JPH091273A - コイル梱包用外周リングのロール成形方法および設備 - Google Patents

コイル梱包用外周リングのロール成形方法および設備

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JPH091273A
JPH091273A JP15427895A JP15427895A JPH091273A JP H091273 A JPH091273 A JP H091273A JP 15427895 A JP15427895 A JP 15427895A JP 15427895 A JP15427895 A JP 15427895A JP H091273 A JPH091273 A JP H091273A
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JP
Japan
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roll
forming
outer peripheral
corrugated
shaped cross
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JP15427895A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kinoshita
信一 木下
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Chiyoda Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重梱包作業の能率を向上することができる緩
衝材付コイル梱包用外周リングの効率的なロール成形方
法および設備を提供する。 【構成】 緩衝材付コイル梱包用外周リングのロール成
形設備26は、長尺切板状材料27を下流側に導くガイ
ドブロック28と、長尺切板状材料27の表面に長手方
向に延びる溝を形成する縦溝成形ロールスタンド29
と、長尺切板状材料27の表面に板幅方向に延びる溝を
形成する横溝成形ロールスタンド30と、長尺切板状材
料27に順次板幅方向の曲げ加工を行い、L形断面を形
成する成形ロールスタンド群31と、L形断面材の二辺
のなす角度を鋭角に成形するサイドロールスタンド42
と、L形断面材の一辺に波形を形成して全体形状を大略
的にリング状に成形する波付ロールスタンド43と、成
形された緩衝材付外周リング46の曲率半径を調整する
曲げロールスタンド44とを含んで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長尺帯状体のコイルを
梱包する際、コイルの外周隅部に設けられ、コイルの外
周隅部を保護するコイル梱包用外周リング(以後、外周
リングと略称することがある)のロール成形方法および
設備に関する。
【0002】
【従来の技術】長尺帯状体のコイル製品、たとえば鋼帯
コイル製品は、製品を完全な状態で需要家に届けるため
に梱包を行って出荷される。梱包は、需要家との話合い
によって、その最終仕様が決定され、厳密には千差万別
の様式で行われているけれども、大略的には一般的な梱
包に用いられる標準梱包と、主として輸出用梱包に用い
られる重梱包とに区分される。
【0003】図15は、鋼帯コイル製品の重梱包後の荷
姿を示す斜視図である。重梱包は、大略的に次のように
して行われる。 (1)鋼帯コイル製品1の内外周面および端面を、包装
紙2を用いて紙梱包する。 (2)鋼帯コイル製品1の内外周隅部に、紙製の外周コ
ーナライナ3aおよび内径コーナライナ3b(以後、こ
れらをコーナライナ3と総称することがある)を、それ
ぞれ単体で包装紙2の上に装着する。 (3)鋼帯コイル製品1の内外周面および端面を、鋼製
の外周板4で外囲する。 (4)鋼帯コイル製品1の外周隅部に、外周リング5と
呼ばれる梱包治具を外周板4の上から装着する。 (5)鋼帯コイル製品1の内径隅部に、内径リング6と
呼ばれる梱包治具を外周板4の上から装着する。 (6)鋼帯コイル製品1の外周面に結束フープ7を巻掛
けて外周板4および外周リング5の上から締付け、鋼帯
コイル製品1を周方向に結束する。 (7)鋼帯コイル製品1の外周面とその中心孔とに結束
フープ7を巻掛けて、外周板4、外周リング5および内
径リング6の上から締付け、鋼帯コイル製品1を軸線方
向に結束する。 このように、重梱包の工程数は非常に多く、重梱包作業
には、多大な労力と時間とが必要である。
【0004】図16は従来から用いられている外周リン
グの構成を簡略化して示す斜視図であり、図17は図1
6における切断面線XVII−XVIIから見た端面図
である。外周リング5は周方向に延びて大略的にリング
状に形成され、周方向の一個所で分断されている。ま
た、外周リング5の軸線9を含む仮想平面12内での断
面形状は、大略的にL字状である。このため、外周リン
グ5は、鋼帯コイル製品1の外周隅部に容易に装着する
ことができ、かつ外周隅部を保護することができる。な
お、外周リング5の素材は、たとえば亜鉛めっき鋼板な
どの金属製板材である。
【0005】コーナライナ3は、優れた緩衝特性を有す
る保護部材であり、その素材は、紙を熱可塑性樹脂、た
とえば酢酸ビニル樹脂を用いて接着し、多層に積重ねた
積層紙板である。積層紙板の加工性、特にスプリングバ
ック特性は、接着剤である熱可塑性樹脂の温度によって
大幅に変動し、熱可塑性樹脂の冷却固化後には大幅に低
下する。すなわち積層紙板のスプリングバック量は、前
記冷却固化後に著しく増大するので、積層紙板の成形後
の形状精度が大幅に低下する。このため、コーナライナ
3の成形加工は、熱可塑性樹脂の冷却固化前に行われて
いる。前記コーナライナ3の装着によって鋼帯コイル製
品1においては、後記アブレージョンと呼ばれる擦過傷
の発生が防止され、さらに最も荷傷みの生じやすい内外
周隅部における包装紙2の破損も併せて防止される。ア
ブレージョンは、梱包した鋼帯コイル製品1を輸送する
際、輸送中の振動によって発生する鋼帯コイル製品1の
擦過傷である。なお、外周コーナライナ3aの形状は外
周リング5と同一であり、内径コーナライナ3bの形状
は内径リング6と同一である。
【0006】外周リング5および外周コーナライナ3a
は、ロール成形加工によって次のようにして成形され
る。図18は、従来からのコイル梱包用外周リングのロ
ール成形設備の構成を簡略化して示す系統図である。外
周リングのロール成形設備13は、複数の成形ロールス
タンド群18と、波付ロールスタンド14と、曲げロー
ルスタンド15とを含んで構成されており、上流側から
この順序で直列に配置されている。複数の成形ロールス
タンド群18には、上下一対の水平成形ロールがそれぞ
れ設けられており、波付ロールスタンド14には、一対
の垂直波付ロール14aが設けられている。また曲げロ
ールスタンド15には、昇降変位可能な曲げロール15
aが設けられている。
【0007】外周リング5のロール成形加工は、直列に
配置されている複数の成形ロールに亜鉛めっき鋼板など
の金属製長尺切板材16を通板し、順次、板幅方向の曲
げ加工を行ってL形断面に成形した後、L形断面材を一
対の波付ロール14aに通板し、L形断面材の一辺に波
形を形成して、全体形状を大略的にリング状に成形する
ことによって行われる。なお外周リング5の曲率半径の
調整は、一対の波付ロール14aの圧下調整および曲げ
ロール15aの上下位置調整によって行われる。外周コ
ーナライナ3aのロール成形加工は、前記積層紙板を用
いて積層紙板の接着剤である熱可塑性樹脂の固化前に、
外周リング5のロール成形加工と同一の方法で行われ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、鋼帯コ
イル製品1は重梱包によって保護されており、梱包後の
輸送時におけるアブレージョンの発生並びに最も荷傷み
の生じやすい内外周隅部の包装紙2の破損が、外周リン
グ5などの梱包治具によって防止されている。しかしな
がら、前記重梱包には、梱包作業の工程数が非常に多
く、梱包作業能率が極めて低いという問題がある。この
ため、輸出出荷の集中する時期には梱包ネックとなり、
荷揃いの遅れのために輸出出荷に支障を来す恐れがあ
る。
【0009】梱包作業工程数を低減して重梱包の梱包作
業能率を向上させる方法としては、従来、鋼帯コイル製
品1の重梱包時に別々に装着していた外周リング5と外
周コーナライナ3aとを一体化して、装着回数すなわち
梱包作業工程数の低減を図ることが有効である。外周リ
ング5と外周コーナライナ3aとを一体成形するには、
成形前に素材である亜鉛めっき鋼板と積層紙板とを接合
し、緩衝材である積層紙板の接着剤の冷却固化前に成形
加工を行う必要がある。これは、接着剤が冷却固化した
積層紙板と亜鉛めっき鋼板とを一体成形した場合、前記
積層紙板の単独成形の場合と同様に一体成形後のスプリ
ングバック量が大きくなり、一体成形材である緩衝材付
外周リングの形状精度が、合格水準まで到達しないから
である。このように積層紙板の接着剤の温度は、一体成
形の場合においても重要な管理項目である。しかしなが
ら、亜鉛めっき鋼板と積層紙板とを接合する際には、前
記温度管理に関して次のような問題がある。
【0010】(a)前述のように、亜鉛めっき鋼板と緩
衝材である積層紙板との一体化成形加工は、積層紙板の
接着剤の冷却固化前に行わなければならないけれども、
接合時に積層紙板は亜鉛めっき鋼板に熱を奪われるの
で、積層紙板の接着剤が冷却固化してしまう恐れがあ
る。
