JPH09129777A - 半導体素子搭載用基板と半導体装置および転写用原版 - Google Patents

半導体素子搭載用基板と半導体装置および転写用原版

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JPH09129777A
JPH09129777A JP30196495A JP30196495A JPH09129777A JP H09129777 A JPH09129777 A JP H09129777A JP 30196495 A JP30196495 A JP 30196495A JP 30196495 A JP30196495 A JP 30196495A JP H09129777 A JPH09129777 A JP H09129777A
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JP
Japan
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substrate
wiring
conductive
layer
semiconductor element
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JP30196495A
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English (en)
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Hideji Sagara
秀次 相楽
Tomonori Matsuura
友紀 松浦
Chikamochi Taya
周望 田谷
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/24Reinforcing the conductive pattern
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高集積化、高機能化に対応した半導体素子搭
載用基板および半導体装置と、この半導体素子搭載用基
板と半導体装置の製造に使用でき製造コストの低減を可
能とする転写用原版を提供する。 【解決手段】 少なくとも表面が導電性の転写基板に所
定パターンでメッキ法により導電性層を形成し、この導
電性層上に粘着性あるいは接着性の導電性樹脂層または
絶縁性樹脂層を形成して転写原版とし、この転写原版を
用いて、メッキ法により形成した導電性層が導電性樹脂
層上あるいは絶縁性樹脂層上に積層されてなる配線を、
基板に形成されたスルーホールを覆うように転写形成し
て半導体素子搭載用基板とし、上記配線に端子を電気的
に接続するように半導体素子を基板上に搭載し、スルー
ホール内に導電性層あるいは導電性樹脂層に接続され基
板裏面に突出した外部端子を設けて半導体装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は半導体素子搭載用基
板と半導体装置および転写用原版に係り、特に高集積
化、高機能化に対応した半導体装置と、この半導体装置
に使用できる半導体素子搭載用基板と、これらの製造に
使用できる転写用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体技術の飛躍的な発展により、半導
体装置の小型化、多ピン化、ファインピッチ化、電子部
品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密度実装の時
代に突入した。
【0003】高集積化、高機能化された半導体装置にお
いては、信号の高速処理の必要性から、パッケージ内の
インダクタンスが無視できず、パッケージ内のインダク
タンスを低減するために、電源、グランドの接続端子数
を多くすることによって実質的なインダクタンスの低減
を図ってきた。このため、半導体装置の高集積化と高機
能化は、外部端子(ピン)の増加の傾向を更に強くして
いる。
【0004】半導体装置の多端子(ピン)化としては、
従来からQFP(Quard Flat Package)等の表面実装型
パッケージが用いられており、QFPでは300ピンク
ラスのものまでが実用化に至っている。
【0005】しかし、近年の半導体装置に対する信号処
理の高速化および高性能化の要請は、更に多くの端子を
必要としている。これに対して、QFPでは、外部端子
ピッチを狭めることにより、更なる多端子化に対応可能
であるが、このように外部端子を狭ピッチ化した場合、
外部端子自体の幅も狭める必要があり、外部端子の強度
が低下することになる。その結果、端子形成(ガルウイ
ング化)の位置精度あるいは平坦精度等において問題を
生じていた。また、アウターリードのピッチは、これま
で1.0mmから0.8mm、0.5mmと徐々に狭く
なってきているが、さらにピッチが0.4mm、0.3
mmと狭くなるにつれて、実装工程が難しくなり、高度
なボード実装技術が必要とされる。
【0006】上述のような半導体装置の実装工程の難し
さを回避する方法として、BGA(Ball Grid Array )
と呼ばれる半導体装置が開発されている。このBGA
は、入出力端子を増すために、基板の表面に半導体素子
を搭載し、基板の裏面には球状の半田を取り付けた外部
端子を設け、スルーホールを通じて半導体素子と外部端
子との表裏導通をとるものである。基板裏面の球状の半
田をアレイ状に配置することによって、端子ピッチの間
隔を従来のリードフレームを用いた半導体装置よりも広
くすることができ、この結果、半導体装置の実装工程を
困難にすることなく入出力端子の増加に対応することが
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなBGAに
あっては、有機絶縁物を使用したタイプとして、BTレ
ジン等のリジッドなプリント基板を用いたプラスチック
BGAと、ポリイミドやポリエステル等のフレキシブル
な有機フィルムを用いたテープBGA等が開発されてい
る。テープBGAのスルーホールを介しての基板表裏の
導通は、従来、以下のように行われていた。まず、基板
に接着剤層を形成した後、スルーホールを設ける加工を
行い、このスルーホールを覆うように接着剤層上に金属
箔を貼り付ける。次に、金属箔上にフォトレジストを塗
布して所定のフォトマスクを介して露光、現像してレジ
ストパターンを形成し、また、基板裏面側からスルーホ
ール内にパッキング材を充填する。そして、レジストパ
ターンをマスクとして金属箔をエッチングして配線パタ
ーンを形成した後、レジストパターンとパッキング材を
除去し、配線パターンにメッキ層を形成して、半導体搭
載用の基板を形成する。そして、半導体素子は、この配
線パターンに接続するように基板表面に搭載され、ま
た、スルーホール内に半田を充填し、基板裏面に球状の
外部端子が形成されることによりテープBGAが作製さ
れる。
【0008】しかしながら、上述のテープBGAでは、
配線パターンとして金属箔を使用しているため、金属箔
の薄膜化の限界およびエッチング加工の限界から、配線
の微細化には限度があり、さらなる多端子(ピン)化に
は対応できないという問題があった。また、基板上にお
いて金属箔のフォトエッチングを行うため、工程が煩雑
となり製造コストの低減に支障を来すという問題もあっ
た。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、高集積化、高機能化に対応した半導体素
子搭載用基板および半導体装置と、この半導体素子搭載
用基板と半導体装置の製造に使用でき製造コストの低減
を可能とする転写用原版を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の半導体素子搭載用基板は、基板と、
該基板の所定箇所に形成された少なくとも1個のスルー
ホールと、該スルーホールを覆うように前記基板の一方
の面の所定箇所に転写形成された配線とを備え、該配線
は前記スルーホールを覆うように前記基板に固着された
導電性樹脂層と、該導電性樹脂層上に積層されている導
電性層からなる積層構造を有し、前記導電性層はメッキ
法により形成されたものであるような構成とした。
【0011】そして、前記スルーホール内で前記導電性
樹脂層に電気的に接続され、かつ、前記配線の形成面と
反対側の前記基板面に突出する外部端子を備えるような
