JPH09119860A - 圧電型振動センサ装置 - Google Patents

圧電型振動センサ装置

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JPH09119860A
JPH09119860A JP7278093A JP27809395A JPH09119860A JP H09119860 A JPH09119860 A JP H09119860A JP 7278093 A JP7278093 A JP 7278093A JP 27809395 A JP27809395 A JP 27809395A JP H09119860 A JPH09119860 A JP H09119860A
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JP
Japan
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vibration sensor
piezoelectric vibration
piezoelectric
circuit board
signal processing
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JP7278093A
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Takayuki Imai
隆之 今井
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲の測定可能周波数をもち、簡便な方法
で製造可能である圧電型振動センサ装置を提供する。 【解決手段】 圧電体26と、導電性材料からなる荷重
体10とを、導電性接着層を介して接着して圧電型振動
センサ12とし、この圧電型振動センサ12の圧電体2
6側を、導電性材料からなる収納体2の凹部6の底部
に、導電性接着層を介して接着し、信号処理回路基盤1
4を、前記収納体2の凹部6の開口部の周縁部に掛け渡
し、前記圧電型振動センサ12を構成する荷重体10
と、前記信号処理回路基盤14とを、出力リード線16
によって接続し、この信号回路基盤14を覆うように、
導電性材料からなる収納覆体4を、収納体2と嵌合し、
一体化して、圧電型振動センサ装置を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電型振動センサ
をパッケージ内に収容してなる圧電型振動センサ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の圧電型振動センサ装置の構
造の一例を示す断面図である。この例の圧電型振動セン
サ装置は、収納体2と収納覆体4からなるパッケージ1
内に配置された、検知部8と荷重体10から構成された
圧電型振動センサ12と、信号処理回路基盤14と、収
納覆体上部22に設けられたケーブル取り出し口25に
固定されたケーブル24によって概略構成されている。
【0003】1jp3 以下、パッケージ1の収納体2
側を下部、収納覆体4側を上部として、この例の圧電型
振動センサ装置の構造について説明する。パッケージ1
を構成する収納体2には凹部6が形成されており、この
凹部6内の底部には、圧電型振動センサ12の検知部8
側が接着されている。信号処理回路基盤14は、上述の
収納体2に設けられた凹部6の開口部の周縁部によって
支持されている。この信号処理回路基盤14を覆うよう
にして、収納覆体4が、上述の収納体2の凹部6の開口
部側で嵌合されている。収納覆体上部22に設けられた
ケーブル取り出し口25には、ケーブル24が固定され
ている。
【0004】上述の圧電型振動センサ12の検知部8か
らは、その信号を出力するための2本の出力リード線1
6が引き出され、それぞれ、上述の信号処理回路基盤1
4に接続されている。また、この信号処理回路基盤14
とケーブル24とは、電源線20によって接続されてい
る。この電源線20は、ケーブル24を通して、外部よ
り電力を供給すると共に、信号処理回路基盤14より出
力された信号を外部に出力するものである。
【0005】図3は、上述の圧電型振動センサ12を構
成する検知部8を拡大した断面図である。図中符号26
は、圧電体であり、この圧電体26の両面には、絶縁性
