JPH09127240A - パルスレーダ及び時間軸伸長回路 - Google Patents

パルスレーダ及び時間軸伸長回路

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JPH09127240A
JPH09127240A JP7305044A JP30504495A JPH09127240A JP H09127240 A JPH09127240 A JP H09127240A JP 7305044 A JP7305044 A JP 7305044A JP 30504495 A JP30504495 A JP 30504495A JP H09127240 A JPH09127240 A JP H09127240A
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Shigeru Nagarego
繁 流郷
Yoshinao Ishikawa
義直 石川
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Abstract

(57)【要約】 〔課題〕 電源投入後直ちに使用できかつ製造費用も安
価な長・短各周期の鋸波の交点のずれを利用するサンプ
リング方式のパルスレーダ装置や、時間軸伸長回路を提
供する。 〔解決手段〕 所定周期の原発振信号から長周期の鋸波
を発生する長鋸波発生手段(13)と、上記原発振信号から
短周期の鋸波を発生する短鋸波発生手段(15)と、上記長
周期の鋸波のレベルを所定値シフトさせるレベルシフト
手段(14)と、このレベルシフト手段(14)によるシフトレ
ベル(Vo)と上記短鋸波のレベルが一致した時に上記送信
トリガ信号などを発生する手段(17)と、上記レベルシフ
トされた長周期の鋸波と上記短周期の鋸波のレベルが一
致した時に受信反射パルスなどに対してサンプルホール
ドを行わせるためのストローブパルスを発生する手段(1
6)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接岸速度計や地中
探査レーダ装置などに利用されるサンプリング方式のパ
ルスレーダ及びこのようなレーダや表示装置などに利用
される時間軸伸長回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】「接岸速度計」と題する本出願人の特許
出願に開示されているように、高精度かつ高分解能の接
岸速度計として、レーザビームを用いるサンプリング方
式のパルスレーダが開発されている(特公平 7ー69423
、同 7ー69427 号、同 7ー78537 号公報等) 。このサ
ンプリング方式のパルスレーダは、所定周期で発生させ
た送信トリガ信号に同期してレーザパルスを送信し、船
腹での反射によって生じた反射レーザパルスを受信し、
上記送信トリガ信号に対して所定の微小量ずつ累積的に
増加せしめられる遅延時間を有して出現するストローブ
パルスに同期してサンプルホールドすることにより、反
射パルス信号の時間軸を実効的に伸長しながらこの反射
パルスを受信し、送信から受信までの経過時間に基づき
船舶までの距離と接近速度とを検出する構成となってい
る。
【0003】上述の接岸速度計のように極めて高い測定
精度を要求される場合には、上記特許出願に開示されて
いるように、互いに微小量だけ異なる発振周波数で発振
する主・従の発振器と、分周器と、位相ロックループと
を組合せることにより極めて高い位相精度のストローブ
パルスを発生させている。
【0004】これに対して、地中探査レーダ装置などの
ように、ストローブパルスに関してはそれほど高い位相
精度が要求されない場合には、「ストローブパルス発生
器」と題する本出願人の実用新案登録出願(実公平3ー
54437 号公報) に開示されているように、長・短両周期
の鋸波のレベルをレベル比較器で比較し、両者のレベル
が一致した時にストローブパルスを発生させている。
【0005】すなわち、上記鋸波を使用するストローブ
パルス発生回路は、図3のブロック図に示すように、原
発振回路31、分周回路32、長鋸波発生回路33、レ
ベルシフト回路34、短鋸波発生回路35、レベル比較
回路36及び遅延回路37から構成されている。図4の
波形図を参照すれば、原発振回路31は50KHz(周期20μ
s ) の矩形波を発生し、分周回路32はこの原発振信号
の一部の周波数を2048分の1に分周することにより、1
周期が40.96 msのゼロ位置信号を作成する。長鋸波発生
回路33は、上記ゼロ位置信号から1 周期が40.96 msの
長周期の鋸波を発生する。この長周期の鋸波は、レベル
シフト回路34においてVo のレベルシフトを受けたの
