JPH09124927A - 改善された衝撃強さを示すポリフェニレンエーテル樹脂及びポリアミド樹脂を含有する組成物 - Google Patents

改善された衝撃強さを示すポリフェニレンエーテル樹脂及びポリアミド樹脂を含有する組成物

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JPH09124927A
JPH09124927A JP13562096A JP13562096A JPH09124927A JP H09124927 A JPH09124927 A JP H09124927A JP 13562096 A JP13562096 A JP 13562096A JP 13562096 A JP13562096 A JP 13562096A JP H09124927 A JPH09124927 A JP H09124927A
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JP13562096A
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Kevin Sheehan
ケビン・シェーハン
Timothy Joseph Ullman
ティモシー・ジョセフ・アルマン
Ronald James Wroczynski
ロナルド・ジェームス・ロシンスキー
John Bennie Yates Iii
ジョン・ベニー・イェイツ・ザ・サード
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General Electric Co
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L71/00Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L71/08Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives
    • C08L71/10Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives from phenols
    • C08L71/12Polyphenylene oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室温及び低温のいずれにおいても良好な衝撃
強さを示し、スチレン基質耐衝撃性改良剤の単独使用に
頼らず、しかも引張強さ及び加熱歪み温度のような他の
重要な性質を実質的に損なわない、原価効率のよいPP
E−ポリアミド組成物が依然として必要とされている。 【解決手段】 ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、相溶化剤、及び(i)ビニル芳香族炭化水素ブ
ロック及び重合体状共役ジエンブロックを含んでなる少
なくとも一種の実質的に飽和されたブロック共重合体;
及び(ii)それ自体モノオレフィンの混合物を含んでな
る少なくとも一種の非変性インターポリマーの組み合わ
せである衝撃強さ改良剤を含有してなる改善された熱可
塑性樹脂組成物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改善された衝撃強さのよ
うな改善された性質を示すポリフェニレンエーテル樹脂
−ポリアミド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル樹脂はそれらが
化学的、物理的及び電気的性質の独特の組み合わせを有
する点で商業的に魅力ある物質である。さらに、これら
の樹脂(しばしば別名“PPE”又は“ポリフェニレン
オキシド”樹脂と呼ばれている)とポリアミド樹脂との
組み合わせは高い強度及び耐薬品性のような別の全体的
なすぐれた性質を与える。かゝる組み合わせの例はva
n der Meerの米国特許第4,659,760
号明細書、Grantらの米国特許第4,732,93
8号明細書及びUenoらの米国特許第4,315,0
86号明細書に開示されている。PPE及びポリアミド
の配合物の性質はしばしば流動性改良剤、耐衝撃性改良
剤、充填剤及びこれらの基剤樹脂を相溶化し得るある種
の化合物の添加によってさらに改善される。
【0003】PPE/ポリアミド配合物のこれらの追加
の改善について、衝撃強さはおそらくは全般的な重合体
製品の他の特性を損なうことなしに改善することがもっ
とも難しい性質である。たとえば、衝撃強さを高める目
的でしばしば使用される添加剤の一つはスチレン−ブタ
ジエン−スチレントリブロック共重合体である。かゝる
物質は通常の加工条件下でしばしば良好に作用するが、
該共重合体中に含まれる不飽和分はPPE/ポリアミド
の最終用途についてしばしば要求されるより高い押出温
度において場合によっては分解を生起し、それによって
該組成物の全体としての衝撃強さを減ずる。
【0004】不飽和トリブロック共重合体の分解を補填
する一方法は単にその物質をより多量に添加することで
ある。しかしながら、かゝる解決法は商業的観点から望
ましいことではない。さらに、より多量のスチレンの添
加は該重合体系全体の加熱歪み温度(HDT)を低下
し、それはしばしば望ましくない結果をもたらす。同様
に、該共重合体のゴム状部分(飽和でも不飽和でも)の
より多量の添加はHDTを低下し、一方でさらに製品の
曲げモジュラス及び曲げ強さをも減少する。
【0005】したがって、室温及び著しくより低い温度
のいずれにおいても良好な衝撃強さを示し、スチレン基
質耐衝撃性改良剤の単独使用に頼るものでなく、しかも
引張強さ及び加熱歪み温度のような他の重要な性質を実
質的に損なわないものである原価効率のよいPPE−ポ
リアミド組成物が依然として必要とされていることは明
らかである。
【0006】
【発明の概要】上述した要求は、本発明の知見に基づ
く、つぎの成分: (a)約20重量%ないし約80重量%のポリフェニレ
ンエーテル樹脂; (b)約80重量%ないし約20重量%のポリアミド樹
脂; (c)約0.05重量%ないし約4重量%の成分(a)
及び(b)のための相溶化剤化合物;及び (d)つぎの(i)及び(ii)の組み合わせ: (i)A−B型(式中、Aは重合体状ビニル芳香族炭化
