JPH09112655A - 終減速装置 - Google Patents

終減速装置

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JPH09112655A
JPH09112655A JP30038095A JP30038095A JPH09112655A JP H09112655 A JPH09112655 A JP H09112655A JP 30038095 A JP30038095 A JP 30038095A JP 30038095 A JP30038095 A JP 30038095A JP H09112655 A JPH09112655 A JP H09112655A
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JP
Japan
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peripheral surface
reduction pinion
reduction
pinion
shaft
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JP30038095A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Ogose
好和 生越
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Publication of JPH09112655A publication Critical patent/JPH09112655A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/61Toothed gear systems, e.g. support of pinion shafts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/38Constructional details
    • F16H48/42Constructional details characterised by features of the input shafts, e.g. mounting of drive gears thereon
    • F16H2048/423Constructional details characterised by features of the input shafts, e.g. mounting of drive gears thereon characterised by bearing arrangement

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  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用の終減速装置において、リダクション
ピニオンの軸線の傾斜或いは撓曲に起因する歯当り悪化
を確実に防止し、リダクションピニオン及びリダクショ
ンギヤの噛合歯の偏摩耗や破損を防止して耐久性を向上
し得ると共に、装置全体の小型軽量化を可能とし、さら
に車両への搭載性を向上し得る構成を提供する。 【解決手段】 リダクションピニオンの軸端部に装着さ
れるコンパニオンフランジのボス部外周面と、軸受装置
を介してリダクションピニオンの軸部を回転自在に支持
するディファレンシャルキャリヤとの間に、リング状の
倒れ防止装置を介装する。倒れ防止装置のコンパニオン
フランジボス部外周面に対向する内周部分は、セラミッ
クス、焼結材等硬質の耐摩耗性材料によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラック等車両の
終減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】技術上良く知られているように、トラッ
ク等車両の終減速装置には、ハイポイド歯車又はねじれ
歯を具えた傘歯車を有するリダクションピニオンと、左
右駆動輪の車軸に連結されたディファレンシャルギヤ及
び協働するディファレンシャルピニオン及びディファレ
ンシャルスパイダを具えた差動歯車装置を内蔵するディ
ファレンシャルケースに固着されて上記リダクションピ
ニオンに噛合するリダクションギヤとを具備した終減速
装置が、広く採用されている。
【0003】この種の終減速装置においては、減速歯車
対を形成するリダクションピニオン及びリダクションギ
ヤのハイポイド歯又はねじれ傘歯の噛合いに際して、リ
ダクションピニオンの軸線に対し直角方向の分力が作用
するため、同リダクションピニオンの軸部に曲げ荷重が