構成、前記導電性層はメッキ法により形成されたもので
あるような構成とした。
【0012】本発明の半導体素子搭載用基板は、基板
と、該基板の所定箇所に形成された少なくとも1個のス
ルーホールと、該スルーホールを覆うように前記基板の
一方の面の所定箇所に転写形成された配線とを備え、該
配線は前記スルーホールの周辺の前記基板に固着された
絶縁性樹脂層と、前記スルーホールを覆うように前記絶
縁性樹脂層上に積層されている導電性層からなる積層構
造を有し、前記導電性層はメッキ法により形成されたも
のであるような構成とした。
【0013】そして、前記配線を複数備え、配線が相互
に交差する箇所を有するような構成、前記スルーホール
内で前記導電性層に接続され、かつ、前記配線の形成面
と反対側の前記基板面に突出する外部端子を備えるよう
な構成とした。
【0014】本発明の半導体装置は、基板と、該基板の
所定箇所に形成された複数のスルーホールと、該スルー
ホールを覆うように前記基板の一方の面の所定箇所に転
写形成された配線であって前記スルーホールを覆うよう
に前記基板に固着された導電性樹脂層と該導電性樹脂層
上に積層されたメッキ法により形成した導電性層とから
なる配線と、該配線に端子を電気的に接続された半導体
素子と、前記スルーホール内で前記導電性樹脂層に電気
的に接続され、かつ、前記配線の形成面と反対側の前記
基板面に突出する外部端子とを備えるような構成とし
た。
【0015】また、本発明の半導体装置は、基板と、該
基板の所定箇所に形成された複数のスルーホールと、該
スルーホールを覆うように前記基板の一方の面の所定箇
所に転写形成された配線であって前記スルーホールの周
辺の前記基板に固着された絶縁性樹脂層と前記スルーホ
ールを覆うように前記絶縁性樹脂層上に積層されたメッ
キ法により形成した導電性層とからなる配線と、該配線
に端子を電気的に接続された半導体素子と、前記スルー
ホール内で前記導電性層に電気的に接続され、かつ、前
記配線の形成面と反対側の前記基板面に突出する外部端
子とを備えるような構成とした。
【0016】さらに、本発明の半導体装置は、半導体素
子と、該半導体素子の端子が存在する面に該端子を被覆
しないように形成した保護層と、前記端子を覆うように
前記保護層上の所定箇所に転写形成された配線であって
前記端子と電気的に接続されるとともに前記保護層に固
着された導電性樹脂層と該導電性樹脂層上に積層された
メッキ法により形成した導電性層とからなる配線と、該
配線に電気的に接続された外部端子とを備えるような構
成とした。
【0017】そして、少なくとも外部端子が露出するよ
うに封止材料により周囲を被覆したような構成とした。
【0018】また、本発明の半導体装置は、少なくとも
1つの平面をなすように配設された複数の配線であって
絶縁性樹脂層と該絶縁性樹脂層上に積層されたメッキ法
により形成した導電性層とからなり該導電性層のうち外
部端子部位には前記絶縁性樹脂層が存在しない配線と、
該配線の前記導電性層側の所定位置に固着された半導体
素子であって該半導体素子の端子を前記配線の導電性層
の所定箇所に電気的に接続してなる半導体素子と、前記
配線の導電性層の前記外部端子部位と前記絶縁性樹脂層
とを除き前記配線層と前記半導体素子とを覆うように形
成した封止部材とを備えるような構成とした。
【0019】本発明の転写用原版は、少なくとも表面が
導電性の転写基板と、該転写基板上に形成した絶縁性の
パターンと、該パターンが形成されていない前記転写基
板の表面にメッキ法により形成した導電性層と、該導電
性層上に形成した粘着性あるいは接着性の導電性樹脂層
とを備えるような構成とした。
【0020】また、本発明の転写用原版は、少なくとも
表面が導電性の転写基板と、該転写基板上に形成した絶
縁性のパターンと、該パターンが形成されていない前記
転写基板の表面にメッキ法により形成した導電性層と、
該導電性層上に形成した粘着性あるいは接着性の絶縁性
樹脂層とを備えるような構成とした。
【0021】そして、本発明の転写用原版は、前記絶縁
性樹脂層のうち所定箇所が欠落して前記導電性層の接続
用部位が露出しているような構成とした。
【0022】このような本発明では、導電性樹脂層上あ
るいは絶縁性樹脂層上に導電性層が積層された配線が、
基板に形成されたスルーホールを覆うように転写形成さ
れているので、基板上でのフォトエッチング工程が不要
であり、かつ、導電性層はメッキ法により形成されてい
るので、導電性層の微細化が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながら説明する。
【0024】図1は本発明の半導体素子搭載用基板の一
例を示す平面図であり、図2は図1に示される半導体素
子搭載用基板の底面図である。図1および図2におい
て、半導体素子搭載基板1は、基板2と、この基板2の
一方の面に転写形成された複数の配線3を備えている。
この配線3は、それぞれ外部端子接続側3aと半導体素
子接続側3bとを有し、配線3の外部端子接続側3a
は、基板2に形成されたスルーホール4の上に位置して
スルーホール4を覆っている。尚、配線3の形状は図示
されたものに限定されない。
【0025】図3は図1に示された半導体素子搭載用基
板1の1つの配線3の III−III 線における縦断面図で
あり、図4は同じくIV−IV線における縦断面図である。
図3および図4に示されるように、配線3はスルーホー
ル4を覆うように基板2に固着されている導電性樹脂層
5と、この導電性樹脂層5上に積層された導電性層6と
の積層構造を有している。
【0026】上述のような本発明の半導体素子搭載用基
板1を構成する基板2は、ポリイミドフィルム、ガラス
エポキシフィルム、セラミックス薄膜、ポリエチレン、
アラミド繊維等の可撓性をもつ絶縁性基板、セラミック
ス、ガラス、BTレジン等のリジッドな絶縁性基板、
鉄、ニッケル合金、銅合金、鉄合金、アルミニウム合金
等の導電性基板上に金属酸化膜、絶縁性有機樹脂等の絶
縁層を設けた基板等、いずれでもよく、半導体素子搭載
用基板の使用目的に応じて適宜選択することができる。
また、基板2の厚みは、通常、5〜300μm程度、好
ましくは5〜50μm程度の範囲で設定することができ
る。
【0027】本発明の半導体素子搭載用基板1を構成す
る配線3は、上記のように導電性樹脂層5上に導電性層
6が積層されたものである。
【0028】導電性樹脂層5は、電着法、スキージを用
いた塗布充填法、ディスペンス塗布法、スクリーン印刷
法等の公知の手段により膜形成が可能な導電材料により
形成することができる。このような導電材料としては、
例えば、ポリピロール、ポリアセチン、ポイアニリン等
の導電性高分子もしくはアクリル樹脂等の樹脂をバイン
ダーとしてカーボン、ITO(酸化インジウムスズ)、
Cu、Au、Ag等の導電性粉末を含むペースト、ある
いは、Al、Cu、Au、Ag等の超微粒子等が挙げら
れる。導電性樹脂層5の厚みは、0.1〜100μm程
度、好ましくは0.1〜20μm程度とする。
【0029】また、配線3を構成する導電性層6は、メ
ッキ法で形成された層であり、例えば、銅、銀、金、ニ
ッケル、クロム、亜鉛、すず、白金等を用いて形成する
ことができ、膜厚は電気抵抗を低く抑え、かつ、薄膜化
を達成するために、1〜100μm程度、好ましくは1
〜30μm程度とする。
【0030】基板2のスルーホール4は、基板2に対す
るプレス加工、レーザー(例えば、炭酸ガスレーザー、
エキシマレーザー等)による加工、ケミカルエッチン
グ、ドリル加工等により形成することができ、形状、寸
法は適宜設定することができるが、通常、半径100〜
1000μm程度の円形の孔部とすることが好ましい。
【0031】また、本発明の半導体素子搭載用基板1
は、図5に示されるように、配線3で覆われたスルーホ
ール4内において導電性樹脂5に接続され、かつ、スル
ーホール4から基板2の裏面側に突出した外部端子9を
備えるものであってもよい。この外部端子9は、例え
ば、銅、銀、金、ニッケル、クロム、亜鉛、すず、白
金、半田等の導電材料を用いて形成することができ、こ
れらの導電材料を含有する導電性ペーストを用いて形成
してもよい。外部端子9の形成は、電気メッキ法、無電
解メッキにより形成しその表面にAg、Cu等をメッキ
する方法、導電性ペーストを充填する方法、球状の導電
性部材を半田や導電性樹脂で接続する方法等、いずれの
方法にしたがってもよい。また、外部端子9が基板面か
ら突出する形状は、半球形状等いずれの形状であっても