水素ブロックでありそしてBは少なくとも一種の重合体
状共役ジエンから誘導されるブロックである)の少なく
とも一種の実質的に飽和されたブロック共重合体;及び
(ii)それ自体がモノオレフィンの混合物を含んでなる
少なくとも一種の非変性インターポリマー;である約5
重量%ないし約30重量%の衝撃強さ改良剤;を含有し
てなる改善された熱可塑性樹脂組成物の提供によって全
般的に満たされた。
【0007】上述した重量%はいずれも全組成物の重量
に基づくものである。以下、本発明について詳細に説明
する。
【0008】
【発明の詳細な開示】本発明に使用するに適するPPE
樹脂は一般に当該技術において周知である。これらの多
くのものはこゝに参考文献として引用するAllan
Hayの米国特許第3,306,874号、同第3,3
06,875号及び同第3,432,469号明細書;
Gelu Stamatoffの米国特許第3,25
7,357号及び同第3,257,358号明細書;D
wain M.Whiteらの米国特許第4,806,
602号明細書;及びSterling B.Brow
nらの米国特許第4,806,297号明細書に開示さ
れている。単独重合体及び共重合体の形態のポリフェニ
レンエーテルをともに本発明において使用し得る。
【0009】好ましいPPE樹脂は式
【0010】
【化1】
【0011】(式中、各Q1 は独立的にハロゲン、第1
級又は第2級低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、
アミノアルキル、炭化水素オキシ、又は少なくとも2個
の炭素原子がハロゲン原子及び酸素原子を分離している
構造のハロ炭化水素オキシ基であり;そして各Q2 は独
立的に水素、ハロゲン、第1級又は第2級低級アルキ
ル、フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ又はQ1
について定義したごときハロ炭化水素オキシ基である)
の多数の構造単位を含んでなる単独重合体及び共重合体
である。
【0012】適当な第1級低級アルキル基の例はメチ
ル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、
n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−ヘキ
シル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−又は4−メ
チルペンチル、及び対応するヘプチル基である。第2級
低級アルキル基の例はイソプロピル、第2級ブチル及び
3−ペンチル基である。すべてのアルキル基は分枝鎖状
よりも直鎖状であることが好ましい。多くの場合、各Q
1 はアルキル又はフェニル基、特にC1-4 アルキル基で
ありそして各Q2 は水素である。
【0013】特に好ましいポリフェニレンエーテルは
2,6−ジメチルフェノールから誘導される単位を含ん
でなるもの、たとえばポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)である。ある場合には、2,6
−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノ
ール及びそれらの混合物から誘導される単位を含んでな
るPPE共重合体も好ましい。分子量、溶融粘度又は衝
撃強さのような性質を改善するある特定の分子部分を含
むPPE樹脂の使用も本発明の範囲内である。
【0014】本発明のPPE樹脂はゲル透過クロマトグ
ラフィーによって測定して一般に約約20,000−8
0,000の範囲内の重量平均分子量をもつ。さらに、
これらのPPE樹脂は当該技術において既知の方法、た
とえば適当なモノヒドロキシ芳香族化合物を銅、マンガ
ン又はコバルト基質触媒の存在下において酸化的にカッ
プリングする方法によって製造し得る。
【0015】上述したとおり、本発明において好ましい
PPE樹脂の配合割合は全組成物の重量に基づいて約2
0重量%ないし約80重量%である。より好ましい実施
態様においては、PPE樹脂の割合は同一基準で約25
重量%ないし約65重量%であり、もっとも好ましい実
施態様においては約35重量%ないし約55重量%であ
る。
【0016】本発明の成分(b)はポリアミド樹脂又は
種々のポリアミド樹脂の混合物である。個々特定のポリ
アミドの選択は本発明にとって臨界的なものではない。
大多数のポリアミド樹脂は当該技術において周知であ
る。これらのポリアミド(しばしば“ナイロン”と呼ば
れている)はアミノ基とカルボン酸基との間に少なくと
も2個の炭素原子をもつモノアミノモノカルボン酸又は
そのラクタムの重合、実質的に等モル割合の、2個のア
ミノ基間に少なくとも2個の炭素原子を含むジアミンと
ジカルボン酸との重合、又は上記定義したごときモノア
ミノモノカルボン酸又はそのラクタムと実質的に等モル
割合のジアミン及びジカルボン酸との重合を包含する種
々の既知の方法の任意のものを使用して製造し得る。ジ
カルボン酸はその官能性誘導体の形態、たとえばエステ
ル又は酸塩化物の形で使用し得る。
【0017】ポリアミド及びポリアミド前駆体物質の詳
細はこゝに参考文献として引用するJ.Yates,II
I の米国特許第4,755,566号明細書に開示され
ている。適当なポリアミドの別の説明は同様にこゝに参
考文献として引用するGrantらの米国特許第4,7
32,938号、van der Meerの米国特許
第4,659,760号及びUenoらの米国特許第
4,315,086号明細書に示されている。
【0018】ポリアミドの特定の例はポリアミド−6;
6,6;11;12;4,6;6,3;6,4;6,1
0及び6,12ならびにテレフタル酸及び/又はイソフ
タル酸及びトリメチルヘキサメチレンジアミンから製造
されたポリアミド、アジピン酸及びm−キシリレンジア
ミンから製造されたポリアミド、アジピン酸、アゼライ
ン酸及び2,2−ビス−(p−アミノシクロヘキシル)
プロパンから製造されたポリアミド、テレフタル酸及び
4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタンから製造さ