ちレベル比較回路36の一方の入力端子に供給される。
【0006】短鋸波発生回路35は、原発振回路31か
ら出力される原発振信号の一部から周期が10μs の短鋸
波を発生し、これをレベル比較回路36の他方の入力端
子に供給する。レベル比較回路36は、各入力端子に供
給されるレベルシフトされた長周期の鋸波のレベルと短
周期の鋸波のレベルとを比較し、両者が一致した時にス
トローブ信号を出力する。遅延回路37は、原発振回路
31から出力される原発振信号の一部を一定量td だけ
遅延させることによって送信トリガ信号を作成し、出力
する。
【0007】送信トリガ信号に同期して、送信回路(図
示せず)からパルス状の電波やレーザ光のビームが送信
され、地中の埋設物や船腹などの物体で反射されて戻っ
てきた反射パルスが受信回路(図示せず)で受信され
る。この受信された反射パルスは、サンプルホールド回
路(図示せず)においてストローブ信号に同期してサン
プルホールドされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に、レーダ装置
は、地中探査レーダ装置などのように屋外で使用する場
合がほとんであるが、夏期や冬季には、屋外の温度が室
内のそれに比べてかなり上下する。特に、冬季には、電
源の投入により各種の構成素子についてジュール発熱に
よる加熱が開始され、素子の温度が上昇してほぼ一定値
に落ちつくまでには数分から十数分程度の時間がかか
る。
【0009】図3に示したサンプリング回路を含む地中
レーダでは、遅延回路37を温度依存性の大きな半導体
ゲート回路の直列接続によって実現しているため、電源
投入から数分乃至数十分にわたって遅延時間が変動し、
測定精度の低下を招くという問題がある。また、この遅
延回路37は、半導体ゲート回路にコイルを付加しなが
ら直列接続することによって実現しているので、組立て
と調整に労力がかさみ、その分製造費用が上昇するとい
う問題もある。
【0010】従って、本発明の解決課題は、電源投入後
直ちに使用できると共に製造費用の低減が可能なサンプ
リング方式のレーダ装置や時間軸伸長回路を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるサンプリ
ング方式のパルスレーダ装置は、所定周期の原発振信号
を一定時間だけ遅延させることによって送信トリガ信号
を発生する従来の送信トリガ信号発生手段の代わりに、
長周期の鋸波のレベルシフトに用いたシフトレベルと短
周期の鋸波のレベルとを比較し、両者が一致した時点で
送信トリガ信号を発生する送信トリガ信号発生手段を備
えている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の時間軸伸長回路は、サン
プリング方式のパルスレーダ装置だけではなく、高速の
パルス波形などの時間軸を伸長しながらCRTや液晶パ
ネルなどに表示することを目的としたサンプリング方式
の表示装置にも使用できる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係わるサンプリン
グ方式の地中探査用パルスレーダ装置の構成を示すブロ
ック図であり、10は時間軸伸長部、20は送受信部で
ある。
【0014】時間軸伸長部10は、原発振回路11、分
周回路12、長鋸波発生回路13、レベルシフト回路1
4、短鋸波発生回路15、レベル比較回路16,17と
から構成されている。送受信部20は、送信器21、受
信器22、サンプルホールド回路23、2値化回路2
4、メモリ25、アドレスカウンタ26及びプロセッサ
27から構成されている。
【0015】図2の波形図を参照すれば、時間軸伸長部
10内の原発振回路11は50KHz(周期20μs ) の矩形波
を発生し、分周回路12はこの原発振信号の一部の周波
数を2048分の1に分周することにより、1 周期が40.96
msのゼロ位置信号を作成し送受信部20内のアドレスカ
ウンタ26に出力する。長鋸波発生回路13は、上記ゼ
ロ位置信号から1 周期が40.96 msの長周期の鋸波 (鋸歯
状波とも称する) を発生する。この長周期の鋸波は、レ
ベルシフト回路14においてVo のレベルシフトを受け
たのちレベル比較回路16の一方の入力端子に供給され
る。また、レベルシフト回路14におけるレベルシフト
に使用される直流電圧Vo はレベル比較回路17の一方
の入力端子に供給される。
【0016】短鋸波発生回路15は、原発振回路11か
ら出力される50KHz の原発振信号の一部から周期が20μ
s の短周期の鋸波を発生し、これをレベル比較回路1
6,17の他方の入力端子のそれぞれに供給する。レベ
ル比較回路16は、各入力端子に供給されるレベルシフ
トされた長周期の鋸波のレベルと短周期の鋸波のレベル