よく、特に限定されるものではない。
【0032】上述の本発明の半導体素子搭載用基板の実
施形態では、配線数は8個であるが、これは例示であ
り、実際には、BGA(Ball Grid Array )、あるい
は、より配線ピッチの狭いCSP(Chip Scale Packag
e)等の使用対象である半導体装置に応じて、配線数、
配線ピッチ、配線パターンの形状等を適宜設定すること
ができることは勿論である。
【0033】次に、半導体素子搭載用基板1について、
本発明の転写用基板を用いた製造方法を図6および図7
を参照しながら説明する。
【0034】まず、転写用原版を作成するために、転写
基板としての導電性基板11上にフォトレジストを塗布
してフォトレジスト層を形成し、所定のフォトマスクを
用いてフォトレジスト層を密着露光し現像して絶縁層1
2とし、導電性基板11のうち配線パターン部分11a
を露出させる(図6(A))。この配線パターン部分1
1aは、半導体素子搭載用基板1の基板2に形成された
スルーホール4を覆うような所定の面積と形状をもつも
のであり、例えば、図7に示されるような形状とするこ
とができる。
【0035】上記の導電性基板11としては、少なくと
も表面が導電性を有するものであればよく、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の導電性
の金属板、あるいはガラス板、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリエチレン、アクリル等の樹
脂フィルム等の絶縁性基板の表面に導電性薄膜を形成し
たものを使用することができる。このような導電性基板
11の厚さは0.05〜1.0mm程度が好ましい。ま
た、原版としての耐刷性を高めるために、導電性基板の
表面に、クロム(Cr)、セラミックカニゼン(Kan
igen社製Ni+P+SiC)等の薄膜を形成しても
よい。この薄膜の厚さは0.1〜1.0μm程度が好ま
しい。
【0036】次に、導電性基板11の配線パターン部分
11a上にメッキ法により導電性層13を形成する(図
6(B))。その後、導電性層13上に電着法等により
接着性あるいは粘着性を有する導電性樹脂層14を形成
する(図6(C))。これにより、導電性層13と導電
性樹脂層14との積層体である転写パターン層16を設
けた本発明の転写用原版10が得られる。
【0037】次に、上記の転写用原版10を導電性樹脂
層14がスルーホール4を覆うように基板2の所定位置
に当接させ圧着する。この圧着は、ローラ圧着、プレー
ト圧着、真空圧着等、いずれの方法にしたがってもよ
い。また、導電性樹脂層14が加熱により粘着性あるい
は接着性を発現する接着材料からなる場合には、熱圧着
を行うこともできる。その後、導電性基板11を剥離し
て転写パターン層16を基板2上に転写することによ
り、導電性層6(13)と導電性樹脂層5(14)を基
板2上に転写形成する(図6(D))。
【0038】これにより、本発明の半導体素子搭載用基
板1が得られる。このように、導電性層6はメッキ法に
より転写用原版10に形成された導電性層13を転写し
たものであるため、従来の金属箔を基板上に貼り付ける
場合に比べて配線の厚みを大幅に小さくすることがで
る。また、転写用原版10上において予め所定の形状に
形成されているため、基板2上でのフォトエッチング工
程が不要となり、かつ、転写用原版10は繰り返し使用
できるため、製造工程の簡略化と製造コストの低減が可
能となる。
【0039】次に、基板2のスルーホール4内に、導電
性樹脂層5に電気的に接続するように接続部材を設け、
この接続部材を基板2の裏面側に突出させて外部端子9
を形成することができる。外部端子9は、電気メッキ
法、無電解メッキにより形成しその表面にAg、Cu等
をメッキする方法、導電性ペーストを充填する方法、球
状の導電性部材を半田や導電性樹脂で接続する方法等に
より形成することができ、外部端子9が基板2の裏面側
に突出する高さは30〜800μm程度が好ましく、突
出形状は半球形状等任意の形状とすることができる。
【0040】次に、本発明の半導体素子搭載用基板の他
の形態について説明する。
【0041】上述の半導体素子搭載用基板1は、配線3
が導電性樹脂層5と導電性層6との積層構造であるが、
本発明の半導体素子搭載用基板は、配線が絶縁性樹脂層
と導電性層との積層構造であってもよく、図8はこのよ
うな本発明の半導体素子搭載用基板の例を示す部分断面
図であり、上述の図3に相当する図である。この図8に
示されるように、本形態では、スルーホール4を覆うよ
うに基板2に転写形成された配線3´は、スルーホール
4の周辺の基板2に固着されている絶縁性樹脂層7と、
スルーホール4を覆うように絶縁性樹脂層7上に積層さ
れた導電性層8との積層構造を有している。尚、配線3
´の形状には特に制限がない。
【0042】上記の配線3´の絶縁性樹脂層7は、電着
法、スキージを用いた塗布充填法、ディスペンス塗布
法、スクリーン印刷法等の公知の手段により膜形成が可
能な絶縁材料により形成することができる。絶縁材料と
しては、例えば、常温もしくは加熱により粘着性を示す
電着性の接着材料を使用することができ、使用する高分
子としては、粘着性を有するアニオン性、またはカチオ
ン性の合成高分子樹脂を挙げることができる。
【0043】具体的には、アニオン性合成高分子樹脂と
して、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化油
樹脂、ポリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これらの
樹脂の任意の組み合わせによる混合物として使用でき
る。さらに、上記のアニオン性合成高分子樹脂とメラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂
とを併用してもよい。
【0044】また、カチオン性合成高分子樹脂として、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリブタ
ジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独
で、あるいは、これらの任意の組み合わせによる混合物
として使用できる。さらに、上記のカチオン性合成高分
子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹
脂とを併用してもよい。
【0045】また、上記の高分子樹脂に粘着性を付与す
るためにロジン系、テルペン系、石油樹脂系等の粘着付
与樹脂を必要に応じて添加することも可能である。
【0046】上記の高分子樹脂は、後述する本発明の製
造方法においてアルカリ性または酸性物質により中和し
て水に可溶化された状態、または水分散状態で電着法に
供される。すなわち、アニオン性合成高分子樹脂は、ト
リメチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノール
アミン、ジイソプロパノールアミン等のアミン類、アン
モニア、苛性カリ等の無機アルカリで中和する。また、
カチオン性合成高分子樹脂は、酢酸、ギ酸、プロピオン
酸、乳酸等の酸で中和する。そして、中和され水に可溶
化された高分子樹脂は、水分散型または溶解型として水
に希釈された状態で使用される。
【0047】また、接着材料の絶縁性、耐熱性等の信頼
性を高める目的で、上記の高分子樹脂にブロックイソシ
アネート等の熱重合性不飽和結合を有する公知の熱硬化
性樹脂を添加し、形成後に熱処理によって硬化させても
よい。勿論、熱硬化性樹脂以外にも、重合性不飽和結合
(例えば、アクリル基、ビニル基、アリル基等)を有す
る樹脂を接着材料に添加しておけば、形成後に電子線照
射によって絶縁性樹脂層を硬化させることができる。
【0048】絶縁性樹脂層7の材料としては、上記の他
に、常温もしくは加熱により粘着性を示すものであれ
ば、熱可塑性樹脂は勿論のこと、熱硬化性樹脂で硬化後
は粘着性を失うような粘着性樹脂でもよい。また、塗膜
に強度をもたせるために有機あるいは無機のフィラーを
含むものでもよい。
【0049】また、絶縁性樹脂層7の材料は 常温もし
くは加熱により流動性を示す電着性の接着剤であっても
よい。
【0050】尚、基板2、導電性層8は、上述の半導体
素子搭載用基板1の基板2、導電性層6と同様とするこ
とができ、ここでの説明は省略する。
【0051】次に、上述のような配線3´を備える本発