れたポリアミド、ならびにたとえばアジピン酸、ヘキサ
メチレンジアミン及びイソフタル酸又はテレフタル酸か
ら製造されたポリフタルアミドのようなポリフタルアミ
ド(たとえば登録商標“アモデル(Amodel)”型
及び登録商標“アーレン(Arlen)”型樹脂)であ
る。上述したポリアミド又はそれらの初期重合体の2種
又はそれ以上の混合物及び/又は共重合体の使用もそれ
ぞれ本発明の範囲内である。
【0019】使用されるポリアミドは“強化ナイロン”
と呼ばれる一種又はそれ以上のポリアミドであることも
でき、これらはしばしば一種又はそれ以上のポリアミド
を一種又はそれ以上の重合体状又は共重合体状エラスト
マー型強化剤と配合することによって製造される。これ
らの型の物質の例はこゝに参考文献として引用する米国
特許第4,174,358号、同第4,474,927
号、同第4,346,194号、同第4,251,64
4号、同第3,884,882号、同第4,147,7
40号明細書ならびにJ.APPL.POLY.SC
I.,第27巻、第425−437頁(1982)に掲
載のGallucciらの報文“Preparatio
n and Reactions of Epoxy−
Modified Polyethylene”に記載
されている。
【0020】本発明において好ましいポリアミドはポリ
アミド6;6,6;4,6;6,10;11;及び12
であり、ポリアミド6及び6,6がもっとも好ましい。
PPE:ポリアミドの重量比は約20:80ないし約8
0:20の範囲で変動し得る。約35:65ないし約6
5:35の範囲の重量比が好ましい。本発明の成分
(c)はPPE及びポリアミドに対する相溶化剤化合物
である。これらの樹脂間の相溶化の概念は重合体科学の
分野の当業者には既知である。改善された相溶性はこの
成分を含まない組成物と比較してより良好な加工性、衝
撃強さ及び/又は伸び又は外観を示すことによって立証
される。
【0021】これらの相溶化剤は当該技術において一般
に既知であり、通常基剤重合体の一方と予備混合される
か又は配合工程前又は配合工程中のある時点で組成物に
別々に添加される。本発明において使用するに適する相
溶化剤化合物は一般につぎの群に分類される。 (a)(i)エチレン性炭素−炭素二重結合又は炭素−
炭素三重結合及び;(ii)カルボン酸、酸無水物、酸ア
ミド、イミド、カルボン酸エステル、アミン又はヒドロ
キシル基;の両者を含む化合物; (b)液状ジエン重合体; (c)エポキシ化合物; (d)ポリカルボン酸又はそれらの誘導体; (e)酸化ポリオレフィンワックス; (f)アシル官能基含有化合物; (g)クロルエポキシトリアジン化合物;及び (h)マレイン酸又はフマル酸のトリアルキルアミン
塩。
【0022】上記(a)群の相溶化剤の例は上述したU
enoらの特許明細書に示されており、たとえば無水マ
レイン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイミド、マレイ
ン酸ヒドラジド、ならびにジアミンとこれらの物質との
反応生成物を包含する。上記(b)群の相溶化剤の例も
また上記Uenoらの特許明細書に示されており、たと
えば共役ジエンの単独重合体及び共役ジエンと他の共役
ジエン、オレフィン、芳香族ビニル化合物、及びアセチ
レン系化合物からなる群から選んだ少なくとも一種の単
量体との共重合体を包含する。特定の例はブタジエンの
単独重合体又はイソプレンの単独重合体を包含する。
【0023】上記(c)群のエポキシ化合物の例は多価
フェノール及びエピクロルヒドリンを種々の割合で縮合
させることによって製造されたエポキシ樹脂、ならびに
一価フェノール又は一価アルコールのグリシジルエーテ
ル化生成物を包含する。Uenoらの特許明細書にはこ
れらの型の物質の別の例も示されている。上記(d)群
については、本発明において適当なポリカルボン酸又は
それらの誘導体は通常式: (RI O)m R(COORIIn (CONRIII IVs (式中、Rは炭素数2−20個の直鎖又は分枝鎖状飽和
脂肪族炭化水素基であり;RI は水素又は炭素数1−1
0個のアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオ
キシ基からなる群から選んだ一員であり;各RIIは独立
的に水素又は炭素数1−20個のアルキル又はアリール
基からなる群から選んだ一員であり;各R III 及びRIV
は独立的に水素又は炭素数1−10個のアルキル又はア
リール基からなる群から選んだ一員であり;mは1に等
しいものとしそして(n+s)は2よりも大であるか又
は2に等しいものとしかつn及びsはそれぞれ0より大
であるか又は0に等しいものとし;しかも(ORI )は
カルボニル基に対してα又はβ位にありかつ少なくとも
2個のカルボニル基は2−6個の炭素原子によって分離
されているものとする)によって表されるもの又はそれ
らの誘導体である。
【0024】酸エステル、たとえばポリカルボン酸から
誘導される酸エステルもまたこの群に属する相溶化剤の
一部である。酸エステルの例はクエン酸アセチル及びク
エン酸モノ及びジステアリルである。酸アミド、たとえ
ばN,N′−ジエチルクエン酸アミドも使用し得る。ポ
リカルボン酸の適当な誘導体の例はそれらの塩、たとえ
ばアミンとの塩、好ましくはアルカリ金属及びアルカリ
土金属塩を包含する。代表的な塩はリンゴ酸カルシウ
ム、クエン酸カルシウム、リンゴ酸カリウム及びクエン
酸カリウムを包含する。
【0025】上記(d)群の好ましい相溶化剤はリンゴ
酸、クエン酸及びアガリシン酸及びそれらの塩及び水和
物であり、その詳細はたとえばこゝに参考文献として引
用する米国特許第4,873,286号明細書に記載さ
れている。上記(e)群の例はこゝに参考文献として引
用するR.van der Meerの米国特許第4,
659,760号明細書に記載されている。その一例は
酸化ポリエチレンワックスである。このワックスと一緒
に有機ホスファイトがしばしば使用される。
【0026】上記(f)群の例はこゝに参考文献として
引用するD.Aycockらの米国特許第4,642,
358号及び同第4,600,741号明細書に記載さ
れている。その非限定的な例はクロルホルミル無水コハ