【0011】(b)前記(a)の対策として、高い温度
で前記接合を行えば、亜鉛めっき鋼板の温度が上昇する
ので、ロール成形時に、めっき層の亜鉛が成形ロールに
圧着する恐れがある。
【0012】このように、亜鉛めっき鋼板と緩衝材であ
る積層紙板とを一体成形するには、両者の接合時に接着
剤の温度管理に関連した問題が発生するので、前記従来
の技術によるロール成形方法および設備では、前記緩衝
材付外周リングを成形加工することが困難である。
【0013】また、梱包用外周リング5に関して次のよ
うな問題がある。鋼帯コイル製品1は、精整設備におい
て最終処理された後、巻取りリールに巻取られる。巻取
り時、鋼帯コイル製品1の外周部は、最終巻取り位置に
相当するので、無張力状態で巻取りリールに巻取られ
る。無張力状態の鋼帯は、板幅方向に蛇行しやすいの
で、鋼帯コイル製品1の外周部数巻きには、鋼帯の板幅
縁部が板幅方向にずれた、いわゆる巻ずれが発生しやす
い。
【0014】図19は、巻ずれの発生した鋼帯コイル製
品1を結束フープによって結束する際の外周リング付近
の状況を示す断面図である。前記巻ずれの発生した鋼帯
コイル製品1の外周面とその中心孔とに結束フープ7を
巻掛けて、外周板4、外周リング5および内径リング6
の上から締付けて鋼帯コイル製品1を軸線方向に結束す
る場合、鋼帯コイル製品1の一方の外周隅部から突出し
た巻ずれ部10は、外周リング5を介して曲げ力が集中
的に付加されるので、巻ずれ部10が矢符11方向に曲
がるという問題がある。曲がりの生じた巻ずれ部10
は、需要家で屑となるので、曲がりの発生は極力回避す
る必要がある。さらに、巻ずれ部10の曲がりによって
包装紙が破損し、防錆力が低下するという問題がある。
【0015】前記巻ずれ部10に起因する問題を解決す
るためには、本出願人らによる凹所付外周リングを用い
ることが有効である。
【0016】図20は凹所付外周リングの構成を簡略化
して示す斜視図であり、図21は図20における切断面
線XXI−XXIから見た端面図である。凹所付外周リ
ング19は、軸線23方向に延びる周部20と、半径方
向に延びる端部21と、端部21と周部20とを連結す
る屈曲部の内面側に形成されている凹所22とを含んで
構成されており、周方向に延びて大略的にリング状に形
成され、周方向の一個所で分断されている。凹所付外周
リング19の断面形状は、軸線23を含む仮想平面内に
おいて大略的にL字状であり、周部20と端部21とは
凹所22を介して大略的にL字状に連結されている。凹
所22は大略的に半円形のくぼみであり、端部21の周
部20寄りの内面から軸線方向外方にくぼんで、かつ端
部21よりも軸線方向外方に突出して形成されている。
【0017】このように凹所付外周リング19には、巻
ずれ部10の発生する位置に凹所22が形成されている
ので、梱包時に巻ずれ部10は凹所22内に確実に収容
され、巻ずれ部10の曲がりおよびそれに伴う包装紙の
破損等が確実に防止される。しかしながら、前記外周リ
ングのロール成形設備13には、凹所形成手段が備えら
れていないので、前記従来の技術によるロール成形方法
では、凹所付外周リング19を成形加工することが困難
である。
【0018】本発明の目的は、重梱包作業の工程数を低
減して、重梱包作業の能率を向上することができる緩衝
材付コイル梱包用外周リングの効率的なロール成形方法
および設備を提供することにある。
【0019】また本発明の他の目的は、コイルの外周部
に巻ずれが生じていても、梱包時にコイル外周部の曲が
りおよび包装紙の破損が生じない凹所付コイル梱包用外
周リングを効率的に成形加工することができるロール成
形方法および設備を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、直列に配置さ
れている複数の成形ロールに長尺切板状材料を通板し、
順次、板幅方向の曲げ加工を行ってL形断面に成形した
後、引続き一対の波付ロールに通板してL形断面材の一
辺を波形に成形し、全体形状を波形に成形した側が半径
方向に延び、波形に成形しない側が周方向に延びるよう
な大略的にリング状に成形するコイル梱包用外周リング
のロール成形方法において、前記L形断面材の二辺のな
す角度を一旦鋭角に成形してから、再び大略的に直角に
成形することを特徴とするコイル梱包用外周リングのロ
ール成形方法である。また本発明の前記切板状材料は、
板状緩衝材を接合した金属製板材または板状緩衝材であ
って、板状緩衝材の表面に長手方向に延びる溝を形成し
た後、前記複数の成形ロールに通板することを特徴とす
る。さらに本発明の前記切板状材料は、板状緩衝材を接
合した金属製板材または板状緩衝材であって、板状緩衝
材の表面に板幅方向に延びる溝を間隔をあけて形成した
後、前記複数の成形ロールに通板することを特徴とす
る。また本発明は、前記一対の波付ロールのうち少なく
とも一方に、波付ロールの外周面の直径が、L形断面先
端に向かって増大するように軸線方向に変化するテーパ
を形成しておくことを特徴とする。さらにまた本発明
は、前記一対の波付ロールの下流側で、前記L形断面材
の他辺の内面側を案内しながら下流側に通板することを
特徴とする。また本発明は、直列に配置されている複数
の成形ロールに長尺切板状材料を通板し、順次、板幅方
向の曲げ加工を行ってL形断面に成形した後、引続き一
対の波付ロールに通板してL形断面材の一辺を波形に成
形し、全体形状を波形に成形した側が半径方向に延び、
波形に成形しない側が周方向に延びるような大略的にリ
ング状に成形するコイル梱包用外周リングのロール成形
方法において、切板状材料にリブまたはリブ中間体を形
成した後、前記複数の成形ロールに通板することを特徴
とするコイル梱包用外周リングのロール成形方法であ
る。また本発明は、長尺切板状材料に順次板幅方向の曲
げ加工を行い、L形断面を形成する複数の成形ロールス
タンドと、L形断面材の一辺に波形を形成して全体形状
を大略的にリング状に成形する波付ロールスタンドと、
リングの曲率半径を調整する曲げロールスタンドとを直
列に配置したコイル梱包用外周リングのロール成形設備
において、複数の成形ロールスタンドの上流側に設けら
れ、切板状材料の表面に長手方向に延びる溝を形成する
縦溝成形ロールスタンドと、複数の成形ロールスタンド
の上流側に設けられ、切板状材料の表面に板幅方向に延
びる溝を形成する横溝成形ロールスタンドと、複数の成
形ロールスタンドの最終スタンドよりも上流側で、かつ
複数の成形ロールスタンドの下流側寄りに設けられ、L
形断面材の二辺のなす角度を鋭角に成形するサイドロー
ルスタンドと、波付ロールスタンドに設けられ、L形断
面材の一辺に波形を形成するテーパ付波付ロールと、波
付ロールスタンドの波付ロールよりも下流側に近接して
設けられ、L形断面材の他辺の内面側を案内して曲げロ
ールスタンドに導く内径ガイドバーとを含むことを特徴
とするコイル梱包用外周リングのロール成形設備であ
る。さらにまた本発明は、長尺切板状材料に順次板幅方
向の曲げ加工を行い、L形断面を形成する複数の成形ロ
ールスタンドと、L形断面材の一辺に波形を形成して全
体形状を大略的にリング状に成形する波付ロールスタン
ドと、リングの曲率半径を調整する曲げロールスタンド
とを直列に配置したコイル梱包用外周リングのロール成
形設備において、複数の成形ロールスタンドの上流側
に、リブまたはリブ中間体を切板状材料に成形するリブ
成形ロールスタンドを設けることを特徴とするコイル梱
包用外周リングのロール成形設備である。
【0021】
【作用】本発明に従えば、コイル梱包用外周リングのロ
ール成形は、直列に配置されている複数の成形ロールに
長尺切板状材料を通板し、順次、板幅方向の曲げ加工を
行ってL形断面に成形した後、L形断面材の二辺のなす
角度を一旦鋭角に成形してから、再び大略的に直角に成
形し、引続き一対の波付ロールに通板して、L形断面材
の一辺を波形に成形し、全体形状を大略的にリング状に
成形することによって行われる。このように、L形断面
材に過大な曲げ加工を一旦行った後、再度L形断面に戻
す加工が行われるので、切板状材料がスプリングバック
量の大きい材料であっても、外力除去後におけるL形断
面材の二辺のなす角度を大略的に直角に成形することが
できる。このため、L形断面材の通板性が大幅に向上し
て、L形断面材を一対の波付ロールに円滑、かつ確実に
通板することができ、ロール成形の能率および生産性が
大幅に向上する。
【0022】また本発明に従えば、切板状材料は板状緩
衝材を接合した金属製板材または板状緩衝材であり、切
板状材料は板状緩衝材の表面に長手方向に延びる溝が形
成された後、前記複数の成形ロールに通板される。この
ように、板状緩衝材の表面に長手方向に延びる縦溝が形
成されるので、板状緩衝材がスプリングバック量の大き
い材料であっても、切板状材料の板幅方向の曲げ加工性
が大幅に向上し、切板状材料をL形断面に成形しやすく
なる。
【0023】また本発明に従えば、切板状材料は板状緩
衝材の表面に板幅方向に延びる溝が間隔をあけて形成さ
れた後、前記複数の成形ロールに通板される。このよう
に、板状緩衝材の表面に板幅方向に延びる横溝が形成さ
れるので、板状緩衝材がスプリングバック量の大きい材
料であっても、切板状材料の長手方向の曲げ加工性が大
幅に向上し、L形断面材をリング状に成形しやすくな
る。
【0024】また本発明に従えば、前記一対の波付ロー
ルのうち少なくとも一方に、波付ロールの外周面の直径
がL形断面先端に向かって増大するように軸線方向に変
化するテーパが形成されている。このテーパの形成によ
って、L形断面材の一辺に形成される波形の波高さが、
テーパの形成されていない場合よりもL形断面先端に向
