JPH09120571A - 光学ヘッド及び該光学ヘッドを用いた光学的記録再生装置 - Google Patents

光学ヘッド及び該光学ヘッドを用いた光学的記録再生装置

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JPH09120571A
JPH09120571A JP7277817A JP27781795A JPH09120571A JP H09120571 A JPH09120571 A JP H09120571A JP 7277817 A JP7277817 A JP 7277817A JP 27781795 A JP27781795 A JP 27781795A JP H09120571 A JPH09120571 A JP H09120571A
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astigmatism
optical
light beam
objective lens
optical head
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JP7277817A
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Masakazu Fukui
雅千 福井
Toru Sasaki
徹 佐々木
Tetsuya Kamioka
哲也 上岡
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリカーボネイト基板を用いた光ディスクの
光学的記録再生を行う従来装置は、基板の光学異方性に
より光スポットの非点収差が許容量を越え、焦点位置ず
れによる再生信号及びスポット位置制御信号の特性が大
きく変化する可能性があった。 【解決手段】 直線偏光光線を発生する半導体レーザ3
7と、この直線偏光光線を平行光にするコリメートレン
ズ43と、該直線偏光光線を反射する反射プリズム47
と、該プリズム47により照射された光線を光ディスク
31に照射する対物レンズ49とを含み、反射プリズム
47を用いて対物レンズ49に照射する光線を該光線の
偏光方向と垂直方向に所定角度θ傾けることにより、対
物レンズ49より出射した光に偏光方向と垂直方向の補
正用の非点収差を発生させ、光ディスク31の基板48
aの持つ非点収差を相殺するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的情報記録媒
体に情報の記録再生を行う光学ヘッド及び該光学ヘッド
を用いた光学的記録再生装置に係り、特に光学的情報記
録媒体の透過基板の複屈折により生じる非点収差を相殺
することができる光学ヘッド及び該光学ヘッドを用いた
光学的記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、追記形光ディスク/書換型の光磁
気ディスク及び相変化光ディスク等の光学的情報記録媒
体(以下、総称して光ディスクと呼ぶ)にレーザ光を照
射することによって情報の記録再生を行う光学的記録再
生装置が知られている。この光ディスクは、記録再生方
式に違いはあるものの、透過性の基板に記録膜を積層
し、この透過性の基板を介してレーザ光を収束して記録
膜に照射することによって情報の記録再生を行うのが一
般的である。この透過性の基板の材質としては、従来は
ガラス材料が採用されていたが、近年においては量産性
が良い等のために樹脂性基板、例えばポリカーボネイト
基板(以下、PC基板と呼ぶ)が採用されてきている。
【0003】このPC基板は、従来のガラス基板に比べ
て射出成形による量産性が良いものの、この射出成型時
の残留応力によって基板内に応力歪みが残り、これによ
って内部に光学異方性が生じ、結果として光ディスクに
複屈折が生じるものであった。この光ディスクの複屈折
現象を説明する。まず一般に透過性の物体は、空気中と
物体中の光の進む速度の違いによる屈折率を持つもので
あり、ガラス基板においてはガラスが等方性を持つため
に例えば基板に垂直に入射した光と斜めに入射した光の
屈折率が同一となる性質を持つのが一般的である。これ
に対して前述のPC基板においては該PC基板に内在す
る応力歪みによる光学異方性が生じるため、例えば基板
に垂直に入射した光と斜めに入射した光の屈折率が異な
る現象、所謂複屈折が生じる。
【0004】このPC基板の複屈折については、たとえ
ばサイエンスフォーラム1991.6.30の文献「光
磁気ディスク製造技術ハンドブック」の第23頁〜第2
6頁記載の第1章「基板材料」第1節「基板に要求され
る特性と各種基板の比較」として記載されている。この
PC基板の複屈折は、PC基板が一軸もしくは二軸の光
学異方性を持つものとして解析されており、この異方性
を表現するための屈折率楕円体の模式図を図1に示す。
図中、n1は基板の半径方向の屈折率,n2は基板の円周
方向の屈折率,n3は光学ヘッドが斜めに入射した際の
屈折率であり、前記文献中の記載では、面内方向の屈折
率差ΔN12は垂直入射のリターデーション(R:光路
差)が20nm以下であることより1×10-5程度と見積
もられ、垂直方向の屈折率差ΔN3は斜め入射(30°)
のリターデーションが80nm以下であることより5〜7
×10-4程度と見積もられている。
【0005】この特性を持つPC基板21に対物レンズ
22を介して直線偏光した光を集光して照射した模式図
を図2に示す。このPC基板21を用いた例では、図2
に示すようにの光学異方性のある基板21を持つ光ディ
スクに直線偏光した光を対物レンズ22により集光して
照射した場合、入射偏光方向23に垂直な方向に集光さ
れる光線24には屈折率楕円体25の常屈折率no26
が作用する。また入射偏光方向23に平行な方向に集光
される光線27には入射角28に応じた異常屈折率n
e’29が作用する。そのため瞳内の光線入射位置によ
って基板の光学異方性に対する偏光状態が変わり、この
ため光ディスク内において入射偏光方向23と同じ方向
2aの非点収差、即ち複屈折が発生する。尚、以降の説
明のために波面の位相の進んだ方向(図2中の光線27
の方向)を非点収差方向と呼ぶ。
