JPH09116160A - 薄膜半導体素子のレーザアニール法及びその装置 - Google Patents

薄膜半導体素子のレーザアニール法及びその装置

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JPH09116160A
JPH09116160A JP26990695A JP26990695A JPH09116160A JP H09116160 A JPH09116160 A JP H09116160A JP 26990695 A JP26990695 A JP 26990695A JP 26990695 A JP26990695 A JP 26990695A JP H09116160 A JPH09116160 A JP H09116160A
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thin film
laser beam
film semiconductor
semiconductor element
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Hiroharu Sasaki
弘治 佐々木
Yukio Kawakubo
幸雄 川久保
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理時間の短縮化は勿論の他、レーザビーム
を有効活用できること。 【解決手段】 全反射鏡5の凹陥条溝53がレーザビー
ム4の光軸aに対し45゜に傾いた角度αをもち、帯状
反射光9としてTFT部72の列に向かって反射し得る
ビーム反射面部51を有するので、レーザビーム4が当
たると、帯状反射光9が各画素71毎のTFT部72の
長手方向の列に向かって確実に照射でき、従って、第
一,第二の従来技術に比較し、基板などをスキャンした
りすることが不要になると共に加工時間を確実に短縮で
き、また第三の従来技術に比較し、基板全面を照射する
ことがなく、レーザ光を極めて有効に利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜半導体素子を
有する平面状の液晶ディスプレイを製作する際、その薄
膜半導体素子をレーザアニールする方法とその装置とに
係り、特に、薄膜トランジスタを有する大面積のディス
プレイに好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶基板を用いた平面ディスプレイで
は、薄膜半導体素子として薄膜トランジスタ(TFT)
を有するものがある。この薄膜トランジスタを有する平
面ディスプレイにあっては、「東芝レビュー(1995
VOl.50 No.5 P395〜P398)」に
おいて論じられ、各画素部における薄膜トランジスタの
電子の電界効果移動度を向上させることが必要不可欠で
ある。
【0003】一般に、液晶基板を高温炉内で800℃以
上に加熱すると、アモルファスシリコン(a−Si)か
らポリシリコン(多結晶シリコン、p−Si)に改質す
ることができ、これによって電子電界効果移動度を向上
する方法が用いられている。また、画素表示部と同一基
板上に周辺駆動回路を内蔵することが試みられており、
この周辺駆動回路用TFTの形成には、エキシマレーザ
を用いたレーザアニール法が考えられている。
【0004】その際、基板上のTFT部をレーザアニー
ルする第一の従来技術としては、レーザ発振器から発振
されたパルスレーザをビーム整形光学系を用いて均一な
強度分布の帯状ビームに整形し、その帯状ビームをスキ
ャンすることにより、基板のTFT部に照射してアニー
ルする方法がある。また、第二の従来技術としては、基
板を間欠的に移動させると共に、その移動毎にレーザビ
ームを照射させることにより、アニールする技術のもの
がある。
【0005】さらに第三の従来技術としては、図7に示
すように、レーザ発振装置21により大きなエネルギー
のパルスレーザ光22を照射し、そのパルスレーザ光2
2が大口径均一強度分布レーザビーム整形光学系23を
通過することにより均一な強度分布のレーザビーム24
とし、これを全反射鏡25により反射させてレーザアニ
ール加工室26内の液晶ディスプレイ基板27の全面に
一度に照射することにより、該基板27のTFT部をレ
ーザアニールする技術のものがある。なお、TFT部を
レーザアニールする場合、そのTFT部におけるレーザ
エネルギー密度はTFT部の大きさにもよるが、一般に
