JPH09129165A - X線管及びこれを適用したレーザ発振装置 - Google Patents

X線管及びこれを適用したレーザ発振装置

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JPH09129165A
JPH09129165A JP7285997A JP28599795A JPH09129165A JP H09129165 A JPH09129165 A JP H09129165A JP 7285997 A JP7285997 A JP 7285997A JP 28599795 A JP28599795 A JP 28599795A JP H09129165 A JPH09129165 A JP H09129165A
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cathode
ray
ray tube
laser
anode
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JP7285997A
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Tatsumi Goto
達美 後藤
Koji Kakizaki
弘司 柿崎
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、矩形状の等強度面を有するX線強度
分布に形成できるとともに放射するX線量を大きくして
レーザ発振の主放電部を予備電離するときのX線の利用
比率を高める。 【解決手段】包囲体20内にコイル状のカソード23を
配置するとともに包囲体20の内壁にカソード23側に
対して扇形状の各ターゲット26、27を突出して設け
ることにより、カソード23から電子が放出されると、
これら電子は包囲体20の内壁に対して突出した各ター
ゲット26、27に向かって加速して衝突し、この衝突
によりX線を放射する。これにより、X線は、各ターゲ
ット26、27の扇形状(或いは矩形状)を保って発散
し、扇形状(或いは矩形状)の等強度面を有する均一な
X線強度分布に形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ放電のX線
予備電離用に用いられるX線管、及びこのX線管から放
射されるX線により予備電離されてレーザ光を出力する
レーザ発振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用に多く用いられるレーザ発振装置
としては、高封入ガス圧下で放電励起されるエキシマレ
ーザ、TEA−CO2 レーザ等がある。このような高封
入ガス圧下で動作させる放電励起型のレーザ発振装置
は、放電電流が一様に拡散しにくく、雷放電の如くアー
ク状に集中してレーザ励起できないことから、予め主放
電部に電子やイオンをできるだけ一様な分布となるよう
に発生させる予備電離が行われている。
【0003】この予備電離は、一般に紫外線(UV)予
備電離、コロナ予備電離、X線予備電離に3種類に分類
されている。これら予備電離は、それぞれ一長一短はあ
るが、現在のところ比較的強い予備電離ができて簡便で
あるUV予備電離が最も広く用いられている。
【0004】コロナ予備電離は、種々の工夫が試みられ
ているが、現象的には作用が弱く、今後UV電離に優る
特徴を持たせるような改善が必要とされている。これに
対してX線予備電離は、最近研究用を中心に使われる例
が多くなっており、実用化への期待が大きいものであ
る。
【0005】すなわち、UV予備電離と比較してみる
と、このUV予備電離は、主放電の発生に先行し、別に
主放電部の近傍に複数配置された各ピン電極間で高密度
の放電を点弧してUV光を発生させている。
【0006】このように複数のピン電極間で予備電離用
の放電を点弧しているので、これらピン電極の消耗、こ
の放電によるスパッタリングによりレーザチャンバ内部
の汚染が生じる。
【0007】又、高繰り返しレーザ発振装置では、ガス
レーザ媒質を放電部に流す必要があるが、これらピン電
極がそのガス流通路に配置されていることから、ガス流
を乱したり、妨げたりして問題となる。
【0008】一方、X線予備電離は、主放電電極の背面
にX線管を配置し、X線を主放電電極の金属面を透過さ
せて主放電部に照射するものなので、UV予備電離のよ
うな問題が生じないことが利点となっている。
【0009】ところで、このX線管は、通常、電子発生
源(カソード)、このカソードから放射された電子を加
速してX線を放射するターゲット(アノード)、及びカ
ソードとアノードとに電力を供給する電源から構成され
ている。
【0010】一般に研究用のX線管では、カソードとし
て取扱いの簡単な電界放出型のコールドカソードが用い
られている。ところが、このコールドカソードは、スパ
ッタリングが顕著であり、電極が消耗して長時間の動作
が困難となっている。
【0011】これに対してカソード表面にコロナ放電を
発生させ、そこから電子を引き出すプラズマカソードを
用いる試みも行われている。ところが、このプラズマカ
ソードでは、コロナ放電を安定に維持させる必要がある