【0006】また、前述のPC基板の複屈折については
特開平5−274709号公報にも記載されている。こ
の公報記載技術は、PC基板の複屈折による戻り光が楕
円偏光のために半導体レーザへ戻って発光量が不安定と
なり信号の記録再生に悪影響を及ぼすことを防止するた
め、半導体レーザからの光の一部をプリズムで反射さ
せ、これを検出してレーザ発光量を安定的に制御するこ
とを特徴とするものである。また特開平5−25843
号公報に記載された従来技術は、複屈折性の一軸性結晶
板を用い、結晶板に入射した光を互いに振動面が直交す
る2つの光に分け、一軸性結晶板の厚みを替えて2つの
光の分離量を変化させることにより、トラック方向と直
交する方向に隣接して2つの記録マーク(ピット)を間
隔をもってセットマークとして記録する装置において、
複屈折性を有し、入射光束を偏光方向が互いに直交する
2光束に分離し、分離した2光束の間隔を変更する様に
記録信号に応じて厚みを変更する第1の分素子(一軸性
結晶板)と、複屈折性を有し、入射光束に沿って前記2
光束のうち一方を他方に対して相対的に移動させる様に
記録信号に応じて厚みを偏光する第2の分素子(一軸性
結晶板)とを設け、2つの分離素子の厚みを調整して、
入射光束と直交する方向に沿って2光束のうち一方を他
方に対して相対的に移動させることにより、記録媒体上
で余分なスペースをなくして記録密度を向上することを
特徴としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術による
PC基板の様に光学的異方性による非点収差を持つ透過
基板を持つ光ディスクにレーザ光を照射した場合、光デ
ィスク上で集光された焦点に次の式1で与えられる非点
隔差△Zが発生する。 △Z=−(2×△N3×D)/N ・・・式1 ここで、Dは基板厚さ,Nは基板の屈折率である。また
該非点隔差△Zと光ディスク上スポットの非点収差量A
Sの関係は、NAを対物レンズ22の開口数とし、λを
波長とした場合、次の式2で表すことができる。 AS(i)=NA×NA×△Z/2/λ ・・・式2 この式1及び2により、PC基板が△N3=7×1
-4,D=1.mm,N=1.58であり、対物レンズが
NA=0.55,波長λが685mmの条件の場合、こ
の条件の光ディスクにおける非点収差量ASは、約0.1
5λであり、波長λが500mmの場合、約0.2λ程
度となることが分かる。従って、従来技術による光学ヘ
ッド及び光学的情報記録再生装置においては、PC基板
そのものが持つ特性によって一般に光学ヘッドの再生性
能から要求される非点収差の許容量(約0.15λ〜約
0.2λ)と同程度の大きさの非点収差が発生し、この
ために非点収差による焦点位置ずれに対する再生信号及
びスポット位置制御信号の特性が大きく変化すると言う
不具合を招いていた。
【0008】また今後、光ディスクの高密度化のため使
用波長が短くなることが予想され、この短波長化の際に
は使用波長に比例してフォーカス焦点深度が浅くなるた
め、焦点位置のずれに対する再生信号及び焦点位置制御
信号の特性変化が大きくなる。このため光ディスク基板
の複屈折により生じる非点格差の大きさが無視できなく
なる不具合も招く可能性もある。更に、近年の光ディス
クはその用途によってディスク径や厚みが異なる場合が
あり、この場合は使用する光ディスクの種類によって非
点収差が異なり、一方の光ディスクの非点収差を何らか
の方法で解消したとしても他方の光ディスクの非点収差
がより拡大して正常な情報の記録再生に支障が生じると
言う不具合があった。
【0009】本発明の目的は、前述の従来技術による不
具合を除去することであり、光学的情報記録媒体の透過
基板の複屈折により生じる非点収差を相殺することので
きる光学ヘッド及び該光学ヘッドを用いた光学的記録再
生装置を提供することである。本発明の他の目的は、光
ディスクに内在する非点収差による焦点位置ずれに対す
る再生信号及びスポット位置制御信号の特性が大きく変
化する事を防止した光学ヘッド及び該光学ヘッドを用い
た光学的記録再生装置を提供することである。更に本発
明の他の目的は、非点収差が異なる異なる光ディスクを
適用した際にも、該光ディスク各々の非点収差を相殺す
ることのできる光学ヘッド及び該光学ヘッドを用いた光
学的記録再生装置を提供することである。
【0010】尚、前記した公報記載の技術は、レーザ光
に含まれる複屈折についての記載はあるものの、光ディ
スクの非点収差による正常な情報の記録再生に支障が生
じる点には言及しておらず、前記と同様な不具合を招く
可能性があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、直線偏光方向を持つ光線を発生する光源と、
該光源から発生した光線を平行光線に変換するコリメー
トレンズと、該コリメートレンズを介した光線を光学的
情報記録媒体に出射する対物レンズとを備え、前記光線
を、光学的情報記録媒体の光学的異方性による非点収差
を持つ透過基板を介して記録膜に照射することにより情
報の記録再生を行う光学ヘッドにおいて、前記対物レン
ズから出射する光線に、透過基板の非点収差を相殺する
補正用の非点収差をもたせたことを第1の特徴とする。
【0012】また本発明は、前記対物レンズに入射する
光線を、前記直線偏光方向とほぼ垂直方向に傾けること
により、対物レンズから出射する光線に補正用の非点収
差をもたせたことを第2の特徴とし、前記対物レンズに
補正用の非点収差を含む特性を設けたことにより、対物
レンズから出射する光線に補正用の非点収差をもたせた
ことを第3の特徴とし、前記光源とコリメートレンズと
の焦点をずらすことにより、対物レンズから出射する光
線に補正用の非点収差をもたせたことを第4の特徴と
し、前記コリメートレンズから出射した光線を1/2波
長板により偏光方向を90度回転させることにより、対
物レンズから出射する直線偏光光線に補正用の非点収差
をもたせたことを第5の特徴とする。
【0013】更に本発明は、前記第1乃至第5の特徴の
光学ヘッドにおいて、透過基板が、ポリカーボネイト材
から成ることを第6の特徴とし、前記光学的情報記録媒
体の非点収差を相殺する補正用の非点収差の大きさが0.
