JPH0912215A - フイルム剥離装置及び長尺状積層シートからフイルムを局部的に剥離する方法 - Google Patents

フイルム剥離装置及び長尺状積層シートからフイルムを局部的に剥離する方法

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JPH0912215A
JPH0912215A JP18490895A JP18490895A JPH0912215A JP H0912215 A JPH0912215 A JP H0912215A JP 18490895 A JP18490895 A JP 18490895A JP 18490895 A JP18490895 A JP 18490895A JP H0912215 A JPH0912215 A JP H0912215A
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JP
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film
suction drum
sheet
peeling
area
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JP18490895A
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English (en)
Inventor
Hiroya Endo
博也 遠藤
Kenichi Miyata
賢一 宮田
Takanori Endo
孝則 遠藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面にフィルムが積層された長尺状の積層シ
ートから、そのフィルムを局部的に剥離する操作に有利
に用いられるフィルム剥離装置を提供する。 【構成】 回転可能なサクションドラム、サクションド
ラム内に設けられた、回転下のサクションドラムの側面
の任意の領域の内側を所定の時間高真空状態に、そして
他の領域の内側を低真空状態にさせ、次に、サクション
ドラムの側面の他の領域の内側を所定の時間、高真空状
態に、そして他の領域の内側を低真空状態にさせる真空
形成装置、剥離対象のフィルムを含む長尺状積層シート
をサクションドラムの高真空領域の側面に供給するロー
ル、長尺状積層シートの剥離対象フィルムに剥離対象領
域を規定する幅方向の切れ目を入れるフィルム切断手
段、フィルムが局部的に剥離された積層シートを引き取
るロール、そしてサクションドラムの側面に貼り付く剥
離フィルムを剥がし取る手段を含む長尺状積層シートか
ら局部的にフィルムを剥がし取るフィルム剥離装置、及
びフィルム剥離方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルム剥離装置及び
長尺状積層シートからフィルムを局部的に剥離する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板や硬質樹脂基板などの基板の
上に感光性樹脂層などの感光層を積層した感光性積層材
料は、プリント配線基板やカラーフィルタの製造に用い
る感光材料として利用されている。このような感光性積
層材料の製造方法としては、長尺状の可撓性のプラスチ
ックシート(支持体シート)の上に感光材料層と感光材
料層保護用のプラスチックフィルムとを積層した長尺状
積層シートを用意し、この長尺状積層シートから保護用
のプラスチックフィルムを剥がしたのち、その感光材料
層表面に、その長さ方向に沿って矩形の基板を順次接合
し、その後それぞれの基板の間で長尺状積層シートを順
次切断して、プラスチックシート(カバーシート)と感
光層が積層された各基板を切り離す方法が知られてい
る。このようにして得た感光性積層材料の使用に際して
は、まず最上層のカバーシートを剥ぎ取り、次に感光材
料層をパターン露光させたのち、感光材料層を現像し、
基板上に硬化樹脂パターンを形成させる方法が利用され
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】上記の感光性積層材料を工業的に製造する
ためには、製造プロセスの自動化が当然必要となる。そ
して、その製造プロセスの自動化のポイントは、感光材