は200〜300mJ/cm2の大きさであることが知
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記に示す
従来技術のものは、以下の点について配慮されていな
い。即ち、第一の従来技術のものは、帯状ビームを基板
のTFT部に照射するとき、帯状ビームをその都度スキ
ャンするので、処理に手間がかかる問題がある。このよ
うな問題は、第二の従来技術のように、レーザビームの
照射時、基板を間欠的に移動させるものにも同様のこと
が当てはまる。
【0007】また、第三の従来技術のものは、レーザビ
ーム4を液晶ディスプレイ基板27の全面に一度に照射
するので、処理時間が短縮化され、上記問題を解消し得
る。しかしながら、液晶ディスプレイ基板27上の各画
素部に占めるTFT部の面積比率が20%以下の小さい
ものであることを考慮すると、レーザビーム24の利用
効率がその面積比率に相当することから20%以下とな
り、それ以外のレーザビーム24が無駄となるばかりで
なく、それだけ電力を消耗する問題がある。従って、第
三の従来技術では、レーザビーム24を液晶ディスプレ
イ基板27全面に一度に照射した場合、該基板の各画素
においてTFT部が存在しない部分まで照射されるの
で、レーザビームを有効に活用しているとはいい難い。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の問題点に
鑑み、処理時間の短縮化は勿論の他、レーザビームを有
効に活用してアニールする薄膜半導体素子のレーザアニ
ール法を提供することにあり、他の目的は、上記方法を
的確に実施し得る薄膜半導体素子のレーザアニール装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一番目の発明で
は、同一位置に矩形状の薄膜半導体素子を有する各々の
画素を複数整列させてなる液晶ディスプレイ基板を用
い、該基板面にレーザ光を照射し、薄膜半導体素子をア
モルファスシリコンからポリシリコンに改質してなる半
導体素子のレーザアニール法において、レーザ光が出射
されたとき、液晶ディスプレイの各画素における薄膜半
導体素子の一方向の幅とほぼ同じビーム幅をもち、かつ
各画素毎の薄膜半導体素子の他の方向の列に向かう帯状
反射光として反射させ、次いで、該帯状反射光が液晶デ
ィスプレイ基板の各画素毎の薄膜半導体素子の長手方向
の列に照射した時点で、各画素の薄膜半導体素子列のみ
を一括的にレーザアニールすることを特徴とするもので
ある。
【0010】また本発明の二番目の発明では、レーザ発
振装置と、該レーザ発振装置から出射されたレーザ光を
均一強度分布のレーザビームとして透過させる整形光学
系と、レーザビームの入射部に透過窓を有し、かつ同一
位置に矩形状の薄膜半導体素子を有する各々の画素を複
数整列させてなる液晶ディスプレイ基板を、所定位置に
セットしたレーザ加工室と、整形光学系及びレーザ加工
室との光路位置に支持され、整形光学系からのレーザビ
ームをレーザ加工室内の液晶ディスプレイ基板面に照射
させる反射鏡とを備え、該反射鏡は、整形光学系から出
射したレーザビームを、液晶ディスプレイの各画素にお
ける薄膜半導体素子の一方向の幅とほぼ同じビーム幅を
もち、かつ各画素毎の薄膜半導体素子の他の方向の列に
向かう帯状反射光として反射させる反射面を有すること
を特徴とするものである。
【0011】本発明の一番目の発明では、レーザ発振装
置からのレーザ光が反射鏡に当たると、その反射鏡によ
りレーザ光を液晶ディスプレイ基板上に照射する。その
照射時、反射鏡においてはレーザビームが当たると、上
述の如く、液晶ディスプレイの各画素における薄膜半導
体素子の一方向の幅とほぼ同じビーム幅をもち、かつ各
画素毎の薄膜半導体素子の他の方向の列に向かう帯状反
射光として照射させ、次いで、該帯状反射光が液晶ディ
スプレイ基板の各画素毎の薄膜半導体素子の他の方向の
列に照射した時点で、各画素の薄膜半導体素子列のみを
一括的にレーザアニールするように構成したので、基板
の各画素では帯状反射光が照射された薄膜半導体素子
が、アモルファスシリコンからポリシリコンに改質され
る結果、電子の電界効果移動度が確実に向上する。従っ
て、反射鏡により薄膜半導体素子の列のみを一括的にレ
ーザアニールするので、第一,第二の従来技術に比較
し、基板などをスキャンしたりすることが不要になると
共に加工時間を確実に短縮させることができ、また第三