ク酸、クロルエタノイル無水コハク酸、無水トリメリト
酸酸塩化物、1−アセトキシアセチル−3,4−ジ安息
香酸無水物及びテレフタル酸の酸塩化物を包含する。上
述したAycockらの特許明細書に記載されているご
ときアシル官能基を含むPPE化合物もこの(f)群に
包含される。
【0027】上記(g)群のクロルエポキシトリアジン
化合物の例はこゝに参考文献として引用する米国特許第
4,895,945号明細書に記載されている化合物で
ある。さらに、米国特許第5,096,979号、同第
5,089,566号及び同第5,041,504号明
細書も一般にこの型の物質に関するものであり、したが
ってこゝに参考文献として引用する。代表的な化合物は
2−クロル−4,6−ジグリシドキシ−1,3,5−ト
リアジン(ジグリシジルクロルシアヌレート(“DGC
C”)としても知られている);2−クロル−4−(n
−ブトキシ)−6−グリシドキシ−1,3,5−トリア
ジン(n−ブチルグリシジルクロルシアヌレート(“B
GCC”)としても知られている);及び2−クロル−
4−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−6−グリ
シドキシ−1,3,5−トリアジン(メシチルグリシジ
ルクロルシアヌレート(“MGCC”)としても知られ
ている)である。
【0028】上記(h)群のトリアルキルアミン塩の種
々の例はこゝに参考文献として引用する米国特許第4,
755,566号明細書に記載されている。これらの相
溶化剤化合物の製造法及び使用法は当該技術において一
般に既知である。上述した多数の参考文献はこれらにつ
いての適当な説明を提供する。本発明の成分(c)の必
要量は組成物中の種々の成分間の相溶性を改善するに足
る量である。この量は全組成物の重量に基づいて約4重
量%まで、好ましくは約0.05ないし約4重量%の範
囲である。もっとも好ましい実施態様においては、相溶
化剤の量は約0.1ないし約2重量%の範囲である。
【0029】本発明の成分(d)は(i)A−B型(式
中、Aは重合体状ビニル芳香族炭化水素ブロックであり
そしてBは少なくとも一種の重合体状共役ジエンから誘
導されるブロックである)の少なくとも一種の実質的に
飽和されたブロック共重合体;及び(ii)それ自体がモ
ノオレフィンの混合物を含んでなる少なくとも一種の非
変性インターポリマー;の組み合わせである。
【0030】本発明の成分(d)は(i)A−B型(式
中、Aは重合されたビニル芳香族単量体から誘導される
ブロックでありそしてBは少なくとも一種の好ましくは
実質的に水素添加された重合体状オレィンから誘導され
るブロックである)の少なくとも一種のブロック共重合
体;及び(ii)それ自体がオレフィンの混合物を含んで
なる少なくとも一種の非変性インターポリマー;の組み
合わせである。
【0031】A−Bブロック共重合体はテーパ型及びラ
ジアル型ブロック共重合体及びビニル芳香族−共役ジエ
ンコア−シェル型グラフト共重合体を含み得る。ビニル
芳香族単量体から誘導される樹脂の特に好ましい下位群
はモノアルケニルアレーン(通常スチレン)ブロック及
び共役ジエン(たとえばブタジエン又はイソプレン)又
はオレフィン(たとえばエチレン−プロピレン、エチレ
ン−ブチレン)ブロックを含んでなるブロック共重合体
である。共役ジエンブロックは好ましくは部分的に又は
完全に水素添加され、その場合の性質はオレフィンブロ
ック共重合体と同様である。
【0032】適当なA−B型ブロック共重合体はたとえ
ばこゝに参考文献として引用する米国特許第3,07
8,254号、同第3,402,159号、同第3,2
97,793号、同第3,265,765号及び同第
3,594,452号明細書及び英国特許第1,26
4,741号明細書に開示されている。A−B型ブロッ
ク共重合体の典型的な種の例はポリスチレン−ポリブタ
ジエン(SBR)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プ
ロピレン)、ポリスチレン−ポリイソプレン及びポリ
(α−メチルスチレン)−ポリブタジエン、ならびにそ
れらの選択的に水素添加された変種を包含する。かゝる
A−Bブロック共重合体はフィリップス・ペトロリアム
社の商標“ソルプレン(Solprene)”、シェル
・ケミカル社の商標“クレイトン(Kraton)”及
びクラレ社の商標“セプトン(Septon)”を包含
する多数の供給源から商業的に入手可能である。
【0033】成分(d)(i)についてA:Bの重量比
は通常約15:85ないし約60:40の範囲、好まし
くは約20:80ないし約50:50の範囲、もっとも
好ましくは約25:75ないし約40:60の範囲であ
る。成分(d)(ii)を構成するインターポリマーはゴ
ム状重合体であり、これらは当該技術において一般に既
知である。これらもまた商業的に入手可能である。これ
らのインターポリマーを形成するオレフィンは通常エチ
レン及びC3-16α−オレフィンからなる群から選定され
る。α−オレフィンの例はプロピレン、1−ブテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン
等である。上記のオレフィンの任意の混合物も本発明に
おいて使用し得る。
【0034】好ましい実施態様においては、成分(d)
(ii)はエチレン及び少なくとも一種のα−オレフィン
を含んでなる。かゝる物質はこゝに参考文献として引用
する米国特許第5,115,042号、同第4,74
5,157号及び同第4,315,084号明細書に記
載されている。エチレン対α−オレフィン含量の好まし
い重量比は通常約10:90ないし約90:10の範
囲、もっとも好ましくは約75:25ないし約51:4
9の範囲である。特に好ましい実施態様においては、成
分(d)(ii)はエチレン単位及びプロピレン単位を含
んでなる。
【0035】さらに、成分(d)(ii)は随意に少割合
の種々のポリエンを含有し得る。代表的なポリエンは約
5−20個の炭素原子をもつ非共役環式ジエン又は非環
式ジエンである。特定の例は5−エチリデン−2−ノル
ボルネン;1,4−ヘキサジエン;又はジシクロペンタ
ジエンである。ポリエンについて使用する用語“少割
合”は本明細書においては(d)(ii)の全モル数の約
