すること。 【解決手段】 三点式シートベルト装置(50)はリト
ラクタ(52)と、ウェビング(54)とを備える。第
1のタング(58)がウェビングに移動可能に取り付け
られ、シートクッションの上方に位置する第1のバック
ル(60)に分離可能に連結される。第2のタング(6
2)がウェビングの自由端部に取り付けられ、シートク
ッションの上方に位置する第2のバックル(64)に分
離可能に連結される。第2のタングと第2のバックルと
の連結を検出する手段と、リトラクタからのウェビング
の引出し量を所定量に規制するロック手段とが設けられ
る。このロック手段は、前記検出手段が連結を検出した
とき規制を解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車、特に乗用車
の後部中央座席のシートバックが人の着座位置と前倒し
の荷物室開放位置との間を枢軸の回りに回転可能である
乗用車の前記後部中央座席のための三点式シートベルト
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人の肩部から胸部を越えて斜めに伸びる
ショルダベルトと、腰部に渡されるラップベルトとを1
箇所で固定して使用する三点式シートベルト装置を自動
車の後部中央座席に取り付ける場合、シートベルト装置
のウェビングを巻き取るリトラクタを後部座席の後方に
あるアッパバックパネル又はパッケージトレイに取り付
け、ウェビングの自由端にあるアンカプレートをボデー
(フロア)に締付け固定している。そして、タングをウ
ェビングに移動可能に取り付けると共に、このタングを
分離可能に連結するバックルをボデーに取り付けてシー
トクッションの上方に位置させる。
【0003】使用に当たって、タングを引っ張ってウェ
ビングをリトラクタから引き出し、タングをバックルに
嵌めて連結すると、タングから斜め上方向へ伸びるウェ
ビングがショルダベルトとなり、タングから横方向すな
わちボデーの幅方向へ伸びるウェビングがラップベルト
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図10の(a)に示す
ように、前述の三点式シートベルト装置を装着した後部
中央座席の背もたれ、すなわちシートバック20が人の
着座位置と前倒しの荷物室開放位置との間を枢軸の回り
に回転可能である場合に、シートバック20を荷物室開
放位置に倒すと、ウェビング22が図示しないリトラク
タから引き出され、荷物室と車室との間の接続口24を
横切るように位置することとなる。そのため、荷物室か
ら接続口24を通って車室26に伸びるスキーのような
長尺物とウェビング22とが干渉してウェビング22に
損傷を与える可能性がある。
【0005】後部座席の後方に堅固なフレームを枢軸の
回りに回転可能、かつ、固定可能に取り付けると共に、
ウェビングを巻き取るリトラクタをフレームに取り付け
た座席装置(特開平3-189245号公報)によれば、シート
バックと一緒にフレームが前倒しとなるため、前記問題
を解消できる。しかし、堅固なフレームを取り付けるた
めの重量増やコスト高は避けられず、さらに車室がフレ
ームによって狭められてしまう。
【0006】図10の(b)に示すように、タング28
をウェビング22の端部に固定的に取り付け、さらに別
のタング30をウェビング22に移動可能に取り付ける
と共に、タング28を分離可能に連結するバックル32
と、タング30を分離可能に連結する、バックル32か
らボデーの幅方向へ間隔をおいた別のバックル34とを
ボデーに取り付けてシートクッション36の上方へ位置
させることにより、前記堅固なフレームを取り付ける場
合の問題点を解消できる。
【0007】すなわち、図10の(b)のようにシート
ベルト装置の不使用時にはタング28をバックル32に
連結した状態に保ち、これによって、ウェビング22を
固定してウェビング22がぶらぶらするのを防止し、見
栄えをよくすると共に、使用の待機状態にする。一方、
シートベルト装置の使用時、タング30を引っ張ってウ
ェビング22をリトラクタから引き出し、タング30を
バックル34に連結して、ウェビング22をショルダベ
ルトとラップベルトとに分け、三点式シートベルト装置
とする。そして、シートバック20を前倒しの荷物室開
放位置にする時、タング28をバックル32から分離
し、ウェビング22をリトラクタに巻き取らせると、図
10の(c)に示すように、2つのタング28、30は
接続口24の上方となる。これによって、接続口24を
貫通する長尺物とウェビングとの干渉を避けることがで
