JPH09123977A - 伝動装置 - Google Patents

伝動装置

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JPH09123977A
JPH09123977A JP31761295A JP31761295A JPH09123977A JP H09123977 A JPH09123977 A JP H09123977A JP 31761295 A JP31761295 A JP 31761295A JP 31761295 A JP31761295 A JP 31761295A JP H09123977 A JPH09123977 A JP H09123977A
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planetary gear
gear
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arrow
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JP31761295A
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Itsuki Ban
五紀 伴
Keiichi Mori
敬一 森
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Secoh Giken Co Ltd
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Secoh Giken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの駆動源からの第1の入力と第2の入力
の大きさの比率を一定にした1つの合力を出力する装置
を得ること。 【解決手段】 第1の駆動力を入力する第1の遊星歯車
装置と第2の駆動力を入力する第2の遊星歯車装置のそ
れぞれの太陽歯車又は内歯車又はキャリアのいずれか1
つを結合して結合部材を形成し、第1の駆動力の入力に
よる上記結合部材の回動を検知して第2の駆動力を制御
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】2つの駆動源からの第1の入
力と第2の入力の合力として1つの出力を得る動力伝導
装置、例えばガソリンエンジン或は電動機等の原動機を
使用した補助動力付自転車の駆動に適した動力伝導装置
に関する。。
【0002】
【従来の技術】2つの駆動源からの第1の入力と第2の
入力の大きさの比率を一定にした合力として1つの出力
を得る動力伝導装置としては、2つの駆動源からの第1
の入力と第2の入力の合力とした出力と該第1の入力の
大きさを検出し、その差に基づいて第2の入力の大きさ
を制御する動力伝導装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、第1の入力と
第2の入力の合力とした出力の大きさと第1の入力の大
きさを検出する手段及びその差の演算に基づいて第2の
入力を制御する手段を要するので装置が複雑で高価にな
る問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の手段 同軸心に配
置した第1及び第2の遊星歯車装置の第1の遊星歯車装
置の太陽歯車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つ
と、第2の遊星歯車装置の太陽歯車又は内歯車又はキャ
リアのいずれか1つを結合して結合部材を形成し、第1
の遊星歯車装置の該いずれか1つを除く他のいずれかに
第1の入力部材を結合し、第1の遊星歯車装置の他の1
つに出力部材を結合し、第2の遊星歯車装置の該いずれ
か1つを除く他のいずれかに第2の入力部材を結合し、
第2の遊星歯車装置の他の1つに該出力部材を結合する
と共に該結合部材の回動を検知するための検知部材を設
け、該検知部材の出力信号により第2の入力部材への入
力を制御する制御装置を付設したものである。
【0005】第2の手段 同軸心に配置した第1及び第
2の遊星歯車装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車と第
2の遊星歯車装置の太陽歯車を結合して結合部材を形成
し、第1の遊星歯車装置のキャリアに第1の入力部材を
結合し、第1の遊星歯車装置の内歯車に出力部材を結合
し、第2の遊星歯車装置の内歯車に第2の入力部材を結
合し、第2の遊星歯車装置のキャリアに該出力部材を結
合すると共に該結合部材の回動を検知するための検知部
材を設け、該検知部材の出力信号により第2の入力部材
への入力を制御する制御装置を付設したものである。
【0006】第3の手段 同軸心に配置した第1及び第
2の遊星歯車装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車と第
2の遊星歯車装置の内歯車を結合して結合部材を形成
し、第1の遊星歯車装置のキャリアに第1の入力部材を
結合し、第1の遊星歯車装置の内歯車に出力部材を結合
し、第2の遊星歯車装置の太陽歯車に第2の入力部材を
結合し、第2の遊星歯車装置のキャリアに該出力部材を
結合すると共に該結合部材に該結合部材の回動を検知す
るための検知部材を設け、該検知部材の出力信号により
第2の入力部材への入力を制御する制御装置を付設した
ものである。
【0007】第4の手段 同軸心に配置した第1及び第
2の遊星歯車装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車又は
内歯車又はキャリアのいずれか1つと、第2の遊星歯車
装置の太陽歯車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つ
を結合して結合部材を形成し該結合部材と該結合部材の
回動を検知するための検知部材の間に第1の遊星歯車装
置への入力による該結合部材を介した検知部材の回動を
解除する機構を設けたものである。
【0008】第5の手段 同軸心に配置した第1及び第
2の遊星歯車装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車又は
内歯車又はキャリアのいずれか1つと、第2の遊星歯車
装置の太陽歯車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つ