30モル%を超えない量、より好ましくは約15モル%
を超えない量として定義される。
【0036】上述したとおり、成分(d)(ii)のイン
ターポリマーは非変性のものであるべきである。この型
の変性物質はしばしばポリアミド樹脂と反応しそして組
成物全体の粘度を望ましくないほどに増大する。エチレ
ン;α−オレフィンとしてプロピレン;及びポリエンを
含む成分(d)(ii)用の重合体はしばしばエチレン−
プロピレン−ジエン単量体ゴム、すなわち“EPDM”
と呼ばれる。多数のこれらの物質及びそれらの製造技術
はこゝに参考文献として引用する米国特許第3,40
7,158号、同第3,379,701号、同第3,0
93,621号、同第3,000,866号及び同第
2,933,480号明細書に記載されている。
【0037】好ましい実施態様においては、成分(d)
についての飽和ブロック共重合体対ゴム状インターポリ
マーの比は約20:80ないし約80:20の範囲であ
り、特に好ましい実施態様においては、約30:70な
いし約70:30の範囲である。当業者は曲げモジュラ
ス、曲げ強さ、室温及びより低温における衝撃強さ、加
熱歪み温度、及び引張強さのような種々の点を考慮して
この組成物の個々特定の最終用途についてもっとも適切
な重量比を選定し得る。
【0038】成分(d)の配合割合は上述したある種の
因子、たとえば組成物に要求される衝撃強さの数値に関
係する。一般に、成分(d)の割合は全組成物の重量に
基づいて約1重量%ないし約30重量%の範囲である。
より好ましい実施態様においては、この割合は約5重量
%ないし約15重量%の範囲である。本発明の組成物は
またしばしば難燃化剤、ドリップ防止剤、染料、顔料、
着色剤、滑剤、補強剤、充填剤、帯電防止剤、熱安定
剤、紫外線安定剤及び可塑剤からなる群から選んだ少な
くとも一種の添加剤を有効量で含有する。これらの添加
剤及びそれらの有効量及び配合方法はいずれも当該技術
において既知である。これらの添加剤の有効量は広範囲
に変動するが、通常は全組成物の重量に基づいて約1な
いし50重量%の量で存在する。
【0039】特に、ガラス補強剤は本発明のいくつかの
実施態様において重要な成分である。ガラスは任意の入
手し得る形態で使用し得る。フィラメント状及びチョッ
プトガラス繊維がもっとも普通に使用される。ガラスは
通常全組成物の重量に基づいて約1ないし約50重量%
の割合で存在する。ある好ましい実施態様においては、
ガラスの配合量は約5ないし約45重量%の範囲であ
り、特に好ましい実施態様においては約10ないし約3
0重量%の範囲である。
【0040】一般に、本発明の組成物は種々の所要成分
を溶融配合することによって製造し得る。混合時間及び
温度は使用される個々特定の物質に従って決定し得る。
温度は通常約270℃ないし350℃の範囲である。使
用される樹脂成分の実質的な分解が回避されるという条
件で、この混合処理には長い時間及び/又は剪断速度の
使用が望ましい。
【0041】溶融された粘稠な素材を与え得る任意の溶
融配合法を使用し得る。回分方式又は連続方式を使用し
得る。特に、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、
混練機等が通常適当である。成分のすべてを通常は最初
から処理装置系に添加することができ、あるいはある特
定の添加剤を相互に又は主たる重合体成分、すなわちP
PE及びポリアミドのいずれか一方と予備混合すること
もできる。衝撃強さ及び伸びのようなある種の物理的性
質はPPEをポリアミドと配合する前に最初に相溶化剤
と予備配合することによってしばしば改善されるようで
ある。
【0042】この処理には別々の押出機を使用してもよ
いが、これらの組成物は種々の成分の添加に見合うよう
にその長手方向に沿って多数の供給口をもつ単一の押出
機を使用することによっても製造し得る。重合体加工技
術に精通した当業者は過度の実験を行うことなしに配合
時間及び温度ならびに成分の添加を調整することができ
るであろう。
【0043】さらに上述した組成物から製造された改善
された成形物品は本発明の別の態様を構成することは明
らかである。本明細書において使用する用語“成形物
品”は任意の成形又は押出技術によって製造されたもの
を包含するものとする。
【0044】
【実施例の記載】つぎの実施例は本発明の若干の実施態
様を例証するために提示するものである。これらは何等
本発明を限定する意図をもつものではない。特に示さな
い限り、すべての部及び%は重量による。本実施例にお
いてはつぎの成分を使用した。特に示さない限り、すべ
ての部及び%は重量による。ポリフェニレンエーテル(PPE) : 約16,000
の数平均分子量及びクロロホルム中25℃で測定して約
0.46dl/gの固有粘度をもつポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレン)エーテル樹脂。ポリアミド6,6 : 商業的ナイロン物質。ポリカルボン酸相溶化剤 : クエン酸一水和物。ブロック共重合体 : 登録商標クレイトンD−1102: シェル・ケミカル
社から入手し得る不飽和スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体。
【0045】登録商標クレイトンG−1702: シェ
ル・ケミカル社から入手し得る実質的に飽和されたスチ
レン−(エチレン−プロピレン)ブロック共重合体。EPDM : 約75/25のエチレン/プロピレン比を
もちかつ約2−7%のジエン単量体単位を含むエチレン
−プロピレン−ジエン物質。使用した物質はエクソン・
ケミカル社から入手し得る“ビスタロン(Vistal
on)”3708又はユニロイヤル・ケミカル社から入
手し得る“ロイヤレーン(Royalene)IM”7
100又は7200であった。
【0046】これらの組成物はさらに少量の安定剤を含
有していた。実施例1 本発明の範囲外である比較用組成物について説明する本
実施例では、つぎの成分を溶融配合処理によって配合し
て基剤組成物を製造した。成 分 割合(pbw) PPE 49 ポリアミド6,6 41 クエン酸一水和物 0.7 後記の表1に示すごとく、これらの試料はまた10pb
wのクレイトンD−1102又はクレイトンG−170