きるが、この場合、1つのタングと1つのバックルとが
増えるだけであるため、重量増やコスト高となるのを抑
えることができ、別途フレームを設ける場合の車室の狭
まりは生じない。
【0008】ところが、2つのタングと2つのバックル
とを備える場合、次のような問題が生ずる。すなわち、
シートバック20を図10の(c)の状態から人の着座
位置に戻して人が後部中央座席に座った時、ウェビング
22に移動可能に取り付けたタング30をバックル34
に連結し、これによってシートベルト装置を装着した、
との勘違いが起こりうる。しかし、この状態では、ショ
ルダベルトが人の肩部から胸部を越えて伸びているだけ
であり、三点式シートベルト装置として成り立っていな
い。
【0009】ところで、シートベルト装置には、前述の
ショルダベルトとラップベルトとからなる三点式の他
に、ラップベルトだけのいわば二点式のものがあるが、
ショルダベルトだけのものはない。これは、衝撃荷重が
自動車に加わり、その反力を人が受けた時、ショルダベ
ルトだけでは人がショルダベルトからすり抜けてしまう
ことが起こりうるのに対し、三点式または二点式シート
ベルト装置ではラップベルトの拘束力が働くため、この
ようなことが起こらないことに起因すると考えられる。
したがって、シートベルト装置としての機能を十分に果
たすためには、三点式シートベルト装置が得られること
が最も好ましく、シートベルト装置の装着ミスが生じた
としも、ラップベルトだけの二点式シートベルト装置が
確実に得られることが必要である。
【0010】本発明は、シートベルト装置のウェビング
に及ぼされる損傷を防ぐことができ、重量増やコスト高
となるのを抑えることができ、さらに、車室を狭めるこ
とがなく、装着ミスが生じても二点式シートベルト装置
を得ることができる、自動車の後部中央座席の三点式シ
ートベルト装置を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明
は、後部中央座席のシートバックが人の着座位置と前倒
しの荷物室開放位置との間を枢軸の回りに回転可能であ
る自動車の前記後部中央座席の三点式シートベルト装置
である。このシートベルト装置は、請求項1ないし4に
記載された構成とすることができる。
【0012】請求項1に記載の発明では、前記シートバ
ックの後方でボデーに取り付けられるリトラクタと、こ
のリトラクタに出入可能に巻き取られるウェビングと、
このウェビングに移動可能に取り付けられる第1のタン
グと、ボデーに取り付けられてシートクッションの上方
に位置する第1のバックルであって前記第1のタングを
分離可能に連結し、これによって前記リトラクタとの間
にショルダベルトを形成する第1のバックルと、前記第
1のタングから伸びてラップベルトとなる前記ウェビン
グに取り付けられる第2のタングと、ボデーに取り付け
られてシートクッションの上方に位置し、前記第1のバ
ックルからボデーの幅方向へ間隔をおいた、前記第2の
タングを分離可能に連結する第2のバックルと、前記第
2のタングと前記第2のバックルとの連結または分離を
検出する手段と、前記リトラクタからの前記ウェビング
の引出し量を所定量に規制するロック手段とを備える。
このロック手段は、前記検出手段が連結を検出したとき
規制を解除する。
【0013】シートベルト装置を使用するとき、第2の
タングを第2のバックルに連結すると、検出手段が連結
を検出し、ロック手段の規制を解除する。したがって、
その後は、ウェビングを通常のシートベルト装置と同様
に自由に引き出すことができるため、第1のタングを第
1のバックルに連結することができ、これによって三点
式シートベルト装置が得られる。前記とは逆に、第2の
タングを第2のバックルに連結することなく、第1のタ
ングを第1のバックルに連結すべくウェビングをリトラ
クタから引き出そうとすると、検出手段が連結を検出し
ていないため、ロック手段が規制状態を維持し、ウェビ
ングの引き出しを禁止する。その結果、第1のタングを
第1のバックルに連結することができない。このように
して、ショルダベルトだけの使用は機械的に禁止され
る。
【0014】シートベルト装置を使用しないときには、
第2のタングを第2のバックルに連結し、ウェビングが
ぶらぶらするのを防ぐことができる。また、シートバッ
クを前倒しの荷物室開放位置にするとき、第2のタング
を第2のバックルから外してウェビングを巻き取ること
によって、長尺物とウェビングとの干渉を避けることが
できる。同様の効果は、請求項2または3に記載した発
明によってもうることができる。
【0015】第2のタングを第2のバックルに連結し、