を結合して結合部材を形成し、該結合部材と該結合部材
の回動を検知するための検知部材に付設した制御装置の
間に第1の遊星歯車装置への入力により該結合部材を介
して該制御装置を緩やかに駆動し急速に復帰させるよう
に作動するダンパを設けたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に図面により本発明の第1と第
2の手段による実施の形態について説明する。なお、本
発明の実施の形態に於ては原動機にガソリンエンジンを
使用した場合について説明する。図1は本発明を補助動
力付自転車に適用した第1と第2の手段による1実施の
形態の構成図である。図2及び図3は図1の第1及び第
2の遊星歯車装置1及び2を矢印A方向から見た説明図
である。図1,図2及び図3に於て、第1の遊星歯車装
置1と第2の遊星歯車装置2は同軸心に配置され、ペダ
ル軸12が設けられ、ペダル軸12の外側に中空状の出
力軸に形成された出力部材7が設けられている。第1及
び第2の太陽歯車1a及び2aは結合部材9により結合
され、出力部材7の外周に回動自在に嵌装されている。
第1の太陽歯車1aの外側に遊星歯車1dが噛み合わさ
れていてキャリア1cに支持され、キャリア1cは第1
の入力部材5を介して出力部材7の内側に回動自在に嵌
装されたペダル軸12に結合されている。遊星歯車1d
の外側に内歯車1bが噛み合わされていて内歯車1bは
自転車の前進方向即ち図2及び図4のO1方向に回転し
たときのみ出力部材7に回転が伝導されるように設けた
1方向クラッチ8aを介して出力軸に形成された出力部
材7に結合されている。1方向クラッチ8aはローラ形
式、ラチエット形式、フリーホイール形式等何れの形式
のものでも良い。以下の説明の1方向クラッチ8b,…
8fも同様である。
【0010】第2の太陽歯車2aの外側に遊星歯車2d
が噛み合わされていてキャリア2cに支持されキャリア
2cは自転車の前進方向即ち図3及び図4のO2方向に
回転したときのみ出力部材7に回転が伝導されるように
設けた1方向クラッチ8bを介して出力部材7に結合さ
れている。遊星歯車2dの外側に内歯車2bが噛み合わ
されていて内歯車2bは出力部材7の外周に回動自在に
嵌装された中空状の第2の入力部材6に結合されてい
る。ペダル軸12及び出力部材7は本発明の動力伝導装
置の図示しない枠体に設けた軸受けに回動自在に嵌装さ
れている。又、上記各々の遊星歯車1d及び2dは、各
々のキャリアに設けた軸に回動自在に嵌装されている。
第2の入力部材6には大歯車6aが設けられガソリンエ
ンジン10の回転軸に遠心クラッチを介して設けた小歯
車10aと噛み合わされている。出力部材7の端部には
スプロケット7aが設けられていて、車軸13bに回動
自在に支持されたハブ13に設けたスプロケット13a
の間に伝導チエン14bが掛け渡されている。
【0011】図4は図1の第1及び第2の遊星歯車装置
1及び2を重ね合わせて矢印A方向から見た説明図であ
る。図4に於いて、結合部材9は本発明の動力伝導装置
の出力部材7の周りに所要の角度だけ回動するように突
出部9aを抑止する抑止部材4a及び4bが本発明の動
力伝導装置の図示しない枠体に設けられている。又、突
出部9aを抑止部材4aに当接させる方向、即ち、第2
の入力I2により第2の太陽歯車2aに作用する力の矢
印S2の方向に結合部材9を弾撥させるスプリング3が
設けられている。突出部9aの先端にはリンク9cの1
端がピン9dを介し回動自在に連結され、リンク9cの
他端にはガソリンエンジン10の制御装置(キャブレ
タ)15のスロットル弁の軸15aの周りに回動するレ
バーに形成された検知部材11がピン9eを介し回動自
在に連結されている。なお、上記スプリング3を用いて
結合部材9を弾撥させる代りにゴムのせん断力、圧縮力
等を利用する構成にしても良い。
【0012】上記のように構成された本発明の第1と第
2の手段による1実施の形態の作用について説明する。
図1,図2,図3及び図4に於て、ペダル踏力とガソリ
ンエンジンの動力により走行させるとき、ガソリンエン
ジン10を始動し、アイドル状態で回転させる。この状
態では遠心クラッチ16は遮断されているので動力は小
歯車10aに伝導されない。次に、自転車を前進をさせ
るためペダルを踏み込むとペダル踏力によるペダル軸1
2の前進方向のトルクは第1の入力部材5を介してキャ
リア1cを図2の矢印I1方向に回転させる。太陽歯車
1aは矢印S1方向に回動し、図4に於て、結合部材9
及び突出部9aは矢印S1方向に回動する。内歯車1b
は矢印O1方向に回転し1方向クラッチ8aを介して出
力部材7に自転車の前進方向のトルクが伝導されスプロ
ケット7a,チエン14b,スプロケット13a及び1
方向クラッチ(フリーホイール)8cを介してハブ13
にペダル踏力による自転車の前進方向のトルクが伝導さ
れる。又、突出部9aの先端に連結されたリンク9cを
介して検出部材11が矢印B方向に回動されガソリンエ
ンジン10の制御装置(キャブレタ)15のスロットル
弁の軸15aを回動させスロットル弁の開度を大きくし
てガソリンエンジン10の回転が上昇し遠心クラッチ1
6が接続する。
【0013】ガソリンエンジン10の回転上昇による前
進方向のトルクは上記遠心クラッチ16の接続により小
歯車10a,大歯車6aを回転させて第2の入力部材6
を前進方向に回転させ内歯車2bを図3の矢印I2方向
に回転させる。キャリア2cは矢印O2方向に回転し1
方向クラッチ8bを介して出力部材7に前進方向のトル
クが伝導されスプロケット7a,チエン14b,スプロ
ケット13a及び1方向クラッチ8cを介してハブ13
にガソリンエンジン10の回転による自転車の前進方向
のトルクが伝導される。太陽歯車2aは矢印S2方向に
回動し、図4に於て、結合部材9及び突出部9aは共に
矢印S2方向に回動する。それによって、突出部9aの
先端に連結されたリンク9cを介して検出部材11が矢
印Bと反対の方向に回動されガソリンエンジン10の制
御装置(キャブレタ)15のスロットル弁の軸15aを
回動させスロットル弁の開度を小さくしてガソリンエン
ジン10の出力を低下させる。従って、検出部材11は
ペダルの踏力によるS1方向の回動の力とガソリンエン
ジン10の出力によるS2方向の回動の力が釣り合った
位置に保持されるので遊星歯車装置1と2の歯数比に対
応し、ペダルの踏力に対して一定の比率のガソリンエン
ジンの出力が常に補助動力として付加される。
【0014】上記の作用は図9のトルク曲線で示すよう