作用して軸部自体が撓み、またリダクションピニオンの
軸部を、アクスルハウジングに固定されたディファレン
シャルキャリヤに対し回転自在に支持している軸受装置
(通常、ローラベアリングが用いられている)も撓むの
で、リダクションピニオンの軸線が、特に伝達トルクが
大きい急加速時、或いはエンジンブレーキ走行時に、組
立て時の正規軸線の位置から傾斜し、或いは撓曲して、
リダクションピニオンとリダクションギヤの歯当りが悪
くなり、歯面の偏摩耗、及び破損、並びに噛合い不良に
よる騒音が発生し易い。
【0004】上記のようなリダクションピニオンの軸線
の傾斜又は撓曲に基づく歯当り悪化を防止するために
は、リダクションピニオンの軸径を増大すると共に、同
リダクションピニオンを回転自在に支持する軸変装置、
及び同軸変装置を装架するディファレンシャルキャリヤ
の剛性強化等の対策が必要であるが、この通常の方法で
は、終減速装置全体が大型化し、重量及び製造コストが
大幅に増大する不具合がある。
【0005】そこで、上記技術的課題の解決を意図し
て、図5の概略断面図に示されている終減速装置が、実
開昭63−40651号公報において提案されている
(以下、場合により既提案の装置という。)。図5にお
いて、符号10は総括的に車両の終減速装置を示し、同
終減速装置10は、ハイポイド歯12を具えたリダクシ
ョンピニオン14を具えている。同リダクションピニオ
ン14の軸部14′は、ディファレンシャルキャリヤ1
6内に、アウタベアリング18及びインナベアリング2
0によっ回転自在に支持されている。
【0006】上記リダクションピニオン軸部14′のデ
ィファレンシャルキャリヤ16外に突出した軸端部に、
プロペラシャフトに連結されるコンパニオンフランジ2
2が装着され、同コンパニオンフランジ22のリダクシ
ョンピニオン軸部14′に外嵌されたボス部22′は、
上記アウタベアリング18のインナレースを固定する部
材として作用している。また、同コンパニオンフランジ
のボス部22′とディファレンシャルキャリヤ16の開
口端との間には、オイルシール24が配設されている。
【0007】ディファレンシャルキャリヤ16の内部
に、左右一対のボールベアリング24l及び24rを介
してディファレンシャルケース26が回転自在に支持さ
れ、同ディファレンシャルケース26には、ボルト28
によりリダクションギヤ30が固着されている。リダク
ションギヤ30は、上記リダクションピニオン14のハ
イポイド歯 12と噛合するハイポイド歯32を具えて
いる。また、ディファレンシャルケース26の内部に
は、左右のディファレンシャルギヤ34f及び34r
と、ディファレンシャルピニオン36と、ディファレン
シャルスパイダ38とを有する周知の差動歯車装置40
が収容されている。上記左右のディファレンシャルギヤ
34f及び34rには、夫々左右の駆動輪(図示せず)
を駆動する車軸42f及び42rが連結され、これらの
車軸42f及び42rは、上記ディファレンシャルキャ
リヤ16に一体的に固着されたアクスルハウジング44
の内部を挿通している。
【0008】上記リダクションピニオン14の軸線を含
み図の紙面に直角な平面内において、上記ディファレン
シャルケース26の外周面に半円形断面の凹溝46が設
けられると共に、同凹溝46に対向するリダクションピ
ニオン14の端面に切欠球面状の凹所48が設けられて
いる。そして、同凹所48と凹溝46にわたってボール
50が嵌装されている。
【0009】上記既提案の装置において、車両の走行
中、そのエンジンの動力が、図示しない変速機及びプロ
ペラシャフトを介してコンパニオンフランジ22からリ
ダクションピニオン14に伝達され、同リダクションピ
ニオン14のハイポイド歯12と、リダクションギヤ3
0のハイポイド歯32との噛合を介しディファレンシャ
ルケース26に減速伝達される。同ディファレンシャル
ケース26の回転は、差動歯車装置40の周知の機能に
より、左右の車軸42f及び42rに伝えられ、駆動車
輪が回転する。
【0010】上記車両走行中に、リダクションピニオン
14のハイポイド歯12と、リダクションギヤのハイポ
イド歯32との噛合いにより、図中に矢印Fで示した
リダクションピニオン14の軸線方向に直角な分力と、
リダクションピニオン14の軸線に平行な方向の分力F
と、図の紙面に直角方向の分力Fとが作用し、分力
はリダクションギヤ30から左右の車軸42f及び
42rに伝達されるトルクそのものである。主として、
上記リダクションピニオン軸線に直角方向の分力F
よって、同リダクションピニオン14の軸線は、傾斜し
或いは撓曲しようとする力を受けるが、この既提案の装
置では、ボール50が凹溝46に嵌装されていることに
よって、上記分力Fがボール50と凹溝46とを介し
てディファレンシャルケース26に伝達され、さらにボ
