JPH09122748A - 角形鋼管ならびに角形鋼管の製造方法 - Google Patents

角形鋼管ならびに角形鋼管の製造方法

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JPH09122748A
JPH09122748A JP25790596A JP25790596A JPH09122748A JP H09122748 A JPH09122748 A JP H09122748A JP 25790596 A JP25790596 A JP 25790596A JP 25790596 A JP25790596 A JP 25790596A JP H09122748 A JPH09122748 A JP H09122748A
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steel tube
square steel
square
forming
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Shin Nakajima
伸 中島
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NAKAJIMA KOKAN KK
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NAKAJIMA KOKAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角形鋼管は、厚肉鋼板の冷間塑性変形により
製造しており、各隅角部は、材質が劣化し、残留応力が
生じている。 【解決手段】 加熱して規格形状に整形したことで、隅
角部の材質劣化を防止しかつ隅角部の残留応力を減少し
て形成した角形鋼管14となる。板厚または鋼管サイズに
比較して、より小さな隅角部Rを与えても当該部分の加
工による残留応力が生じない(か極めて小である)か
ら、従来の形状・構造上の特徴に加えて、材質的に好適
な、より信頼性の高い角形鋼管14となり、また、重量比
当りの鋼管の諸強度は、従来の大径の角形鋼管に比べ、
より大きくすることができ、従来の形状・構造上から生
じる角形鋼管の特徴を、充分に奏し得る高品質の角形鋼
管14となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば鉄骨構造
物や建築物に使用される角形鋼管ならびに角形鋼管の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワン・シームまたはツー・シーム大径角
形鋼管の経済的製造方法は、従来、文献上はともかく、
実用的には、 一枚板鋼板を幅方向に重複して四度折曲げ、その断面
を角形に成形し、鋼板の両側エッジ部を突合わせ溶接し
て、断面角形のワン・シーム鋼管を成形する。
【0003】帯鋼板を幅方向に二回折曲げて断面コ字
形に成形したものを、2個向き合わせて断面角形の鋼材
を構成し、その両脚エッジ部を突合わせ溶接して、ツー
・シーム角形鋼管を製造する。
【0004】帯鋼板を丸鋼管成形ロールスタンドに通
して一旦、継目付き丸鋼管を製造し、次に、これを断面
角形に整形してワン・シームの大径角形鋼管を形成す
る。 などの工法が、細部に亘っては、若干工法上の差異があ
るにしても、広く実施されている。
【0005】ところで、従来、この種の大径角形鋼管の
仕様については、もっぱら、その形状・構造上の特徴、
すなわち、 (1) 同一単位重量の断面H形鋼コラムに比べ、重量当た
りの断面2次モーメント、断面係数が大きく、曲げ、捩
り外力に対して強い。
【0006】(2) 断面2次半径が大きく、座屈に対して
丈夫である。 (3) X、Y方向の断面特性のバランスが良好。 (4) コラム断面積を比較的に小さくすることができ、同
一建坪に対する可使用面積比を大にすることができる。
【0007】とか、 (5) 断面がボックス形であるから材料を、そのまま露出
して使用しても美観を損なわない。
【0008】(6) 耐火被覆、塗装その他コラム回りの装
飾・施工が容易で経済的。 といった施工上の特徴に対してユーザーが注目し、需要
が伸びてきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、実施さ
れている大径角形鋼管の経済的な製造方法は上述のよう