1λ乃至0.2λ程度であることを第7の特徴とする。
【0014】また本発明は、光源から発生した直線偏光
方向の光線をコリメートレンズにより平行光とし、この
コリメートレンズを介した光線を対物レンズを介して光
学ヘッドに出射し、該光学ヘッドからの光線を光学的情
報記録媒体に照射することにより情報の記録再生を行う
光学的記録再生装置において、前記光学的情報記録媒体
が光学的異方性による非点収差を持つ透過基板及び光線
により情報の記録再生を行う記録膜とを含み、前記光学
ヘッドが、対物レンズから出射する直線偏光光線に、透
過基板の非点収差を相殺する補正用の非点収差を持つこ
とを第8の特徴とする。
【0015】更に本発明は、光源から発生した直線偏光
方向の光線をコリメートレンズにより平行光とし、この
コリメートレンズを介した光線を対物レンズを介して光
学ヘッドに出射し、該光学ヘッドからの光線を光学的情
報記録媒体に照射することにより情報の記録再生を行う
光学的記録再生装置において、前記光学的情報記録媒体
が光学的異方性による非点収差を持つ透過基板及び光線
により情報の記録再生を行う記録膜とを含み、光学ヘッ
ドが、対物レンズから出射する光線に透過基板の非点収
差を相殺する補正用の非点収差を複数持つことを第9の
特徴とし、第8又は第9のの特徴による光学的記録再生
装置において、対物レンズに入射する光線を前記直線偏
光方向と垂直方向に傾けること、又は対物レンズに補正
用の非点収差を含む特性を設けたこと、又は前記光源と
コリメートレンズとの焦点をずらすこと、又は前記コリ
メートレンズから出射した直線偏光光線を1/2波長板
により偏光方向を90度回転させることのいずれか1つ
を行うことにより、対物レンズから出射する光線に補正
用の非点収差をもたせたことを第10の特徴とする。
【0016】また本発明は、第9の特徴において、前記
光学ヘッドが、異なる補正用の非点収差を持つ複数の対
物レンズを含むことを特第の11の特徴とする。
【0017】前述した第1の特徴による光学ヘッドは、
対物レンズから出射する直線偏光光線に、透過基板の非
点収差を相殺する補正用の非点収差をもたせたことによ
り、光ディスクの透過基板の複屈折により生じる非点収
差を相殺することができ、前記第2乃至第5の特徴によ
る光学ヘッドは、対物レンズに入射する光線を直線偏光
方向とほぼ垂直方向に傾けること、対物レンズに補正用
の非点収差を含む特性を設けたこと、光源とコリメート
レンズとの焦点をずらすこと、対物レンズから出射する
光線に補正用の非点収差をもたせたこと、コリメートレ
ンズから出射した光線の偏光方向を1/2波長板により
90度回転させたことにより、対物レンズから出射する
直線偏光光線に補正用の非点収差をもたせ、光ディスク
の透過基板の複屈折により生じる非点収差を相殺するこ
とができる。
【0018】更に第6の特徴による光学ヘッドは、透過
基板をポリカーボネイト材から構成することにより、通
常用いられるポリカーボネイト基板の複屈折により生じ
る非点収差を相殺することができ、第7の特徴による光
学ヘッドは、光学的情報記録媒体の非点収差を相殺する
補正用の非点収差の大きさを0.1λ以上0.2λにすること
により、ポリカーボネイト製の透明基板の複屈折により
生じる非点収差を好適に相殺することができ、第8の特
徴による光学的記録再生装置は、光学ヘッドの対物レン
ズから出射する直線偏光光線に透過基板の非点収差を相
殺する補正用の非点収差を持たせることにより、光ディ
スクの透過基板の複屈折により生じる非点収差を相殺す
ることができる。また第9の特徴による光学的記録再生
装置は、光学ヘッドが対物レンズから出射する光線に透
過基板の非点収差を相殺する補正用の非点収差を複数持
たせることにより、光ディスクの透過基板の複屈折によ
り生じる非点収差を相殺することができ、更に第10の
特徴による光学的記録再生装置は、対物レンズに入射す
る光線を前記直線偏光方向と垂直方向に傾けること、又
は対物レンズに補正用の非点収差を含む特性を設けたこ
と、又は前記光源とコリメートレンズとの焦点をずらす
こと、又は前記コリメートレンズから出射した直線偏光
光線を1/2波長板により偏光方向を90度回転させる
ことのいずれか1つを行うことにより、対物レンズから
出射する光線に補正用の非点収差をもたせ、いずれかの
手法によっても光ディスクの透過基板の複屈折により生
じる非点収差を相殺することができる。
【0019】また第11の特徴による装置は前記光学ヘ
ッドに異なる補正用の非点収差を持つ複数の対物レンズ
を用いることにより、厚さの違いにより異なる非点収差
を持つ複数の光ディスクの非点収差することができる。
この様に本発明による光学ヘッド及び光学的記録再生装
置は、対物レンズから出射するレーザ光に非点収差をも
たせることによって光ディスクの基板を透過する際に生
じる非点収差を相殺して、光ディスク上での非点格差を