ことから、X線管内のガス圧を一定して制御することが
困難である。
【0012】このような事からX線管としては、電子放
出量が多く、スパッリングの無いホットカソードを用
い、真空管と同様に真空封じした簡単な独自構成のもの
を既に提案している。
【0013】図10はかかるX線管の構成図であり、図
11は上方から見た構成図である。包囲体1は、円筒状
に形成されている。この包囲体1の頭部にはウインドウ
2が設けられ、底部には封じ体3が設けられ、その内部
は真空封じされている。
【0014】この包囲体1の内部には、コイル状のバリ
ウム(Ba)含浸型直熱カソード4(以下、カソードと
省略する)が配置されている。このカソード4は、その
コイル軸方向を包囲体1の軸方向と同軸に配置してい
る。なお、このカソード4には、カソードリード線5が
接続されている。
【0015】又、包囲体1の内壁には、カソード4の中
心軸に対して同軸状にアノード6が組み込まれている。
このような構成であれば、カソードリード線5を通して
カソード4に加熱電力が供給されると、このカソード4
からは電子が放出される。これら電子は、アノードに高
電圧を印加すると、加速されてアノード6に衝突し、こ
のときにアノード6からX線が放射される。そして、こ
のX線は、ウインドウ2から円錐状に放射される。
【0016】このようなX線管をレーザ発振装置の予備
電離に適用する場合の構成を図12に示す。すなわち、
互いに対向配置された2つの放電電極7、8のうち一方
の放電電極7の背面には、適当な間隔で複数のX線管9
がレーザ光軸方向に配置されている。なお、これらX線
管9は、図10に示すX線管と同一構成である。
【0017】又、レーザ光軸方向には、高反射ミラー1
0及び出力ミラー11が配置されている。このようなレ
ーザ発振装置であれば、各放電電極7、8間の主放電に
先立って各X線管9からX線が放射される。このX線
は、放電電極7を透過して主放電部12に照射され、こ
れにより主放電部12は予備電離される。これに続いて
各放電電極7、8間に主放電が点弧し、高反射ミラー1
0と出力ミラー11との間でレーザ共振が発生し、出力
ミラー11からレーザ光が出力される。
【0018】ところで、このようなレーザ発振装置で
は、主放電部12は図12に示すように直方体状を形成
するのがレーザ発振に適している。ここで、予備電離電
子量は、X線強度が低いと、これに比例して少なくなる
ことが分かり、又、放電電流密度は、予備電離電子密度
に比例するので、X線強度分布をできるだけ一様にし
て、主放電全体を一様な電流密度にすることが最も重要
な課題となっている。
【0019】一方、X線管9では、電子がアノード6の
広い範囲に亘って衝突してX線を放射するが、このX線
はあまり方向性がない。このため、予備電離に使われる
X線の有効分が少なくなり、この予備電離に使われるX
線の有効分を増大させることも課題となっている。
【0020】すなわち、上記X線管9のX線強度分布
は、図13に示すように中心部で最も強い円錐形状とな
っている。従って、このX線管9をレーザ光軸上に複数
配列したときのX線の合成強度分布は、各X線管9の間
隔を適当に選ぶことにより、図14に示すようにレーザ
光軸方向の中心線上13で一様にできる。
【0021】しかしながら、このX線の合成強度分布
は、レーザ光軸方向の中心線上から離れるに従って強度
が低下し、かつその強度分布の一様性も低下することは
避けられない。
【0022】このような事から、各X線管9の前面に各
X線吸収板(フィルタ)を配置してX線の強度を減衰さ
せ、X線管9のX線強度分布を図15に示すように円錐
台形状に形成し、円形の等強度面を形成している。
【0023】しかしながら、このようなX線強度分布を
円錐台形状に形成する場合、X線吸収板において吸収さ
れる分があり、その吸収分が損失となる。又、円錐台形
状に形成したときのX線強度分布において、X線予備電
離に使用されるのはその一部の斜線部分14であり、こ
のX線の利用比率を高めようとすれば、X線の合成強度
分布は、中心線上13から離れるに従って低下する。一
方、X線の有効分を増やす方法として、X線を集光する
ことが考えられるが、今のところ性能のよいX線用光学
素子は存在しないのが現状である。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにX線管9
のX線強度分布は、中心部で最も強い円錐形状となって
いるため、このX線管9をレーザ発振装置のX線予備電
離に適用した場合、主放電部12におけるX線の合成強
度分布は、レーザ光軸方向の中心線上12から離れるに
従って強度が低下し、かつその強度分布の一様性も低下
してしまう。
【0025】そこで本発明は、所望形状の等強度面を有
するX線強度分布のX線を放射できるX線管を提供する
ことを目的とする。又、本発明は、所望形状の等強度面
を有するX線強度分布でかつ放射するX線量を大きくで
きるX線管を提供することを目的とする。
【0026】又、本発明は、矩形状の等強度面を有する
X線強度分布に形成できるとともに放射するX線量を大
きくでき、レーザ発振の主放電部を予備電離するときの
X線の利用比率を高めることができるレーザ発振の予備