かうほど大きくなるので、板状緩衝材がスプリングバッ
ク量の大きい材料であっても、曲率半径の小さい緩衝材
付コイル梱包用外周リングを成形することができる。
【0025】また本発明に従えば、緩衝材付コイル梱包
用外周リングのロール成形は、一対の波付ロールの下流
側で、L形断面材の他辺の内面側を案内しながら下流側
に通板することによって行われる。これによって、L形
断面材の他辺の内面側と、波付ロール下面との接触が回
避されるので、緩衝材付コイル梱包用外周リングの掻き
疵の発生が防止される。またこれによって、L形断面材
の他辺の形状を矯正することができるので、緩衝材付コ
イル梱包用外周リングの形状が大幅に向上する。
【0026】また本発明に従えば、コイル梱包用外周リ
ングのロール成形は、切板状材料に内面に凹所を有する
リブまたはリブ中間体を成形した後、それを直列に配置
されている複数の成形ロールに通板し、順次、板幅方向
の曲げ加工を行ってL形断面に成形し、引続き一対の波
付ロールに通板して、L形断面材の一辺を波形に成形
し、全体形状を大略的にリング状に成形することによっ
て行われる。このようにリブ成形後、ロール成形加工を
行うことによって、凹所付外周リングを効率的に成形す
ることができる。
【0027】また本発明に従えば、コイル梱包用外周リ
ングのロール成形設備は、縦溝成形ロールスタンドと、
横溝成形ロールスタンドと、複数の成形ロールスタンド
と、サイドロールスタンドと、波付ロールスタンドと、
波付ロールスタンドに設けられるテーパ付波付ロール
と、内径ガイドバーと、曲げロールスタンドとを含んで
構成される。縦溝成形ロールスタンドは、複数の成形ロ
ールスタンドの上流側に設けられ、切板状材料の表面に
長手方向に延びる溝を形成するので、切板状材料が板状
緩衝材を接合した金属製板材などのスプリングバック量
の大きい材料であっても、複数の成形ロールスタンドに
おける板幅方向の曲げ加工性が大幅に向上する。横溝成
形ロールスタンドは、複数の成形ロールスタンドの上流
側に設けられ、切板状材料の表面に板幅方向に延びる溝
を形成するので、切板状材料がスプリングバック量の大
きい材料であっても、波付ロールスタンドおよび曲げロ
ールスタンドにおける長手方向の曲げ加工性が大幅に向
上する。複数の成形ロールスタンドは、長尺切板状材料
に順次板幅方向の曲げ加工を行い、L形断面に成形す
る。サイドロールスタンドは、複数の成形ロールスタン
ドの最終スタンドよりも上流側で、かつ複数の成形ロー
ルスタンドの下流側寄りに設けられ、L形断面材の二辺
のなす角度を鋭角に成形する。このように、L形断面材
に過大な曲げ加工を付与することによって、切板状材料
がスプリングバック量の大きい材料であっても、後続す
る複数の成形ロールスタンドにおいて確実にL形断面を
形成することができる。
【0028】波付ロールスタンドは、L形断面材の一辺
に波形を形成して全体形状を大略的にリング状に成形す
る。テーパ付波付ロールは、波形の波高さを波付ロール
よりも大きく成形することができるので、曲率半径の小
さい緩衝材付外周リングを成形することができる。内径
ガイドバーは、波付ロールスタンドの波付ロールよりも
下流側に近接して設けられ、L形断面材の他辺の内面側
を案内して曲げロールスタンドに導くことができるの
で、L形断面材の他辺の内面側と波付ロール下面との接
触が回避され、外周リングの掻き疵の発生が防止され
る。また、L形断面材の他辺の形状を矯正することがで
きるので、外周リングの形状は大幅に向上する。曲げロ
ールスタンドは、外周リングの曲率半径を調整すること
ができる。このようにコイル梱包用外周リングのロール
成形設備は、切板状材料にスプリングバック量の大きい
板状緩衝材が含まれていても、スプリングバックに対応
可能な手段を備えて構成されているので、緩衝材付外周
リングを効率的に成形することができる。
【0029】また本発明に従えば、コイル梱包用外周リ
ングのロール成形設備は、リブ成形ロールスタンドと、
複数の成形ロールスタンドと、波付ロールスタンドと、
曲げロールスタンドとを含んで構成される。リブ成形ロ
ールスタンドは、複数の成形ロールスタンドの上流側に
設けられ、切板状材料に内面に凹所を有するリブまたは
リブ中間体を成形する。複数の成形ロールスタンドは、
リブまたはリブ中間体の形成された長尺切板状材料に順
次板幅方向の曲げ加工を行い、L形断面を形成する。波
付ロールスタンドは、L形断面材の一辺に波形を形成し
て全体形状を大略的にリング状に成形する。曲げロール
スタンドは、波付ロールスタンドとともに外周リングの
曲率半径を調整する。このように、コイル梱包用外周リ
ングのロール成形設備は、リブ形成後、外周リングのロ
ール成形加工が行われるように構成されているので、凹
所付外周リングを効率的に成形することができる。
【0030】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例である緩衝材付
コイル梱包用外周リングのロール成形設備の構成を簡略
化して示す系統図である。緩衝材付コイル梱包用外周リ
ングのロール成形設備26(以後、ロール成形設備と略
称することがある)は、長尺切板状材料27を下流側に
案内して導くガイドブロック28と、長尺切板状材料2
7の表面に長手方向に延びる溝を形成する縦溝成形ロー
ルスタンド29と、長尺切板状材料27の表面に、板幅
方向に延びる溝を形成する横溝成形ロールスタンド30
と、長尺切板状材料27に順次板幅方向の曲げ加工を行
い、L形断面を形成する10基の成形ロールスタンド群
31(第1成形ロールスタンド32〜第10成形ロール
スタンド41)と、第8成形ロールスタンド39と、第
9成形ロールスタンド40との中間に設けられ、L形断
面材の二辺のなす角度を鋭角に成形するサイドロールス
タンド42と、L形断面材の一辺に波形を形成して全体
形状を大略的にリング状に成形する波付ロールスタンド
43と、成形された緩衝材付外周リング46の曲率半径
を調整する曲げロールスタンド44と、成形された緩衝
材付外周リング46を案内して導くガイド円板45とを
含んで構成されており、これらは上流側からこの順序に
直列に配置されている。
【0031】長尺切板状材料27は、図2に示すよう
に、金属製板材、たとえば亜鉛めっき鋼板47と、板状
緩衝材、たとえば積層紙板48とを接合した材料であ
る。積層紙板48は、前述のように、紙を熱可塑性樹脂
を用いて接着し、多層に積層した紙板であり、その優れ
た緩衝特性によって梱包した長尺帯状体コイル製品の輸
送時における振動を吸収して、コイル製品のアブレージ
ョンと呼ばれる擦過傷の発生を防止するとともに、コイ
ル製品の外周隅部における梱包包装紙の破損を防止す
る。また本実施例の積層紙板48は、その接着剤である
熱可塑性樹脂が冷却固化した状態で用いられるので、前
述のように、スプリングバック量が非常に大きい。積層
紙板48は、機能上、必要な部分にのみ使用されるの
で、積層紙板48の面積は亜鉛めっき鋼板の面積よりも
小さい。積層紙板48の寸法は、たとえば板厚T1:3
mm、板幅L1:100mm、長さL3:3600mm
であり、亜鉛めっき鋼板47の寸法は、たとえば板厚T
2:0.5mm、板幅L2:160mm、長さL3:3
600mmである。また、積層紙板48の亜鉛めっき鋼
板47の板幅方向における接合位置は、たとえば亜鉛め
っき鋼板47の板幅一端部からの距離L4:40mm、
板幅他端部からの距離L5:20mmである。積層紙板
48と亜鉛めっき鋼板47との接合は、両面接着テープ
を用いて部分的に接合することが好ましい。なお、長尺
切板状材料27として、板状緩衝材を単独で用いてもよ
い。
【0032】図3は、図1に示すガイドブロックの構成
を簡略化して示す平面図である。ガイドブロック28
は、固定ブロック49と、一対の可動ブロック50とを
含む。固定ブロック49には、長尺切板状材料27の板
幅方向に平行に延びる長孔51が、固定ブロック49の
上流側寄りおよび下流側寄りに一個所ずつ形成されてい
る。一対の可動ブロック50は、固定ブロック49の上
面に、長尺切板状材料27の通板方向に平行に長孔51
と直交して間隔をあけて配置されている。可動ブロック
50には、長孔51と交差する位置にボルト挿通孔が形
成されており、ボルト挿通孔には、ボルト52が固定ブ
ロック49の下方から長孔51を介して挿通されてい
る。ボルト52の上端部には、ナット53およびワッシ
ャ54が装着されているので、ナット53を緩めた状態
で可動ブロック50を長孔51に沿って移動させ、所定
位置で、ナット53を締めて可動ブロック50を固定ブ
ロック49に固定することができる。このため、ガイド
ブロック28は、長尺切板状材料27の板幅および板幅
方向通板位置に応じて板幅方向の位置を調整し、長尺切
板状材料27を下流側に確実に導くことができる。な
お、一対の可動ブロック50には、板押えバー55が二
個所で掛け渡されており、長尺切板状材料27の上方へ
の変位による可動ブロック50からの離脱を防止してい
る。
【0033】図4は、図1に示す縦溝成形ロールスタン
ドの構成を簡略化して示す正面図である。縦溝成形ロー
ルスタンド29には、縦溝成形ロール57と、支持ロー
ル58とが設けられている。縦溝成形ロール57は、ロ
ール本体61と、カラー62と、ロール軸63と、六角
ナット65とを含む。ロール本体61は、ロール軸63
に嵌合されており、ロール軸63に固定されているキー
64によって軸線方向に移動可能にキー結合されてい
る。ロール本体61の表面には、周方向に延びる縦溝成
形突起61aが全周にわたって形成されており、縦溝成