接着剤からなる電極用接着層32を介して、電極28が
設けられ、これら電極28上にはさらに、上述と同様に
絶縁性接着剤からなる支持板用接着層33を介して、支
持板30がそれぞれ設けられている。また、上述の2本
の出力リード線16は、前記2層の電極28の電極端部
29より、それぞれ引き出され、図2中、信号処理回路
基盤14に接続されている。
【0006】上述のような構造の圧電型振動センサ装置
は、その収納体2の底部を、被測定体に接着あるいは、
ネジ止め等の方法によって固定されている。したがっ
て、この被測定体が振動した場合には、この振動の加速
度が、収納体2を介して圧電型振動センサ12に伝わ
る。そして、この圧電型振動センサ12を構成する荷重
体10は、慣性質量として働き、この荷重体10の下部
に接着された、検知部8の圧電体26に伸張・圧縮応力
が加わる。この結果、圧電体26の上面と下面の電極2
8間に、この応力に応じた電位差が生じる。この電位差
(電圧)は、出力リード線16によって信号処理回路基
盤14に伝送され、信号処理回路基盤14上で処理さ
れ、振動信号として、電源線20を経由して、ケーブル
24に出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
圧電型振動センサ装置においては、その圧電型振動セン
サ12を構成する検知部8が、複数の接着層を有する多
層構造であるため、高い共振周波数が得られず、測定可
能周波数域が狭域化するという問題があった。また、こ
のような多層構造であるため、その製造が煩雑であり、
これらの接着層の接着条件の微妙な差異により、その共
振特性の個体間のばらつきが起こる場合があった。ま
た、この検知部8の接着層として、絶縁性接着剤を用い
ているため、低域カットオフ周波数が高く、このため、
さらに測定可能周波数域が狭域化するという問題もあっ
た。
【0008】上述の低域カットオフ周波数について検討
してみる。いま、低域カットオフ周波数をfcとする
と、このfcは、以下の式によって決定される。 fc=1/(2πτ)・・・式(1) 式(1)中のτは時定数である。この時定数τは、以下
の式によって決定される。 τ=Ci・Ri ・・・式(2) 式(2)中、Ciは検知部8の内部容量であり、Riは信
号処理回路の入力抵抗である。式(1)および式(2)
より、低域カットオフ周波数fcは、検知部8の内部容
量Ciが小さい程高くなることがわかる。上述の従来の
圧電型振動センサ装置においては、その検知部8の内部
容量Ciは、圧電体26の内部容量Cpと、その上面と下
面に設けられた電極用接着層32の各々の内部容量C
a、Caによって決定される。この電極用接着層32は絶
縁性接着剤を用いているため、以下の式のようになる。 1/ Ci=1/ Ca + 1/ Cp + 1/ Ca ・・・式(3) 式(3)を変形すると、 Ci=(Ca・Cp)/(Ca+2Cp) ・・・式(4) 式(4)より、この圧電型振動センサ装置の検知部8の
内部容量Ciは、圧電体26の内部容量Cpよりも小さく
なってしまうことがわかる。このため、上述のように、
低域カットオフ周波数fcが高くなってしまうのであ
る。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、高い共振周波数を持ち、低域カットオフ周波数が低
くでき、これらのことにより、広範囲の測定可能周波数
をもち、また、簡便な方法で製造可能であり、その共振
特性の個体間のばらつきが小さい圧電型振動センサ装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電型振動セン
サ装置においては、圧電体と導電性材料からなる荷重体
とを、導電性接着層を介して接着してなる圧電型振動セ
ンサと、信号処理回路基盤とが、導電性材料からなるパ
ッケージ内に収容されて構成された圧電型振動センサ装
置を形成するにおいて、前記パッケージを構成する収納
体の凹部内に、前記圧電型振動センサを、その荷重体側
が、前記収納体の凹部の開口部に向くように配し、その
圧電体側を、前記収納体の凹部の底部に、導電性接着層
を介して接着して、この圧電型振動センサを固定し、前
記圧電型振動センサを構成する荷重体と、前記信号処理
回路基盤とを、出力リード線によって接続し、前記信号
処理回路基盤を、前記収納体の開口部の周縁部に掛け渡