小さくすることができ、この結果、対物レンズにより集
光された焦点位置のずれに対する再生信号及び焦点位置
制御信号の特性変化を抑圧することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
光学ヘッド及び該光学ヘッドを用いた光学的記録再生装
置を図面を参照して詳細に説明する。図3は、本発明の
実施の形態例による光学的記録再生装置の全体構成を示
す図である。図3に示す光学的記録再生装置は、前述し
た光学的異方性を持つPC基板を含む光ディスク31に
対して情報の記録再生を行う光学ヘッド300と、該光
学ヘッド300を駆動するレーザ駆動回路301、該光
ディスク31を回転するモータ302と、該モータ30
2の回転制御を行う回転駆動制御回路303と、前記光
学ヘッド300の後述する可動部駆動系304を光ディ
スクの半径方向に移動するボイスコスイルモータ等のア
クチュエータを駆動制御するアクチュエータ駆動回路3
05と、光ディスクからの再生位置情報に基づきアクチ
ュエータ駆動回路305を用いて光ディスクからの反射
光を光検出器306で検出し、この検出結果に応じて光
スポット310の位置を制御するサーボ回路307と、
光ディスクからの反射光を前記光検出器306を用いて
情報の再生を行う情報再生回路308と、これら各回路
を制御するコントローラ309とから構成されている。
【0021】前記光学ヘッド304は、ビームスプリッ
タ及び対物レンズとを含み、これらが一体的に移動され
る可動部駆動系304と、半導体レーザ(光源)37,
コヒーレントレンズ及びビームスプリッタを含み、これ
らが固定された固定部駆動系311とから成り、固定部
駆動系311から出射した直線偏光光線を、可動部駆動
系304が光ディスク30の半径方向に移動しながら光
ディスク31の所定トラックに照射する様に構成されて
いる。本実施の形態による光学ヘッドは、前述した様に
移動部と固定部を分離した分離光学系を採用している
が、本発明はこれに限られるものではなく、一体化した
光学ヘッドを用いても良い。また、光記録方式によって
は、必要に応じて光スポット310近傍に外部磁界を設
けても良い。
【0022】さて、本発明による光学ヘッド及び該光学
ヘッドを搭載した光学的記録再生装置は、前述した光デ
ィスクの基板、例えばPC基板に含まれる光学的異方性
による非点収差の影響を防止するため、対物レンズから
出射する直線偏光光線に、透過基板の非点収差を相殺す
る補正用の非点収差をもたせたことを特徴とするもので
あり、この対物レンズからの光線に基板の非点収差を相
殺する補正用の非点収差をもたせる実施の形態の詳細を
以下、順を追って説明する。
【0023】<第1の実施の形態>本実施の形態による
光学ヘッド及び該光学ヘッドを搭載した光学的記録再生
装置は、前述した光学ヘッド300の可動部駆動系30
4における反射ミラーに透過基板の非点収差を相殺する
補正用の非点収差をもたせる機能を付与するものであ
る。この機能を図4に示す光学ヘッド構成図を参照して
説明する。
【0024】図4に示す光学ヘッドは、直線偏向光線を
発生する半導体レーザ37と、該半導体レーザ37から
発生した光線42を平行光にするコリメートレンズ43
と、該レンズ43を介した光線42を整形する一対のビ
ーム整形プリズム44と、該プリズム44から出射した
光線42を直角方向に反射する反射ミラー45と、該ミ
ラー45で反射された光線42の一部を通過し、一部を
反射して光検出器39(図4)に与えるビームスプリッ
タ46と、該ビームスプリッタ46を通過した光線42
を直角方向の対物レンズ49に反射する反射ミラー47
と、対物レンズ49とを備え、前記反射ミラー47が対
物レンズ49に照射する光線42を該光線42の偏光方
向と垂直方向に角度θ(図4中のX軸廻りにθ度)傾け
ることができる様に構成されている。この反射ミラー4
7の傾きは、固定であっても良いし任意の機構により可
変であっても良い。本実施の形態では、この反射ミラー
47の傾きによって前述の基板の非点収差を相殺する補
正用の非点収差をもたせたことを特徴としている。
【0025】即ち、本実施の形態においては光学ヘッド
が、半導体レーザ37から出射された光線42を反射ミ
ラー47を用いて傾斜させ、(光線42の)偏光方向と
垂直方向,即ち図4中のX軸廻り(光ディスクトラック
の接線方向)にθ度傾けることにより、2θ度傾いた光
線42を対物レンズ49に入射する。これによって対物
レンズ49から出射する光線42に基板の偏光方向と垂
直方向の補正用の非点収差をもたせ、結果として光ディ
スク31の光ディスク基板48aの非点収差を補正する
ことができる。この反射ミラー47の傾きθは、光ディ
スク基板48aの非点収差に応じて補正用の非点収差量
(λ)を0.1λに設定する場合、図5に示す如く0.