料層を含む長尺状積層シートから保護用のプラスチック
フィルムを剥がし取る工程、この工程で露出状態となっ
た感光材料層の表面に基板を接合する工程、そして基板
に接合された感光材料層と支持体シート(=カバーシー
ト)との積層体シートを各基板単位で切り離す工程にあ
るといえる。
【0004】上記の工程のうち、感光材料層を含む長尺
状積層シートから保護用のプラスチックフィルム(保護
フィルム)を剥がし取る工程に関しては、保護フィルム
を連続的に剥がし取る方法を利用する限り特に問題な
く、長尺積層シートの送り出しと同時に保護フィルムを
別のロールで巻き取る方法により容易に実現する。しか
しながら、感光性積層材料の製造の際には、保護フィル
ムは必ずしも感光材料層の全表面にわたって取り去る必
要はない。むしろ、露光領域に該当する部分以外の領域
の感光材料層の表面の保護フィルムは、その非露光領域
の感光材料層に塵埃が付着することを防ぐためには残し
ておくことが望ましい。また、非露光領域の保護フィル
ムを残すことにより、後に感光性積層材料を露光させる
場合に、その表面からカバーフィルムを取り除く把手の
役目をもたせることができるため、非露光領域の保護フ
ィルムは残しておくことが望ましい。長尺状積層シート
の表面から保護フィルムを局部的に、かつ自動的に取り
除くための方法としては、送り出しロールから送りださ
れる長尺状積層シートの走行路に、その積層シートの保
護フィルムのみを幅方向に切断するカッターを配置して
おき、積層シートを走行させながら、その保護フィルム
を、予め定められた距離毎に幅方向に切断し(切れ目を
入れ)、次いで取り除くべき領域(剥離対象領域)の保
護フィルムのみを取り除く方法が考えられる。そして、
この剥離対象領域の保護フィルムを取り除くな方法とし
ては、その剥離対象領域の保護フィルムに、別に用意し
た長尺の粘着テープを接触させ、粘着作用により順次取
り除いてゆく方法が考えられるが、この方法では、一旦
用いた粘着テープの再利用が困難であるという欠点があ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、多孔性の側面
を持ち、かつ中心軸の周囲を回転するようにされた筒状
体からなるサクションドラム、サクションドラム内にそ
の中心軸の周囲を回転するように設けられた、回転下に
ある該サクションドラムの側面の任意の区画された領域
の内側を所定の時間、高真空状態に、そして他の領域の
内側を低真空状態にせしめ、次いでその所定の時間経過
後、該サクションドラムの側面の他の区画された領域の
内側を所定の時間、高真空状態に、そして他の領域の内
側を低真空状態にせしめる真空形成装置、剥離対象のフ
ィルムを含む長尺状積層シートをサクションドラムの高
真空領域に接する側面に供給する長尺状積層シート供給
ロール、サクションドラムと長尺状積層シート供給ロー
ルとの間に設けられた長尺状積層シートの剥離対象フィ
ルムに剥離対象領域を規定する幅方向の切れ目を入れる
フィルム切断手段、フィルムが局部的に剥離された長尺
状積層シートを引き取るシート引き取りロール、そして
サクションドラムの側面に貼り付く剥離フィルムをサク
ションドラムから剥がし取る手段を含む長尺状積層シー
トから局部的にフィルムを剥がし取るフィルム剥離装置
にある。
【0006】上記のフィルム剥離装置は、下記の工程か
らなる長尺状積層シートから局部的にフィルムを剥がし
取る方法に有利に用いることができる。剥離対象のフィ
ルムを含む長尺状積層シートを供給ロールにより剥離機
構に向けて走行させる工程;走行中の長尺状積層シート
の剥離対象フィルムに、フィルム切断手段により剥離対
象領域を規定する幅方向の切れ目を入れる工程;多孔性
の側面を持ち、かつ中心軸の周囲を回転するようにされ
た筒状体からなるサクションドラム、およびサクション
ドラム内にその中心軸の周囲を回転するように設けられ
た、回転下にあるサクションドラムの側面の任意の区画
された領域の内側を所定の時間、高真空状態に、そして
他の領域の内側を低真空状態にせしめ、次いでその所定
の時間経過後、該サクションドラムの側面の他の区画さ
れた領域の内側を所定の時間、高真空状態に、そして他
の領域の内側を低真空状態にせしめる真空形成装置とか
らなるフィルム剥離機構を回転させて、予め決められた
