JPH0912531A - スルホナートの製造法 - Google Patents

スルホナートの製造法

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JPH0912531A
JPH0912531A JP7168620A JP16862095A JPH0912531A JP H0912531 A JPH0912531 A JP H0912531A JP 7168620 A JP7168620 A JP 7168620A JP 16862095 A JP16862095 A JP 16862095A JP H0912531 A JPH0912531 A JP H0912531A
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JP
Japan
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water
sulfonate
aqueous layer
represented
drying
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JP7168620A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawai
▲隆▼ 川合
Kenichi Tate
研一 舘
Kiyoshi Aimono
清 四十物
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不純物や匂い成分を除去し、高品質のスルホ
ナートを効率的に、工業的規模で製造することのできる
スルホナートの製造法の提供。 【構成】 エーテルカルボニル化合物とヒドロキシアル
カンスルホン酸塩とを水と分層する不活性有機溶媒の存
在下で反応させ、得られた反応物に水を加え混合後分層
させ、水層を回収し、得られた水層を乾燥するか、水及
び/又は溶解度パラメーター8〜16で沸点 100℃以下の
溶媒を添加し蒸留するか、又は水蒸気、窒素若しくは不
活性ガスを接触させて、スルホナート(3) を得る。 【化1】 〔式中、R1はH, C1-10のアルキル基等、R2はC1-8のアル
キレン基等、R3はC1-8のアルキレン基、R4はC1-5のアル
キレン基、p は0又は1、A はC2-4のアルキレン基、n
は0<n≦100 の数、M はアルカリ金属原子等を示
す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カビ取り剤、台所用漂
白剤及び衣料用漂白剤等の家庭用漂白剤における有機過
酸前駆体として有用なスルホナートの製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
漂白剤としては塩素系漂白剤と酸素系漂白剤が知られて
いるが、前者は特有の塩素系の匂いや目、皮膚等に対す
る刺激性が強く、更に誤って酸性の洗剤と併用したりす
ると有毒ガスが発生するという問題がある。このため、
近年、このような危険性の無い酸素系漂白剤が広く使用
されるようになってきている。そして、その漂白活性を
高めるため、過酸化水素あるいは水溶液中で過酸を生成
する過酸化物と、漂白活性化剤や有機過酸前駆体を併用
することが行われている。例えば、特開昭62−479
4号公報には、過酸化水素又は過炭酸ソーダと漂白活性
化剤とペルオキシ二硫酸塩を併用した組成物が開示され
ている。漂白活性化剤としては、例えばテトラアセチル
エチレンジアミン、テトラアセチルグリコールウリル、
ペンタエリスリトールテトラアセテートなどが用いられ
ている。
【0003】しかしながら、これらの漂白活性化剤は漂
白活性種として過酢酸を生成するので、刺激臭が強く実
用化にあたっては、問題が多い。また、特開昭61−8
1498号公報、特開昭61−81499号公報、特開
昭63−152357号公報では、一般式(a)
【0004】
【化3】
【0005】(式中、Rは炭素数1〜約14のアルキル
基、アリール基又はアルカノール基を示し、R9は水素原
子又は炭素数1〜約10のアルキル基、アリール基又はア
ルカノール基を示し、R10 は炭素数1〜約14のアルキレ
ン基、アリーレン基又はアルカリーレン基を示す)で表
される基を示す。〕で表される化合物を、漂白剤に使用
できる有機過酸前駆体として開示している。しかしなが
ら、より優れた漂白力を得るために、過酸化水素等と有
機過酸前駆体を高濃度で使用する系で上記公報記載の化
合物を用いると、過加水分解で生じた有機過酸がフェノ
ールスルホン酸ナトリウムの酸化に消費されるため、期
待した効果を得ることができない。また、上記一般式
(a) で表される化合物の合成においては、通常の酸とア
ルコールの脱水エステル化が難しく、工業的に実施する
際に問題となる。そこで本出願人らは、かかる有機過酸
前駆体を検討した結果、下記一般式(3)
【0006】
【化4】
【0007】〔式中、R1は水素原子、あるいは炭素数1
〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又は