その後、第1のタングを第1のバックルに連結すること
によって三点式シートベルト装置が得られるが、まず、
第1のタングを第1のバックルに連結しようとしても、
ウェビングを引き出すことができないため、使用者は装
着ミスに気付くこととなる。したがって、その後は、正
しい操作を行い、三点式シートベルト装置として使用す
るようになる。このように、常に三点式シートベルト装
置として使用することを期待できる。
【0016】請求項2に記載の発明では、ショルダベル
トとなる第1のウェビングがシートバックの後方にある
リトラクタに出入可能に巻き取られる。前記第1のウェ
ビングにはタングが取り付けられる。一方、ラップベル
トとなる第2のウェビングがボデーに取り付けられてシ
ートクッションの上方に位置する。第2のウェビングに
は、前記タングを分離可能に連結するバックル部と、タ
ング部とを一体に有するチルト調整バックルが取り付け
られている。このチルト調整バックルの前記タング部
は、ボデーに取り付けられて前記シートクッションの上
方に位置するバックルに分離可能に連結される。このバ
ックルは前記タングとは連結不可能である。
【0017】第2のウェビングにあるチルト調整バック
ルのタング部をバックルに連結し、第1のウェビングに
あるタングをチルト調整バックルのバックル部に連結す
ると、三点式シートベルト装置となる。第1のウェビン
グのタングをチルト調整バックルのバックル部に連結す
るのを忘れて使用すると、ラップベルトのみの2点式シ
ートベルト装置となるが、これはシートベルト装置とし
て十分に機能を果たす。これに対して、第1のウェビン
グのタングをシートクッションの上方にあるバックルに
連結しようとしても、この連結は不可能であるため、結
局、ショルダベルトのみの使用はできないこととなる。
【0018】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明に加えて、さらに別のリトラクタを備える。こ
の別のリトラクタはシートクッションの下方でボデーに
取り付けられる。前記ラップベルトとなる第2のウェビ
ングが前記別のリトラクタに出入可能に巻き取られる。
【0019】請求項2に記載の発明と同じく、装着ミス
があっても、二点式シートベルト装置を確保できる。加
えて、第2のウェビングがリトラクタに出入可能に巻き
取られているため、ラップベルトの長さ調整を容易にす
ることができる。
【0020】請求項4に記載の発明では、シートクッシ
ョンの下方でボデーに取り付けられるリトラクタと、こ
のリトラクタに出入可能に巻き取られるウェビングと、
このウェビングに移動可能に取り付けられる第1のタン
グと、ボデーに取り付けられて前記シートクッションの
上方に位置する第1のバックルであって前記第1のタン
グを分離可能に連結し、これによって前記リトラクタと
の間にラップベルトを形成する第1のバックルと、前記
第1のタングから伸びてショルダベルトとなる前記ウェ
ビングに取り付けられる第2のタングと、ボデーに取り
付けられて前記シートバックの上方に位置し、前記第2
のタングを分離可能に連結する第2のバックルとを備え
る。
【0021】第1のタングを第1のバックルに連結する
とラップベルトが形成され、さらに、第2のタングを第
2のバックルに連結するとショルダベルトが形成され、
三点式シートベルト装置となる。第2のタングを第2の
バックルに連結するのを忘れても、ラップベルトだけの
二点式シートベルト装置は確保できる。これに対して、
第2のタングを第2のバックルに連結するだけでいるこ
とは可能であるが、これではショルダベルトとなるべき
ウェビングがほぼ真直ぐに上方へ伸びるため、装着ミス
に直ちに気付くことができる。
【0022】リトラクタがシートクッションの下方にあ
り、ウェビングが前記リトラクタに出入可能に巻き取ら
れているため、シートベルト装置を使用していないと
き、第1および第2のタングがシートクッション上に現
れているだけである。したがって、シートバックを前倒
しの荷物室開放位置にすると、第1および第2のタング
はシートバックで覆われるようになり、ウェビングと長
尺物との干渉は生じない。
【0023】
【発明の実施の形態】シートベルト装置のウェビングを
巻き取るリトラクタをボデーのアッパバックパネル又は
パッケージトレイに取り付ける。別の発明では、別のウ
ェビングを巻き取るリトラクタをシートクッションの下
方でボデーのフロアに取り付ける。さらに、ボデーのフ
ロアに取り付けたリトラクタだけを使用することもでき
る。リトラクタは、通常の使用状態では、ウェビングが
人の動きを妨げないように弱い力でウェビングを人体に