フィルム剥ぎ取り位置に、その高真空領域を配置する工
程;上記の切れ目で規定されたフィルムの剥離対象領域
の先頭を、フィルム剥ぎ取り位置にてサクションドラム
の側面に接触させる工程;フィルム剥離機構の回転を続
け、同時に長尺体シートをシート引き取り手段により引
き取ることにより、長尺状積層シートから剥離対象領域
のフィルムの先頭をサクションドラムの高真空領域に付
着させながら剥がし取る工程;サクションドラムの回転
を続けながら、真空形成装置をサクションドラムの回転
方向と逆方向に回転させて、サクションドラムの側面の
高真空領域を低真空領域に切り換え、一方、剥ぎ取り中
のフィルムのサクションドラム側面への付着をその低真
空状態で維持させてフィルム剥ぎ取りを継続しながら、
フィルム剥ぎ取り位置にあるサクションドラム側面に新
たに高真空領域を形成させる工程;そしてサクションド
ラムの側面に付着しているフィルムを、そのサクション
ドラム側面から剥がし取る工程。
【0007】次に、感光材料層を保護フィルムと可撓性
プラスチック支持体とではさんだ積層構成からなる感光
性長尺状積層シート(保護フィルムを付けた状態の感光
層付き帯状支持体シート)を用いて感光性積層材料を製
造する方法を例にして、本発明のフィルム剥離装置の構
成と、その製造方法における本発明のフィルム剥離装置
の利用を説明する。
【0008】本発明のフィルム剥離装置を用いて保護フ
ィルムを局部的に取り除く工程を経て製造される感光性
積層材料の構成の例を図に示す。図1の感光性積層材料
は、矩形の基板11、感光材料層12そして可撓性プラ
スチックシート(カバーシート)13がこの順に積層さ
れた基本構成からなり、感光材料層12と可撓性プラス
チックシート13とのそれぞれの一部(12a、12
b、13a、13b)が、基板の両側の端部より突き出
され、かつ感光材料層12が、その基板端部の内側の位
置14a、14bにて切断分離されており、そしてその
切断位置の外側部分の感光材料層の下面と基板端部表面
との間に、プラスチックフィルム15a、15bが配設
されている構成からなる。
【0009】次に、図1の感光性積層材料の製法の例
を、図面を参照しながら説明する。図2は、感光性積層
材料の製造に利用できる装置(感光層積層装置)の一例
の概要図である。感光層積層装置は、シート基板裏返し
部、シート基板加熱部、保護フィルム・感光層切断部、
保護フィルム除去部、感光層熱圧着部、帯状支持体切断
部、シート基板表返し部から構成されている。
【0010】シート基板裏返し部では、図2で左から右
方向へ搬送ローラ23によって送られて来たプリント基
板用の銅張ガラスエポキシ樹脂基板やガラス基板などの
シート基板22を、裏返しアーム25で下側より保持
し、持ち上げ、アームを回転し裏返してシート基板加熱
部の搬送ローラ23aに載せることにより、シート基板
22の熱圧着面を下に向け、加熱する。裏返しアーム2
5の基板保持は、真空吸着、メカハンド等を利用して行
なうが、必ずシート基板の裏側または端面を保持し表面
は非接触とする。シート基板加熱部では、ヒータ24で
シート基板22を約50〜110℃の温度に加熱する。
【0011】また、別に設けた原反ロール20から、保
護フィルムを表面に付けた感光材料層(感光層)付き帯
状支持体シート(長尺状積層シート)21を巻き出し、
これを供給ロール(長尺状積層シート供給ロール)20
aを介して走行させながら、保護フィルム・感光層切断
部において、積層領域(基板に接合させる領域)と非積
層領域(基板に接合させない領域)の境界にて、保護フ
ィルムと感光層とを一緒を切断し(支持体は切断しな
い)、次いで保護フィルム除去部で積層領域(基板に接
合させる予定の領域)の保護フィルムを剥離除去する。
【0012】保護フィルム・感材層切断部には、感光層
付き帯状支持体シート21を固定保持しながら支持体シ
ートの搬送方向へ移動が可能な固定台29と、その支持
体シート21の搬送方向と直角の方向(即ち保護フィル
ム切断方向)に移動することができ、カッター刃31が
固定されたスライド台30とが備えられている。支持体
シート21を固定する固定台29は、保護フィルムと感
光層の切断時には支持体シートを固定保持しながら支持
体シートの走行速度と同じ速度で移動し、保護フィルム
・感光層切断(切れ目の形成)が終了すると、支持体シ