とを比較し、両者が一致した時にストローブ信号を出力
する。レベル比較回路17は、入力端子のそれぞれに供
給される直流電圧Vo と短周期の鋸波のレベルとを比較
し、両者が一致した時に送信トリガ信号を発生する。
【0017】レベル比較回路16と17は、好適には両
者の特性のばらつきが小さなデュアルコンパレータによ
って実現されるが、念のため、電圧の微調整機構18が
付加されている。必要な場合、ゼロ位置信号の直後の最
初のストローブパルスと送信トリガ信号との出現タイミ
ングが一致するように、微調機構18の調整が行われ
る。
【0018】送受信部10内の送信器21は、時間軸伸
長部10内のレベル比較回路17から供給される送信ト
リガ信号に同期して、パルス状の電波を送信アンテナ
(図示省略)を介して地中に放射する。地中の埋設物な
どの物体で反射されて戻ってきた反射パルスは、受信ア
ンテナ(図示省略)を介して受信器22で受信される。
この受信反射パルスは、サンプルホールド回路23にお
いて、レベル比較回路16から供給されるストローブ信
号に同期してサンプルホールドされる。サンプルホール
ド回路23から出力される受信反射パルスの振幅のサン
プリング値は、2値化回路24で所定ビット幅のディジ
タルデータに変換される。
【0019】2値回路回路24から出力されるディジタ
ルデータは、時間軸伸長部10内のレベル比較回路16
からストローブパルスを受けるたびにカウントアップさ
れるアドレスカウンタ26の出力によって指定されるメ
モリ25のアドレスに書込まれる。このアドレスカウン
タ26のカウント値(アドレス)は、時間軸伸長部10
内の分周回路12から出力されるゼロ位置信号の立ち上
がりに同期して所定の初期値に設定される。
【0020】プロセッサ27は、メモリ25に書込まれ
ているデータをアドレス順に読出してゆくことにより、
所定の相対値の書込みデータが出現し始めるアドレスを
検出する。この書込みデータの所定の相対値としては、
受信した反射パルスのピーク値すなわち、メモリ25上
の書込みデータの最大値を1として, 例えばその30%の
値が受信した反射パルスの立ち上がり時間などとして予
め定められている。
【0021】プロセッサ27は、上記所定の相対値の書
込みデータが出現し始めるアドレスに基づき、パルスを
送信してから反射パルスを受信するまでの所要時間を算
定し、この所要時間と予め算定してある地中における電
波の伝播速度とからこの反射パルスを発生させた地中の
埋設物までの距離を算定する。
【0022】ゼロ位置信号の直後の最初のストローブ信
号と送信トリガ信号とは同時に出現するが、2番目以降
のストローブ信号のそれぞれは2番目以降の送信トリガ
信号のそれぞれから一定の微小時間τずつ順次遅延して
ゆく。最後の、すなわち2,048 番目のストローブ信号
は、最後の送信トリガ信号から2,048 τ=Taだけ遅延す
る。この Ta は実効時間とも称され、図2の波形図にお
いて、「レベル比較」と表示されている下3段目の右端
の波形に付したように、短周期の鋸波について良好な直
線性を有する領域の時間幅として設定される。この実施
例では、実効時間(Ta)が200 nsec に設定されてい
る。この 200nsec の実効時間が 20 μs ×2,048=40.9
6 msec の時間に伸長されるため、時間軸h40.96msec
÷200 nsec=204,800 倍だけ伸長されることになる。
【0023】なお、長周期の鋸波についてレベルシフト
を行うのは、コンデンサの充放電などによって発生され
る長・短両周期の鋸波のうち、高速のため直線性が劣化
しがちな短周期の鋸波について、直線性の良い中間レベ
ルの領域を利用するためである。このような長周期の鋸
波のレベルシフトに用いる直流電圧Vo は温度安定性の
良好なツェナーダイオードなどを用いて発生される。例
え、この直流電圧Voが温度変化や経年変化によって変
動したとても、この変動は送信トリガ信号とストローブ
パルスの双方に対し極性的にも絶対値的にも同一の影響
を及ぼすため、ストローブパルスと送信トリガ信号の位
相関係が全く変動しない。
【0024】以上、地中探査用のパルスレーダに適用す
る場合を例にとって、本発明の時間軸伸長回路の構成と
動作を説明した。しかしながら、この時間軸伸長回路
は、電波、光、音波などのパルスを送信し反射パルスを
受信するサンプリング方式の他のパルスレーダや、サン
プリングオッシロスコープなどの表示回路にも適用する
こともできる。このような表示回路は、図1の送信回路
21をパルスなどの信号発生回路に置き換え、発生した
信号を直接サンプルホールド回路23に供給し、2値化
回路24を除去すると共にメモリ25をCRTなどの表
示回路に置き換え、アドレスカウンタ26を掃引回路に
