JPH09125880A - 掘削土砂体積測定装置 - Google Patents

掘削土砂体積測定装置

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JPH09125880A
JPH09125880A JP30667695A JP30667695A JPH09125880A JP H09125880 A JPH09125880 A JP H09125880A JP 30667695 A JP30667695 A JP 30667695A JP 30667695 A JP30667695 A JP 30667695A JP H09125880 A JPH09125880 A JP H09125880A
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忠 樋口
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武久 吉沢
Akira Hori
昭 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度が高く、比較的低廉で簡単な構成によっ
て掘削土砂の体積の測定を行うことができる掘削土砂体
積測定装置を提供すること。 【解決手段】 シールド掘進機によって掘削された土砂
の体積を測定する測定装置である。この装置は、前記土
砂の重量測定を行う重量測定部100と、掘削土砂の比
重を測定する比重測定部120と、測定された重量およ
び比重に基づき、掘削体積を演算する排土量管理部13
0と、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掘削土砂の体積測
定を行う掘削土砂体積測定装置に関する。
【0002】
【背景技術】シールド工法においては、チャンバー内の
カッターによって掘削した土砂を、例えばスクリューコ
ンベアによって排出することにより、チャンバー内の土
圧を一定に保っている。
【0003】例えば、スクリューコンベアによる排土量
が多い場合は、チャンバー内の土圧が低くなって、地山
の崩壊や地盤沈下,地面の部分的陥没等の原因となる。
反対に、スクリューコンベアによる排土量が少ない場合
は、チャンバー内の土圧が高くなり、切羽前方の地表面
の隆起等の原因となる。
【0004】そのため、切羽における掘削体積、すなわ
ち掘削土砂の排土量を正確に管理する必要があり、一般
には、シールド掘進で切羽崩壊を発生させない排土量の
許容変化量は設計掘削量の2.8%以内であるといわれ
ている。
【0005】このような排土量の管理を行うためには、
現時点での排土量を正確に測定する必要があるが、その
方法としては、スクリュー回転計測方式、ポンプ圧
送方式、鋼車運搬方式、レーザー光方式、超音波
ドップラー方式等がある。
【0006】スクリュー回転計測方式はスクリューコ
ンベアの回転数をカウントして排土量の計測を行うもの
であり、ポンプ圧送方式はスラッジポンプのピストン
運動をカウントして排土量の計測を行うものである。ま
た、鋼車運搬方式は排土を積載した鋼車の重量を計測
することにより排土量の計測を行うものである。さら
に、レーザー光方式は定速で動くベルトコンベア上の
土砂の断面形状をレーザー光によって測定することによ
り排土量の測定を行うものであり、超音波ドップラー
方式は搬送管外から超音波を発信して、ドップラー効果
によって土砂の流速を測定することにより、排土量の計
測を行うものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の測定方式においては、測定精度が悪い、測定装置が
高価である等の問題があった。
【0008】すなわち、スクリュー回転計測方式にお
いては、粘性が高い土砂を搬送する場合には空回り等が
生じるため、スクリューコンベアの回転数と搬送量とが
必ずしも比例しない。反対に、粘性が低すぎる場合には
スクリューコンベアの回転とは無関係に土砂が流出する
ため、やはりスクリューコンベアの回転数と搬送量とは
比例しない。したがって、誤差が大きく、実用的ではな
かった。
【0009】ポンプ圧送方式においては、搬送する土
砂に空気が混じっている場合には、ポンプのピストン回
数と搬送量とが必ずしも比例しないため、やはり計測誤
差が大きかった。
【0010】鋼車運搬方式においては、鋼車に泥等が
付着するため測定誤差が大きく、しかもベルトコンベア
等で排土を搬送した後鋼車に搭載し、この鋼車全体の重
量を測定しているため、掘削の時点から見ればかなりの