ート21を拘束から放し、その後スタート位置に戻る。
スライド台30には、支持体シート21の移動方向に対
して直角に向けたカッター刃31を、保護フィルムを残
す領域の幅に合わせて二枚配置し、例えばシリンダーや
バネ等を利用して、調整可能な一定の刃圧で支持体シー
ト上の保護フィルム表面に接触する様に固定する。
【0013】保護フィルム・感光層の切断は次のように
行なわれる。まず、固定台29が支持体シート21を保
持し、支持体シート21の走行速度と同じ速度で移動し
ながら、スライド台30のカッター刃31が固定台29
上の帯状支持体21の保護フィルム表面に押し当てら
れ、切断方向に移動する。カッター刃31は支持体シー
ト21上の保護フィルムと感光層とをのみ切断するよう
に作用する。そして、スライド台30はカッター刃31
が支持体シート21の少なくとも端まで移動したら、カ
ッター刃31は後退する。この保護フィルム・感光層切
断工程において、固定台29が支持体シート21の移動
に同期して移動しているため、保護フィルムと感光層と
の切断(切れ目の形成)は、支持体シートが走行して移
動状態にあっても、支持体シート21の幅方向に直角に
行なわれる。
【0014】次に、保護フィルム除去部は、サクション
ドラムと、その内部に備えられた真空形成装置とから構
成されるフィルム剥離機構32、サクションドラムの側
面に貼り付く剥離フィルムをサクションドラムから剥が
し取るドクターナイフ33、そして保護フィルム・感光
層切断部位から送られてくる保護フィルムと感光層に切
れ目がはいった支持体シート21をフィルム剥離機構3
2に接触させる補助ロール34が備えられている。な
お、後述の一対の熱圧着ローラ27、28のうちの下側
の熱圧着ローラ27も保護フィルム除去操作において、
保護フィルムが局部的に剥離された支持体シート21を
引き取るシート引き取りロールとして利用される。
【0015】図3に保護フィルム除去部の詳細を示す拡
大図を示す。図3の(a)は、保護フィルムの除去開始
時のフィルム剥離機構の配置を示し、図3の(b)は、
保護フィルムの除去が途中まで進んだ中間状態の配置を
示す。
【0016】フィルム剥離機構32はサクションドラム
101と、その内部に備えられた真空形成装置102と
から構成される。サクションドラム101は、多孔性の
側面を持ち、かつ中心軸103の周囲を回転するように
された筒状体からなるものである。真空形成装置102
は、通常は内部ドラムの形態にあり、サクションドラム
の中心軸103の周囲を左右に振り子運動のような回転
を行なうように設けられている。そして、真空形成装置
102は、外部の高真空源及び低真空源(いずれも図示
なし)と複数個の吸引連絡口104a及び104bを介
して接続している。真空形成装置の内部ドラム102の
側面には、内部ドラム102とサクションドラム101
との間の空間を、高真空空間(高真空源に接続している
空間)105、低真空空間(低真空源に接続している空
間)106、常圧空間107のそれぞれに区画するため
の仕切り、そして高真空空間105と低真空空間106
との空間に接する内部ドラム102の側面には、真空源
からの真空状態を伝達する複数の通路108a及び10
8bが形成されている。高真空空間105には、高真空
源から吸引連絡口104a及び通路108bを経て高真
空状態が形成され、低真空空間106には、低真空源か
ら吸引連絡口104b及び通路108aを経て低真空状
が形成され、これによってサクションドラムの側面の任
意の区画された領域の内側の空間を所定の時間、高真空
状態に、そして他の領域の内側領域を低真空状態にそれ
ぞれ維持する。そして、次に、サクションドラム101
と内部ドラム102との相対位置を変えることにより、
サクションドラムの側面の他の区画された領域の内側空
間を、高真空状態に、そして他の領域の内側空間を低真
空状態にすることが可能となる。
【0017】前述のように、図3の(a)フィルム剥離
機構32は、保護フィルムの除去開始時のフィルム剥離
機構の配置を示している。すなわち、サクションドラム
101の側面上で、シート引き取りロール(下側の熱圧
着ロール)27に近接する位置に設定されたフィルム剥
ぎ取り位置(イ)の領域に、真空形成装置(内部ドラ
ム)102の回転によって、高真空領域(高真空空間1
05に接する部位のサクションドラムの側面)が配置さ