明の半導体素子搭載用基板について、本発明の転写用基
板を用いた製造方法を図9乃至図12を参照しながら説
明する。
【0052】まず、導電性基板21上にフォトレジスト
を塗布してフォトレジスト層を形成し、所定のフォトマ
スクを用いてフォトレジスト層を密着露光し現像して絶
縁層22とし、導電性基板21のうち配線パターン部分
21aを露出させる(図9(A))。この配線パターン
部分21aは、基板2に形成されたスルーホール4を覆
うような所定の面積と形状をもつものである。
【0053】上記の導電性基板21は、上述の導電性基
板11と同様のものを使用することができる。
【0054】次に、導電性基板21の配線パターン部分
21a上にメッキ法により導電性層23を形成する(図
9(B))。その後、導電性層23上に接着性あるいは
粘着性を有する絶縁性樹脂層25を形成する(図9
(C))。これにより、導電性層23と絶縁性樹脂層2
5との積層体である転写パターン層26を設けた本発明
の転写用原版20が得られる。
【0055】次に、上記の転写用原版20を絶縁性樹脂
層25が基板2に予め形成されたスルーホール4を覆う
ように基板2の所定位置に当接させて圧着する。この圧
着は、ローラ圧着、プレート圧着、真空圧着等、いずれ
の方法にしたがってもよい。また、絶縁性樹脂層25が
加熱により粘着性あるいは接着性を発現する接着材料か
らなる場合には、熱圧着を行うこともできる。その後、
導電性基板21を剥離して転写パターン層26を基板2
上に転写することにより、導電性層8(23)と絶縁性
樹脂層7(25)の積層構造の配線3´を基板2上に転
写形成する(図9(D))。
【0056】次いで、基板2の裏面側からスルーホール
4内にレーザー(例えば、炭酸ガスレーザー)を照射
し、配線3´の絶縁性樹脂層7を除去して導電性層8を
露出させる(図9(E))。これにより、本発明の半導
体素子搭載用基板配線基板である第2の配線基板32が
得られる。次に、スルーホール4に、導電性層8に接触
するように外部端子を形成する。この外部端子の形成
は、上述の外部端子9の形成と同様にして行うことがで
きる。
【0057】上述の配線3´は、また、次にようにして
形成することができる。すなわち、まず、導電性層23
と絶縁性樹脂層25との積層体である転写パターン層2
6を設けた本発明の転写用原版20を、上述の図9
(A)〜図9(C)と同様にして作製する。次に、絶縁
性樹脂層25のうち、転写時に基板2のスルーホール4
と対向する箇所にレーザーを照射し、その箇所の絶縁性
樹脂層を除去して、導電性層23の接続用部位を露出さ
せる(図10(A))。その後、この転写用原版20
を、絶縁性樹脂層25の除去箇所(接続用部位)が基板
2に予め形成されたスルーホール4に一致するように基
板2に当接させて圧着し、導電性基板21を剥離して転
写パターン層26を基板2上に転写することにより、導
電性層8(23)と絶縁性樹脂層7(25)を基板23
上に転写して配線3´を形成する(図10(B))。
【0058】さらに、上述の配線3´は、次にようにし
て形成することができる。すなわち、まず、導電性層2
3と絶縁性樹脂層25とを有する転写パターン層26を
設けた本発明の転写用原版20を、上述の図9(A)〜
図9(C)と同様にして作製する。次に、スルーホール
4が形成されていない基板2の所定位置に転写用原版2
0を絶縁性樹脂層25が当接するように圧着し、その
後、導電性基板21を剥離して転写パターン層26を基
板2上に転写することにより、導電性層8(23)と絶
縁性樹脂層7(25)を基板2上に転写する(図11
(A))。次いで、基板2のうちスルーホール4の形成
予定箇所(接続用部位)に基板2の裏面側からレーザー
を照射し、基板2にスルーホール4を形成するととも
に、絶縁性樹脂層7を除去して導電性層8を露出させ配
線3´を形成する(図11(B))。
【0059】さらに、上述の配線3´は、次にようにし
て形成することができる。すなわち、まず、導電性基板
21上に導電性層23を、上述の図9(A)〜図9
(B)と同様にして形成する。その後、導電性層23上
に電着レジストを塗布してレジスト層を形成し、所定の
フォトマスクを用いてレジスト層を密着露光し現像して
絶縁層28を導電性層23上に形成する(図12
(A))。この絶縁層28の形成箇所は、転写時に基板
2のスルーホール4と対向する箇所(接続用部位)に相
当する。尚、電着レジストを使用する代わりに、通常の
フォトレジストを塗布して露光、現像することによって
絶縁層28を形成してもよい。
【0060】次に、露出している導電性層23上に接着
性あるいは粘着性を有する絶縁性樹脂層25を形成する
(図12(B))。その後、絶縁層28を除去して、導
電性層23と絶縁性樹脂層25とを有する転写パターン
層26を設けた本発明の転写用原版20が得られる(図
12(C))。
【0061】その後、この転写用原版20を、絶縁性樹
脂層25の非形成箇所(接続用部位)が基板2に予め形
成されたスルーホール4に一致するように基板2に当接
させて圧着し、導電性基板21を剥離して転写パターン
層26を基板2上に転写することにより、導電性層8
(23)と絶縁性樹脂層7(25)を基板2上に転写し
て配線3´を形成する(図12(D))。これにより、
本発明の半導体素子搭載用基板が得られる。
【0062】次に、本発明の半導体素子搭載用基板の他
の形態について説明する。図13は2層以上の配線を備
える本発明の半導体素子搭載用基板の一例を示す部分斜
視図である。図13において、半導体素子搭載用基板3
1は、基板32と、この基板32の表面に転写形成され
た複数の配線33,34を備えている。そして、配線3
3,34は、それぞれ基板32に形成された複数のスル
ーホール(図示せず)を覆うように配設されており、か
つ、配線33は第1層目の配線であり、第2層目の配線
34は、所定箇所のおいて配線33と交差している。
【0063】上記の配線33は、外部端子接続側33a
と半導体素子接続側33bとを有し、配線33の外部端
子接続側33aは、基板32に形成されたスルーホール
の上に位置している。そして、この配線33はスルーホ
ールの周辺の基板32に固着されている絶縁性樹脂層3
5と、この絶縁性樹脂層35上に積層された導電性層3
6との積層構造を有している。
【0064】また、上記の配線34は、外部端子接続側
34aと半導体素子接続側34bとを有し、配線34の
外部端子接続側34aは、基板32に形成されたスルー
ホールの上に位置している。そして、この配線34はス
ルーホールの周辺の基板32に固着されている絶縁性樹
脂層37と、この絶縁性樹脂層37上に積層された導電
性層38との積層構造を有している。
【0065】尚、配線33,34の形状には特に制限は
ない。
【0066】上述の半導体素子搭載用基板31は、ま
ず、配線33を転写形成するための転写用原版を用いて
基板32上に配線33を転写形成し、次に、配線34を
転写形成するための転写用原版を用いて基板32上に配
線34を転写形成することにより作製される。そして、
配線33と配線34との交差部では、上下の配線間の絶
縁は上層の配線34を構成する絶縁性樹脂層37により
保たれている。また、各配線33,34の導電性層3
6,38は部分的に常に裸出されており、配線の交差部
あるいは各配線が相互に近接する部位(近接部)におけ
る各配線相互の接続を容易に行うことができる。このよ
うな各配線パターン層の交差部あるいは近接部における
接続としては、(1)印刷法、(2)ディスペンス法、
(3)超微粒子吹付け法、(4)レーザー描画法、
(5)選択無電解メッキ法、(6)選択蒸着法、(7)
溶接接合法等が挙げられる。
【0067】尚、配線層33,34を構成する絶縁性樹
脂層35,37、導電性層36、38の材料、層厚、お
よび配線層33,34の形成は、上述の配線層3´と同
様であり、ここでの説明は省略する。
【0068】また、上述の半導体素子搭載用基板31は
2層の配線33,34を備えるものであるが、配線は3
層以上であってもよい。
【0069】次に、2層以上の配線を備える本発明の半
導体素子搭載用基板の他の形態について図14および図
15を参照しながら説明する。
【0070】図14において、半導体素子搭載用基板4
1は、基板42とこの基板42の表面に転写形成された
複数の第1層目の配線43と、この第1層目の配線43
の所定箇所を覆うように転写形成された回廊形状の第2
層目の配線44を備えている。基板42は、図15に示