ールベアリング24l及び24rからディファレンシャ
ルキャリヤ16及びこれと一体のアクスルハウジング4
4により担持され、この結果、リダクションピニオン1
4の軸線の傾斜或いは撓曲が抑止されて、ハイポイド歯
12と32の正当な歯当りが、確保されることになって
いる。
【0011】しかしながら、この既提案の装置では、ボ
ール50と凹溝46との接触面積が小さいため、面圧が
大きくなって早期に遊隙が発生し易く、遊隙が発生する
と、リダクションピニオン14の軸線が傾斜或いは撓曲
してハイポイド歯12及び32の歯当りが悪くなる欠点
がある。また、上記ボール50と凹溝46との間の遊隙
の発生を遅らせて耐久性を向上するためには、少なくと
もボール50を収容するリダクションピニオン14の凹
所48の周辺部分、及びディファレンシャルケース26
の凹溝46の周辺部分に、表面硬化処理を施す必要があ
るので、製造コストが大幅に増大する不具合がある。
【0012】さらに、図中に矢印Fで示されているよ
うに、上記ハイポイド歯12及び32の噛合い時に、リ
ダクションピニオン14には、ディファレンシャルケー
ス26から遠ざかり離れようとする力が作用するので、
上記ボール50の凹溝46との係合部合に、一層、遊隙
が発生し易い傾向があり、これは益々歯当り悪化の傾向
を助長する不都合がある。そのうえ、上記ボール50と
凹溝46との協作動では、機構上、図の左右方向におけ
るリダクションピニオン14の軸線の傾斜或いは撓曲に
対してのみ有効であるが、図中に矢印Fで示した図の
紙面に直角方向の噛合い反力に基づくリダクションピニ
オン14の軸線の傾斜又は撓曲に対しては、全く効果が
ない欠点がある。
【0013】なおまた、この種の終減速装置では、リダ
クションピニオン14とリダクションギヤ30のハイポ
イド歯12及び32の噛合いに当り、適当なバックラッ
シュを与えるよう噛合い調整を行なうことが不可欠であ
るが、この場合、左右のボールベアリング24l及び2
4rの位置決め用アジャストスクリュー52l及び52
rを弛めて、ディファレンシャルケース26を左右に移
動させ、適当な歯当り状態でアジャストスクリュー52
l及び52rを締付けて左右ボールベアリング24l及
び24rを固定する作業が一般的に行なわれている。こ
の歯当り調整のためには、上記凹溝46の溝幅を、ボー
ル50の球面より調整代分だけ予め広く形成しておく必
要があり、このためボール50と凹溝46との協働によ
るリダクションピニオン14の軸線の傾斜或いは撓曲を
防止する機能又は効果が、十分に達成されない不都合が
ある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み創案されたもので、上述したハイポイド歯又は捩れ
傘歯を有するリダクションピニオンと、同リダクション
ピニオンに噛合するリダクションギヤとを具えた終減速
装置において、リダクションピニオンの軸線の噛合い反
力に基づく傾斜、或いは撓曲を確実に抑止することがで
きる構造簡単かつ安価な構成を提供することを、主たる
目的とするものである。
【0015】本発明の他の目的は、上記リダクションピ
ニオンをディファレンシャルキャリヤに対して回転自在
に支持する軸受装置、即ち上記アウタベアリングとイン
ナベアリングとの軸線方向の設定間隔の縮小を可能と
し、この結果、装置全体の軽量化、コンパクト化を可能
とし、かつ車両への搭載性を向上することができる終減
速装置を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、耐久性が優れ、かつリダクションピニオンの軸線の
すべての方向への傾斜或いは撓曲を効果的に抑止するこ
とができる終減速装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、プロペラシャフトに連結されるリダクシ
ョンピニオンと、差動歯車装置を収容するディファレン
シャルケースに固着されて上記リダクションピニオンと
噛合するリダクションギヤと、上記リダクションピニオ
ンの軸部及び上記ディファレンシャルケースを夫々軸受
装置を介して回転自在に支持するディファレンシャルキ
ャリヤと、上記リダクションピニオンの軸部を囲繞する
ディファレンシャルキャリヤ内周面と同リダクションピ
ニオン軸部外周面との間に介装されてリダクションピニ
オン軸部の傾きを抑制する倒れ防止装置を備えたことを
特徴とする終減速装置を提案するものである。
【0017】本発明において、上記倒れ防止装置は、上
記リダクションピニオンの軸端部に装備され上記プロペ
ラシャフトに連結されるコンパニオンフランジのボス部
外周面と、上記ディファレンシャルキャリヤの内周面と
の間に介装されることが好ましい。さらに、上記倒れ防
止装置は、その外周面をディファレンシャルキャリヤの