れ、そのフィルム剥ぎ取り開始位置イに、保護フィルム
に形成された切れ目(ロ)(剥離対象領域の先頭位置に
相当する)が、補助ロール34により接触させられる。
なお、サクションドラム101は常に図の矢印の方向に
回転状態にある。
【0018】サクションドラム101の回転を続け、か
つ内部ドラム102の回転を同期させることによって高
真空領域は、サクションドラムの回転と共に移動する。
従って、保護フィルムの切れ目以降の部位は、サクショ
ンドラム内の高真空空間による吸引力により、サクショ
ンドラムの側面に貼り付いた状態で走行を続ける。一
方、支持体シート21は、シート引き取りロール27に
より引き取られるため先頭が引き剥がされた保護フィル
ムは、支持体シート21から次第に剥離し、サクション
ドラムに貼り付いたまま回転する。この段階が図3の
(b)に示されている。内部ドラム102は、その低真
空空間の左端部がドクタナイフ33の直前の位置に到達
したら回転を停止する。
【0019】そして、剥離対象部位の終端部(次の切れ
目)が(イ)の領域の直前に到達すると、高真空空間は
高真空状態を常圧状態に切り替え、低真空空間は低真空
状態のままで、内部ドラムは高真空にあった領域が元の
フィルム剥ぎ取り位置に戻るまで逆向きに回転する。そ
して、その位置に一旦停止し、次の保護フィルム剥離領
域の先頭位置に当る切れ目(先の引き剥がした切れ目の
次の回の切れ目は、通常は、保護フィルム剥離対象領域
の終端に当るため、更にその次の回の切れ目となる)
が、フィルム剥ぎ取り位置に到達すると、ふたたび高真
空状態を作り出すように真空源を調整する。低真空空間
は連続して低真空状態を形成し続ける。
【0020】サクションドラム101の側面に貼り付い
た保護フィルムの切れ目(ロ)以降の剥離対象部位は、
そのままサクションドラムの回転と共に走行する。しか
し、保護フィルムの次の切れ目、即ち、保護フィルム剥
離対象領域の終端以降では、その切れ目以降の部位をサ
クションドラムの側面に貼り付けるような強い吸引力が
作用しないため、保護フィルムは支持体シート21と一
緒にシート引き取りロール27に引き取られる。このよ
うにして、保護フィルムの剥離対象領域は、引き剥がさ
れ、一方、それ以外の領域は、支持体シート21から引
き剥がされることなく次の工程に進む。
【0021】なお、サクションドラムの側面に付着して
いる剥離保護フィルムは、剥ぎ取り位置(ハ)にて、ド
クターナイフ33などの剥ぎ取り手段によってサクショ
ンドラム側面から剥がし取られる。
【0022】次に熱圧着ローラ部では、一対の熱圧着ロ
ーラが、それぞれシート基板の上方に上側の熱圧着ロー
ラ28及び下方に下側の熱圧着ローラ27が対向する位
置に設けられ、上の熱圧着ローラ28の両端にはシリン
ダー等で下方に圧力がかけられる構造となっている。上
下の熱圧着ローラ27、28は協同して、シート基板2
2の上に支持体シート21(保護層が局部的に除去され
たもの)の感光層を熱圧着する役割と、シート基板22
を支持し搬送することの両者の役割を持つ。上下の熱圧
着ローラ27、28は、シート基板22を挟んでいない
時にはシート基板の厚さより小さい隙間で非接触状態に
て対向している。
【0023】支持体シート21は、まず、下の熱圧着ロ
ーラ27に巻き付けられ、その先端は、熱圧着ローラ2
7、28の出口側にあるサクション付きベルト35に保
持される。サクション付きベルト35は、支持体シート
21と同じ移動速度で動き、穴のあいた搬送ベルトの下
側に設置された真空室36の作用で支持体シート21の
先端付近がを吸引保持されている。シート基板22が連
続して来ない時は、熱圧着ローラ27、28とサクショ
ン付きベルト35とは、支持体シート21を保持しなが
ら、その移動速度に同期して回転している。
【0024】次にシート基板への感光層の接合(熱圧
着)工程を説明する。予備加熱され、裏返しにされたシ
ート基板22は左方向から送られて来ると、シート基板
押し出し機構部で一旦停止し待機する。このシート基板
押し出し機構部は、支持体シート21の保護フィルム除
去部分(保護フィルムが存在していない領域)の端を、
反射率または透過率の変化を利用してセンサにより感知
して、シート基板22の所定の位置に保護フィルム除去
部分の先端部が来るように、一定速度で搬送される支持