されるように第1層用のスルーホール45(8か所)と
第2層用のスルーホール46(4か所)が設けられてい
る。
【0071】半導体素子搭載用基板41の作製では、ま
ず、基板42に第1層用の配線43を転写形成する(図
15)。この配線43は、外部端子接続側43aと半導
体素子接続側43bとを有し、配線43の外部端子接続
側43aは、基板42に形成された第1層用のスルーホ
ール45の上に位置している。そして、配線43は、ス
ルーホール45の周辺の基板42に固着されている絶縁
性樹脂層と、この絶縁性樹脂層上にスルーホール45を
覆うように積層された導電性層との積層構造を有してい
る。次に、この第1層目の配線43の所定箇所を覆うよ
うに回廊形状の第2層目の配線44が転写形成される。
この配線44は、第2層用のスルーホール46を覆って
おり、基板42に固着されている絶縁性樹脂層と、この
絶縁性樹脂層に積層された導電性層との積層構造を有
し、このスルーホール46の基板42表面側の開口部で
は、絶縁性樹脂層は存在せず、導電性層がスルーホール
内に露出している。
【0072】尚、配線層43,44を構成する絶縁性樹
脂層、導電性層の材料、層厚、および配線層43,44
の形成は、上述の配線層3´と同様であり、ここでの説
明は省略する。
【0073】また、上述の半導体素子搭載用基板41は
2層の配線43,44を備えるものであるが、配線は3
層以上であってもよい。
【0074】上述のような本発明の半導体素子搭載用基
板1,31,41は、半導体素子の搭載個数に制限はな
く、半導体素子が1個搭載されるものでも、また、複数
の半導体素子を搭載するような構成のものでもよい。
【0075】上述の本発明の半導体素子搭載用基板の実
施形態における配線数は、本発明を説明するための例示
であり、実際には、BGA(Ball Grid Array )、ある
いは、より配線ピッチの狭いCSP(Chip Scale Packa
ge)等の使用対象である半導体装置に応じて、配線数、
配線ピッチ、配線パターンの形状等を適宜設定すること
ができることは勿論である。
【0076】次に、本発明の半導体装置について説明す
る。
【0077】図16は、本発明の半導体装置の一例を示
す概略断面図である。図16において、半導体装置51
は、基板52と、基板52の所定箇所に形成された複数
のスルーホール54と、このスルーホール54を覆うよ
うに基板52の一方の面の所定箇所に転写形成された配
線53と、この配線53に端子102を電気的に接続さ
れた半導体素子101と、スルーホール54内で配線5
3に電気的に接続され、かつ、基板52の裏面に突出す
る外部端子59とを備える。また、配線53は、スルー
ホール54を覆うように基板52に固着された導電性樹
脂層55と、この導電性樹脂層55上に積層されたメッ
キ法により形成した導電性層56からなる積層構造を有
している。
【0078】すなわち、上記の半導体装置51は、本発
明の半導体素子搭載用基板の配線上に半導体素子101
を電気的に接続したものである。この半導体装置51で
は、本発明の半導体素子搭載用基板が微細加工により多
端子(ピン)化が可能であるため、BGA(Ball Grid
Array )、あるいは、より配線ピッチの狭いCSP(Ch
ip Scale Package)等への対応が可能である。
【0079】尚、上記の半導体装置51に使用する本発
明の半導体素子搭載用基板(基板52、配線53、スル
ーホール54に設けた外部端子59からなる)について
は、既に説明をしたので、ここでの説明は省略する。
【0080】次に、本発明の半導体装置の他の形態につ
いて説明する。
【0081】上述の半導体装置51は、基板52が半導
体素子101よりも大きいものであったが、更に外部端
子ピッチを狭くした半導体装置として、図17に本発明
の半導体装置の一例を示す。図17において、半導体装
置61は、基板62と、基板62の所定箇所に形成され
た複数のスルーホール64と、このスルーホール64を
覆うように基板62の一方の面の所定箇所に転写形成さ
れた配線63と、この配線63に端子102を電気的に
接続された半導体素子101と、スルーホール64内で
配線63に電気的に接続され、かつ、基板62の裏面に
突出する外部端子69とを備える。また、配線63は、
スルーホール64を覆うように基板62に固着された導
電性樹脂層65と、この導電性樹脂層65上に積層され
たメッキ法により形成した導電性層66からなる積層構
造を有している。
【0082】すなわち、上記の半導体装置61は、半導
体素子101を、この半導体素子101とほぼ同面積の
本発明の半導体素子搭載用基板上に電気的に接続したも
のであり、上述の半導体装置51に比べて更に外部端子
ピッチを狭くしたものである。このような半導体装置6
1は、BGA(Ball Grid Array )よりも配線ピッチの
狭いCSP(Chip Scale Package)にも対応可能であ
る。
【0083】尚、上記の半導体装置61に使用する本発
明の半導体素子搭載用基板(基板62、配線63、スル
ーホール64に設けた外部端子69からなる)について
は、既に説明をしたので、ここでの説明は省略する。
【0084】上述の本発明の半導体装置51,61で
は、配線53,63と半導体素子101の接続は、ワイ
ヤーボンディング、バンプ(半導体素子側に形成するバ
ンプ、配線側に形成するバンプのいずれでもよい)接
続、ギャングボンディング等のいずれの手段であっても
よい。
【0085】また、上述の本発明の半導体装置51,6
1では、外部端子は配線の下方に位置するものである
が、この外部端子以外に他の外部端子を任意の箇所に複
数配設したものであってもよい。
【0086】さらに、上述の本発明の半導体装置51,
61では、配線53,63は導電性樹脂層と導電性層と
の積層構造を有するものであるが、絶縁性樹脂層と導電
性樹脂層との積層構造を有するものであってもよい。こ
の場合、配線53,63は本発明の半導体素子搭載用基
板として図8〜図12に示したような配線3´と同じよ
うな構造とする。
【0087】また、上述の本発明の半導体装置51,6
1は、外部端子59,69が少なくとも露出するように
して封止部材により周囲を被覆したものであってもよ
い。図18は、半導体装置61を封止部材68で被覆し
た状態を示す概略断面図である。使用する封止部材68
は、モールドレジン、液状封止剤、セラミックス製ある
いは金属製の封止材料等、公知のものを挙げることがで
きる。また、封止部材による被覆は図示例の他に、半導
体素子と配線のみの被覆等いずれであってもよい。
【0088】図19は、本発明の半導体装置の他の例を
示す概略断面図である。図19において、半導体装置8
1は、まず、端子112とこの端子112が露出するよ
うに形成された保護層113とを有する半導体素子11
1と、この半導体素子111の各端子112を覆うよう
に転写形成され、端子112と電気的に接続された配線
83とを備えている(図19(A))。配線83は、端
子112と接続され、かつ、保護層113上に固着され
た導電性樹脂層85と、この導電性樹脂層85上に積層
されたメッキ法により形成した導電性層86からなる積
層構造を有している。そして、半導体装置81は、周囲
を封止部材88により被覆し、配線83に接続された外
部端子89を被覆部材88の表面に突出させたものであ
る(図19(B))。
【0089】このような本発明の半導体装置81は、図
6に示されるような本発明の転写用原版を用いて直接半
導体素子111に配線83を形成することにより作製す
ることができる。このため、多端子(ピン)化が可能で
あり、半導体装置81はBGA(Ball Grid Array )、
あるいは、より配線ピッチの狭いCSP(Chip ScalePa
ckage)等への対応が可能である。
【0090】半導体装置81の封止部材88は、上述の
半導体装置61の封止部材68と同様のものとすること
ができる。
【0091】図20は、本発明の半導体装置の他の例を
示す概略断面図である。図20において、半導体装置9
1は、1つの平面をなすように配設された複数の配線9
3と、この配線93に電気的に接続された半導体素子1
21と、封止部材96とを備えている。
【0092】配線93は半導体素子121の端子122
に電気的に接続された導電性層94とこの導電性層94
に積層された絶縁性樹脂層95からなる積層構造を有
し、導電性層94はメッキ法により形成したものであ
り、かつ、導電性層94のうち外部端子部位94aには