時間遅れを生じ、リアルタイムに処理ができなかった。
【0011】レーザー光方式及び超音波ドップラー
方式においては、測定装置の配置等によっては誤差が大
きく、また測定装置が高価であり、実用的ではなかっ
た。
【0012】そこで、本発明の目的とするところは、測
定の精度が高く、比較的低廉で簡単な構成によって掘削
土砂の体積の測定を行うことができる掘削土砂体積測定
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、シールド掘進機によって掘削さ
れた土砂の体積を測定する測定装置において、前記土砂
の重量測定を行う重量測定手段と、前記土砂の比重を測
定する比重測定手段と、測定された重量および比重に基
づき、掘削体積を演算する体積演算手段と、を含むこと
を特徴とする。
【0014】即ち、シールド掘進機では、カッターなど
によって掘削した土砂をチャンバーから順次排出してい
く。このとき、重量測定手段は、掘削土砂の重量測定を
行い、比重測定手段は、土砂の比重を測定する。そし
て、測定された土砂の重量及び比重に基づき、体積演算
部が掘削体積を演算する。
【0015】このように、掘削された土砂の重量及び比
重に基づき、シールド掘進機による切羽の掘削体積をリ
アルタイムで正確に演算することができ、これにより、
切羽を安定させながら、掘削を行うことが可能となる。
【0016】また、請求項2の発明は、シールド掘進機
によって掘削された土砂の体積を測定する測定装置にお
いて、前記土砂の重量測定を行う重量測定手段と、前記
土砂の比重を測定する比重測定手段と、測定された重量
および比重に基づき、掘削体積を演算する体積演算手段
と、を含み、前記重量測定手段は、チャンバからの搬出
土砂の重量を測定する手段と、チャンバに注入される加
泥材の重量を測定する手段と、前記搬出土砂の重量から
注入される加泥材の重量を減算し、搬出土砂の実重量を
演算する演算手段と、を含むことを特徴とする。
【0017】即ち、シールド掘進機では、必要に応じて
チャンバー内に加泥材を注入することが行われる。この
ような場合には、求められた搬出土砂の重量から、チャ
ンバーに注入された加泥材の重量を減算し、搬出土砂の
実重量を演算する。そして、この実重量と、土砂の比重
とに基づき、切羽の掘削体積を演算する。
【0018】このようにすることにより、加泥材を用い
た場合においても、切羽の掘削体積をリアルタイムで正
確に演算しながら、安定した切羽の掘削制御を行うこと
ができる。
【0019】また、請求項3の発明は、請求項1,2の
いずれかにおいて、前記重量測定手段は、掘削土砂を搬
出する台車に設けられ、台車の土砂積載部の重量を測定
する重量測定部と、前記重量測定部で測定された重量か
ら、土砂積載部自体の重量を減算し、積載された搬出土
砂の重量を演算する演算部と、を含むことを特徴とす
る。
【0020】例えば、土圧式のシールド工法を採用した
場合、掘削土砂はスクリューコンベアなどによって排出
され、その後、台車に積載されてトンネル外部へ輸送さ
れる。このとき、本発明によれば、掘削土砂を搬送する
台車そのものに重量測定部を設け、掘削土砂が積載され
た土砂積載部の重量を測定する。その後、この測定重量
から、土砂積載部自体の重量を減算し、積載された搬出
土砂そのものの重量を演算する。このようにすることに
より、掘削土砂が台車に積載された時点で、ほぼリアル
タイムにその土砂重量を測定できるため、切羽の掘削体
積をほぼリアルタイムで求めることができる。
【0021】また、請求項4の発明は、請求項1〜3の
いずれかにおいて、前記重量測定手段と前記体積演算手
段との間に、測定データをワイヤレスで送受信する送受
信手段を設けたことを特徴とする。
【0022】本発明によれば、ワイヤレス送受信手段を
用いることにより、台車から測定データをその周囲へ伝
達することができる。特に、台車からのデータのワイヤ
レス受信手段を、シールド掘進機又はこれと一体に移動
する付属設備側に設けることにより、この受信手段はシ
ールド掘進機の移動と共に移動していくことになる。従
って、シールド掘進機の移動に伴う送受信手段設置個所
の移動という問題がなく、掘削土砂体積の測定をスムー
ズに行うことが可能となる。
【0023】また、請求項5の発明は、請求項1〜4の
いずれかにおいて、前記比重測定手段は、予め土砂の比
誘電率と比重との関係が記憶されたメモリと、切り羽前
方に向け電磁波を送受信する送信アンテナおよび受信ア
ンテナと、前記送信アンテナおよび受信アンテナ間を伝
搬する表面伝搬波に基づき、切り羽の土砂の比誘電率を