2のいずれかを含有していた。
【0047】これらの配合物をついで30mmのウェル
ナー・プライデラー式二軸スクリュー押出機に供給し
た。押出機の溶融温度は約600°Fであった。滞留時
間は約45秒であった。押出体を冷水で急冷し、ついで
ペレットに形成した。これらの組成物をついで慣用の成
形機上で試験片に成形した。複数個の試料を使用した。
【0048】つぎの試験を行った。HDT :ASTM試験法D648を使用して66psi
の適用圧力下で測定した加熱歪み温度。衝撃強さ :(1)アイゾット試験、ASTM試験法D2
56に従ってノッチ付き試験片について室温及び−20
°Fで測定した。単位はft−lbs/inで表す(以
下同じ)。
【0049】(2)ダイナタップ試験、ASTM試験法
D3763に従って室温及び−20°Fで測定した。単
位はft−lbs全エネルギーで表す(以下同じ)。つ
ぎの結果が得られた。 表 1 使用した耐衝撃性改良剤* 物理的性質 KG1702 KG1702 KD1102 KD1102 KG1702 KG1702 KD1102 HDT(℃) 200 199 194 192 199 - - アイゾット 11.0 9.6 5.5 5.0 9.7 11.0 5.6 アイゾット 3.5 3.2 3.1 2.6 1.9 3.5 3.0 (−20°F) ダイナタップ** 41 43 38 42 44 40 42 d d d/s d/s d d d/s ダイナタップ 44 44 38 33 42 37 34 (−20°F) * すなわち基剤組成物に加えて10pbwの耐衝撃性改良剤 ** “d”=延性破壊;“d/s”=試験片の割れ/亀裂を伴う延性変形。
【0050】表1の結果は実質的に飽和されたブロック
共重合体(KG1702)を含有する組成物のアイゾッ
ト衝撃強さは不飽和共重合体(KD1102)を含有す
る組成物のそれよりもすぐれていたことを立証してい
る。しかしながら、かゝる改良は比較的多量のスチレン
含有飽和物質、すなわち重合体系の耐衝撃性改良剤含量
の100%、を必要とした。
【0051】実施例2 つぎの試料を実施例1の試料と同様の方法で製造した。
試料1及び試料2は単一の耐衝撃性改良剤として10p
bwのKG1702及び単一の耐衝撃性改良剤として1
0pbwのEPDM物質をそれぞれ含有する比較のため
の試料である。試料3及び試料4は本発明に基づくもの
であり、KG1702及びEPDMの混合物を含有(そ
れぞれ合計で10pbw)するものである。
【0052】同一の試験を行い、そして結果を表2に示
す。 表 2 使用した耐衝撃性改良剤 a a 物理的性質 KG1702 EPDM EPDM+KG1702* EPDM+KG1702** HDT(℃) 197 199 199 201 アイゾット 9.0 3.6 8.3 9.1 アイゾット 3.4 2.2 3.3 3.5 (−20°F) ダイナタップ 41 38 43 41 d b d d ダイナタップ 43 24 42 46 (−20°F) * EPDM/KG1702重量比=70:30 ** EPDM/KG1702重量比=50:50 a 比較試料 表2のデータは耐衝撃性改良剤の組み合わせ使用から得
られる相乗効果を立証している。試料3及び4について
の衝撃強さは耐衝撃性改良剤としてEPDMのみを含む
比較試料2の衝撃強さよりも著しく改善されている。試
料3及び4はまた試料1の半量を超えない量の実質的に
飽和されたブロック共重合体(KG1702)を使用し
てほゞ同一水準の衝撃強さを達成する点でアイゾット値
及びダイナタップ値について試料1と比較して有利であ
る。
【0053】実施例3 約525°F(274℃)の成形温度を使用して実施例
1におけるごとく試料を製造した。試料5及び7はさき
に述べた基剤組成物90.7部当たり表3に示した単一
の耐衝撃性改良剤10部を含有する比較試料である。試
料6は本発明に基づくものであり、基剤組成物90.7
部当たり表3に示した耐衝撃性改良剤の組み合わせ10
部を含有するものである。衝撃強さ試験の結果をつぎに
示す。
【0054】 表 3 使用した耐衝撃性改良剤 a a 物理的性質 KG1702 EPDM+KG1702* EPDM アイゾット 9.0 8.3 3.6 アイゾット 3.4 3.3 2.2 (−20°F) ダイナタップ** 41 43 38 d d b ダイナタップ 43 42 24 (−20°F) b b b a 比較試料 * EPDM/KG1702重量比=70:30 ** “d”=延性破壊;“b”=脆性破壊。
【0055】表3のデータは耐衝撃性改良剤としてEP
DMのみを含む試料7と比較して試料6の衝撃強さ特性
が著しく改善されたことを立証している。さらに、試料
6の衝撃強さは耐衝撃性改良剤として実質的に飽和され
たブロック共重合体のみを含有する試料5の数値とほゞ
同等である。実施例4 本実施例においては、EPDMと実質的に飽和されたブ
ロック共重合体との種々の組み合わせを使用し(試料9
−11)、そして耐衝撃性改良剤として不飽和ブロック
共重合体のみを含有する比較試料8と比較した。各試料
中には、実施例1に述べた基剤組成物90.7部当たり
合計で10部の耐衝撃性改良剤を使用した。耐衝撃性改
良剤の比を表4の見出し部に示す。これらの試料は上述
したごとく、約525°F(274℃)の成形温度を用
いて製造した。結果はつぎのとおりである。
【0056】 表 4 使用した耐衝撃性改良剤 a 10 11 物理的性質 10 KD1102 7 EPDM+ 5 EPDM+ 3 EPDM+ 3 KG1702 5 KG1702 7 KG1702 アイゾット 5.4 8.3 9.1 9.1 アイゾット 3.1 3.3 3.4 3.5 (−20°F) ダイナタップ* 40 43 40 49 s d d d ダイナタップ 29 42 33 40 (−20°F) b b b b a 比較試料 * “d”=延性破壊;“b”=脆性破壊;“s”=割れ。
【0057】表4のデータは本発明の耐衝撃性改良剤の
組み合わせはEPDM/飽和ブロック共重合体のある範
囲の重量比にわたって良好な耐衝撃性能を与えることを
立証している。特に、室温におけるアイゾット衝撃値は
試料8の従来技術の組成物についての値よりもすぐれて