絶縁性樹脂層95が存在しないものである。そして、封
止部材96は、配線93の外部端子部位94aと絶縁性
樹脂層95とを除き、配線層93と半導体素子121と
を覆うように形成されている。
【0093】次に、本発明の転写用原版を用いての上記
半導体装置91の製造方法を説明する。
【0094】まず、耐熱基板99上に本発明の転写用原
版を用いて配線93を転写する(図21(A))。この
配線93は粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹脂層
95と、この絶縁性樹脂層95上に積層された導電性層
94からなり、導電性層94のうち外部端子部位94a
には絶縁性樹脂層95が存在しないものである。この配
線93の転写形成に用いる転写用原版は、上述の図1
0、図12に示されるようにして形成することができ
る。また、耐熱基板99は特に限定はなく、耐熱性の金
属材料、有機材料、無機材料等を用いた耐熱基板であれ
ばよい。
【0095】次に、基板99上に転写形成した配線93
の導電性層94の所定箇所に各端子122が電気的に接
続するように半導体素子121を搭載して固着する(図
21(B))。配線93と半導体素子121の接続は、
ワイヤーボンディング、バンプ(半導体素子側に形成す
るバンプ、配線側に形成するバンプのいずれでもよい)
接続、ギャングボンディング等のいずれの手段であって
もよい。
【0096】その後、半導体素子121と各配線93を
覆うように封止部材96を形成する(図21(C))。
封止部材96は、上述の半導体装置61の封止部材68
と同様のものとすることができる。次いで、耐熱基板9
9を剥離し、露出した絶縁性樹脂層94を必要に応じて
硬化させることのより、外部端子部位94aが露出した
本発明の半導体装置91が得られる(図21(D))。
【0097】このように、本発明の半導体装置91は、
図10や図12に示されるような本発明の転写用原版を
用いて一旦耐熱基板99に配線93を形成し、この配線
93上に半導体素子121を接続し、周囲を封止した
後、耐熱基板99を剥離することにより作製できる。こ
のため、多端子(ピン)化が可能であり、半導体装置8
1はBGA(Ball Grid Array )、あるいは、より配線
ピッチの狭いCSP(Chip Scale Package)等への対応
が可能であり、また、外部端子の形成は転写用原版にお
ける外部端子部位94aの形成で行えるため、工程が大
幅に簡略化できる。
【0098】尚、上記の半導体装置91では、1つの平
面をなすように複数の配線93が設けられているが、本
発明では、2以上の平面をなすように、すなわち、多層
構造をなすように複数の配線93を設けてもよい。この
場合、図21に示した製造方法において、耐熱基板99
に本発明の転写用原版を用いて多層配線を転写形成し、
形成した多層配線の所望の箇所に、上述と同様にして半
導体素子121を搭載する。
【0099】上述の本発明の各半導体装置における配線
数、配線形状、配線ピッチ、半導体素子数等は、本発明
を説明するための例示であり、実際には、BGA(Ball
Grid Array )、あるいは、より配線ピッチの狭いCS
P(Chip Scale Package)等に対応して設定することが
できる。
【0100】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。実施例1 (1) 導電性樹脂層用電着液の調製 メチルメタクリレート40重量部、エチルメタクリレー
ト35重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1
5重量部、アクリル酸10重量部、およびアゾビスイソ
ブチロニトリル2重量部からなる混合液を、窒素ガス雰
囲気中において105℃に維持したジオキ酸100重量
部中に3時間を要して滴下し、さらに、同じ温度で1時
間熟成させて、アクリル樹脂(酸価75、ガラス転移点
65℃))溶液を得た。次いで、このアクリル樹脂溶液
をトリエチルアミンで0.6当量中和した後、固形分含
有率が20重量%になるように水を加え溶液Aを調製し
た。
【0101】一方、コータックWE−866(東レ
(株)製:固形分酸価56.8、水酸基価43)68重
量部、サイメル285(三井東圧(株)製 メラミン樹
脂)35.5重量部、トリエチルアミン0.7重量部か
らなる混合物に、脱イオン水721重量部を加え、均一
なエマルジョンBを調製した。
【0102】次いで、溶液A160重量部に銀粉末15
重量部を加え、さらにエマルジョンB826重量部を加
えて、アニオン型の導電性樹脂層用の電着液を調製し
た。 (2) 転写用原版の導電性層の形成(図6(A)、
(B)対応) 導電性基板として、表面を研磨した厚さ0.2mmのス
テンレス板を準備し、このステンレス板上に市販のメッ
キ用フォトレジスト(東京応化工業(株)製PMER P-AR9
00)を厚さ20μmに塗布乾燥し、配線パターンが形成
されているフォトマスクを用いてそれぞれ密着露光を行
った後、現像・水洗・乾燥し、さらに熱硬化を行って絶
縁層(フォトレジスト)を備えたの転写用原版を作製し
た。
【0103】上記の転写用原版と白金電極を対向させて
下記の組成のピロ燐酸銅メッキ浴(pH=8,液温=5
5℃)中に浸漬し、直流電源の陽極に白金電極を陰極に
上記の転写用原版を接続し、電流密度10A/dm2
5分間の通電を行い、絶縁層(フォトレジスト)で被覆
されていない転写用原版の裸出部に厚さ10μmの銅メ
ッキ膜を形成し導電性層(形成数は252)とした。
【0104】 (ピロ燐酸銅メッキ浴の組成) ピロ燐酸銅 … 94g/l ピロ燐酸銅カリウム … 340g/l アンモニア水 … 3cc/l (3) 転写用原版の導電性樹脂層の形成(図6(C)
対応) 上記(2)において導電性層を形成した転写用原版と白
金電極とを対向させて上記の(1)で調製したアニオン
型の導電性樹脂層用の電着液中に浸漬し、直流電源の陽
極に転写用原版を陰極に白金電極を接続し、50Vの電
圧で1分間の電着を行い、これを80℃、30分間で乾
燥・熱処理して、導電性層上に厚さ12μmの接着性を
有する導電性樹脂層を形成して転写用原版とした。 (4) 基板への転写(図6(D)対応) 所定の箇所にスルーホールをピッチ1000μmで25
2個形成した厚さ30μmのポリイミドフィルム基板を
準備し、この基板上に上記(3)にて作製した転写用原
版を下記の条件で圧着して導電性層と導電性樹脂層とを
基板上に転写して、図1乃至図4に対応するような本発
明の半導体素子搭載用基板(基板寸法20×20mm、
端子数252)を作製した。
【0105】(圧着条件) 圧 力 : 20kgf/cm2 温 度 : 80℃ (5) スルーホールへの接続用部材の形成(図5対
応) 上記(4)で作製した半導体素子搭載用基板のスルーホ
ールに、ボール状の銅材(真球度が高く、径のばらつき
が少ないもの)を導電性樹脂層の接着力を利用して載置
した。次いで、ソルダーペースト(千住金属工業(株)
製 OZ 63-324F-40-9.5 )をスクリーン印刷でスルーホ
ール内にパッド状に塗布して外部端子を形成した。 (6) 半導体装置の作製 上記の(5)において外部端子を形成した半導体素子搭
載用基板の所定位置に半導体素子(外形寸法10×10
mm、端子数252、金スタッドバンプを端子上に形成
したもの)を搭載し、半導体素子の端子と各配線との接
続を、上記の金スタッドバンプと配線端部の半導体素子
接続部とを導電性接着剤により接続することにより行
い、図16に示される半導体素子を作製した。実施例2 (1) 絶縁性樹脂層用電着液の調製 ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(エポキシ当
量910)1000重量部を70℃に保ちながら攪拌
し、これにエチレングリコールモノエチルエーテル46
3重量部を溶解させ、さらに、ジエチルアミン80.3
重量部を加えて100℃で2時間反応させてアミンエポ
キシ付加物を調製して、これを溶液Aとした。
【0106】一方、コロネートL9(日本ポリウレタン
(株)製 ポリイソシアネート:NCO含有率13%、
不揮発分含有率75重量%)875重量部にジブチル錫
ラウレート0.05重量部を120℃で90分間反応さ
せた。得られた反応生成物を、エチレングリコールモノ
エチルエーテル130重量部で希釈して溶液Bとした。
【0107】次いで、上記の溶液A1000重量部およ
び溶液B400重量部からなる混合物を氷酢酸30重量
