JPH09118879A - 冷媒組成物 - Google Patents

冷媒組成物

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JPH09118879A
JPH09118879A JP7277622A JP27762295A JPH09118879A JP H09118879 A JPH09118879 A JP H09118879A JP 7277622 A JP7277622 A JP 7277622A JP 27762295 A JP27762295 A JP 27762295A JP H09118879 A JPH09118879 A JP H09118879A
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JP
Japan
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oil
pentane
compressor
refrigerant
cooling medium
Prior art date
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Pending
Application number
JP7277622A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Yuzawa
治郎 湯沢
Norio Sawada
範雄 沢田
Fukuji Yoshida
福治 吉田
Kazuo Takemasa
一夫 竹政
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1,1,1,2−テトラフルオロエタンとア
ルキルベンゼン油とは相溶性がないため、冷媒回路の蒸
発器中で2相分離が発生し、しかも、蒸発温度が低いと
オイルの粘性が高くなり、圧縮機1にオイルが戻されず
にこの圧縮機の軸受摺動部が焼き付いてしまう危険性が
ある。 【解決手段】 1,1,1,2−テトラフルオロエタン
の冷媒とアルキルベンゼン油の冷凍機油とを圧縮機のあ
る冷媒回路に充填し、この両者と相溶性のあるn−ペン
タンを添加し、前記1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンとn−ペンタンとの2成分でのこのn−ペンタン添
加量を3重量%以上6重量%以下とし、前記n−ペンタ
ンでアルキルベンゼン油を回収するとともに、このn−
ペンタンの不燃限界を越えないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷媒回路に用いら
れ、且つ、オゾン層を破壊する危険のない冷媒組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍機の冷媒として用いられてい
るものにはR12(ジクロロフルオロメタン)とR50
0(R12とR152a(1,1−ジフルオロエタン)
との共沸混合物)が多い。R12の化学式はCCl2F2
である。又、その沸点は大気圧で−29.65℃で、R
500の沸点は−33.45℃であり通常の冷媒回路に
好適である。更に圧縮機への吸込温度が比較的高くても
吐出温度が圧縮機のオイルスラッジを引き起こす程高く
ならない性質を有している。更に又、R12は鉱物油や
アルキルベンゼン油等の従来の圧縮機のオイルと相溶性
が良く、冷媒回路中のオイルを圧縮機まで引き戻す役割
も果たす。
【0003】しかしながら、上記各冷媒はその高いオゾ
ン破壊潜在性により、大気中に放出されて地球上空のオ
ゾン層に到達すると、当該オゾン層を破壊する。このオ
ゾン層の破壊は冷媒中の塩素基(Cl)により引き起こ
されることは判っている。
【0004】そこで、この塩素基を含まない冷媒、例え
ばR125(ペンタフルオロエタン)やR134a
(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)がこれらの
代替冷媒として考えられている。このR125の沸点は
大気圧で−48℃で、R134aの沸点は−26℃であ
る。
【0005】又、R22(クロロジフルオロメタン)は
塩素基(Cl)を含むものであるが、水素基(H)を有
しているため、オゾン層に到達する以前に活性分解され
るので、オゾン層を破壊する係数がR12に比べて小さ
い。このR22の沸点は大気圧で−40.75℃であ
る。
【0006】これらは、先行する米国特許第48104
03号明細書においても述べられており、これらの冷媒
を使用したオゾン層を破壊しないブレンドの例がいくつ
か示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記米国特許明細書に
は、オゾン層を破壊しない複数の冷媒のブレンドによっ
て前述のR12(ジクロロフルオロメタン)と同等の冷
凍能力を発揮する例がいくつか示されており、塩素基