に、いずれの工法においても厚肉鋼板の冷間塑性変形、
すなわち、略、90°の折曲げ工程を含むことが要件とさ
れている。
【0010】このため、それによって成形された角形鋼
管の各隅角部の鋼板の材質は、それぞれ規定のRを与え
成形しているとはいえ、当然、劣化していることが予想
されるが、その度合、また、劣化を回避するための板厚
とRとの比率は、どの程度が適切なのか等々について客
観的な検討なされてないままに前述大径角形鋼管が市場
に流通しているのが現状である。
【0011】すなわち、平坦な厚肉鋼板に対し、冷間
で、略、90°の折曲げ加工を施した場合には、鋼板の折
曲げ部に所要のR(外周半径)を与えたにしろ、その隅
角部鋼材の中立面の外側材料には引張り力が、内側には
圧縮力が働き、冷間塑性変形が行われているので、素材
の弾性限界内の加工とはいえ当該個所の材質に劣化が生
ずるのは避け難い。
【0012】隅角部に与えられるRの大きさにもよる
が、鋼材の質が良好でない場合には、局部に潜在的な、
ひび割れを生じるおそれがある。また、外力を取り去っ
た後にも、冷間性塑性変形に基づき、前記隅角部に残留
応力が生じている。
【0013】しかし、前記した形状・構造上の特徴から
顧みるに、角形鋼管に内在する材質的な弱点または不確
定部分についての客観的・技術的な分析・検討が若干、
なおざりにされていた傾向があった。
【0014】一方、この種の大径角形鋼管をコラムとし
て使用する鉄骨構造物、建築物等は一般に、当該コラム
を一度施工した後は、長期にわたって、それ自体および
付随する構造物重量を歪みなく支承することは勿論のこ
と、地震、台風等の外力による過酷な繰返し荷重にも耐
えることが要求され、これらコラムは原則として交換・
補修が可能でないといった施工状態にある場合が多い。
【0015】そこで最近、大径角形鋼管の、この種材質
的特性に対し、ユーザー、第三者から問題点の指摘がな
され、メーカー側としては早急に、その対策を講じる必
要が生じている。
【0016】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、鋼板の折曲げ加工による角形鋼管の隅角部に相当す
る鋼板の材質の劣化を防止し、隅角部の残留応力を減少
し、かつ塑性変形能力を有して地震に強い角形鋼管を提
供することを目的とするものである。
【0017】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の角形鋼管を、可及的にコストアップを避けながら製造
し得る角形鋼管の製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の角形鋼管は、加
熱して規格形状に整形したことで、隅角部の材質劣化を
防止しかつ隅角部の残留応力を減少して形成したことを
特徴としたものである。
【0019】したがって請求項1の発明によると、板厚
または鋼管サイズに比較して、より小さな隅角部Rを与
えても当該部分の加工による残留応力が生じない(か極
めて小である)から、従来の形状・構造上の特徴に加え
て、材質的に好適な、より信頼性の高い角形鋼管とな
り、また、重量比当りの鋼管の諸強度は、従来の大径の
角形鋼管に比べ、より大きくすることができ、従来の形
状・構造上から生じる角形鋼管の特徴を、充分に奏し得
る高品質の角形鋼管となる。
【0020】また本発明の請求項2記載の角形鋼管の製
造方法は、突合わせ端面を溶接した鋼管を、加熱炉に装
入して全体を所望の温度まで加熱し、この加熱した鋼管
を、角形鋼管成形ロール装置において規格形状に整形す
ることで、隅角部の材質劣化を防止しかつ隅角部の残留
応力を減少させた角形鋼管を得ることを特徴としたもの
である。
【0021】したがって請求項2の発明によると、突合
わせ端面を溶接することで成形された鋼管をトンネル型
の加熱炉に装入し、この加熱炉中を通過する間に、角形
鋼管整形時、その隅角部相当部分に残留応力が生じない
程度の温度(約600 ℃〜900℃)まで加熱し、この加熱
した鋼管を加熱炉から搬出するや否や、その加熱温度が
低下する前に、素早く角形鋼管成形ロール装置に掛け
て、最終的に規格形状の角形鋼管に整形し得る。その際
の角形鋼管成形装置による整形は熱間塑性加工であるか
ら、ここで整形され角形鋼管の隅角部に与えられるRの
大きさは、従来の冷間折曲げ加工方法に基づき製造され
る角形鋼管の規格に拘束される必要はない。
【0022】以上のとおり、加熱された鋼管であること