の従来技術に比較し、基板全面を照射することがなく、
そのため、レーザ光を極めて有効に利用することができ
る。
【0012】また、本発明の二番目の発明では、レーザ
発振装置と、整形光学系と、レーザ加工室と、反射鏡と
を備え、該反射鏡が、整形光学系からのレーザビームが
出射したとき、液晶ディスプレイの各画素における薄膜
半導体素子の一方向の幅とほぼ同じビーム幅をもち、か
つ各画素毎の薄膜半導体素子の他の方向の列に向かう帯
状反射光として照射させる反射面を有して構成したの
で、上記方法を的確に実施し得る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1乃
至図6により説明する。図1乃至図5は本発明方法を実
施するためのレーザアニール装置の一実施例を示してい
る。実施例のレーザアニール装置は、図1に示すよう
に、レーザ発振装置1からのパルスレーザ光2を液晶デ
ィスプレイ基板7上の所望位置にのみ一括的に、しかも
効率的に照射するようにしており、そのため、レーザ発
振装置1と、大口径均一強度分布レーザビーム整形光学
系3と、全反射鏡5と、レーザ加工室6とを備えてい
る。
【0014】実施例の構成を述べる前に、本例で取り扱
う液晶ディスプレイ基板(以下、基板と略称す)7につ
いて述べると、該基板7は、図3及び図4に示すよう
に、方形をなす複数の画素71が整列した状態で配列さ
れている。これら画素71は各画素の同一位置であるそ
の一端部に、斜線にて示すように矩形状をなし、かつ薄
膜トランジスタからなる薄膜半導体素子(以下、TFT
部と云う)72を有している。従って、この基板7はい
わゆるTFT−LCD基板であって、約10インチ以上
の大面積化されたものである。このTFT部72は、加
工される前の状態ではアモルファスシリコン(a−S
i)であって、レーザアニールされるとポリシリコン
(多結晶、p−Si)状態となって電子の電界効果移動
度が向上するものである。
【0015】因みに本例で扱う基板7は、製作される基
板の精細度によって異なるものの、10インチクラスの
もので画素数が概略25万個あり、一列の画素数が約5
00程度のものである。また、各画素71の幅L2は3
00〜600μmであり、TFT部72の幅d2が10
0〜150μmの大きさである。
【0016】そして、レーザ発振装置1は、紫外域のパ
ルスレーザ光2を発生して照射するものであって、本例
では例えばXeClからなるエキシマレーザ発振装置で
あり、308nmの発振波長を有する。
【0017】大口径均一強度分布レーザビーム整形光学
系(以下、レーザビーム整形光学系と略称す)3は、レ
ーザ発振装置1からのパルスレーザ光2が照射される
と、方形のレーザビームを透過させ、しかもその際、中
心部から周辺部にかけて殆どむらのない均一な強度分布
のレーザビーム4として透過させるものである。
【0018】全反射鏡5は、レーザビーム4を反射し得
る金属部材で形成され、或いはガラス部材に反射部材を
設けて形成され、レーザビーム整形光学系3からレーザ
ビーム4が照射すると、それを基板7に向かって反射さ
せる。そのため、全反射鏡5は、図1の如く特定の角度
をもつ傾斜状態に保持されている。
【0019】レーザ加工室6は、入射部にレーザ光の透
過窓8を有して内部が密封されており、その内側底部に
基板7を設置している。このレーザ加工室6は、レーザ
照射時の加工条件として、内部を真空にしたり、またH
eやArなどの特定ガスを充填することにより、清浄な
雰囲気(例えば基板7が酸化しにくい特定ガス雰囲気)
を生成する。そのため、レーザ加工室6には図示してい
ないが、排気系及びガス充填系が接続されている。
【0020】しかして、全反射鏡5は、レーザビーム整
形光学系3からのレーザビーム4が照射されると、基板
7上のTFT部72の列にのみ一括的に反射させるよう
に構成されている。
【0021】即ち、全反射鏡5の反射面には図2に拡大
して示すように、レーザビーム4を反射させるビーム反
射面部51と、レーザビーム4を反射させないビーム無
反射面部52とからなる山形形状の凹陥条溝53が手前
背紙方向に沿って直線的に形成されると共に、その凹陥
条溝53が傾斜(左右)方向に沿って連続的に複数形成
されている。ビーム反射面部51は、レーザビーム4の
光軸aと対向する位置にあって、また該光軸aに対しα
の角度をもっている。そして、レーザビーム4が照射さ
れたとき、そのビーム4が基板7上の各画素71のTF
T部72における短手方向の幅d2とほぼ同様の大きさ