アシル基を示し、R2は炭素数1〜8の直鎖若しくは分岐
鎖のアルキレン基、又は炭素数1〜5の直鎖若しくは分
岐鎖のアルキル基で置換されていてもよいフェニレン基
を示し、R3は炭素数1〜8の直鎖若しくは分岐鎖のアル
キレン基を示し、R4は炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖の
アルキレン基を示し、pは0又は1の数を示し、A は炭
素数2〜4のアルキレン基を示し、n はアルキレンオキ
シドの平均付加モル数を示す0より大きく100 以下の数
であり、n 個のAは同一でも異なっていても良い。M は
アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウ
ム、アルキルアンモニウム又はアルカノールアンモニウ
ムを示す。〕で表されるスルホナートを見出し、既に特
許出願したが(特願平5−182497号)、このスル
ホナートを得る際の反応終了物が微細結晶であるため精
製、分離に問題があり、工業的規模で製造するのが困難
であった。また得られた生成物は不純物が多く純度的に
満足できるものではなかった。その上、反応時に流動性
を上げるために不活性有機溶媒を添加すると生成物に匂
いが残存するという問題があり、これらの問題を改善す
るための研究が行われていた。
【0008】従って、本発明の目的は、不純物や匂い成
分を除去し、高品質の前記一般式(3) で表されるスルホ
ナートを効率的に、工業的規模で製造することのできる
スルホナートの製造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる実状において本発
明者らは鋭意検討した結果、エーテルカルボニル化合物
とヒドロキシアルカンスルホン酸塩とを反応させて一般
式(3) で表されるスルホナートを製造する際に、水と分
層する不活性有機溶媒の存在下で反応を行い、得られた
反応物に水を加え、混合後、分層させ、水層を回収し、
得られた水層を乾燥するか、得られた水層に水及び/又
は溶解度パラメーター8〜16で沸点 100℃以下の溶媒を
添加し蒸留するか、あるいは得られた水層に水蒸気、窒
素若しくは不活性ガスを接触させることにより、上記課
題を解決できることを見出し本発明を完成した。即ち、
本発明は、次の一般式(1)
【0010】
【化5】
【0011】〔式中、R1,R2,R4,p, A及びn は前記の
意味を示し、Y はヒドロキシ基、ハロゲン原子又は炭素
数1〜3のアルコキシ基を示す。〕で表されるエーテル
カルボニル化合物と、次の一般式(2) HO−R3−SO3M (2) 〔式中、R3及びM は前記の意味を示す。〕で表されるヒ
ドロキシアルカンスルホン酸塩とを水と分層する不活性
有機溶媒の存在下で反応させ、得られた反応物に水を加
え、混合後、分層させ、水層を回収し、得られた水層を
乾燥するか、得られた水層に水及び/又は溶解度パラメ
ーター8〜16で沸点 100℃以下の溶媒を添加し蒸留する
か、あるいは得られた水層に水蒸気、窒素若しくは不活
性ガスを接触させることを特徴とする、前記一般式(3)
で表されるスルホナートの製造法を提供するものであ
る。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
一般式(3) で表されるスルホナートにおいて、R1で示さ
れる炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はア
ルケニル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチ
ル、オクチル、ノニル等の基が挙げられる。またR1で示
されるアシル基としては、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、バレリル等の基が挙げられる。これらR1で示さ
れる基の中では水素原子が特に好ましい。
【0013】また、R2で示される炭素数1〜8の直鎖若
しくは分岐鎖のアルキレン基、又は炭素数1〜5の直鎖
若しくは分岐鎖のアルキル基で置換されてもよいフェニ
レン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、エ
チルエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサ
メチレン、ヘプタメチレン,オクタメチレン、 1,2−フ
ェニレン、 1,4−フェニレン、2−メチル−1,4 −フェ
ニレン、2−エチル−1,4−フェニレン、2−プロピル
− 1,4−フェニレン、2−ブチル− 1,4−フェニレン、
2−ヘプチル− 1,4−フェニレン、2−(1−メチルエ
チル)− 1,4−フェニレン、2−(1−メチルプロピ
ル)−1,4 −フェニレン、2−(2−メチルブチル)−
1,4−フェニレン等の基が挙げられる。これらR2で示さ
れる基の中ではメチレン基が特に好ましい。
【0014】また、R3で示される炭素数1〜8の直鎖若
しくは分岐鎖のアルキレン基としては、メチレン、エチ