体シート21に同期させて、押し出し機構26によって
シート基板22をタイミング良く熱圧着ローラ27、2
8の間に押し出す。シート基板22がその隙間に侵入す
ると同時に、熱圧着ローラ28により上方から圧力がか
かり、支持体シート21とシート基板22とが熱圧着さ
れる。そして、シート基板22の後端位置まで支持体シ
ート21が熱圧着されると、上の熱圧着ローラ28の圧
力は解除され、シート基板22の表面から僅かに離れ
る。
【0025】一方、その間に次のシート基板が予備加熱
されたのち裏返しにされ、シート基板押し出し機構部で
待機している。上記の工程が完了し、シート基板押し出
し機構部が支持体シート21の次の保護フィルム除去部
分の先端を感知すると、同様にして、シート基板の所定
の位置に保護フィルム除去部分の先端が来るように、一
定速度で走行する支持体シート21に同期させ、タイミ
ングよくシート基板を熱圧着ローラ27、28の隙間に
押し出す。上記のように、支持体シート21の走行を停
止することなく連続的に順次帯状支持体シート21とシ
ート基板とを熱圧着していく。
【0026】サクション付きベルト35による支持体シ
ート21の先端の保持は、シート基板22が連続して熱
圧着ローラ27、28に投入されていない時の仮の保持
であって、シート基板22が投入されてラミネートが連
続的に行われている時は、サクション付きベルト35の
真空室は不作動状態となる。そして、支持体シート21
にシート基板22が貼り付いた状態で図2の右側に搬送
される。
【0027】帯状支持体切断部には、下側に固定刃3
8、そして上側にロータリー刃37が設置され、シート
基板22が接合している支持体シート21が移動してく
ると、シート基板と次のシート基板の間の領域の保護フ
ィルムと感光層とが共に残留している部分を切断し、順
次シート基板を切り離す。
【0028】支持体シート21が熱圧着され、切り離さ
せれたシート基板22は、帯状支持体が、その基板の両
端部より突き出た状態でシート基板表返し部まで搬送さ
れ、上方より熱圧着体を基板表返しアーム39で裏面を
保持しながら持ち上げ、次いで基板表返しアーム39を
回転し、熱圧着体を表返したのち搬送ローラに載せるこ
とにより、シート基板22の熱圧着面を上側に向けた状
態とされ、次工程(図示なし)に搬送されるか、あるい
はシート基板カセット(図示なし)に回収される。
【0029】図4は、支持体シート(感光層付き帯状支
持体シート)21の一例の断面図である。すなわち、帯
状支持体40の一方の表面に感光層(感光材料層)41
が設けられ、さらに感光層41の表面上に感光層41を
保護するための保護フィルム42が付設されている。帯
状支持体40としては、一般にポリエチレンテレフタレ
ート、ポリプロピレンその他のポリマーから作られたフ
ィルム(一般に10〜200μmの厚さを有する)が使
用できる。感光層41は、通常は、光重合性レジストで
形成されたものであり、一般に1〜3μmの層厚を有す
るものである。この光重合性レジストとしては特に限定
されず、どのような材料であってもよい。また、熱圧着
性を向上させるために、帯状支持体40と感光層41の
間に中間層をいれることもできる。この中間層は、例え
ば、ポリビニルアルコールなどの樹脂で形成することが
でき、一般に10〜50μmの層厚を有する。
【0030】図5は、図4に図示した積層操作における
積層構造体の変化、そして図1の感光性積層材料を使用
するパターニングを模式的に示す図である。(イ)は、
積層領域(接合領域)の保護フィルムを取り除いた状態
の、支持体40、感光層41、そして保護フィルム42
からなる支持体シートの断面を示している。この(イ)
の支持体シートの感光層41の表面とシート基板43と
を熱圧着し、基板シートの両端部で、支持体シートを切
断した状態が、(ロ)に示されている。この(ロ)の感
光性積層体が、図1の感光性積層材料に相当する。
【0031】この(ロ)の感光性積層材料を用いてパタ
ーニング(像様露光した後、現像処理に付して、感光性
樹脂層を硬化させたレプリカを得る工程)をする場合に
は、その端部の一方(あるいは両方)をつかみ、(ハ)
に示されるように、上方に引き上げると、感光層が接合
した基板シートから、支持体が容易に剥がれる。従っ
て、この操作において、感光層の損傷が発生する事故が