電離に最適なX線管を提供することを目的とする。
【0027】又、本発明は、主放電部に照射する予備電
離のX線の強度分布を一様にしてレーザ発振ができるレ
ーザ発振装置を提供することを目的とする。又、本発明
は、主放電部に照射する予備電離のX線の強度分布を一
様にできるとともに放射するX線量を大きくでき、かつ
主放電部を予備電離するときのX線の利用比率を高めて
レーザ発振ができるレーザ発振装置を提供することを目
的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、真空
に封止された筐体と、この筐体内の略中央部位に配置さ
れたカソードと、筐体内壁に対してカソード側に突出し
てカソードに対して対称な位置にそれぞれ配置されたア
ノードと、を備えたX線管である。
【0029】このようなX線管であれば、筐体内に配置
されたカソードに電力が供給されて電子が放出される
と、これら電子は筐体内壁に対してカソード側に突出さ
れたアノードに衝突し、X線を放射する。このとき、ア
ノードは突出されているので、カソードとアノードとの
間の電位傾度が最も高くなり、全ての電子はカソードか
らアノードに向かって加速して衝突する。これにより、
放射するX線量を大きくでき、かつアノードの形状に応
じて所望形状の等強度面を有するX線強度分布に形成で
きる。
【0030】請求項2によれば、真空に封止された円筒
状の筐体と、コイル状に形成され、かつ筐体内の略軸上
にこの円筒状の筐体の軸方向に対して略直交方向に配置
されたカソードと、筐体内壁に対してカソード側に突出
してカソードに対して対称な位置にそれぞれ配置され、
かつ少なくともターゲット部分が電子に対するX線変換
効率の高い材料により形成された複数のアノードと、を
備えたX線管である。
【0031】このようなX線管であれば、コイル形状の
カソードに電力が供給されて電子が放出されると、これ
ら電子は筐体内壁に対してカソード側に突出されたアノ
ードに衝突し、X線が放射される。このとき、アノード
は突出しかつ少なくとも電子に対してのX線変換効率の
高い材料により形成されているので、放射するX線量を
大きくできる。
【0032】請求項3によれば、請求項2記載のX線管
において、コイル状のカソードと複数のアノードとの位
置関係は、各アノードの底部間を結ぶアノード基準面に
前記カソードの下部を一致させる。
【0033】このようなX線管であれば、アノードの底
部間を結ぶアノード基準面にカソードの下部を一致させ
て配置するので、カソードから放出された電子をアノー
ド面にできるだけ多く集めてX線を発生させ、かつレー
ザ発振装置の主放電部に照射するX線が最も多くしかも
X線強度分布を一様にできる。
【0034】請求項4によれば、請求項1又は2記載の
X線管において、カソードは、Baを含浸する材料によ
りコイル状に形成される。このようなX線管であれば、
Beを含浸する材料によりコイル状のカソードを用いる
ことにより、効率よく長時間にわたり安定した電子放出
ができ、安定してX線を放射できる。
【0035】請求項5によれば、請求項1又は2記載の
X線管において、アノードは、扇型もしくは矩形の板で
かつターゲット部分がカソードに対して所定のターゲッ
ト傾斜角に形成される。
【0036】このようなX線管であれば、アノードを扇
型板に形成することでアノードのターゲット部分から発
生する熱を十分に放熱することができ、又アノードのタ
ーゲット部分をカソードに対して所定の傾斜角をもって
配置することにより、ターゲット部分から放射されるX
線は、アノードの扇形状を保って発散する。
【0037】請求項6によれば、請求項1、2又は4記
載のX線管において、アノードは、少なくともターゲッ
ト部分がTa又はWの材料により形成される。このよう
なX線管であれば、アノードの少なくともターゲット部
分をTa、Wの材料により形成することにより、電子衝
突に対してスパッタリングが少ない。
【0038】請求項7によれば、対向配置した2つの放
電電極間を予備電離し、続いてこれら放電電極間に主放
電を発生させてレーザ光を発振するレーザ発振装置にお
いて、各放電電極のうち少なくと一方の放電電極の背面
側に、真空に封止された筐体内の略中央部位にカソード
を配置し、かつ筐体内壁に対してカソード側に突出して
複数のアノードをカソードに対して対称な位置にそれぞ
れ配置したX線管を複数配列したレーザ発振装置であ
る。
【0039】このようなレーザ発振装置であれば、放電
電極間に主放電を発生させるに先立って、少なくと一方
の放電電極の背面側に配置したX線管、すなわち筐体内
にカソードを配置し、かつ筐体内壁に対してカソード側
に突出してアノードを配置したX線管からX線を照射し
て主放電部を予備電離する。このときのX線は、アノー
ドの形状を保って発散し、かつそのX線量の大きなもの
となっている。これに続いて放電電極間に主放電を発生
させてレーザ光を発振する。
【0040】請求項8によれば、請求項7記載のレーザ
発振装置において、X線管は、放電電極間の主放電部に
おけるX線強度分布が均一になるように所定の間隔をお
いて放電電極の軸方向に複数配列した。
【0041】このようなレーザ発振装置であれば、レー