演算する第1の演算部と、演算された比誘電率に基づ
き、前記メモリに記憶されたデータを参照し掘削土砂の
比重を演算する第2の演算部と、を含むことを特徴とす
る。
【0024】即ち、本発明では予めシールド掘進機の掘
削経路に沿ってボーリング調査などを行い、土砂の比誘
電率と比重との関係を測定し、メモリに記憶しておく。
【0025】そして、シールド掘進機のカッター等に送
信アンテナ及び受信アンテナを設け、切羽前方に向け電
磁波を送受信する。このとき、送信アンテナ及び受信ア
ンテナの間を伝搬する表面伝搬波を用い、切羽表面付近
における土砂の比誘電率を求めることができる。
【0026】そして、このようにして求めた切羽表面の
土砂の比誘電率に基づき、前記メモリに記憶されたデー
タから掘削土砂の比重を求めることができる。
【0027】このようにして、本発明によれば、表面伝
搬波を用い切羽表面における土砂の比重を正確に測定す
ることができ、この測定データを用いることにより、切
羽の掘削体積をほぼリアルタイムで測定することが可能
となる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態
を、土圧式シールド工法を用いた場合を例にとり詳細に
説明する。
【0029】図1には、土圧式シールド掘進システムの
好適な一例が示されている。シールド掘進機10を用い
た切羽20の掘削は、図示しない駆動装置により円盤状
のカッター12を回転駆動することにより行われる。こ
のとき掘削された切羽20の土砂は、チャンバー14内
へ取り込まれ、その後スクリューコンベア16を用い
て、待機しているトロッコ34に積載される。
【0030】周知のようにトンネル内においては、シー
ルド掘進機10と立坑との間にレール30が敷設され、
この間を、バッテーリーカー32によって牽引されるト
ロッコ34が往復移動している。ここでは1台のバッテ
ーリーカー32に対し、3台のトロッコ34が連結され
ており、スクリューコンベア16から搬出される土砂
が、各トロッコ34に積載されて、トンネル外部へ搬出
される。
【0031】図2には、本実施例のシールド工法におい
て用いられる、測定管理システムが示されている。
【0032】実施例のシステムは、搬出土砂重量測定部
100と、加泥注入量測定部110と、見掛け比重測定
部120と、排土量管理部130と、データ出力部14
0とを含む。
【0033】前記搬出土砂重量測定部100は、スクリ
ューコンベア16を用いてチャンバー14から排出され
る掘削土砂の重量W1を測定し、排土量管理部130へ
向け出力する。
【0034】前記加泥注入量測定部110は、チャンバ
ー14内へ注入される加泥材の注入量W2を測定し、排
土量管理部130へ向け出力する。
【0035】前記見掛け比重測定部120は、掘削され
る土砂の比重σを測定し、排土量管理部130へ向け出
力する。
【0036】前記排土量管理部130は、測定された搬
出土砂重量W1から加泥材注入量W2を減算し、搬出土
砂の実重量Wを演算する。そして、この実重量Wに、土
砂の比重σを積算し、切羽20における掘削体積Vを演
算し、これをデータ出力部140及び掘削管理部150
へ向け出力する。
【0037】前記データ出力部140は、このようにし
て求めた掘削体積V及びその他必要なデータを、ディス
プレイやプリンター等を用いて出力表示し、オペレータ
に的確な管理情報を伝達するように構成されている。こ
こにおいて、前記掘削体積Vは、カッター12を用いて
掘削した土砂の体積そのものを表すものであり、切羽2
0を安定させながら、その掘削を行うための重要な指標
となる。
【0038】そして、掘削管理部150は、このように
して求めた掘削体積V及びその他の管理データに基づ
き、シールド機制御部160を用いてシールド機の掘進
速度の調整を行い、スクリュー制御部162を用いてス
クリュー回転数及びカッターのゲート開度の調整を行
い、更に加泥制御部164を用いて加泥材の材質やチャ
ンバーへの注入量の調整を行っている。
【0039】前記加泥注入量測定部110は、前記加泥
制御部164による加泥材の制御データに基づき、チャ
ンバー14内へ供給される加泥材の重量を測定するよう
に構成されている。
【0040】次に、前記搬出土砂重量測定部100の具
体的な構成について説明する。本発明においてこの測定
部100は、必要に応じて任意の構成のものを採用でき
るが、本実施例では、土圧式のシールド工法を採用して
いることから、トロッコ34に積載された掘削土砂の重
量W1を測定するように構成されている。
【0041】即ち、図4に示すよう、実施例のトロッコ