レン、プロピレン、エチルエチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オク
タメチレン等の基が挙げられる。これらR3で示される基
の中では炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレ
ン基が特に好ましい。
【0015】また、R4で示される炭素数1〜5の直鎖又
は分岐鎖のアルキレン基としては、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、テトラメチレン等の基が挙げられ、p
は0又は1であるが、 p=0が好ましい。A で示される
炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン、プロ
ピレン、トリメチレン、テトラメチレン等の基が挙げら
れ、エチレン又はプロピレンが特に好ましい。また、n
はアルキレンオキシドの平均付加モル数を示す0より大
きく 100以下の数であるが、0<n≦5が好ましい。
【0016】また、M で示されるアルカリ金属原子とし
ては、ナトリウム原子、カリウム原子等が挙げられ、ア
ルカリ土類金属原子としては、マグネシウム原子、カル
シウム原子等が挙げられ、アルキルアンモニウムとして
は、メチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム等が挙
げられ、アルカノールアンモニウムとしては、モノエタ
ノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等が
挙げられる。これらMで示される基の中では特にアルカ
リ金属原子が好ましい。
【0017】尚、本発明のスルホナートを表す一般式
(3) において、n 個のオキシアルキレン基(AO)は、一
種のオキシアルキレン基でもよいし、異なるオキシアル
キレン基の組み合わせでもよい。具体的には、ポリオキ
シエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシエ
チレン−ポリオキシプロピレン基等が挙げられる。
【0018】また、本発明の製造法において用いられる
一般式(1) で表されるエーテルカルボニル化合物におい
て、Y で示されるハロゲン原子としては、塩素原子、フ
ッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、炭素数
1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ等の基が挙げられる。これらY で示される基
の中ではヒドロキシ基が特に好ましい。
【0019】本発明の製造法の原料となる、一般式(1)
で表されるエーテルカルボニル化合物としては、例え
ば、
【0020】
【化6】
【0021】等の有機酸若しくはこれらの混合酸、又は
上記有機酸の酸ハライド若しくはこれらの混合物、又は
上記有機酸の低級アルコールエステル若しくはこれらの
混合物などが用いられる。これらのエーテルカルボニル
化合物(1) の中では、一般式(1-1) で表される化合物が
特に好ましい。
【0022】
【化7】
【0023】〔式中、A は前記と同じ意味を示し、n'は
アルキレンオキシドの平均付加モル数を示す0より大き
く5以下の数であり、n'個のA は同一でも異なっていて
も良い。〕 これらのエーテルカルボニル化合物(1) はどのような方
法によって得られたものも用いることができるが、一般
式(1) においてY がヒドロキシ基である有機酸(1−a)の
場合、例えば下記反応式に従って、対応するグリコール
エーテル塩(4)とハロゲン化合物(5) とを反応させるこ
とにより得ることができる。
【0024】
【化8】
【0025】〔式中、R1、R2、R4、A 、M 、n 及びp は
前記と同じ意味を有し、X はハロゲン原子を示す。〕 また、一般式(1) においてY がハロゲン原子である酸ハ
ライド(1−b)及びY が炭素数1〜3のアルコキシ基であ
る低級アルコールエステル(1−c)は上記で得られた有機
酸(1−a)から、公知の方法により製造することができ
る。
【0026】また、本発明の製造法において用いられる
一般式(2) で表されるヒドロキシアルカンスルホン酸塩
としては、例えば2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イ
セチオン酸)、2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン
酸、1−ヒドロキシプロパン−2−スルホン酸、1−ヒ
ドロキシブタン−2−スルホン酸、2−ヒドロキシペン
タン−1−スルホン酸等のヒドロキシアルカンスルホン
酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモ
ニウム塩、メチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウ
ム塩、トリエタノールアンモニウム塩等が挙げられる。
【0027】本発明の製造法において、エーテルカルボ