ザ発振装置の放電電極の軸方向にX線管を複数配列する
ことにより、各X線管からのX線は、例えばターゲット
の扇形状もしくは矩形状を保って発散し、これらが放電
電極の軸方向に沿って配列されるので、主放電部におけ
るX線強度分布は均一となる。
【0042】請求項9によれば、請求項7記載のレーザ
発振装置において、X線管は、カソードの軸方向をレー
ザ光軸に対して直交する方向、又は平行に配置した。こ
のようなレーザ発振装置であれば、レーザ発振装置のレ
ーザ光軸に対してX線管をそのカソードの軸方向を直交
する方向、又は平行に配置することにより、X線管から
放射されるX線をアノードのターゲット部分の形状を保
って発散して主放電部に照射する。これにより、主放電
部におけるX線強度分布は均一となる。
【0043】請求項10によれば、請求項7記載のレー
ザ発振装置において、カソードは、コイル状に形成さ
れ、かつ真空に封止された円筒状の筐体内の略軸上にこ
の円筒状の筐体の軸方向に対して略直交方向に配置され
た。
【0044】このようなレーザ発振装置であれば、コイ
ル状のカソードを筐体の軸方向に対して略直交方向に配
置したX線管を複数レーザ発振装置の放電電極の背面に
配列することにより、大きなX線量でX線強度分布の均
一なX線を主放電部に照射して予備電離し、レーザ発振
を行う。
【0045】請求項11によれば、請求項7記載のレー
ザ発振装置において、アノードは、少なくともターゲッ
ト部分が電子に対するX線変換効率の高い材料により形
成された。
【0046】このようなレーザ発振装置であれば、電子
からX線への変換効率の高い材料により形成したアノー
ドをカソード側に突出して配置したX線管をレーザ発振
装置の放電電極の背面側に配列することにより、放射す
るX線量を大きくしたX線を主放電部に照射して予備電
離し、レーザ発振を行う。
【0047】請求項12によれば、請求項7記載のレー
ザ発振装置において、アノードは、扇型もしくは矩形の
板でかつターゲット部分がカソードに対して所定のター
ゲット傾斜角をもって形成された。
【0048】このようなレーザ発振装置であれば、アノ
ードのターゲット部分を所定の傾斜角をもって配置した
X線管をレーザ発振装置の放電電極の背面側に配列する
ことにより、X線管から放射されるX線は、このターゲ
ット部分の形状を保った広がり角度で発散し、放電部を
一様に予備電離し、レーザ発振を行う。
【0049】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。図1は本発明の請求項1〜6を適用し
たX線管の構成図であり、図2は同X線管を上方側から
見た構成図である。
【0050】筐体を構成する包囲体20は、少ない印加
電圧による放電が可能なように、円筒状に形成されてい
る。この包囲体20の頭部にはX線取り出し窓(以下、
ウインドウと称する)21が設けられ、底部には封じ体
22が設けられ、その内部は真空封じされている。
【0051】なお、X線管の寸法、すなわちの包囲体2
0の寸法は、外径40mm、全長60mm程度に形成さ
れている。この包囲体20は、例えばセラミック又はガ
ラス材料により形成され、かつ包囲体20における金属
部はこれらセラミック又はガラスと接合できる例えばコ
バール(KOV)により形成されている。
【0052】ウインドウ21は、X線吸収の少ないベリ
リウム又はガラス材料により形成されている。包囲体2
0の内部には、コイル状のバリウム(Ba)含浸型直熱
カソード23(以下、カソードと省略する)が包囲体2
0の略軸上に配置されている。このカソード23は、そ
のコイル軸方向を包囲体1の軸方向に対して直交する方
向に配置している。
【0053】なお、このカソード23は、カソード支持
アーム24によって封じ体22に固定配置されている。
そして、このカソード支持アーム24の内部を通してカ
ソード23にカソードリード線25が接続されている。
【0054】又、包囲体1の内壁には、2つのアノード
が設けられている。以下、これらのアノードの電子放出
部分であるターゲット26、27に着目して説明する。
これらターゲット26、27は、カソード23の軸方向
に対して直交方向上の包囲体内壁にそれぞれ設けられて
いる。
【0055】すなわち、これらターゲット26、27
は、図3に示すようにカソード23を介して対向配置さ
れ、かつその高さ位置は各ターゲット26、27の底部
間を結ぶアノード基準位置面とカソード23の下部位置
とが一致するように配置されている。
【0056】又、これらターゲット26、27は、包囲
体20の内壁からそれぞれ突起し、かつターゲット面が
カソードに対して所定の傾斜角(以下、ターゲット傾斜
角と称する)θをもって形成されている。
【0057】このターゲット傾斜角θは、電子が各ター
ゲット26、27に衝突してそれぞれ放射されるX線が
重ね合さって均一なX線強度分布となるように調整され
る。これらターゲット26、27のターゲット面は、図
4に示すように扇形状に形成されており、この扇形状の
要側の一辺がアノード基準位置面上に配置され、かつカ
ソード23の軸方向に対して平行に配置されている。な
お、ここで、上記ターゲット面は、矩形状でもその効果