顕著に低減する。
【0032】次に、(ニ)に示されているように、パタ
ーンマスク44を介して感光層41を紫外線で露光し、
感光層41にパターンを焼き付ける。次いで、公知の方
法で現像処理することにより、感光層41の未露光部が
現像液に溶解し、露光部のみが基板シート上に残り、
(ホ)に示されているように、シート基板上にパターニ
ングされた感光層が形成される。なお、感光層の材料に
よっては、露光部を現像溶解させ、未露光部を残す場合
もある。更に、パターニングされた感光層を利用して機
能性画像を形成したり、感光層の残留部分をレジストと
して利用し、基板をエッチングすることもできる。
【0033】なお、本発明のフィルム剥離装置は、上記
のように、感光材料層を二枚のプラスチックフィルムで
はさんだ感光性長尺状積層シートから一方のフィルムを
局部的に剥がし取る場合に特に有効であるが、そのよう
な用途のみに用いられるものではないことは当然であ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明のフィルム剥離装置は、一方の表
面にフィルムが積層された長尺状の積層シートから、そ
のフィルムを局部的に剥離する操作に有利に用いること
ができる。そして、特に、感光性材料を二枚のフィルム
ではさんだ長尺状の感光性積層シートの一方の側のフィ
ルムを一定の間隔で部分的に剥離させるために有利に利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルム剥離装置を利用して得られる
感光性積層材料の構成の例を示す模式図である。
【図2】図1の感光性積層材料を製造するために使用す
る、本発明のフィルム剥離装置を含む感光層積層装置の
例の概要図である。
【図3】図2の感光層積層装置の保護フィルム剥離機構
の拡大図である。
【図4】本発明のフィルム剥離装置によってフィルムを
局部的に剥離する方法の適用対象の例である保護フィル
ムと感光材料層とが支持体上に積層された長尺状積層シ
ートの一例の断面図である。
【図5】図1の感光性積層材料を用いた基板パターニン
グ工程の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
11 基板 12 感光材料層 13 可撓性プラスチックシート 14a 切断分離位置 14b 切断分離位置 15a プラスチックフィルム 15b プラスチックフィルム 20 原反ロール 20a 長尺状積層シート供給ロール 21 保護フィルムと感光層付き支持体シート 22 シート基板 23 搬送ローラ 24 加熱ヒータ 25 基板裏返しアーム 26 基板押し出し機構 27 下の熱圧着ローラ 28 上の熱圧着ローラ 29 支持体シートの固定台 30 スライド台 31 カッター刃 32 フィルム剥離機構 33 ドクターナイフ 34 補助ローラ 35 サクション付きベルト 36 真空室 37 ロータリー刃 48 固定刃 39 基板表返しアーム 40 帯状支持体 41 感光層 42 保護フィルム 43 シート基板 44 パターンマスク 101 サクションドラム 102 真空形成装置(内部ドラム) 103 回転中心軸 104a 吸引連絡口(低真空) 104b 吸引連絡口(高真空) 105 高真空空間 106 低真空空間 107 常圧空間 108a 真空伝達通路(低真空) 108b 真空伝達通路(高真空) (イ) フィルム剥ぎ取り位置(領域) イ フィルム剥ぎ取り開始位置 (ロ) 保護フィルムの切れ目 (ハ) 剥ぎ取り位置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性の側面を持ち、かつ中心軸の周囲
    を回転するようにされた筒状体からなるサクションドラ
    ム、サクションドラム内にその中心軸の周囲を回転する
    ように設けられた、回転下にある該サクションドラムの
    側面の任意の区画された領域の内側を所定の時間、高真
    空状態に、そして他の領域の内側を低真空状態にせし
    め、次いでその所定の時間経過後、該サクションドラム
    の側面の他の区画された領域の内側を所定の時間、高真
    空状態に、そして他の領域の内側を低真空状態にせしめ
    る真空形成装置、剥離対象のフィルムを含む長尺状積層
    シートをサクションドラムの高真空領域に接する側面に