に第1の遊星歯車装置1を介したペダル踏力による入力
トルク11と第2の遊星歯車装置2を介したガソリンエ
ンジンによる入力トルクI2は合力出力トルクOで示す
ように出力し、ペダルの踏力によるトルクO1をガソリ
ンエンジンによる出力トルクO2で補助する。なお、ペ
ダル踏力による出力トルクO1とガソリンエンジンによ
る出力トルクO2は回転数が同じであるからペダルによ
る出力とガソリンエンジンによる出力と表示しても良
い。
【0015】上記ペダル踏力による出力トルクO1の大
きさとガソリンエンジンによる出力トルクO2の大きさ
の比率は上記第1及び第2の遊星歯車装置の歯数比を変
えることにより変更できる。歯数比の1例として図1に
示した本発明の第1と第2の手段による1実施の形態の
組合わせの場合の歯数比を太陽歯車1a=20及び2a
=30,内歯車1b=60及び2b=60,遊星歯車1
d=20及び2d=15にするとペダル踏力による入力
部材5の回転数が1.33倍に増速されて出力部材7を
回転し、ガソリンエンジンによる入力部材6の回転数が
0.66倍に減速されて出力部材7を回転する。このと
きペダル踏力による出力トルクO1とガソリンエンジン
による出力トルクO2の比率は1対1である。
【0016】本発明の第1と第2の手段による動力伝導
装置を設けた補助動力付き自転車を後方に押して移動さ
せたとき、図1及び図4に於て出力部材7は前進の場合
と反対の方向に回転する。そのため、内歯車1bは矢印
D方向に回転し遊星歯車1dは矢印E方向に回転して太
陽歯車1aを矢印S1方向に回動させるトルクが作用す
る。上記の歯数比の1例の場合結合部材9を矢印S1方
向に回動させるトルクを1とすると、矢印S2方向に回
動させるトルクの比率は1対1であり、又、スプリング
3により矢印S2方向に弾撥されているので結合部材9
及び突出部9aは回動しない。従って、検出部材11が
回動してガソリンエンジン10が駆動されることはな
い。
【0017】上記の本発明の第1と第2の手段による動
力伝導装置を設けた補助動力付自転車を後方に押して移
動させたとき太陽歯車1aが矢印S1方向に回動されな
い機構を更に付加した場合は、図4及び図10に於て、
太陽歯車1aが矢印S1方向に回転したときのみ太陽歯
車1aが結合部材9と結合される1方向クラッチ8dを
設け、遊星歯車1dは遊星歯車1dの矢印E方向の回転
が抑止される1方向クラッチ8eを設ける。この構成の
補助動力付自転車を後方に押して移動させたとき、出力
部材7は自転車の前進の場合と反対の方向に回転し、そ
のため、内歯車1bは矢印D方向に回転する。遊星歯車
1dは矢印E方向の回転が抑止されているので太陽歯車
1aを矢印S2の方向に回動させる。従って、本発明の
第1と第2の手段による動力伝導装置を設けた補助動力
付自転車を後方に押して移動させたときに太陽歯車1a
が矢印S1方向に回動されることが防止される。
【0018】次に、上記本発明の第1と第2の手段によ
る実施の形態について原動機10に電動機を使用した場
合の説明をする。図1,図2,図3及び図4に於て、原
動機10にガソリンエンジンを使用した場合と同じ構成
・作用については説明を省略し相違する点について説明
する。図1の遠心クラッチ16は除去する。図4の制御
装置15は1例として電動機の電流を制御する通常のチ
ョッパ回路と該チョッパ回路のチョッパサイクルを制御
する通常の摺動抵抗に置き換える。上記の構成の作用
は、前記の例と同様にペダル踏力により結合部材9の突
出部9aは矢印S1方向に回動してリンク9c及び検出
部材11を介して摺動可変抵抗の軸15aを矢印B方向
に回動し電動機10の電流を増加させる。又、電動機1
0の出力により摺動可変抵抗の軸15aを矢印Bの反対
方向に回動し電動機10の電流を減少させる。従って、
踏力と電動機10の出力が釣り合うように制御される。
以下の実施の形態について原動機10に電動機を使用し
た場合も同様である。
【0019】次に図面により本発明の第1と第3の手段
による実施の形態について説明する。図5は本発明を補
助動力付自転車に適用した第1及び第3の手段による1
実施の形態の構成図である。。図6及び図7は図5の第
1及び第2の遊星歯車装置1及び2を矢印A方向から見
た説明図である。図13は図5の構成による動力伝導装
置の断面部分図である。図5,図6,図7及び図13に
於て、第1の遊星歯車装置1と第2の遊星歯車装置2は
同軸心に配置され、中心にペダル軸12が設けられ、そ
の外側に中空状の出力軸に形成された出力部材7が設け
られている。第1の遊星歯車装置1の太陽歯車1aと第
2の遊星歯車装置2の内歯車2bは結合されて結合部材
9に形成され出力部材7の外周に回動自在に嵌装されて
いる。第1の太陽歯車1aの外側に遊星歯車1dが噛み
合わされていてキャリア1cに支持されキャリア1cは
第1の入力部材5を介して出力部材7の内側に回動自在
に嵌装されたペダル軸12に結合されている。遊星歯車
1dの外側に内歯車1bが噛み合わされていて内歯車1
bは自転車の前進方向、即ち、図6,図8の矢印O1方
向に回転したときのみ出力部材7に回転が伝導されるよ
うに設けた1方向クラッチ8aを介して出力軸に形成さ
れた出力部材7に結合されている。
【0020】第2の太陽歯車2aは出力部材7の外周に
回動自在に嵌装された中空状の第2の入力部材6に結合
されている。第2の入力部材6には大歯車6aが設けら
れガソリンエンジン10の回転軸に遠心クラッチ16を
介して設けられた小歯車10a又は中間減凍小歯車10
bと噛み合わされている。第2の太陽歯車2aの外側に
遊星歯車2dが噛み合わされていてキャリア2cに支持
されていてキャリア2cは自転車の前進方向即ち図7,
図8の矢印O2方向に回転したときのみ出力部材7に回
転が伝導されるように設けた1方向クラッチ8bを介し
て出力部材7に結合されている。遊星歯車2dの外側に
内歯車2bが噛み合わされている。ペダル軸12及び出
力部材7は本発明の動力伝導装置の枠体21に設けた軸
受22a,22bに回動自在に嵌装されている。又、上
記各々の遊星歯車1d,2dは各々のキャリアに設けた
軸1e,2eに回動自在に嵌装されている。
【0021】出力部材7の端部にはスプロケット7aが
設けられていて、車軸13bに回動自在に支持されたハ
ブ13に設けたスプロケット13aとの間に伝導チエン
14bが掛け渡されている。図8は図5の第1及び第2
の遊星歯車装置1及び2を重ね合わせて矢印A方向から
見た説明図である。図8に於て、結合部材9は本発明の