内周面に圧入して固定され、かつその内周面と、上記リ
ダクションピニオン軸部に外嵌された上記コンパニオン
フランジのボス部外周面との間に、リダクションピニオ
ンの無負荷回転時に微小間隙が形成されるように構成さ
れた環状部材であることが好ましい。
【0018】なおまた、上記倒れ防止装置は、上記コン
パニオンフランジのボス部外周部分に対向する内周部分
を、セラミックス、焼結材等の耐摩耗性硬質材によって
形成されると共に、上記ディファレンシャルキャリヤの
内周面に圧入される外周部分を、鋼材等通常の金属材料
で作られることが望ましく、なおまた、上記倒れ防止装
置が、セラミックス、焼結材等の耐摩耗性材料で作られ
た環状部材からなり、その外周面を上記ディファレンシ
ャルキャリヤの内周面に圧入又は接着材により固定され
ることが好ましい。また、本発明においては、上記リダ
クションピニオンの軸部が、軸線方向に関し近接配置さ
れたアウタベアリング及びインナベアリングによって上
記ディファレンシャルキャリヤ内に回転自在に支持さ
れ、上記倒れ防止装置が、上記アウタベアリングとリダ
クションピニオンの軸端部との間において上記コンパニ
オンフランジのボス部外周に配設されることが望まし
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施形態を
図1ないし図4について具体的に説明する(なお、図5
を参照して説明した既提案の装置と、実質的に同一又は
対応する部材又は部分には、同一の符号を用い、重複説
明は省略する。)。図1に良く示されているように、終
減速装置10のリダクションピニオン14が、ディファ
レンシャルキャリヤ16にアウタベアリング18及びイ
ンナベアリング20により回転自在に支持され、同アウ
タベアリング18及びインナベアリング20のリダクシ
ョンピニオン軸線方向の配置間隔は、図5に示されてい
る既提案の装置と較べ遙かに小さく、著しく近接して配
置されている。
【0020】上記アウタベアリング18と、リダクショ
ンピニオン14の軸部14′に固着されたコンパニオン
フランジ22との中間部分において、コンパニオンフラ
ンジの軸部22′を囲み倒れ防止装置54が配設されて
いる。上記倒れ防止装置54は、図2の部分的拡大断面
図及び図3の平面図に良く示されているように、半径方
向外方のリング54aと、半径方向内方のリング54b
とからなる環状部材として形成されている。上記外方リ
ング54aは、好ましくは鋼材によっ作られ、内方リン
グ54bはセラミックスや焼結金属材等硬質の耐摩耗性
が優れた材料によって作られ、両者は適宜の接着材によ
り一体的に固着され、又は外方リング54aに対し内方
リング54bを圧入することによって一体的に固着され
る。
【0021】また、上記倒れ防止装置54は、その外方
リング54aの外周面を、ディファレンシャルキャリヤ
16の一部を形成するベアリングリテーナ56の内周面
に圧入することによって、同ディファレンシャルキャリ
ヤ16に対し固定される。勿論、圧入に代え、上記外方
リング54aの外周面を適宜の接着材によって、ベアリ
ングリテーナ56の内周面に固着しても良い。また、上
記内方リング54bの内周面と、対向するコンパニオン
フランジ22のボス部22′の外周面との間には、終減
速装置10を組立てた無負荷状態において、50ないし
100μm程度の微小間隙が形成されるように構成され
ている。さらに、上記コンパニオンフランジ22のボス
部22′の外周面は、従来から高周波焼入れ等により表
面硬化処理が施されている。
【0022】上記終減速装置10において、リダクショ
ンピニオン14とリダクションギヤ32とが噛合してト
ルクが伝達されているとき、噛合するハイポイド歯12
及び32の間に、リダクションピニオン14の軸線方向
に向う分力F、軸線に対し直角方向の分力F、及び
図1の紙面に直角方向の分力Fからなる噛合い反力が
生起するが、無負荷運転時は勿論、伝達トルクが小さい
定常走行時には、リダクションピニオン14の軸線を傾
斜或いは撓曲させようとする上記分力F及びFが十
分小さいので、上記倒れ防止装置54の内方リング54
bの内周面と、コンパニオンフランジのボス部22′の
外周面とは通常接触せず、内方リング54b及びボス部
22′は実質的に全く摩耗しない。
【0023】車両の急加速時等、リダクションピニオン
14とリダクションギヤ32との間の伝達トルクが大き
く、従って上記分力F、及びFが大きくなると、リ
ダクションピニオン14の軸線が僅かに傾斜或いは撓曲
してコンパニオンフランジボス部22′の外周面が倒れ
防止装置54の内方リング54bの内周面と当接するの
で、リダクションピニオン14の所謂倒れが抑止され、
互いに噛合うハイポイド歯12及び32の歯当りの悪化
が防止される。上記コンパニオンフランジのボス部2