接触させる巻き込み力を有し、ウェビングの引き出し、
巻き込みが自由であるが、あらかじめ設定した値以上の
加速度が作用するとき、ウェビングをロック状態に保つ
機能を有する、それ自体公知のものである。
【0024】リトラクタにロック手段を設ける場合、リ
トラクタにつめ車を取り付けると共に、前記つめ車にか
み合うつめをソレノイドで作動する。ラップベルトとな
るべきウェビングにある特定のタングと、このタングを
正しく連結すべきバックルとが連結しているとき、ソレ
ノイドはOFF であって、つめはつめ車から離れている。
したがって、この状態では、リトラクタは通常使用され
るものと全く同じ機能を果たす。前記特定のタングとバ
ックルとが連結していないとき、リトラクタからのウェ
ビングの引き出し量が所定量に達すると、ソレノイドは
ONとなり、つめはつめ車にかみ合う。したがって、この
状態では、リトラクタからウェビングを引き出すことは
できない。
【0025】
【実施例】三点式シートベルト装置50は、図10に示
したように、後部中央座席のシートバック20が人の着
座位置と前倒しの荷物室開放位置との間を枢軸の回りに
回転可能である自動車の前記後部中央座席用であり、第
1の実施例を示す図1を参照すると、リトラクタ52
と、リトラクタ52に出入可能に巻き取られるウェビン
グ54とを備える。
【0026】リトラクタ52は、シートバックの後方に
あるパッケージトレイまたはアッパバックパネル(図示
せず)に取り付けられる。一方、ウェビング54は、リ
トラクタ52から引き出され、人の肩部から胸部を斜め
に横切ってショルダベルト56となり、さらに、腰部を
横切ってラップベルト57となる。
【0027】第1のタング58がウェビング54に移動
可能に取り付けられている。タング58は、ボデーのフ
ロア(図示せず)に固定されてシートクッション36の
上方に位置する第1のバックル60に分離可能に連結さ
れる。その結果、ショルダベルト56がリトラクタ52
とバックル60との間に形成される。さらに、第2のタ
ング62がウェビング54の自由端部に取り付けられて
いる。タング62は、ボデーのフロアに固定されてシー
トクッション36の上方に位置する第2のバックル64
に分離可能に連結される。第2のバックル64は第1の
バックル60からボデーの幅方向へ間隔をおいて、人の
両側に1つのバックルが来るように配置されている。し
たがって、タング62をバックル64に連結すると、ラ
ップベルト57がタング58とバックル64との間に形
成される。
【0028】前記構成だけでは、第2のタング62を第
2のバックル64に連結しないで使用する装着ミスが起
こりうる。そこで、図2ないし図4に示すように、第2
のタング62と第2のバックル64との連結または分離
を検出する手段70と、リトラクタ52からのウェビン
グ54の引出し量を所定量に規制するロック手段72と
を備えることにより、前記装着ミスの発生を防いでい
る。
【0029】検出手段70は、図2に示す実施例では、
タング62を連結するバックル64内に配置されたもの
で、長手方向がタング62の差込み方向と一致するよう
に取り付けられる細長いプリントベース72と、スライ
ダ74とを備える。プリントベース72はプラスチック
基板上に2列の導電部73を互いに絶縁した状態でプリ
ントしたもので、一方の導電部73は中間の断続部71
で切断された形態となっている。リード線76がタング
62の差込み口近傍となる導電部73の部位に接合され
ている。一方、スライダ74はプラスチック製で断面が
コ字形を呈しており、プリントベース72を2つの側方
と上方とで囲むように形成されている。プリントベース
72の導電部73に対面する側に端子75を取り付けた
スライダ74をプリントベース72に嵌め込んで、スラ
イダ74はプリントベース72に移動可能に取り付けら
れる。スライダ74は図示しないばねによってタング6
2の差込み口に向けて偏倚されている。したがって、図
2の(b)に示すように、タング62をバックル64に
差し込んでない状態では、スライダ74は差込み口65
の近傍に位置する。このとき、スライダ74の端子75
がプリントベース72の2列の導電部73に導通してい
るため検出手段70はONとなる。これに対し、図2の
(c)に示すように、タング62をバックル64に差し
込むと、スライダ74が断続部71の奥まで押し込まれ
ることとなり、検出手段70はOFF となる。
【0030】一方、ロック手段72は、図3に示す実施
例では、リトラクタの巻き胴に固定されたつめ車82
と、つめ84と、ソレノイド86とからなる。つめ84