動力伝導装置の出力部材7の周りに所要の角度だけ回動
するように突出部9aを抑止する抑止部材4a,4bが
本発明の動力伝導装置の図示しない枠体に設けられてい
る。また、突出部9aを抑止部材4aに当接させる方
向、即ち、第2の入力矢印I2により第2の内歯車2b
に作用する力の矢印S2の方向に結合部材9を弾撥させ
スプリング3が設けられている。突出部9aの先端には
リンク9cの1端がピン9dを介し回動自在に連結さ
れ、リンク9cの他端にはガソリンエンジン10の制御
装置(キャブレタ)15のスロットル弁の軸15aの周
りに回動するレバーに形成された検知部材11がピン9
eを介し回動自在に連結されている。
【0022】上記のように構成された本発明の第1と第
3の手段による1実施の形態の作用について説明する。
図5,図6,図7に於て、ペダル踏力とガソリンエンジ
ンの動力により走行させるときはガソリンエンジン10
を始動し、アイドル状態で回転させる。この状態では遠
心クラッチは遮断されているので動力は小歯車10aに
伝導されない。次に、自転車を前進させるためペダル踏
力によるペダル軸12の前進方向のトルクは第1の入力
部材5を介してキャリア1cを図6の矢印I1方向に回
転させる。太陽歯車1aは矢印S1方向に回動し、図8
に於て、結合部材9及び突出部9aは矢印S2方向に回
動する。内歯車1bは矢印O1方向に回転し1方向クラ
ッチ8aを介して出力部材7に前進方向のトルクが伝導
されスプロケット7a,チエン14b,スプロケット1
3a及び1方向クラッチ8cを介してハブ13にペダル
踏力による前進方向のトルクが伝導される。又突出部9
aの先端に連結されたリンク9cを介して検出部材11
が矢印B方向に回動されガソリンエンジン10の制御装
置(キャブレタ)15のスロットル弁の軸15aを回動
させスロットル弁の開度を大きくしてガソリンエンジン
10の回転が上昇し遠心クラッチ16が接続する。
【0023】ガソリンエンジン10の回転上昇による前
進方向のトルクは遠心クラッチ16の接続により小歯車
10a又は中間減速小歯車10b及び大歯車6aを回転
させて第2の入力部材6を前進方向に回転させ太陽歯車
2aを図7の矢印I2方向に回転させる。キャリア2c
は矢印O2方向に回転し1方向クラッチ8bを介して出
力部材7に前進方向のトルクが伝導されスプロケット7
a,チエン14b,スプロケット13a及び1方向クラ
ッチ8cを介してハブ13にガソリンエンジン10によ
る前進方向のトルクが伝導される。内歯車2bは矢印S
2方向に回動し、図8において、結合部材9及び突出部
9aは共に矢印S2方向に回動する。それによって、突
出部9aの先端に連結されたリンク9cを介して検出部
材11が矢印Bと反対の方向に回動されガソリンエンジ
ン10の制御装置(キャブレタ)15のスロットル弁の
軸15aを回動させスロットル弁の開度を小さくしてガ
ソリンエンジン10の出力を低下させる。
【0024】従って、前記の第1と第2の手段による実
施の形態の場合と同様に検出部材11はペダルの踏力に
よる矢印S1方向の回動の力とガソリンエンジン10の
出力による矢印S2方向の回動の力が釣り合ったときの
位置に保持されるので、遊星歯車装置1と2の歯数比に
対応してペダルの踏力に対して一定の比率のガソリンエ
ンジンの出力が常に補助動力として付加される。上記の
作用は前記の第1と第2の手段による実施の形態の場合
と同様に図9のトルク曲線で示されるのでその説明は省
略する。
【0025】ペダル踏力による出力トルクO1の大きさ
とエンジンによる出力トルクO2の大きさの比率は第1
及び第2の遊星歯車装置1及び2の歯数比を変えること
により変更できる。歯数比の1例として図5に示した本
発明の第1と第3の手段による1実施の形態の組合わせ
の場合の歯数比を太陽歯車1a=60及び2a=72,
内歯車1b=100及び2b=108,遊星歯車1d=
20及び2d=18にするとペダルの踏力による入力軸
5の回転数が1.6倍に増速されて出力部材7を回転
し、ガソリンエンジンによる入力軸6の回転数が0.4
倍に減速されて出力部材7を回転する。このときペダル
踏力による出力トルクとガソリンエンジンによる出力ト
ルクの比率は1:1である。
【0026】本発明の第1と第3の手段による動力伝導
装置を設けた補助動力付自転車を後方に押して移動させ
たときは前記の本発明の第1と第2の手段による動力伝
導装置を設けた補助動力付自転車と同様にガソリンエン
ジン10が駆動されることはない。又、該補助動力付自
転車を後方に押して移動させたとき太陽歯車1aが矢印
S1方向に回動されない機構を更に付加した場合は図1
0の第1と第2の手段による場合と同様に遊星歯車装置
1に1方向クラッチ8d及び8eを設ける。この作用の
説明は前記と同様であるので省略する。
【0027】次に図面により、本発明の第4の手段によ
る実施の形態について説明する。図11は本発明の動力
伝導装置を設けた補助動力付自転車のペダル踏力とガソ
リンエンジンによる走行中にブレーキを掛けたときガソ
リンエンジンの回転を急速に低下させるため、該結合部
材の回動の検知を解除する機構を設けた第4の手段を補
助動力付自転車に適用した1実施の形態の部分説明図で
ある。図11に於て、前記図4,図8に記載されている
結合部材9の外側に結合部材9に対し回動自在に嵌装し
たリング状のボス9fを設けボス9fに突出部9aが固
定されている。突出部9aに固定したラチエット爪軸1
8bに回動自在にラチエット爪レバー18が設けられ、
図示しないスプリングにより時計方向に弾揆されてい
る。ラチエット爪レバー18の1端にはラチエット爪1
8aを設け、他端にはピン18cを介してブレーキ連動
ワイヤ19が取付けられている。ブレーキ連動ワイヤ1
9はブレーキを掛けたとき矢印K方向に引かれるように
構成されている。又、踏力により結合部材9が矢印S1
の方向に回動したときのみラチエット爪18aと噛み合
うように配置したラチエット17が結合部材9に固定さ
れている。なお、突出部9aにはラチエット17とラチ
エット爪18aの噛み合いが外れてからラチエット爪レ
バー18が回動しないようにする抑止部材9gが設けら
れている。
【0028】次に、上記のように構成された本発明の第
4の手段による1実施の形態の作用について説明する。
図11に於て、ペダル踏力とガソリンエンジンの出力に
よる走行中、結合部材9及び結合部材9に固定されたラ
チエット17は矢印S1方向に回動しラチエット爪18
aの噛み合いによりラチエット爪レバー18及び突出部
9aは矢印S1方向に回動してペダル踏力とガソリンエ