いた。実施例5 本実施例においては、種々の耐衝撃性改良剤を含有する
配合物の熱安定性を試験した。重合体系の安定性は熱に
長時間暴露することによって、たとえば射出成形機内に
おける長い滞留時間によって、しばしば悪影響を受け
る。低下した熱安定性は衝撃強さのような性質の劣化を
もたらし得る。
【0058】熱安定性は長い又は短い加工サイクル:い
ずれも570°F(299℃)でそれぞれ120秒又は
30秒の成形サイクル、を使用して成形された部材の衝
撃強さを比較することによって評価した。実施例1の組
成物と同一の基剤組成物(PPE、ポリアミド6,6及
びクエン酸一水和物)を表5に示す耐衝撃性改良剤含量
で使用した。同一の衝撃試験を採用した。
【0059】 表 5 使用した耐衝撃性改良剤 12a 13a 14 物理的性質 KG1702 * KD1102 ** EPDM+KG1702*** 30秒サイクル アイゾット 7.0 4.9 7.8 アイゾット 3.0 3.1 3.2 (−20°F) ダイナタップb 37 42 38 d d/s d ダイナタップ 37 25 38 (−20°F) * 基剤組成物90.7部に対して10部のKG1702; ** 基剤組成物90.7部に対して10部のKD1102; *** 重量比70:30のEPDM/KG1702を合計で10部; a 比較例;b “d”=延性破壊;“d/s”=試験片の割れ/亀裂を伴う延 性変形。
【0060】 表 5(続き) 使用した耐衝撃性改良剤 12a 13a 14 物理的性質 KG1702 * KD1102 ** EPDM+KG1702*** 120 秒サイクル アイゾット 4.5 3.1 4.5 アイゾット 2.9 2.1 3.1 (−20°F) ダイナタップb 37 39 37 s b s ダイナタップ 40 11 32 (−20°F) b b b * 基剤組成物100部に対して10部のKG1702; ** 基剤組成物100部に対して10部のKD1102; *** 重量比70:30のEPDM/KG1702を合計で10部; a 比較例;b “s”=割れ;“b”=脆性破壊。
【0061】表5のデータは熱に暴露した後、本発明の
耐衝撃性改良剤の組み合わせを含有するPPE/ポリア
ミド組成物(試料14)は不飽和の耐衝撃性改良剤を含
有する組成物(試料13)よりも高い衝撃強さを保有し
ていることを立証している。この衝撃強さ保持性能は単
一の耐衝撃性改良剤として実質的に飽和されたブロック
共重合体を含有する組成物(実施例12)によって示さ
れる保持性能と同等である。
【0062】これらの試料はいずれも−20°Fでは脆
性破壊挙動を示した。実施例6 本実施例の基剤組成物はつぎの組成のものであった。 PPE: 21.5pbw アシル官能基含有化合物で 21.5pbw 官能化されたPPE: ポリアミド6,6: 45.0pbw 各試料はさらに表6に示すごとく一種又はそれ以上の耐
衝撃性改良剤12pbwを含有していた。試料15は比
較試料であり、試料16及び17は本発明に基づくもの
である。物理的性質の試験は前記の実施例におけるごと
く実施した。
【0063】 表 6 使用した耐衝撃性改良剤 15 a 16 17 物理的性質 KG1702* EPDM+KG1702** EPDM+KG1702*** アイゾット 12.1 11.5 10.8 アイゾット 8.8 3.8 4.6 (−20°F) ダイナタップb 41.5 44.0 42.0 d d d ダイナタップb 42.0 45.0 42.0 (−20°F) d b b * 基剤組成物100部に対して12部のKG1702; ** 重量比1:1のEPDM/KG1702を合計で12部; *** 重量比2:1のEPDM/KG1702を合計で12部; a 比較試料; b “d”=延性破壊;“b”=脆性破壊。
【0064】表6のデータは本発明の組成物について良
好な室温における衝撃強さ値を示している。試料16及
び17についての低温における耐衝撃性能は比較試料1
5の値と同等には望ましいものではないが、これらはな
お大部分の最終用途にとっては許容し得るものである。
さらに、試料16及び17はこれらの耐衝撃性能を達成
するために実質的に飽和されたブロック共重合体をすで
に言及したほど多量には必要としない。
【0065】上記詳述したところから、本発明の多数の
変形ないし修正は本発明の技術的思想ないし範囲を逸脱
することなしになし得るものであることは当業者には自
明であろう。したがって、本発明の特定の実施態様につ
いて特許請求の範囲に規定された範囲内で種々の変形を
なし得ることは勿論である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/10 KKV C08K 5/10 KKV 5/15 KKW 5/15 KKW 5/17 KKX 5/17 KKX 5/20 KKX 5/20 KKX 5/25 KKY 5/25 KKY 5/3412 KKZ 5/3412 KKZ 5/3492 5/3492 C08L 77/00 LQV C08L 77/00 LQV //(C08L 77/00 9:00 23:00 53:00 23:16) (72)発明者 ロナルド・ジェームス・ロシンスキー アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、ビンセンザ・レーン、209番 (72)発明者 ジョン・ベニー・イェイツ・ザ・サード アメリカ合衆国、ニューヨーク州、グレン モント、コランバイン・ドライブ、85番

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 つぎの成分: (a)ポリフェニレンエーテル樹脂; (b)ポリアミド樹脂; (c)成分(a)及び(b)のための相溶化剤;及び (d)つぎの(i)及び(ii)の組み合わせ: (i)A−B型(式中、Aは重合されたビニル芳香族単
    量体から誘導されるブロックでありそしてBは少なくと
    も一種の重合された共役ジエン又はオレフィンから誘導
    されるブロックである)の少なくとも一種の実質的に飽
    和されたブロック共重合体;及び(ii)それ自体がモノ
    オレフィンの混合物を含んでなる少なくとも一種の非変
    性インターポリマー;である衝撃強さ改良剤;を含んで