には違いはない。
【0058】これらターゲット26、27は、タンタ
ル、タングステン等の電子衝突に対してスパッタリング
が少なく電子からX線への変換効率の高い金属により形
成され、かつ包囲体20に対して溶接、ロー付け等によ
って接合されている。
【0059】なお、上記カソード23の軸方向の長さ
は、これらターゲット26、27の同方向の長さと同程
度又はそれ以上に形成されている。このような構成のX
線管であれば、カソードリード線25を通して直流、交
流といった連続状のカソード加熱電流がカソード23に
供給されると、このカソード23は加熱し、電子を放出
する。
【0060】このカソード23から放出された電子は、
各ターゲットにパルス状高電圧が印加されると、各ター
ゲット26、27に向かって加速されて衝突する。この
ように電子が各ターゲット26、27にそれぞれ衝突す
ると、これらターゲット26、27においてパルス状の
X線に変換され、これらX線がウインドウ21を通して
外部に放射される。 (a) ここで、X線管における電子の利用効率の向上、及
びX線強度分布の均一化について具体的に説明する。
【0061】先ず、X線管における電子の利用効率の向
上について説明する。各ターゲット26、27が構成さ
れているアノードは、扇形の板状で、これにより放熱を
しやすくしている。そして、これらのアノードは、カソ
ード23側に突出してカソード23との距離をカソード
23と包囲体内壁との間の距離よりも短くしている。こ
れらのターゲット26、27は、図5に示すように円形
の板(円板母材)を傾斜をつけてくり抜き、それを分割
することにより簡単に形成することができる。
【0062】これにより、各ターゲット26、27とカ
ソード23との間の電位傾度が、カソード23と包囲体
内壁との間の電位傾度に比較して高くなり、カソード2
3から放出される全ての電子はカソード23から各ター
ゲット26、27に向かって加速される。そうして、こ
れら全ての電子が各ターゲット26、27に衝突し、X
線に変換される。
【0063】従って、カソード23から放出された全て
の電子をX線に変換することができ、大きなX線量のX
線を放射できる。又、このX線管をレーザ発振装置のX
線予備電離に適用すれば、X線予備電離に寄与する電子
が多くなり、この電子の利用効率を大幅に向上できる。
【0064】このように電子の利用効率を大幅に向上で
きることから、その分だけ各ターゲット26、27に対
しての印加電圧及びカソード3に対してのカソード加熱
電流を供給する電源を小形化できることは言うまでもな
く、X線管にパルス電流を流すためのコンデンサ容量を
小さくでき、電源を含むX線管回路の特性周波数を高く
してピーク値が高く、パルス幅の短いX線を発生でき
る。
【0065】しかるに、電子の利用効率が高く、かつピ
ーク値が高く、パルス幅の短いX線を発生することか
ら、かかるX線管は、レーザ発振に必要な一様な主放電
を点弧させるのに最適であり、レーザ発振装置のX線予
備電離に適用するのに最も有効である。 (b) 次にX線強度分布の均一化について説明する。
【0066】2つのターゲット26、27は、扇形の形
状或いは矩形状で、X線発生の方向依存性は少ないの
で、X線は図6に示すように各ターゲット26、27か
ら扇形状或いは矩形状を保ち、所定の広がり角で発散す
る。
【0067】従って、これらターゲット26、27から
発散されるX線は、ウインドウ21を透過して外部に放
射されることから、X線管から放射されるX線強度分布
は、図7に示すように角錐台状となり、かつその一断面
Aでの強度は均一となる。
【0068】従って、このようなX線管を適当な間隔で
直線上に配列すれば、これらX線管から放射されたX線
を重畳することにより、帯状の領域で均一なX線強度分
布を得ることができる。
【0069】しかるに、レーザ発振装置の放電電極の背
面に沿って複数のX線管を配列すれば、主放電部に照射
する予備電離用のX線照射の強度分布を一様にできる。
なお、X線は、ウインドウ21において遮断されて使わ
れないX線成分もあるが、これは従来のX線管と比較し
ても格段に少ない。すなわち、発生したX線の利用効率
を高くできる。
【0070】又、カソード23の軸方向の長さを各ター
ゲット26、27の同方向の長さと同程度又はそれ以上
に形成されているので、各ターゲット26、27の両端
に衝突する電子数はその中央部よりも多くなる。
【0071】従って、各ターゲット26、27において
両端部のX線発生量が多くなるので、カソード23及び
各ターゲット26、27の長さを適当に選べば、主放電
幅方向のX線強度分布をより均一化できる。
【0072】又、各ターゲット26、27のターゲット
面をターゲット傾斜角θに形成しているので、放射され
るX線量を最も大きくかつそのX線強度分布を均一化す
るように調整できる。
【0073】このように上記第1の実施の形態において
は、包囲体20内に配置されたコイル状のカソード23
から電子が放出されると、これら電子は包囲体20の内
壁に対してカソード23側に突出された各ターゲット2
6、27に衝突してX線を放射するようにしたので、カ
ソード23と突出する各ターゲット26、27との間の