ンジンの出力とが釣り合った位置に保持されている。こ
のとき、図示しないブレーキレバーを操作すると図示し
ないブレーキワイヤが引かれて車輪にブレーキが掛る。
同時にラチエット爪レバー18のピン18cに取付けら
れたブレーキ連動ワイヤ19も矢印K方向に引かれるの
でラチエット爪レバー18は突出部9aの抑止部材9g
に当接する迄ラチエット爪軸18bの周りに反時計方向
に回動しラチエット17とラチエット爪18aの噛み合
いが解除される。そのため、突出部材9aはスプリング
3の戻り及びブレーキ連動レバー19の引張力により矢
印S2方向に回動し、リンク9cに連結された検出部材
のレバー11を時計方向に回動する。従って、制御装置
(キャブレタ)15のスロットル弁の軸15aを矢印B
と反対の方向に回動しスロットル弁の開度を小さくして
ガソリンエンジン10の回転を急速に低下させ自転車は
急速に停止する。
【0029】次に図面により本発明の第5の手段による
実施の形態について説明する。図12は本発明の動力伝
導装置を設けた補助動力付自転車のペダル踏力とガソリ
ンエンジンにより発進又は走行中にペダルを急激に踏み
込んだ場合でもガソリンエンジンの回転が急速に上昇す
ることなく、自転車は急発進又は急加速しないようにし
た機構を設けた第5の手段を補助動力付自転車に適用し
た1実施の形態の部分説明図である。図12に於て、突
出部9aの先端にピン9dを介して回動自在に連結され
たリンク9cと検知部材11の先端にピン9eを介して
回動自在に連結されたリンク9fの間にダンパ20が設
けられている。急激なペダル踏力により結合部材9が矢
印S1方向に回動したときピン9dと9eの間で急激な
引張力を生じるがダンパ20は速やかに伸長し、スプリ
ングと流体圧・摩擦等の抵抗を利用した機構により除々
に縮むので検知部材の矢印B方向への回動は緩やかにな
りガソリンエンジンの回転は急激に上昇しない。又、ペ
ダル踏力とエンジンの入力の1定の比率よりエンジンの
入力が大きくなると結合部材9及び突出部9aが矢印S
2方向に回動しピン9dと9eの間で圧縮方向の力を生
じるがダンパ20は常に縮む方向にスプリングにより弾
撥されているので検知部材9は急速に矢印Bと反対の方
向に回動し、エンジンの回転は急速に低下する。又、図
示しないが結合部材9を矢印S1方向に回動させる力を
受けたとき結合部材9が緩やかに回動し、矢印S1方向
に回動させる力が減少したときは急速に復帰するように
作動するダンパを結合部材9に設けても良い。
【0030】
【発明の効果】本発明の動力伝導装置は上記の構成、作
用を有するので、トルク検出手段が単純になりトルクの
演算手段が不要になるのでガソリンエンジンの機械的制
御及び電動機の制御が簡単で安価に作動を確実にできる
等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の手段を補助動力付自転
車に適用した1実施の形態の構成図
【図2】図1の第1の遊星歯車装置1を軸方向視した説
明図
【図3】図1の第2の遊星歯車装置2を軸方向視した説
明図
【図4】図1の第1,第2の遊星歯車装置1,2と検出
部材11及び制御装置15を軸方向視した説明図
【図5】本発明の第1及び第3の手段を補助動力付自転
車に適用した1実施の形態の構成図
【図6】図5の第1の遊星歯車装置1を軸方向視した説
明図
【図7】図5の第2の遊星歯車装置2を軸方向視した説
明図
【図8】図5の第1,第2の遊星歯車装置1,2と検出
部材11及び制御装置15を軸方向視した説明図
【図9】トルク曲線図
【図10】本発明を補助動力付自転車に適用した他の実
施の形態の構成図
【図11】本発明の第4の手段を補助動力付自転車に適
用した1実施の形態の部分説明図
【図12】本発明の第5の手段を補助動力付自転車に適
用した1実施の形態の部分説明図
【図13】図5の構成による動力伝導装置の断面部分図
【符号の説明】
1 第1の遊星歯車装置 1a,2a 太陽歯車 1b,2b 内歯車 1c,2c キャリア 1d,2d 遊星歯車 1e,2e 軸 2 第2の遊星歯車装置 3 スプリング 4a,4b,9g 抑止部材 5 第1の入力部材 5a,7a,12a,13a スプロケット 6 第2の入力部材 6a 大歯車 7 出力部材 8a,8b,8c,8d,8e 1方向クラッチ 9 結合部材 9a 突出部 9c リンク 9d,9e ピン 9f ボス 10 原動機(ガソリンエンジン,電動機等) 10a 小歯車 10b 中間減速小歯車 11 検出部材(レバー) 12 ペダル軸 13 ハブ 13b 車軸 14a,14b チエン 15 制御装置(キャブレタ,可変抵抗とチョッパ回路
等) 15a スロットル弁の軸 16 遠心クラッチ 17 ラチエット 18 ラチエット爪レバー 18b ラチエット爪軸 18c ピン 19 ブレーキ連動ワイヤ 20 ダンパ 21 枠体 22a,22b 軸受
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月13日
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 伝動装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】2つの駆動原からの第1の入
力と第2の入力の合力として1つの出力を得る伝動装
置、例えばガソリンエンジン或は電動機等の原動機を使
用した補助動力付自転車の駆動に適した伝動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2つの駆動源からの第1の入力と第2の
入力の大きさの比率を一定にした合力として1つの出力
を得る伝動装置としては、2つの駆動源からの第1の入
力と第2の入力の合力とした出力と該第1の入力の大き
さを検出し、その差に基づいて第2の入力の大きさを制
御する伝動装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、第1の入力と
第2の入力の合力とした出力の大きさと第1の入力の大
きさを検出しその差の演算に基ずいて第2の入力を制御
すので、第1の入力により第2の入力を遮断させる場合
に時間遅れを生じ易い問題点があった。又、第1の入力
が急速に上昇したとき第2の入力も急速に上昇するの
で、補助動力付自転車等に適用した場合には安全性の問
題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】第1の手段 同軸心に配置した第1及び第