し、前記信号回路基盤を覆うように、前記パッケージを
構成する収納覆体を、収納体と嵌合し、一体化して、こ
の圧電型振動センサ装置を形成することを前記課題の解
決手段とした。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の圧電型振動セン
サ装置の一例の構造を示す断面図である。この例の圧電
型振動センサ装置は、収納体2と収納覆体4より構成さ
れたパッケージ1内に配置された、圧電体26と荷重体
10からなる圧電型振動センサ12と、信号処理回路基
盤14と、収納覆体上部22に固定されたケーブル24
によって概略構成されている。以下、パッケージ1の収
納体2側を下部、収納覆体4側を上部として、この例の
圧電型振動センサ装置の構造について、以下に説明す
る。
【0012】上述の圧電型振動センサ12は、圧電体2
6と、導電性材料からなる荷重体10とを、導電性接着
層(図示せず)を介して、接着して形成されている。パ
ッケージ1を構成する収納体2と収納覆体4は、導電性
材料によって形成されている。この収納体2には凹部6
が形成されており、この凹部6内の底部には、上述の圧
電型振動センサ12の圧電体26側が、導電性接着層
(図示せず)を介して接着されている。
【0013】信号処理回路基盤14は、上述の収納体2
に設けられた凹部6の開口部の周縁部によって支持され
ている。この信号処理回路基盤14を覆うようにして、
収納覆体4が、上述の収納体2の凹部6の開口部側で嵌
合されている。収納覆体上部22に設けられたケーブル
取り出し口25には、ケーブル24が固定されている。
上述の圧電型振動センサ12の荷重体10上部からは、
その信号を出力するため出力リード線16が引き出さ
れ、信号処理回路基盤14に接続されている。また、信
号処理回路基盤14とケーブル24とは、電源線20に
よって接続されている。
【0014】ところで、上述のように、この圧電体26
の上面は、上述の導電性材料からなる荷重体10と、導
電性接着層(図示せず)を介して接着されている。ま
た、この圧電体26の下面は、上述のように、導電性接
着層(図示せず)を介して、導電性材料からなる収納体
2と接着されている。したがって、この圧電体26の上
面と下面に、それぞれ接着された荷重体10と収納体2
は、電極として利用することができる構造になってい
る。すなわち、圧電体26に伸張・圧縮応力が加えられ
た場合には、前記荷重体10と、前記収納体2との間
に、電位差を生ずるのである。
【0015】この場合、上述の収納体2に設けられた凹
部6の深さDは、上述の圧電型振動センサ12の高さH
より、1〜7mm大きいことが望ましい。1mm未満である
と、出力リード線16を半田付け等によって固定するこ
とが難しく、上述の荷重体10上部から、この荷重体1
0と収納体2の間に生じた電位差(電圧)を出力するこ
とが困難となる。また、7mmを越えても、大きな問題は
ないが、装置自体が大きくなるので、通常は好ましくな
い。この範囲になるように、HとDを設定すれば、出力
リード線16の剛性により、上述の荷重体10の慣性運
動が制限されることはない。
【0016】上述のような構造の圧電型振動センサ装置
の例においては、その収納体2の底部を、被測定体に接
着あるいは、ネジ止め等の方法によって固定されてい
る。この被測定体の振動を測定する原理において、上述
の従来の圧電型振動センサ装置の例と大きく異なるの
は、以下のように、圧電体26の上面と下面に、導電性
接着層(図示せず)を介して接着された荷重体10と収
納体2とが電極として働く点である。すなわち、従来の
圧電型振動センサ装置の例の場合と同様に、被測定体が
振動すると、荷重体10が慣性重量として働き、この荷
重体の下部に接着された圧電体26に伸張・圧縮応力が
加わる。この際、この圧電体26の上面と下面に、導電
性接着層(図示せず)を介して接着された荷重体10と
収納体2とが電極として働き、これらの間に、上述の伸
張・圧縮応力に応じた電位差が生じるのである。この電
位差(電圧)は、荷重体10上部より引き出された出力
リード線16によって、信号処理回路基盤14に伝送さ
れ、この信号処理回路基盤14上で処理され、振動信号
として、電源線20を経由して、ケーブル24に出力さ
れる。
【0017】このように、この例の圧電型振動センサ装
置においては、圧電体26と導電性材料からなる荷重体