ニル化合物(1) はヒドロキシアルカンスルホン酸塩(2)
1モルに対して 0.5ないし3モル、特に0.8 ないし2モ
ル反応させるのが好ましい。本発明で用いられる溶媒と
しては、水と分層し、原料及び反応生成物に対して不活
性な不活性有機溶媒である。このような不活性有機溶媒
としては、ベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、メシ
チレン、キシレン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼ
ン等の不活性溶媒を挙げることができ、これらを単独あ
るいは混合して用いることができる。これらの中でも水
との分層が容易な点からキシレン、トルエン、メシチレ
ン、ベンゼンが好ましい。尚、分層とは実質的に水に不
溶な溶媒と水が存在する系において、重力下または遠心
力下で溶媒層と水層とに分離することをいう。また、反
応温度としては、70〜250 ℃、特に80〜220 ℃が好まし
い。
【0028】本発明の製造法における反応は、触媒を用
いなくても充分に進行するが、通常エステル化反応に使
用されるエステル化反応触媒を用いることによって、よ
り効率よく反応を行うことができる。かかるエステル化
反応触媒のうち、酸性触媒としては、例えば硫酸、塩
酸、パラトルエンスルホン酸等が挙げられ、塩基性触媒
としては、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属
のアルコラート等が挙げられる。これらのエステル化反
応触媒の使用量は、反応系全体に対して、 0.1〜5重量
%程度が好ましい。
【0029】更に、本発明の製造法における反応の進行
は系外へ留出される水分量又はアルコールを測定するこ
とにより確認が可能である。反応混合物中の目的とする
一般式(3) で表されるスルホナートは、微細結晶として
得られ、単純な濾過等では固液分離に非常に時間がかか
り、また得られる生成物は不純物が多く純度的に満足で
きるものではない。その上、反応時に流動性を上げるた
めに不活性有機溶媒を添加すると生成物に匂いが残存す
る。従って、本発明においては、得られた反応物に、水
を加え、混合後、分層させ、水層を回収し、回収した水
層の乾燥を行うか、回収した水層に水及び/又は溶解度
パラメーター8〜16で沸点100 ℃以下の溶媒を添加し蒸
留するか、あるいは回収した水層に水蒸気、窒素若しく
は不活性ガスを接触させる。
【0030】本発明において、水を加えた混合物中の水
層のpHは1〜8が好ましく、2〜5がより好ましい。ま
た、分層後に回収した水層のpHは 4.5〜9に調整するの
が好ましい。水を加えた混合物中の水層のpHが1未満ま
たは8を超えるとスルホナートのエステル結合が分解し
やすくなり好ましくない。また分層後に回収した水層の
pHが 4.5未満だと粘着性が大きくなり、9を超えるとス
ルホナートの吸湿性が大きくなり好ましくない。
【0031】本発明で用いられる混合/分層装置として
は、水層と、水と分層する不活性有機溶媒層が十分混合
/分層できれば特に制限されず、一般的な攪拌槽、ミキ
サーセトラ、多孔板抽出塔、攪拌式段型抽出塔、遠心抽
出機などが挙げられ、操作が簡単で経済的な攪拌槽が好
ましい。また回分式、多段式、連続式のいずれでもよ
い。本発明において、分層時の温度としては、水層と、
水と分層する不活性有機溶媒層が分層できれば特に制限
されないが、10〜80℃が好ましく、20〜60℃が更に好ま
しい。10℃未満だと分層速度が遅く、80℃を超えるとス
ルホナートのエステル結合が分解しやすくなる。pH調整
時の中和剤としては、所定のpHに調整できれば特に制限
されず、KOH, NaOH, Na2CO3 などが挙げられるが、スル
ホナートのエステル結合が分解されにくい塩基性の弱い
Na2CO3が好ましい。
【0032】本発明において、反応後加える水の量とし
ては、スルホナートが溶解すれば特に制限されないが、
乾燥時の乾燥負荷を考慮すると、スルホナートの純分に
対して30重量%以上が好ましい。分層回数は不純物が除
去できれば特に限定されないが、経済的な観点より1〜
5回繰り返すことが好ましい。繰り返す場合は、回収し
た水層に、水と分層する不活性有機溶媒を加え混合し、
再び分層し、水層を回収すれば良い。水と分層する不活
性有機溶媒の量としては、不純物が除去できれば特に限
定されないが、スルホナートの純分に対して50〜200 重
量%が好ましい。50重量%未満であると不純物が十分に
除去できず、また 200重量%を超えると経済的でない。
分層を繰り返し行うことにより、未反応原料、副生成物
を効率よく除去することができ、高品質のスルホナート
を得ることができる。
【0033】反応生成物中に存在する副生成物として
は、例えばエーテルカルボニル化合物(1) と未反応原料
が反応した、下記式(6) で表される化合物が挙げられ
る。
【0034】
【化9】
【0035】〔式中、R1、R2、R4、A 、n 及びp は前記
と同じ意味を示す。〕 本発明においては、一般式(3) で表されるスルホナート