2の遊星歯車装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車又は
内歯車又はキャリアのいづれか1つと,第2の遊星歯車
装置の太陽歯車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つ
を結合して結合部材を形成し,該結合部材と該結合部材
の回動を検知するための検知部材の間に第1の遊星歯車
装置への入力による該結合部材を介した検知部材の回動
を解除する機構を設けたものである。
【0006】第2の手段 同軸心に配置した第1及び第
2の遊星歯車装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車又は
内歯車又はキャリアのいずれか1つと、第2の遊星歯車
装置の太陽歯車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つ
を結合して結合部材を形成し、該結合部材と該結合部材
の回動を検知するための検知部材に付設した制御装置の
間に第1の遊星歯車装置への入力により該結合部材を介
して該制御装置を緩やかに駆動し急速に復帰させるよう
に作動するダンパを設けたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に図面により本発明を適用する
補助動力付自転車の実施の形態について説明する。なお
本実施の形態に於ては原動機にガソリンエンジンを使用
した場合について説明する。図1は補助動力付自転車の
1実施の形態の構成図である。図2及び図3は図1の第
1及び第2の遊星歯車装置1及び2を矢印A方向から見
た説明図である。図1,図2及び図3に於て、第1の遊
星歯車装置1と第2の遊星歯車装置2は同軸心に配置さ
れ、ペダル軸12が設けられ、ペダル軸12の外側に中
空状の出力軸に形成された出力部材7が設けられてい
る。第1及び第2の太陽歯車1a及び2aは結合部材9
により結合され、出力部材7の外周に回動自在に嵌装さ
れている。第1の太陽歯車1aの外側に遊星歯車1dが
噛み合わされていてキャリア1cに設けた軸に回動自在
に支持され、キャリア1cは第1の入力部材5を介して
出力部材7の内側に回動自在に嵌装されたペダル軸12
に結合されている。遊星歯車1dの外側に内歯車1bが
噛み合わされていて内歯車1bは自転車の前進方向即ち
図2及び図4の矢印O1方向に回転したときのみ出力部
材7に回転が伝動されるように設けた1方向クラッチ8
aを介して出力軸に形成された出力部材7に結合されて
いる。1方向クラッチ8aはローラ形式、ラチエット形
式、フリーホイール形式等何れの形式のものでも良い。
以下の説明の1方向クラッチ8b,…8fも同様であ
る。
【0008】第2の太陽歯車2aの外側に遊星歯車2d
が噛み合わされていてキャリア2cに設けた軸に回動自
在に支持されキャリア2cは自転車の前進方向即ち図3
及び図4の矢印O2方向に回転したときのみ出力部材7
に回転が伝動されるように設けた1方向クラッチ8bを
介して出力部材7に結合されている。遊星歯車2dの外
側に内歯車2bが噛み合わされていて内歯車2bは出力
部材7の外周に回動自在に嵌装された中空状の第2の入
力部材6に結合されている。ペダル軸12及び出力部材
7は本伝動装置の図示しない枠体に設けた軸受けに回動
自在に嵌装されている。第2の入力部材6には大歯車6
aが設けられガソリンエンジン10の回転軸に遠心クラ
ッチを介して設けた小歯車10aと噛み合わされてい
る。出力部材7の端部にはスプロケット7aが設けられ
ていて、車軸13bに回動自在に支持されたハブ13に
設けたスプロケット13aの間に伝動チエン14bが掛
け渡されている。
【0009】図4は図1の第1及び第2の遊星歯車装置
1及び2を重ね合わせて矢印A方向から見た説明図であ
る。図4に於いて、結合部材9は本発明の伝動装置の出
力部材7の周りに所要の角度だけ回動するように突出部
9aを抑止する抑止部材4a及び4bが本伝動装置の図
示しない枠体に設けられている。又、突出部9aを抑止
部材4aに当接させる方向、即ち、第2の入力の矢印1
2により第2の太陽歯車2aに作用する力の矢印S2の
方向に結合部材9を弾撥させるスプリング3が設けられ
ている。突出部9aの先端にはリンク9cの1端がピン
9dを介し回動自在に連結され、リンク9cの他端には
ガソリンエンジン10の制御装置(キャブレタ)15の
スロットル弁の軸15aの周りに回動するレバーに形成
された検知部材11がピン9eを介し回動自在に連結さ
れている。なお、上記スプリング3を用いて結合部材9
を弾撥させる代りにゴムのせん断力、圧縮力等を利用す
る構成にしても良い。
【0010】図6は本伝動装置を設けた補助動力付自転
車のペダル踏力とガソリンエンジンによる走行中にブレ
ーキを掛けたときガソリンエンジンの回転を急速に低下
させるため、該結合部材の回動の検知を解除する機構を
設けた本発明の第1の手段を補助動力付自転車に適用し
た1実施の形態の部分説明図である。図6に於て、前記
図4に記載されている結合部材9の外側に結合部材9に
対し回動自在に嵌装したリング状のボス9fを設けボス
9fに突出部9aが固定されている。突出部9aに固定
したラチエット爪軸18bに回動自在にラチエット爪レ
バー18が設けられ、図示しないスプリングにより時計
方向に弾撥されている。ラチエット爪レバー18の1端
にはラチエット爪18aを設け、他端にはピン18cを
介してブレーキ連動ワイヤ19が取付けられている。ブ
レーキ連動ワイヤ19はブレーキを掛けたとき矢印K方
向に引かれるように構成されている。又、踏力により結
合部材9が矢印S1の方向に回動したときのみラチエッ
ト爪18aと噛み合うように配置したラチエット17が
結合部材9に固定されている。なお、突出部9aにはラ
チエット17とラチエット爪18aの噛み合いが外れて
からラチエット爪レバー18が回動しないようにする抑
止部材9gが設けられている。
【0011】上記のように構成された本発明の第1の手
段による1実施の形態の作用について説明する。図1,
図2,図3及び図4に於て、ペダル踏力とガソリンエン
ジンの動力により走行させるとき、ガソリンエンジン1
0を始動し、アイドリング状態で回転させる。この状態
では遠心クラッチ16は遮断されているので動力は小歯
車10aに伝達されない。次に、自転車を前進をさせる
ためペダルを踏み込むとペダル踏力によるペダル軸12
の自転車の前進方向のトルクは第1の入力部材5を介し