2′は、従来から、その外周面に硬化処理が施されてお
り、一方倒れ防止装置54の内方リング54bがセラミ
ックス等硬質の耐摩耗性が優れた材料によって作られて
いるので、十分な耐久性を有し、従ってリダクションピ
ニオン14及びリダクションギヤ32の偏摩耗や破損が
効果的に防止され、耐久性が確保される。
【0024】上記のように倒れ防止装置54によってリ
ダクションピニオン14の軸線の傾斜或いは撓曲を効果
的に防止することができるので、同リダクションピニオ
ン14の軸部14′を回転自在に支持する軸受装置、即
ちアウタベアリング18及びインナベアリング20を軸
線方向に関し近接配置することができ、軸部14′の長
さ、及び同軸部14′を囲むディファレンシャルキャリ
ヤ16(ベアリングリテーナ56を含む)の軸線方向の
長さを、従来の同種装置より大幅に短縮し、重量を軽減
することができる。
【0025】また、上記リダクションピニオン軸部1
4′及び同軸部14′を収容するディファレンシャルキ
ャリヤ16の長さが短縮されるので、車両への搭載性が
改善され、コンパニオンフランジ22に連結されるプロ
ペラシャフトの水平に対する傾角を小さくすることがで
きるため、回転角速度の変化が小さくなり、振動を低減
し得ると共に、フック接手の耐久性を向上することがで
きる利点がある。さらに、上記倒れ防止装置54は、リ
ダクションピニオン軸部14′のすべての方向への傾斜
或いは撓曲を防止することができるので、前記既提案の
装置のように、倒れ防止作用が一方向だけに限定される
ものと較べ、極めて有利であり、しかも、環状部材から
なる上記倒れ防止装置54は、製作コストが著しく安い
利点がある。なお、上記実施形態では、倒れ防止装置5
4が、外方リング54aと内方リング54bとから形成
されているが、全体をセラミックス、焼結材等の硬質耐
摩耗材によって一体的に形成しても良い。
【0026】次に、図4は、上記実施形態の変形例を示
すもので、安価な鋼材等で作られる外方リング54aに
較べて、一般的に高価なセラミックスや焼結材の使用量
を節減するために、外方リング54aの内周面に、複数
個(図示の場合は4個)の円弧状をなす硬質材料のセグ
メント54cを固着したものである。この構成によって
も、上記と実質的に同等の利点及び効果が得られること
は、明らかである。
【0027】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る終減速装置
は、プロペラシャフトに連結されるリダクションピニオ
ンと、差動歯車装置を収容するディファレンシャルケー
スに固着されて上記リダクションピニオンと噛合するリ
ダクションギヤと、上記リダクションピニオンの軸部及
び上記ディファレンシャルケースを夫々軸受け装置を介
して回転自在に支持するディファレンシャルキャリヤ
と、上記リダクションピニオンの軸部を囲繞するディフ
ァレンシャルケース内周面と同リダクションピニオン軸
部外周面との間に介装されてリダクションピニオン軸部
の傾きを抑制する倒れ防止装置を備えてなることを特徴
とし、リダクションピニオン軸線の傾斜又は撓曲を効果
的に抑止することができる構造簡単かつ安価な装置を提
供し得る利点がある。
【0028】また、上記倒れ防止装置が、上記リダクシ
ョンピニオンの軸端部に装備され、上記プロペラシャフ
トに連結されるコンパニオンフランジのボス部外周面
と、上記ディファレンシャルキャリヤの内周面との間に
介装されると共に、同倒れ防止装置が、その外周面をデ
ィファレンシャルキャリヤの内周面に圧入して固定さ
れ、かつその内周面と、上記リダクションピニオン軸部
に外嵌された上記コンパニオンフランジのボス部外周面
との間に、リダクションピニオンの無負荷回転時に微小
間隙が形成されるように構成された環状部材であるこ
と、さらに、上記倒れ防止装置が、上記コンパニオンフ
ランジのボス部外周部分に対向する内周部分を、セラミ
ックス、焼結材等の耐摩耗性硬質材によって形成される
と共に、上記ディファレンシャルキャリヤの内周面に圧
入される外周部分を、鋼材等通常の金属材料で作られて
いること、及び上記倒れ防止装置が、セラミックス、焼
結材等の耐摩耗性材料で作られた環状部材からなり、そ
の外周面を上記ディファレンシャルキャリヤの内周面に
圧入又は接着材により固定されることにより、倒れ防止
装置自体の構造が簡単で小型軽量かつ安価で、しかも終
減速装置への組付けが容易な利点があり、またリダクシ
ョンピニオンのあらゆる方向への傾斜或いは撓曲を効果
的に防止して、良好な歯当りを確保し、耐久性が優れて
いる利点がある。まおまた、上記リダクションピニオン
の軸部が、軸線方向に関し近接配置されたアウタベアリ
ング及びインナベアリングによって上記ディファレンシ
ャルキャリヤ内に回転自在に支持され、上記倒れ防止装