はベルクランク88の先端にあり、ベルクランク88は
コイルばね90によって反時計方向へ偏倚されている。
その結果、同図の(b)に示すように、つめ84がつめ
車82から離れる方向へ移動している。ソレノイド86
がONになると、ベルクランク88はコイルばね90のば
ね力に抗して時計方向へ回動し、同図の(a)に示すよ
うに、つめ84がつめ車82にかみ合う。
【0031】ウェビング54の引き出し量が所定量に達
したことは、図4および図5に示す実施例では、リトラ
クタスイッチ92によって確認している。リトラクタス
イッチ92はレバー94と、導電性のコイルばね96
と、導電性の固定素子98とからなる。レバー94は絶
縁材を介してコイルばね96に結合され、その先端がウ
ェビング54に押し付けられている。その結果、レバー
94は、ウェビング54の外周の直径に追従して図4の
(a)から(b)のように回動する。一方、コイルばね
96は、固定端子100が固定素子98の端子102と
常に接しているが、可動端子101がレバー94の回動
に伴って回動するように形成されている。そして、コイ
ルばね96の可動端子101がある位置まで回動する
と、図5の(b)に示すように、可動端子101は固定
素子98の別の端子103に接触し、リトラクタスイッ
チ92はONとなって、ウェビング54の引き出し量が所
定量に達したことを検出する。この場合のウェビングの
所定量は、図1を参照して、ウェビング54をリトラク
タ52から引き出し、タング62をバックル64に連結
したときのほぼ真直ぐに伸びているウェビングの長さよ
りわずかに大きくなるように定める。
【0032】検出手段70及びリトラクタスイッチ92
を使用してのロック手段72の制御は次のようにする。
ON状態を1、OFF 状態を0とする真理値表は次のとおり
である。 検出手段70 1 1 0 0 スイッチ92 1 0 1 0 ロック手段72 ロック 解除 解除 解除 したがって、検出手段70とスイッチ92それぞれの出
力をAND回路に入力し、AND回路の出力によってソ
レノイド86をON、OFF させる。そうすると、検出手段
70がONであるとき、すなわちタング62とバックル6
4とが連結状態にないとき、ウェビング54が所定の長
さになると、ロック手段72が働いてロック状態とな
り、ウェビング54のそれ以上の引き出しを規制する。
これに対し、前記以外の場合にはロック手段72は解除
されているため、ウェビング54を自由に引き出すこと
ができる。
【0033】図6に示す三点式シートベルト装置100
は、シートバックの後方でボデーに取り付けられるリト
ラクタ112と、チルト調整バックル114とを備え
る。リトラクタ112は前述のリトラクタ52と同じも
のである。ショルダベルトとなる第1のウェビング11
6がリトラクタ112に出入可能に巻き取られており、
タング118がウェビング116の自由端部に取り付け
られている。
【0034】チルト調整バックル114は、バックル部
120と、タング部121とを一体に有する。バックル
部120にはタング118が分離可能に連結される。ボ
デーに取り付けられてシートクッション36の上方に位
置し、ラップベルトとなる第2のウェビング124は、
ラップベルトとなるべき部分の長さが調節可能にチルト
調整バックル114に取り付けられている。チルト調整
バックル114のスロット(図示せず)に通したウェビ
ング124の自由端部を固定ループ126に差し込んで
保持し、所定長さのラップベルトが得られている。チル
ト調整バックル114のタング部121は、ボデーに取
り付けられてシートクッションの上方に位置するバック
ル128に分離可能に連結される。
【0035】図6に示すシートベルト装置100では、
バックル128とタング118とが連結不可能である。
これは、図示のように、タング118の差込み部の形状
とタング部121の差込み部の形状とを異ならせること
によって、又は差込み部の寸法を異ならせることによっ
て達成でき、これによって、装着ミスを防いでいる。す
なわち、タング118を直接バックル128に連結しよ
うとしても、その連結が不可能であるため、結局、チル
ト調整バックル114のタング部121をバックル12
8に連結することとなる。その後には、タング118を
チルト調整バックル114のバックル部120に連結す
ることを忘れる可能性はあるが、二点式のシートベルト
装置としては成り立っている。
【0036】図7に示すように、図6のウェビング12
4に代えて、ウェビング134を使用することができ
る。ウェビング134は、シートクッションの下方でボ