形突起61aは、前記積層紙板48の表面に長手方向に
延びる溝を形成することができる。このため、積層紙板
48の板幅方向の曲げ加工性が大幅に向上し、長尺切板
状材料27は、L形断面に成形されやすくなる。
【0034】カラー62は、ロール軸63に嵌合されて
おり、軸線方向に間隔をあけてロール本体61を挟んで
二個所に取付けられている。また、カラー62は、ロー
ル本体61と同様に、キー64によって軸線方向に移動
可能にキー結合されている。ロール本体61の軸線方向
の位置は、ロール軸63の両端部近辺にそれぞれ設けら
れている六角ナット65によってカラー62を介して調
整される。ロール軸63の六角ナット65よりも外方側
には、ラジアル深溝玉軸受66(以後、玉軸受と略称す
ることがある。)がそれぞれ設けられており、ロール軸
63を回転自在に支持している。玉軸受66は、ハウジ
ング68に設けられているロールチョック67に嵌合さ
れており、ハウジング68はフレーム74に立設されて
いる。ロール軸63の一端部は、ハウジング68よりも
軸線方向外方に突出しており、突出部には平歯車69が
設けられている。なお、以後、説明の便宜上ロール軸6
3の一端部である平歯車69の設けられている側を駆動
側と、ロール軸63の他端部側を作業側と表すことがあ
る。
【0035】支持ロール58は、縦溝成形ロール57よ
りも下方に設けられており、支持ロール本体70と、カ
ラー62と、支持ロール軸71と、六角ナット65とを
含む。支持ロール本体70はフラットな外周表面を有し
ており、長尺切板状材料27を挟んで前記ロール本体6
1と対向して設けられている。支持ロール軸71の駆動
側一端部は、前記ロール軸63と同様にハウジング68
よりも軸線方向外方に突出しており、突出した支持ロー
ル軸71の駆動側一端部には、軸線方向外方に向かって
平歯車69、スプロケット72、玉軸受66がこの順序
で配置されている。平歯車69は、前記縦溝成形ロール
57のロール軸63に嵌合されている平歯車69と噛合
っており、スプロケット72は、ローラチェン75によ
って下流側に隣接する横溝成形ロールスタンド30のス
プロケット72と連結されている。玉軸受66は、フレ
ーム74に立設されているブラケット73に嵌合されて
おり、ロール軸71の駆動側一端部を回転自在に支持し
ている。支持ロール58のカラー62および六角ナット
65などその他の構成は、縦溝成形ロール57と同一で
ある。
【0036】縦溝成形ロール57および支持ロール58
の駆動は、下流側に隣接する横溝成形ロールスタンド3
0からローラチェン75を介して伝動される回転動力
を、ローラチェン75を巻掛けたスプロケット72を介
して支持ロール58に伝え、さらに、支持ロール58の
回転を平歯車69を介して縦溝成形ロール57に伝える
ことによって行われる。なお、横溝成形ロールスタンド
30の回転動力は、図示を省略する駆動モータからスプ
ロケット/ローラチェーン機構によって、成形ロールス
タンド群31の各スタンドを下流側から上流側に、順
次、経由して伝動されてきたものである。
【0037】縦溝成形ロール57の圧下調整は、ハウジ
ング68の上部に設けられている圧下ボルト76によっ
て、ロールチョック67の上下位置を調整することによ
って行われる。圧下調整は、前記平歯車69の噛合いが
はずれない範囲で行われ、圧下位置調整後、圧下ボルト
76は、ロックナット77によって固定される。なお上
下ロールチョック67間には、コイルばね78が設けら
れており、弾発力を上下方向に付勢している。
【0038】図5は、図1に示す横溝成形ロールスタン
ドの構成を簡略化して示す正面図である。図4と対応す
る部分には、同一の参照符号を付す。横溝成形ロールス
タンド30には、横溝成形ロール80と、支持ロール8
1とが設けられている。横溝成形ロール80は、ロール
本体82と、カラー62と、ロール軸83と、六角ナッ
ト65とを含む。ロール本体82は、ロール軸83に嵌
合されており、前記縦溝成形ロール57と同様に、キー
64によって軸線方向に移動可能にキー結合されてい
る。ロール本体82の外周表面には、軸線方向に延びる
横溝成形突起82aが周方向に間隔をあけて形成されて
おり、横溝成形突起82aは前記積層紙板48の表面
に、板幅方向に延びる溝を形成することができる。この
ため、積層紙板48の長手方向の曲げ加工性が大幅に向
上し、長尺切板状材料27は、リング状に成形されやす
くなる。なお、横溝成形突起82aは、前記縦溝成形突
起61aの板幅方向位置よりも作業側寄りのロール本体
82の外周表面に形成されており、前記板幅方向位置よ
りも駆動側寄りのロール本体82の外周表面はフラット
である。その他の横溝成形ロール80の構成は、前記縦
溝成形ロール57と同一である。また、支持ロール8
1、ロール駆動機構および圧下調整機構の構成も、前記
縦溝成形ロールスタンド29のそれらと同一である。
【0039】図6は、図1に示す第1成形ロールスタン
ドの構成を簡略化して示す正面図である。図5と対応す
る部分には、同一の参照符号を付す。第1成形ロールス
タンド32には、上成形ロール85と、下成形ロール8
6とが設けられている。上成形ロール85は、上成形ロ
ール本体87と、上成形ロール軸88と、カラー62
と、六角ナット65とを含む。上成形ロール本体87
は、テーパ付水平ロールであり、上成形ロール軸88に
嵌合され、前記縦溝成形ロール57と同様にキー64に
よって軸線方向に移動可能にキー結合されている。ま
た、上成形ロール本体87の軸線方向位置調整も、前述
と同様に、六角ナット65によってカラー62を介して
行われる。上成形ロール本体87の軸線方向駆動側寄り
には、駆動側に向かって外周面の直径が漸減するテーパ
が形成されている。前記テーパは、長尺切板状材料27
をL形断面に成形するために形成されているので、上成
形ロール本体87の軸線方向位置は、テーパ開始位置
を、前記積層紙板48に形成されている縦溝と一致する
ように六角ナット65によって調整される。
【0040】下成形ロール86は、下成形ロール本体8
9と、下成形ロール軸90と、支持ロール本体91とを
含む。下成形ロール本体89は、テーパ付水平ロールで
あり、上成形ロール本体87の下方に対向して設けられ
ている。下成形ロール本体89の軸線方向中央部付近に
は、軸線方向駆動側に向かって外周面の直径が漸増する
テーパが、長尺切板状材料27をL形断面に成形するた
めに形成されている。下成形ロール本体89の軸線方向
両端部には、玉軸受66が嵌合されており、玉軸受66
には、下成形ロール軸90が挿通されている。このよう
に、下成形ロール本体89は、玉軸受66によって下成
形ロール軸90のまわりに回転自在に支持されているの
で、長尺切板状材料27の通板速度に追従して回転する
ことができる。このため、テーパ位置によって回転速度
の異なるテーパ付成形ロールを、強制的に回転駆動させ
ることによって生ずる長尺切板状材料27のスリップ疵
の発生を防止することができる。
【0041】支持ロール本体91は、下成形ロール軸9
0の作業側寄りに設けられており、ほぼ水平に通板され
る長尺切板状材料27の板幅方向作業側端部付近を回転
支持する。第1成形ロールスタンド32のその他の構成
は、前記縦溝成形ロールスタンド29の構成と同一であ
り、圧下調整も同様にして行うことができる。なお、第
2成形ロールスタンド33〜第6成形ロールスタンド3
7の構成は、大略的に第1成形ロールスタンド32と同
一である。しかしながら、長尺切板状材料27を順次L
形断面に成形するために、上成形ロール本体87と、下
成形ロール本体89に形成されているテーパの角度は、
各スタンドで異なっている。
【0042】図7は、図1に示す第7成形ロールスタン
ドの構成を簡略化して示す正面図である。図6と対応す
る部分には、同一の参照符号を付す。第7成形ロールス
タンド38には、上成形ロール94と、支持ロール95
とが設けられている。上成形ロール94は、ロール本体
96と、上成形ロール軸88と、カラー62と、六角ボ
ルト65とを含む。上成形ロール94のロール本体96
には、深溝97が形成されており、深溝97においてL
形断面材100の一辺が成形される。また、ロール本体
96には、前記第1成形ロールスタンド32の下成形ロ
ール本体89と同様に玉軸受66が設けられており、ロ
ール本体96をL形断面材100の通板速度に追従して
回転させることができる。
【0043】支持ロール95は、前記ロール本体96の
下方に対向して設けられている第1支持ロール本体98
と、第1支持ロール本体98から軸線方向作業側に間隔
をあけて設けられている第2支持ロール本体99と、下
成形ロール軸90と、カラー62と、六角ボルト65と
を含む。第1支持ロール本体98は、ほぼ水平に通板さ
れるL形断面材100の他辺の駆動側寄りの下面を回転
支持しており、第2支持ロール本体99は、前記L形断
面材100の他辺の作業側端部付近の下面を回転支持し
ている。第7成形ロールスタンド38のその他の構成
は、前記第1成形ロールスタンド32と同一である。な
お、第8成形ロールスタンド39〜第10成形ロールス
タンド41の構成は、大略的に第7成形ロールスタンド
38と同一である。
【0044】図8は、第8成形ロールスタンド出側にお
けるL形断面材の形状を示す斜視図である。L形断面材
100は、水平方向に延びる長辺フランジ101と、垂
直方向に延びる短辺フランジ102とを含む。第8成形
ロールスタンド出側におけるL形断面材100の二辺の
なす角度は、成形ロールによって拘束されているので、
ほぼ直角である。しかしながら、この状態で成形ロール
の拘束を解除すれば、積層紙板48と亜鉛めっき鋼板4
