JPH09117640A - 原子蒸気生成方法及びこの方法を用いた同位体濃縮方法 - Google Patents

原子蒸気生成方法及びこの方法を用いた同位体濃縮方法

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JPH09117640A
JPH09117640A JP28009595A JP28009595A JPH09117640A JP H09117640 A JPH09117640 A JP H09117640A JP 28009595 A JP28009595 A JP 28009595A JP 28009595 A JP28009595 A JP 28009595A JP H09117640 A JPH09117640 A JP H09117640A
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JP
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isotope
laser
ion
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laser light
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JP28009595A
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English (en)
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Hiroshi Futami
博 二見
Tetsuo Yuhara
哲夫 湯原
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率よく原子蒸気を生成することができる原
子蒸気生成方法、及び、イオンと原子の衝突頻度を低減
させて効率よく同位体濃縮を行うことができ、また非共
鳴イオン化によって生じた目的同位体以外のイオンを分
離してレーザ同位体分離法のもつ高選択性を損なわない
同位体濃縮方法を提供する。 【解決手段】 目的原子(U)を含有する錯体(U
6 )を第1チャンバー25内に噴出させて分子ビーム
を形成し、これにレーザ光を照射することによりUF 6
の光解離反応を生じさせて遊離した目的原子ビームを生
成し、更にこのとき非共鳴イオン化によって生じたイオ
ンの飛行方向を電極32,33による電場の印加で変化
せしめた後、目的同位体(235 U)に固有の波長のレー
ザ光を照射して目的同位体のみを選択的に光イオン化さ
せ、これに電磁場を印加してイオンの飛行方向を変化せ
しめることによりイオンとなっていない化学種と分離す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザによる原子蒸
気生成方法及びこの方法を用いた同位体濃縮方法に関
し、特に、高沸点の元素の原子蒸気生成、及び高沸点で
あってフッ素と共に低沸点の錯体を形成する元素の同位
体濃縮に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザ同位体分離法には原子法、
分子法と呼ばれる方法があった。
【0003】分子法は、強力な赤外レーザによる赤外多
光子解離法に基づくものであり、一般に赤外レーザが波
長可変ではないために、対象分子に最適な波長のレーザ
光が必ずしも得られないという欠点がある。但し、常温
で比較的高い蒸気圧を有する安定分子を対象とすること
が可能であるために、ウランのように需要の高い元素の
同位体分離に対しては専用のレーザを開発することも可
能である。
【0004】これに対し原子法は、原子蒸気に対して多
光子イオン化法を適用することで選択的に光イオン化を
生じさせて目的同位体を分離濃縮するものである。原子
法の対象は原子に限定されているが、これは同位体分離
の初期の研究段階で、紫外レーザ光による六フッ化ウラ
ンの光分離による同位体濃縮では同位体選択性が失われ
るとされたためである。従って、可視・紫外レーザ光に
よる同位体分離法としては対象が原子に限定されること
となった。この場合には、必要なレーザ光を得るために
代表的な波長可変レーザである色素レーザを使用するこ
とが可能であり、一旦高効率のレーザシステムが開発で
きれば、多くの元素の同位体分離に応用が可能であるこ
とから、分子法よりも適用範囲は広いと考えられる。こ