10とを、導電性接着層を介して接着してなる圧電型振
動センサ12を用い、この圧電型振動センサ12の圧電
体26側が、導電性材料からなる収納体2に設けられた
凹部6の底部に、導電性接着層を介して接着されたもの
であるので、この荷重体10と収納体2とを、電極とし
て利用することができ、その構造が単純化できる。この
ため、以下のような効果が得られる。すなわち、高い共
振周波数を得ること可能となるため、測定可能周波数域
が広域化する。また、製造が簡便であるので、製造コス
トの低減を図ることができ、さらに、その個体間の共振
特性のばらつきを少なくすることができる。また、圧電
体26の上面と下面に、導電性接着層を介して、それぞ
れ収納体2と荷重体10とを接着したものであるので、
低域カットオフ周波数を低くすることができ、さらにそ
の測定可能周波数域を広域化することができる。
【0018】上述の低域カットオフ周波数を決定する、
この例の圧電型振動センサの検知部の内部容量Ciは、
圧電体26と、この圧電体26の上面と下面に設けられ
た導電性接着層によって決定される。すなわち、圧電体
26の内部容量をCpとすると、導電性接着層は導電性
であるので、以下の式のようになる。 Ci=Cp ・・・式(5) このため、上述の従来の圧電型振動センサ装置の検知部
の内部容量Ciを表す、式(4)と比較すると、その検
知部の内部容量Ciを、大きくすることができることが
わかる。したがって、その低域カットオフ周波数を低く
することができるのである。
【0019】つぎに、この例の圧電型振動センサ装置の
製造方法の例について説明する。まず、圧電体26の片
面に導電性接着剤を塗布し、導電性接着層(図示せず)
を介して、荷重体10を接着し、圧電型振動センサ12
とする。この圧電型振動センサ12の圧電体26側に導
電性接着剤を塗布し、収納体2に設けられた凹部6の底
部に、導電性接着層(図示せず)を介して接着する。
【0020】つぎに、この圧電型振動センサ12を構成
する荷重体10上部に、出力リード線16の片端をはん
だ付けで固定し、もう一方の端を信号処理回路基盤14
に接続する。この信号処理回路基盤14を、収納体2に
設けられた凹部6の開口部の周縁部に、エポキシ系接着
剤を介して接着する。つぎに、この信号処理回路基盤1
4とケーブル24とを、電源線20によって接続する。
最後に、上述の収納体2と同様の材料からなる収納覆体
4を、上述の信号処理回路基盤14を覆うようにして、
収納体2の開口部方向で嵌合し、収納覆体上部22に設
けられたケーブル取り出し口25に、上述のケーブル2
4を固定し、圧電型振動センサ装置とする。
【0021】パッケージ1を構成する収納体2と収納覆
体4に用いられる材料としては、導電性を有するもので
あれば、特に限定することはないが、例えば、ステンレ
ス、繊維強化プラスティック等を用いることができる。
また、その熱伝導率は、0.4cal/cm/s/K以下であり、
かつ、この収納体2の肉厚は2〜6mmであると、検知部
の温度に対する、周囲の温度変化の影響を小さくするこ
とができるので、好ましい。圧電体26としては、ポリ
フッ化ビニリデン等の高分子圧電材料や、チタン酸ジル
コン酸鉛(以下PZT)等のセラミックス圧電材料等を
用いることができる。荷重体10としては、その目的に
よって、真鍮、ステンレス、銅等の導電性材料からなる
任意の質量のものを用いることができる。
【0022】導電性接着層(図示せず)を形成する導電
性接着剤は、その体積抵抗率が1×103Ω・cm以下
であると好ましい。また、その弾性率が1×106〜1
×109Paであることが好ましい。1×106Pa未満であ
ると、この導電性接着層(図示せず)が柔らかすぎて、
高い共振周波数を得ることが困難になり、測定可能周波
数が狭域化する場合があり、1×109Paを越えると、
収納体2と検知部との熱膨張率係数の違いから、温度が
変化した場合に、圧電体26に熱歪みが生じやすく、セ
ンサ出力の温度特性が悪くなる。具体的には、エポキシ
系接着剤、アクリル系接着剤、ポリイミド系接着剤等を
用いることができる。また、この導電性接着層(図示せ
ず)の厚みは、5〜100μmであることが望ましい。
5μm未満であると十分に接着できず、100μmを越え
ると、高い共振周波数を得ることが困難になる。
【0023】出力リード線16は、はんだ付け等の公知
の方法によって、荷重体10の上部と接着することがで