5度の傾きに設定することが望ましい。尚、図4中のビ
ーム整形プリズム44及び反射ミラー45は光学ヘッド
の配置及び構成によっては必ずしも必要ではない。
【0026】<第2の実施の形態>前記第1の実施の形
態では対物レンズに光線を入射する反射ミラーの角度調
整により光ディスク基板の非点収差を補正する例を説明
したが、この非点収差の補正機能を対物レンズそのもの
に設けても良い。この対物レンズ49’は、図12に示
す如く入射偏光方向Aを持つ光線42を位相進みDによ
って、該入射偏光方向Aと垂直方向の非点収差を生じる
入射偏光方向Cを持つ光線として出力する機能を設け、
これにより出力する光線に垂直方向の非点収差を与えた
ものである。
【0027】この様な対物レンズは、通常の乱視補正用
のメガネレンズの如く、ガラスレンズなら全面の曲率を
調整することや、プラスティクレンズなら成型時の応力
を利用することにより容易に製造することができる。
【0028】<第3の実施の形態>また本発明において
は、半導体レーザより出射した直後の光線に非点収差を
持たせて対物レンズに照射することにより、前記補正用
の非点収差をレーザ光に与えることもできる。この出射
直後の光線に非点収差を与える実施の形態としては、半
導体レーザ37と(光線42を平行光にする)コリメー
トレンズ43との間隔を調整してコリメートレンズ43
と半導体レーザ37との焦点をずらすことが好適であ
り、この実施の形態を図6を参照して説明する。
【0029】図6(a)は、前記半導体レーザ37とコ
リメートレンズ43との間隔を調整する以前の標準的な
光学ヘッドの概略構成を示す図であり、図6(b)は本
実施の形態による前記間隔調整を行った後の光学ヘッド
の概略構成を示す図であり、各図中の反射プリズム等の
他の部位は理解を容易にするために省略して表してい
る。まず図6(a)に示す従来の光学ヘッドは、半導体
レーザ37が、光ディスクの接線方向Xと光ディスク半
径方向Yを持つの面状の光線42を発生すると、この光
線42がコリメートレンズ43により平行光にされ、更
にビーム整形プリズム44によりB/A倍に拡大して対
物レンズ49に照射し、この光線42が同一の焦点に対
して、接線方向X及び半径方向Yの光線42が結像する
様に照射される。このときの半導体レーザ37とコリメ
ートレンズ43との間隔は、fcである。
【0030】さて、本実施の形態による光学ヘッドは、
図6(b)に示す如く、半導体レーザ37を右方向に△
fc分だけ後退させ、光線42の接線方向Xと半径方向
Yとを交差させることによって結果として対物レンズ4
9から出射する接線方向Xの焦点とび半径方向Yの焦点
を非点隔差△Z分ずらして結像させる。本実施の形態で
は、この様に光ディスク基板の非点収差を補正する。
【0031】この非点隔差△Zは、次の様に表すことが
できる。
【0032】 △Z=△fot−△for ・・・数式3 △fot=(fot−for)×foc ・・・数式4 △for=(fot/foc×m))2×△foc ・・・数式5 ただし、各記号は以下のものを示すものとする。 △fot:接線方向の対物レンズの焦点ずれ fot:半径方向の対物レンズの焦点ずれ for:接線方向の対物レンズの焦点距離 △foc:半径方向の対物レンズの焦点距離 foc:コリメートレンズの焦点距離 m:ビーム整形プリズムの倍率 尚、本実施の形態では半導体レーザ37とコリメートレ
ンズ43との間隔を調整することによって半導体レーザ
より出射した光に非点収差を持たせた例を説明したが、
本実施の形態はこれに限られるものではなく、光路途中
における他の部品に同様の機能を設けても良い。
【0033】<第4の実施の形態>本発明は、前記した
半導体レーザとコリメートレンズとの間隔調整によらず
とも半導体レーザから出射したレーザ光に基板の非点収
差を相殺する補正用の非点収差をもたせることもでき
る。この実施の形態は、図7に示す如く、光学ヘッドの
光路の一部に1/2波長板41を介在させ、この1/2
波長板41によって光線に基板の非点収差を相殺する補
正用の非点収差を持たせたものである。
【0034】具体的に説明すると本実施の形態による光
学ヘッドは、直線偏向光線を発生する半導体レーザ37
と、該半導体レーザ37から発生した光線42を平行光
にするコリメートレンズ43と、該コリメートレンズ4
3を通過した光線42の一部を通過し、一部を反射して
光検出器39(図4)に与えるビームスプリッタ46
と、該ビームスプリッタ46を通過した光線42に光線
に基板の非点収差を相殺する補正用の非点収差を与える
本実施の形態の特徴である1/2波長板41と、該1/
2波長板41を通過した光線を直角方向の対物レンズ4
9に反射する反射ミラー47と、光ディスク38に該光
線を収束する対物レンズ49とを備え、前記1/2波長
板41が半導体レーザ37からの光線を、図8に示す偏
光方向33a(ディスク半径方向)を90度回転させた
偏光方向41a(ディスク接線方向)の光束42として
偏光して対物レンズ49に供給することにより、基板の
非点収差を相殺する補正用の非点収差を与える様に構成
している。
【0035】この1/2波長板41による本実施の形態
の原理について説明する。まず、一般的にpn接合型他
の半導体レーザ37は、ディスク接線方向の光束の発光
位置とディスク半径方向の発光位置とが出射方向(ディ
スク半径方向)に対して前後に異なり、この発光位置の
差による非点隔差が生じている。このため半導体レーザ
は、出射する光線が、本来、垂直方向に平らな垂直平面
を形成して出射するのが望ましいのに対し、前記非点隔
差により湾曲した面を形成して出射する特性を持ってい