は、粉末状で得ても、水溶液の状態で得ても良い。粉末
状で得る場合には、後述する様に、分層を行った後の水
層を乾燥・粉末化する。スルホナートを水溶液の状態で
得る場合には、分層後の水層には水に溶解する不活性有
機溶媒に由来する匂い成分が存在し、例えばこのスルホ
ナート水溶液を有機過酸前駆体として直接使用するには
匂いが悪く好ましくなく、これを除去する必要がある。
粉末状のスルホナートを有機過酸前駆体として使用する
場合、匂い成分は乾燥時に除去されるため問題はない。
【0036】本発明において、スルホナートを水溶液の
状態で得る場合、水溶液中の匂い成分を除去するために
は、上記のように分層させて得られた水層に水及び/又
は溶解度パラメーター8〜16で沸点100 ℃以下の溶媒を
添加し蒸留するか、あるいは水蒸気、窒素若しくは不活
性ガスを接触させる。
【0037】ここで用いられる溶解度パラメーター8〜
16で沸点 100℃以下の溶媒としては、アルコール系また
はケトン系溶媒が好ましく例えばメタノール、エタノー
ル、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。溶
解度パラメーター8〜16であって沸点が 100℃を超える
溶媒、溶解度パラメーターが8未満または16を超える溶
媒は、匂い成分が効率良く除去できないため好ましくな
い。水及び/又は溶解度パラメーター8〜16で沸点 100
℃以下の溶媒の添加量は、分層させて得られた水層に対
して 0.001〜5重量倍が好ましい。0.001 重量倍未満で
あると匂い成分が効率的に除去できず、また5重量倍を
超えると経済的でない。
【0038】蒸留方法としては特に制限されず、常圧又
は減圧下、公知の回分式又は連続式の蒸留装置を用いて
匂い成分を除去することができる。蒸留時の温度は匂い
成分が除去できれば特に制限されるものではないが、例
えば、通常は30〜200 ℃、好ましくは40〜150 ℃で行な
う。温度が30℃未満では脱臭効果が低く、 200℃を超え
るとスルホナートのエステル結合が分解しやすくなる。
また蒸留時の圧力条件も特に制限されるものではない
が、例えば、通常は0.01Torr〜常圧、好ましくは0.1〜5
00Torr で行う。0.01Torr未満では不経済であり、常圧
を超えると匂い成分が飛散しにくくなるので好ましくな
い。
【0039】また、分層後に得られた水層に水蒸気、窒
素若しくは不活性ガスを接触させる場合、用いる気体と
しては水蒸気、窒素の他、ヘリウム、ネオン、アルゴ
ン、クリプトン、キセノン、ラドンなどの不活性ガスが
挙げられるが、経済的であることから水蒸気又は窒素が
好ましい。分層させて得られた水層と水蒸気、窒素若し
くは不活性ガスとの接触方法は特に制限されず、常圧又
は減圧下、公知の回分式又は連続式の反応装置を用いて
接触させることができる。これらの中でも、減圧下にお
いて、連続式、特に熱履歴による着色の抑制、残存溶媒
による泡立ち抑制及び粘度にかかわらず良好な操作性を
保持できることから、被処理液を薄膜状に流した状態で
水蒸気、窒素又は不活性ガスと接触できるような連続式
(薄膜連続式)の反応装置を用いて接触させるのが好ま
しい。このような薄膜連続式の反応装置としては、薄膜
式蒸発機、薄膜式熱交換機などを挙げることができ、具
体的には、攪拌式薄膜蒸発機、例えば Smith式(神鋼パ
ンテック社製)、Sambay式(日立製作所製)、Luwa式
(Luwa社製)、垂直上昇式、Kontro式(日立製作所製)
などを挙げることができる。
【0040】接触時に用いる水蒸気、窒素等の量は脱臭
ができる量であれば特に制限されないが、経済性等を考
慮すれば、分層させて得られた水層に対して 0.001〜5
重量倍が好ましい。0.001 重量倍未満であると脱臭効果
が小さく、5重量倍を超えると経済的でない。水蒸気、
窒素若しくは不活性ガスの接触時の温度条件は脱臭がで
きれば特に制限されるものではないが、例えば、通常は
30〜200 ℃、好ましくは40〜150 ℃で行なう。温度が30
℃未満では脱臭効果が低く、 200℃を超えるとスルホナ
ートのエステル結合が分解しやすくなる。また水蒸気、
窒素若しくは不活性ガスの接触時の圧力条件も特に制限
されるものではないが、例えば、通常は0.01Torr〜常
圧、好ましくは 0.1〜500Torr で行う。0.01Torr未満で
は不経済であり、常圧を超えると匂い成分が飛散しにく
くなるので好ましくない。
【0041】このように、分層させて得られた水層に水
及び/又は溶解度パラメーター8〜16で沸点 100℃以下
の溶媒を添加し蒸留するか、あるいは水蒸気、窒素若し
くは不活性ガスを接触させることにより、匂いの少ない
高品質のスルホナート水溶液を得ることができる。
【0042】本発明において、一般式(3) で表されるス
ルホナートを粉末状で得る場合、上記のような分層を行
った後、水層を乾燥する。水層を乾燥する方法について
は特に限定されないが、粉末化を向上させるための第3
成分を添加することが好ましい。第3成分としては糖が
挙げられ、中でも平均DE(Dextrose Equivalent) が2