部で中和した後、脱イオン水570重量部を用いて希釈
し、不揮発分50重量%の樹脂Cを調製した。
【0108】次いで、この樹脂C200.2重量部(樹
脂成分86.3体積%)、脱イオン水583.3重量部
およびジブチル錫ラウレート2.4重量部を配合してカ
チオン型の絶縁性樹脂層用電着液を調製した。 (2) 転写用原版の導電性層の形成(図9(A)、
(B)対応) 実施例1の(2)と同様にして、導電性層を形成した。 (3) 転写用原版の絶縁性樹脂層の形成(図9(C)
対応) 上記(2)において導電性層を形成した転写用原版と白
金電極とを対向させて上記の(1)で調製したカチオン
型の絶縁性樹脂層用の電着液中に浸漬し、直流電源の陰
極に転写用原版を陽極に白金電極を接続し、50Vの電
圧で1分間の電着を行い、これを80℃、10分間で乾
燥・熱処理して、導電性層上に厚さ15μmの接着性を
有する絶縁性樹脂層を形成して転写用原版とした。 (4) 基板への転写(図9(D)対応) 厚さ30μmのポリイミドフィルム基板の所定の箇所に
TEA−CO2 レーザーを用い下記の条件で照射して、
スルーホールをピッチ1000μmで252個形成し
た。
【0109】(TEA−CO2 レーザー照射条件) 波 長 : 9.6μm 周波数 : 150Hz 電 圧 : 20kV M値(縮小率): 10.34 ショット数: 12 この基板上に上記(3)にて作製した転写用原版を下記
の条件で圧着して導電性層と絶縁性樹脂層とを基板上に
転写して、180℃、30分間の条件で絶縁性樹脂層の
硬化を行って、図1および図8に対応するような本発明
の半導体素子搭載用基板(基板寸法28×28mm、端
子数252)を作製した。
【0110】(圧着条件) 圧 力 : 10kgf/cm2 温 度 : 80℃ (5) スルーホールへの外部端子の形成(図9(E)
対応) 上記(4)で作製した半導体搭載用基板のスルーホール
に露出してる絶縁性樹脂層を除去するために、TEA−
CO2 レーザーを用い下記の条件で照射して絶縁性樹脂
層を除去し、導電性層を裸出させた。
【0111】(TEA−CO2 レーザー照射条件) 波 長 : 9.6μm 周波数 : 150Hz 電 圧 : 20kV M値(縮小率): 10.34 ショット数: 8 次に、スルーホールに、フラックス(千住金属工業
(株)製 PO−F−009M)をスクリーン印刷もし
くはディスペンス塗布により塗布し、次いで、共晶ハン
ダボール(組成 Sn/Pb=63/37)をスルーホ
ール内に充填して外部端子を形成した。 (6) 半導体装置の作製 上記の(5)において外部端子を形成した半導体素子搭
載用基板の所定位置に半導体素子(外形寸法10×10
mm、端子数252、アルミニウム電極端子)を搭載
し、半導体素子と各配線との接続を、半導体素子のアル
ミニウム電極端子を直径30μmの金線で配線端部の半
導体素子接続部に接続することにより行い、図17に示
されるような基板と半導体素子の大きさがほぼ等しい半
導体装置を作製した。実施例3 (1) 転写用原版の作製 実施例1の(1)〜(3)と同様にして導電性層(形成
数は252)上に厚さ15μmの接着性を有する導電性
樹脂層を備えた転写用原版を作製した。 (2) 半導体素子上への配線の転写(図19(A)対
応) 上記の(1)において作製した転写用原版を、保護膜を
備えた半導体素子(外形寸法15×15mm、端子数5
76、保護膜:ポリイミド(厚さ10μm))の保護膜
側に下記の条件で圧着して導電性層と導電性樹脂層とを
半導体素子上に転写した。
【0112】(圧着条件) 圧 力 : 10kgf/cm2 温 度 : 80℃ (3) 封止部材による被覆と外部端子の形成(図19
(B)対応) 上記(2)で導電性層と導電性樹脂層とを転写した半導
体素子を所定の型の中に載置し、この型中に液状封止剤
(北陸塗料(株)製 チップコート 1320)を注入
し、150℃、60分間の硬化条件で液状封止剤を硬化
させ、厚み100〜300μm程度の封止部材を被覆し
た。その後、型から取り出し、封止部材の所定の箇所に
TEA−CO2 レーザーを用い下記の条件で照射して、
スルーホールを形成して半導体素子の端子に接続された
導電性層の一部を裸出させた。
【0113】(TEA−CO2 レーザー照射条件) 波 長 : 9.6μm 周波数 : 150Hz 電 圧 : 20kV M値(縮小率): 10.34 ショット数: 12 次いで、このスルーホールに金属ボールを載置し、高温
半田で導電性層と金属ボールとを接続して外部端子とし
た。
【0114】これにより、図19(B)に示されるよう
な半導体装置を作製した。実施例4 (1) 転写用原版の作製 実施例2の(1)〜(3)と同様にして、導電性層(厚
さ20μm)の外部端子部位が露出するように接着性を
有する絶縁性樹脂層を積層した積層体(形成数は57
6)を備えた転写用原版を作製した。 (2) 基板上への配線の転写(図21(A)対応) 上記の(1)において作製した転写用原版を、厚さ15
0μmの金属製の耐熱基板の所定位置に下記の条件で圧
着して導電性層と絶縁性樹脂層と基板上に転写した。但
し、上記耐熱基板は、耐熱性を有する金属、有機材料、
無機材料のいずれで形成されたものであってもよい。
【0115】(圧着条件) 圧 力 : 10kgf/cm2 温 度 : 80℃ (3) 半導体素子の搭載(図21(B)対応) 上記の(2)において基板に転写形成した配線の導電性
層の所定位置に半導体素子(外形寸法15×15mm、
端子数576、高温半田からなるバンプを電極端子上に
形成したもの)を搭載し、各配線の導電性層と半導体素
子の端子を高温半田により接続した。 (4) 封止部材による被覆(図21(C)対応) 基板上の配線と半導体素子を日東電工(株)製 HC−
2で被覆(厚み約100〜300μm)して封止した。 (5) 基板の剥離(図21(D)対応) 上記(5)において封止部材による被覆が完了した配
線、半導体および封止部材と、耐熱基板とを剥離して図
20に示されるような半導体装置を作製した。
【0116】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば少
なくとも表面が導電性の転写基板に所定パターンでメッ
キ法により導電性層を形成し、この導電性層上に粘着性
あるいは接着性の導電性樹脂層または絶縁性樹脂層を形
成して転写用原版とし、メッキ法により形成した導電性
層が導電性樹脂層上あるいは絶縁性樹脂層上に積層され
てなる配線を、基板に形成されたスルーホールを覆うよ
うに転写形成して半導体素子搭載用基板としているの
で、基板上でのフォトエッチング工程が不要で製造が簡
便となり、また、転写用原版は繰り返し使用可能である
ため、製造コストの低減が可能となり、かつ、導電性層
は予め転写用原版上にメッキ法により形成されているの
で、導電性層の薄膜化が可能となり、このような半導体
搭載用基板の上記配線に端子を電気的に接続するように
半導体素子を搭載し、スルーホール内に導電性層あるい
は導電性樹脂層に接続され基板裏面に突出した外部端子
を設けて半導体装置とするので、半導体装置の高集積
化、高機能化が大幅に向上する。
【0117】また、上記の転写用原版を用いて、メッキ
法により形成した導電性層が導電性樹脂層上に積層され
てなる配線を、半導体素子の端子が存在する面の保護層
上の所定箇所に転写形成し、この配線に電気的に接続さ
れた外部端子を設けて半導体装置とするので、この半導
体装置はフォトエッチング工程や基板が不要となり、か
つ、導電性層はメッキ法により形成されているので、導
電性層の薄膜化が可能となり、高集積化、高機能化の大
幅向上と製造コストの低減が可能となる。
【0118】さらに、上記の転写用原版を用いて一旦基
板に配線を形成し、この配線上に半導体素子を接続し、
周囲を封止した後、基板を剥離することにより半導体装
置とするので、この半導体装置はフォトエッチング工程
や基板が不要で、また、外部端子形成も不要となり、か
つ、導電性層はメッキ法により形成されているので、導
電性層の微細化が可能となり、高集積化、高機能化の大
幅向上と製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体素子搭載用基板の一例を示す部
分断面図である。
【図2】図1に示される半導体素子搭載用基板の底面図
である。
【図3】図1に示される半導体素子搭載用基板の III−
III 線における縦断面図である。
【図4】図1に示される半導体素子搭載用基板のIV−IV