デーのフロア138に取り付けるられるリトラクタ13
6に出入可能に巻き取られている。ウェビング134の
自由端部はチルト調整バックル114に固定的に取り付
けられている。
【0037】図8に示すシートベルト装置140は、シ
ートクッション36の下方でボデーのフロア138に取
り付けられるリトラクタ142と、リトラクタ142に
出入可能に巻き取られるウェビング144とを備える。
リトラクタ142は前述のリトラクタと同じものであ
る。第1のタング146がウェビング144に移動可能
に取り付けられている。タング146は、ボデーのフロ
ア138に取り付けられてシートクッション36の上方
に位置する第1のバックル148に分離可能に連結され
る。その結果、バックル148とリトラクタ142との
間のウェビングはラップベルト150となる。第2のタ
ング152が第1のタング146から伸びてショルダベ
ルト151となるウェビングの端部に取り付けられてい
る。タング152は、ボデーに取り付けられてシートバ
ック20の上方に位置する第2のバックル154に分離
可能に連結される。
【0038】シートベルト装置140では、タング14
6をバックル148に連結し、ウェビング144をリト
ラクタ142から引き出してタング152をバックル1
54に連結することによって三点式シートベルト装置と
なる。しかし、タング152をバックル154に連結す
るのを忘れても、二点式シートベルト装置としては成り
立っている。タング152はバックル148に連結可能
である。
【0039】装着ミスを防ぐべく、シートベルト装置を
装着すべき人に警告をするためには、図1のタング62
及びバックル64に代えて、図9に示すように、色付き
タング162と色付きバックル164とを使用するのが
便宜である。色付きタング162にはその差込み部16
3に黄色のような目立つ色を塗っておき、色付きバック
ル164の差込み口165にも同色を塗っておく。そう
すると、ショルダベルトを掛けたままでは、色付きタン
グ162及び色付きバックル164の色が目に入り、警
告することができる。それに気づいて、タング162を
バックル164に連結すると(同図の(b))、色は隠
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の後部中央座席の三点式シ
ートベルト装置の実施例の正面図である。
【図2】図1に示した三点式シートベルト装置に使用で
きる検出手段を示すもので、(a)は分解斜視図、
(b)は検出手段がONの状態を示す斜視図、(c)は検
出手段がOFF の状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示した三点式シートベルト装置に使用で
きるロック手段の側面図で、(a)はロック状態を、
(b)はロック解除状態を示している。
【図4】図3に示したロック手段に装着するリトラクタ
スイッチの側面図で、(a)、(b)はウェビングの異
なる直径に追従した状態を示している。
【図5】図4に示したリトラクタスイッチの詳細図で、
(a)はOFF 状態を、(b)はON状態を示している。
【図6】本発明に係る自動車の後部中央座席の三点式シ
ートベルト装置の別の実施例の正面図である。
【図7】本発明に係る自動車の後部中央座席の三点式シ
ートベルト装置のさらに別の実施例の要部を示す斜視図
である。
【図8】本発明に係る自動車の後部中央座席の三点式シ
ートベルト装置のさらに別の実施例の斜視図である。
【図9】シートベルト装置が正しく装着されていないこ
とを警告するのに適するタングとバックルとを示すもの
で、(a)はタングとバックルとを連結する前の斜視
図、(b)はタングとバックルとを連結した後の正面図
である。
【図10】自動車の後部中央座席の三点式シートベルト
装置に起こりうる事態を説明する斜視図で、(a)、
(b)、(c)は異なる状態を示している。
【符号の説明】
20 シートバック 36 シートクッション 50、100、140 シートベルト装置 52、112、136、142 リトラクタ 54、116、124、134、144 ウェビング 56、151 ショルダベルト 57、150 ラップベルト 58、62、118、146、152 タング 60、64、128、148、154 バックル 70 検出手段 72 ロック手段 114 チルト調整バックル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後部中央座席のシートバックが人の着座
    位置と前倒しの荷物室開放位置との間を枢軸の回りに回
    転可能である自動車の前記後部中央座席の三点式シート