から、角形鋼管成形ロール装置においては、厚肉の角形
鋼管の整形加工のために投入される機械的エネルギー
(動力)が比較的に少なくて済み、また、逆に角形鋼管
成形ロール装置の基準容量に対し、より肉厚の鋼板によ
る角形鋼管の整形が可能となる。したがって、前述した
高品質の角形鋼管を効率よく整形し、生産し得る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の角形鋼管ならび
に角形鋼管の製造方法の実施の形態を、図に沿って説明
するが、本発明は、本出願当時、業界における公知の技
術レベルの範囲内で、各種の部分的変形が可能であるか
ら、格別の理由がない限り本実施の形態に記載の具体例
のみに基づいて、本発明の構成要件を限定して解釈する
ことは許されるべきでない。
【0024】(実施の形態 その1)図1(a)は、本
発明方法を実施する大径の角形鋼管の製造装置のレイア
ウトを示し、図1(b)は、前記製造装置における鋼板
成形の各工程に対応する成形状態を示す。
【0025】1は熱延コイルで、アン・コイラー2によ
り巻戻し、レベラーによって歪を矯正した後、その両側
をトリミングカッター3、要すれば開先加工機に掛けて
特定幅の帯鋼板11を成形し、これをケージフォーミング
工程に送り込む。
【0026】ケージフォーミング工程は、もっぱら、複
数段の丸鋼管成形ロール装置(ロールスタンド)4によ
り構成され、各スタンドのロールによって帯鋼板11に対
して成形が施される。すなわち帯鋼板11は、連続的に丸
鋼管成形ロール装置4に搬入され、たとえば、ブレーク
ダウンロール、端曲げロール、ケージロール、フィンパ
スロールおよびスクイズロール等を経て、順次、丸形断
面鋼管12に成形されて、ケージフォーミング工程の終り
に高周波抵抗溶接または誘導溶接機5によって、そのエ
ッジ部を突合わせ本溶接し、ワン・シームの丸鋼管13を
成形する。
【0027】この丸鋼管13は、そのままの形で連続的
に、石炭ガス、LNG、LPG、重油等の液体燃料また
は電熱等を熱源とする加熱炉(直接加熱炉または間接加
熱炉)6に装入され、この加熱炉6から搬出されるまで
に、略、700 ℃〜900 ℃の範囲で均一状に加熱され、か
つ調質される。
【0028】そこで、仮りに、ケージフォーミング工程
の間に帯鋼板11に加えられた冷間塑性変形に基づく材質
の劣化や残留応力、ならびにエッジ部の突合わせ溶接に
よって生ずる溶接歪等が丸鋼管成形鋼材に生じていたと
しても、上記加熱炉6で加えられる高温度、丸鋼管13が
加熱炉6内を通過する時間によって、その大部分は解消
する。
【0029】そして、前記加熱された丸鋼管13は、その
加熱温度が略、650 ℃以下に低下する前に、素早く角形
鋼管成形ロール装置(ロールスタンド)7に搬入し、こ
こで丸鋼管13を、同周長の所定の角形鋼管14に整形する
熱間塑性変形を加える。
【0030】丸鋼管13から角形鋼管14への整形加工は、
すべて鋼管素材が、その塑性変形によって残留応力を生
じない程度の高温のもとで行われるから、当然、角形鋼
管成形によって生じる隅角部付近の鋼材についても、そ
の折曲げは熱間塑性変形の状態で施される。
【0031】したがって、厚肉鋼板を冷間塑性加工によ
って折曲げて隅角部を形成している従来の大径角形鋼管
の製造方法によって成形された大径角形鋼管に比べて、
その隅角部の材質の劣化および残留応力の大きさが全く
異なる。
【0032】また、厚肉鋼板に対する冷間折曲げ変形に
関連して、隅角部には所定のRを与えなければ、材料に
許容限界を超える外力を加えることになるので、従来、
鋼管隅角部のRの大きさは或る値以下には出来なかった
ものが、本実施の形態の場合は、さきに述べたように、
その隅角部の成形を熱間塑性変形により行うから、板厚
に比べて隅角部のRを極めて小さくすることができ、結
局、この方式に基づき成形された同材質、同径、同板厚
より成る角形鋼管14は、その断面係数、断面2次モーメ
ント、断面2次半径等々が、従来製品に比べ大きくな
り、すべての点で丈夫な角形鋼管14が得られる。
【0033】さらに、鋼管隅角部付近の残留応力は極め
て小であって、当該部分の材質の劣化が少なく製品の品
質向上に有効である。かくして、角管鋼管成形ロール装
置7を通して成形された大径の角形鋼管14は、同鋼管の
放熱が充分になされていないまま切断機8に装入され、
鋼管の搬入スピードに合わせて移動する切断カッターに
より、前記成形鋼管を長手軸方向規格長毎に切断して単