以上の澱粉分解物が好ましく、平均DEが3〜40の澱粉
分解物がより好ましい。平均DEが2未満であると粘着
性が大きくなるため好ましくない。尚、DEとは、澱粉
の分解の程度を表す指標で、次式で表される。
【0043】
【数2】
【0044】例えば、以下の式
【0045】
【化10】
【0046】(式中、Gはグルコースを示す。)で示さ
れるように加水分解が行われたとき、それぞれの末端が
グルコースとして定量され、マルトースはDE=50、マ
ルトトリオースはDE=33となる。別の表現をすれば、
DEは次式
【0047】
【数3】
【0048】で表される。平均DE3〜40の澱粉分解物
としては、例えば松谷化学工業製のパインデックス#10
0 、パインフロー、パインデックス#1、参松工業製の
BLDデキストリンなどが挙げられる。第3成分の添加
量としては、スルホナートが粉末状で得られれば特に制
限されないが、スルホナートの純分に対し5〜30重量%
が好ましい。添加量が5重量%未満であるとスルホナー
トの粉末性が悪くなり、30重量%を超えると経済的でな
い。第3成分は粉末でも水溶液の形で添加してもよい。
【0049】水層を乾燥する際に用いられる乾燥機とし
ては、スルホナートを粉末状で得られれば特に限定され
ないが、攪拌型乾燥機、薄膜式乾燥機などが好ましい。
攪拌型乾燥機とは、乾燥原料を機械的に(攪拌翼等で)
攪拌しながら乾燥を行うもので、例えば、一般的なニー
ダー乾燥機、栗本鐡工所製のCDドライヤー、タナベウ
ィルテック製のミキサードライヤーなどが挙げられる。
薄膜式乾燥機とは、乾燥原料を自然流下薄膜とし、液体
→高粘度スラリー→固形物と乾燥を行うもので、例えば
櫻製作所製のハイエバオレーター;日立製作所製のコン
トロ装置、セブコン蒸発器;ルーワ社製の薄膜乾燥機C
P型などが挙げられる。
【0050】また、乾燥条件としては、スルホナートが
粉末状で得られれば特に制限されず、例えば、乾燥温度
10〜200 ℃、乾燥真空度0.01〜600 Torrが好ましく、よ
り好ましくは乾燥温度20〜150 ℃、乾燥真空度 0.1〜30
0 Torrである。乾燥温度が10℃未満あるいは乾燥真空度
が600 Torr未満だと乾燥効率が悪く、乾燥真空度が0.01
Torrを超えると経済的でなく、乾燥温度が 200℃を超え
るとスルホナートのエステル結合が分解しやすくなる。
乾燥機の回転数としては攪拌型の混合乾燥では十分混合
でき、表面更新が行われれば特に制限されず、例えば5
〜100 rpm が好ましい。薄膜式の場合は、自然流下薄膜
が形成できれば特に制限されず、例えば50〜1500rpm が
好ましい。乾燥方法としては、静置乾燥、混合乾燥のい
ずれでもよいが、例えば、攪拌型乾燥機の場合、静置乾
燥と混合乾燥を併用することにより乾燥時間を短くする
ことができる。ここで静置乾燥とは、乾燥原料を機械的
に攪拌しないで静置状態で乾燥する方法で、例えば棚型
乾燥機、攪拌を止めた攪拌型乾燥機などで行うことがで
きる。また混合乾燥とは、乾燥原料を機械的に攪拌しな
がら乾燥を行う方法で、前述の攪拌型乾燥機などで行う
ことができる。静置乾燥と混合乾燥を併用する理由は、
静置乾燥だけだと表面更新が十分行われず、乾燥効率が
悪く、混合乾燥だけだと練ってしまい粉末化が困難だか
らである。また、乾燥の途中で乾燥温度、乾燥真空度を
変えても良いし、冷却しても良い。更に乾燥後、場合に
よっては一般的な粉砕機で粉砕を行ってもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明の方法により、有機過酸前駆体と
して有用な一般式(3) で表されるスルホナートを、工業
的規模で効率よく、しかも不純物や匂い成分を除去し、
高純度で製造できる。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。尚、例中の%は特記しない限り重量基準であ
る。
【0053】実施例1 攪拌機、温度計、窒素吹き込み管及び水分離装置の付い
た還流冷却器を備えた300リットルGL反応槽に、エチ
レンオキシドが平均2モル付加した、下記式(7)
【0054】
【化11】
【0055】で表される化合物(平均分子量240)4
8kg(200 モル)及び44%イセチオン酸ナトリウム水
溶液60kg(180 モル)を仕込み、触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸1水和物3.8kg (20モル)と溶媒としてキ
シレン(水と共沸する溶媒)48kgを仕込み、窒素雰囲気
下で攪拌しながら加熱した。約 100℃付近より、イセチ
オン酸ナトリウム由来の水分とキシレンが留出するた
め、水分分離装置より水を抜き出し、キシレンを還流さ
せた。更に加熱し約 140℃になると反応水とキシレンが
留出する。 140〜143 ℃で温度コントロールし、反応液
の酸価が15以下になるまで反応を行った。その後、70℃
まで冷却し反応槽よりエステル化物を抜き出したとこ
ろ、110kg であった(pH=0.60)。
【0056】このエステル化物 100kg(純分50.7%)を