    ベルト装置であって、 前記シートバックの後方でボデーに取り付けられるリト
    ラクタと、 該リトラクタに出入可能に巻き取られるウェビングと、 該ウェビングに移動可能に取り付けられる第1のタング
    と、 ボデーに取り付けられてシートクッションの上方に位置
    する第1のバックルであって前記第1のタングを分離可
    能に連結し、これによって前記リトラクタとの間にショ
    ルダベルトを形成する第1のバックルと、 前記第1のタングから伸びてラップベルトとなる前記ウ
    ェビングに取り付けられる第2のタングと、 ボデーに取り付けられてシートクッションの上方に位置
    し、前記第1のバックルからボデーの幅方向へ間隔をお
    いた、前記第2のタングを分離可能に連結する第2のバ
    ックルと、 前記第2のタングと前記第2のバックルとの連結または
    分離を検出する手段と、 前記リトラクタからの前記ウェビングの引出し量を所定
    量に規制するロック手段とを備え、 該ロック手段は、前記検出手段が連結を検出したとき規
    制を解除する、自動車の後部中央座席の三点式シートベ
    ルト装置。
  2. 【請求項2】 後部中央座席のシートバックが人の着座
    位置と前倒しの荷物室開放位置との間を枢軸の回りに回
    転可能である自動車の前記後部中央座席の三点式シート
    ベルト装置であって、 前記シートバックの後方でボデーに取り付けられるリト
    ラクタと、 該リトラクタに出入可能に巻き取られ、ショルダベルト
    となる第1のウェビングと、 該ウェビングに取り付けられるタングと、 ボデーに取り付けられてシートクッションの上方に位置
    し、ラップベルトとなる第2のウェビングと、 該第2のウェビングに取り付けられるチルト調整バック
    ルであって前記タングを分離可能に連結するバックル部
    と、タング部とを一体に有するチルト調整バックルと、 ボデーに取り付けられて前記シートクッションの上方に
    位置し、前記チルト調整バックルの前記タング部を分離
    可能に連結するバックルとを備え、 該バックルは前記タングとは連結不可能である、自動車
    の後部中央座席の三点式シートベルト装置。
  3. 【請求項3】 後部中央座席のシートバックが人の着座
    位置と前倒しの荷物室開放位置との間を枢軸の回りに回
    転可能である自動車の前記後部中央座席の三点式シート
    ベルト装置であって、 前記シートバックの後方でボデーに取り付けられる第1
    のリトラクタと、 該リトラクタに出入可能に巻き取られ、ショルダベルト
    となる第1のウェビングと、 該ウェビングに取り付けられるタングと、 シートクッションの下方でボデーに取り付けるられる第
    2のリトラクタと、 該第2のリトラクタに出入可能に巻き取られ、ラップベ
    ルトとなる第2のウェビングと、 該第2のウェビングに取り付けられるチルト調整バック
    ルであって前記タングを分離可能に連結するバックル部
    と、タング部とを一体に有するチルト調整バックルと、 ボデーに取り付けられて前記シートクッションの上方に
    位置し、前記チルト調整バックルの前記タング部を分離
    可能に連結するバックルとを備え、 該バックルは前記タングとは連結不可能である、自動車
    の後部中央座席の三点式シートベルト装置。
  4. 【請求項4】 後部中央座席のシートバックが人の着座
    位置と前倒しの荷物室開放位置との間を枢軸の回りに回
    転可能である自動車の前記後部中央座席の三点式シート
    ベルト装置であって、 シートクッションの下方でボデーに取り付けられるリト
    ラクタと、 該リトラクタに出入可能に巻き取られるウェビングと、 該ウェビングに移動可能に取り付けられる第1のタング
    と、 ボデーに取り付けられて前記シートクッションの上方に
    位置する第1のバックルであって前記第1のタングを分
    離可能に連結し、これによって前記リトラクタとの間に
    ラップベルトを形成する第1のバックルと、 前記第1のタングから伸びてショルダベルトとなる前記
    ウェビングに取り付けられる第2のタングと、 ボデーに取り付けられて前記シートバックの上方に位置
    し、前記第2のタングを分離可能に連結する第2のバッ
    クルとを備える、自動車の後部中央座席の三点式シート
    ベルト装置。
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