置き換えることにより実現される。
【0025】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
わるサンプリング方式のパルスレーダ装置は、所定周期
の原発振信号を一定時間だけ遅延させる代わりに、長周
期の鋸波のレベルシフトに用いた直流電圧と短周期の鋸
波のレベルとを比較して送信トリガ信号を発生する構成
であるから、電源投入後に素子温度が変動したり、長期
間の使用に伴い経年変動が発生しても、送信タイミング
信号とストローブパルスとの位相関係が全く変動せず、
従って測定精度は高値に保たれる。
【0026】また、半導体ゲート回路にコイルを付加し
ながら直列接続して遅延回路37を構成する従来例に比
べて、デュアルコンパレータを使用してレベル比較回路
17を追加する本発明の方が、部品費用も組立手作業の
費用も共に低減されるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の地中探査用パルスレーダ装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置の動作を説明するための波形図であ
る。
【図3】従来の地中探査用パルスレーダ装置の構成の一
部を示すブロック図である。
【図4】図2の装置の動作を説明するための波形図であ
る。
【符号の説明】
10 時間軸伸長部 11 原発振回路 12 分周回路 13 長鋸波発生回路 14 レベルシフト回路 15 短鋸波発生回路 16,17 レベル比較回路 20 送受信部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定周期で出現する送信トリガ信号に同期
    してパルス信号を送信するパルス信号送信手段と、この
    送信パルス信号の反射によって生じた反射パルス信号を
    受信し、前記送信トリガ信号に対して所定量ずつ累積的
    に増加せしめられる遅延時間を有して出現するストロー
    ブパルスに同期してサンプルホールドするサンプルホー
    ルド手段とを備えることにより前記反射パルス信号をそ
    の時間軸を実効的に伸長しながら受信するパルスレーダ
    において、 所定周期の原発振信号から長周期の鋸波を発生する長鋸
    波発生手段と、 前記原発振信号から短周期の鋸波を発生する短鋸波発生
    手段と、 前記長鋸波発生回路から出力される長周期の鋸波のレベ
    ルを所定値シフトさせるレベルシフト手段と、 前記レベルシフト手段によるシフトレベルと前記短周期
    の鋸波のレベルが一致した時に前記送信トリガ信号を発
    生する送信トリガ信号発生手段と、 このレベルシフトされた長周期の鋸波と前記短周期の鋸
    波のレベルが一致した時に前記ストローブパルスを発生
    するストローブパルス発生手段とを備えたことを特徴と
    するパルスレーダ。
  2. 【請求項2】所定周期で出現するトリガ信号に同期して
    パルス信号を発生するパルス信号発生手段と、前記トリ
    ガ信号に対して所定量ずつ累積的に増加せしめられる遅
    延時間を有して出現するストローブパルスに同期して前
    記パルス信号をサンプルホールドするサンプルホールド
    手段とを備えることにより前記パルス信号の時間軸を実
    効的に伸長する時間軸伸長回路において、 所定周期の原発振信号から長周期の鋸波を発生する長鋸
    波発生手段と、 前記原発振信号から短周期の鋸波を発生する短鋸波発生
    手段と、 前記長鋸波発生回路から出力される長周期の鋸波のレベ
    ルを所定値シフトさせるレベルシフト手段と、 前記レベルシフト回路によるシフトレベルと前記短周期
    の鋸波のレベルが一致した時に前記トリガ信号を発生す
    るトリガ信号発生手段と、 このレベルシフトされた長周期の鋸波と前記短周期の鋸
    波のレベルが一致した時に前記ストローブパルスを発生
    するストローブパルス発生手段とを備えたことを特徴と
    する時間軸伸長回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002048738A1 (fr) * 2000-12-15 2002-06-20 Nikon Corporation Appareil d'horloge, procede d'horloge et telemetre
WO2005026773A1 (ja) * 2003-09-11 2005-03-24 Omron Corporation 光測距装置および光測距方法、並びに、車載用光レーダ装置

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