300リットルGL反応槽に仕込み、イオン交換水16.9kg
を加え混合し、15%Na2CO3 1.8kgでpH=1.9 に調整し
た。その後、40〜50℃で 0.5時間混合し、1.0 時間静置
し、水層のみを回収した。この水層81.75 kg(純分56.6
%)、キシレン60kgを 300リットルGL反応槽に仕込
み、40〜50℃で 0.5時間混合し、1.0 時間静置し、水層
のみを回収した。この水層76.4kg(純分54.8%)、キシ
レン60kgを 300リットルGL反応槽に仕込み、40〜50℃
で 0.5時間混合し、1.0 時間静置し、水層のみを回収し
た。この水層73.9kg(純分55.1%)を 300リットルGL反
応槽に仕込み、15%Na2CO37.6 kgでpH=7.2 に調整し
た。この水層 870gを1リットルニーダー(攪拌型乾燥
機)に仕込み、第3成分としてパインフロー(糖分解
物、平均DE=8.8 、松谷化学工業製)41.1gをイオン
交換水102.8 gに溶解し添加した。攪拌翼を回しながら
(混合乾燥)、乾燥温度20℃、乾燥真空度55Torrで乾燥
を行い、品温が上昇してきたら乾燥温度を徐々に80℃に
上げ、かつ乾燥真空度を徐々に5Torrにした。ニーダー
内部のスルホナートの性状が液状からスラリー状になっ
たら攪拌翼を止めたり(静置乾燥)、時々動かして(混
合乾燥)、乾燥を続け、水分が1%以下になったら冷却
した。これをコーヒーミルで粉砕し、下記式(8) で表さ
れるスルホナート 422gを得た。
【0057】
【化12】
【0058】実施例2 実施例1と同様にエステル化反応および分層を行い、pH
=7.2 に調整した乾燥前水層を得た。この水層 3.8kg
に、第3成分としてパインデックス#100(糖分解物、平
均DE=3.5 、松谷化学工業製)188 gをイオン交換水
470gに溶解し混合した。乾燥機として薄膜式乾燥機
(ハイエバオレーター 1504 型、櫻製作所製)を使用
し、原料槽に上記の第3成分を混合した水層を入れ、乾
燥温度148 ℃、真空度10Torr、原料フィード流量 6.3kg
/hr、回転数1200rpm で薄膜乾燥を行い、得られたもの
を冷却、粉砕することにより前記式(8) で表されるスル
ホナート 3.1kgを得た。
【0059】実施例3 上記式(7) で表される化合物の代わりに、下記式(9) で
表される化合物を用いる以外は実施例1と同じ方法で、
下記式(10)で表されるスルホナート 420gを得た。
【0060】
【化13】
【0061】
【化14】
【0062】実施例4 エステル化物に水を加えた混合物のpH=1.9 を3に、乾
燥前のpH=7.2 を5.5に調整する以外は実施例1と同じ
方法で、前記式(8)で表されるスルホナート420gを得
た。
【0063】実施例5 実施例1と同様にエステル化反応及び分層を行ない、pH
=7.2 に調整した水層を得た。この水層1000gを反応槽
に入れ、水1500gを添加し、温度80℃、真空度120Torr
で蒸留を行ない、前記式(8) で表されるスルホナートの
水溶液 980gを得た。
【0064】実施例6 実施例1と同様にエステル化反応及び分層を行ない、pH
=7.2 に調整した水層を得た。この水層1000gを反応槽
に入れ、水1400g、メタノール(溶解度パラメーター=
14.5、沸点=64.7℃)60gを添加し、温度80℃、真空度
130Torrで蒸留を行い、前記式(8) で表されるスルホナ
ートの水溶液 990gを得た。
【0065】実施例7 実施例1と同様にエステル化反応及び分層を行ない、pH
=7.2 に調整した水層を得た。この水層 100gを連続薄
膜蒸発機(Smith 式)に 1.5g/min で供給し、温度90
℃、真空度130Torr 、接触気体=水蒸気、接触気体/被
処理液=1.5 (重量比)の条件で薄膜蒸留を行ない、前
記式(8) で表されるスルホナートの水溶液95gを得た。
【0066】比較例1 実施例1と同様にしてエステル化物を得、得られたエス
テル化物30.1gにヘキサン90.0gを加え十分混合後、加
圧濾過機(膜面積0.00159 m2)に仕込み、濾過圧力2kg
/cm2 、濾材として濾紙(No.2)を用い、室温で加圧濾
過を行い、ケーク18.1gを得た。このケーク18.1gを減
圧乾燥機(80℃、500Torr )で12時間乾燥し、ミキサー
で粉砕することにより上記式(8) で表されるスルホナー
トを14.5g得た。
【0067】比較例2 実施例1と同様にエステル化反応及び分層を行ない、pH
=7.2 に調整した水層(上記式(8) で表されるスルホナ
ートの水溶液)を得た。
【0068】実施例1〜7及び比較例1〜2で得られた
スルホナートの含有量又は濃度、匂い、及び粉末の場合
にはその粉末性を以下の方法で評価した。結果を表1に
示す。 <スルホナートの含有量又は濃度>スルホナートの含有
量又は濃度は酸価、鹸化価を分析することにより、次式
より計算した。 スルホナートの含有量又は濃度(重量%)=(酸価−鹸
化価)×10-3×370/56.11×100 <匂い>スルホナートの匂いは、パネラーによる官能評