の原子法によるウラン濃縮法は多くの国で開発されてお
り、次世代のウラン濃縮法として最も期待されている。
【0005】また従来から高沸点の原子の蒸気生成に
は、電子ビームによる加熱方法が研究開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記原
子法の欠点として、高沸点の元素の場合には原子蒸気の
生成効率が極めて悪いことが知られている。ウランの同
位体分離の場合には、運転コストの9割がウラン蒸気の
生成に費やされるとの試算もある。従って、効率の良い
原子蒸気の生成方法が見つかれば、同位体分離のコスト
を著しく低減させることが可能となる。
【0007】また、目的同位体を選択的に光イオン化し
ても、このイオン化した目的同位体と非目的同位体との
イオン交換反応により、選択性が低下することも知られ
ており、これを解決するにはイオンと原子の衝突頻度を
低減させることも必要である。
【0008】更には、イオンと原子の衝突頻度を低減さ
せる目的のために、常温で比較的高い蒸気圧を有する六
フッ化ウラン等を真空槽に噴出させて分子ビームを形成
し、この分子ビームに強力なレーザ光を照射して光解離
反応を生じさせることが考えられるが(詳細後述)、こ
の光解離反応の競合過程として非共鳴イオン化過程が存
在し、目的同位体以外のイオン化が生じる可能性があ
る。特に、工業的なプロセスに応用する場合には、高出
力レーザを使用するので、この問題はより深刻になると
予想される。
【0009】従って本発明は上記従来技術に鑑み、レー
ザ同位体分離のために、効率よく原子蒸気を生成するこ
とができる原子蒸気生成方法、イオンと原子の衝突頻度
を低減させて効率よく同位体濃縮を行うことができる同
位体濃縮方法、更には光解離反応の副反応である非共鳴
イオン化によって生じた目的同位体以外のイオンを分離
してレーザ同位体分離法のもつ高選択性を損なわない同
位体濃縮方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の原子蒸気生成方法は、目的原子を少なくとも一個含
有する化合物を形成し、この化合物を低圧容器内に噴出
させて分子ビームを形成した後、この分子ビームにレー
ザ光を照射することにより前記化合物の光解離反応を生
じさせて遊離した目的原子ビームを生成することを特徴
とする。
【0011】上記課題を解決する本発明の第1の同位体
濃縮方法は、目的原子を少なくとも一個含有する化合物
を形成し、この化合物を低圧容器内に噴出させて分子ビ
ームを形成し、この分子ビームにレーザ光を照射するこ
とにより前記化合物の光解離反応を生じさせて遊離した
目的原子ビームを生成した後、目的同位体に固有の波長
のレーザ光を照射してこの目的同位体のみを選択的に光
イオン化させ、これに電磁場を印加してイオンの飛行方
向を変化せしめることによりイオンとなっていない化学
種と分離することを特徴とする。
【0012】また第2の同位体濃縮方法は、目的原子を
少なくとも一個含有する化合物を形成し、この化合物を
低圧容器内に噴出させて分子ビームを形成し、この分子
ビームにレーザ光を照射することにより前記化合物の光
解離反応を生じさせて遊離した目的原子ビームを生成
し、更にこのとき非共鳴イオン化によって生じたイオン
の飛行方向を電磁場の印加で変化せしめた後、目的同位
体に固有の波長のレーザ光を照射してこの目的同位体の
みを選択的に光イオン化させ、これに電磁場を印加して
イオンの飛行方向を変化せしめることによりイオンとな
っていない化学種と分離することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。なお説明は、原子蒸気生成方法の実
施形態、第1の同位体濃縮方法の実施形態、第2の同位
体濃縮方法の実施形態の順に行う。
【0014】〈原子蒸気生成方法の実施形態〉鉄(F
e)は、融点1540℃、沸点2750℃であるため、
常温常圧における蒸気圧は極めて低い。しかしながら、
例えばペンタカルボニル鉄(Fe(CO)5 )では融点
が−20℃、沸点が103℃であるため、常温でもある
程度の蒸気圧を有する。この錯体は280nmに配位子
場遷移を有するが、紫外光を吸収して光解離反応を生
じ、遊離した鉄原子を生成する。またFe(CO)5
鉄と一酸化炭素との反応で容易に生じるため、特別な加
熱操作なしに金属蒸気の生成が可能となる。
【0015】また、ウラン(U)も沸点3800℃と高
沸点であるために、加熱による原子蒸気の生成は困難で
あるが、フッ化物(UF6 )は常温でも高い蒸気圧を有