電位傾度を最も高くして全ての電子をカソード23から
各ターゲット26、27に向かって加速して衝突でき、
これによって放射するX線量を大きくできるとともに電
子の利用効率を向上でき、かつ各ターゲット26、27
の扇形状(或いは矩形状)を保って発散し、扇形状(或
いは矩形状)の等強度面を有する均一なX線強度分布に
形成できる。
【0074】又、このX線管をレーザ発振装置のX線予
備電離に適用すれば、レーザ発振の主放電部を予備電離
するときのX線の利用比率を高めることができる。な
お、上記第1の実施の形態は次のように変形してもよ
い。
【0075】カソード23は、コイル状直熱型が表面積
が大きく放出電子量が多く、かつ加熱も簡単であるが、
これに限らず各ターゲット26、27に集束される電子
束がコイル状直熱型カソード23を用いた場合と同一に
できれば、必ずしも形状には拘らず、又傍熱型でも差支
えない。
【0076】ターゲットについては、ターゲットの形状
や大きさがX線量及びX線強度分布に大きく関係する。
これにはカソード23との位置関係も含まれるが、でき
るだけ多くX線成分がレーザ発振装置の放電電極の窓に
入射するように、冷却を含めてターゲット面の向きや大
きさを決定すればよい。言うまでもなくターゲット2
6、27の材質は問わない。
【0077】又、カソード23と各ターゲット26、2
7との位置関係は、図3に示すようにアノード基準面に
対してカソード23の下部が一致するように配置してい
るが、必ずしもこれに限ることはなく、ターゲット傾斜
角θにも関係するが、要するに電子をターゲット面にで
きるだけ多く集めてX線を発生させ、かつレーザ発振装
置の主放電部に照射するX線が最も多くしかもX線強度
分布が一様になるように調整し最適化したものであれば
よい。 (2) 次にX線管をレーザ発振装置に適用した本発明の第
2の実施の形態について説明する。
【0078】図8は本発明の請求項7〜12を適用した
レーザ発振装置の構成図である。2つの放電電極30、
31は、互いに対向配置されている。これら放電電極3
0、31は、それぞれその断面がかまぼこ形状に形成さ
れている。
【0079】これら放電電極30、31間には、これら
放電電極30、31間に所定繰り返し数のパルス電圧を
印加する充放電回路34が接続されている。又、これら
放電電極30、31の長手方向側つまりレーザ光軸上に
は、レーザ共振器を形成する高反射ミラー32、出力ミ
ラー33が配置されている。
【0080】一方、2つの放電電極30、31のうち一
方の放電電極30の背面側には、X線予備電離用のX線
管40が所定の間隔ごとに複数配列されている。これら
X線管40は、上記第1の実施の形態で説明したX線管
と同一構成となっている。すなわち、図1に示すように
円筒状の包囲体20の頭部にはウインドウ21が設けら
れ、底部には封じ体22が設け、かつその内部は真空封
じされている。
【0081】この包囲体20の内部には、コイル状のB
a含浸型直熱カソード23が、そのコイル軸方向を包囲
体1の軸方向に対して直交する方向に配置されている。
又、包囲体1の内壁には、2つのターゲット26、27
が設けられている。これらターゲット26、27は、図
3に示すようにカソード23を介して対向配置され、か
つその位置関係は各ターゲット26、27の底部間を結
ぶアノード基準位置面とカソード23の下部位置とが一
致するように配置されている。
【0082】又、これらターゲット26、27は、包囲
体20の内壁からそれぞれ突起し、かつターゲット面が
カソード23に対してターゲット傾斜角θをもって形成
されている。
【0083】このターゲット傾斜角θは、電子が各ター
ゲット26、27に衝突してそれぞれ放射されるX線が
重ね合さって均一なX線強度分布となるように調整され
る。これらターゲット26、27のターゲット面は、図
4に示すように扇形状に形成されており、この扇形状の
要側の一辺がアノード基準位置面上に配置され、かつカ
ソード23の軸方向に対して平行に配置されている。
【0084】これらターゲット26、27は、Ta、W
等の、電子衝突に対してスパッタリングが少なくX線変
換効率の高い金属により形成され、かつ包囲体20に対
して溶接、ロー付け等によって接合されている。なお、
TaやWについては、ターゲット面に対して、イオン注
入や蒸着によって被着されている。
【0085】又、カソード23の軸方向の長さは、これ
らターゲット26、27の同方向の長さと同程度又はそ
れ以上に形成されている。これらX線管40は、図9に
示すようにカソード23の軸方向をレーザ光軸に対して
直交する方向に配置されている。
【0086】一方、これらX線管40は、X線管回路4
1から供給されるパルス状の各ターゲット26、27へ
の印加電圧によりX線を放射制御されている。主制御回
路42は、充放電回路34及びX線管回路41をの各動
作タイミングを制御する機能を有するもので、充放電回
路34から各放電電極30、31に高電圧を印加するに
先立ってX線管回路41から各X線管40に対してパル
ス電流状のカソード加熱電流を流す機能を有している。
【0087】このような構成であれば、主制御回路42
は、充放電回路34から各放電電極30、31に高電圧