る(本来は平面的に出射する光線が、発光位置が異なる
ために接線方向の光線が進んだ湾曲した面として出射さ
れる)。即ち半導体レーザを用いた光学ヘッドの場合
は、レーザダイオードにおけるpn接合面に平行な面方
向の発光とpn接合面に垂直な面方向の発光とがあり、
これら接合面からの発光位置(照射方向に対して前後位
置)が異なるため、照射光が湾曲して照射される特性を
持っている。
【0036】このため通常の状態で出射されたレーザ光
は、図9(a)の補正前の光学系の如く、半導体レーザ
37からの光束33に非点隔差を生じた状態でコリメー
トレンズ43及び対物レンズ49に与えられるため、集
光される光束43にも接線方向の光束の焦点位置が半径
方向の焦点位置より対物レンズ39に対して離れた位置
となる非点隔差が生じている。次に光ディスク上で収束
される光束の偏光方向と、基板の光学異方性により発生
する非点隔差の関係を説明する。図10は、この光ディ
スク38の基板38bに集光される光束43の偏光方向
と、基板38bに光学異方性により発生する非点隔差の
関係を示す図である。図10(a)の如くディスク半径
方向の直線偏光の場合、光束43の非点隔差が接線方向
の光束焦点位置に比べて半径方向の焦点位置より対物レ
ンズ39に対して離れた位置となる。これは図9(a)
で示した半導体レーザの非点隔差によるディスク上スポ
ットの非点隔差と同じである。これに対して図10
(b)の如くディスク接線方向の直線偏光の場合、光束
43の非点隔差が接線方向の光束焦点位置に比べて半径
方向の焦点位置より対物レンズ39に対して近い位置と
なり、これは半導体レーザの非点隔差によるディスク上
スポットの非点隔差と逆方向となる。
【0037】本実施の形態では、このディスク上スポッ
トの非点隔差方向を利用し、図9(b)に示す如くコリ
メートレンズ43及び対物レンズ49間に1/2波長板
41を介在させ、該1/2波長板41により半径方向の
直線偏光を接線方向の直線偏光に90度回転させること
により、光束43の焦点位置を変化させて基板の非点収
差を相殺する補正用の非点収差をもたせたものである。
即ち、本実施の形態においては半導体レーザそのものが
照射光が湾曲して照射される特性を持ち、且つ光ディス
ク上で収束される光束がディスク接線方向の直線偏光の
場合、光束の非点隔差が接線方向の光束焦点位置に比べ
て半径方向の焦点位置より対物レンズに対して近い位置
となって半導体レーザの非点隔差によるディスク上スポ
ットの非点隔差と逆方向となる特性を利用し、半導体レ
ーザからのレーザ光を1/2波長板を用いて半径方向の
直線偏光を接線方向の直線偏光に90度回転させ、これ
によって光束の焦点位置を対物レンズに対して近い位置
に変化させて基板の非点収差を相殺する補正用の非点収
差をもたせたことを特徴にしている。
【0038】<第5の実施の形態>本発明は、前述した
各実施の形態による光ディスク基板の非点収差を相殺す
る補正用の非点収差をもたせた光学ヘッドの原理を利用
し、例えば基板厚差により非点収差値が異なる複数種の
光ディスクに対してデータの記録再生を行う光学ヘッド
及び該光学ヘッドを用いた光学的記録再生装置を提供す
ることもできる。この実施の形態による光学ヘッド及び
装置を図11を参照して説明する。
【0039】図11は、本実施の形態による光学ヘッド
を含む光学的記録再生装置の概略構成を示す図である。
この光学的記録再生装置は、直線偏光光源である半導体
レーザ52と、該レーザ52からのレーザ光線32を3
つの光束(図においては0次元のみを示す)に回折する
回折格子100と、入射光線の一部を透過し、一部を反
射するハーフビームスプリッタ40と、該ビームスプリ
ッタ40により反射した光33を入射し、基板の非点収
差を相殺する補正用の異なる非点収差を持った2つの対
物レンズ39及び53と、該対物レンズ39及び53に
より光ディスク50上に焦点を結び、この反射光をハー
フビームスプリッタ40を介して入射する凹レンズ51
と、該凹レンズ51を通過した光を検出する光検出器5
2と、図示しない機構回路(図3参照)とから構成され
る。
【0040】特に本実施の形態による対物レンズ39及
び53は、光ディスク基板の異なる非点収差を補正する
ための補正用の非点収差を各々持つものであり、対物レ
ンズ39は板厚1.2mmの光ディスク基板の補正用の
非点収差を持ち、対物レンズ53は板厚0.6mmの光
ディスク基板の補正用の非点収差を持つ様に焦点距離/
球面収差等によって設計され、図示しない機構部により
任意(利用者の指示による切替)又は自動的(光ディス
クサイズ検出又は厚み検出による切替又は一方のエラー
時に切替)に切り替えられる様に設計されている。
【0041】この様に構成された光学的記録再生装置の
光学ヘッドは、セットされた光ディスクの厚みに応じて
任意又は自動的に対物レンズ39又は53を選択的に用
いて光ディスク50に対してデータを記録再生するた
め、厚みの差異によって異なる非点収差を持つ光ディス
ク基板各々に対応して非点収差を補正することができ
る。
【0042】尚、本実施の形態においては異なる補正用
の非点収差を持つ対物レンズを複数用いる例を説明した
が本発明はこれに限られるものではなく、前述した実施
の形態、例えば第1実施の形態の如く1つの対物レンズ
を用い、光ディスク種に応じて反射プリズムの反射角度
を調整することにより、連続的に補正用の非点収差を変
化させて多種の光ディスクに対応可能なもの,第3実施
の形態の如く1つの対物レンズを用い、半導体レーザと
コリメートレンズとの間隔を調整してコリメートレンズ
と半導体レーザとの焦点をずらして調整することによ