てキャリア1cを図2の矢印11方向に回転させる。太
陽歯車1aは矢印S1方向に回動し、図4に於て、結合
部材9及び突出部9aは矢印S1方向に回動する。内歯
車1bは矢印O1方向に回転し1方向クラッチ8aを介
して出力部材7に自転車の前進方向のトルクが伝達され
スプロケット7a,チエン14b,スプロケット13a
及び1方向クラッチ(フリーホイール)8cを介してハ
ブ13にペダル踏力による自転車の前進方向のトルクが
伝達される。又、突出部9aの先端に連結されたリンク
9cを介して検出部材11が矢印B方向に回動されガソ
リンエンジン10の制御装置(キャブレタ)15のスロ
ットル弁の軸15aを回動させスロットル弁の開度を大
きくしてガソリンエンジン10の回転が上昇し遠心クラ
ッチ16が接続する。
【0012】ガソリンエンジン10の回転上昇による自
転車の前進方向のトルクは上記遠心クラッチ16の接続
により小歯車10a、大歯車6aを回転させて第2の入
力部材6を前進方向に回転させ内歯車2bを図3の矢印
12方向に回転させる。キャリア2cは矢印O2方向に
回転し1方向クラッチ8bを介して出力部材7に前進方
向のトルクが伝達されスプロケット7a,チエン14
b,スプロケット13a及び1方向クラッチ8cを介し
てハブ13にガソリンエンジン10の回転による自転車
の前進方向のトルクが伝達される。太陽歯車2aは矢印
S2方向に回動し、図4に於て、結合部材9及び突出部
9aは共に矢印S2方向に回動する。それによって、突
出部9aの先端に連結されたリンク9cを介して検出部
材11が矢印Bと反対の方向に回動されガソリンエンジ
ン10の制御装置(キャブレタ)15のスロットル弁の
軸15aを回動させスロットル弁の開度を小さくしてガ
ソリンエンジン10の出力を低下させる。従って、検出
部材11はペダルの踏力による矢印S1方向の回動の力
とガソリンエンジン10の出力による矢印S2方向の回
動の力が釣り合った位置に保持されるので遊星歯車装置
1と2の歯数比に対応し、ペダルの踏力に対して一定の
比率のガソリンエンジンの出力が常に補助動力として付
加される。
【0013】上記の作用は図5のトルク曲線で示すよう
に第1の遊星歯車装置1を介したペダル踏力による入力
トルクの矢印11と第2の遊星歯車装置2を介したガソ
リンエンジンによる入力トルクの矢印12は合力出力ト
ルクの矢印Oで示すように出力し、ペダルの踏力による
トルクの矢印O1をガソリンエンジンによる出力トルク
の矢印O2で補助する。図6に於て、ペダル踏力とガソ
リンエンジンの出力による走行中、結合部材9及び結合
部材9に固定されたラチエット17は矢印S1方向に回
動しラチエット爪18aの噛み合いによりラチエット爪
レバー18及び突出部9aは矢印S1方向に回動してペ
ダル踏力とガソリンエンジンの出力とが釣り合った位置
に保持されている。このとき、図示しないブレーキレバ
ーを操作すると図示しないブレーキワイヤが引かれて車
輪にブレーキが掛る。同時にラチエット爪レバー18の
ピン18cに取付けられたブレーキ連動ワイヤ19も矢
印K方向に引かれるのでラチエット爪レバー18は突出
部9aの抑止部材9gに当接する迄ラチエット爪軸18
bの周りに図上の反時計方向に回動しラチエット17と
ラチエット爪18aの噛み合いが解除される。そのた
め、突出部材9aはスプリング3の戻り及びブレーキ連
動レバー19の引張力により矢印S2方向に回動し、リ
ンク9cに連結された検出部材のレバー11を時計方向
に回動する。従って、制御装置(キャブレタ)15のス
ロットル弁の軸15aを矢印Bと反対の方向に回動しス
ロットル弁の開度を小さくしてガソリンエンジン10の
回転を急速に低下させ自転車は急速に停止する。
【0014】次に図面により本発明の第2の手段による
実施の形態について説明する。図7は本伝動装置を設け
た補助動力付自転車のペダル踏力とガソリンエンジンに
より発進又は走行中にペダルを急激に踏み込んだ場合で
もガソリンエンジンの回転が急速に上昇することなく、
自転車は急発進又は急加速しないようにした機構を設け
た第2の手段を補助動力付自転車に適用した1実施の形
態の部分説明図である。図7に於て、突出部9aの先端
にピン9dを介して回動自在に連結されたリンク9cと
検知部材11の先端にピン9eを介して回動自在に連結
されたリンク9fの間にダンパ20が設けられている。
急激なペダル踏力により結合部材9が矢印S1方向に回
動したときピン9dと9eの間で急激な引張力を生じる
がダンパ20は速やかに伸長し、スプリングと流体圧・
摩擦等の抵抗を利用した機構により除々に縮むので検知
部材の矢印B方向への回動は緩やかになりガソリンエン
ジンの回転は急激に上昇しない。又、ペダル踏力とエン
ジンの入力の1定の比率よりエンジンの入力が大きくな
ると結合部材9及び突出部9aが矢印S2方向に回動し
ピン9dと9eの間で圧縮方向の力を生じるがダンパ2
0は常に縮む方向にスプリングにより弾撥されているの
で検知部材9は急速に矢印Bと反対の方向に回動し、エ
ンジンの回転は急速に低下する。又、図示しないが結合
部材9を矢印S1方向に回動させる力を受けたとき結合
部材9が緩やかに回動し、矢印S1方向に回動させる力
が減少したときは急速に復帰するように作動するダンパ
を結合部材9に設けても良い。
【0015】次に、上記本発明の第1と第2の手段によ
る実施の形態について原動機10に電動機を使用した場
合の説明をする。図1,図2,図3及び図4に於て、原
動機10にガソリンエンジンを使用した場合と同じ構成
・作用については説明を省略し相違する点について説明
する。図1の遠心クラッチ16は除去する。図4の制御
装置15は1例として電動機の電流を制御する通常のチ
ョッパ回路と該チョッパ回路のチョッパサイクルを制御
する通常の摺動抵抗に置き換える。上記の構成の作用
は、前記の例と同様にペダル踏力により結合部材9の突
出部9aは矢印S1方向に回動してリンク9c及び検出
部材11を介して摺動可変抵抗の軸15aを矢印B方向
に回動し電動機10の電流を増加させる。又、電動機1
0の出力により摺動可変抵抗の軸15aを矢印Bの反対
方向に回動し電動機10の電流を減少させる。従って、
踏力と電動機10の出力が釣り合うように制御される。
【0016】
【発明の効果】本発明の伝動装置は上記の構成・作用を
有するので、トルク検出手段が単純になりガソリンエン
ジンの機械的制御及び電動機の制御が簡単で安価に作動
を確実にできる効果に付加してブレーキレバーの操作に
よる補助動力付自転車の停止が急速になり、又、補助動