    なる熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 つぎの成分: (a)全組成物の重量に基づいて約20重量%ないし約
    80重量%のポリフェニレンエーテル樹脂; (b)全組成物の重量に基づいて約80重量%ないし約
    20重量%のポリアミド樹脂; (c)全組成物の重量に基づいて約0.05重量%ない
    し約4重量%の成分(a)及び(b)のための相溶化剤
    化合物;及び (d)全組成物の重量に基づいて約1重量%ないし約3
    0重量%の衝撃強さ改良剤; を含んでなる請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂がポリアミド6;ポリア
    ミド11;ポリアミド12;ポリアミド4,6;ポリア
    ミド6,6;ポリアミド6,10;ポリフタルアミド;
    及び上記ポリアミドの任意の混合物からなる群から選定
    される請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ポリフェニレンエーテル対ポリアミドの
    重量比が約35:65ないし約65:35の範囲にある
    請求項2記載の組成物。
  5. 【請求項5】 成分(c)の相溶化用化合物がつぎの
    (a)−(h): (a)(i)エチレン性炭素−炭素二重結合又は炭素−
    炭素三重結合及び(ii)カルボン酸、酸無水物、酸アミ
    ド、イミド、カルボン酸エステル、アミノ又はヒドロキ
    シル基;の両者を含む化合物; (b)液状ジエン重合体; (c)エポキシ化合物; (d)ポリカルボン酸又はそれらの誘導体; (e)酸化ポリオレフィンワックス; (f)アシル官能基含有化合物; (g)クロルエポキシトリアジン化合物;及び (h)マレイン酸又はフマル酸のトリアルキルアミン
    塩; からなる群から選定される請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 相溶化剤が無水マレイン酸、マレイン
    酸、フマル酸、マレイミド及びマレイン酸ヒドラジドか
    らなる群から選定される請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 相溶化剤がクロルホルミル無水コハク
    酸、クロルエタノイル無水コハク酸及び無水トリメリト
    酸の酸塩化物からなる群から選定される請求項5記載の
    組成物。
  8. 【請求項8】 ポリカルボン酸又はその誘導体がマレイ
    ン酸、クエン酸、アガリシン酸、上記の酸の塩及び上記
    の酸の水和物からなる群から選定される請求項5記載の
    組成物。
  9. 【請求項9】 成分(d)のビニル芳香族単量体から誘
    導されるブロックがスチレンから誘導されるブロックで
    ある請求項1記載の組成物。
  10. 【請求項10】 成分(d)の重合された共役ジエンが
    ブタジエン又はイソプレンから誘導される請求項1記載
    の組成物。
  11. 【請求項11】 成分(d)のA−Bブロック共重合体
    について、“A”単位の分子量が約1,000ないし約
    100,000の範囲にありそして“B”単位の分子量
    が約5,000ないし約500,000の範囲にある請
    求項1記載の組成物。
  12. 【請求項12】 成分(d)(i)がスチレン−(エチ
    レン−プロピレン)ブロック共重合体である請求項1記
    載の組成物。
  13. 【請求項13】 成分(d)(ii)の非変性インターポ
    リマーがエチレン及びα−オレフィンから製造される請
    求項1記載の組成物。
  14. 【請求項14】 インターポリマーがエチレン、α−オ
    レフィン及びポリエンから製造される請求項13記載の
    組成物。
  15. 【請求項15】 インターポリマーがつぎの(i)−(i
    ii) : (i)エチレン、プロピレン及び5−エチリデン−2−
    ノルボルネン; (ii)エチレン、プロピレン及び1,4−ヘキサジエ
    ン;及び (iii)エチレン、プロピレン及びジシクロペンタジエ
    ン; からなる群から選んだ混合物を含んでなるエチレン−プ
    ロピレン−ジエン物質である請求項14記載の組成物。
  16. 【請求項16】 成分(d)の飽和ブロック共重合体対
    インターポリマーの重量比が約20:80ないし約8
    0:20の範囲にある請求項1記載の組成物。
  17. 【請求項17】 成分(d)の濃度が全組成物の重量に
    基づいて約5重量%ないし約15重量%の範囲にある請
    求項16記載の組成物。
  18. 【請求項18】 さらに難燃化剤、ドリップ防止剤、染
    料、顔料、着色剤、滑剤、補強剤、充填剤、帯電防止
    剤、熱安定剤、紫外線安定剤及び可塑剤からなる群から
    選んだ少なくとも一種の添加剤を有効量で含有してなる
    請求項1記載の組成物。
  19. 【請求項19】 請求項1記載の組成物から製造された
    成形物品。
  20. 【請求項20】 つぎの成分: (a)ポリフェニレンエーテル樹脂; (b)ポリアミド樹脂; (c)成分(a)及び(b)のための相溶化剤;及び (d)つぎの(i)及び(ii)の組み合わせ: (i)A−B型(式中、Aは重合されたビニル芳香族単
    量体から誘導されるブロックでありそしてBは少なくと
    も一種の重合された共役ジエン又はオレフィンから誘導
    されるブロックである)の少なくとも一種の実質的に飽
    和されたブロック共重合体;及び(ii)それ自体がモノ
    オレフィンの混合物を含んでなる少なくとも一種の非変
    性インターポリマー;である衝撃強さ改良剤;から本質
    的になる熱可塑性樹脂組成物。
JP13562096A 1995-06-07 1996-05-30 改善された衝撃強さを示すポリフェニレンエーテル樹脂及びポリアミド樹脂を含有する組成物 Withdrawn JPH09124927A (ja)

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