からなるビーム幅d1をもって、しかも各画素71のT
FT部72における長手方向の列に向かって帯状の反射
光9として反射するようにしている。一方、ビーム無反
射面部52は、レーザビーム4の光軸aに対しβの角度
をもって形成され、レーザビーム4を反射させることが
ないようにしている。
【0022】従って、各ビーム反射面部51だけがTF
T部72の列に向かって反射させるので、図2及び図4
に示すように、それぞれの凹陥条溝53全体の幅L1
は、各画素71の幅L2に応じた大きさをなしている。
【0023】なお本例では、レーザビーム3が図示の如
く水平方向に照射されたとき、全反射鏡5のビーム反射
面部51が、下方に設置されている基板7に反射させる
ことができるようにするため、α=45゜の角度に設定
されている。また、レーザ加工室6の透過窓8として
は、ガラス板,石英ガラス等の何れでもよいが、レーザ
発振装置1が紫外域のパルスレーザ光を発生させること
から、またガラス板では石英ガラスに比して内部構造の
反射率が大きいことから、紫外線の透過率が良好でかつ
内部構造の反射率の小さな石英ガラスで構成されること
が好ましい。
【0024】実施例のレーザアニール装置は、上記の如
き構成よりなるので、次にその動作に関連して本発明方
法の一実施例について述べる。まず、レーザ加工室6の
内部は、予め基板7が所定位置にセットされ、また特定
ガス雰囲気中に生成されているものとする。
【0025】この状態にあるとき、レーザ発振装置1か
らパルスレーザ光2が照射され、該パルスレーザ光2が
ビーム整形光学系3を通過して均一な強度分布のレーザ
ビーム4となり、そのレーザビーム4が全反射鏡5に当
たることにより基板7に向かって反射する。
【0026】その反射時、全反射鏡5においては反射面
である凹陥条溝53が図2に示す如く、レーザビーム4
の光軸aに対し45゜に傾いた角度αをもち、帯状反射
光9として各画素71のTFT部72の列に向かって反
射し得るビーム反射面部51を有しているので、レーザ
ビーム4が当たると、帯状反射光9が各画素71毎のT
FT部72の長手方向の列に向かって確実に照射するこ
とができる。これにより、帯状反射光9は基板7におい
て図4に示す各画素71の幅L2に対応し、図5に示す
如く、互いに幅L1のピッチをもつ帯状レーザビーム分
布9′をなす。そのため、帯状反射光9により各画素7
1のTFT部72の列のみを一括的にレーザアニールす
ることができるので、基板の各画素71では帯状反射光
9が照射されたTFT部72が、アモルファスシリコン
からポリシリコンに改質される結果、電子の電界効果移
動度が確実に向上する。
【0027】従って、全反射鏡5によりTFT部72の
列のみを一括的にレーザアニールするので、第一,第二
の従来技術に比較し、基板などをスキャンしたりするこ
とが不要になると共に加工時間を確実に短縮させること
ができ、また第三の従来技術に比較し、基板全面を照射
することがなく、そのため、レーザ光を極めて有効に利
用することができる。
【0028】しかも、TFT部72の列のみをレーザア
ニールするので、それだけ電力を確実に節減することも
できる。例えば、総画素25万個で一列の画素数が50
0個となる基板の一列当たりレーザエネルギーは、(2
0〜70μJ)×500=10〜35mJが必要とな
り、基板全体として5〜17.5J程度のレーザエネル
ギーがあればよいことになる。この値は、基板全体にレ
ーザを照射して120〜180Jと大きなレーザエネル
ギーが必要となる第三の従来技術に比較し、はるかに小
さなものであり、電力節減が確実なものとなる。
【0029】さらに、全反射鏡5においては、レーザビ
ーム4が当たらない部分であるビーム無反射面部52が
光軸aに対しβの角度で傾き、また各々の凹陥条溝53
の頂点を結んだ包絡線bとレーザビーム4の光軸aとの
傾きがγの角度であるとき、図2において全反射鏡5を
時計方向及び反時計方向に回転させて使用できる限界角
度は何れもβの角度となる。つまり、全反射鏡5は(β
+γ)の角度の範囲内で回転調整すれば、光軸aに対し
ビーム反射面部51の角度αが変化し、その結果とし
て、そのビーム幅d1と間隔L1との双方が変化する。
そのため、基板7における画素71の幅L2及びTFT
部72のビーム幅d2の大きさが変わっても、全反射鏡
5を回転させてその角度を調節すれば、寸法上の変更に
容易に対処することができる。従って、全反射鏡5の凹
陥条溝53をビーム反射面部51とビーム無反射面部5