することが知られている。そして、U−F結合は比較的
弱いために、強力なレーザ光の照射によって遊離したウ
ラン原子を生成することが可能である。
【0016】このように金属錯体やハロゲン分子などの
化合物では、光解離により遊離した金属原子を容易に生
成することができる。なお目的原子の錯体が高沸点の場
合には金属状態の目的元素を直接加熱した場合と比較し
てメリットはないことが明白である。従って、本原子蒸
気生成方法は汎用の原子蒸気生成方法にはならないが、
特定の元素に対しては有効な方法となる。
【0017】ここで、鉄原子の場合の原子蒸気生成方法
について更に詳述する。
【0018】鉄原子は一酸化炭素と反応して以下の金属
錯体を形成する。 Fe+5CO→Fe(CO)5 この錯体は常温でも比較的高い蒸気圧を有するが、CO
をキャリアガスとして真空槽に導入することで分子ビー
ムを形成することができる。なおキャリアガスとして
は、安定な気体であれば特に問題なく使用することがで
きるため、ヘリウム、アルゴン等の希ガスを使用するこ
とも可能である。
【0019】真空槽にガスを噴出させるときのオリフィ
ス径をD、オリフィス下流の距離をxとすれば、マッハ
数M及び気体の温度Tは次の(1)、(2)式にて与え
られる。
【0020】
【数1】
【0021】但し、上式のA及びγは分子によって決ま
る定数であり、二原子分子の場合にはA=3.65,γ
=7/5である。従って、オリフィスの下流では数K程
度にまで冷却することも可能であるが、その場合には分
子の振動回転凖位は零凖位に集中することになり、明瞭
な波長依存性を有することになる。このため、オリフィ
ス径Dを大きくするか、オリフィス下流直後でレーザ光
を照射することにより、回転温度が100K程度の状態
で光解離反応を生じさせる方が好都合である。この場合
においても分子は一定方向に進行速度が揃った分子ビー
ムを形成する。
【0022】この状態で強いレーザ光を照射することに
より光解離反応を生じさせ、遊離した金属原子を生成す
る。Fe(CO)5 の場合には、配位子場遷移のある2
80nmの紫外レーザ光を使用することが適当である。
この領域の波長は代表的な波長可変レーザである色素レ
ーザにおいて長寿命の色素であるローダミンを使用し、
その出力の2倍波にて容易に得られるからである。
【0023】生成した鉄原子は原子ビームの状態となっ
ており、レーザ同位体分離に適用するのに理想的な条件
となっている。
【0024】次に本原子蒸気生成方法の実施例について
説明する。
【0025】(実施例1)本原子蒸気生成方法の効果を
確認する目的で波長可変レーザシステムと質量分析装置
を組み合わせた基礎試験装置を構成した。図1にその概
略を示す。
【0026】同図に示すように、波長可変レーザシステ
ムはエキシマレーザ1励起の色素レーザ2であり、紫外
レーザを得るためにKDP(りん酸二水素ナトリウム)
3を使用した。試料ガス4は純COガスであるが、ボン
ベと反応して鉄カルボニル錯体(Fe(CO)5 )を形
成している。この試料ガス(Fe(CO)5 )はパルス
バルブ12にて真空チャンバー7内に噴出するようにな
っている。これは使用するレーザシステムがパルスレー
ザであり、試料ガスを連続的に導入してもレーザ光が照
射されない分子が多く、真空系の負担を増加させるだけ
だからである。パルスバルブ12はパルスドライバー6
にて制御しており、レーザ光の照射と同期をとるために
パルス発生器5を使用した。即ち、パルス発生器5から
TTL信号5aをパルスドライバー12に送ってパルス
バルブ12を動作させると共に、この一定時間後にパル
ス発生器5から上記レーザシステムに対しTTL信号5
bを送ってレーザ発振を行うようにした。
【0027】その結果、Fe(CO)5 がレーザ光によ
り光解離して遊離した鉄原子が生成され、更にレーザ光
を吸収して鉄イオンが生成される。この鉄イオンは飛行
時間型質量分析装置(TOFMS)8にて計測し、プリ
アンプ9にて増幅した後、デジタルオシロスコープ10
にて観測した。なおレーザ光を集光する目的で石英レン
ズ11を使用した。
【0028】質量スペクトルの計測例を図2に示す。こ
れは波長が280nmの紫外レーザ光を使用し、出力を
約1mJとした場合の結果である。飛行時間型質量スペ
クトルは重いイオン程飛行時間が長いが、2価のイオン
が生成した場合には飛行時間は半分となる。図2には2
本のピークが見られるが、これはFe+ とFe2+に帰属
することができる。ここで注目すべき点はFe(CO)
