JPH09121744A - 害虫駆除方法及び害虫駆除具 - Google Patents

害虫駆除方法及び害虫駆除具

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JPH09121744A
JPH09121744A JP29011695A JP29011695A JPH09121744A JP H09121744 A JPH09121744 A JP H09121744A JP 29011695 A JP29011695 A JP 29011695A JP 29011695 A JP29011695 A JP 29011695A JP H09121744 A JPH09121744 A JP H09121744A
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insecticide
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Kinzo Ri
勤三 李
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業の安全性が高く、しかも低コストで
実施でき、効率の高い害虫駆除技術を提供することであ
る。 【解決手段】 木の幹に潜在する害虫を駆除するための
方法であって、水溶性の殺虫剤を含有させた殺虫剤保持
体を幹に接触させて所定高さに設ける害虫駆除方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、松枯れなどの発生
原因となる害虫を駆除するための技術に関するものであ
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、松枯れ現象が全
国的に問題となっている。これには大気汚染や酸性雨の
ような環境的因子も関与していると考えられるが、キク
イ虫による食害が最大の原因である。ところで、弱って
代謝系に異常を来している松には、線虫と呼ばれる1m
m程度の生物が寄生していることが知られている。線虫
は樹脂道とよばれる松脂を分泌する部分に侵入して、代
謝系の働きを阻害することで松脂の分泌能力を低下させ
る。松脂が分泌されなくなった松では、松脂によって卵
が封じ込められる恐れがないためキクイ虫が好んで卵を
産みつける。そして、無事に卵から孵化した幼虫は成長
する過程で松を食害し、松枯れを引き起こす。
【0003】つまり、松枯れは、線虫によって代謝系の
働きが阻害され、松脂を十分に分泌できなくなった松
を、その内部で孵化したキクイ虫の幼虫が食害すること
が原因で発生するのである。従って、幹の表層部に潜む
線虫を駆除すれば、キクイ虫が卵を産みつけたとしても
松脂によって卵が封じ込められるので孵化できず、食害
による松枯れは発生しなくなる。
【0004】こうした事情に鑑みて、表層部に潜む線虫
を駆除するために幹の周囲に殺虫剤を散布しているのが
現状である。しかし、この方法は、散布者自身も殺虫剤
を浴びることになるので安全性に問題がある。ヘリコプ
ターを使用して山林の上空から殺虫剤を大規模に散布す
ることも提案されているが、これは他の生物種にも悪影
響を及ぼし、生態系を大きく崩してしまう恐れがある。
その上、コストが非常に高く付くにもかかわらず大きな
効果は期待できず、効率が悪い。
【0005】本発明はこうした課題を解決するためにな
されたもので、その目的は、作業の安全性が高く、しか
も低コストで実施でき、効率の高い害虫駆除技術を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、木
の幹に潜在する害虫を駆除するための方法であって、水
溶性の殺虫剤を含有させた殺虫剤保持体を幹に接触させ
て所定高さに設けることを特徴とする害虫駆除方法によ
って達成される。又、木の幹に潜在する害虫を駆除する
ための害虫駆除具であって、水溶性の殺虫剤と、この水
溶性の殺虫剤を担持させた保持体とを具備し、前記保持
体を幹に接触させて所定高さに設けられるようにしてな
ることを特徴とする害虫駆除具によって達成される。
【0007】すなわち、本発明は、雨水によって幹に設
けた殺虫剤保持体から殺虫剤を溶け出させ、これが幹の
表面を伝って流れる落ちる途中で、有効成分が表層部に
浸透し、害虫を死滅させるものである。従って、作業者
自身は殺虫剤を浴びることがなく高い安全性が得られ、
しかも作業は殺虫剤保持体を幹に設置するだけの簡単な
ものであるから低コストにて実施できる。更に、一本ず
つ集中的に害虫駆除できるので、上空からの大量散布に
比べ殺虫剤の無駄がなく、効率が高い。
【0008】尚、上記害虫駆除方法では、殺虫剤保持体
として帯状のものを用い、前記殺虫剤保持体を幹の周囲
に巻回状態で設けることが好ましい。これによって強い
風雨にさらされても殺虫剤保持体が幹から外れ難く、
又、幹を全周にわたって均一に処理できる。又、殺虫剤
保持体を上下方向に複数段設けることが好ましい。これ
によって殺虫剤を高い濃度で害虫に作用させることが可
能となり、害虫駆除が一層確実に行える。
【0009】又、耐久性に優れ、殺虫剤の保持が良好で
あることから、殺虫剤保持体として不織布を用いること
が好ましい。更に、取付けを簡単、かつ、確実に行える
ようにするために、上記害虫駆除具の保持体は、幹の周
囲に巻回状態で設けられるよう構成されたものであるこ
とが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明の一実施形
態を示すもので、図1は殺虫剤保持体(害虫駆除具)を
松の幹に設けた状態を示す斜視図、図2は害虫が駆除さ
れる様子を示す概念図である。図1及び図2中、1は水
溶性の殺虫剤を含有する不織布製の殺虫剤保持体であ
り、例えば幹Mを1〜2周する程度の長さを有する。こ
の帯状の殺虫剤保持体1に含有させる殺虫剤としては、
パインサイド(サンケイ化学社製)、バークサイド(ヤ
シマ産業社製)、マウントT(井筒屋化学産業社製)な
どを挙げることができる。2は幹の周囲に巻回された殺
虫剤保持体1を固定するためのテープである。
【0011】本発明は、以下のようにして実施される。
先ず、松の幹Mの周囲に直接殺虫剤保持体1を巻き付
け、これをテープ2によって固定する。尚、殺虫剤保持
体1の地面からの高さは2m程度である。こうして幹M
に巻回された殺虫剤保持体1が雨水を受けると、図2に
示す如く、水溶性の殺虫剤が溶け出す。そして、幹Mの
表面を伝って流れ落ちる途中で殺虫剤の有効成分が幹M
の表層部に浸透し、そこに潜在する線虫Pを死滅させ
る。
【0012】線虫Pが死滅すると、松の代謝系の働きが
活発になり、松脂が十分に分泌される。従って、キクイ
虫の卵は孵化できなくなり、幼虫の食害による松枯れが
抑止される。上述したように、本発明は、松の幹に殺虫
剤保持体1を巻き付けるだけで、松脂の分泌能力を低下
させる害虫、特に線虫を駆除できるものであり、低コス
トにて実施可能である。しかも、殺虫剤が作業者自身に
降り掛かることがないので、安全性に優れる。更に、松
を一本ずつ集中的に害虫駆除するので、殺虫剤の無駄が
なく、効率が高い。
【0013】尚、殺虫剤保持体1は上下方向に複数段設
けても良く、上下3段に設けた様子を図3に示す。こう
して殺虫剤保持体1を密に設けることで殺虫剤濃度が高
くなり、害虫の駆除が一層確実なものとなる。
【0014】
【発明の効果】作業の安全性が高く、しかも低コストで
実施でき、害虫駆除効率に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】殺虫剤保持体(害虫駆除具)を松の幹に設けた
状態を示す斜視図である。
【図2】害虫が駆除される様子を示す概念図である。
【図3】本発明の他実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 殺虫剤保持体 2 殺虫剤保持体固定用のテープ M 松の幹 P 線虫