7とで構成される短辺フランジ102は、積層紙板48
の弾性歪によって矢符103方向に仮想線104の位置
までスプリングバックする。このため、L形断面材10
0は、成形ロールによって拘束したまま、下流側に配設
されているサイドロールスタンド42に通板される。
【0045】図9は、図1に示すサイドロールスタンド
の構成を簡略化して示す正面図である。図7と対応する
部分には、同一の参照符号を付す。サイドロールスタン
ド42は、駆動側サイドロール106と、作業側サイド
ロール107と、支持ロール108と、サイドロール支
持フレーム112とを含んで構成される。サイドロール
支持フレーム112は、ハウジング68に設けられてい
る駆動側サイドロールチョック113と、作業側サイド
ロールチョック114との間に掛け渡されている。
【0046】駆動側サイドロール106は、駆動側サイ
ドロール本体109と、サイドロール軸110と、摺動
ブロック111とを含む。駆動側サイドロール本体10
9は、位置調整可能な外周面に凹面を有する竪ロールで
あり、ロールの軸線方向両端部には玉軸受66が嵌合さ
れている。サイドロール軸110は、垂直に立設されて
いる非回転軸であり、その上端部は、サイドロール支持
フレーム112の駆動側寄りに形成されている長孔に挿
通され、上部に突出している。サイドロール軸110の
上端部には、雄ねじが形成されており、その軸線方向下
方には、間隔をあけて摺動ブロック111が固定されて
いる。サイドロール軸110の上端部に形成されている
雄ねじには、溝付ナット115が装着されており、溝付
ナット115はサイドロール軸110を、摺動ブロック
111とともにサイドロール支持フレーム112に固定
することができる。また、サイドロール軸110の下端
部には、駆動側サイドロール本体109が玉軸受66と
ともに嵌合されており、駆動側サイドロール本体109
は、サイドロール軸110に回転自在に支持されてい
る。駆動側サイドロール106の位置調整は、溝付ナッ
ト115を緩め、駆動側サイドロールチョック113に
設けられている位置調整ボルト117を回転し、摺動ブ
ロック111をL形断面材100の長手方向に対して直
角に移動させることによって行われる。位置調整後、位
置調整ボルト117はロックナット118によって固定
され、駆動側サイドロール106は溝付ナット115に
よって固定される。
【0047】作業側サイドロール107は、作業側サイ
ドロール本体119と、傾斜ロール軸120と、上傾斜
ブロック121と、下傾斜ブロック122とを含む。作
業側サイドロール本体119は、V字状のプロフィルを
有する竪ロールであり、V字状のプロフィルの先端角度
は鋭角に形成されている。作業側サイドロール本体11
9は、ロールの軸線に垂直な平面が水平面に対して駆動
側に向かって下方に傾斜するように配置されており、前
記駆動側サイドロール本体109と同様に位置調整可能
である。また作業側サイドロール本体119の軸線方向
両端部には、玉軸受66が嵌合されている。作業側サイ
ドロール本体119は、前記駆動側サイドロール本体1
09と対向して配置されており、双方のプロフィルの組
合せによって大略的にV字状の孔形断面が形成される。
L形断面材100の垂直方向に延びる短辺フランジ10
2は、前記孔形断面を通過し、前記長辺フランジ101
とのなす角度を鋭角に成形される。
【0048】傾斜ロール軸120は、傾斜して立設され
ている非回転軸であり、その上端部は、サイドロール支
持フレーム112の作業側寄りに形成されている長孔お
よびサイドロール支持フレーム112に乗載されている
上傾斜ブロック121の挿通孔に挿通されて上部に突出
している。傾斜ロール軸120の上端部には、雄ねじが
形成されており、その軸線方向下方には、間隔をあけて
下傾斜ブロック122が固定されている。傾斜ロール軸
120の上端部に形成されている雄ねじには、溝付ナッ
ト115が装着されており、溝付ナット115は傾斜ロ
ール軸120を上傾斜ブロック121および下傾斜ブロ
ック122とともに、サイドロール支持フレーム112
に固定することができる。また、傾斜ロール軸120の
下端部には、作業側サイドロール本体119が玉軸受6
6とともに嵌合されており、作業側サイドロール本体1
19は、傾斜ロール軸120に回転自在に支持されてい
る。作業側サイドロール107の位置調整は、駆動側サ
イドロール106と同様にして位置調整ボルト123に
よって行われ、ロックナット118によって固定され
る。
【0049】支持ロール108は、直円柱状の駆動ロー
ルであり、作業側サイドロール107の下方に設けら
れ、L形断面材100の水平方向に延びる長辺フランジ
101の下面を回転支持して下流側に走行させる。支持
ロール108の構成は、前記縦溝成形ロールスタンド2
9の支持ロール58と同一である。また、サイドロール
スタンド42のその他の構成は、駆動系に平歯車が設け
られていないことを除いて、前記第7成形ロールスタン
ド38と同一である。なお、作業側サイドロール107
が傾斜して配置されているのは、L形断面材100の二
辺のなす角度を鋭角に成形する際、曲げ力を鋭角の中心
線に沿って付与して曲げ加工性を向上させるためであ
り、さらに作業側サイドロール本体119の下面と、L
形断面材100の長辺フランジ101との接触を防止す
るためである。
【0050】図10は図1に示す波付ロールスタンドお
よび曲げロールスタンドの構成を簡略化して示す斜視図
であり、図11は図10における切断面線XI−XIか
ら見た正面図である。波付ロールスタンド43は、テー
パ付波付ロール125と、移動変位可能な波付ロール1
26と、圧下手段127と、支持ロール129と、内径
ガイドバー128とを含んで構成される。
【0051】テーパ付波付ロール125は、外周面に波
形歯を形成した竪ロールであり、波付ロールスタンド4
3の駆動側寄りの固定位置に垂直に立設されている。テ
ーパ付波付ロール125の外周面には、外周面の直径が
軸線方向上方に向かって増大するテーパが形成されてい
る。テーパ付波付ロールの上方には、近接して駆動側平
歯車130が設けられており、テーパ付波付ロール12
5および平歯車130は、垂直に立設されている回転軸
131にキー結合されている。回転軸131は、駆動側
平歯車130の上方およびテーパ付波付ロール125の
下方にそれぞれ設けられている玉軸受66によって回転
自在に支持されており、玉軸受66は駆動側ハウジング
132の上部に固定されている固定プレート133およ
びハウジング132の高さ方向中央部付近に設けられて
いるブラケット134にそれぞれ嵌合されている。回転
軸131の下端部は、ブラケット134に嵌合されてい
る玉軸受66よりも下方に突出しており、下方に突出し
た回転軸131の下端部には、ローラチェン軸継手13
5が連結されている。ローラチェン軸継手135の下方
には、フレーム74に固定されている駆動モータ136
が設けられており、駆動モータ136のモータ軸は、ロ
ーラチェン軸継手135に連結されている。このため、
テーパ付波付ロール125および駆動側平歯車130
は、駆動モータ136によってローラチェン軸継手13
5を介して回転駆動される。
【0052】波付ロール126は、外周面に波形歯を形
成した竪ロールであり、波付ロールスタンド43の作業
側寄りに前記テーパ付波付ロール125と、一対をなし
て垂直に立設されている。波付ロール126の外周面の
直径は、軸線方向に均一であり、テーパは形成されてい
ない。波付ロール126の上方には、近接して作業側平
歯車137が設けられており、作業側平歯車137と波
付ロール126とは、連結ボルト138によって連結さ
れている。また、作業側平歯車137と前記駆動側平歯
車130とは互いに噛合っており、作業側平歯車137
は駆動側平歯車130によって回転駆動される。波付ロ
ール126および作業側平歯車137には、玉軸受66
が取付けられており、玉軸受66は垂直に立設されてい
る固定軸139の下端部寄りに嵌合されている。このた
め、波付ロール126および作業側平歯車137は、固
定軸139のまわりを自在に回転することができる。固
定軸139の上端部には、雄ねじが形成されており、固
定軸139の上端部は、前記固定プレート133の上部
に乗載されている移動プレート140の挿通孔に挿通さ
れ、移動プレート140よりも上方に突出している。前
記雄ねじには、ロックナット141が装着されており、
固定軸139は、ロックナット141によって移動プレ
ート140に固定されている。
【0053】圧下手段127は、圧下スクリュー142
と、前記移動プレート140と、前記固定プレート13
3とを含んで構成される。圧下スクリュー142は丸い
棒状体であり、その一端部には雄ねじが形成されてお
り、その他端部には圧下目盛板149が設けられてい
る。移動プレート140は矩形状平板であり、その駆動
側端部には雌ねじが形成されており、その表面には板厚
方向に貫通した長孔が形成されている。固定プレート1
33は矩形状平板であり、その駆動側上面端部にはブラ
ケット143が設けられている。移動プレート140
は、固定ボルト144によって固定プレート133およ
び作業側ハウジング145に固定されている。圧下スク
リュー142は、ブラケット143に回転自在に挿通さ
れており、圧下スクリュー142の雄ねじは、移動プレ
ート140の雌ねじと組合っている。一対の波付ロー
ル、すなわち波付ロール126と、テーパ付波付ロール
125の圧下調整は、固定ボルト144を緩め、圧下ス
クリュー142を手動で回転し、移動プレート140を
移動変位させることによって行われる。
【0054】波付ロールスタンド43に通板されるL形