5 + に相当するイオンは見られないということである。
【0029】この質量スペクトルの波長依存性を調べた
結果が図3である。この図3からレーザ光の波長が鉄原
子の共鳴波長に一致すると強度が増大していることが判
る。これは光解離による鉄原子の生成には波長依存性が
殆どないのに対して、鉄原子の光イオン化には明瞭な波
長依存性が存在するからである。従って、鉄原子の共鳴
波長を使用しないことで、遊離した鉄原子の濃度を高く
することが可能である。また、不必要にレーザ出力を増
大させると非共鳴イオン化の遷移確率も増大するので、
レーザ出力にも最適値が存在する。これは使用する分子
によって当然異なる。
【0030】(実施例2)図1に示した装置構成におい
て、レーザシステムを波長固定のYAGレーザシステム
に変更し、ウラン蒸気生成を行う基礎試験装置を図4に
示す。図4において、YAGレーザ13は赤外レーザで
あり、発振波長は1064nmであるが、KDP14に
て波長532nmの第2高調波を発生させることができ
る。本装置ではこの基本波と第2高調波とを分離するた
めに波長分離器15を使用した。試料ガス4はUF6
ある。本装置のその他の構成は図1と同様であるため同
一の符号を付し重複する詳細な説明は省略する。
【0031】UF6 の光解離反応も波長依存性は明瞭で
はない。これはD.P.Armstrong et a
l,J.Chem.Phys.100,28−43(1
994)にてYAGレーザ及び波長可変レーザを使用し
た実験において確認されている。そこで、本実施例では
YAGレーザ13の第2高調波を使用した。明瞭な波長
依存性をなくすためには、試料分子が極低温状態にまで
冷却されない方が望ましい。この本実施例では回転温度
が100K程度になるように設定した。これにはキャリ
アガスに窒素分子を使用し、オリフィス径が10mmの
場合、オリフィス下流2.4mmの地点でレーザ光の照
射を行えばよい。
【0032】鉄の場合と同じく、遊離したウラン原子は
非共鳴イオン化を生じる可能性があり、これによってウ
ラン原子の濃度は低下する。従って、レーザ光の強度は
不必要に増大させず、集光レンズも長焦点のレンズを使
用することが必要となる。
【0033】〈第1の同位体濃縮方法の実施形態〉前述
の如く、ウラン(U)は沸点3800℃と高沸点である
ために、加熱による原子蒸気の生成は困難であるが、フ
ッ化物(UF6 )は常温でも高い蒸気圧を有することが
知られている。そしてU−F結合は比較的弱いために、
強力なレーザ光の照射によって遊離したウラン原子を生
成することが可能である。この光解離反応は既に述べた
ように同位体選択性が明瞭ではないために、直接同位体
濃縮に適用することはできないが、遊離した原子の生成
は可能である。
【0034】更に、分子ビーム中では孤立分子が形成さ
れており、分子間衝突などは殆ど生じないことが知られ
ている。このため、遊離した原子に対してレーザ光によ
る光イオン化を適用した場合、イオンと原子の衝突頻度
は著しく低下すると期待される。従って、電磁場を印加
してイオンの飛行方向を変化させることで目的同位体を
効率良く捕捉することができる。
【0035】なお、金属錯体では、上記のように、光解
離により遊離した金属原子が容易に生成するが、全ての
分子に対して有効であるという保証はない。従って、本
同位体濃縮方法は汎用の同位体濃縮方法にはならない
が、特定の元素に対しては有効な方法となる。
【0036】ここで、ウラン原子の場合の同位体濃縮方
法について更に詳述する。
【0037】ウラン原子はフッ素と反応して以下の錯体
を形成する。 U+3F2 →UF6 この錯体は常温でも比較的高い蒸気圧を有するが、ヘリ
ウム、アルゴン等の希ガスをキャリアガスとして真空槽
に導入することで分子ビームを形成することができる。
【0038】真空槽にガスを噴出させるときのオリフィ
ス径をD、オリフィス下流の距離をxとすれば、マッハ
数M及び気体の温度Tは前記の(1)、(2)式にて与
えられる。但し、この(1)、(2)式のA及びγは分
子によって決まる定数であり、単原子分子の場合にはA
=3.26、γ=5/3である。従って、オリフィスの
下流では数K程度にまで冷却することも可能であるが、
その場合には分子の振動回転凖位は零凖位に集中するこ
とになり、明瞭な波長依存性を有する可能性が生じる。
このため、オリフィス径Dを大きくするか、オリフィス
下流直後でレーザ光を照射することにより、回転温度が
100K程度の状態で光解離反応を生じさせる方が好都
合である。この場合においても分子は一定方向に進行速