位の製品とし、次いで、同鋼管を冷却ゾーン(冷却工
程)9に搬入して、充分に放冷した後、この冷却した角
形鋼管14を、製品搬出テーブル10に送出する。
【0034】製品である角形鋼管14は、その後、従来実
施されている大径角形鋼管の製造方法におけると同様、
長手軸方向の歪矯正、溶接継手の探傷検査工程を経て市
場に出荷される。
【0035】上記工程のうち、鋼管を加熱した後の、た
とえば角形鋼管成形ロール装置7から以降の機構につい
ては、それらに必要にして充分な冷却手段を付設して、
同装置で稼働中の工具、ロールの類が所定温度以上に加
熱されないように常時、冷却しなければならない。
【0036】図2は、角形鋼管成形ロール装置7の一例
を示す正面図で、丸鋼管13は、同図(a)に示す型式の
ロールスタンドによって予備整形され、同図(b)に示
す最終成形ロールスタンドによって、その断面を規格を
満足する正確な角形鋼管14に整形するようにしている。
【0037】図中、20は角形鋼管成形ロールで、一段の
加工に4個設けられ、各角形鋼管成形ロール20は、それ
ぞれの支持部材21に、相互に直交する軸22によって軸支
し、各ロール面が対向して、その中央に角形空隙が形成
されている。
【0038】対向する各ロール面相互の間隔は、支持部
材21を図で放射方向に移動・調節することにより調節す
ることができ、その第1スタンドでは対向する成形ロー
ル面間隔は、搬入される丸鋼管13の径よりも、やや狭い
ように調節し、その結果、丸鋼管は隅角部に大きなRを
備えた角形管に整形される。
【0039】図2(b)は、成形ロール工程最終のロー
ルスタンドでは、対向する各ロール面間隔は、規格どお
りの大径の角形鋼管14の径に等しく調整する。当然、そ
の段において成形された鋼管隅角部Rは、成形後の鋼管
断面隅角部に与えられたRと同一である。
【0040】この工程における角形鋼管成形ロール20に
よる塑性変形は、鋼管自体が高温に加熱された状態で行
なわれるため、その隅角部も熱間折曲げにより成形さ
れ、したがって鋼管整形に基づくローラへの反作用が非
常に少なく、加工量の割には小容量の設備によって成形
することができる。
【0041】(実施の形態・その2)図1(a)におい
て、鋼板エッジ部の突合わせ溶接の工程で、丸形断面鋼
管12の突合わせ部を仮付け溶接する工法を採用する場合
がある。エッジ部の仮付け溶接は、スポットの場合と連
続仮付け溶接のタイプとがあり得るが、いずれにして
も、仮付け溶接により一旦、鋼管断面形状を固定した後
に、同鋼管を切断機を用いて長手軸方向規格長さに切断
して取出し、その両端面に溶接タブを取付けなどして仮
付け溶接ラインを鋼管の内外側から本溶接し、確実な溶
接継手を形成する。
【0042】上述の溶接工法によれば、相当に肉厚の鋼
板を用いた場合にも信頼性のある安定した溶接継手が得
られ、引いては最終製品の品質の向上にもつながる。た
だし、本実施の形態では、単位の丸鋼管を加熱炉6に装
入する場合、前記単位鋼管の前後端を、それぞれ仮付け
溶接し、連続状丸鋼管にして搬入して角形鋼管成形ロー
ル加工における材料の無駄を省くよう配慮する。
【0043】なお、上記鋼板エッジ部の溶接手段は、そ
のほか、直接または仮付け溶接後、片面サブマージドア
ーク溶接、その他、公知の各種溶接工法が採用されてよ
い。 (実施の形態・その3)(実施の形態・その2)におい
て、単位の丸鋼管13を加熱炉6に装入するとき単位鋼管
毎に行い、角形成形ロール工程に対しても単位鋼管毎に
搬入する工法による鋼管コーナー部の材質改善も実施可
能である。
【0044】(実施の形態・その4)図3は、図1
(a)に示す工程中の、角形成形ロール工程最終整形ロ
ールスタンドの正面図で、図中、14は整形された角形鋼
管、23は凹状山形周面を備えた一対の鼓状成形ロール
で、相対するロール周面の間には整形されるべき角形鋼
管外形と同等な空隙を形成し、かつ、それぞれ平行した
軸24に支持され、駆動源からユニバーサルジョイントを
介して動力が伝達され、角形鋼管14を整形しながら回転
する。
【0045】上述の軸24は、その軸間距離が長、短調節
可能なように支承されているから、同調節手段を調節す
ることにより、この種の成形ロールスタンドによって、
各サイズ(ある範囲内での)の鋼管の成形ロール工程を
構成することもできる。ここで整形される大径の角形鋼
管14の隅角部に与えられるRの大きさは、鼓状成形ロー
ル23の各凹形状周面の底部のRの形によって定まる。