力付自転車の急発進及び急加速が防止される等の安全上
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する補助動力付自転車の1実施の
形態の構成図
【図2】図1の第1の遊星歯車装置1を軸方向視した説
明図
【図3】図1の第2の遊星歯車装置2を軸方向視した説
明図
【図4】図1の第1,第2の遊星歯車装置1,2と検出
部材11及び制御装置15を軸方向視した説明図
【図5】トルク曲線図
【図6】本発明の第1の手段を補助動力付自転車に適用
した1実施の形態の部分説明図
【図7】本発明の第2の手段を補助動力付自転車に適用
した1実施の形態の部分説明図
【符号の説明】 1 第1の遊星歯車装置 1a,2a 太陽歯車 1b,2b 内歯車 1c,2c キャリア 1d,2d 遊星歯車 1e,2e 軸 2 第2の遊星歯車装置 3 スプリング 4a,4b,9g 抑止部材 5 第1の入力部材 5a,7a,12a,13a スプロケット 6 第2の入力部材 6a 大歯車 7 出力部材 8a,8b,8c,8d,8e 1方向クラッチ 9 結合部材 9a 突出部 9c リンク 9d,9e ピン 9f ボス 10 原動機(ガソリンエンジン,電動機等) 10a 小歯車 10b 中間減速小歯車 11 検出部材(レバー) 12 ペダル軸 13 ハブ 13b 車軸 14a,14b チエン 15 制御装置(キャブレタ,可変抵抗とチョッパ回路
等) 15a スロットル弁の軸 16 遠心クラッチ 17 ラチエット 18 ラチエット爪レバー 18b ラチエット爪軸 18c ピン 19 ブレーキ連動ワイヤ 20 ダンパ
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸心に配置した第1及び第2の遊星歯車
    装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車又は内歯車又はキ
    ャリアのいずれか1つと、第2の遊星歯車装置の太陽歯
    車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つを結合して結
    合部材を形成し、第1の遊星歯車装置の該いずれか1つ
    を除く他のいずれかに第1の入力部材を結合し、第1の
    遊星歯車装置の他の1つに出力部材を結合し、第2の遊
    星歯車装置の該いずれか1つを除く他のいずれかに第2
    の入力部材を結合し、第2の遊星歯車装置の他の1つに
    該出力部材を結合すると共に該結合部材の回動を検知す
    るための検知部材を設け、該検知部材の出力信号により
    第2の入力部材への入力を制御する制御装置を付設した
    ことを特徴とする動力伝導装置。
  2. 【請求項2】同軸心に配置した第1及び第2の遊星歯車
    装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車と第2の遊星歯車
    装置の太陽歯車を結合して結合部材を形成し、第1の遊
    星歯車装置のキャリアに第1の入力部材を結合し、第1
    の遊星歯車装置の内歯車に出力部材を結合し、第2の遊
    星歯車装置の内歯車に第2の入力部材を結合し、第2の
    遊星歯車装置のキャリアに該出力部材を結合すると共に
    該結合部材の回動を検知するための検知部材を設け、該
    検知部材の出力信号により第2の入力部材への入力を制
    御する制御装置を付設したことを特徴とする請求項1記
    載の動力伝導装置。
  3. 【請求項3】同軸心に配置した第1及び第2の遊星歯車
    装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車と第2の遊星歯車
    装置の内歯車を結合して結合部材を形成し、第1の遊星
    歯車装置のキャリアに第1の入力部材を結合し、第1の
    遊星歯車装置の内歯車に出力部材を結合し、第2の遊星
    歯車装置の太陽歯車に第2の入力部材を結合し、第2の
    遊星歯車装置のキャリアに該出力部材を結合すると共に
    該結合部材に該結合部材の回動を検知するための検知部
    材を設け、該検知部材の出力信号により第2の入力部材
    への入力を制御する制御装置を付設したことを特徴とす
    る請求項1記載の動力伝導装置。
  4. 【請求項4】同軸心に配置した第1及び第2の遊星歯車
    装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車又は内歯車又はキ
    ャリアのいずれか1つと、第2の遊星歯車装置の太陽歯
    車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つを結合して結
    合部材を形成し、該結合部材と該結合部材の回動を検知
    するための検知部材の間に第1の遊星歯車装置への入力
    による該結合部材を介した検知部材の回動を解除する機
    構を設けたことを特徴とする請求項1記載の動力伝導装
    置。
  5. 【請求項5】同軸心に配置した第1及び第2の遊星歯車
    装置の第1の遊星歯車装置の太陽歯車又は内歯車又はキ
    ャリアのいずれか1つと、第2の遊星歯車装置の太陽歯
    車又は内歯車又はキャリアのいずれか1つを結合して結
    合部材を形成し、該結合部材と該結合部材の回動を検知
    するための検知部材に付設した制御装置の間に第1の遊
    星歯車装置への入力により該結合部材を介して該制御装
    置を緩やかに駆動し急速に復帰させるように作動するダ
    ンパを設けたことを特徴とする請求項1記載の動力伝導
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016225158A1 (de) * 2016-12-15 2018-06-21 Zf Friedrichshafen Ag Getriebe für ein Fahrrad
WO2018108487A1 (de) * 2016-12-15 2018-06-21 Zf Friedrichshafen Ag Getriebe für ein fahrrad
CN110087984A (zh) * 2016-12-15 2019-08-02 Zf 腓德烈斯哈芬股份公司 用于自行车的变速器

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