度が揃った分子ビームを形成する。
【0039】この状態で強いレーザ光を照射することに
より光解離反応を生じさせ、遊離した金属原子を生成す
る。生成した原子は原子ビームの状態となっており、レ
ーザ同位体分離に適用するのに理想的な条件となってい
る。分子ビーム中の圧力が10-3torrの場合、分子
密度は3×1013個/cc程度であり、ウラン原子の直
径を0.3nmとして平均自由工程を計算すると30c
mとなる。従って、原子が3次元方向にランダムな運動
をしても衝突することなしに30cmは移動できること
になるが、実際には原子の進行歩行は一定方向に揃って
おり、数十cmは無衝突で飛行できることになる。更
に、仮に衝突した場合においてもキャリアガスである希
ガスとの衝突が支配的であり、選択性低下の原因である
イオンと未反応の原子との衝突頻度は極めて低い。
【0040】このため、前述の如く、遊離した原子に対
してレーザ光による光イオン化を適用した場合、イオン
と原子の衝突頻度は著しく低下することが期待でき、電
磁場を印加してイオンの飛行行程を変化させることで目
的同位体を効率よく捕捉することができる。
【0041】次に本同位体濃縮方法の実施例について説
明する。
【0042】(実施例1)本同位体濃縮方法の効果を確
認する目的で製作した基礎試験装置の概略構成を図5に
示す。
【0043】同図に示すように、光解離用のレーザシス
テムはYAGレーザ21とKDP22及び波長分離器2
3を用いて構成した。YAGレーザ21は本来1064
nmで発振するので、非線形光学効果にて532nmの
可視レーザ光を得るためにKDP22を使用した。波長
分離器23は1064nmと532nmのレーザ光を分
離する目的で使用している。レーザ光はミラー24にて
第1チャンバー25内に導入される。
【0044】試料ガス27はヘリウムで希釈した六フッ
化ウランであり、その濃度は1%である。これをパルス
バルブ28にて第1チャンバー25内に噴出し、分子ビ
ームを形成する。オリフィスの径は1mmであり、試料
ガス27の圧力は760torrである。この条件のと
きには、分子ビームは進行方向の並進エネルギーが約3
eVとなる。第1チャンバー25の圧力が高すぎるとマ
ッハディスクと呼ばれる衝撃波が形成され、良好な分子
ビームの形成が阻害される。第1チャンバー25内の圧
力は10-3torrであり、試料ガス27の圧力は76
0torrであるので、オリフィス径が1mmの場合に
はマッハディスクの形成位置はオリフィス下流581m
mの地点である。従って、オリフィス下流300mmの
地点で更にオリフィスを通じて第2チャンバー26に分
子ビームを導入することで、目的同位体の選択的光イオ
ン化を生じさせることが可能である。本装置において、
オリフィス下流1mmの地点におけるマッハ数はM=
2.6であり、この場合の温度は96.0Kである。こ
のため、光解離用のレーザ光はレンズで集光してオリフ
ィス下流1mmの地点に照射するようにした。
【0045】光イオン化用のレーザシステムはYAGレ
ーザ29励起の色素レーザ30であり、ミラー31によ
って第2チャンバー26内にレーザ光を導入する。この
場合のレーザ光の波長は約600nmであり、235 Uを
選択的にイオン化するのに適した波長である。YAGレ
ーザ29で励起してこの波長のレーザ光を得るために
は、KDPなどで532nmの可視レーザ光にする必要
があるが、図5では省略してある。
【0046】レーザ光の照射によって生成したイオンに
電場を印加することで飛行時間型の質量スペクトルを計
測することが可能であり、目的同位体の選択的イオン化
が行われたか否かを確認することができる。質量スペク
トルの計測例を図6に示す。UF6 + のピークは46μ
sに出ることが予測されるが、強度はきわて弱い。但
し、イオンとなっていない場合にはスペクトルにはあら
われないので、光解離が効率よく生じているとは限らな
い。また、2価、3価のイオンも生成しているが、これ
は光解離の際に生じたウラン原子が更に非共鳴イオン化
によってイオン化したものと考えられる。1価のイオン
のピークを拡大したものが、図7の質量スペクトルであ
る。光イオン化用のレーザ光を照射しないでイオン化ス
ペクトルを計測した結果から、238 + は非共鳴イオン
化によって生じた可能性が高い。
【0047】ところで、図5に示す装置は基礎試験装置
であり、実用的なウラン濃縮プラントに直ちに適用する
ことは困難である。軽水炉燃料として用いる場合には