り、連続的に補正用の非点収差を変化させて多種の光デ
ィスクに対応可能なもの,第4実施の形態の如く異なる
波長特性を持つ波長板を切り替えて調整するものであっ
ても良く、更に前記実施の形態のいずれかの機構による
補正用の異なる非点収差を持つ光学ヘッドを複数用意
し、これら光学ヘッドを切り替えることによっても本発
明を実施することができる。
【0043】この様に前述の各実施の形態による光学ヘ
ッド及び光学的記録再生装置は、一般に光学ヘッドの再
生性能から要求される非点収差を許容量(約0.15λ
〜約0.2λ)以下に抑制でき、このため非点収差によ
る焦点位置ずれに対する再生信号及びスポット位置制御
信号の特性が大きく変化することを防止することができ
る。また今後、光ディスクの高密度化のため使用波長が
短くなり、使用波長に比例してフォーカス焦点深度が浅
くなった際にも、焦点位置のずれに対する再生信号及び
焦点位置制御信号の特性変化を小さくすることができ
る。更に、径や厚みが異なる光ディスクを使用ときに
も、光ディスクによって異なる非点収差を相殺する光学
ヘッドを用いることによりデータの正常な情報の記録再
生を行うことができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べた如く本発明による光学ヘッド
は、対物レンズから出射する直線偏光光線に、透過基板
の非点収差を相殺する補正用の非点収差をもたせたこと
により、光ディスクの透過基板の複屈折により生じる非
点収差を相殺することができる。また本発明による光学
ヘッドは、対物レンズに入射する光線を直線偏光方向と
ほぼ垂直方向に傾けること、対物レンズに補正用の非点
収差を含む特性を設けたこと、光源とコリメートレンズ
との焦点をずらすこと、対物レンズから出射する光線に
補正用の非点収差をもたせたこと、コリメートレンズか
ら出射した光線を1/2波長板により偏光方向を90度
回転させたことにより、対物レンズから出射する直線偏
光光線に補正用の非点収差をもたせ、光ディスクの透過
基板の複屈折により生じる非点収差を相殺することがで
きる。
【0045】更に本発明による光学ヘッドは、透過基板
をポリカーボネイト材から構成することにより、通常用
いられるポリカーボネイト基板の複屈折により生じる非
点収差を相殺することができ、また光学的情報記録媒体
の非点収差を相殺する補正用の非点収差の大きさを0.1
λ乃至0.2λ程度とすることにより、ポリカーボネイト
製の透明基板の複屈折により生じる非点収差を好適に相
殺することができる。
【0046】本発明による光学的記録再生装置は、光学
ヘッドの対物レンズから出射する直線偏光光線に透過基
板の非点収差を相殺する補正用の非点収差を持たせるこ
とにより、光ディスクの透過基板の複屈折により生じる
非点収差を相殺することができる。更に本発明による光
学的記録再生装置は、対物レンズに入射する光線を前記
直線偏光方向と垂直方向に傾けること、又は対物レンズ
に補正用の非点収差を含む特性を設けたこと、又は前記
光源とコリメートレンズとの焦点をずらすこと、又は前
記コリメートレンズから出射した直線偏光光線を1/2
波長板により偏光方向を90度回転させることのいずれ
か1つを行うことにより、対物レンズから出射する光線
に補正用の非点収差をもたせ、いずれかの手法によって
も光ディスクの透過基板の複屈折により生じる非点収差
を相殺することができる。
【0047】また本発明による装置は、光学ヘッドが対
物レンズから出射する光線に透過基板の非点収差を相殺
する補正用の非点収差を複数持たせることにより、光デ
ィスクの透過基板の複屈折により生じる非点収差を相殺
することができ、更に光学ヘッドに異なる補正用の非点
収差を持つ複数の対物レンズを用いることにより、厚さ
の違いにより異なる非点収差を持つ複数の光ディスクの
非点収差することができる。この様に本発明による光学
ヘッド及び光学的記録再生装置は、対物レンズから出射
するレーザ光に非点収差をもたせることによって光ディ
スクの基板を透過する際に生じる非点収差を相殺して、
光ディスク上での非点格差を小さくすることができ、こ
の結果、対物レンズにより集光された焦点位置のずれに
対する再生信号及び焦点位置制御信号の特性変化を抑圧
することができ、また記録時には高精度記録マークを生
成できるので、記録再生装置の信頼性および記憶容量や
情報の転送レートを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリカーボネイト基板の屈折率楕円体の模式
図。
【図2】光ディスク基板の複屈折による非点収差の発生
の原理を説明するための図。
【図3】本発明の実施の形態による光学的記録再生装置
の全体構成図。
【図4】本発明の第1の実施の形態による光学ヘッドの
概略構成を示す図。
【図5】第1の実施の形態による反射ミラー角度と非点
収差量の関係を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態による光学ヘッドの
原理を説明するための図。
【図7】本発明の第4の実施の形態による光学ヘッドの
概略構成を示す図。
【図8】第4の実施の形態による1/2波長板の動作を
説明するための図。
【図9】半導体レーザによる非点隔差の発生原理を説明
するための図。
【図10】光ディスクーの入射偏光方向と非点隔差の関
係を説明するための図。
【図11】本発明の第5の実施の形態による光学ヘッド
及び装置の概略構成を示す図。
【図12】本発明の第2の実施の形態による対物レンズ
を説明するための図。
【符号の説明】
21:光学異方性のある基板、22:対物レンズ、2