価を行い、以下の基準で評価した評価基準 ◎:大変良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 <粉末性>スルホナートの粉末性は、乾燥粉末の状態を
目視で評価し、以下の基準で評価した評価基準 ◎:大変良好(さらさら) ○:良好(くだける感じ) △:やや不良(やや粘着性あり) ×:不良(粘着性大)
【0069】
【表1】
【0070】注) *1:実施例1〜4及び比較例1では、得られた粉末中の
スルホナート含有量を示し、実施例5〜7及び比較例2
では、得られた水溶液中のスルホナート濃度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C11D 3/395 C11D 3/395

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は水素原子、あるいは炭素数1〜10の直鎖又
    は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を示
    し、R2は炭素数1〜8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレ
    ン基、又は炭素数1〜5の直鎖若しくは分岐鎖のアルキ
    ル基で置換されていてもよいフェニレン基を示し、R4
    炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、
    p は0又は1の数を示し、A は炭素数2〜4のアルキレ
    ン基を示し、n はアルキレンオキシドの平均付加モル数
    を示す0より大きく100 以下の数であり、n 個のA は同
    一でも異なっていても良い。Y はヒドロキシ基、ハロゲ
    ン原子又は炭素数1〜3のアルコキシ基を示す。〕で表
    されるエーテルカルボニル化合物と、次の一般式(2) HO−R3−SO3M (2) 〔式中、R3は炭素数1〜8の直鎖若しくは分岐鎖のアル
    キレン基を示し、M はアルカリ金属原子、アルカリ土類
    金属原子、アンモニウム、アルキルアンモニウム又はア
    ルカノールアンモニウムを示す。〕で表されるヒドロキ
    シアルカンスルホン酸塩とを、水と分層する不活性有機
    溶媒の存在下で反応させ、得られた反応物に水を加え、
    混合後、分層させ、水層を回収し、得られた水層を乾燥
    することを特徴とする、一般式(3) 【化2】 (式中、R1, R2, R3, R4, A, M, p 及びn は前記の意味
    を示す。)で表されるスルホナートの製造法。
  2. 【請求項2】 乾燥時に下記式で表される平均DE(Dex
    trose Equivalent)が2以上の澱粉分解物を添加する請
    求項1記載のスルホナートの製造法。 【数1】
  3. 【請求項3】 乾燥時に静置乾燥と混合乾燥を併用する
    請求項1又は2記載のスルホナートの製造法。
  4. 【請求項4】 乾燥が薄膜乾燥である請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載のスルホナートの製造法。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1) で表されるエーテルカル
    ボニル化合物と、前記一般式(2) で表されるヒドロキシ
    アルカンスルホン酸塩とを、水と分層する不活性有機溶
    媒の存在下で反応させ、得られた反応物に水を加え、混
    合後、分層させ、水層を回収し、得られた水層に、水及
    び/又は溶解度パラメーター8〜16で沸点 100℃以下の
    溶媒を添加し蒸留することを特徴とする、前記一般式
    (3) で表されるスルホナートの製造法。
  6. 【請求項6】 前記一般式(1) で表されるエーテルカル
    ボニル化合物と、前記一般式(2) で表されるヒドロキシ
    アルカンスルホン酸塩とを、水と分層する不活性有機溶
    媒の存在下で反応させ、得られた反応物に水を加え、混
    合後、分層させ、水層を回収し、得られた水層に、水蒸
    気、窒素若しくは不活性ガスを接触させることを特徴と
    する、前記一般式(3) で表されるスルホナートの製造
    法。
  7. 【請求項7】 水を加えた混合物中の水層のpHを1〜8
    に調整する請求項1〜6のいずれか一項に記載のスルホ
    ナートの製造法。
  8. 【請求項8】 分層させて得られた水層のpHを 4.5〜9
    に調整する請求項1〜7のいずれか一項に記載のスルホ
    ナートの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009119806A1 (ja) * 2008-03-28 2009-10-01 旭化成ファインケム株式会社 ビニルスルホン酸、その重合体及びその製造方法

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