34は、レール30上を走行する基台部36と、この基
台部36上に設置される土砂積載部38とを含んで構成
される。前記積載部38は、上端を開口した箱形に形成
され、スクリューコンベア16から落下してくる土砂を
積載するようになっている。そして、積載部38は、基
台部36上に、複数のセンサ102を介して取付固定さ
れている。
【0042】前記センサ102は、積載部38及びこれ
に収納された掘削土砂の総重量W10を測定する重量セ
ンサであり、実施例では、圧電素子を用いて構成されて
いる。このようにすることにより、積載部38に積載さ
れた土砂の重量をほぼリアルタイムで測定することがで
きる。
【0043】図5には、実施例の重量測定部100の具
体的な回路構成が示されいる。本実施例では、複数の重
量センサ102を用いているが、ここでは説明を簡単に
するために1個の重量センサ102のみを図示し、他の
説明は省略する。
【0044】本実施例の重量測定部100は、前述した
複数のセンサ102と、各センサに対応して設けられセ
ンサ出力をアナログデジタル変換するA/D変換部10
4と、演算部として機能するCPU106とを含んで構
成される。
【0045】CPU106は、各センサ102からの入
力信号に基づき、積載部38の総重量W10を演算す
る。更にこのCPU106は、予めトロッコ34の積載
部38自体の重量W11を測定記憶しておき、積載部3
8の総重量W10から積載部自体の重量W11を減算
し、トロッコ34に積載された掘削土砂そのものの重量
W1を演算する。
【0046】このようにして演算された掘削土砂の重量
W1を、排土量管理部130へ伝達するために、実施例
のシステムでは、一対の送受信ユニット170A、17
0Bを設けている。一方の送受信ユニット170は、ト
ロッコ34側に設けられ、他方送受信ユニット170B
は、シールド掘進機10そのもの又はこれと一体となっ
て移動するその付属設備側に設けられ、トロッコ34に
掘削土砂が積載された後直ちに、CPU106で演算さ
れた掘削土砂重量W1を排土量管理部130へ伝達する
ように構成されている。
【0047】次に、前記見掛け比重測定部120の具体
的な構成を説明する。本発明において、前記見掛け比重
測定部120は、必要応じて各種構成のものを採用でき
るが、本実施例では図6〜図8に示すよう表面伝搬波を
用いて切羽20の表面における土砂の見掛け比重σを測
定するものを例にとり説明する。
【0048】本実施例の見掛け比重測定部120は、図
6に示すよう、カッター12に設けられた送信アンテナ
122および受信アンテナ124と、メモリ118と、
前方探査回路126とを含み、切羽前方の探査や土質の
判別を、電磁波の送受波によって行うよう構成されてい
る。このシステムは、本出願人により既に切羽探知レー
ダーシステムとして提案されている(特開平2−285
86号公報)。
【0049】即ち、前方探査回路126は、カッター1
2に設けられた送信アンテナ122、受信アンテナ12
4を制御し、送信アンテナ122から切羽前方に向け高
周波のパルス状電波を送信する。このとき受信される電
波には、地中内に存在する反射物230からの反射波2
00と、送信アンテナ122から受信アンテナ124へ
直接伝搬される表面伝搬波210とがある。
【0050】図7にはこの受信波形の一例が示されてい
る。ここで反射波200からは、地中内に存在する反射
物230、例えば杭や埋もれ木、地中構造物等が分か
る。また、表面伝搬波210からは、切羽土質の判別や
ゆるみ土質の探知ができる。
【0051】前記表面伝搬波210は、送信アンテナ1
22及び受信アンテナ124が別体のものとして形成さ
れた場合にみられるものであり、伝搬距離が短いことか
ら、図7に示すよう受信波形の先頭に記憶される。表面
伝搬波210が、表層のどの程度のところを通過する
か、アンテナ間の距離にもよるが、実験によるとアンテ
ナ間隔が50cmの場合20〜25cmの範囲を通過す
ることが確認されている。表層部(切羽20)の領域を
通過する波であるため、反射物の存在によらず必ず記憶
されてるという特殊性を有する。
【0052】前方探査回路126は、この表面伝搬波2
10を用い、次にようにして切羽20の土砂の比誘電率
εを測定している。
【0053】一定距離Lの間を電波が通過する時間は、
各土質の比誘電率によって次のように表される。
【0054】
【数1】
【0055】なお、tは伝搬時間、vは電波の速度、L
はアンテナ間の距離、Cは光の速度、εは比誘電率を表
す。
【0056】この特性を利用し、前方探査回路126