235 Uを5%程度濃縮する必要があり、年間処理量も1
000トン程度必要となる。複数のモジュールで構成す
ることを考慮しても、オリフィスの断面積は数cm2
必要であると考えられる。従って、単位時間に流れるガ
ス量は多くなるので、大型の排気設備が必要となる。基
礎試験装置の場合には、パルスレーザを使用するので、
パルスバルブ28を使用して真空系の負担を軽減してい
るために、1000 l/s程度のターボ分子ポンプ2
台で構成されている。また、レーザ出力も市販レーザで
容易に得られるmJオーダである。
【0048】(実施例2)原子法ウラン濃縮のための高
効率レーザとして銅蒸気励起色素レーザシステムが開発
中であり、このレーザシステムを使用した同位体濃縮装
置の基本構成を図8に示す。
【0049】同図に示すように、励起用の銅蒸気レーザ
41の出力は、光解離と色素レーザ42,43,44の
励起用に使用される。銅蒸気レーザ41の波長は510
nmと578nmであり、光解離反応に明瞭な波長依存
性がないので使用可能である。原料ガス46は希ガスで
希釈した六フッ化ウランである。ノズル45は処理量を
実用的にするために、パルスではなく連続ビームとして
いる。レーザの繰り返し数が50kHz程度であれば、
分子ビームの速度がアルゴンの場合に500nm/sで
あることを考慮して、全ての分子にレーザ光が照射され
ると判断される。このレーザ光の照射により分離チャン
バー47内で光解離反応が生じ、引き続いて色素レーザ
光にて光イオン化が生じる。
【0050】図8では同位置にて光解離と光イオン化が
生じるように描かれているが、光解離はレーザ光の照射
時間(数十ns)程度で生じるので、同一位置に色素レ
ーザ光を照射することで引き続いて光イオン化を生じさ
せることが可能である。勿論、図5に示したように異な
る地点で光イオン化を生じさせてもよいが、この場合に
はチャンバーの構造が複雑になるという欠点がある。
【0051】光イオン化によって生成したイオンを回収
するために、電極48とメッシュ電極49にそれぞれ、
1 とV2 の電圧を印加する。電極間の距離を5cmと
すると、電極48に5kVを印加しメッシュ電極49を
接地すれば、イオン回収室50に対してkeVの進行エ
ネルギーを有することになり、分子ビームの進行エネル
ギーは3eV程度であるので、分離することが十分に可
能である。
【0052】なお、この方法では非共鳴イオン化にて生
じるイオンを除くことはできないので、その分同位体選
択性が低下することは避けられないが、軽水炉燃料に適
用する場合には5%程度の濃縮度でよいため実用上は問
題がないと考えられる。
【0053】〈第2の同位体濃縮方法の実施形態〉前述
の如く、ウラン(U)は沸点3800℃と高沸点である
ために、加熱による原子蒸気の生成は困難であるが、フ
ッ化物(UF6 )は常温でも高い蒸気圧を有することが
知られている。そしてU−F結合は比較的弱いために、
強力なレーザ光の照射によって遊離したウラン原子を生
成することが可能である。この光解離反応は既に述べた
ように同位体選択性が明瞭ではないために、直接同位体
濃縮に適用することはできないが、遊離した原子の生成
は可能である。更に、分子ビーム中では孤立分子が形成
されており、分子間衝突などは殆ど生じないことが知ら
れている。このため、遊離した原子に対してレーザ光に
よる光イオン化を適用した場合、イオンと原子の衝突頻
度は著しく低下すると期待される。従って、電磁場を印
加してイオンの飛行方向を変化させることで目的同位体
を効率良く捕捉することができる。
【0054】このような電磁場の印加によるイオンの分
離は、イオンが共鳴イオン化によって生じたものか、非
共鳴イオン化によって生じたものかは区別されない。従
って、光解離反応の副反応である非共鳴イオン化で生じ
たイオンを一旦電磁場の印加によって除いた場合、原子
蒸気及び未解離の六フッ化ウラン分子の混合分子ビーム
が得られることになる。この場合、光解離用のレーザ光
の出力を増大させると、非共鳴イオン化で生じるイオン
も増大するが、未解離の六フッ化ウランは減少する。従
って、理想的な条件を設定することで、純粋な原子ビー
ムを生成させることは可能である。
【0055】この状態で目的同位体のみを選択的にイオ
ン化させることで、高選択性を有する同位体分離が可能
となる。
【0056】ここで、ウラン原子の場合の同位体濃縮方
法について更に詳述する。
【0057】前述の如く、ウラン原子はフッ素と反応し
て錯体(UF6 )を形成する。この錯体は常温でも比較