    供給する長尺状積層シート供給ロール、サクションドラ
    ムと長尺状積層シート供給ロールとの間に設けられた長
    尺状積層シートの剥離対象フィルムに剥離対象領域を規
    定する幅方向の切れ目を入れるフィルム切断手段、フィ
    ルムが局部的に剥離された長尺状積層シートを引き取る
    シート引き取りロール、そしてサクションドラムの側面
    に貼り付く剥離フィルムをサクションドラムから剥がし
    取る手段を含む長尺状積層シートから局部的にフィルム
    を剥がし取るフィルム剥離装置。
  2. 【請求項2】 真空形成装置が、予め決められた角度の
    範囲を左右に回転する内側サクションドラムである請求
    項1に記載のフィルム剥離装置。
  3. 【請求項3】 下記の工程からなる長尺状積層シートか
    ら局部的にフィルムを剥がし取る方法:剥離対象のフィ
    ルムを含む長尺状積層シートを供給ロールによりフィル
    ム剥離機構に向けて走行させる工程;走行中の長尺状積
    層シートの剥離対象フィルムに、フィルム切断手段によ
    り剥離対象領域を規定する幅方向の切れ目を入れる工
    程;多孔性の側面を持ち、かつ中心軸の周囲を回転する
    ようにされた筒状体からなるサクションドラム、および
    サクションドラム内にその中心軸の周囲を回転するよう
    に設けられた、回転下にあるサクションドラムの側面の
    任意の区画された領域の内側を所定の時間、高真空状態
    に、そして他の領域の内側を低真空状態にせしめ、次い
    でその所定の時間経過後、該サクションドラムの側面の
    他の区画された領域の内側を所定の時間、高真空状態
    に、そして他の領域の内側を低真空状態にせしめる真空
    形成装置とからなるフィルム剥離機構を回転させて、予
    め決められたフィルム剥ぎ取り位置に、その高真空領域
    を配置する工程;上記の切れ目で規定されたフィルムの
    剥離対象領域の先頭を、フィルム剥ぎ取り位置にてサク
    ションドラムの側面に接触させる工程;フィルム剥離機
    構の回転を続け、同時に長尺体シートをシート引き取り
    手段により引き取ることにより、長尺状積層シートから
    剥離対象領域のフィルムの先頭をサクションドラムの高
    真空領域に付着させながら剥がし取る工程;サクション
    ドラムの回転を続けながら、真空形成装置をサクション
    ドラムの回転方向と逆方向に回転させて、サクションド
    ラムの側面の高真空領域を低真空領域に切り換え、一
    方、剥ぎ取り中のフィルムのサクションドラム側面への
    付着をその低真空状態で維持させてフィルム剥ぎ取りを
    継続しながら、フィルム剥ぎ取り位置にあるサクション
    ドラム側面に新たに高真空領域を形成させる工程;そし
    てサクションドラムの側面に付着しているフィルムを、
    そのサクションドラム側面から剥がし取る工程。
JP18490895A 1995-06-28 1995-06-28 フイルム剥離装置及び長尺状積層シートからフイルムを局部的に剥離する方法 Withdrawn JPH0912215A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006049330A1 (ja) * 2004-11-08 2006-05-11 Fujifilm Corporation 露光装置
JP2007084200A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Fujifilm Corp 積層体の剥離装置及び剥離方法
KR20120096336A (ko) * 2011-02-22 2012-08-30 삼성테크윈 주식회사 필름박리장치
KR20200002094U (ko) * 2019-03-14 2020-09-24 프로로지움 테크놀로지 코., 엘티디. 진공 흡입을 이용한 박리 장치
CN113682593A (zh) * 2021-09-26 2021-11-23 山本光电(龙川)有限公司 半自动组装模组设备

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