は、発信から受信までの時間tを測定することにより、
切羽20の表面の比誘電率εを計算し、これを図9に示
すテーブルデータと照合することにより、切羽表面にお
ける土砂の見掛け比重σを求めている。
【0057】即ち、シールド掘進機10の掘削経路に沿
って予めボーリング調査を行い、地盤のサンプルを集収
する。そして、このサンプルから土質と比誘電率εとの
関係を土質判別用のテーブルデータとして作成し、メモ
リ128内へ記憶しておく。例えば、粘度、シルト、シ
ルト及び砂、砂等の各土質は、それぞれが特有の比誘電
率εの範囲をもつ。従って、このようなボーリング調査
により比誘電率εと土質との関係をテーブルデータとし
て作成しておけば、表面伝搬波210から求めた比誘電
率εから切羽20の土質を正確に判別することができ
る。
【0058】次に、サンプルされた各土質毎に、比誘電
率εと見掛け比重(含水比)σとの関係を図9に示すよ
うなテーブルデータとして作成し、メモリ128へ記憶
しておく。
【0059】そして、前記表面伝搬波210の伝達時間
tと、前記各テーブルデータとを照合することにより、
切羽20の見掛け比重σ求める。
【0060】図8には、この測定動作のフローチャート
が示されている。
【0061】まず、送受信アンテナ122、124を用
いて電波の送受信を行い、このとき得られる表面伝搬波
210の伝搬時間tを測定する(ステップS1)。
【0062】次に、求めた伝搬時間tより、切羽20の
土質の比誘電率εを求める(ステップS2)。
【0063】次に、求めた比誘電率εと、メモリ128
に予め記憶された土質判別用のテーブルデータとを照合
し、切羽20の土質を判別する(ステップS3)。
【0064】そして、最後に、メモリ128から、図9
に示すように設定された対応する土質のテーブルデータ
を読み出し、比誘電率εからその土質の見掛け比重σを
算出する(ステップS4)。
【0065】このようにすることにより、実施例の見掛
け比重測定部120は、切羽20の表面付近における土
砂の見掛け比重σをリアルタイムで測定し、排土量管理
部130へ出力することができる。
【0066】本実施例のシステムは、前述した構成の各
測定部100、110、120を用いることにより、搬
出土砂の重量W1、見掛け比重σ、加泥注入量W2を自
動的にかつリアルタイムで測定でき、この結果、切羽の
掘削体積を正確に且つ迅速に求めることができる。
【0067】図10、図11には、前述した手法を用い
てリアルタイムで求められた切羽の掘削体積Vの測定デ
ータ210が示されている。図10は、掘削が正常な場
合、図11は、掘削にトラブルが発生した場合である。
【0068】図中横軸は、1セグメント区間内での掘削
距離を、縦軸は掘削が進むにつれて増加する掘削体積V
を表している。また、図中200は正常に掘削が行われ
た場合の理論掘削量(体積)、202、204は理論掘
削量を中心に±5〜10%の管理範囲で設定された管理
上限値および下限値である。
【0069】実施例の掘削管理部150は、掘削体積測
定データ210が、図10に示すよう所定の管理値の範
囲内に納まるように各制御部160、162、164を
制御している。図11に示すよう、掘削体積測定データ
210A、210Bが、この管理値を上回ったり、下回
ったりした場合には、異常発生と判断し、切羽の安定を
図るよう各制御部の制御を行う。
【0070】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のでなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可
能である。
【0071】例えば、前記実施例では、重量測定部10
0として、トロッコ34の積載部38の総重量W10を
測定する場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限
らずトロッコ34そのものの重量を測定するように構成
してもよく、また必要に応じてこれ以外の測定手法を採
用してもよい。
【0072】図3(A)には、重量測定部100とし
て、トロッコ34の積載部38の総重量W10を測定す
る手法を用いて測定された、掘削土砂1リング分毎の実
重量Wの測定データが示され、図3(B)には、前実施
例の手法を用いて測定された切羽の見掛け比重σの測定
データが示され、図3(C)には、図3(A)、(B)
に示すデータを用いて求められた1リング分毎の切羽掘
削体積Vの演算データが示されている。図中横軸は、掘
削距離をセグメントのリング数を用いて表している。