【0046】(実施の形態・その5)図4は、図1
(a)に示す工程中のうち、角形成形ロール工程の最終
整形ロールスタンドの正面図で、図中、14は整形した角
形鋼管、25,26はそれぞれ凹状山形周面を備えた2対の
鼓状成形ロールで、同鼓状成形ロール25,26は,それぞ
れ平行な軸27,28に支持され、そのうちの一対のロール
25のみが駆動源からユニバーサルジョイントを介して支
持軸27に動力を伝達して駆動・回転される。
【0047】他の一対の成形ロール26は遊びローラであ
るが、各ロール25,26の支持軸27,28の軸間距離は、そ
れぞれ連動して長、短に微調整可能に設けられ、同セク
ションにおいて或る程度の範囲内で、異なるサイズの角
形鋼管の整形に対応することができるようにされてい
る。
【0048】本実施の形態における各成形ロール25,26
は、その成形ロール周面が、それぞれ角形鋼管外周面の
各1/4を略、カバーし、その中央部に整形すべき鋼管
断面と同一形状の断面空隙を形成する。
【0049】上記成形ロールの各凹状山形周面の底部に
設けたRの大きさが、ここで整形された大径の角形鋼管
14の隅角部に与えられるRの大きさを規制する。そし
て、この工程における鋼管断面の整形は、すべて熱間塑
性加工であるから、上記隅角部に与えられるRの大きさ
は、従来の冷間成形により成形された大径角形鋼管の規
格に規制されることなく、しかも、その加工の為、当該
部分の残留応力が生ずるおそれが少ない。
【0050】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、隅
角部の材質劣化を防止しかつ残留応力が殆どなく、しか
も塑性変形能力を有して地震に強いことから、従来の形
状・構造上の特徴に加えて、材質的に好適な、より信頼
性の高い高品質の角形鋼管を提供できる。さらに、厚肉
鋼管を使用している割には角形鋼管隅角部に与えるRを
小さく成形することができるため、隅角部までコラムの
強度計算に組入れることができ、従来の角形鋼管に比
べ、重量当りの断面係数、断面2次モーメント等々を大
にすることができて、重量当り、より丈夫な大径角形鋼
管を提供できる。しかも、限られた建坪に対してコラム
の占める面積を小にすることができ、建坪面積の有効利
用率を高めることができるとともに、断面をシャープな
ボックス形とすることができるから施工上または美観
上、有利である。
【0051】また上記した本発明の請求項2によると、
鋼管を角形鋼管に整形する加工は、熱間塑性変形である
ので、冷間成形加工する被加工材の板厚、加工程度に比
べて、要するパワーが小さくてすみ、したがって設備の
容量を比較的に小型にすることができ、設備費を軽減で
きる。すなわち、請求項1記載の高品質の角形鋼管を、
可及的にコストアップを避けながら、効率よく整形し、
生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、角形鋼管の
製造装置のアウトラインを示す説明図である。
【図2】同角形鋼管の製造装置中、角形鋼管成形工程に
使用されている角形成形ロール装置を示す正面図であ
る。
【図3】本発明の別の実施の形態を示し、角形鋼管の製
造装置中、角形鋼管成形工程に使用されている角形成形
ロール装置を示す正面図である。
【図4】本発明のさらに別の実施の形態を示し、角形鋼
管の製造装置中、角形鋼管成形工程に使用されている角
形成形ロール装置を示す正面図である。
【符号の説明】
1 熱延コイル 2 アン・コイラー 3 トリミングカッタ 4 丸鋼管成形ロール装置 5 溶接機 6 加熱炉 7 角形鋼管成形ロール装置 8 切断機 9 冷却ゾーン 13 丸鋼管 14 角形鋼管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱して規格形状に整形したことで、隅
    角部の材質劣化を防止しかつ隅角部の残留応力を減少し
    て形成したことを特徴とする角形鋼管。
  2. 【請求項2】 突合わせ端面を溶接した鋼管を、加熱炉
    に装入して全体を所望の温度まで加熱し、この加熱した
    鋼管を、角形鋼管成形ロール装置において規格形状に整
    形することで、隅角部の材質劣化を防止しかつ隅角部の
    残留応力を減少させた角形鋼管を得ることを特徴とする
    角形鋼管の製造方法。
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