断面材100の短辺フランジ102は、圧下調整された
波付ロール126と、テーパ付波付ロール125の間を
通過し、波形に成形される。波形に成形された短辺フラ
ンジ102の長手方向の見掛けの長さは、長辺フランジ
101の長手方向の長さよりも短くなるので、L形断面
材100は短辺フランジ102が半径方向に延び、長辺
フランジ101が周方向に延びるようなリング状体、す
なわち緩衝材付外周リング46に成形される。また、緩
衝材付外周リング46の曲率半径の調整は、作業側平歯
車137と駆動側平歯車130の噛合いが外れない範囲
で、前記圧下調整によって行われる。なお、テーパ付波
付ロール125の外周面の直径は、軸線方向上方に向か
って増大しているので、前記短辺フランジ102に形成
される波高さが、半径方向内方になるほど大きくなり、
テーパの形成されていない波付ロールで成形する場合よ
りも緩衝材付外周リング46の曲率半径が小さくなる。
このため、本実施例では、L形断面材100にスプリン
グバック量の大きい積層紙板48が含まれていても、曲
率半径の小さい緩衝材付外周リング46を確実に成形す
ることができる。
【0055】支持ロール129は、直円柱状の水平非駆
動ロールであり、波付ロール126の下方に間隔をあけ
て設けられている。支持ロール129の軸線は、L形断
面材100の進行方向に対して直角であり、支持ロール
129の回転軸はその両端部をブラケット146に設け
られている玉軸受によって回転自在に支持されている。
そのため、支持ロール129は、L形断面材100の長
辺フランジ101の下面を回転支持することができる。
【0056】内径ガイドバー128は、円形断面を有す
る棒状体であり、その軸線を前記支持ロール129の軸
線と平行にして、後記取付プレート147の一方の表面
に固定されている。取付プレート147は矩形状平板で
あり、その表面には上下方向に延びる長孔が板厚方向に
貫通して形成されている。また、取付プレート147
は、作業側ハウジング145の下流側に設けられてお
り、固定ボルト148によって前記長孔を介して上下方
向に変位調整可能に固定されている。内径ガイドバー1
28の上下方向の位置は、取付プレート147の移動変
位によって調整されるので、内径ガイドバー128は緩
衝材付外周リング46の周方向に延びる部分の内面側
を、波付ロール126の下面に接触しないように下流側
に案内して導くことができる。また、内径ガイドバー1
28は、緩衝材付外周リング46の周方向に延びる部分
の形状を矯正することもできる。
【0057】曲げロールスタンド44は、図10に示す
ように曲げロール150と、支持部材151と、上下位
置調整手段152とを含んで構成される。曲げロール1
50は、フランジ付非駆動ロールであり、フランジ部は
前記緩衝材付外周リング46の半径方向に延びる部分に
当接する。曲げロール150の軸線は、前記内径ガイド
バー128の軸線と平行である。曲げロール150の回
転軸は、その両端部を支持部材151に設けられている
玉軸受によって回転自在に支持されている。支持部材1
51はコの字状部材であり、その上流側一端部には、前
記玉軸受が設けられており、その下流側他端部には、雌
ねじの形成されているブラケット153が設けられてい
る。上下位置調整手段152は、スクリュー154と、
固定部材155とを含む。スクリュー154は丸い棒状
体であり、その一端部には、雄ねじが形成されており、
その他端部には、位置目盛板156が設けられている。
固定部材155はL字状部材であり、その一辺はフレー
ム74に固定されており、その他辺は曲げロール150
の軸線を含む鉛直平面に平行に立設されている。固定部
材155の他辺には、固定ブラケット157が設けられ
ており、その曲げロール150の軸線方向両側には、上
下方向に延びる長孔が形成されている。前記支持部材1
51は、固定ボルト158によって固定部材155の他
辺に、前記長孔を介して固定されている。スクリュー1
54は、固定ブラケット157に回転自在に挿通されて
おり、スクリュー154の雄ねじは支持部材151のブ
ラケット153の雌ねじと組合っている。曲げロール1
50の上下位置の調整は、固定ボルト158を緩め、ス
クリュー154を手動で回転し、支持部材151を上下
方向に移動変位させることによって行われる。曲げロー
ル150の上下位置の調整は、緩衝材付外周リング46
の曲げ力を調整するので、前記波付ロール126とテー
パ付波付ロール125の圧下調整と同様に、緩衝材付外
周リング46の曲率半径を調整することができる。
【0058】再び図1を参照して、ガイド円板45は、
円板159と、位置調整可能なホールドロール160と
を含み、成形された緩衝材付外周リング46の半径方向
に延びる部分を円板159に当接させ、前記半径方向に
延びる部分の内径側端部をホールドロール160に当接
させて案内する。これによって、緩衝材付外周リング4
6は、ロール成形設備26から円滑に取出される。
【0059】次に、前記ロール成形設備26による緩衝
材付外周リング46のロール成形方法を、図1を参照し
て説明する。第1ステップでは、緩衝材付外周リング4
6の出発材料である長尺切板状材料27の調整が行われ
る。長尺切板状材料27の調整は、前記寸法に切断され
た亜鉛めっき鋼板47と、積層紙板48とを積層紙板4
8を上層として重ね合わせ、両面接着テープによって部
分的に接合することによって行われる。第2ステップで
は、ロール成形設備26の運転が開始され、長尺切板状
材料27がガイドブロック28を経由して、縦溝成形ロ
ールスタンド29へ通板される。第3ステップでは、縦
溝成形ロールスタンド29において、積層紙板48の表
面に長手方向に延びる溝が形成される。この縦溝の形成
によって積層紙板48の板幅方向の曲げ加工性が大幅に
向上し、長尺切板状材料27はL形断面に成形されやす
くなる。第4ステップでは、横溝成形ロールスタンド3
0において、積層紙板48の表面に板幅方向に延びる溝
が間隔をあけて全長にわたって形成される。この横溝の
形成によって、積層紙板48の長手方向の曲げ加工性が
大幅に向上し、L形断面材100はリング状に成形され
やすくなる。
【0060】第5ステップでは、長尺切板状材料27
が、第1成形ロールスタンド32から第8成形ロールス
タンド39に通板され、順次、板幅方向の曲げ加工を施
されてL形断面に成形される。
【0061】第6ステップでは、サイドロールスタンド
42において、L形断面材100の二辺、すなわち長辺
フランジ101と、短辺フランジ102のなす角度が鋭
角に成形される。第7ステップでは、第9成形ロールス
タンド40および第10成形ロールスタンド41におい
て、L形断面材100の二辺のなす角度が再度、ほぼ直
角に成形される。第6ステップと第7ステップにおい
て、L形断面材100の二辺のなす角度が一旦鋭角に成
形された後、再度ほぼ直角に成形されるのは、L形断面
材にスプリングバック量の大きい積層紙板48が含まれ
ていても、一旦積層紙板48のスプリングバック量に応
じた過大な曲げ加工を付与することによって、外力除去
後におけるL形断面材100の二辺のなす角度を、確実
にほぼ直角に成形するためである。なおこれによって、
L形断面材100の通板性が大幅に向上するので、L形
断面材100は波付ロールスタンド43に円滑、かつ確
実に通板される。このため、ロール成形設備26の設備
故障や、生産トラブルが大幅に低減し、ロール成形の能
率および生産性が大幅に向上する。また、緩衝材付外周
リング46の形状精度が大幅に向上する。
【0062】第8ステップでは、波付ロールスタンド4
3において、L形断面材100の短辺フランジ102に
波形が形成され、全体形状が大略的にリング状に成形さ
れる。すなわち、波形に成形された側が半径方向に延
び、波形に成形されない側が周方向に延びる緩衝材付外
周リング46が成形される。前述のように本実施例で
は、一対の波形ロールのうち、駆動側にテーパ付波付ロ
ール125が設けられているので、被ロール成形材料に
スプリングバック量の大きい材料が含まれていても、テ
ーパの形成されていない一対の波付ロールを用いる場合
よりも、曲率半径の小さい緩衝材付外周リング46を成
形することができ、緩衝材付外周リング46の曲率半径
の製造可能範囲を拡大することができる。なお、緩衝材
付外周リング46の曲率半径の調整は、一対の波付ロー
ルの圧下調整によって行われる。すなわち、圧下量を大
きくすれば曲率半径が小さくなり、圧下量を小さくすれ
ば曲率半径が大きくなる。
【0063】第9ステップでは、緩衝材付外周リング4
6の周方向に延びる部分の内面が波付ロール126の下
面に接触しないように、内径ガイドバー128によって
案内されて下流側に導かれる。このため、緩衝材付外周
リング46の掻き疵の発生が防止される。また、内径ガ
イドバー128は、緩衝材付外周リング46の周方向に
延びる部分の形状を矯正することもできる。第10ステ
ップでは、曲げロールスタンド44において、緩衝材付
外周リング46の曲率半径が曲げロール150の上下方
向位置調整によって調整される。すなわち、曲げロール
150を上昇させれば、緩衝材付外周リング46に付与
される曲げ力が増大するので、緩衝材付外周リング46
の曲率半径は小さくなり、曲げロール150を下降させ
れば、曲率半径は大きくなる。第11ステップでは、緩
衝材付外周リング46がガイド円板45に案内されてロ
ール成形設備26から取出され、緩衝材付外周リングの
ロール成形加工が完了する。
【0064】このように本実施例では、被ロール成形材
料にスプリングバック量が大きい緩衝材が含まれていて