(Cl)を含まないものとしては前述のR125他がま
た、塩素基(Cl)と水素基(H)を含む冷媒としてR
22やR142b他によるブレンドは示されている。
【0008】しかしながら、係る先行技術に示されるよ
うな冷媒ブレンドでは以下に示す不都合が生じる。即
ち、上記塩素基(Cl)を含まない冷媒、R125及び
R134aは冷凍サイクルの圧縮機に従来使用されてい
る鉱物油やアルキルベンゼン油等のオイルとの相溶性が
極度に悪い。これは、オイルとの相溶性が塩素基(C
l)の存在に依っているからである。又、R22も塩素
基(Cl)を有するものの沸点が低いためオイルとの相
溶性はR12ほど良好ではない。
【0009】圧縮機のオイルが冷媒に溶けない場合、冷
媒回路の蒸発器中で二相分離(オイルと冷媒の分離)が
発生し、しかも蒸発温度が低いとオイルの粘性が高くな
り圧縮機にオイルが戻されずに圧縮機の軸受摺動部が焼
付いてしまう危険性がある。
【0010】本発明は係る先行技術が有する種々の課題
を解決することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、
1,1,1,2−テトラフルオロエタンの冷媒とアルキ
ルベンゼン油の冷凍機油とを圧縮機のある冷媒回路に充
填し、この両者と相溶性のあるn−ペンタンを前記冷媒
に添加し、このn−ペンタンを1,1,1,2−テトラ
フルオロエタンと共に循環させてアルキルベンゼン油を
回収するようにしている。
【0012】請求項2の発明では、1,1,1,2−テ
トラフルオロエタンの冷媒とアルキルベンゼン油の冷凍
機油とを圧縮機のある冷媒回路に充填し、この両者と相
溶性のあるn−ペンタンを添加し、前記1,1,1,2
−テトラフルオロエタンとn−ペンタンとの2成分での
このn−ペンタン添加量を3重量%以上6重量%以下と
し、前記n−ペンタンでアルキルベンゼン油を回収する
と共に、このn−ペンタンの不燃限界を越えないように
している。
【0013】
【発明の実施の形態】以下この発明を図に基づいて説明
する。
【0014】図1はこの発明の冷凍サイクルの冷媒回路
図である。図2はこの発明の圧縮機内の油面高さを示す
特性図である。図3はこの発明の圧縮機へのオイルの戻
りを示す特性図である。図4はこの発明の蒸発温度によ
るオイル戻りを示す特性図である。
【0015】1は電動機によって駆動される圧縮機、2
は凝縮器、3はキャピラリチューブ、4は蒸発器であ
り、これらは順次接続されている。圧縮機1と凝縮器2
との間にはドレン水蒸発用の熱交換器5と、断熱箱体6
の露付を防止するフレームパイプ7と、圧縮機1内のオ
イルを冷却するオイルクーラ8とが直列に接続されてい
る。また、蒸発器4は断熱箱体6内に内蔵されている。
【0016】圧縮機1内に充填された冷凍機油はアルキ
ルベンゼン油である。また、冷媒回路内には化学式に塩
素基(Cl)を含まない冷媒1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタン(以下R134aという)とn−ペンタン
との混合物が充填されている。その組成はR134aが
97重量%から94重量%、n−ペンタンが3重量%か
ら6重量%の範囲で、このn−ペンタンをオイルのキャ
リアとすると共に、周囲温度による不燃限界を越えない
範囲にしている。n−ペンタンの不燃限界はR134a
に対して周囲温度が25℃では7.8重量%、周囲温度
が100℃では5.8重量%である。
【0017】図1における冷媒回路中の冷媒の動作を説
明する。圧縮機1から吐出された高温高圧ガス状の冷媒
はドレン水蒸発用の熱交換器5とフレームパイプ7とを
流れる間に熱交換されて液化し、この液化した冷媒はオ
イルクーラ8に流入して圧縮機1のオイルを冷却する。
圧縮機1のオイルを冷却した冷媒は凝縮器2に流入して
再度放熱し液化する。そして、この液化した冷媒はキャ
ピラリチューブ3で減圧されて蒸発器4に流入し、そこ
で蒸発して冷却能力を発揮し、圧縮機1に帰還する。
【0018】冷媒を形成するR134aはHFC冷媒で
あるため、従来の冷凍機油であるアルキルベンゼン油と
溶け合わないが、n−ペンタンは従来の冷凍機油と相溶
性があり、圧縮機1から吐出した冷凍機油を溶け込ませ
てこの圧縮機1に帰還させる。これによって冷媒回路中
の冷凍機油は停滞することなく圧縮機1へ回収される。
【0019】図2は蒸発温度を−12℃から−30℃の
範囲で変化させたときの圧縮機1の油面高さを測定した
結果で、油面は冷媒の種類やオイルキャリアの添加の有
無に係わらず蒸発温度の低下と共に下がる傾向にある
が、オイルキャリア無しのR134a単独の場合には、
蒸発温度が−26℃を下回ると急激に油面が低下し、オ
イル供給が不足する警戒域に近づき、オイルキャリアを
添加した場合は、蒸発温度が−30℃でも添加量の増大
と共に油面が上昇している。すなわち、オイルキャリア
による返油特性の改善が見られる。
【0020】図3は蒸発温度を−30℃、周囲温度を5