2とからなる山形形状に形成すると、画素幅L2,TF
T部72のビーム幅d2の寸法上の種々の変更に容易に
対処できるので、それだけ設計上の裕度も拡がる。
【0030】図6は他の実施例を示している。
【0031】この実施例において、前述した実施例と異
なるのは、レーザ加工室6の透過窓8が誘電体多層膜1
0を有することにある。
【0032】即ち、この誘電体多層膜10は、レーザ加
工室6の透過窓8の表裏面に夫々コーティングされてお
り、全反射鏡5によって反射された帯状反射光9が透過
窓8に入るとき、透過窓8の表面である入射面側におい
て帯状反射光9が外部に反射するのを極力抑え、透過窓
8に対する帯状反射光9の透過率を高める一方、また帯
状反射光9が透過窓8を通過して出るとき、透過窓8の
裏面である出射面側において透過窓8中を透過した帯状
反射光9が、さらに反射するのを極力抑え、帯状反射光
9が透過窓8をそのまま真っ直ぐに出射するようにして
いる。この材質としては例えば、レーザ発振装置1の発
振波長に関連し、例えば発振波長の1/4の波長に相当
する誘電体多層膜で構成することにより、発振波長と合
致させている。
【0033】このように、レーザ加工室6の透過窓8の
表裏面に誘電体多層膜10をコーティングすると、全反
射鏡5によりレーザビーム4が帯状反射光9として反射
し、透過窓8を透過する際、透過窓8の表面側及び裏面
側で外部に反射するのを極力抑制することができる。そ
のため、透過窓8におけるレーザビーム4の透過率がよ
り高まり、レーザ発振装置から出射するパルスレーザの
出力をほとんど減衰させることなくレーザ光を透過させ
ることができ、99%以上の透過率を得ることが可能と
なるので、レーザビーム4の利用効率をいっそう的確に
高めることができる。
【0034】なお図示実施例では、誘電体多層膜コーテ
ィング9が透過窓8の表裏面の双方に施された例を示し
たが、表面及び裏面の何れか一方に施されてもそれだけ
有効となるのは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
よれば、レーザ光が照射されたとき、液晶ディスプレイ
の各画素における薄膜半導体素子の一方向の幅とほぼ同
じビーム幅をもち、かつ各画素毎の薄膜半導体素子の他
の方向の列に向かう帯状反射光として反射させ、該帯状
反射光が液晶ディスプレイの各画素毎の薄膜半導体素子
の他の方向の列に照射した時点で、各画素の薄膜半導体
素子列のみを一括的にレーザアニールするように構成し
たので、従来技術のように液晶基板などをスキャンした
りする必要がないばかりでなく、全面を照射することが
不要になる結果、レーザ光を有効に利用することがで
き、またそれだけ電力を確実に節減することができる効
果がある。
【0036】また、請求項2によれば、反射鏡は、整形
光学系から出射したレーザビームを、液晶ディスプレイ
の各画素における薄膜半導体素子の一方向の幅とほぼ同
じビーム幅をもち、かつその各画素毎の薄膜半導体素子
の他の方向の列に向かう帯状反射光として反射させる反
射面を有して構成したので、上記請求項1の方法を的確
に実施し得る。
【0037】さらに、請求項3によれば、請求項2に加
え、透過窓がレーザ発振装置から出射されるパルスレー
ザの出力をほとんど減衰させることなく、レーザ光を透
過させるためのレーザ発振波長に対応した誘電体多層膜
を有するので、レーザビームの利用効率をいっそう的確
に高めることができる効果がある。
【0038】そして、請求項4によれば、反射鏡の反射
面が、レーザビームをレーザ加工室内の液晶ディスプレ
イ基板の各画素における薄膜半導体素子の一方向の幅と
ほぼ同じビーム幅をもち、かつ各画素毎の薄膜半導体素
子の他の方向の列に向かう帯状反射光として反射させる
ビーム反射面部と、レーザビームを反射させないビーム
無反射面部とを山形形状に形成した凹陥条溝を有して構
成したので、反射鏡を若干回転させるだけで、種々のサ
イズの半導体素子をレーザアニールすることができ、種
々のサイズの半導体素子にも容易に対処することができ
ると共に、それだけ設計上の裕度を拡げることができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するためのレーザアニール装
置の第一の実施例を示す構成図。
【図2】全反射鏡の要部を示す拡大説明図。
【図3】基板を示す概略斜視図。
【図4】基板における画素とTFT部との大きさの関係
を示す説明図。
【図5】ビーム整形光学系と全反射鏡と基板間における