置が、上記アウタベアリングとリダクションピニオンの
軸端部との間において上記コンパニオンフランジのボス
部外周に配設される構成により、リダクションピニオン
軸部の長さ、従って同リダクションピニオンの軸部を支
持するディファレンシャルキャリヤの支持部の長さを短
縮して装置全体の小型軽量化を達成することができると
共に、車両への搭載性を改善し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態を示す要部断面図で
ある。
【図2】図1における倒れ防止装置54周辺部分の拡大
断面図である。
【図3】図1における倒れ防止装置54の正面図であ
る。
【図4】図1における倒れ防止装置54の変形例を示す
正面図である。
【図5】従来の終減速装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10…終減速装置、14…リダクションピニオン、1
4′…リダクションピニオンの軸部、16…ディファレ
ンシャルキャリヤ、18…アウタベアリング、20…イ
ンナベアリング、22…コンパニオンフランジ、22′
…コンパニオンフランジのボス部、26…ディファレン
シャルケース、30…リダクションギヤ、40…差動歯
車装置、42f及び42r…アクスルシャフト、44…
アクスルハウジング、54…倒れ防止装置、54a…外
方リング、54b…内方リング。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロペラシャフトに連結されるリダクシ
    ョンピニオンと、差動歯車装置を収容するディファレン
    シャルケースに固着されて上記リダクションピニオンと
    噛合するリダクションギヤと、上記リダクションピニオ
    ンの軸部及び上記ディファレンシャルケースを夫々軸受
    装置を介して回転自在に支持するディファレンシャルキ
    ャリヤと、上記リダクションピニオンの軸部を囲繞する
    ディファレンシャルキャリヤ内周面と同リダクションピ
    ニオン軸部外周面との間に介装されてリダクションピニ
    オン軸部の傾きを抑制する倒れ防止装置を備えたことを
    特徴とする終減速装置。
  2. 【請求項2】 上記倒れ防止装置が、上記リダクション
    ピニオンの軸端部に装備され上記プロペラシャフトに連
    結されるコンパニオンフランジのボス部外周面と、上記
    ディファレンシャルキャリヤの内周面との間に介装され
    たことを特徴とする請求項1記載の終減速装置。
  3. 【請求項3】 上記倒れ防止装置が、その外周面をディ
    ファレンシャルキャリヤの内周面に圧入して固定され、
    かつその内周面と、上記リダクションピニオン軸部に外
    嵌された上記コンパニオンフランジのボス部外周面との
    間に、リダクションピニオンの無負荷回転時に微小間隙
    が形成されるように構成された環状部材であることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の終減速装置。
  4. 【請求項4】 上記倒れ防止装置が、上記コンパニオン
    フランジのボス部外周部分に対向する内周部分を、セラ
    ミックス、焼結材等の耐摩耗性硬質材によって形成され
    ると共に、上記ディファレンシャルキャリヤの内周面に
    圧入される外周部分を、鋼材等通常の金属材料で作られ
    ていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の終
    減速装置。
  5. 【請求項5】 上記倒れ防止装置が、セラミックス、焼
    結材等の耐摩耗性材料で作られた環状部材からなり、そ
    の外周面を上記ディファレンシャルキャリヤの内周面に
    圧入又は接着材により固定されたことを特徴とする請求
    項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の終減速装
    置。
  6. 【請求項6】 上記リダクションピニオンの軸部が、軸
    線方向に関し近接配置されたアウタベアリング及びイン
    ナベアリングによって上記ディファレンシャルキャリヤ
    内に回転自在に支持され、上記倒れ防止装置が、上記ア
    ウタベアリングとリダクションピニオンの軸端部との間
    において上記コンパニオンフランジのボス部外周に配設
    された請求項2記載の終減速装置。
JP30038095A 1995-10-12 1995-10-12 終減速装置 Withdrawn JPH09112655A (ja)

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