℃に固定しR134a単独で連続運転してオイルの滞留
が起きている状態にした後、オイルキャリアの添加を行
い、油面高さの復帰の経過を測定した結果で、無添加で
の油面は運転開始後に警戒域に達し、一旦油面が復帰し
た後、時間経過と共に連続して低下しており、48時間
後も低下の傾向にある。ここで、オイルキャリアである
n−ペンタンを3重量%まで添加して運転を再開すると
指数関数的に油面高さが復帰する。添加後約20時間で
油面は10.5mmの高さで安定し、図2に示したn−
ペンタンを3重量%添加したときの油面の高さが再現さ
れる。油面高さが安定していることを確認後、再度n−
ペンタンを3重量%添加すると更に油面は上昇し、2時
間後にやはり図2に示した油面高さ11mmに達した。
この結果から、n−ペンタンは冷媒回路を循環してお
り、比較的即効性のある返油効果をもたらすと考えられ
る。また、蒸発温度−30℃では3重量%のn−ペンタ
ンの添加によって返油特性が大幅に向上する。
【0021】図4は蒸発温度−30℃以下でのオイルキ
ャリアの返油特性を各種フリーザを用いてテストした結
果で、適正な油面高さを確保するためのn−ペンタンの
添加量は蒸発温度との相関関係があり、−40℃の蒸発
温度を得るにはn−ペンタンを6重量%添加する必要が
あることが判る。
【0022】n−ペンタンはR134aのHFC冷媒と
アルキルベンゼン油の冷凍機油との両者に溶解すること
により、例えばn−ペンタンを6重量%添加した場合の
循環組成は、ガスクロマトグラフィでの分析結果から約
4重量%となった。この結果からn−ペンタンを6重量
%添加しても運転中の組成は不燃限界の5.8重量%以
下であり、かつ、沸点と露点との差も小さく抑えられ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明の冷媒組成物によればオゾン層を
破壊する危険性がなく、更に、1,1,1,2−テトラ
フルオロエタンとアルキルベンゼン油との両者と相溶性
の良いn−ペンタンによって従来の冷媒回路中に特別な
機構を追加することなく冷凍機油が圧縮機に回収される
ので、圧縮機の焼き付きを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の冷媒回路図である。
【図2】この発明の圧縮機内の油面高さを示す特性図で
ある。
【図3】この発明の圧縮機へのオイルの戻りを示す特性
図である。
【図4】この発明の蒸発温度によるオイル戻りを示す特
性図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 凝縮器 3 キャピラリチューブ 4 蒸発器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹政 一夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,1,1,2−テトラフルオロエタン
    の冷媒とアルキルベンゼン油の冷凍機油とを圧縮機のあ
    る冷媒回路に充填し、この両者と相溶性のあるn−ペン
    タンを前記冷媒に添加したことを特徴とする冷媒組成
    物。
  2. 【請求項2】 1,1,1,2−テトラフルオロエタン
    の冷媒とアルキルベンゼン油の冷凍機油とを圧縮機のあ
    る冷媒回路に充填し、この両者と相溶性のあるn−ペン
    タンを添加し、前記1,1,1,2−テトラフルオロエ
    タンとn−ペンタンとの2成分でのこのn−ペンタン添
    加量を3重量%以上6重量%以下としたことを特徴とす
    る冷媒組成物。
JP7277622A 1995-10-25 1995-10-25 冷媒組成物 Pending JPH09118879A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6516837B2 (en) 2000-09-27 2003-02-11 Honeywell International Inc. Method of introducing refrigerants into refrigeration systems

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6516837B2 (en) 2000-09-27 2003-02-11 Honeywell International Inc. Method of introducing refrigerants into refrigeration systems
US6640841B2 (en) 2000-09-27 2003-11-04 Honeywell International Inc. Method of introducing refrigerants into refrigeration systems

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