線における縦断面図である。
【図5】本発明の半導体装置搭載用基板の他の例を示す
図3相当図である。
【図6】本発明の転写用原版を使用しての図1に示され
る半導体搭載用基板の製造を説明するための図である。
【図7】本発明の転写用原版の作製途中の状態を示す斜
視図である。
【図8】本発明の半導体装置搭載用基板の他の例を示す
図3相当図である。
【図9】本発明の転写用原版を使用しての図8に示され
る半導体搭載用基板の製造を説明するための図である。
【図10】本発明の転写用原版を使用しての図8に示さ
れる半導体搭載用基板の製造を説明するための図であ
る。
【図11】本発明の転写用原版を使用しての図8に示さ
れる半導体搭載用基板の製造を説明するための図であ
る。
【図12】本発明の転写用原版を使用しての図8に示さ
れる半導体搭載用基板の製造を説明するための図であ
る。
【図13】本発明の半導体素子搭載用基板の他の例を示
す部分斜視図である。
【図14】本発明の半導体素子搭載用基板の他の例を示
す図である。
【図15】図14に示される本発明の半導体素子搭載用
基板の第1層目の配線を設けた状態を示す図である。
【図16】本発明の半導体装置の一例を示す概略断面図
である。
【図17】本発明の半導体装置の他の例を示す概略断面
図である。
【図18】本発明の半導体装置の他の例を示す概略断面
図である。
【図19】本発明の半導体装置の他の例を示す概略断面
図である。
【図20】本発明の半導体装置の他の例を示す概略断面
図である。
【図21】本発明の転写用原版を使用しての図20に示
される半導体装置の製造を説明するための図である。
【符号の説明】
1,31,41…半導体素子搭載用基板 2,32,42…基板 3,3´,33,34,43,44,53,63,8
3,93…配線 4,45,46,54,64…スルーホール 5,55,65,85…導電性樹脂層 6,8,36,38,56,66,86,94…導電性
層 7,35,37,95…絶縁性樹脂層 10,20…転写用原版 13,23…導電性層 14…導電性樹脂層 25…絶縁性樹脂層 51,61,81,91…半導体装置 99…耐熱基板 101,111,121…半導体素子 102,112,122…端子 113…保護層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図1】
【図6】
【図8】
【図9】
【図11】
【図17】
【図10】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板の所定箇所に形成された
    少なくとも1個のスルーホールと、該スルーホールを覆
    うように前記基板の一方の面の所定箇所に転写形成され
    た配線とを備え、該配線は前記スルーホールを覆うよう
    に前記基板に固着された導電性樹脂層と、該導電性樹脂
    層上に積層されている導電性層からなる積層構造を有
    し、前記導電性層はメッキ法により形成されたものであ
    ることを特徴とする半導体素子搭載用基板。
  2. 【請求項2】 前記スルーホール内で前記導電性樹脂層
    に電気的に接続され、かつ、前記配線の形成面と反対側
    の前記基板面に突出する外部端子を備えることを特徴と
    する請求項1に記載の半導体素子搭載用基板。
  3. 【請求項3】 基板と、該基板の所定箇所に形成された
    少なくとも1個のスルーホールと、該スルーホールを覆
    うように前記基板の一方の面の所定箇所に転写形成され
    た配線とを備え、該配線は前記スルーホールの周辺の前
    記基板に固着された絶縁性樹脂層と、前記スルーホール
    を覆うように前記絶縁性樹脂層上に積層されている導電
    性層からなる積層構造を有し、前記導電性層はメッキ法
    により形成されたものであることを特徴とする半導体素
    子搭載用基板。
  4. 【請求項4】 前記配線を複数備え、配線が相互に交差
    する箇所を有することを特徴とする請求項3に記載の半
    導体素子搭載用基板。
  5. 【請求項5】 前記スルーホール内で前記導電性層に接
    続され、かつ、前記配線の形成面と反対側の前記基板面
    に突出する外部端子を備えることを特徴とする請求項3
    または請求項4に記載の半導体素子搭載用基板。
  6. 【請求項6】 基板と、該基板の所定箇所に形成された
    複数のスルーホールと、該スルーホールを覆うように前
    記基板の一方の面の所定箇所に転写形成された配線であ
    って前記スルーホールを覆うように前記基板に固着され
    た導電性樹脂層と該導電性樹脂層上に積層されたメッキ
    法により形成した導電性層とからなる配線と、該配線に
    端子を電気的に接続された半導体素子と、前記スルーホ
    ール内で前記導電性樹脂層に電気的に接続され、かつ、
    前記配線の形成面と反対側の前記基板面に突出する外部
    端子とを備えることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 基板と、該基板の所定箇所に形成された
    複数のスルーホールと、該スルーホールを覆うように前
    記基板の一方の面の所定箇所に転写形成された配線であ
    って前記スルーホールの周辺の前記基板に固着された絶
    縁性樹脂層と前記スルーホールを覆うように前記絶縁性
    樹脂層上に積層されたメッキ法により形成した導電性層
    とからなる配線と、該配線に端子を電気的に接続された
    半導体素子と、前記スルーホール内で前記導電性層に電
    気的に接続され、かつ、前記配線の形成面と反対側の前
    記基板面に突出する外部端子とを備えることを特徴とす
    る半導体装置。
  8. 【請求項8】 半導体素子と、該半導体素子の端子が存
    在する面に該端子を被覆しないように形成した保護層
    と、前記端子を覆うように前記保護層上の所定箇所に転
    写形成された配線であって前記端子と電気的に接続され
    るとともに前記保護層に固着された導電性樹脂層と該導
    電性樹脂層上に積層されたメッキ法により形成した導電
    性層とからなる配線と、該配線に電気的に接続された外
    部端子とを備えることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも外部端子が露出するように封
    止材料により周囲を被覆したことを特徴とする請求項6
    乃至請求項8にいずれかに記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの平面をなすように配
    設された複数の配線であって絶縁性樹脂層と該絶縁性樹
    脂層上に積層されたメッキ法により形成した導電性層と
    からなり該導電性層のうち外部端子部位には前記絶縁性
    樹脂層が存在しない配線と、該配線の前記導電性層側の
    所定位置に固着された半導体素子であって該半導体素子
    の端子を前記配線の導電性層の所定箇所に電気的に接続
    してなる半導体素子と、前記配線の導電性層の前記外部
    端子部位と前記絶縁性樹脂層とを除き前記配線層と前記
    半導体素子とを覆うように形成した封止部材とを備える
    ことを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも表面が導電性の転写基板
    と、該転写基板上に形成した絶縁性のパターンと、該パ
    ターンが形成されていない前記転写基板の表面にメッキ
    法により形成した導電性層と、該導電性層上に形成した
    粘着性あるいは接着性の導電性樹脂層とを備えることを
    特徴とする転写用原版。
  12. 【請求項12】 少なくとも表面が導電性の転写基板
    と、該転写基板上に形成した絶縁性のパターンと、該パ
    ターンが形成されていない前記転写基板の表面にメッキ
    法により形成した導電性層と、該導電性層上に形成した
    粘着性あるいは接着性の絶縁性樹脂層とを備えることを
    特徴とする転写用原版。
  13. 【請求項13】 前記絶縁性樹脂層のうち所定箇所が欠
    落して前記導電性層の接続用部位が露出していることを
    特徴とする請求項12に記載の転写用原版。
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