も、緩衝材と金属製板材とを接合して一体成形し、形状
精度および表面品質の優れた緩衝材付外周リングを効率
的にロール成形加工することができる。このため、前述
のように梱包作業工程数の低減を図ることが可能とな
り、重梱包作業の作業能率を大幅に向上させることがで
きる。
【0065】図12は、本発明の第2実施例である凹所
付コイル梱包用外周リングのロール成形設備(以後、ロ
ール成形設備と略称することがある。)の構成を簡略化
して示す系統図である。図1と対応する部分には、同一
の参照符号を付す。ロール成形設備163は、長尺切板
状材料165を下流側に案内して導くガイドブロック2
8と、長尺切板状材料165に長手方向に延びるリブを
成形するリブ成形スタンド164と、リブの形成された
長尺切板状材料165に順次板幅方向の曲げ加工を行
い、L形断面を形成する10基の成形ロールスタンド群
172と、L形断面材の一辺に波形を形成して、全体形
状を大略的にリング状に成形する波付ロールスタンド1
73と、成形された前記凹所付外周リング19の曲率半
径を調整する曲げロールスタンド44と、凹所付外周リ
ング19を案内して導くガイド円板45とを含んで構成
されており、これらは上流側からこの順序に直列に配置
されている。長尺切板状材料165は、金属製板材、た
とえば亜鉛めっき鋼板であり、亜鉛めっき鋼板の寸法
は、たとえば板厚0.8mm、板幅163mm、長さ3
600mmである。
【0066】図13は、図12に示すリブ成形スタンド
164の構成を簡略化して示す正面図である。図6と対
応する部分には、同一の参照符号を付す。リブ成形スタ
ンド164には、上リブ成形ロール166と、下リブ成
形ロール167とが設けられている。上リブ成形ロール
166は、上リブ成形ロール本体168と、カラー62
と、上リブ成形ロール軸169と、六角ナット65とを
含む。上リブ成形ロール本体168は、外周面にリブ成
形突起を有する水平ロールであり、リブ成形突起の断面
形状は、大略的に半円形である。上リブ成形ロール本体
168は、上リブ成形ロール軸169に嵌合されてお
り、前記第1実施例の上成形ロール本体87と同様に、
キー64によって軸線方向に移動可能にキー結合されて
いる。また、上リブ成形ロール本体168の軸線方向位
置調整も、前記上成形ロール本体87と同様に六角ナッ
ト65によってカラー62を介して行われる。
【0067】下リブ成形ロール167は、下リブ成形ロ
ール本体170と、カラー62と、下リブ成形ロール軸
171と、六角ナット65とを含む。下リブ成形ロール
本体170は、外周面にリブ成形凹所を有する水平ロー
ルであり、上リブ成形ロール本体168の下方にリブ成
形突起と、リブ成形凹所とを対向させて配置されてい
る。下リブ成形ロール本体170の軸線方向両端部に
は、玉軸受66が嵌合されており、玉軸受66には、下
リブ成形ロール軸171が挿通されている。このよう
に、下リブ成形ロール本体170は、玉軸受66によっ
て下リブ成形ロール軸171のまわりに回転自在に支持
されているので、長尺切板状材料165の通板速度に追
従して回転することが可能であり、長尺切板状材料16
5のスリップ疵の発生を防止することができる。また、
下リブ成形ロール本体170の軸線方向位置調整は、上
リブ成形ロール本体168と同様に、六角ナット65に
よってカラー62を介して行われる。なお、リブ成形ス
タンド164のその他の構成は、前記第1実施例の第1
成形ロールスタンド32と同一であり、圧下調整も同様
にして行うことができる。このため、リブ成形スタンド
164において、長尺切板状材料165には、長手方向
に延びるリブが効率的、かつ確実に成形される。
【0068】本実施例の成形ロールスタンド群172お
よび波付ロールスタンド173の構成は、前記第1実施
例のそれらの構成と以下に示す相違点を除いて同一であ
る。すなわち、成形ロールスタンド群31,172に関
する相違点は、本実施例の成形ロールスタンド群172
に設けられている各成形ロールに、前記リブと成形ロー
ルとの接触を回避するための凹所が形成されている点で
あり、波付ロールスタンド43,173に関する相違点
は、本実施例の波付ロールスタンド173には、前記内
径ガイドバー128が設けられていない点と、本実施例
の波付ロールスタンド173に設けられている一対の波
付ロールには、前記テーパが形成されていない点であ
る。本実施例のその他の構成、すなわちガイドブロック
28、曲げロールスタンド44およびガイド円板45の
構成は、第1実施例のそれらの構成と全く同一である。
【0069】次に、本実施例のロール成形設備163に
よる凹所付外周リング19のロール成形方法を図12を
参照して説明する。凹所付外周リング19は、前記図2
0に示すように、長尺帯状体コイルの外周部に発生する
前記巻ずれ部10を収容することのできる凹所を形成し
た外周リングである。第1ステップでは、凹所付外周リ
ング19の出発材料である長尺切板状材料165の調整
が行われる。長尺切板状材料165は、前述のように亜
鉛めっき鋼板であり、シャーカットにより前記寸法に調
整される。なお、前記アブレージョンを防止するため
に、長尺切板状材料165として、亜鉛めっき鋼板に緩
衝材を接合した材料を用いてもよい。第2ステップで
は、ロール成形設備163の運転が開始され、長尺切板
状材料165がガイドブロック28を経由してリブ成形
スタンド164へ通板される。
【0070】第3ステップでは、リブ成形スタンド16
4において、長尺切板状材料165に長手方向に延びる
リブが成形される。リブの成形は、前記上リブ成形ロー
ル166のリブ成形突起と、下リブ成形ロール167の
リブ成形凹所によって行われるので、リブは長尺切板状
材料165の板上面から下方に板下面よりも突出して形
成され、リブ内面には凹所が形成される。第4ステップ
では、リブの形成されている長尺切板状材料165が成
形ロールスタンド群172に通板され、順次、板幅方向
の曲げ加工を施されてL形断面に成形される。前述のよ
うに、長尺切板状材料165は、亜鉛めっき鋼板である
ので、リブ付L形断面材の二辺のなす角度は、ほぼ直角
に成形される。なお、L形断面材におけるリブの位置
は、L形断面材の垂直方向に延びるフランジ部の下方
で、水平方向に延びるフランジ部との連結部付近であ
る。
【0071】第5ステップでは、波付ロールスタンド1
73において、リブ付L形断面材の垂直方向に延びるフ
ランジ部に波形が形成され、全体形状が大略的にリング
状に成形される。すなわち、波形に成形された側が半径
方向に延び、波形に成形されない側が周方向に延びる凹
所付外周リング19が成形される。なお、凹所付外周リ
ング19の曲率半径の調整は、一対の波付ロールの圧下
調整によって行われる。第6ステップでは、曲げロール
スタンド44において凹所付外周リング19の曲率半径
が調整され、第7ステップでは、凹所付外周リング19
がガイド円板45に案内されてロール成形設備163か
ら取出され、凹所付外周リング19のロール成形加工が
完了する。なお本実施例のロール成形方法は、第3ステ
ップを除いて大略的に第1実施例の対応するステップと
同様である。
【0072】このように本実施例では、凹所付外周リン
グ19のロール成形は、長尺切板状材料165にリブを
成形した後、L形断面に成形する、いわゆるリブ成形法
によってリブ付L形断面材を成形し、引続きリブ付L形
断面材の垂直方向に延びるフランジ部に、波形を成形
し、全体形状を大略的にリング状に成形することによっ
て行われる。このため、凹所付外周リング19は、効率
的にロール成形加工され、コイルの外周部に巻ずれが生
じていても、巻ずれ部10を凹所に収容して梱包時にお
けるコイル外周部の曲がりおよび包装紙の破損を防止す
ることができる。
【0073】図14は、リブ付L形断面材の他のロール
成形方法を説明するための模式図である。リブ付L形断
面材は、次のような方法によってもロール成形加工する
ことができる。第1ステップでは、図14(1)に示す
長尺切板状材料165に板幅方向の段曲げ加工を施し
て、図14(2)に示すように、階段状断面のリブ中間
体174を成形する。第2ステップでは、図14(3)
に示すように、リブ中間体174の形状を矯正する。第
3ステップでは、図14(3)に示すように、リブ中間
体174にA点を支点として矢符175方向に板幅方向
の曲げ加工を施して、図14(4)に示すように、リブ
付L形断面材176を成形する。第4ステップでは、図
14(5)に示すように、リブ付L形断面材176の形
状を矯正して、リブ付L形断面材176のロール成形を
完了する。このように、一旦リブ中間体174を成形す
るリブ中間体成形法によっても、前記リブ成形法と同様
に、リブ付L形断面材176をロール成形することがで
きる。また、リブ付L形断面材176の成形後は、前記
リブ成形法と同様の方法で、全体形状を大略的にリング
状に成形することができるので、リブ中間体成形法によ
っても凹所付外周リング19を効率的にロール成形する
ことができる。なお、図12に示す前記リブ成形スタン
ド164にリブ中間体成形ロールを設ければ、リブ中間
体成形法によって、凹所付外周リング19をロール成形
加工することができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、長尺切板
状材料がスプリングバック量の大きい材料であっても、
L形断面材の二辺のなす角度を大略的に直角に成形する
ことができるので、L形断面材の通板性が大幅に向上
し、L形断面材を波付ロールに円滑、かつ確実に通板す
ることができる。このため、ロール成形の能率および生
産性が大幅に向上する。また、緩衝材付コイル梱包用外