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木の幹に潜在する害虫を駆除するための
    方法であって、 水溶性の殺虫剤を含有させた殺虫剤保持体を幹に接触さ
    せて所定高さに設けることを特徴とする害虫駆除方法。
  2. 【請求項2】 殺虫剤保持体として帯状のものを用い、
    前記殺虫剤保持体を幹の周囲に巻回状態で設けることを
    特徴とする請求項1に記載の害虫駆除方法。
  3. 【請求項3】 殺虫剤保持体を上下方向に複数段設ける
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の害虫駆
    除方法。
  4. 【請求項4】 殺虫剤保持体が不織布からなることを特
    徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の害虫駆除
    方法。
  5. 【請求項5】 木の幹に潜在する害虫を駆除するための
    害虫駆除具であって、 水溶性の殺虫剤と、 この水溶性の殺虫剤を担持させた保持体とを具備し、 前記保持体を幹に接触させて所定高さに設けられるよう
    にしてなることを特徴とする害虫駆除具。
  6. 【請求項6】 保持体は幹の周囲に巻回状態で設けられ
    るよう構成されたものであることを特徴とする請求項5
    に記載の害虫駆除具。
JP7290116A 1995-11-08 1995-11-08 害虫駆除方法及び害虫駆除具 Expired - Lifetime JP2736627B2 (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6120175U (ja) * 1984-07-13 1986-02-05 ポリウレタン化成株式会社 花木の捕虫テ−プ
JPS63140002U (ja) * 1987-03-04 1988-09-14
JPH0310632A (ja) * 1989-06-07 1991-01-18 Yoshiyuki Nagata 害虫の防除器具及び方法

Patent Citations (3)

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JPH0310632A (ja) * 1989-06-07 1991-01-18 Yoshiyuki Nagata 害虫の防除器具及び方法

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