を印加するに先立ち、X線管回路41から各X線管40
に対してパルス電流を供給することができる。
【0088】そして、このような構成のX線管40であ
れば、カソードリード線25を通して連続状のカソード
加熱電流がカソード23に供給されると、このカソード
23は加熱し、電子を放出する。
【0089】このカソード23から放出された電子は、
各ターゲット26、27に向かって加速されて衝突し、
これにより各ターゲット26、27からはX線が放射さ
れる。
【0090】このようなX線管40であれば、カソード
23から放出された全ての電子をX線に変換して大きな
X線量のX線を放射できることから、レーザ発振装置の
X線予備電離に適用すれば、予備電離に寄与する電子が
多くなり、この電子の利用効率を大幅に向上できる。
【0091】このように電子の利用効率を大幅に向上で
きることから、上記の如くその分だけカソード3にカソ
ード加熱電流を供給する電源を小形化できことは言うま
でもなく、X線管にパルス電流を流すためのコンデンサ
容量を小さくでき、電源を含むX線管回路41の特性周
波数を高くしてピーク値が高く、パルス幅の短いX線を
発生できる。
【0092】しかるに、電子の利用効率が高く、かつピ
ーク値が高く、パルス幅の短いX線を発生することか
ら、かかるX線管40は、レーザ発振に必要な一様な主
放電を点弧させるのに最適であり、レーザ発振装置のX
線予備電離に適用するのに最も有効である。
【0093】一方、各ターゲット26、27は、扇状の
矩形形状で、X線発生の方向依存性は少ないので、X線
は図9に示すように各ターゲット26、27から扇形状
(もしくは矩形状)を保ち、発散する。
【0094】従って、これらX線管40を適当な間隔で
放電電極30の背面側に配列すれば、これらX線管40
から放射されたX線を重畳することにより、主放電部4
3において均一なX線強度分布を得ることができる。
【0095】又、各ターゲット26、27において両端
部のX線発生量が多くなるので、カソード23及び各タ
ーゲット26、27の長さを適当に選べば、主放電部4
3の幅方向のX線強度分布をより均一化できる。
【0096】さらに、各ターゲット26、27のターゲ
ット面をターゲット傾斜角θに形成しているので、放射
されるX線量を最も大きくかつそのX線強度分布を均一
化するように調整できる。
【0097】このように上記第2の実施の形態において
は、レーザ発振装置の放電電極30の背面側に複数のX
線管40、すなわち包囲体20内にコイル状のカソード
23を配置し、かつ包囲体20内壁に対して突出して各
ターゲット26、27を配置したX線管40を複数配列
したので、各X線管40からのX線はターゲット26、
27の扇形状もしくは矩形状を保って発散し、主放電部
43に照射されることになり、この主放電部43におい
てX線強度分布を均一化できるとともに放射するX線量
を大きくでき、かつ主放電部43を予備電離するときの
X線の利用比率を高めてレーザ発振ができる。
【0098】なお、本発明は、上記第1及び第2の実施
の形態に限定されるものでなく次の通り変形してもよ
い。例えば、X線管におけるターゲット26、27の形
状は扇形状(もしくは矩形状)に限るものでなく、X線
を照射する対象に応じて長方形等に形状を変えてもよ
い。又、ターゲット面は、曲面でも平面でも差支えな
い。これもX線の照射対象により替わるものだからであ
る。
【0099】又、X線管40をレーザ発振装置のX線予
備電離に適用する場合、X線管40のカソード23の軸
方向をレーザ光軸に対して直交する方向に配置するので
なく、カソード23の軸方向をレーザ光軸に対して平行
に配置してもよい。
【0100】又、複数のX線管40は、レーザ発振装置
のX線予備電離に適用する場合、一方の放電電極30の
背面側だけに限らず、両放電電極30、31の背面側に
配列してもよいし、他方の放電電極31の背面側だけに
配列してもよい。
【0101】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の請求項1〜
6によれば、所望形状の等強度面を有するX線強度分布
のX線を放射できるX線管を提供できる。又、本発明の
請求項2、3及び5によれば、所望形状の等強度面を有
するX線強度分布でかつ放射するX線量を大きくできる
X線管を提供できる。
【0102】又、本発明の請求項2及び5によれば、矩
形状の等強度面を有するX線強度分布に形成できるとと
もに放射するX線量を大きくでき、かつレーザ発振の主
放電部を予備電離するときのX線の利用比率を高めるこ
とができるレーザ発振の予備電離に最適なX線管を提供
できる。
【0103】又、本発明の請求項7〜12によれば、主
放電部に照射する予備電離のX線の強度分布を一様にし
てレーザ発振ができるレーザ発振装置を提供できる。
又、本発明の請求項7、8、11、12によれば、主放
電部に照射する予備電離のX線の強度分布を一様にでき
るとともに放射するX線量を大きくでき、かつ主放電部
を予備電離するときのX線の利用比率を高めてレーザ発
振ができるレーザ発振装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるX線管の第1の実施の形態を示