周リングの形状精度が大幅に向上する。
【0075】また本発明によれば、縦溝によって長尺切
板状材料の板幅方向の曲げ加工性が大幅に向上するの
で、長尺切板状材料をL形断面に成形しやすくなる。
【0076】また本発明によれば、横溝によって長尺切
板状材料の長手方向の曲げ加工性が大幅に向上するの
で、L形断面材をリング状に成形しやすくなる。このた
め、緩衝材付コイル梱包用外周リングを効率的に成形す
ることができる。
【0077】また本発明によれば、テーパ付波付ロール
によって板状緩衝材がスプリングバック量の大きい材料
であっても、曲率半径の小さい緩衝材付コイル梱包用外
周リングを成形することができるので、緩衝材付コイル
梱包用外周リングの曲率半径の製造可能範囲を拡大する
ことができる。
【0078】また本発明によれば、L形断面材の内面側
と、波付ロール下面との接触が回避されるので、緩衝材
付コイル梱包用外周リングの掻き疵の発生が防止され
る。また、L形断面材の形状を矯正することができるの
で、緩衝材付コイル梱包用外周リングの形状が大幅に向
上する。
【0079】また本発明によれば、凹所付外周リングを
効率的に成形することができるので、コイルの外周部に
巻ずれが生じていても、巻ずれ部を凹所に収容すること
ができ、梱包時におけるコイル外周部の曲がりおよび包
装紙の破損を防止することができる。
【0080】また本発明によれば、コイル梱包用外周リ
ングのロール成形設備は、緩衝材付外周リングの曲率半
径の製造可能範囲が広く、形状精度および表面品質の優
れた緩衝材付外周リングを効率的に成形することができ
る。このため、重梱包作業の工程数を低減して、重梱包
作業の能率を大幅に向上させることができる。また材料
の通板性が良好であり、生産トラブルや設備故障が極め
て少ない。
【0081】また本発明によれば、コイル梱包用外周リ
ングのロール成形設備は、凹所付外周リングを効率的に
成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である緩衝材付コイル梱包
用外周リングのロール成形設備の構成を簡略化して示す
系統図である。
【図2】長尺切板状材料の構成を簡略化して示す斜視図
である。
【図3】図1に示すガイドブロックの構成を簡略化して
示す平面図である。
【図4】図1に示す縦溝成形ロールスタンドの構成を簡
略化して示す正面図である。
【図5】図1に示す横溝成形ロールスタンドの構成を簡
略化して示す正面図である。
【図6】図1に示す第1成形ロールスタンドの構成を簡
略化して示す正面図である。
【図7】図1に示す第7成形ロールスタンドの構成を簡
略化して示す正面図である。
【図8】第8成形ロールスタンド出側におけるL形断面
材の形状を示す斜視図である。
【図9】図1に示すサイドロールスタンドの構成を簡略
化して示す正面図である。
【図10】図1に示す波付ロールスタンドおよび曲げロ
ールスタンドの構成を簡略化して示す斜視図である。
【図11】図10における切断面線XI−XIから見た
正面図である。
【図12】本発明の第2実施例である凹所付コイル梱包
用外周リングのロール成形設備の構成を簡略化して示す
系統図である。
【図13】図12に示すリブ成形スタンドの構成を簡略
化して示す正面図である。
【図14】リブ付L形断面材の他のロール成形方法を説
明するための模式図である。
【図15】鋼帯コイル製品の重梱包後の荷姿を示す斜視
図である。
【図16】従来から用いられている外周リングの構成を
簡略化して示す斜視図である。
【図17】図16における切断面線XVII−XVII
から見た端面図である。
【図18】従来からのコイル梱包用外周リングのロール
成形設備の構成を簡略化して示す系統図である。
【図19】巻ずれの発生した鋼帯コイル製品を結束フー
プによって結束する際の外周リング付近の状況を示す断
面図である。
【図20】凹所付外周リングの構成を簡略化して示す斜
視図である。
【図21】図20における切断面線XXI−XXIから
見た端面図である。
【符号の説明】
14,43,173 波付ロールスタンド 15,44 曲げロールスタンド 18,31,172 成形ロールスタンド群 19 凹所付外周リング 26 緩衝材付コイル梱包用外周リングのロール成形設
備 29 縦溝成形ロールスタンド 30 横溝成形ロールスタンド 42 サイドロールスタンド 46 緩衝材付外周リング 57 縦溝成形ロール 80 横溝成形ロール 85,94 上成形ロール 86 下成形ロール 100 L形断面材 106 駆動側サイドロール 107 作業側サイドロール 125 テーパ付波付ロール 126 波付ロール 128 内径ガイドバー 150 曲げロール 163 凹所付コイル梱包用外周リングのロール成形設
備 164 リブ成形スタンド 166 上リブ成形ロール 167 下リブ成形ロール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に配置されている複数の成形ロール
    に長尺切板状材料を通板し、順次、板幅方向の曲げ加工
    を行ってL形断面に成形した後、引続き一対の波付ロー
    ルに通板してL形断面材の一辺を波形に成形し、全体形
    状を波形に成形した側が半径方向に延び、波形に成形し
    ない側が周方向に延びるような大略的にリング状に成形
    するコイル梱包用外周リングのロール成形方法におい
    て、 前記L形断面材の二辺のなす角度を一旦鋭角に成形して
    から、再び大略的に直角に成形することを特徴とするコ
    イル梱包用外周リングのロール成形方法。
  2. 【請求項2】 前記切板状材料は、板状緩衝材を接合し
    た金属製板材または板状緩衝材であって、 板状緩衝材の表面に長手方向に延びる溝を形成した後、
    前記複数の成形ロールに通板することを特徴とする請求
    項1記載のコイル梱包用外周リングのロール成形方法。
  3. 【請求項3】 前記切板状材料は、板状緩衝材を接合し
    た金属製板材または板状緩衝材であって、 板状緩衝材の表面に板幅方向に延びる溝を間隔をあけて
    形成した後、前記複数の成形ロールに通板することを特
    徴とする請求項1または2記載のコイル梱包用外周リン
    グのロール成形方法。
  4. 【請求項4】 前記一対の波付ロールのうち少なくとも
    一方に、波付ロールの外周面の直径が、L形断面先端に
    向かって増大するように軸線方向に変化するテーパを形
    成しておくことを特徴とする請求項1〜3記載のコイル
    梱包用外周リングのロール成形方法。
  5. 【請求項5】 前記一対の波付ロールの下流側で、前記
    L形断面材の他辺の内面側を案内しながら下流側に通板
    することを特徴とする請求項1〜4記載のコイル梱包用
    外周リングのロール成形方法。
  6. 【請求項6】 直列に配置されている複数の成形ロール
    に長尺切板状材料を通板し、順次、板幅方向の曲げ加工
    を行ってL形断面に成形した後、引続き一対の波付ロー
    ルに通板してL形断面材の一辺を波形に成形し、全体形
    状を波形に成形した側が半径方向に延び、波形に成形し
    ない側が周方向に延びるような大略的にリング状に成形
    するコイル梱包用外周リングのロール成形方法におい
    て、 切板状材料にリブまたはリブ中間体を形成した後、前記
    複数の成形ロールに通板することを特徴とするコイル梱
    包用外周リングのロール成形方法。
  7. 【請求項7】 長尺切板状材料に順次板幅方向の曲げ加
    工を行い、L形断面を形成する複数の成形ロールスタン
    ドと、L形断面材の一辺に波形を形成して全体形状を大
    略的にリング状に成形する波付ロールスタンドと、リン
    グの曲率半径を調整する曲げロールスタンドとを直列に
    配置したコイル梱包用外周リングのロール成形設備にお
    いて、 複数の成形ロールスタンドの上流側に設けられ、切板状
    材料の表面に長手方向に延びる溝を形成する縦溝成形ロ
    ールスタンドと、 複数の成形ロールスタンドの上流側に設けられ、切板状
    材料の表面に板幅方向に延びる溝を形成する横溝成形ロ
    ールスタンドと、 複数の成形ロールスタンドの最終スタンドよりも上流側
    で、かつ複数の成形ロールスタンドの下流側寄りに設け
    られ、L形断面材の二辺のなす角度を鋭角に成形するサ
    イドロールスタンドと、 波付ロールスタンドに設けられ、L形断面材の一辺に波
    形を形成するテーパ付波付ロールと、 波付ロールスタンドの波付ロールよりも下流側に近接し
    て設けられ、L形断面材の他辺の内面側を案内して曲げ
    ロールスタンドに導く内径ガイドバーとを含むことを特
    徴とするコイル梱包用外周リングのロール成形設備。
  8. 【請求項8】 長尺切板状材料に順次板幅方向の曲げ加
    工を行い、L形断面を形成する複数の成形ロールスタン
    ドと、L形断面材の一辺に波形を形成して全体形状を大
    略的にリング状に成形する波付ロールスタンドと、リン
    グの曲率半径を調整する曲げロールスタンドとを直列に
    配置したコイル梱包用外周リングのロール成形設備にお
    いて、 複数の成形ロールスタンドの上流側に、リブまたはリブ
    中間体を切板状材料に成形するリブ成形ロールスタンド
    を設けることを特徴とするコイル梱包用外周リングのロ
    ール成形設備。
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