3:入射偏光方向、24:異常屈折率ne’、24:入
射偏光方向に垂直な方向に集光される光線、25:屈折
率楕円体、26:常屈折率no、27:入射偏光方向に
平行な方向に集光される光線、28:入射角、29:異
常屈折率ne`、2a:非点収差の方向、31:半導体
レーザ、32:光、33:コリメートレンズ、34:ビ
ーム整形プリズム、35:反射ミラー、36:反射ミラ
ー、37:ビームスプリッタ、38:光学的異方性を持
つ基板用いた光学的情報記録媒体、39:対物レンズ、
3a:偏光方向矢印。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線偏光方向を持つ光線を発生する光源
    と、該光源から発生した光線を平行光線に変換するコリ
    メートレンズと、該コリメートレンズを介した光線を光
    学的情報記録媒体に出射する対物レンズとを備え、前記
    光線を、光学的情報記録媒体の光学的異方性による非点
    収差を持つ透過基板を介して記録膜に照射することによ
    り情報の記録再生を行う光学ヘッドにおいて、前記対物
    レンズから出射する光線に、透過基板の非点収差を相殺
    する補正用の非点収差をもたせたことを特徴とする光学
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記対物レンズに入射する光線を、前記
    直線偏光方向とほぼ垂直方向に傾けることにより、対物
    レンズから出射する光線に補正用の非点収差をもたせた
    ことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記対物レンズに補正用の非点収差を含
    む特性を設けたことにより、対物レンズから出射する光
    線に補正用の非点収差をもたせたことを特徴とする請求
    項1記載の光学ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記光源とコリメートレンズとの焦点を
    ずらすことにより、対物レンズから出射する光線に補正
    用の非点収差をもたせたことを特徴とする請求項1記載
    の光学ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記コリメートレンズから出射した光線
    の偏光方向を1/2波長板により90度回転させること
    により、対物レンズから出射する直線偏光光線に補正用
    の非点収差をもたせたことを特徴とする請求項1記載の
    光学ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記透過基板が、ポリカーボネイト材か
    ら成ることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又
    は5記載の光学ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記光学的情報記録媒体の非点収差を相
    殺する補正用の非点収差の大きさが0.1λ乃至0.2λであ
    ることを特徴とする請求項6記載の光学ヘッド。
  8. 【請求項8】 光源から発生した直線偏光方向の光線を
    コリメートレンズにより平行光とし、このコリメートレ
    ンズを介した光線を対物レンズを介して光学ヘッドに出
    射し、該光学ヘッドからの光線を光学的情報記録媒体に
    照射することにより情報の記録再生を行う光学的記録再
    生装置において、前記光学的情報記録媒体が光学的異方
    性による非点収差を持つ透過基板及び光線により情報の
    記録再生を行う記録膜とを含み、前記光学ヘッドが、対
    物レンズから出射する直線偏光光線に、透過基板の非点
    収差を相殺する補正用の非点収差を持つことを特徴とす
    る光学的記録再生装置。
  9. 【請求項9】 光源から発生した直線偏光方向の光線を
    コリメートレンズにより平行光とし、このコリメートレ
    ンズを介した光線を対物レンズを介して光学ヘッドに出
    射し、該光学ヘッドからの光線を光学的情報記録媒体に
    照射することにより情報の記録再生を行う光学的記録再
    生装置において、前記光学的情報記録媒体が光学的異方
    性による非点収差を持つ透過基板及び光線により情報の
    記録再生を行う記録膜とを含み、光学ヘッドが、対物レ
    ンズから出射する光線に透過基板の非点収差を相殺する
    補正用の非点収差を複数持つことを特徴とする光学的記
    録再生装置。
  10. 【請求項10】 対物レンズに入射する光線を前記直線
    偏光方向と垂直方向に傾けること、又は対物レンズに補
    正用の非点収差を含む特性を設けたこと、又は前記光源
    とコリメートレンズとの焦点をずらすこと、又は前記コ
    リメートレンズから出射した直線偏光光線の偏光方向を
    1/2波長板により90度回転させることのいずれか1
    つを行うことにより、対物レンズから出射する光線に補
    正用の非点収差をもたせたことを特徴とする請求項8又
    は9記載の光学的記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記光学ヘッドが、異なる補正用の非
    点収差を持つ複数の対物レンズを含むことを特徴とする
    請求項9記載の光学的記録再生装置。
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