す断面構成図。
【図2】X線管を上方から見た構成図。
【図3】カソードとターゲットとの位置関係を示す図。
【図4】ターゲットの扇形状を示す図。
【図5】アノード母材を示す概略図。
【図6】ターゲットからのX線の放射広がりを示す図。
【図7】X線強度分布を示す図。
【図8】本発明に係わるX線管を適用したレーザ発振装
置の第2の実施の形態を示す構成図。
【図9】X線予備電離のときのX線放射状態を示す図。
【図10】従来のX線管の構成図。
【図11】同X線管を上方から見た構成図。
【図12】同X線管を適用したレーザ発振装置の構成
図。
【図13】同X線管のX線強度分布図。
【図14】同X線管によるX線照射領域を示す図。
【図15】同X線管にX線吸収板を配置したときのX線
強度分布図。
【符号の説明】
20…包囲体、21…ウインドウ、22…封じ体、23
…カソード、25…カソードリード線、26,27…タ
ーゲット、30,31…放電電極、32…高反射ミラ
ー、33…出力ミラー、34…充放電回路、40…X線
管、41…X線管回路。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空に封止された筐体と、 この筐体内の略中央部位に配置されたカソードと、 前記筐体内壁に対して前記カソード側に突出して前記カ
    ソードに対して対称な位置にそれぞれ配置されたアノー
    ドと、を具備したことを特徴とするX線管。
  2. 【請求項2】 真空に封止された円筒状の筐体と、 コイル状に形成され、かつ前記筐体内の略軸上にこの円
    筒状の筐体の軸方向に対して略直交方向に配置されたカ
    ソードと、 前記筐体内壁に対して前記カソード側に突出して前記カ
    ソードに対して対称な位置にそれぞれ配置され、かつ少
    なくともターゲット部分が電子に対するX線変換効率の
    高い材料により形成された複数のアノードと、を具備し
    たことを特徴とするX線管。
  3. 【請求項3】 コイル状のカソードと複数のアノードと
    の位置関係は、前記各アノードの底部間を結ぶアノード
    基準面に前記カソードの下部を一致させることを特徴と
    する請求項2記載のX線管。
  4. 【請求項4】 カソードは、Baを含浸する材料により
    コイル状に形成されたことを特徴とする請求項1又は2
    記載のX線管。
  5. 【請求項5】 アノードは、扇型もしくは矩形の板でか
    つターゲット部分がカソードに対して所定のターゲット
    傾斜角に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記
    載のX線管。
  6. 【請求項6】 アノードは、少なくともターゲット部分
    がTa又はWの材料により形成されたことを特徴とする
    請求項1、2又は4記載のX線管。
  7. 【請求項7】 対向配置した2つの放電電極間を予備電
    離し、続いてこれら放電電極間に主放電を発生させてレ
    ーザ光を発振するレーザ発振装置において、 前記各放電電極のうち少なくと一方の放電電極の背面側
    に、真空に封止された筐体内の略中央部位にカソードを
    配置し、かつ前記筐体内壁に対して前記カソード側に突
    出して複数のアノードを前記カソードに対して対称な位
    置にそれぞれ配置したX線管を複数配列したことを特徴
    とするレーザ発振装置。
  8. 【請求項8】 X線管は、放電電極間の主放電部におけ
    るX線強度分布が均一になるように所定の間隔をおいて
    前記放電電極の軸方向に複数配列したことを特徴とする
    請求項7記載のレーザ発振装置。
  9. 【請求項9】 X線管は、カソードの軸方向をレーザ光
    軸に対して直交する方向、又は平行に配置したことを特
    徴とする請求項7記載のレーザ発振装置。
  10. 【請求項10】 カソードは、コイル状に形成され、か
    つ真空に封止された円筒状の筐体内の略軸上にこの円筒
    状の筐体の軸方向に対して略直交方向に配置されたこと
    を特徴とする請求項7記載のレーザ発振装置。
  11. 【請求項11】 アノードは、少なくともターゲット部
    分が電子に対するX線変換効率の高い材料により形成さ
    れたことを特徴とする請求項7記載のレーザ発振装置。
  12. 【請求項12】 アノードは、扇型もしくは矩形の板で
    かつターゲット部分がカソードに対して所定のターゲッ
    ト傾斜角をもって形成されたことを特徴とする請求項7
    記載のレーザ発振装置。
JP7285997A 1995-11-02 1995-11-02 X線管及びこれを適用したレーザ発振装置 Pending JPH09129165A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008078477A1 (ja) * 2006-12-22 2008-07-03 Stanley Electric Co., Ltd. X線発生装置

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