きる。ケーブル24は、コネクタ等を使って公知の方法
により、ケーブル取り出し口25に固定し、また、公知
の方法によって、電源線20をこのケーブル24に接続
すればよい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例)図1に示した構造の圧電型振動センサ装置を
以下のようにして作成した。すなわち、圧電体26とし
て、一辺が5mmの正方形で、厚みが0.5mmのPZT板
を用い、この圧電体26の片面に、質量1gの真鍮製の
荷重体10を、導電性接着剤として、体積抵抗率10ー1
Ω・cm、弾性率1×108Paであるエポキシ系接着剤
を介して接着して、圧電型振動センサ12を作成した。
このとき、形成された導電性接着層(図示せず)の厚さ
は約20μmであった。
【0025】このようにして作成した圧電型振動センサ
12の圧電体26側を、熱伝導率0.04cal/cm/s/Kで
あるステンレス鋼からなる収納体2の凹部6の底部に、
導電性接着剤として、体積抵抗率10ー1Ω・cm、弾性
率1×108Paであるエポキシ 系接着剤を介して接着し
た。このとき形成された導電性接着層(図示せず)の厚
さは約20μmであった。上述の収納体2の肉厚は4mm
であった。
【0026】この圧電型振動センサ12を構成する荷重
体10上部に、出力リード線16の片端をはんだ付けで
固定し、もう一方の端を信号処理回路基盤14に接続し
た。この信号処理回路基盤14を、上述の収納体2に設
けられた凹部6の開口部の周縁部に、エポキシ系接着剤
を介して接着した。つぎに、この信号処理回路基盤14
とケーブル24とを、電源線20によって接続した。最
後に、上述の収納体2と同様の材料によって形成され、
その肉厚が1mmである収納覆体4を、上述の信号処理回
路基盤14を覆うようにして、収納体2の開口部方向で
嵌合し、さらに、収納覆体上部22に設けられたケーブ
ル取り出し口25に、上述のケーブル24を固定した。
【0027】(比較例)図2に示した構造の圧電型振動
センサ装置を以下のようにして作成した。最初に、図3
に示した構造の検知部8を作成した。圧電体26とし
て、一辺が5mmの正方形で、厚みが0.5mmのPZT板
を用い、この圧電体26の上面と下面に、電極28とし
て、厚さ30μmの銅箔を、エポキシ系接着剤からなる
接着層32を介して、それぞれ接着した。さらに、これ
らの電極28の上に、この圧電体26を挟むようにし
て、支持板30として、厚さ1mmのガラスエポキシ板
を、エポキシ系接着剤からなる接着層32を介して接着
した。つぎに、上述の2層の電極28の電極端部29
に、出力リード線16の片端を、それぞれ接着した。
【0028】このようにして作成した検知部8の片面
に、図2に示すように、エポキシ系接着剤を介して、質
量1gの真鍮製の荷重体10を接着して、圧電型振動セ
ンサ12とした。この圧電型振動センサ12の検知部8
側を、熱伝導率0.04cal/cm/s/Kであるステンレス鋼
からなる収納体2に設けられた凹部6の底部に、エポキ
シ系接着剤を介して接着した。この収納体2の肉厚は、
4mmであった。
【0029】上述の圧電型振動センサ12の検知部8よ
り引き出された2本の出力リード線16を信号処理回路
基盤14にそれぞれ接続し、この信号処理回路基盤14
を、収納体2に設けられた凹部6の開口部の周縁部に、
エポキシ系接着剤を介して接着した。つぎに、この信号
処理回路基盤14とケーブル24とを、電源線20によ
って接続した。最後に、上述の収納体2と同様の材料に
からなる、その肉厚が、1mmである収納覆体4を、上述
の信号処理回路基盤14を覆うようにして、収納体2の
開口部方向で嵌合し、さらに、収納覆体上部22に設け
られたケーブル取り出し口25に、上述のケーブル24
を固定した。
【0030】上述の実施例と比較例の圧電型振動センサ
装置の信号処理回路の入力抵抗は、それぞれ500MΩ
であった。上述のようにして、実施例と比較例の圧電型
振動センサ装置を、それぞれ50台作成し、それらの周
波数特性と、個体間のばらつきを評価した。この結果を
表1に示す。表1には、実施例と比較例、それぞれの圧
電型振動センサ装置50台の共振周波数の平均値と、そ
れらの測定値のうちの、最大値と最小値の差を示した。
また、低域カットオフ周波数を示した。
【0031】共振周波数の平均値と低域カットオフ周波