レーザビームの光路を示す説明図。
【図6】レーザアニール装置の他の実施例を示す構成
図。
【図7】従来技術のレーザアニール装置の一構成例を示
す説明図。
【符号の説明】
1,21…レーザ発振装置、2,22…パルスレーザ、
3,23…大口径均一強度分布レーザビーム整形光学
系、4,24…レーザビーム、5,25…全反射鏡、5
1…凹陥条溝、52…ビーム反射面部、53…無反射面
部、6,26…レーザ加工室、7,27…液晶ディスプ
レイ基板としてのTFT−LCD基板、8…透過窓、9
…誘電体多層膜。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一位置に矩形状の薄膜半導体素子を有
    する各々の画素を複数整列させてなる液晶ディスプレイ
    基板を用い、該基板面にレーザ光を照射し、薄膜半導体
    素子をアモルファスシリコンからポリシリコンに改質し
    てなる半導体素子のレーザアニール方法において、レー
    ザ光が照射されたとき、液晶ディスプレイの各画素にお
    ける薄膜半導体素子の一方向の幅とほぼ同じビーム幅を
    もち、かつ各画素毎の薄膜半導体素子の他の方向の列に
    向かう帯状反射光として反射させ、次いで、該帯状反射
    光が液晶ディスプレイの各画素毎の薄膜半導体素子の他
    の方向の列に照射した時点で、各画素の薄膜半導体素子
    列のみを一括的にレーザアニールすることを特徴とする
    薄膜半導体素子のレーザアニール法。
  2. 【請求項2】 レーザ発振装置と、該レーザ発振装置か
    ら出射されたレーザ光を均一強度分布のレーザビームと
    して透過させる整形光学系と、レーザビームの入射部に
    透過窓を有し、かつ同一位置に矩形状の薄膜半導体素子
    を有する各々の画素を複数整列させてなる液晶ディスプ
    レイ基板を、所定位置にセットしたレーザ加工室と、整
    形光学系及びレーザ加工室間の光路位置に支持され、整
    形光学系からのレーザビームをレーザ加工室内の液晶デ
    ィスプレイ基板面に照射させる反射鏡とを備え、該反射
    鏡は、整形光学系から出射したレーザビームを、液晶デ
    ィスプレイの各画素における薄膜半導体素子の一方向の
    幅とほぼ同じビーム幅をもち、かつ各画素毎の薄膜半導
    体素子の他の方向の列に向かう帯状反射光として反射さ
    せる反射面を有することを特徴とする薄膜半導体素子の
    レーザアニール装置。
  3. 【請求項3】 レーザ発振装置と、該レーザ発振装置か
    ら出射されたレーザ光を均一強度分布のレーザビームと
    して透過させる整形光学系と、レーザビームの入射部に
    透過窓を有し、かつ同一位置に矩形状の薄膜半導体素子
    を有する各々の画素を複数整列させてなる液晶ディスプ
    レイ基板を、所定位置にセットしたレーザ加工室と、整
    形光学系及びレーザ加工室間の光路位置に支持され、整
    形光学系からのレーザビームをレーザ加工室内の液晶デ
    ィスプレイ基板面に照射させる反射鏡とを備え、該反射
    鏡は、整形光学系から出射したレーザビームを、液晶デ
    ィスプレイの各画素における薄膜半導体素子の一方向の
    幅とほぼ同じビーム幅をもち、かつ各画素毎の薄膜半導
    体素子の他の方向の列に向かう帯状反射光として反射さ
    せる反射面を有し、前記透過窓は、レーザ発振装置から
    出射されるパルスレーザの出力をほとんど減衰させず
    に、レーザ光を透過させるためのレーザ発振波長に対応
    した誘電体多層膜を有することを特徴とする薄膜半導体
    素子のレーザアニール装置。
  4. 【請求項4】 前記反射鏡の反射面は、整形光学系から
    レーザビームが出射したとき、そのレーザビームをレー
    ザ加工室内の液晶ディスプレイ基板の各画素における薄
    膜半導体素子の一方向の幅とほぼ同じビーム幅をもち、
    かつ各画素毎の薄膜半導体素子の他の方向の列に向かう
    帯状反射光として反射させるビーム反射面部と、レーザ
    ビームを反射させないビーム無反射面部とを山形形状に
    形成した凹陥条溝を有していることを特徴とする特許請
    求の範囲第2項または第3項の何れかに記載の薄膜半導
    体素子のレーザアニール装置。
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