的高い蒸気圧を有するが、ヘリウム、アルゴン等の希ガ
スをキャリアガスとして真空槽に導入することで分子ビ
ームを形成することができる。真空槽にガスを噴出させ
るときのオリフィス径をD、オリフィス下流の距離をx
とすれば、マッハ数M及び気体の温度Tは前記の
(1)、(2)式にて与えられる。但し、この(1)、
(2)式のA及びγは分子によって決まる定数であり、
単原子分子の場合にはA=3.26、γ=5/3であ
る。従って、オリフィスの下流では数K程度にまで冷却
することも可能であるが、その場合には分子の振動回転
凖位は零凖位に集中することになり、明瞭な波長依存性
を有する可能性が生じる。従って、オリフィス径Dを大
きくするか、オリフィス下流直後でレーザ光を照射する
ことにより、回転温度が100K程度の状態で光解離反
応を生じさせる方が好都合である。この場合においても
分子は一定方向に進行速度が揃った分子ビームを形成す
る。
【0058】この状態で強いレーザ光を照射することに
より光解離反応を生じさせ、遊離した金属原子を生成す
る。生成した原子は原子ビームの状態となっており、レ
ーザ同位体分離に適用するのに理想的な条件となってい
る。分子ビーム中の圧力が10-3torrの場合、分子
密度は3×1013個/cc程度であり、ウラン原子の直
径を0.3nmとして平均自由工程を計算すると30c
mとなる。従って、原子が3次元方向にランダムな運動
をしても衝突することなしに30cmは移動できること
になるが、実際には原子の進行歩行は一定方向に揃って
おり、数十cmは無衝突で飛行できることになる。更
に、仮に衝突した場合においてもキャリアガスである希
ガスとの衝突が支配的であり、選択性低下の原因である
イオンと未反応の原子との衝突頻度は極めて低い。
【0059】そして、本同位体濃縮方法では光解離用の
レーザ光の照射位置の下流において、金属平板電極とメ
ッシュ電極とを組み合わせた電極にて電場を印加する。
このように電場を印加することにより、イオンとなって
いないウラン原子の飛行方向は変化しないが、非共鳴イ
オン化によって生じたイオンは飛行方向が変化して除去
される。
【0060】このため、前述の如く、純粋な原子ビーム
を生成させることができ、この状態で目的同位体のみを
選択的にイオン化させることで、高選択性を有する同位
体分離が可能となる。
【0061】次に本同位体濃縮方法の実施例について説
明する。
【0062】(実施例)本同位体濃縮方法の効果を確認
する目的で製作した基礎試験装置の概略構成を図9に示
す。同図に示すように、本試験装置は、図5の装置構成
において、第1チャンバー25内に金属平板電極32と
メッシュ電極33とを設けたことを特徴とするものであ
り、その他の装置構成やレーザ光の波長等の条件は図5
に示す試験装置と同様である。従って図5に示す試験装
置と同様の部分には同一の符号を付し重複する説明は省
略する。
【0063】金属平板電極32に5kVを印加し、メッ
シュ電極33を接地し、両電極の間隔を5cmとすれ
ば、1kV/cmの電場が印加されることになる。従っ
て、非共鳴イオン化にて生じたイオン、例えば
238 + 238 2+238 3+238 UFx + は分子ビ
ームの飛行方向と異なった方向に並進エネルギーを有す
ることになり、ウラン原子と分離することができる。こ
こで、印加電圧をパルス電圧とし、電場をパルス上に印
加すれば、非共鳴イオン化によって生じたイオンの混入
率を変化させることが可能であり、最終的な濃縮率を変
化させることも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上発明の実施の形態と共に具体的に説
明したように本発明によれば、高沸点の元素であっても
容易に原子蒸気が得られ、しかも原子ビームの形態で得
られるために同位体分離への適用が容易である。
【0065】また、分子ビーム中では分子間衝突などは
殆ど生じないため、遊離した原子に対してレーザ光によ
る光イオン化を適用した場合、イオンと原子の衝突頻度
が著しく低下することから、電磁場を印加してイオンの
飛行方向を変化させることで目的同位体を効率よく捕捉
することができる。
【0066】また、非共鳴イオン化によって生じたイオ
ンの飛行方向を電磁場の印加で変化させることにより、
このイオンの分離が可能であり、これによって高い選択
性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原子蒸気生成方法の効果を確認する目
的で製作した基礎試験装置の概略構成図である。