数より、実施例と比較例の圧電型振動センサ装置の測定
可能周波数域を比較することができる。また、共振周波
数の測定値のうちの、最大値と最小値の差により、それ
らの個体間の共振周波数のばらつきを検討することがで
きる。
【0032】
【表1】
【0033】表1より、本発明に係る実施例の圧電型振
動センサ装置は、比較例の圧電型振動センサ装置と比較
して、共振周波数が高く、低域カットオフ周波数が低
く、このため、その測定可能周波数域が広いことが明か
である。また、共振周波数の個体間のばらつきが小さい
ことがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電型振
動センサ装置は、圧電体と導電性材料からなる荷重体と
を、導電性接着層を介して接着してなる圧電型振動セン
サと、信号処理回路基盤とが、導電性材料からなる収納
体と収納覆体とによって構成されたパッケージ内に収容
されてなる圧電型振動センサ装置であって、前記圧電型
振動センサの圧電体側が、前記収納体に設けられた凹部
の底部に、導電性接着層を介して接着されたものである
ので、前記荷重体と収納体とを電極として利用すること
ができ、その構造が単純化できる。このため、以下のよ
うな効果が得られる。すなわち、高い共振周波数を得る
こと可能となるため、測定可能周波数域が広域化する。
また、製造が簡便であるので、製造コストの低減を図る
ことができ、さらに、その個体間の共振特性のばらつき
を少なくすることができる。また、前記圧電体の上面と
下面に、導電性接着層を介して、それぞれ収納体と荷重
体とを接着したものであるので、低域カットオフ周波数
を低くすることができ、さらにその測定可能周波数域を
広域化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電型振動センサ装置の一例の構造を
示す断面図である。
【図2】従来の圧縮型の圧電型振動センサ装置の構造の
一例を示す断面図である。
【図3】図2に示した圧電型振動センサ装置の圧電型振
動センサ12を構成する検知部8を拡大した断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・パッケージ、2・・・収納体、4・・・収納覆
体、6・・・凹部、10・・・荷重体、12・・・圧電
型振動センサ、14・・・信号処理回路基盤、16・・
・出力リード線、20・・・電源線、24・・・ケーブ
ル、26・・・圧電体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体と導電性材料からなる荷重体と
    を、導電性接着層を介して接着してなる圧電型振動セン
    サと、信号処理回路基盤とが、導電性材料からなるパッ
    ケージ内に収容されて形成された圧電型振動センサ装置
    であって、 前記パッケージは、前記圧電型振動センサを配置する凹
    部が形成された収納体と、この収納体を覆う収納覆体か
    らなり、 前記圧電型振動センサは、その荷重体側が、前記収納体
    の凹部の開口部に向くように配置されており、その圧電
    体側は、前記収納体の凹部の底部に、導電性接着層を介
    して接着され、 前記信号処理回路基盤は、前記収納体の開口部で支持さ
    れ、 前記圧電型振動センサの荷重体と、前記信号処理回路基
    盤とは、出力リード線によって接続され、 前記信号回路基盤を覆うように収納覆体と収納体とが一
    体化されてなることを特徴とする圧電型振動センサ装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113503958A (zh) * 2021-07-08 2021-10-15 国网河北省电力有限公司电力科学研究院 宽频振动信号传感器及其信号处理装置
WO2023153430A1 (ja) * 2022-02-10 2023-08-17 株式会社村田製作所 センサ

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CN113503958B (zh) * 2021-07-08 2023-03-17 国网河北省电力有限公司电力科学研究院 宽频振动信号传感器及其信号处理装置
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