【0073】また、前記実施例では本発明を土圧式のシ
ールド掘進機に適用したが、これ以外のタイプのシール
ド工法、例えば泥水加圧式のシールド工法等に使用した
場合には、送排泥管内を流れる土量から、掘削土砂の重
量を求めるように形成すればよい。
【0074】また、前記実施例では、掘削土砂の比重
を、表面伝搬波を用いて測定する場合を例にとり説明し
たが、本発明はこれに限らず各種の測定手法を採用する
ことができ、例えば水分計等を用いて見掛け比重を測定
するような手法を採用してもよい。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された土圧式シールド工法の概略
説明図である。
【図2】実施例の掘削土砂堆積測定管理システムの機能
ブロック図である。
【図3】測定データの説明図である。
【図4】搬出土砂重量測定部をトロッコに設けた場合の
説明図である。
【図5】実施例の搬出土砂重量測定部の機能ブロック図
である。
【図6】実施例の見掛け比重測定部の構成を示す説明図
である。
【図7】図6に示すシステムの受信波形の説明図であ
る。
【図8】図6に示すシステムを用いて切羽の見掛け比重
を測定する動作のフローチャート図である。
【図9】比誘電率と見掛け比重との対応関係を示すテー
ブルデータの説明図である。
【図10】実施例のシステムで求められた切羽掘削体積
の測定データである。
【図11】実施例のシステムで求められた切羽掘削体積
の測定データである。
【符号の説明】
10 シールド掘進機 20 切羽 34 トロッコ 36 基台部 38 積載部 100 搬出土砂重量測定部100 102 重量センサ 104 A/D変換部 106 CPU 110 加泥注入量測定部110 120 見掛け比重測定部120 130 排土量管理部130 140 データ出力部 150 掘削管理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳楽 毅 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機によって掘削された土砂
    の体積を測定する測定装置において、 前記土砂の重量測定を行う重量測定手段と、 前記土砂の比重を測定する比重測定手段と、 測定された重量および比重に基づき、掘削体積を演算す
    る体積演算手段と、 を含むことを特徴とする掘削土砂体積測定装置。
  2. 【請求項2】 シールド掘進機によって掘削された土砂
    の体積を測定する測定装置において、 前記土砂の重量測定を行う重量測定手段と、 前記土砂の比重を測定する比重測定手段と、 測定された重量および比重に基づき、掘削体積を演算す
    る体積演算手段と、 を含み、 前記重量測定手段は、 チャンバからの搬出土砂の重量を測定する手段と、 チャンバに注入される加泥材の重量を測定する手段と、 前記搬出土砂の重量から注入される加泥材の重量を減算
    し、搬出土砂の実重量を演算する演算手段と、 を含むことを特徴とする掘削土砂体積測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1,2のいずれかにおいて、 前記重量測定手段は、 掘削土砂を搬出する台車に設けられ、台車の土砂積載部
    の重量を測定する重量測定部と、 前記重量測定部で測定された重量から、土砂積載部自体
    の重量を減算し、積載された搬出土砂の重量を演算する
    演算部と、 を含むことを特徴とする掘削土砂体積測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記重量測定手段と前記体積演算手段との間に、測定デ
    ータをワイヤレスで送受信する送受信手段を設けたこと
    を特徴とする掘削土砂体積測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記比重測定手段は、 予め土砂の比誘電率と比重との関係が記憶されたメモリ
    と、 切り羽前方に向け電磁波を送受信する送信アンテナおよ
    び受信アンテナと、 前記送信アンテナおよび受信アンテナ間を伝搬する表面
    伝搬波に基づき、切り羽の土砂の比誘電率を演算する第
    1の演算部と、 演算された比誘電率に基づき、前記メモリに記憶された
    データを参照し掘削土砂の比重を演算する第2の演算部
    と、 を含むことを特徴とする掘削土砂体積測定装置。
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