【図2】質量スペクトルの計測例を示すグラフである。
【図3】質量スペクトルの波長依存性を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の原子蒸気生成方法の効果を確認する目
的で製作した基礎試験装置の概略構成図である。
【図5】本発明の同位体濃縮方法の効果を確認する目的
で製作した基礎試験装置の概略構成図である。
【図6】質量スペクトルの計測例を示すグラフである。
【図7】質量スペクトルの計測例を示すグラフであっ
て、図6の要部拡大図である。
【図8】本発明の同位体濃縮方法による同位体濃縮装置
の基本構成例を示す構成図である。
【図9】本発明の同位体濃縮方法の効果を確認する目的
で製作した基礎試験装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 エキシマレーザ 2,30,42,43,44 色素レーザ 3,14,22 KDP 4,27 試料ガス 5 パルス発生器 6 パルスドライバー 7 真空チャンバー 8 飛行時間型質量分析装置(TOFMS) 9 プリアンプ 10 デジタルオシロスコープ 11 石英集光レンズ 12,28 パルスバルブ 13,21,29 YAGレーザ 15,23 波長分離器 24,31 ミラー 25 第1チャンバー 26 第2チャンバー 32,48 電極 33,49 メッシュ電極 41 銅蒸気レーザ 45 原料ガス 46 ノズル 47 分離チャンバー 50 イオン回収室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目的原子を少なくとも一個含有する化合
    物を形成し、この化合物を低圧容器内に噴出させて分子
    ビームを形成した後、この分子ビームにレーザ光を照射
    することにより前記化合物の光解離反応を生じさせて遊
    離した目的原子ビームを生成することを特徴とする原子
    蒸気生成方法。
  2. 【請求項2】 目的原子を少なくとも一個含有する化合
    物を形成し、この化合物を低圧容器内に噴出させて分子
    ビームを形成し、この分子ビームにレーザ光を照射する
    ことにより前記化合物の光解離反応を生じさせて遊離し
    た目的原子ビームを生成した後、目的同位体に固有の波
    長のレーザ光を照射してこの目的同位体のみを選択的に
    光イオン化させ、これに電磁場を印加してイオンの飛行
    方向を変化せしめることによりイオンとなっていない化
    学種と分離することを特徴とする同位体濃縮方法。
  3. 【請求項3】 目的原子を少なくとも一個含有する化合
    物を形成し、この化合物を低圧容器内に噴出させて分子
    ビームを形成し、この分子ビームにレーザ光を照射する
    ことにより前記化合物の光解離反応を生じさせて遊離し
    た目的原子ビームを生成し、更にこのとき非共鳴イオン
    化によって生じたイオンの飛行方向を電磁場の印加で変
    化せしめた後、目的同位体に固有の波長のレーザ光を照
    射してこの目的同位体のみを選択的に光イオン化させ、
    これに電磁場を印加してイオンの飛行方向を変化せしめ
    ることによりイオンとなっていない化学種と分離するこ
    とを特徴とする同位体濃縮方法。
JP28009595A 1995-10-27 1995-10-27 原子蒸気生成方法及びこの方法を用いた同位体濃縮方法 Withdrawn JPH09117640A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002534612A (ja) * 1999-01-15 2002-10-15 ブリティッシュ ニュークリア フュエルス ピーエルシー 物質の処理における及び関連する改善
US6680473B2 (en) 2000-12-27 2004-01-20 Communications Research Laboratory Atomic beam control apparatus and method
KR100478533B1 (ko) * 2002-07-30 2005-03-28 한국수력원자력 주식회사 레이저를 이용한 탈륨 동위원소 분리방법
JP2017512639A (ja) * 2014-03-24 2017-05-25 ザ ユニバーシティ オブ バーミンガム 制御された原子源

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